
総合評価
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powered by ブクログずっと気になっていて、やっと読めた。 こういうのはあまり先入観を持たずに 読んだほうが楽しめると思うので、 感想は面白かった!とだけ。
13投稿日: 2023.09.28
powered by ブクログ就活… かなり懐かしく思いました。 特に今は売り手市場で、企業の方が積極的にアプローチをしている時代かと思います。しかしながら、人気企業については競い合いなんでしょうね。 この小説を読むきっかけは初版発売から気になっていましたが、中々手に取る機会がなく読みそびれていましたが先日偶然聞いたラジオでこの小説の紹介がされていて、今度こそと思い手に取りました。 実際このように、仲間からライバルに短期間で変わってしまうなんて、就活で疲れ必死な学生には酷な気がします。その気持ちの変化を上手にミステリーに表現していると思います。又、表現が素晴らしいのが人の裏の部分を月の裏側で表してるところです。 期待通り面白い小説でした。
7投稿日: 2023.09.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み進めていくと、随所で登場人物の言動に??と思うところがあったのですが、人の表裏を題材にしてたのかと納得。。 犯人探しやミステリとしても面白いですが、月のエピソード含めて、いい人悪い人の表裏の部分が印象に残りました。
7投稿日: 2023.09.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミスリードがうまい。 ちょっとずるい部分はあるが、印象操作がうまく働いていた。 就活は辞めたくても辞めれない儀式なのだと再確認して、気分が落ち込んだ。 読みやすく、内容も難しくないのでスラスラと読めた。 これを大学生の時に読んでたら、いろいろ騙されなかったかな〜。
6投稿日: 2023.09.25
powered by ブクログ「すごい作品を読んでしまった」というのが率直な感想です。 最後の最後まで、人間の表と裏が生々しく描かれていました。 初読みの作家さんだったけど、なんか圧倒されてしまった。 月の話が印象的でした。 映画化楽しみだなー(*^^*)
16投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログめっっっちゃおもしろかった…。 とにかく後半は伏線回収の鬼!なるほどなぁとか、そういえば!とか。本当に本当に大満足の作品でした!
7投稿日: 2023.09.22
powered by ブクログ飲み会のときの小さな違和感に間違いはなかったけど、見事にいろいろ騙された。でも気持ちのいい騙され方だった。 206ページの「デジタルな加齢臭」という表現がものすごく印象的。デジタルなものにも年代を感じ、それに加齢臭という単語を組み合わせるセンスに感嘆。
13投稿日: 2023.09.22
powered by ブクログ1日で完読しましたが、読んでよかった!と思えるラストでした。自分自身の就活も思い出しながら、共感ができる部分もありました。 6人それぞれの人間性に触れることを通して、確かに自分も人の一面しか見れてないことがあるなあと思いました。総じて、とても面白い小説でした!
8投稿日: 2023.09.22
powered by ブクログ自身の社会人1年目の娘も就活に苦しんで、就活浪人を選んだ。当時はそっと見守るだけだった。就活は、社会に出る直前の自分と他人との露骨な駆け引きの始まり。信じていたものが粉々に砕かれる一瞬が何度も訪れる。今の大学生の気持ちを重ね合わせながら読んだ。 登場人物全てが大人かと思うとまだまだ子供なところがありラストが見えなくて一気に読了。
9投稿日: 2023.09.21
powered by ブクログ大学生の就活っていうとやっぱり朝井リョウ氏の「何者」の生々しさを思い出しちゃうのと、本屋さんとかで見るキャッチーな感じから、もっとこう…ねえアレな感じと想像するじゃないですか。 複数のアカウント使い分けて裏と表どころか嘘に嘘を重ねてどれが本当の自分なのかみたいなアレな感じかと勝手に思ってまして。疑心暗鬼と本音と建前と騙し騙され駆け引きゲームとか。 それが思いのほかシンプルで勝手に回りがそういう裏事情を想像して捏造してるだけなのかもしれない。 そういう結末になるんだ~ってところと、採用試験と面接に関してはほんとそれなというところで、なんかしみじみしちゃった。 情報量が多すぎる現代はほんと大変だろうね。 おもしろかったし、なんかこうシリアスで重たい問題をうまくエンタメと合わせてスリリングに楽しく読めた。 もう一度読もうかなと思うし、この作者さんの他の本も読んでみたい。
6投稿日: 2023.09.20
powered by ブクログライトに読める就活ミステリー!何度もこちらを騙しては次々に変わる展開に、あっという間に読了しました。 就活での疑心暗鬼になる精神状態や、人の本質を見抜くことの無謀さ等の描写はリアルで、就活経験者ならきっと共感もしながら読めるはず。
4投稿日: 2023.09.20
powered by ブクログ登場人物1人1人へのイメージや感情が読んでいくたびに何度も変わり、いい意味で落ち着くタイミングなく読み終えることができた。 伏線の貼り方がすごいと言われている作品だが、本当にその通りだと思った。例えばある伏線があったときに、このままいけばAのシナリオの可能性が高いなという展開で進みつつ、Bの可能性も残しつつ進み、最終的には想定してないDのシナリオへの伏線だった、みたいな伏線の貼り方をしてくるイメージ。 最後の終わり方も気持ちが良い。読了後の清々しさと、人への見方を改めて考えさせられた。
1投稿日: 2023.09.20
powered by ブクログ常にワクワクしながら読み進めることができた。見事な伏線回収であり、作者の手の中で操られている感覚に陥った。 就活を経験した大学生には、ぜひ読んでみて欲しい一作。
3投稿日: 2023.09.19
powered by ブクログ最初はこの青春のようなみんなの関係性が一体どうなっていくんだろう?とドキドキしながら読み進めた。 大どんでん返し!というよりは小どんでん返しがいくつも散りばめられている感じ。 切り取られた一部だけで人を判断するようなつまらない人間になりたくないな。
7投稿日: 2023.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読む前は就活についての話なら人がポンポン死ぬ話ではないだろうけど、ドロッドロのイヤミスだろうなって思っていました。 読了後は爽快でしたし、何度もひっくり返される登場人物たちの印象、自分もしていた勘違いの数々、ほっとしたり裏切られた気持ちになったり...翻弄される感じがとても楽しかったです!笑 あとは、私はこの本を読んだタイミングがとても良かったんだと思います。犯人の動機について「そんなことで」と理解できない部分、「就活中の混乱期」について納得する部分もあります。きっと学生時代に読めば「皆いい人たちで良かった」、就活中なら「そんな不誠実な」と自分なら感じていたでしょう。 今、この本に出会えて良かったです。
