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guusanさんのレビュー
いいね!された数25
  • θ 11番ホームの妖精 アクアリウムの人魚たち

    θ 11番ホームの妖精 アクアリウムの人魚たち

    籘真千歳

    ハヤカワ文庫JA

    予想外の展開がおもしろい。

    これは短編が1つと中編が1つのお話です。東京上空2200メートル、地図には存在しない、幻の東京駅11番ホーム。ここには全身義体の少女T・Bと、狼型サイボーグの義経と、人工知能のアリスが暮らしています。短編は、人工知能アリスが話の中心です。人工知能アリスは駅員のサポートをするのが仕事です。義経がケガで入院しているので、T・Bとアリスとの会話が中心に話が進みます。この会話が面白い。と言っても笑いを誘う面白さではなく、推理を楽しむような面白さです。わからないIT用語があるかもしれませんが、無視して読み進んでも大丈夫だと思います。次の中編ですが最初は11番ホームとは違う別の場所。推理少説のような殺人事件が発生。次は11番ホーム。JR.CD.国際貨物からJR.CD.東の全駅ヘ緊急連絡が発信されます。しかし、その緊急連絡は東京駅11番ホームにしか届かないという異常事態。貨物としてのモノが、突然、乗客に変わったので、どこかの駅で引き受けてほしいという。思わず人工知能アリスは言います。「理解不能」と。その後も予想外の展開が繰り広げられ、推理あり、バトルありの話となっています。面白くて一気に読んでしまいました。

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    投稿日: 2017.05.03
  • θ 11番ホームの妖精 鏡仕掛けの乙女たち

    θ 11番ホームの妖精 鏡仕掛けの乙女たち

    籘真千歳

    ハヤカワ文庫JA

    T・ Bが魅力的です。

    面白かったです。続編があるとの事ですので購入決定です。これは未来のお話です。主人公T・Bの短編集です。東京駅11番ホームにいるのは全身義体の少女T・B(ティービー)と、狼型サイボーグの義経と、人工知能のアリスだけです。T・Bは過去の悲惨な事故と特殊能力のために11番ホームから出る事を許されていません。それでもT・Bはとても優しい。義経には、お人好し過ぎるとイヤミを言われてます。毎日、ホームを掃除して、駅員の仕事をしています。でもダイヤにも載っていない11番ホームにやって来るのは、他のホームでは受け入れる事ができない特別な客や、貨物ばかり。そのうえ、いろいろな組織の思惑がからんで大変な事になったりします。さて続編が読みたいのでレビューはこの辺で・・・。

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    投稿日: 2017.04.29
  • ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.13

    ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.13

    聴猫芝居,Hisasi

    電撃文庫

    セッテさんのことが少しわかったような・・・

    楽しく読まさせてもらいました。今回はレイドボス戦と、生徒会長選挙のお話です。アレイキャツのマスターであるアプリコットこと、杏先輩は生徒会長でもありますが、その任期が近づいて選挙をする事になりました。そして後任に悩む杏先輩は・・・。それと並行してアレイキャツはレイドボス戦に挑むことに。しかも黒の魔術師と、バッツと組んで挑戦することに。一触即発。すぐにもめるこの人達を誰がまとめてレイドボス戦に挑むのか。セッテさんと、アコの新しいー面も見れて面白かったです。でもアコには、もっととんでもない事をやってほしかったなぁ~。

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    投稿日: 2017.04.13
  • 最後にして最初のアイドル【短篇版】

    最後にして最初のアイドル【短篇版】

    草野 原々

    早川書房

    驚きの展開

    驚きました。最初、題名を見たときにイメージしたのは、バーチャルアイドルが人類滅亡後も生き残るお話でした。アイドルという単語からライトノベルぽいものを想像してました。しかし、アイドルのイメージからあまりにも、掛け離れた存在に衝撃を受けてしまいした。感情移入する間もなく、とんでもない方向へ、どんどん話が展開し、気づいたら読み終わってました。驚きの展開という事では確実に星5つです。でも私の好みではないので星4つにしておきます。

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    投稿日: 2017.01.31
  • ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.12

    ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.12

    聴猫芝居,Hisasi

    電撃文庫

    「ただいまで」いいんですよ。

    今回も楽しませてもらいました。ルシアンがリアルのアコの家を訪ねたとき、ルシアンが「お邪魔します。」と挨拶すると、アコから「“ただいま”でいいんですよ。」と言われます。それどころかアコのお母さんまで「“ただいま”でいいんですよ。」と言われてしまいます。ルシアンはアコの思う方向ヘどんどん追い詰められていくようです。でもルシアンも、それほどイヤじゃないように見えるところがいい。今回はルシアンとアコのほわほわ感を、ネトゲのイベントと、いつものメンバーによってかき混ぜられるところが面白かった。

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    投稿日: 2016.12.25
  • 葉桜が来た夏5 オラトリオ

    葉桜が来た夏5 オラトリオ

    夏海公司,森井しづき

    電撃文庫

    やっぱり番外編が欲しい

    4巻目を読んだ方なら、5巻目を読まずにはおれないと思います。日本に宣戦布告する事がほぼ決まったアポストリに対して、南方学の知略が冴えわたります。ここが最初の見せ場です。南方学は72時間の猶予を勝ちとったものの・・・。ここからは読んでのお楽しみです。もちろん星5つです。ところで番外編は出ないのですかネ。語られなかったドラマがいくつもあるように思います。5巻には、参事官の灯籠と憲兵隊中尉の稲雀が言葉を交わすシーンがあります。それが互いによく知っている者どうしという雰囲気があります。ここにもドラマが隠れていると思います。星祭の学生生活も気になります。星祭は普通の学生として生活していた事になっています。しかし普通の学生は、殺し屋さえひっかかるトラップをしかけたり、放送衛星のセキュリティを突破し衛星回線を不正利用したりできません。だから星祭の学生生活にもドラマが隠されていると思います。思えば、そもそもアポストリが地球に来ることになった経違が全ったく語られていません。やっぱり番外編が欲しいですね。

