司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰・龍馬・晋作の実像
一坂太郎(著)
/集英社新書
作品情報
国民的作家として読み継がれている司馬遼太郎。そのあまりの偉大さゆえに、司馬が書いた小説を史実であるかのように受け取る人も少なくない。しかし、ある程度の史実を踏まえているとはいえ、小説には当然ながら大胆な虚構も含まれている。司馬の作品は、どこまでが史実であり、何が創作なのか? 吉田松陰、坂本龍馬、高杉晋作が活躍する司馬遼太郎の名作をひもときながら、幕末・維新史の真相に迫る。【目次】はじめに/第一章 吉田松陰と開国/第二章 晋作と龍馬の出会い/第三章 高杉晋作と騎兵隊/第四章 坂本竜馬と亀山社中/第五章 描かれなかった終末/おわりに
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商品情報
- 著者
- 一坂太郎
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社新書
- 書籍発売日
- 2013.09.18
- Reader Store発売日
- 2014.05.30
- ファイルサイズ
- 2.7MB
- ページ数
- 256ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (26件のレビュー)
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司馬遼太郎が描かなかったこと、例えばある”テロリスト”のこと。
歴史小説家の腕の見せ所は、「史実」をどう味付けするかだ。当然、その「材料」たる「史実」を知っておくと、料理人の腕前に対してもよくわかるだろう。
そういう意味で、本書は、司馬遼太郎作品の愛読者にお勧めし…たい。
「史実と違う」というのは歴史小説にとっては別に悪いことではない。
信長が女だったり、本能寺で死ななかったりする小説だってあるではないか(笑)
が、司馬遼太郎の作品は、いささか「歴史書」のような体裁を取っている。
様々な文献を分析をし、考察をしながら物語を進めていっている。
だから、作品を読んで「歴史をわかった」ような気分になってしまうこともある。
が、あくまでも小説である。小説は自由である。
書きたいことを書き、書きたくないことはかかなくてもいい、そんなものである。
司馬遼太郎の歴史小説は個人の成長小説であり、一種の教養小説でもある。
だから、ストーリーとして必要のない「史実」は削ってあるし、実際にはなかったエピソードも挿入されている。だから面白いのだ。
だが、何がカットされたのか、何が挿入されたのかを知り、その背景を考察するともっと面白い。
たとえば、幕末といえばテロの季節だ。至る所で暗殺が横行していた。また、それを肯定し、称賛するムードがあった。
教育者・思想家として知られる吉田松陰も、明治・大正期にはテロリストとして名を馳せていた。
が、司馬遼太郎はあえてその側面を避けた。それは、司馬自身がテロ否定論者であり、また、司馬遼太郎の生きた時代事態がテロを否定するムードであったことに起因するのだろう。
だから、司馬遼太郎の描く吉田松陰はテロリストではない。それで良いではないか、小説なのだから。
「歴史書」と「歴史小説」がどう違うのかについて気になるならば、
小田中直樹『歴史学ってなんだ?』を参照されたし。(Reader Store内にあり、レビュー済)続きを読む投稿日:2014.09.12
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松田松蔭にも、坂本龍馬にも、高杉晋作にも全く思い入れがないので、そっかー、そう言うもんだよなとしか感じなかったのは、そもそも司馬遼太郎を読んでないからかと逆説的に気がついた。
司馬遼太郎って、燃えよ…剣と、新撰組血風録しか読んだことがない。
面白かったし好きなんだが、小説だよなと言う以上に、事実として信じたこともない。
小説ってなそう言うもんでしょ。
それを、事実を差し置いて歴史として、「定着」させてしまった司馬先生の力量たるやと言うか、やばいと思ったらちゃんと否定しろよと思ったんだが、先生自身も、自分の小説を事実と信じていたのか。
その辺はよくわからないし、それを検証する内容でもない。
司馬史観を枕に、実際に資料から読み取れるのはこう言うことだよという内容。
龍馬晋作に思い入れのない人にはどうってことのない、思い入れある人には、目にも触れたくない本なんだろうと思う。
読みやすい。続きを読む投稿日:2024.04.24
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