
ランチのアッコちゃん
柚木麻子
双葉文庫
元気をもらえるビタミン剤のような物語
NOが言えない気弱な部下に対する アッコちゃんのしっかり裏打ちされた画策が見事で爽快でした 確かに少々話の出来過ぎの感はあるかも知れませんが 変に現実的にならず、爽快感を感じながら元気をもらう そんな楽しみ方がおすすめです
6投稿日: 2014.02.22田村はまだか
朝倉かすみ
光文社文庫
おいおい、田村!何やってんだよぉ
何十年振りかの地元の同窓会 札幌の裏通りのBARで3次会から合流する田村を待つ5人の仲間 思い出されるあの頃と現実… 田村はまだ来ない 「田村はまだかー!!」
0投稿日: 2014.02.02さようなら、オレンジ
岩城けい
筑摩書房
強く胸を揺さぶられた物語でした
言葉さえ不自由な異国の地で片寄せあい生きる二人の女性を描いた話。 と私は思う事にします 作者がとった手法に賛否が分かれるかも知れませんが 手法がどうあれ読者の心に強く訴えるものを感じさせる物語だと思います
2投稿日: 2014.01.28政と源
三浦しをん,円陣闇丸
集英社文芸単行本
夫婦より子供より共にいる時間が長い二人のあったかストーリー
境遇も違えば性格も正反対 お互いが生きる上での大きな支えになっているに どこか素直になれず突っ張りあうような老人二人の痛快な物語 いつもながら、しをんさんのキャラ作りの上手さには 舌を巻いてしまいます
2投稿日: 2014.01.17リリエンタールの末裔
上田早夕里
ハヤカワ文庫JA
独特な世界観で描かれたSF短編集
初めて読んだ作家さんですが、独特な世界観を持っています 人と技術の関係をテーマとした作品4編で構成されていますが ファンタジックな設定の中でもしっかりと「人」が描かれている 「幻のクロノメーター」が強く印象に残りました
3投稿日: 2014.01.12メグル
乾ルカ
東京創元社
「あなたは行くべきよ。断らないでね」そう言われた先で起こるのは…
「あなたは行くべきよ。断らないでね」 大学の学生部のどこかミステリアスな女性職員にそう声をかけられ 向かったアルバイト先で学生たちが体験する奇跡を描いた短編集 表紙のデザインほど爽やかな印象は受けませんでしたが 心温まるものからゾッとするものまで粒揃いです 非現実的な設定の話もあり、人によっては入りづらく感じるかも知れません
1投稿日: 2014.01.06くちびるに歌を
中田永一
小学館
爽やかな青春もの
五島列島の穏やかで自然溢れる透き通った明るさに包まれたような物語 少々出来すぎ感もありますが 青春ものらしく素直に感動できる話だと思います
6投稿日: 2013.12.27バーのカウンターから見た素顔の中国 広州夜話
加園旅人
幻冬舎ルネッサンス
そうして広州の夜は更けていく
普段では聴けないような本音が漏れてくるのが酒場 そんな酒場のカウンターでの会話から素顔の中国を描こうとした作品 目の付け所は良いと思いますし なかなか面白い話もありますが 話題に偏りがあるので万人受けするかは疑問です
1投稿日: 2013.12.24県庁おもてなし課
有川浩
角川文庫
有川テイストのまぶし具合が絶妙です
なんでも史上初の観光小説だそうです 高知県庁の観光を担当するおもてなし課の職員の成長を物語として描くと同時に 高知県の魅力を余すことなく伝え、郷土の宣伝にも繋げています ともするとただの宣伝小説になってしまいそうなところを 恋愛話を程よく絡め宣伝臭さを感じさせないところが有川さんの上手さでしょう
25投稿日: 2013.12.13爆笑問題の忠臣蔵
爆笑問題
幻冬舎
え~っ!討ち入りって「逆恨みからの集団テロ行為」だったの!?
年末の風物詩忠臣蔵をテーマに爆笑問題が繰り広げる紙上漫才 二人の掛け合いに笑うもよし、意外な事実に驚くもよし これからの時期必ずどこかで放送される忠臣蔵の見方が変わるかも…
0投稿日: 2013.11.29