3投稿日: 2023.09.19
powered by ブクログ就活のお話。朝井リョウさんの「何者」を思い出した。 自分を偽ってでも就職したい、同級生の動きに対する妬みや焦り、様々な心模様が、第三者の目線でハラハラしながら読めた。 ただ、自分の好きなタイプの小説ではなかったかな。
3投稿日: 2023.09.19
powered by ブクログ就活を思い出したし、確かになぁって考えさせられることが多かった。 ただ、人気がある本だと世間で言われていたから期待してたけど、そこまでじゃなかったかなと思う。
3投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
内容は面白かった。 帯に大どんでん返しと書いてあったのでワクワクしたが思ったほどではなかった。 ただハッピーエンドで良かったのと、誰にも悪いところはあっていいんだなって思えた。
3投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログ就職活動していた時に考えていたこと、考えさせられることを思い出させる本でした。読み進める内に懐かさとか、苦しさとか、何かいつもの自分で居られなくなるような色々な感情や記憶が思い起こされて、就職活動というのは人をクレイジーにさせるイベントだなと当時感じていたことを思い出した。 本作のような事件は滅多に起こらないものの、実際に就活したことがある人なら共感できる所が沢山あるのではないかなと思った。
4投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログ騙されないぞ!と身構えて読んだけど、えっ?っ何回もなり、真相が早く知りたくて一気読み! 就職活動、今思い出しても辛い日々だった。 もうあんな思い2度としたくない。 不採用なら、全人格を否定されたような気になる。 そんな人生でも特殊で異様な期間を思い出させてもらい、いかに就職採用試験が難しいか、考えさせられた。 人は多面体で、その人がどんな違う側面の顔を持ってるかはわからない。 意外な一面を見て、勝手に裏切られた気になったり、逆にギャップ萌えしたり。 本心はどうかわからない。 人はいくらでも上手く嘘をつける。 完全に善人もいなければ、完全に悪人もいない。 わかってはいるつもりだけど、ついつい一面だけを見て人を評価しがちになる。 それでも人を信じたいよなぁと最後の最後に思わせてもらえてよかったな。
14投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログIT企業『スピラリンクス』の最終面接。 『6人の最終候補者の中から1人の内定者を選ぶ』ことが、最終面接の課題に。 内定をかけた議論が進む中、ひとりひとりの秘密がかかれた封筒の存在が… 犯人は誰か… 内定者は… 就職活動、バブル世代だけに超売手市場で… 面接する立場となってからは、⁇な候補者も多く、人事担当者の見る目のなさに… 確かにわずかな時間で人を見極めることは難しいのだが。レジュメではじけよ、ここはなぜ?と思わないか、と思ってしまう。 が、決めなければならないのだから、判断はしなければならない。 ひとは一面だけでは判断できない。 九賀にも、袴田にも、八代にも、森久保にも、その行動にちゃんと理由があった。 悪い一面だけではなかった。 相良ハルキの本当の姿も… 今だから言えるのは、就職活動も縁とタイミング。 相性もあるだろう。 一生がかかっているように思える当人たちからすれば、そんなに軽くは考えられないのかもしれないが。 波多野がすぐに立ち直り、日本最大のIT企業に就職できていたことにホッとした。 この後、どうなってしまうんだろうと思っただけに… 亡くなった、とあった時には最悪な事態も考えてしまっただけに… 他のメンバーもちゃんと自分の道を歩いていることにも…
36投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログ大学生6人で話し合って内定一人を決めるというおかしな最終選考。しかし読んでいるうちに就活自体おさしな選考であると思ってしまう。人の悪いところがあってもその人を見る人自身の見方で、それが真実か、その行動によって悪い人になるのかよく考えるべきだと思う。自分は人の良さを見つけられる人になりたい。
3投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログ大学時代、大手企業から早々に内定貰った友達が「就活なんて嘘ついてなんぼよ(笑)」って涼しい顔して笑ってたの思い出した 結局その人の人間性が分かるのって、ある程度の時間と関係性が必要だし、逆を言えば、初対面のオジサンが偉そうな顔で若者を評価した気になってる事実悔しスギ 負けんな新卒!
9投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久賀の動機が少し弱い気もしたけど、逆にそこが就活の脆さみたいなものを表現しているのかもしれないなと思った 私も思ったよお酒飲めない人にデカンタ飲ませるのどうなの????面白くないよこのノリは???って 優秀なお友達が落とされたから、という動機でこれを起こせるのは久賀くんはものすごく真面目なんだろうなと思った、真面目というか社会に期待しすぎというか 結局さ、みんな根底から腐ってたわけじゃないってことじゃん それを読者ですら見抜けないんだから面接官見抜ける訳ないよねっていう啓発的な本なのかなと思ったり イヤミスかと思ったら結構読後すっきりしてる、まだ人を信じていいんだなって思える。心の底を曝け出していなくてもあんなに素敵なチームを作れていた6人は素敵な人たちだよって思った 就活中の私の考えが少し甘いのかしら?
2投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログ人を分かりきることはほぼできないんだろうなと。わかったようなつもりでいるだけ。忘れてしまうけど。 (個人的に丁度VIVANT視聴期間に読んだものだから、ドキリ度が薄れてしまった気もする。)
4投稿日: 2023.09.16
powered by ブクログ家族から「これ面白かったよ」と書店のカバーで覆われたまま渡され、裏表紙のあらすじどころか著者すら目を通さずに読み始め。 なんか胸糞になりそうだな、私イヤミス好きじゃないんだよなと思いながら読み進めたけれど、予想とは違う読み味だった。 何度も前の章を振り返りながら読むのは久しぶりで面白かった。 こういうタイトルの作品って実写化しがちだよねーでもちょっと実写だと隠しきれない伏線があるから厳しいか。読みやすいから本で読もうね!
