Starboさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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悪党諸君
永六輔 / 幻冬舎文庫
七夕に星を見上げて
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著者が亡くなったことは、私にとって昨年のエポックメーキングであった。小学生の頃、彼と同じ病であるパーキンソン病で亡くなった母が良く彼のラジオを聴きながら、手仕事をしていたのを良く覚えている。著書と母は…同学年ということも有り、良くラジオを聴いていたものであった。なので、その横でなんとなく聞いていた私も彼のファンとなり、中学・高校生の頃には、彼が出演する深夜放送やエッセイを読んだものであった。
この本は、彼が生前に全国の刑務所に慰問してきた際の講演をまとめたものであるが、良くテープが残っていたものであると感心するとともに、彼の人生哲学が滲み出る話しの内容であった。亡くなる数年前から、彼が出演していたラジオで何度か聞いたことのある話もあったが、改めて文書で読み見返すと感慨深いものがあった。 続きを読む投稿日:2017.02.15
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新・思考のための道具 知性を拡張するためのテクノロジー―その歴史と未来
ハワード・ラインゴールド, 日暮雅通 / パーソナルメディア
これはコンピュータに関する創世記?
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タイトルと中身が全然違ったので、最初はびっくりしたが、グイグイとストーリーに引き込まれていく内容でした。18世紀から1980年代中ごろまでのコンピュータ史、というよりも、電子計算機史でした。後半には、…若いころのビル・ゲーツやスティーブン・ジョブスも出てくるが、本書の中ではひよっこです。
NHK特集にあった電子立国日本のワールドワイド版といったところでしょうか?
おしいかな、落丁が3箇所ほどあったのが残念でした。 続きを読む投稿日:2013.11.17
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リーダー論【電子版限定写真4点つき】
高橋みなみ(AKB48) / 講談社
小娘に、やられた!
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(敬意を込めて)小娘にやられた!リーダをキャラ化する発想は無かった。経営学的には、先天的にリーダとなる資質を備えた人よりも、学習や訓練でリーダシップを発揮する人が多いのが常識であり、キャラ化して演じる…とは。
これだけで、論文ネタに成りそうだし、絶対にウケること間違い無い。 続きを読む投稿日:2016.09.11
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学校では教えない「社会人のための現代史」 池上彰教授の東工大講義 国際篇
池上 彰 / 文春文庫
3部作を読破する
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東工大講義3部作を読破した。基本的には、テレビで解説されている内容を繰り返しているに過ぎないが、普遍的な問題を掘り下げているので、社会情勢や近代史を復習するには良書と言える。
学生の社会性を育む教科書…としては最適なのではないかと思われる。 続きを読む投稿日:2016.11.12
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この社会で戦う君に「知の世界地図」をあげよう 池上彰教授の東工大講義
池上彰 / 文春文庫
理系学生は、世の中とズレていると言われないために、この本を読みましょう。
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東工大講義集の3部作の最初の本である。とかく、理系学生はオタクだと思われ、世間とのズレがあると誤解されがちであるが、その誤解を払拭するためにも、池上さんからの問いに答えられる人になりましょう。
また、…理系だからと言って、歴史から目を離さないで欲しい、戦後70年を過ぎて、戦争が風化されつつある中で、歴史への興味を持つことが近隣諸国との関係性の基本を理解することに繋がることを池上氏は学生に伝えたかったのではないだろうか? 続きを読む投稿日:2017.01.24
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元ドイツ情報局員が明かす 心を見透かす技術
シドラ房子, レオ・マルティン / CCCメディアハウス
スパイマスターはメンタリスト?
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ル・カレやフォーサイスの小説を読んだ気分でした。冷戦下の心理戦はさも有りなんという感じでした。先行して発表された本「心に入り込む」も呼んでみたいと思いました。
投稿日:2016.06.07