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金さんさんのレビュー
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  • お局美智VII ウイルス感染源を追え!【文春e-Books】

    お局美智VII ウイルス感染源を追え!【文春e-Books】

    明日乃

    文春e-Books

    試し読みできない

    このシリーズ、余程本編が短いのか「試し読み」すると表紙だけとか、表紙と中表紙だけで終わる。作者の文体すらチェック出来ない。

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    投稿日: 2019.11.29
  • シグナル

    シグナル

    関口尚

    幻冬舎文庫

    絶望的な悪意

    気分が悪いです、こんな本読むんじゃなかったと後悔しました。これで評価が結構高めなのが不思議です。 一応その生まれ育った環境から出来てしまったと言い訳がましい説明がある上での、それはそれは絶望的な悪意が存在します。物語の核心に近づくことはこの悪意と対峙することです。それまでがさわやかで非常に良いできの小説だけに、この落差は受け止めがたい。最初からある程度予想のつくことではありましたが、ここまで酷いとは思いませんでした。 三年間映画館に引きこもらせる為だけの舞台装置として、ここまでの悪意を用意する必要があったとは思えない。 オードブルは美味しいです。 二皿目にちょっと変な味がして「もしかして不味い?」少し疑問が。 三皿目は「うげっ。まずっ!」 そしてメインディッシュ、、、最早食べ物の味ではありません。 シェフを呼ぶと堂々とこう言います。 「あれ?気がつきませんでした。最初の皿からその辺を這い回ってるゴキ●リ入り料理なんですよ。メインなんてゴキ●りをすり潰して作っただけの料理です。ご心配なく。デザートは甘く美味しくなってます。」 本書の構成はこのような感じです。覚悟して読んで下さい。 筆者の経験から来るのか分かりませんが、壮絶な悪意に翻弄されます。 同様なムナクソの悪さでは、さだまさし著「アントキノイノチ」があります。ただしあちらは宝物のような言葉が沢山散りばめられています。読む価値はあります。こちらは得られるモノは映写機の仕組みくらいですね。

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    投稿日: 2019.01.28
  • 僕が電話をかけていた場所

    僕が電話をかけていた場所

    三秋縋

    メディアワークス文庫

    「君が電話をかけていた場所」の続編

    「君が電話をかけていた場所」の続編です。順序を間違えて読めません。こちらは後編になります。 人魚伝説、そう言うことなんですね。いろいろあった謎が解き明かされていきます。謎には納得出来、そうだったのかとは思います。 話としてはありがちだけど、まぁ面白い部類でしょう。 前巻で抱えた「痣」に対する違和感はそのまま最後まで残ります。 「痣」を小道具にしたのがこの小説の最大の間違いだと思います。こういったハンデは受け取る側の人格もあるのでしょうが、随分と半端なハンデで壮大な話しを作ったなと。 容姿にハンデを負った人をバカにしているような、そんな気がするプロットには賛成出来ない。

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    投稿日: 2019.01.24
  • 君が電話をかけていた場所

    君が電話をかけていた場所

    三秋縋

    メディアワークス文庫

    続編の「僕が電話をかけていた場所」に続きます。

    この本で完結しませんから、必ず続編の「僕が電話をかけていた場所」が必要です。 始まりからオカルトなので小説内世界のルールが分かりにくいですが、非現実的な事から始まり、非現実的な事で完結します。その手のオチが嫌いな人は手に取らないように。 どうにも「顔の痣」程度の事でと言う思いが頭から離れない。生まれながらにしてもっとハンデを持った人も居るだろう。物語の原動力となる小道具として適切だったとは思えない。そもそも「痣」の有る無しだけでこんなに世界が変るのはおかしすぎる。 面白い仕掛けと話しなんだけど、、、「痣」の件に納得出来ないまま、前巻読了。

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    投稿日: 2019.01.24
  • チョコレート・セレブレーション

    チョコレート・セレブレーション

    星奏なつめ

    メディアワークス文庫

    続編です。

    完全な続編なので、チョコレート・コンフュージョンから読んで下さいね。 千紗と龍生のカップルが誕生してからの物語ですが、当然ドタバタでラブラブ。 今回も兎に角「おもしれー」です。 ライトなので一気に読み切っちゃいましょう。

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    投稿日: 2019.01.24
  • チョコレート・コンフュージョン

    チョコレート・コンフュージョン

    星奏なつめ

    メディアワークス文庫

    北村一輝で映像化して下さい。

    もうハチャメチャドタバタな交互一人称なラブコメです。 龍生のキャラも、千紗のキャラもあり得ないくらいてんこ盛り設定。面白すぎます。 小説を読んでるんだけど、小説じゃないですね。娯楽感はコミックかTVドラマです。映像化するとありがちなものになっちゃいそうなんだけどね。 続編とセットで買って下さい。どうせ読んだら買うことになりますから。

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    投稿日: 2019.01.24
  • 恋と禁忌の述語論理

