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future4227さんのレビュー
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  • サラダ記念日

    サラダ記念日

    俵万智

    河出文庫

    短歌だけでミリオンセラーとなった伝説的歌集

    短歌は売れないという常識を見事に覆し、ミリオンセラーとなった伝説的歌集。 ただ短歌が並んでいるだけの本なのに、ちゃんとストーリーがあって、その時のシチュエーションがなんとなく想像できるし、あるあるー、わかるわかるーみたいな共感を呼ぶ心情が自由奔放な口語体で書かれている。 それでいて字余り、字足らずのない、きちっとした定型詩に仕上げている所が凄い! 敷居の高い短歌の世界を身近な所へ一気にハードルを下げた画期的な短歌と言える。 版権を持っていた角川春樹氏が角川書店から出版しなかったことを後悔するわけだ。

    0
    投稿日: 2016.05.24
  • ちはやふる(21)

    ちはやふる(21)

    末次由紀

    BE・LOVE

    原田先生が魅せます!

    いきなり表紙がこわっ!今回は原田先生の気迫が物凄い。 それにしても仮想周防名人、仮想綿谷新で配列を覚えるだけなのに、いつの間にかモノマネになってる千早と太一のバカっぷりが笑える。 あと、着物着たまま授乳できるとは!オレには全く縁のない無駄な知識なんだけどね。 最後のおまけ4コマ「体育祭への道」も続きが気になる。これも22巻へ続く。

    2
    投稿日: 2016.05.22
  • ちはやふる(20)

    ちはやふる(20)

    末次由紀

    BE・LOVE

    千早と太一の鬼気迫る決勝戦

    息の詰まるような吉野会大会決勝戦。 千早と太一の気迫のこもる試合に思わず力が入ってしまう。 そしてクイーン戦の予選に出るか、修学旅行に行くか、究極の選択を迫られる千早。 その選択、正しいと思うよ。

    1
    投稿日: 2016.05.20
  • ちはやふる(19)

    ちはやふる(19)

    末次由紀

    BE・LOVE

    なんと決勝戦の対戦相手は・・・

    名人戦・クイーン戦の前哨戦とも言える吉野会大会。 さすがにベスト8ともなると強豪がずらり。 誰が優勝してもおかしくない豪華な顔ぶれ。 そんな中、決勝戦に勝ち残った二人・・・うわぁ、こう来るかー。

    2
    投稿日: 2016.05.17
  • GONE ゴーン 上

    GONE ゴーン 上

    マイケル・グラント,片桐恵理子

    ハーパーBOOKS

    『もうひとつのアンダー・ザ・ドーム』というタイトルが相応しい

    スティーヴン・キングの『アンダー・ザ・ドーム』を読んだことのある人は、あまりにも似ていてがっかりするかもしれない。ただ未読の人にとってはかなり楽しめるはず。そこに『十五少年漂流記』と米TVドラマ『HEROES』のテイストが加わる。帯に「スティーヴン・キング絶賛」って書いてあるけど、パクリだー!って訴えないんですね。面白いことは面白いのだけど、やはりキング氏の人間描写の奥深さには勝てないし、オリジナリティーに欠けるのが残念なところ。

    0
    投稿日: 2016.05.14
  • ソウル・コレクター 下

    ソウル・コレクター 下

    ジェフリー・ディーヴァー,池田真紀子

    文春文庫

    巻末まで読み応えあり

    最後の最後まで犯人の予想がつかなかった。 そして、犯人とサックスとの緊迫した攻防も見どころ。 個人情報は使う人間次第で有益にも有害にもなる核物質みたいなものだ。 コンピューターの進化に法律がついていけない現代においては自己防衛も大切だと思い知る。 今回は若き日のリンカーンがどういう青年だったのかが語られる。 その中ですでに鑑識としての才能を発揮してるのが面白い。 きっと今の仕事が天職だったんだろうと思う。 巻末の児玉清さんとディーヴァー氏との対談では、ディーヴァー氏の小説への熱い思いが伝わってくる。

    0
    投稿日: 2016.05.11
  • 64(ロクヨン)(下)

    64(ロクヨン)(下)

    横山秀夫

    文春文庫

    犯人追跡と記者発表、同時進行で怒濤の急展開

    すべてがすっきり解決したわけではないけれど、それがむしろいい余韻となって残る。 そのあたりは横山さんの真骨頂。 最後は怒濤の急展開に釘付けになること間違いなし。 色々なしがらみや因縁が複雑に絡み合いながら、事件解決へ一気に話が進む下巻。 知り合いの警察官に聞いた話だが、最近ではガサ入れ当日になっても行き先を捜査員に知らせないらしい。 それほど捜査情報のリーク、漏洩という問題は深刻らしい。

    1
    投稿日: 2016.05.11
  • 64(ロクヨン)(上)

    64(ロクヨン)(上)

    横山秀夫

    文春文庫

    警察小説の真骨頂

    待ちに待った7年ぶりの新作。 ドラマ化、映画化の連続で勢いが止まらない作品だ。 いやぁ、横山さんさすがだわ。 登場人物の内面描写といい、ジリジリと真相に迫っていく緊迫感といい、これぞ横山作品という警察小説。 さてこの後、時効間近の事件は解決するのか?県警内の対立は?記者クラブとの対立は?そして、行方不明となっている主人公の娘は?様々な難題が同時平行で進行する。 いざ下巻へ。

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    投稿日: 2016.05.11
  • 眼球綺譚

    眼球綺譚

    綾辻行人

    角川文庫

    怖いというより気持ち悪い

    それぞれが独立した短編集なのだが、あちこちに「由伊」という女性や「咲谷」なる人物が出てきて、つながりがあるのか、何度も前の作品を読み返す羽目になった。 続けて読むと間違いなく混乱をきたす。 「作者あとがき」によると、結局は読者の想像に委ねるということらしい。 また、作品の並びも、効果を狙ってのことらしいが、実際どんな効果があったのかよくわからなかった。 それにしても『再生』という話は、怖い話であるにもかかわらず、そっちで来たかー!と最後のオチには笑えた。

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    投稿日: 2016.05.11
  • 妖(あやかし)の華

    妖(あやかし)の華

    誉田哲也

    文春文庫

    デビュー作とは思えない

    ジウシリーズや姫川シリーズから誉田哲也を知った人は、世界観の違いに衝撃を受けるはず。 誉田哲也って、元々こういう小説を書く人だったんだ! 姫川シリーズでお馴染みの國奥先生や井岡も登場する。 デビュー作ということもあり、まだ細かいところで描写が物足りない部分もあるけれど、グイグイ読者を引き込んでいく力は半端ない。 吸血鬼の哀しみが心に染みる。

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    投稿日: 2016.05.11
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