不器用な匠ちゃん 1
須河篤志
MFコミックス フラッパーシリーズ
題名の通りの不器用なラブコメ
フィギュア製作が好きというちょっと尖った趣味を持った歯科技工士さんのお話。 街で偶然であったイケメンサラリーマンが電車(のジオラマ)オタク。 彼の趣味のサークルに誘われて…。 各自の趣味嗜好以外は割りとベタな展開と設定。 フィギュアと電車ジオラマや食品サンプルなどそれぞれ好みが違く。 ちょいちょいとその辺の豆知識的なものが出てくるのは面白い。 主人公の本当に不器用な様が個人的にはツボ。 男っ気がないって言いながらちゃんと可愛らしいのはちょっとずるいよね。 人に言うのがちょっと恥ずかし趣味があるけどいつかそれで日の目を浴びてみたい人に是非。
2投稿日: 2017.02.04アイアムアヒーロー 公式アンソロジーコミック
花沢健吾,伊藤潤二,水沢悦子,石黒正数,乃木坂太郎,オジロマコト,横槍メンゴ,鳥飼茜,吉本浩二
ビッグスピリッツ
アイアムアヒーローの世界を題材にしたオムニバス。意外とイケる
アンソロジーコミックということだったので、ちょっと売れてない人とかが作品の権威を使って本を描いている…のかと思ったら全然違いました。 まず割と有名な(医龍とか花のズボラ飯とか)漫画家さんが揃っている。 そして話はあくまでもアイアムアヒーローの世界を題材にしたものであり、必ずしもあの世界の登場人物が出てくるわけでもなく、創作話になっている(よくある原作レ○プ的にはなっていない)。割とギャグな展開が多いのも読んでてよかった。アンソロジーコミック故にいくつも話が入っているので好き嫌いはあると思うけれど概ね満足できる内容だと思う。 個人的には花のズボラ飯と医龍の作者のやつが好きかな。 前者はほんわか系のギャグ。この世界を題材にしてよくこんな作品に仕上がったなぁ。デフォルメZQNが可愛い。 後者はギャグ要素がありつつちょっと感動させる展開になってて、短い中で話がすごくうまくまとまっていてこのままシリーズ化しても行けるくらい。先が見たい…。 ネタバレ防止のためにあまり詳細は書けないけれどとにかく期待以上に楽しめる作品でした。 アイアムアヒーローの世界が好きで、その世界に生きる人たちの生活や想いを覗いてみたい人に是非。
1投稿日: 2016.05.15アイアムアヒーロー in OSAKA
花沢健吾,本田優貴
やわらかスピリッツ
本編のレベルを期待しないほうがよいです
アイアムアヒーローの世界の大阪で起こっているお話。 題材と設定は同じのはずだけど、その魅力は桁違いかな。絵のせいなのか展開のせいなのか…。 とりあえずお試し版を読めば雰囲気は感じられると思うのでそれから判断するといいかも。 アイアムアヒーローを期待して買うと必ずがっかりします。 あとは割引セール中なら買うのもあり…かな?いくらならとはちょっと言いづらいので言えない。 買うならばアイアムアヒーローとは期待はせずに買うことをおすすめします。
2投稿日: 2016.05.09おんな湯にっき
ふじたみき
別冊漫画ゴラク
女の子が銭湯の紹介をしてくれる作品
今や減りつつある町中の銭湯を紹介してくれる作品。 銭湯はスーパーなやつじゃなくって、壁に富士山とか書いてあるようなコテコテのやつ。 構成がすっきりしており、一話完結で各銭湯の特徴魅力がうまく描かれている。読んでいてちょっと行きたくなる。女湯目線というのも新鮮。男女が日替わりなどでの交換式も多いけど、固定式で男女で作りが異なるところもある。そんなとき女湯のが壁が多かったり、高いとことにあったり、男湯を見下ろせたり(?)。なるほどな感じ。 そんなエピソードも含めて楽しめるお話。 絵柄は表紙の通りデフォルメされた感じの体型の人が出てきますが、建物などは写実的で現実感ある。俯瞰図とかスケッチがちょいちょい出てくるけどそれがすごく見やすい。 お話的に裸の女性とか出てくるので、電車とかで読むときは誤解されないように気をつけてください(デフォルメされた絵が幼く見えるのでチラ見した人には更に危なく見えるかも…)。 銭湯に興味がある人とか東京下町辺りに住んでる人やただのお風呂好きな人に是非。
3投稿日: 2015.12.29理系の人々
よしたに
中経☆コミックス
理系の中でも偏った属性になってる気もするけど…あるあるが豊富で面白い!!
