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nakさんのレビュー
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  • Pumpkin Scissors(17)

    Pumpkin Scissors(17)

    岩永亮太郎

    月刊少年マガジン

    作り込まれた重厚な設定とその演出のうまさに脱帽。

    はあー。17巻を読み終えた直後に深く息を吐き出しました。興奮して息が詰まっててw 巻を重ねる毎に物語の重厚さが、緊迫感が増してくる...。 前巻まででカウプランの呪縛による闇の深さに驚かされ、テロは深刻さを増し、どんどん話が重くなっていく一方でしたが、今巻でその一端を吹き払ってくれます。近代兵器の戦いの中にあって、剣、騎士、英雄! この巻に出てくる主要な登場人物が全員かっこいいです。 真のクライマックスは次巻以降。早く続きが読みたいなー。

    1
    投稿日: 2014.01.10
  • 猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち

    猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち

    大山淳子

    講談社文庫

    ぬるーい感じがいいです。

    弁護士ものというと、依頼主の弁護人として法廷で争って無罪を勝ち取るとか、弁護士というより探偵として推理に巡らして鮮烈に事件を解決するとかを想像しますが、この作品はどちらかというと弁護士の日常と婚活が主になっている印象で、読んでいる内に事件のことはどうでもよくなります(笑) 主人公が係ったおかげでより良い方向に解決はしているものの、推理小説としてはちょっと中途半端な感じで、メインの事件に関していえば、主人公が推理しなくても解決できてそうな…。また、本の表題に「天才」と入っていますが、この主人公のどこに天才という文言を入れる要素があるのか?ちょっと疑問に感じました。 ただ、このぬるーい感じのストーリーや登場人物たちについては好感が持てました。面白かったです。 それにしても、人口百人くらいの箱庭の中で生活しているかと疑いたくなるほど、この物語、世間が狭すぎです。

    6
    投稿日: 2014.01.07
  • 私と悪魔の100の問答 Questions & Answers of Me & Devil in 100

    私と悪魔の100の問答 Questions & Answers of Me & Devil in 100

    上遠野浩平

    講談社ノベルス

    あなたの常識は非常識?当たり前ってなに?

    題名で「問答」となっていますが、ほとんど問答になっていません。 質問者(悪魔?)が一方的に質問し、回答者(私)はその質問に振り回されるばかりで、ろくに回答もできず、質問者が自分の意見を言っているだけです。 ストーリーも有って無いようなもので、最後の締め方も陳腐でがっかりでした。 結局、筆者が疑問を感じたことについて、その断片を小説という形で、「自分の考えはこうですけど、あなたの考えは? 」という問い掛けにしてまとめたものなのかなあと感じました。 ただ問答の内容を見ると、投げっぱなしのものも多いですが、普段疑問すら感じない当たり前なことや、曖昧なまま思考停止していることを改めて問い掛け、「人間とは何か?その本質は?」という根源的な疑問を様々な角度から考察しています。 人と違う視点、思考を垣間見る事ができ、「なるほど!?」と膝を叩きたくなるものがいくつもあって、その点については非常に面白かったです。 正直、小説としては出来が良いとはお世辞にも言えませんが、個々の問答については見るべきものがありました。 あと、知らなくても全く問題はありませんが、この作品に出てくる異様な組織や人物については筆者の別作品に出てきますので、読んでいるとより理解できると思います。

    0
    投稿日: 2014.01.05
  • 神様のカルテ

    神様のカルテ

    夏川草介

    小学館文庫

    ストーリー○、人物○、読後感○

    鮮やかで気持ちの良いストーリー。 魅力的な登場人物。 ここぞというところでの爽快感のある力強いセリフ。 そして読了後の心地よさ。 人っていいなと素直に思える作品になっています。 面白かったです。

    1
    投稿日: 2013.12.31
  • 楽園のカンヴァス(新潮文庫)

    楽園のカンヴァス(新潮文庫)

    原田マハ

    新潮文庫

    画家の情熱、狂気、幻想

    ルソー、ピカソ、ヤドヴィカ、ジョセフ、作中の物語で語られる人物達の強い想いに感化され、目頭が熱くなりました。 この小説はあくまで創作ですが、大なり小なり私達が目にする芸術作品にはこのような想いが込められている可能性があると考えると、胸が熱くなります。 作中でも語られていますが「画家を知るには、その作品を見ること。何十時間も何百時間もかけて、その作品と向き合うこと」が必要で、これは以前読んだ詩集の本にも似たようなことが書いてありました。絵画だけに限らず、全ての芸術作品について言えることなのでしょう。なかなか実行するのは難しいところですが、これからは少なくとも琴線に引っかかった作品ぐらいはもっと頑張って見て、画家に向き合った結果として書かれた解説についても真剣に読んでみようかなという気にさせてくれました。

