
海底ごりごり 地球史発掘
須藤斎
PHPサイエンス・ワールド新書
微小化石と国際研究
海底を掘削することによって手に入る標本から、珪藻などの微小化石を見出し、過去の地球の環境を推察するなどという、非常に緻密な研究分野は、日本の研究者が活躍している分野の一つです。この本は、研究の内容そのものより、各国の研究者が集合する国際研究での、とるべき姿勢(英語で意見を述べ、議論に参加しなければならない)につての記載のほうが参考になります。カラ-写真や図表をいかすために、文字の大きさがコントロ-ルできませんので、タブレットでの閲読のほうがよろしいでしょう。 参考になります。”英語で、意見を述べ、議論をしなければならない”
1投稿日: 2016.01.09
石油・武器・麻薬 中東紛争の正体
宮田律
講談社現代新書
イスラム世界のジレンマ
イスラム世界の政治的混乱が、さらなる混乱や、貧窮をもたらしている現状を、アメリカ、西欧諸国、あるは周辺国の思惑、政策などから分析し、今後の日本がとるべき方策などにも、言及しています。記述が重複する部分があるのが、やや残念ですが、イスラム教の、経済などにたいする基本的考え方などの理解の一助になると思います。ただ、色々な方策を、今のイスラム社会が受け入れることができる状態のあるのか、疑問に思いました。
0投稿日: 2016.01.04
イラク・アフガン戦争の真実 ゲーツ元国防長官回顧録
ロバート・ゲーツ,井口耕二,熊谷玲美,寺町朋子
朝日新聞出版
アメリカ政治の進め方
また、現実のことなので、脚色されていたり、書かれていない部分もあると思いますが、アメリカでの政権交代や政治の進め方などが、垣間見ることができます。驚くことは、イラン、アフガニスタンで戦争を行っているアメリカの体制がそれほど整備されていなかったことです。
2投稿日: 2015.12.15
あしたのジョー(1)
高森朝雄,ちばてつや
週刊少年マガジン
ジョ-のさりげない気づかい
ある年代の人達の中では、社会現象にもなった名作です。最後のホセメンド-サ戦に向かうジョ-に対して、愛を告白する葉子を、人目がつかないようにさりげなく気を使うジョ-。この場面が一番好きですね。
0投稿日: 2015.11.29
地球の中心で何が起こっているのか 地殻変動のダイナミズムと謎
巽好幸
幻冬舎新書
地球内部はドロドロではない
地球内部が、マグマで充満していると考えている人が多いのではないかと思います。しかし、実際はそうではなく、マグマと火山はニキビのようなのので、いかにマグマや火山帯が成り立つのか、プレ-トテクトニクス理論から説明されています。火山に対する理解が深まります。
0投稿日: 2015.11.28
異形にされた人たち
塩見鮮一郎
河出文庫
歴史的背景が理解できます
坂上田村麻呂の東北成敗から、現在に至るまでの、日本における差別発生の歴史的背景が、理解できます。
1投稿日: 2015.11.28
エピゲノムと生命 DNAだけでない「遺伝」のしくみ
太田邦史
ブルーバックス
遺伝子の最新情報も満載
遺伝子研究の歴史的流れとともに、最新の知見も豊富に記載されています。ただし、基礎知識が無いと難しいかもしれません。入門書というよりは、より知識を深めるための本と考えたほうがよいと思います。
1投稿日: 2015.11.27
習近平の闘い 中国共産党の転換期
富坂聰
角川新書
中国は変わっているみたい
経済危機が叫ばれている中国で、習近平氏の政治によって、どうやら中国が変わっているらしいことが理解できます。今後の中国の行方に、益々興味がもてそうです。
0投稿日: 2015.11.27
「戦後保守」は終わったのか 自民党政治の危機
日本再建イニシアティブ
角川新書
現在の安倍内閣の理解の一助に
戦後の保守政治を、「中道保守」という切り口で解説しており、日本の経済発展のともにいかなる軌跡を描いてきたかよく理解できます。現在の安倍内閣の考え方、施政方針の理解に、大いに役立ちます。
1投稿日: 2015.11.27
人体六〇〇万年史 下──科学が明かす進化・健康・疾病
ダニエル・E・リーバーマン,塩原通緒
早川書房
現在のメタボ解消のヒントにも
ホモ・サピエンスの体の設計が、”一日15Kmを歩き、狩猟や採取をすること”をコンセプトとしているとう出発点から、進化という視点を利用して、農耕や文明が、いかにこの生活様式から離れた状態の生活を我々に強いているか、我々の体にどんな影響を与えたか、またどうやってそれを解決してきたかといった記載は、非常に面白いものでした。現代、我々の多くがが悩むメタボリック症候群の解決方法の、ヒントになる記載も豊富にあります。
3投稿日: 2015.11.27
