bouburaさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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ユージニア
恩田陸, 松本コウシ / 角川文庫
大量毒殺事件の真相は?
1
「大量毒殺事件の犯人探し」と単純に片付けられない話の展開。事件に関わった人びとの証言により、少しずつ真実に近づいていくのだが、最後まで真相は明かされない。その判断は読者に委ねられている。いい意味で不思…議な読後感を与えてくれる作品である。 続きを読む
投稿日:2015.05.25
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リンゴが教えてくれたこと
木村秋則 / 日経プレミアシリーズ
じょっぱり親父のリンゴ栽培
1
昔、田んぼにはドジョウやカエルがわんさかいて、夜はホタルが乱舞していた。そんな光景が見られなくなった。
それも過剰な農薬の投与によるものである。
そうまでしなくても作物は育つのだというのをいろいろと実…験を試みて、それを実証する研究熱心さには感服する。 続きを読む投稿日:2013.11.10
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白ゆき姫殺人事件
湊かなえ / 集英社文庫
うーん、これが犯人?
1
「告白」ほどのインパクトはなかったが、似たような展開で興味深く読んだ。
また、本文の展開を補足するような形で掲載されている週刊誌の記事やブログなどは新しい手法を取り入れているなと感じた。
だけど、犯人…と残虐行為とのつながりがちょっと強引な気がする。 続きを読む投稿日:2013.11.10
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郷土LOVE
みうらじゅん / 角川文庫
47都道府県の郷土紹介
1
みうらじゅんという人物を知らないので何とも言えないが、かなり変わり者であろう。
日本中を旅してその特徴的な事柄をおもしろおかしく語っているのだが、どうも表面的なことばかりで深みがない。
私の郷土のとこ…ろを見てみたが、「うすっぺら」な感じは否めない。
これを読んでもそれぞれの郷土の特徴はつかめないと思う。
そういうものをこの本に期待しては所詮ダメなのかもしれない。 続きを読む投稿日:2013.11.10
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道三堀のさくら
山本一力 / 角川文庫
江戸の水事情
1
テーマの設定や人物描写にはいつも感心させられる。今回は江戸時代の「水売り」の話。おいしい水を町民に届けることを一生の仕事として打込む青年が主人公。その青年は、近い将来、そば屋の娘と所帯を持ちたいと考え…ている。そこにかつお問屋の若旦那が登場し、二人の間に亀裂が入る。でも男二人の思いは同じで、「おいしい水」を追求しているのである。 続きを読む
投稿日:2015.05.25
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震度0
横山秀夫 / 朝日新聞出版
激震とは無関係な警察内部
1
横山作品を初めて読むので採点は甘くなっていると思います。
最初、「震度0」というタイトルから”何かありそう”な予感がしましたが、タイトルはあまり重要ではないような感じです。
内容としては、お決まりの警…察ものですが、さもありなんという警察内部の泥臭いパワーゲームが展開されます。
それはそれで結構リアルでおもしろい。
結末は結末でそうなのなか、と思わせてしまう出来栄えである。 続きを読む投稿日:2013.11.10