2投稿日: 2023.09.15
powered by ブクログすごい。最初から最後までずっと面白かった。 見破ると意気込んでいたのに、完全に術中に陥っていた。 就活生だった頃が懐かしく、当時の自分の選択は正しかったよと少し自信を持たせてくれた作品。 感情の比喩表現もセンスがあって、もう一度読み直したい。
3投稿日: 2023.09.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
インスタで伏線回収系の本として紹介されていたので気になっていたけど、まさか単行本とは... 文庫本じゃないと持ち歩けないから悩んだけど、内容がとても気になったので購入した。 物語は就活生6人のうちの1人「波多野」が中心となって繰り広げられていく。過去に行われた グループディスカッションの回想シーンの間には、現在行われた関係者へのインタビューが入る。 そのため、読者は波多野がインタビューをしていると思うし、インタビュー1人目で、当時の 人事部に「あなたが内定者でよかった」と言われるため、波多野が内定を取ったのだと思う。 また「犯人は死んだ」とも明かされ、ディスカッションに参加した当時の就活生も1人ずつ インタビューに登場するため、なかなか登場しない嶌さんが犯人なのではないかと思ってしまう。 ディスカッションの最後では結局波多野が犯人と間違えられるが、波多野は使われた写真を見て すぐ犯人がわかり、その人の目を見た描写があるが、誰もその人の名前を言っていないのにこっちは勝手に嶌さんを見ているのだと勘違いしている。この瞬間が一番不思議だった。なんで嶌さんだと 思ったんだろう、まんまと引っかかった。 そこで最終的に内定を取り、インタビューをしていたのが嶌さんであることに気付く。ただ、描写 からだと嶌さんが犯人で波多野を貶めたのだと思った。 物語は進んでいき、結局死んだ「犯人」は波多野だったけど、真犯人は九賀だった。動機はとても 就活らしいもの。優秀な友達が早い段階で選考に落ち、就活自体に違和感を感じる中で、選考を 共にしたみんなの「だらしない」部分が目にあまり、露出させたくなったとのこと。 わかる、わかるよ。長くても数時間しかない面接を通して、私の何がわかるんだって、攻略法も 用意されてる中で、見極める方法もあるわけでもないのに、その理不尽さは私も就活で感じた。 小説の中で人事部長が言っていたけど、就活なんて結局運でしかない。そりゃあ憤るわ。 でも小説ではそれだけ終わらなかった。「人間は結局クズだ」かえあ「人間にはクズな一面も あるが、それが全てではない」という話しの持って行き方をしていた。それがとてもよかった。 一見クズに見える行動だったとしても、それは一部分を切り取って見ているからで、一部始終を 知ると実は優しさゆえの行動であるときがある。小説で象徴的だったのは、お酒が飲めない嶌さんがデキャンタで一気飲みさせられるシーンと九賀が障害者スペースに駐車するシーン。両者とも一見 「クズ」と結びつきそうだが、嶌さんは高い飲み放題料金の元を取ろうとデキャンタで飲んでたし、 九賀は足が悪い嶌さんの気を遣って障害者スペースに駐車をしていた。両者とも背景が語られるのは 物語の終盤だから、誤解されかねない。 本を読んで、そうだよね、人間って完璧じゃないよね、クズなところもあるけど、優しい一面も ちゃんとあるよね、ということを再認識できたのが一番の収穫だった。人のいいところにきちんと 目が向くのは自分のいいところだと思うけど、何か悪い面を見るとそれしか見えなくなって急に 嫌悪してしまう癖があったと思う。自分にだって二面性があるのに、他人にないわけがなく、 これからはいいところと悪いところを両立して見れるようにしたい。この小説の登場人物たちを 思い浮かべると、人間の根本的な優しさと垣間見えるクズさを思い出せそう。 定期的に登場人物たちを棚卸したい。
2投稿日: 2023.09.14
powered by ブクログこんな心洗われるどんでん返しがあるのか。どんでん返しが大好きで、そうそうーーー!!お前が捕まればよかったんだー!とかお前が死ぬべきだーーー!!!っていうどんでん返しを今まで読んできたけど、こんなどんでん返しは初。 え?もう犯人わかっちゃうの?に始まりあっという間に読み終えてしまった。 私も人のことを一部見た感じただけで判断するのをやめたい。ほんの一部!月の表しか見てないんだ〜と思い出したい。
3投稿日: 2023.09.14
powered by ブクログ解説の「他者の言動のひとつをピックアップして、その表面だけを見てジャッジすることなんてできない、ということを体感したのではないか。」まさかにそう、体感しました。 私は就活やってない勢だけど、就活ってほんとキモいもんなんだろうな〜と思う。 先が気になるからスラスラ〜と読めた!◎
6投稿日: 2023.09.14
powered by ブクログ月は表しか見ることができない。 裏側はどうなっているのだろうか。 裏を見たことで表の印象も変わってしまうのでは無いか。 西加奈子さんが仰っていたことで覚えていることがある。 ヤンキーが猫を拾っていても良い人だと思わないようにする。それと同じで良い人が舌打ちをしたところを見たとしても本当は悪い人だとは思わないようにもする。 人の良い面/悪い面、表/裏、本音/嘘 それは明確に線引きできるものでは無いし、スイッチのように片方に傾いたらずっと固定されるものでも無い。 グラデーションでもあり、メトロノームのように行き来するものでもある。 登場人物それぞれが、表と裏(のように思える)を見たことでそれまでの印象が全て変わってしまうように、徐々に明らかになるキャラクターたちの様々な面を見て、読んでいる側も登場人物の心情を疑似体験する。 ハッピーエンドとスッキリ言えないような、波多野が隠していた封筒が明らかになるシーンは、綺麗事、本当は良い人だったんだねという安易な結末にならずとても良かった。 (「嶌が足に障がいを抱えていました」が叙述トリックで"ネタ"バラシになるのはちょっとどうかな...?とも一瞬思った。) 映画化されるんだ!! 面白くあってくれ...笑
6投稿日: 2023.09.12
powered by ブクログ半端じゃ無く面白い 社会人になって数ヶ月、周りは上ばっかりで関わり方も振る舞い方もまだ全然分かんないし、自分に対しての言動で相手を苦手だって思うことが多いのが正直なところ。 でも、誰にだって表も裏もあるもので、その人が自分にとって社会にとって良いか悪いかなんて決められない。 だったら私は、その人の良いところばかりにバカみたいに注目して、素敵な人に囲まれて働いてるって思いながら生きていきたいと思った。 悩み沢山のこの時期にこの本を読めてよかった!