タイトルの通り「理系の人々」について書かれている漫画。 作者さんはシステムエンジニア(元、だけど描いてる時は現役)なのでそういった世界に生きる人々の性質を面白く書いた作品です。 一般の人が読んでも「あぁこういう人いるいる」と言ったネタも多く、また「理系ってこうだよね」っていういわゆるステレオタイプなイメージそのものの話や、逆にそれを裏切る話など、読むと理系の人の生態に詳しくなれることうけあいです。不思議な事に出てくる女の子が何故かみんな可愛いのも特徴。あと文系が基本的にイケメンなのも特徴。その辺なんだかいろんなコンプレックスが見え隠れしておもしろいです。 友達におすすめしたところ、意外と男女問わず人気だったので、若い人全般にはいいかも。ある程度年が行くと(パソコンとかサブカルへの理解度が下がると)あまり面白さを感じられないみたい? 身近に理系の人がいるけど何考えているのだかよくわからなくて困りつつも興味はあるような人に是非。
3投稿日: 2015.10.10テルマエ・ロマエI
ヤマザキマリ
月刊コミックビーム
ただの風呂のお話、されど風呂のお話
古代ローマのお風呂を中心とした話。 風呂設計士が現代日本にタイムスリップしてきてカルチャーショックを受けて…。というのがひたすら続くだけなんだけど、何故か非常に面白い。 現代人にとっては普段は何気なく見ている風呂を、古代ローマ人が改めて冷静に分析しているのが割りとツボ。 日本人が平たい顔族とか呼ばれたり、おじいちゃんおばあちゃんとのボケあいがあったり基本的にはギャグ漫画になるのかな?割とどんな属性の人でも安心して読める作品。 日常生活にあるものを改めて外の視点から見ているのが面白さの秘密なのか?とにかく理屈抜きにしても面白い作品だと思うので是非。ただ、絵とかはのりがあまり好きじゃない人もいるらしいので、サンプルを読んでからだともっと安心かと思います。 自分はこの絵は味があって好きだし。ギャグセンスもヒットしました。 お風呂に入りながら、あちこちに思考を巡らせつつも、のんびりほっこりするのが好きな人に是非。
2投稿日: 2015.10.10ハクメイとミコチ 1巻
樫木祐人
HARTA COMIX
小人たちの世界を覗けるお話
小さな小さな小人たちのお話。 小人たちはデフォルメされた絵柄で可愛らしい(表紙画像まま)。何気ない日常生活やその背後の世界観がとても詳細に描かれていてファンタジー好きにはたまらない作品。書き込みも非常に細かく、家や小物から、外を歩いている時には巨大な(相対的に)葉っぱや虫なんかが描かれていて、絵好きな人にもとても楽しめると思う。絵本的なテイストもあるのでまずはサンプル読んでみるといいと思う。 お話の間の小ネタとか見ていると作者さんはこういう想像をするのが好きな人なんだなぁと思えてくる。 最近のファンタジーはこういった生活感あふれる物が多くて好き。 小人とかファンタジーを身近に感じたい人に是非。
5投稿日: 2015.10.10ダンジョン飯 1巻
九井諒子
HARTA COMIX
グルメファンタジー
世界観はレトロなダンジョンファンタジー。 街にあるダンジョンを潜っていく冒険者達のお話。雰囲気としてはウィザードリーとか最近ので言えば世界樹の迷宮みたいな世界観かな? しかし、話の中心は敵をやっつけるための冒険ではなく、ダンジョン内での食事のお話。モンスターを倒し、調理して、おいしくいただく。食べるシーンは普通の漫画でもたまに出てくるけど、この漫画は詳細さが桁違い。細かい調理方法、付け合わせ、食材の組み合わせや相性などさながら本当の料理漫画のよう(現実世界で役立てるところはないけど)。 食事の対象はきのこや食人植物のようなわかりやすいモンスターのみではなく、無機物系モンスターも食したりするのは中々思いつかなかった。話をうまく繋げるために考えられたモンスターの生態や特徴が紹介されるのもファンタジー好きの心には響くところじゃないかと。上記の無機物モンスターがどんな調理をされる気になる方は是非読んでみてください(二巻だった気がする)。 ほのぼの系なので割と幅広い人に受ける漫画。老若男女問わずおすすめです。 ファンタジーの世界に没頭するのが好きでそこに少しでも近づいて空気を感じたい人に是非。
3投稿日: 2015.10.10雀蜂
貴志祐介
角川ホラー文庫
雀蜂の恐怖とミステリーとどんでん返しと
名前のとおりスズメバチが肝となるミステリー小説。 閉ざされた雪の山荘でスズメバチに襲われる主人公。 なぜこんな季節にスズメバチが?果たして誰の罠なのか?スズメバチから無事に逃げ切ることはできるのか? ちょっと面白い視点のミステリー。後半謎が明らかになっていく流れは賛否あるかもしれないけれど個人的には良かった。 この作者の書く文章はなんだかサクサク読みたくなるようなテンポが良くて好き。 ある閉ざされた山荘系のミステリーが好きな人に是非。
4投稿日: 2015.09.20みたむらくん 1巻
えりちん
ヤングアニマル
だめ人間系ギャグマンガ
表紙に大体の雰囲気が出ているかも。だめな大人の話を描いた漫画。 三田村くんは実在の人物をモデルにしているらしい。デフォルメはされてるんだろうけど、よくもこんなに素敵なもといすごい人を見つけたものだなぁ。 絵柄がきれいなので、絵でマンガを選ぶ人にもおすすめ。女の子も可愛いと思う。毎回の話のテンポもよく、だめ人間系なのでオチもいいのだけど、下ネタが多いので、それが苦手な人は要注意。 30歳なのに定時制高校の生徒ということで学園モノの要素も持っていて、文化祭とか恋愛ドタバタとかそんな要素もあったり。たまに、ちょっとだけいい話もあったり。 基本的に一話完結で、合間にも読みやすいかも。 全七巻の完結作品なので、安売りとかしてたらまとめ買いも良いかも。 ギャグ漫画好きなら買って損はないです。 30歳を過ぎて人生に不安を覚えている人に是非。
2投稿日: 2015.09.09