    47
    投稿日: 2013.12.31
  • プレミアムヘッドホンガイドマガジン (2014Edition)

    プレミアムヘッドホンガイドマガジン (2014Edition)

    音元出版

    音元出版

    イヤホン、ヘッドホンを購入する前に一度目を通す価値あり

    たくさんの種類のイヤホン、ヘッドホンが紹介されています。 ただ多いだけでなく、それぞれのメーカーのこだわり等も実際の製作者との対談を通して紹介されている記事もあったりして、一つ一つ丁寧に解説されており、好印象です。 音については実際に試聴してみるしかありませんが、この雑誌の巻末には小さいですが実に500種類のイヤホン、ヘッドホンの音質傾向と、どのジャンル向きかを星印で評価した一覧で載っていますので、どれを試聴してみたいか、ある程度この雑誌で絞ることはできそうです。

    11
    投稿日: 2013.12.27
  • やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。8

    やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。8

    渡航,ぽんかん8

    ガガガ文庫

    読んでて悪い意味でドキドキしました。

    今回の八幡の手段はヤバすぎでしょう。下手すると社会問題。それは大袈裟にしても、事が露見したら、相当ヤバイ状況になりかねないように思えたのですが...。もちろん小説なのはわかっていますが、読んでいてドキドキしてしまいました。 内容自体は人の心の内面を鋭く、深く考察されていて読みごたえはありました。気軽に読めて、笑える内容では無くなっています。ただ次の展開は気になります。早く次巻を!

    1
    投稿日: 2013.12.24
  • やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7.5

    やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7.5

    渡航,ぽんかん8

    ガガガ文庫

    平塚先生が可愛いすぎるんだが。

    ヒッキー、責任もって幸せにしてあげて...。 まあ、それはいいとして、内容の方ですが、短編にも満たないような短いお話が多くて、少し物足りなかったです。ただ、奉仕部の面々の軽快?な掛け合いは健在です。絶妙なんですよね。会話の切り返しや、ヒッキーの思考が笑えて。

    0
    投稿日: 2013.12.23
  • Net Audio(ネットオーディオ) (12)

    Net Audio(ネットオーディオ) (12)

    音元出版

    音元出版

    ハイレゾ黎明期から現在まで

    ウォークマンで初めて聴いたハイレゾ音源に感動して勉強も兼ねて読んでみました。 ソニーという大企業の参入によって一気に熱を帯びてきたハイレゾの環境。その充実を期待してか、記事もなかなか熱が入っています。 興味深かった記事は「特集 ハイレゾのいま 進化するネットオーディオ 」で、ハイレゾ黎明期から現在までの状況を短いですが説明されていて面白かったです。 ネットオーディオのプレーヤーや、アンプ等、様々な機器が紹介されているのですが、数千円の機器から数百万円する機器が同列に紹介されていたりするので、ちょっと戸惑う部分もありましたが、たくさんの機器が紹介されているので満足です。 ただ、購入する前から分かっていたことですが、付録がついていないのは残念です。元々は付録に興味はなかったのですが、雑誌内で、結構なページを割いて記事にしているの読むと欲しくなってしまいました。 それにしてもやはりこういった雑誌を見ると据え置きのオーディオ環境が欲しくなる...。落ち着け!買っても満足に鳴らせる環境じゃないぞ!......でも据え置きのヘッドフォンアンプなら...............、イケるか?(苦笑)

    6
    投稿日: 2013.12.20
  • 万能鑑定士Qの探偵譚

    万能鑑定士Qの探偵譚

    松岡圭祐

    角川文庫

    万能鑑定士Qの復活劇!

    推理劇の4巻のあまりのできの悪さに絶望した身としては、この探偵譚は期待より不安が勝っていました。 まさかその4巻が伏線だったとは...。でも本当に?だってあの「それはない」というセリフは...。ああっ!あれ、そういう意味だったの? まさか巻末に予告がなかったのも含めて...? 私が考えていることが事実だったら、完全に筆者に騙されていたことになり、悪寒すら覚えます。ただ、辻褄を会わせただけという可能性も捨てきれない...。いや、でも...混乱してます。 他の方はどのように考えているのか意見を聞いてみたいなあ。 読みながら、「莉子さん、やっぱりモナリザ事件、心の傷になってるじゃないか。アリンガムめ、適当なことを...。」、「小笠原~、相も変わらず、はっきりしない奴だなあ。」等と思っているうちに事件が向こうからやって来ます。 事件に係わることを一応の決心をしてからは、これこそ万能鑑定士Q!と思える展開で、いつも通り颯爽と事件を解決してくれます。 その後の展開もテンションがグングン上がります。 万能鑑定士Q、復~活! .........あれっ、シリーズじゃないのね...。

    7
    投稿日: 2013.12.14
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