2投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログ9/11読了。没入感、読後感とも過去最高レベルに面白かった!推理しながら読んでも、裏の裏の裏をかかれる展開でした。オススメ!
4投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログ最初はよくある話だな、犯人この人なんだろうな…などと内容に期待していなかったが、読み進めるにつれて予想を大きく裏切られた。後半は全く予想できない話。読んだあと、人がもっと好きになった。
3投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
続きが気になりどんどん読み進めてしまう。 後半には、「え」と言葉を漏らしてしまうシーンもあり、「思っていた主人公と違った」とまさかの感情を抱くことも、、 就活の闇、、人事の本音や就活生の裏の顔、表の顔、仲間だと思っていた矢先での混乱など展開が変わっていく度にそわそわドキドキとした気持ちになった。 欲を言えば「本当の犯人」は結局他の人には伝わったのか否か、、知らせる事のないまま、知らされることのないままそれぞれの人生が進んでいくのか。それが許されるべきことなのか、は疑問ではあるが、本当に愛した人、好きだった人、なんとしてでも内定を取って欲しかった人、その人には伝わったことで全て報われたことになるのかなと思った。 全てを知った上でもう一度読みたい作品。
4投稿日: 2023.09.09
powered by ブクログ恥ずかしながら、小説を小学生の読書感想文以来に読んだ。 が、そんな小説に苦手意識がある私でもスラスラと読めるくらい複雑ではなかった。 結論面白かった。 最終選考まで残った6人が自らで内定に相応しい1名を話し合いで決めるという話。 ある犯人が残した封筒から事件は始まる。 やはり、就職活動は独特な活動であり、その独特な状況に立たされている就活生だからこそ起きた事件。 就職活動の異常さを言語化されていて、とても共感した。 たった1時間程度の面接では人の一部分しかわからないし、人事も不完全な人なので「優秀な人を見極める」ことなど不可能。 犯人はこの就活という制度の不完全さを証明したかった。 伏線が細かく張られているので、読み返しても面白そう。
13投稿日: 2023.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めちゃくちゃ面白かった!!!! こちらも昨日に引き続き一気読み。 就活の割に合わないシステムをこれでもかと提示している。 読み手側でさえ六人の印象がめまぐるしく変わるのに、それをたった数回しか会ったことのない他人が、しかも面接といういかに嘘を本当に見せるかどうかの場面で、彼らの本質を見抜けるはずがない。 人が人を裁くためには法律と資格があるのに、人の将来を決める就活には正しいマニュアルや資格も一切ないなんて不思議だね。 本当に面白かった……!今年のベスト入りです。
15投稿日: 2023.09.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
導入部分の煽り方がいいのもあって、続きが気になる展開で最後まで一気に読めた。よく考えられた作品なんだと思う。完全にハッピーってわけではないけど、いろいろスッキリして読後はいい気分でした。読むのは就職後にしましょう。 ただ、動機が軽いというか、それだけでこんなことするの? こういう作品って、自分が勝手に思ってるだけなのに恐縮だけど、わかる人が読めばそういう推理ができる材料がちゃんと揃ってるに違いないと思ってて、そのつもりで読んでたけど、これはそんな裏側があるってわかるわけないのも気になった。そういう作品ではありませんということなんだろうけど。 あともう一つ。最後の封筒も必要だったかな…
4投稿日: 2023.09.05
powered by ブクログ就活を題材にしたミステリー。採用試験のグループディスカッションで起こった事件。お互いに信じ合える仲間と思っていた6人の大学生たちが、徐々に自分の罪と嘘があばかれていく中、疑心暗鬼に陥っていく展開はとても面白かった。誰が?(フーダニット)の要素が強い内容だが、後半になるとなぜ?(ホワイダニット)の要素も加わるといううまさ。 そしてこの後半部分で明らかになる真相の提示の仕方がまたうまい。様々な伏線回収がされていくのだが、さりげない、でもたしかにそこは重要な要素だなって伏線だったりする。 エンタメ作品としてだけでなく、就職活動に対する問題を提起する風刺が効いたところもまたいい。いろんなところで評価されているのも納得。すぐにでも映画化されそうだ。
4投稿日: 2023.09.04
powered by ブクログ登場人物が多くて序盤読むのをしぶってしまったけど、わかると展開が気になり、最後まで一気に読み進めてしまった。人物それぞれの印象が二転三転する構成が面白い。
7投稿日: 2023.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『ノワール・レヴナント』が結構好きでした。それよりもこっちのほうが面白いとの噂。本当でした。 こんなにも時代は変わっているのに、確かに就活だけは何十年も変わらない。私はスマホもエントリーシートもない時代に就活した世代ですが、面接やグループディスカッションなどはそのままなのですね。 たったひとつの採用枠をめぐる争い。その最終選考で、自分を含む6人の中から採用に最もふさわしい人を自分たちで決めるとは。 イヤミスの終わり方もあり得ると想像していたら、なんとも温かい気持ちになる「それから」。波多野くんの冥福を祈ります。 映画の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/dc71948b3edacd38e3e7d38d7138f529
2投稿日: 2023.09.03
powered by ブクログ2022年本屋大賞ノミネートという帯に惹かれて購入。 サクサク読めて面白かった。学生時代なら間違いなく星5つだろうが、最近本の嗜好が変わったため物足りなく感じた。
8投稿日: 2023.09.03
powered by ブクログ初めて読んだ時はのめり込んで一気読み。 一年後に再読。改めてよくできた構成だなぁと思いました。 人間はいろいろな面を持っていることを月の裏側に たとえる。一面だけで人を判断してはいけない、 一部でしかない一面にも理由がある。 たくさんの気づきがあり再読して良かったです。
6投稿日: 2023.09.03
