
日本の歴史 本当は何がすごいのか
田中英道
扶桑社BOOKS
読むべきところは少ない。
ネットで話題になっていたので購入してみましたが、内容はほぼ高校の教科書レベルの羅列で読むべきところは少ないです。著者の専門の美術史関連の部分がちょっと目を引くかな、程度。 同じ著者なら「世界史の中の日本史 本当は何がすごいのか」のほうがましですが、こちらも正直大した本ではありません。
1投稿日: 2013.10.18
万能鑑定士Qの事件簿 I
松岡圭祐
角川文庫
中二病っぽいタイトルなので敬遠していたが
読んでみると意外なほど面白い。中二病っぽいタイトルもちゃんとその理由付けがなされている。 完全無欠に見えて全然そうではない主人公がまた魅力的。 本シリーズもその後の「推理劇」も含めてまとめ買いして損は無い。また、本シリーズは2ヶ月に1冊刊行という栗本薫や赤川次郎並の刊行ペースがすごい。 人が死なないのは同作者の「千里眼」シリーズで殺しすぎて殺伐さに嫌気がさしたのかな?
3投稿日: 2013.10.04
新装版 ぼくらの時代
栗本薫
講談社文庫
今は無き「ぼくらの時代」
天才栗本薫の小説家としてのデビュー作。 1970年代の小説だけあってさすがに古さを感じさせる記載が多い。いまどき大学生が長髪で歩いていても(というか、そもそも長髪自体あまり見かけないが)、誰も咎めるものは無いだろう。その意味でタイトルとテーマの「ぼくらの時代」はすでにノスタルジーに過ぎなくなっている。 その時代の変質とややトリックが弱いところを除けば良質のミステリー。推理小説作家としてスタートしたがその後あまりに広範な著作を遺したのは言うまでも無い。夭折(と言って良いだろう)が惜しまれる。
3投稿日: 2013.10.02
ブラックジャックによろしく1
佐藤秀峰
佐藤漫画製作所
ただでも落としません
モーニングに連載開始した時点では読んでました。連載最初の頃は医療の実態にある程度即しているなと思ったのですが、途中からどんどん変質してメチャクチャな話になっていきます。 「医療の実態を描いた」とされていますが現実とは解離しすぎています。 途中から読むのが苦痛になったので連載中にも読むのをやめてしまいました(モーニングは定期購読してます)。医療マンガはいろいろありますが、最も駄作の一つです。ゴッドハンド輝や医龍の方がかなりましです。実態に即したものを読みたいなら「研修医ななこ」か「やぶ医者のつぶやき」をお薦めします。
3投稿日: 2013.10.02
クララ白書I
氷室冴子
集英社コバルト文庫
ラノベの元祖
まだラノベという言葉が無く「少女小説」と呼ばれていた頃のラノベの元祖の一人による作品。 札幌に実在する女子校の寄宿舎をモデルに主人公とその周囲の日常?を描いている。 特にべたべたの恋愛を描いているわけでも無く(続編のアグネス白書の最後の方でちょっとだけ恋愛小説っぽいが)、日常生活を描いているだけなので当時のこの手の小説としては珍しく男性読者も多かった。女子向けのラノベはこの作者と新井素子によって始まったと言っても過言では無い。 30~40代の読者はちょっとした描写に懐かしさを感じるだろう。
2投稿日: 2013.10.01
そして粛清の扉を
黒武洋
新潮社
何故か読後感は悪くない
正直なところ、ホラー・サスペンスはあまり好きじゃありません。この作品も「何故これを手に取ったか分からない」のですし、読み始めは「あちゃ~」と思ったのですが、何故か読後感が悪くありません。 本作は黒武羊のデビュー作であり「第1回ホラー・サスペンス大賞」の受賞作でもあります。 読んで損は無い一冊としてお薦めします。
0投稿日: 2013.10.01
銀河英雄伝説2 野望篇
田中芳樹
らいとすたっふ文庫
皆殺しの田中芳樹が最も華麗に登場人物を殺した巻
本作中最も賛否両論のある巻だと思います。が、この巻で本作の基調が定まったというのも確か。 私は最も好きなのがこの巻です。
0投稿日: 2013.10.01
信長のシェフ 1巻
西村ミツル,梶川卓郎
週刊漫画TIMES
一皮むけた原作者
「大使閣下の料理人」でデビューした本作の原作者ですが、その後の作品は「大使閣下~」の亜流かあまりぱっとしないものでしたが、本作は設定からストーリー進行まで今までと一線を画した作品となっています。元フレンチシェフで料理マンガの原作以外書いていないのですが、この作品から料理マンガ以外へ幅を広げれるかも知れない、そんな予感をさせる作品です。
2投稿日: 2013.09.27
二分割幽霊綺譚
新井素子
講談社文庫
懐かしい。。。
新井素子の第13あかねマンションシリーズの第三弾。このシリーズはあちこちの出版社に散逸しているのでなかなか復刻されませんが、同シリーズではこの作品と「・・・絶句」が面白いです。 栗本薫によると新井素子の作品は「・・・絶句」までが『おはなし』で「あなたにここにいて欲しい」からようやく『小説』になるとされていますが、実際に人気が高いのは『おはなし』であった本作の時代の作品でしょう。まだあまり配信されていませんが全作復刻して欲しいですね(特に「星へ行く船」シリーズ)
2投稿日: 2013.09.27
ボクを包む月の光-ぼく地球(タマ)次世代編- 1巻
日渡早紀
別冊花とゆめ
最初は違和感があるが読み進めるほど面白い。
「ボク球」(「ボクの地球を守って」)をリアルタイムで読んでいた世代なので、当初は絵が違いすぎてこの作品にかなりの違和感がありました。が、読み進めていくほどに元の「ボク球」ワールドに入り込んでいく感じで面白さが増していきます。ただし、違和感があっても必ず最初の「ボク球」から読んで下さい。幸いリーダーでも配信されています。
7投稿日: 2013.09.27