    恋と禁忌の述語論理

    井上真偽

    講談社文庫

    難解な数学は置いといた方が良い

    読むために勉強するには理系でもちょっと時間が掛かります。なので数式部分はさらっと読み進めましょう。 「探偵の推理を安楽椅子探偵が読み解く」+「安楽椅子探偵は数学を使う」基本はこれを面白いと思うかです。中には安楽椅子探偵の推理を安楽椅子探偵が数学で検証するなんて、入れ子構造になっちゃう話しも。 トリックというより、謎解きを二階建てにしなきゃいけない構造上、アラが目立ちます。ところがそのアラは実は、、、って最終話でそうやっちゃいますか。 いろいろ騙された感がありますが、硯さんと詠彦くんのそっちの方にばかり気持ちは行っちゃいます。もう面倒なんで、二人のラブコメを別に書いてもらえませんかね。

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    投稿日: 2019.01.24
  • 扉は閉ざされたまま

    扉は閉ざされたまま

    石持浅海

    祥伝社文庫

    今の所、キレ者ではない

    彼方此方の書評で「碓氷優佳」のキレ者振りを評価する声があった。倒叙ミステリーとしての評価も高い。 折角なのでとシリーズ一作目として手に取る。 しかしである。この犯人、態とかと言うくらいポカミスを連発する。しかも、読者に分かりやすく綺麗にミスを並べていくのである。こんなものヘッポコ探偵でも分かってしまう。 後で「名探偵」が使う材料を犯行時に列挙するかのように行動するわけだが、あまりにも描写が露骨で、もうどう推理されるか分かってしまう。これは著者の能力不足だろう。もう少し後に「あっ!」と言わせるだけの「匠の技」を駆使して欲しいと思わずにいられない。 謎がこのレベルであるから、キレ者として名高い「碓氷優佳」も霞んでしまう。そんなことに気付かない周りの奴等がオカシイのだ。平均点を下げて優秀に見せているだけ。残念だ。 読み進めていてどうしても最後まで気になるのは、犯人が墓穴を掘ってまで先延ばしする犯行の露呈と、それに纏わる目的。そう結局の所「犯行の動機」これに尽きた。これだけが、これほどヒント満載の小説にしては分からない。全く触れられていない何か事件が、隠された真実がある?そう思いつつ読む。 まぁ流石にここまでミステリーのルールを守った著者が、いきなり書かれていない過去の事件やなんかを動機にすることは無かった。ちゃんと小説中に用意されていた。そこは評価する。 しかしね、、、それ、殺す他にいくらでも手段があっただろう?仲の良い仲間なんだろう? 確かに犯罪者の「犯行動機」と言う物は「狂気」であるものだし、犯人がそう思っちゃったものは仕方がないが、それでもねぇ。これを「動機」とするなら予め、こう思い込んでしまうほどの犯人の性格、人間性をしっかりと描写しておかないと納得は出来ないよ。登場人物の浅さが致命的欠点。 だがこのシリーズは面白そうだ。 犯行を見抜いたキレ者「碓氷優佳」がどういう人物なのか、その今後が気になって仕方がない。 これは、まんまと著者に嵌められたのかもしれない。

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    投稿日: 2019.01.24
  • 僕らのごはんは明日で待ってる

    僕らのごはんは明日で待ってる

    瀬尾まいこ

    幻冬舎文庫

    不条理

    どんな人でも生きていれば、多かれ少なかれ不条理なことに直面します。 そんなどうしようもないもの、乗り越えることさえできないもの、傍に一人居れば、一緒に居れば受け流しては行ける。呑み込まれない。 救いのある本ではないですが、穏やかにはなれます。

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    投稿日: 2019.01.24
  • 窓にのこった風

    窓にのこった風

    山川健一

    幻冬舎

    昭和57年刊行

    難しいです。自分には最後までさっぱり分かりませんでした。国語の授業で取り上げるには微妙な内容ですが、ぜひ国語の先生に解説して貰わないとと思います。試験に出たら間違いなく読解できなくて、この問題は捨てるしかないですね。 読んでいる間は、登場人物の年齢と置かれている悩みや人生の立ち位置が妙にずれていると感じます。主人公は29歳、3年の結婚生活での妻の年齢は20~24歳。しかし、小説の内容的には5~10歳はずれがある、35歳と30歳くらいの組み合わせでちょうど良い感じがします。 この本の刊行は昭和57年でした。平成の現在といろいろ感覚のズレがあったのはここだったのですね。 美術的な表現、色彩表現が多数現れてきますが、これもなかなか難解で頭の中に描ききれない。映画にでもして映像化して貰えれば楽なのでしょうが、今更平成にこのストーリーでは、余程映像が綺麗でない限り陳腐なものになりそうです。 冷めた夫婦の別居、夫の浮気、妻の失踪、追いかける夫、、、ダメですね。 自分には全く分からないし、面白くて引き込まれることも、美しい美術的表現に惹かれることも無かったので、★一つにしようかとも思いました。 分からないで★を下げては「文学」に失礼かと思い★2つ。

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    投稿日: 2019.01.24