powered by ブクログ先が気になって一気読みするタイプの小説。 途中、少し先が読めてしまう部分もあって、大抵そういう小説はテンションがそこで下がってしまうのだが、この本はそれが無く最後まで楽しめた。 おそらく、「謎解き」要素が一つではなかった点と、先を読まれることも織り込み済みであるストーリー展開故かと思う。 就活独特の雰囲気、就活に対する矛盾した想いなど、違う視点からも共感、楽しめる作品だった。
2投稿日: 2023.09.03
powered by ブクログ友人と読み終えた本を交換しようと言い合って、受け取ったうちの一冊め。 一橋大と湘南藤沢キャンパス間って2時間で移動できるのかな?と思いながら読んでいたら、やはりそこが仕掛けのひとつだった。 最近転職活動していた身からすると、転職活動って一体なんなの?と思うし、就職活動も一体なんなの?と感じていたのを思い出した。 何が評価されたのかよくわからなかったり、嘘だとバレない範囲でどれだけ話を盛るかだったり、変な質問をされるかされないか、面接官と相性が合ったかの運の要素もあれば、私の頃は女性の採用比率を高めようとしていた頃だったので、その追い風もあったと思う。 人のどの一面を信じるか、という物語の核も面白かったな。2回ひっくり返された。
2投稿日: 2023.09.02
powered by ブクログ途中ドロドロしていたけれど、スッキリと読み終えました。ドロドロ展開の構成に悪意あるよねー、と思いながらも楽しかったので良い。
7投稿日: 2023.09.01
powered by ブクログ読み始めたら止まらない面白さ。 何度もひっくり返されて、結局これ伏線か?と 探っては違っていての連続。 かなり序盤で引き込まれ、あとは一気読みでした。 確かにこれは映画化したら面白いのかな、と思う。 (映像化しやすそうな作品)
8投稿日: 2023.09.01
powered by ブクログ面白かったけど、読む前の期待値が高すぎたのと、一つ前に読んだ「世界でいちばん透きとおった物語」と比べると、、、
1投稿日: 2023.08.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
波多野祥吾 立教大学て経済学専攻。街をたまにぶらぶらするだけの散歩サークルに所属。朝霞市在住で妹がいる。 嶌衣織 早稲田大学社会学専攻。二次面接で波多野と一緒だった。バイト先はプロント。そこはかとないあどけなさを残す清純派女優系の美人。洞察力が高い。 九賀蒼太 慶應大学総合政策学部。俳優デビューしても何ら問題ないのではないかと思うほど端正な顔立ち。 袴田亮 明治大学国際日本学部。高校時代は野球部のキャプテンを務め、今はボランティアサークルで代表をやっている。 宮城県出身。快活なムードメーカー気質。 矢代つばさ お茶の水女子大国際文化専攻。ファミレスでバイトをしている。海外旅行好き。語学力に自信がある。 森久保公彦 一橋大学。一浪しているため他五人より年上。 鴻上達章 スピラリンクス人事部長。→スピラを辞めて、採用活動を中心にしたコンサル業を立ち上げた。 波多野芳恵 波多野祥吾の妹。 川島和哉 九賀蒼太の友人。スピラリンクスの二次面接で落ちた。 鈴江真希 スピラリンクス入社一年目。
1投稿日: 2023.08.31
powered by ブクログここ最近読んだ中で一番面白かった!ストーリーのテンポが良く、サクサク読めてしまう。ただの犯人探しで終わらないのがすごい。
3投稿日: 2023.08.31
powered by ブクログ就活ミステリー。 今の就活制度に疑問を投げつつ、人間の本質を見抜くのって難しいよねって話でした。 就活生の6人は嘘つきで悪人なのか?善人なのか?どちらでもないのか? あなたはどんな評価を下しますか?
8投稿日: 2023.08.31
powered by ブクログおもしろかった けどスカッとする系のミステリーではなかった タイトルの、嘘つき は誰目線なの?って思った まぁでもそれぞれ割り切って、大人な?嘘をついてたってことか。 トータル構成も、1つ1つのイベントもおもしろかった
4投稿日: 2023.08.30
powered by ブクログ読みながら抱く自分の予想を平気で覆してくる。 そのどんでん返しの連続がとても面白い。 地球からは月の表面しか見えないように、人も月と同じなのかもしれないし、表面を心から見れば裏面も自ずと透けてくるのかもしれない。
3投稿日: 2023.08.30
powered by ブクログ装丁やあらすじから勝手に後味の悪いイヤミス系を想定していたけど全く正反対のストーリー。いい意味で裏切られた。 まさにこの主人公たちの時期に就活していた身としては刺さる表現が多く、当時は「当たり前」だと思ってしていた、周りに同調することや、周りと同じカッコして、はみ出さないように息を潜めて面接会場で過ごしたことをまざまざと思い出した。今思うと矢代さん風に言えば、「キモイ」でしかないなと。あの就活のスタイルってほんとに日本の悪しき風習でしかない。 読み進めていくにつれて6人の、仮面が剥がれていくようで、でも実はそれも仮面で。何が本当なのかわからなくなるけど、結局一つの面でその人のひととなりを判断してしまうことって往々にしてあることで。 芸能人の不倫やスキャンダルで叩いてるひともその一例で。 そういう現代の世の中を風刺しているのかなとも感じた。 スラスラと読みやすいのに、奥が深い。噛めば噛むほど味が出るガムみたいな作品。 以下お気に入りのフレーズ ◎誰もが胸に「封筒」を隠している。それを悟られないよう、うまく振る舞っているだけ。 確かに、みんな仮面を被って過ごしてる場所ってあるよねって納得。 私には封筒はない!と思ってるけど誰かから見たら私にも「封筒」はあるのかもしれない。 ストーリーを忘れた頃にもう一度読みたい。
3投稿日: 2023.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人が殺されなかったのはよかった 動機は軽いなーと思ったけど、世の中何を信じればいいかっていうのは難しいなと思う
2投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログこの本は思ったことがたくさんあってとても一言には表せないのですが、「読んでよかった」これだけは言えます。 この本はとにかく驚くことがいっぱいで、読めば読むほど本の世界へのめり込んでいきます。特に登場人物の豹変っぷりがすごくて第1章の終わりの1人1人へのイメージは始めに抱いたイメージとは全くかけ離れていました。また、第2章では面接で選ぶ側にスポットライトが当てられ、ここでもきっと驚きます。結末はもちろんですが、それぞれのキャラクターがもっている面接への想いが重く、熱く、読んでいておもしろかったです。 この本は就活生だけでなく、選ぶ・選ばれることを経験したすべての人に勧めたいです。面接やテストで落とされて苦しい思いをした人へのメッセージが詰まっています。落とされたからって否定されたわけじゃない、そう思わせてくれる作品でした!
