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TANさんのレビュー
いいね!された数37
  • 「学力」の経済学

    「学力」の経済学

    中室牧子

    ディスカヴァー・トゥエンティワン

    教育に対する経済学的アプロ-チ

    教育に関する色々な問題について、経済学的アプロ-チによるデータ分析によって結論を説明してあります。例えば、ご褒美をあげること、褒めることなどが効果があるかどうかなど。残念なことは、アメリカでの研究結果の引用が多く、日本でのこの分野での研究の遅れを感じさせる内容でした。結果も、年齢などの色々な条件によって変化するようで、単純にはいかないようです。

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    投稿日: 2016.11.06
  • 日本はこの先どうなるのか

    日本はこの先どうなるのか

    高橋洋一

    幻冬舎単行本

    バランスシ-トの大切さ

    借金だけでは、国は破綻しない。国の資産や収入などを総合的に加味したバランスシ-トを見ることによって、正確な判断ができるという記述は、現実に長期金利が低い現在の日本の状況を考えれば、非常に説得力のある説明でした。ほかに、集団的自衛権など、現在ホットな話題にたいする説明は、非常に理解しやすいものでした。

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    投稿日: 2016.11.03
  • ユーロから始まる世界経済の大崩壊 格差と混乱を生み出す通貨システムの破綻とその衝撃

    ユーロから始まる世界経済の大崩壊 格差と混乱を生み出す通貨システムの破綻とその衝撃

    ジョセフ・E・スティグリッツ,峯村利哉

    徳間書店

    EUと現在のユーロはあいいれない?

    崇高な目的のために誕生したEUが、ユ-ロの導入によってEUそのものが、危うくなっている。そのためには、ユ-ロに柔軟性を持たせることが必要であるという考えから、将来のユ-ロについての提言がされています。10~20%の失業率が継続している国の経済状態は、どう考えてもおかしいのであって、為替レ-トの変動と同じ経済効果を持たせるために、ユ-ロの分割、債務国であるギリシャなどのユ-ロからの一時的離脱などについて触れられていますが、同時にドイツの一時的離脱も必要であるのいう考え方は、新鮮でした。

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    投稿日: 2016.11.03
  • ISの人質~13カ月の拘束、そして生還~

    ISの人質~13カ月の拘束、そして生還~

    プク・ダムスゴー,山田美明

    光文社新書

    コンサルタント会社の活動の一端も解ります

    ISに拘束され、解放されたデンマ-ク人のドキュメントで、その経過はもちろんですが、セキュリティーを専門とするコンサルタント会社の活動にも、記述があります。まえもって、コンサルタント会社に相談することにも驚きですか、交渉人の仕事の進め方にも、興味を覚えました。人質解放の陰には、報道されない、色々な人の関与があるものだとも、改めて認識しました。

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    投稿日: 2016.10.10
  • 「乳と蜜の流れる地」から 非日常の国イスラエルの日常生活

    「乳と蜜の流れる地」から 非日常の国イスラエルの日常生活

    山森みか,Ran Levy-Yamamori

    スマートブックス

    気候的にも社会的にもすみにくい?

    イスラエルといえば、モサド、キブツなど断片的な知識はあっても、詳しいことは知らないというのが現実ではないでしょうか。気候の話から、キブツの最近の傾向、ユダヤ人であることの定義、ユダヤ教への改宗方法、結婚、出産、葬式など現実的な情報を知ることができます。安息日に、店が閉まり、交通、放送が完全に止まってしまう社会は、我々にとっては想像ができませんネ。家族や一族の安全がすべてに優先するという考え方は、ユダヤ人の歴史を考えれば当然の帰結なのかもしれませんが、神とのかかわりで、いくつかの人生のイベントがある、兵役があることなどは、人の成長を促すよい方法ではないかとも、考えさせられました。

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    投稿日: 2016.10.07
  • 巨大翼竜は飛べたのか

    巨大翼竜は飛べたのか

    佐藤克文

    平凡社新書

    翼竜の説明書ではない

    著者が、前書きで触れているように、この本は翼竜の説明書ではありません。著者が専門とする、野生動物に小型のセンサ-を装着し、その回収したデ-タを解析することによって得られる知見(バイオロギング)の解説書です。ペンギン、ウミガメ、ミズナギドリなどの解説が中心です。とくに、ミズナギドリ目の各種の鳥から得られた、体重、体や翼の型などの分析から、最終的に翼竜の飛翔能力に言及しています。鳥が飛ぶことの意味を改めて考えさせられました。

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    投稿日: 2016.09.26
  • 報道されない中東の真実

    報道されない中東の真実

    国枝昌樹

    朝日新聞出版

    各国、各組織、各宗派の思惑

    シリアをめぐる、アメリカ、フランス、ロシア、トルコ、サウジアラビア、カタ-ル、イラン、レバノン、イスラエルなどの思惑、イスラム各宗派や反体制組織の立場、国連の立ち位置などが、非常に解りやすく解説されていて、混迷する状況がよく理解できます。結局、落としどころはどこなのかは、益々わからなくなりますが。

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    投稿日: 2016.09.16
  • 天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災

    天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災

    磯田道史

    中公新書

    神社のある所

    日頃、不思議な所に神社があると感じることが時々ありますが、一部は過去の天災に関連していることもあることが解りました。古文書を分析し、現地で調査をすることによって、いくつかの天災の実相を明らかに、現在の人が参考にすべきことに言及してあります。海岸の松林はむしろ逆効果である可能性があることには、考えを改められました。森繁久彌氏の若いころのエピソ-ドなども面白く読めました。なお、著者は武士の家計簿の原作者でもあります。

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    投稿日: 2016.09.08
  • 知れば恐ろしい 日本人の風習 「夜に口笛を吹いてはならない」の本当の理由とは――

    知れば恐ろしい 日本人の風習 「夜に口笛を吹いてはならない」の本当の理由とは――

    千葉公慈

    河出文庫

    喪服の黒いわけ

    歴史的には、日本の喪服は、一時黒いものであったこともありましたが、基本的には白かったようです。、明治になり、キリスト教の習慣にあわせて、黒い喪服にしたとうい話から始まり、童謡や子供の遊びに言及しています。僧籍ち大学の教員でもある筆者の分析は、仏教の知識を知る機会にもなります。

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    投稿日: 2016.08.30
  • すべての疲労は脳が原因

    すべての疲労は脳が原因

    梶本修身

    集英社新書

    チョコレ-トの効果は錯覚だった

    疲労を感じた時、チョコレ-トを二粒食べてレフレッシュをしていますが、この本を読むことによって、チョコレ-トに含まれるカフェインの効果であることが解りました。疲労のメカニズム、睡眠、イミダペプチド、クエン酸の効果など、解消法にも言及してあります。普段、習慣として行っていることが、ほとんど誤りであることには、ガックリとしたことは否めません。

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    投稿日: 2016.08.19
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