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    投稿日: 2016.12.17
  • 葉桜が来た夏4 ノクターン

    葉桜が来た夏4 ノクターン

    夏海公司,森井しづき

    電撃文庫

    いよいよ謎のグループ「水車小屋」が動き出します。

    4巻目を読み終わったらすぐにレビューをUPするつもりだったのですが、続きが読みたくて、ガマンできずに5巻目も読んでしまいました。もちろん星5つです。今まで自衛隊や警察の内部に潜んでいた謎のグループ「水車小屋」が本格的に動き出します。人間とアポストリの不信感を増大させ、戦争へ導き、アポストリを殲滅する。これが彼らの目的です。その為に要人暗殺も含めて次々と手を打ってきます。南方学は、それを阻止しようとします。しかし学が動けば、学を守るために葉桜は必ずついてくる。葉桜はラパーチェ事件の責めを受け罰っせられている身。しかも24時間監視のため、監察官が常にそばにいる。もし葉桜が高等法院の判決に反するような事をすれば、極刑が下されるという。そうなれば葉桜は、筋肉を破壊しアポストリとしての能力を奪われ、十字架の最深層に永久監禁されるという。それでも葉桜は学を守るためなら一緒に行動するという。だから学は葉桜を守るため、葉桜に内緒で行動しようとする。2人は互いを大切に思い、自らは厳しい道を進もうとする。この2人の関係は既に共棲関係を超えていると思う。この2人の関係以上に気になるのが、アポストリと日本の関係です。2つの種族は理解し共存する事ができるのでしょうか。それとも戦争になってしまうのか。引き込まれて読み進んでしまいました。

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    投稿日: 2016.12.12
  • 葉桜が来た夏3 白夜のオーバード

    葉桜が来た夏3 白夜のオーバード

    夏海公司,森井しづき

    電撃文庫

    白夜に星5つ

    今回は白夜という女の子が登場します。「体つきは幼く、小学校の低学年程度に見える。」「癖のない見事なブロンドが背中と腰を隠し、かかとまで真っ直ぐに伸びている。」「ひどく大人びた顔立ちの少女だった。表情は年相応で幼いのに、なぜか美人という単語がしっくりくる。瞳の色は吸い込まれるような工メラルドグリーン」「笑うとえくぼができて、ひどくあどけない表情になる。」「会話も成立しているようで微妙に成立していない。ひょっとして少しおかしくなっているのでは」本文から白夜の様子を描いた部分を抜粋してみました。その後、白夜を医者に診察してもらったところ、姿は幼い子供だけど遺伝子は大人のアポストリのものだとの診断されました。しかも記憶を無くしている。憶えているのは自分の名前が白夜であることと、葉桜のことだけでした。この不思議な女の子が誰なのか想像しながら読み進んだのですが、その後の展開は全ったく予想外のもので驚いてしまいました。その驚きの展開に星5つです。

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    投稿日: 2016.12.07
  • 葉桜が来た夏2 星祭のロンド

    葉桜が来た夏2 星祭のロンド

    夏海公司,森井しづき

    電撃文庫

    なかなか迫力があって面白かった。

    1巻目は、3つ星にするか4つ星にするか少々迷いました。今回は迷う事なく5つ星にします。なかなか迫力のある話でした。南方学と葉桜のところへ星野友深が飛び込んできます。そして女殺し屋に追いかけられます。異星人アポストリでさえー撃で殺してまう技と武器を持った殺し屋です。その殺し屋が、誰に何の目的で雇われているのかが、わからない。おそらく、どこかの組織だと思うが、警察や自衛隊にも組織の者がいるようで、警察や自衛隊に助けを求める事もできない。何度か殺されそうになりながら逃げる。その逃避行の中で繰り広げられるアクションと、外交交渉の頭脳戦に迫力があって面白かった。この交渉の結果がどのように展開していくのか楽しみです。

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    投稿日: 2016.12.03
  • 葉桜が来た夏

    葉桜が来た夏

    夏海公司,森井しづき

    電撃文庫

    ラブコメではないですよ

    本の書籍説明を読んだら、高校2年の南方学のところへ美少女異星人の葉桜がやってきたと書いていました。てっきり、よくあるラブコメだなと思ってしまいました。。ところが全ったく違っていました。話は、小惑星が関東ー円を直撃する事がわかったところから始まります。日本政府はアメリカに核ミサイルによる破壊を要請しました。しかし、それは小惑星ではなく異星人アポストリの移民船だったのです。移民船は核攻撃に耐えたものの、進路がずれて琵琶湖に着水し、移民船は飛び立つ事ができなくなってしまったのです。アポストリは琵琶湖周辺に集まった自衛隊に報復攻撃を始めました。数万人以上の犠牲者をだしたあと、和平条約が成立し彦根居留区が誕生しました。しかし彦根居留区への出入りは厳しく制限されました。相互理解のため、居留区内の住人はアポストリと共棲する事が義務付けられました。そして高校2年の南方学のところへ、共棲のためアポストリの美少女葉桜がやってきました。共棲とは何なのか。南方学と葉桜はどうなるのか。和平条約はどうなるのか。居留区はどうなるのか。今後の展開が気になるところです。

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    投稿日: 2016.11.29