4投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログ映画化するみたいだけどどう実写化するんだろう。会話劇になるんだろうけど勝算はあるんだろうか。 舞台劇にするのはわかるんだけど。
3投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「九度目の十八歳を迎えた君と」以来、2冊目。個人的には断然こっちが好き。 前評判どおり、先が気になる大変面白い作品だった。 一名しか内定が出ないグループディスカッションの最中、候補者それぞれの隠したい過去が記された封筒が発見される。6人のうち、誰がこんなことをしたのか。 就活という舞台設定が秀逸。グループディスカッションまでの流れ、封筒に対して思うように動けないジレンマ、第二部の行方。続きが気になって気になって。就活生も嘘を付く、企業側も嘘を付く。騙し騙されの世界で、就活ってホント怖いなって再認識した笑
11投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
月の表面と裏面がコロコロ変わるというか、オセロのように人間の白黒が入れ替わっていく。 最後は白でまとまって、爽やかな読後感であるものの、犯人の犯行理由が今ひとつ納得できない。自分の不満をぶちまけるために、他人を犠牲にして平気なのが、おかしくないか? その必然性は何?
1投稿日: 2023.08.28
powered by ブクログ続きが気になって止められなかった!飛び込んでくる情報だけで判断したらだめだなと改めて思った。実際人に対する情報って個人個人で捉え方が違うから難しいけど。
6投稿日: 2023.08.28
powered by ブクログうわー久々に面白い小説読んだって感じ!凄い読後感!最初から最後までころころ騙されて飽きないし続きが気になって手が止まらなかったー。メッセージ感もあるし所々の伏線回収していく感じがたまらん。読んで良かった。
3投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログ単行本のときからずっと気になっていたけど、遂に文庫本になっていたので買い。 過去と現在を行き来しながら、どんどん話が展開していくのが面白かった! 読みながら登場人物たちの印象が二転三転していって、その人のたった一部しか見ていないのに善悪を判断しようとしてしまう自分の愚かさを痛感。 月の裏側を覗いた気になっても、それはその人を構成するほんの一部にすぎないのだという事を忘れずにいたい。 テンポが良く伏線回収も見事で、最後の方は大泣きしながら読んだ。外で読まなくてよかった...。 めちゃくちゃ好きな作家さんを見つけてしまった感。 Excelで展開管理してるのもすごい。 『俺ではない炎上』もすぐ読みます!
2投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み進めるほどに登場人物への印象が変わっていきます。さりげなくそのキャラクターへの印象が下がるような描写が意図的にされており、GDやインタビュー内容が差し込まれます。ヘイトがたまったところで最後に波多野くんの調査結果が明らかになり、今までの描写はキャラの一面にすぎなかったことがわかるという構成です。 リアルでも小説でも同じですね。ワンシーンを切り取っただけで全体像を理解した気になってしまう。それはあなたたちも同じです。そう言われているように感じたのは勘繰りすぎでしょうか。読者を手玉に取る筆致には、ただただ脱帽するしかありません。 ときに信じていた人に裏切られたり、他人を信じられなくなったりするかもしれません。でもそれは、人の一面だけを切り取り、その人物を理解した気にはなっているだけなのかもしれません。そのことを忘れないで生きていきたいです。 一気読み不可避です。テーマの重さに反して、最後は希望のあるラストがさわやかでした。
6投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログ続きが気になって気になって仕方なくなる!時間あるときにイッキに読むのがオススメ。 就活生6人の話。ドロドロしたグロいミステリーは苦手だけど、そういう感じではなく、読みやすかった。映画化するということなので、その前にぜひ。読んでよかった。 ハッピーエンドと言っていいのかな?スッキリ読み終わる。私が民間企業の選考に対して抱いていた不満を書いてくれていた。 人のことをすべて理解するなんて、家族でも難しいものがある。正直自分のこともよくわかってない部分がある。人を一面で判断してはいけない。でも、色々な面を見ることでその人の人物像が形成されていく。何を見せるか、何をどう見るか、何をどれくらい信じるかは人によって違う。そういう人間心理を、就活に絡めてうまーく描いている。 おもしろかった!オススメ(正直就活生にはあんまり薦められないかも……笑)
37投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログどんな本読みたいかなと悩んでいた時に出会ったYouTubeチャンネル『ほんタメ』さんで紹介されていた本、紹介されていた中ではとても面白そうと思ったのと、家にこの作家さんの本を既に積読しており、積読している本の帯に『六人の嘘つきな大学生』の次はこれを読めとなっていたので先に読もうと思い、こちらから読みました。 スピラリンクスという会社に入るための入社試験、そこで行われたとある集団会議の中で、内定者を選ぶために誰を蹴落とすのか、だれが内定となるのか駆け引きの幕開けという感じ。 過去に戻り、この集団の中で何が起きたのかを探っていく物語です。 個人的には、ミステリーとして読んだけど、どことなく物足りなさを感じてしまった。血なまぐさいミステリーが苦手な人にはいいかと思います。
3投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログ色んな意味で騙された…! 往々にして人は他人の一つの面だけ見て理解した気になってしまう。 ましてや人が他人を100%理解するのなんて不可能。
7投稿日: 2023.08.25
powered by ブクログ久しぶりにめちゃくちゃ面白い本に出合いました。 最後の最後まで飽きさせません。 就活ってしんどいですよね。
3投稿日: 2023.08.25
powered by ブクログ状況が二転三転して疑心暗鬼になりながら読んでたけど、最後は爽快感があって良かった。 色んな人におすすめしたい一冊
3投稿日: 2023.08.24
powered by ブクログなんとなく読み始め 1日で読み終わった。 登場人物ひとりひとりが目に浮かぶ イメージのしやすさが 読みやすさの原因か
8投稿日: 2023.08.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
登場人物への心情が何転もしてしまった。 結局、みんな根はいい人たちなんだぁ、良かった。フォーカスは角度であって根の部分の話じゃないのかもだけど。それぞれの身近にしっかり分かってくれる人たちがいたことや、見えなかった背景がしっかりしっかりあったことがきちんと明かされていて後味も良かった。それぞれ6人が、そのことを遅ればせながらでも、時間がどれだけ経ってても知ることになって欲しい。グルディス前にみんながきっと感じていた、それぞれのメンバーは素晴らしい人だっていうのが間違ってなかったってことをちゃんと答え合わせて欲しい。嶌さんがしてくれるかな? 羽多野くんは報われないなあと思ってたからこそ、最後の人事向けの告発書?嘆願書?が逆に良かった。ちゃんと絶望だけじゃなくて、怒りを感じて行動に移そうとしてくれてて安心した。 映像作品となっても上手く騙してもらえそうなミステリーだった。 悪人とか善人とか、一面じゃないのはよく言われることだけど改めて思えた。ナイフ持った影絵みたいなの思い出した。一箇所を切り取るんじゃなくて、何箇所も切り取ったり切り取り方を変えられる人でいたい。
3投稿日: 2023.08.23
powered by ブクログ読み進めるごとに大学生達の印象が変化していき、終盤は一気に読み進めてしまいました。 それにしても最後の裏の顔を知った時は‥ヒンヤリ!
5投稿日: 2023.08.23
powered by ブクログ非常に良い読後感でした。 「炎上」を絶対に許さない社会に対するアンチテーゼのようにも感じましたし、無意識に登場人物達の悪い意味での本性を求めて読んでいた自分にもハッとさせられました。
2投稿日: 2023.08.23
powered by ブクログ作者の思惑通りにずっと騙され続けた! (ある意味模範的な読者なのかも、、笑) 細かいところに伏線が散りばめられていて、「あれ、さっきのって伏線だったの!」と何回も前に戻ったりしながら読み進めていた。 登場人物に対する印象が何回も変わっていった。 人も月のように表面しか見えなくて、その裏側全てを知ることはできない。だからこそ、その人を一面だけで判断しないということと、「自分が何を信じたいのか」を大切にしたいと思った。 映画化されるみたいだけど、文章だからこそできる伏線もある気がして、どのようにそれを映像化するのか気になる!
2投稿日: 2023.08.23
powered by ブクログ登場人物の印象がゴロゴロと変わっていく。著者が意図する、人の正体など見破ることなど想像できることではないというメッセージが随所に散りばめられており、それが大変切実なもので、痛みとともに拝受した。〈人を見た目で判断できない〉というが、数時間の面接でも、飲み会でも、ちょっとやそっとじゃ見極められないということが、とてもよくわかった。人のイメージや印象は刻一刻と変わるという当たり前なことが、それでよいのだと、ステレオタイプや第一印象に縛られすぎて、人の行動の裏にある心理や感情を決めつけてしまうことだけは避けなくてはならないと、痛感した。 p.215 強がりではなく、おかげで心は穏やかで、第三者が観測して抱く印象より、生活はずっと充実していた。仕事のおかげかもしれない。忙しさは、社会に強く求められていることの証左だ。私は今のところこの世界に存在は認められている。ひょっとすると、友人の言う通り、20年後に絶望する未来が待っているかもしれない。それでも、今はこれで良いように思えた。 p.264 すごい循環だなと思ったよ。学生はいい会社に入るために嘘八百を並べる。一方の人事だって会社の悪い面を説明せずに嘘に嘘を重ねて学生をホイホイ引き寄せる。面接をやるにはやるけど、人を見極めることなんてできないから、おかしな学生が平然と内定を獲得していく。会社に潜入することに成功した学生は入社してから、企業が嘘をついていたことを知って愕然とし、一方で、人事も思ったような学生じゃなかったことに愕然とする。今日も明日もこれからも、永遠に、この輪廻を続いていく。嘘をついて、嘘をつかれて、大きな取りこぼしを生み出し続けていく、そーゆー、社会システム、すべてに、だね。やっぱりものすごく憤ってたんだ。だからあんなことをやっちまったわけだよ。 p.280 「午後1時のスタートと同時に、学生が4人ずつ、この部屋に入ってきます。制限時間は1組30分。4人の自己紹介を聞いた後に、平石さん、岩田さん、嶌さんの順番で、学生にそれぞれ質問をしていただければと思います。質問内容は公序良俗に反しない限り、基本的に自由ですが、何を聞いたらいいか迷ったらストックし、頭の中から好きなものを選んで尋ねてください。評価項目については、1つ目がAttitude、2つ目がインテリジェンス、3つ目がHonesty、四ッ目はエア、いつつ目はフレキシビリティー。それぞれ5点満点で採点して、チェックシートに記入してください。また数値強化とは別に「誰がなんと言おうと、この人は絶対に次の選考に進めたい」と思った学生がいた場合は、二重円をつけておいてください。基本的に無条件で二次試験に進みます。ただし二重丸の使用は1人3回までで。一方で「他の誰がどのような評価を下そうとも、この人は絶対に次の選考に進めるべきではない」と感じる学生がいた場合は×印をつけておいてください。こちらは二重丸とは反対に無条件で落選と言うことになります。ありえないと思いますが、万が一、◎とバツ印がバッティングした場合には、バツ印を優先します。ーー説明は以上ですけど、何か質問は?」 私が尋ねたいことは、たった1つ「どうすれば、相手の本質を見極められますか」これだけだった。横文字が好きな会社なので、評価項目は一見した何回だったが、翻訳してしまえばなんて事は無い。態度、知性、誠実さ、雰囲気、柔軟性。それぞれを御殿満点で採点すれば良い。実に単純明快だ。呆れ返るほどに単純だ。ところで、この世界にこんなにも単純で、こんなにも難しい作業が、外にあるだろうか。 p.286 慰めの言葉は、しかし私の心をさらに深く眠った。ここまではしょうがない、ちょっとずつ慣れてくると思います。ありがたい言葉だった。なるほど、私はそれでいいのかもしれない。しかし学生はどうなるのだ。ここから見る学生は、意味もなく、急に下駄を履かせてもらえることになる。これまで見てきた。覚醒は何なのだ。基準を変えていいはずがなく、ましてや面接官が慣れてきたから採点が安定してくるなんて話、あっていいはずがないじゃないか。私は人の人生を握っているんだ。私がボールペンでここに数字を記した瞬間に、彼ら彼女らの、向こう数十年の未来が変化してしまうのだ。 パズルを組み上げていくように証明されていくのは、久賀蒼太の正しさだった。ーー人を見極められるわけがないのに、しっかりと人を見極められますみたいな傲慢な態度をとり続けてさーー p.288 面接官をやる上でのコスト、相手の本質を一瞬で見抜けるテクニックでしたね。それはもうね、本当に簡単に一言で言い表せますよ。そんなものはない。これに尽きますね。相手の本質を見抜くなんてね、保証しますけど、絶対に100%、不可能です。できると思うこと、それ自体が傲慢なんですよ。スピラの時は、何人の応募があったんでしたっけね…一万人は来なかったと思いますけど、初年度は確か5.6000人ぐらいの応募があったんじゃないですかね。とんでもない数ですよ。その中からたった1人を選抜するのが当時の私の仕事でした。5000分の1、真に最も優秀な人をたった1人採用するなんて、そんなのどうです。冷静になればわかるじゃないですか。神様だってできないですよ。面接なんて長くたって1時間やそこらです。そんな短時間で、相手の何がわかるっていうんですか。3回か4回繰り返したところで、相対するのは3、4時間程度です。何もわかりはしないんですよ。私が新卒で入ったのはとある紡績会社だったんですけどね、人事に配属になったのは3年目になった時でした。当時は躍起になりましたね、何か画期的な採用システムを確立してやろうと意欲に燃えていました。しかしすぐに気づくわけです。そんなものはこの世界のどこにもないんじゃな、と。焼き魚をきれいに食べられる人を採用する企業、挨拶がちゃんとできる人を採用する企業、フェルミ推定が上手にできる人を採用する企業ーーいろんな会社がありますけど、みんな大体、数年で風変わりな採用システムは廃止になっています。なぜって、うまく機能しないからです。悲しいことにね。「落とした学生の中に、もっと優秀な奴がいたんじゃないか?」保証しますけどね、1万パーセント、いましたよ。絶対にいました。握力を図っているわけじゃないんで、どうしても取りこぼしが生じます。ここだけの話ですよ、眠いなぁって思いながら読んでエントリーシートはどうしても頭に入ってこないですし、もう二次には十分な数の学生を勧めちゃったから、ここから先の学生を流してなんて事は、まぁありますよ。そんな中に、実はとんでもない実力者が言ったんじゃないか、考えるだけ無駄です。絶対にいました。でも、どうしろって言うんですか?どうしようもできないんですよ。逆に「面接に受かる必勝法を教えてください」と学生にアドバイスを求められた時も、私は同じことを言い、がちです。精一杯の助言をしますし、やれる事はやってみたら良いとは言いますが、やっぱり最後は圧倒的に雲です。学生が不完全な人間であるのと、同じように、人事だって、不完全な人間なのですから、やっぱりこの世界に絶対は無いわけです。就活生向けのマニュアルと同様に、書店には山ほど人事担当者向けの採用ガイドと言うものが用意されています。優秀な人材を引き寄せる、採用の法則、面接質問集、100点やってはいけない。採用Q&A…店を見れば一目瞭然じゃないですか。人事だってよくわかっていないんです。どんな採用すれば優秀な学生が取れるか、相手の内面を見極められるか、何もわかってなんかいないんです。ショックを受ける学生もいますけどね、それが事実ですから。… p.292 社会は日々目まぐるしく変わります。SNSのスピラが隆盛を極めた時代とはるか、昔。AIだ、クラウドだ、キャッシュレス決済だ、O2O、IoT、シンギュラリティー、いろんな言葉が生まれては、おそらくはまた少しずつ埃をかぶってされていくんでしょう。そんな中にあってね、この就職活動だけは、何十年も前から全く形を変えずに残り続けているんです。ずっと面接、性格診断、筆記試験、そしてグループディスカッション…どうしてなのかって、これしかないからなんですよ。よくね、欧米色の採用方法を導入すべきだなんて安易に剣伝する人がいますけど、あれはあれで地獄ですよ。横にも縦にも動けない、金縛りのような採用方法です。だからね、やるしかないんですよ。このばかばかしい毎年恒例の、頭の悪いイベントをね。「将来的に何をやらせるのかは決まってないけど、向こう数十年にわたって活躍してくれそうな、なんとなくいい人っぽい雰囲気の人を選ぶ」日本国民全員で作り上げた、全員が被害者で、全員が加害者になる馬鹿げた儀式です。完璧なんて目指せるわけがないんです。どうです?あなたになって心当たりがあるでしょう?ダメな先輩、だめな後輩。どうしてこんな奴がこの会社にいるんだろう。そう思ってしまう人の、1人や2人。そういう人も、見事に入社試験をくぐり抜けてしまっているんです。理由は悲しいほどに簡単です。確実に良い人を選ぶということは、全く以て不可能であるから。 …「面接では優秀そうだと思っていたのに、いざ新入社員研修が始まるとてんでダメ…そんな奴が毎年必ず何人かいる。そして大にして、そういう奴はこちらがダメだと気づくよりも、先に、すでに新入社員同士であいつはダメっぽいぞと噂になっていることが多い。上司から見ているよりも、学生同士の方が互いの性格を把握しやすい…みたいなことなのかもしれない」なるほどこれだと思ってしまいましたね。ある程度の人数までこちらで絞ったら、一生そこから先は、学生同士で選びあってもらったほうがいいんじゃないか、と。といっても、放っておいても就活生同士、互いに打ち解けようとはしてくれないですからね。共通の目的を与えるわけです。「課題がうまく達成できれば、全員に内定を出しますよ」。ある程度仲良くなったなと思ったら、選考方法の変更を連絡します。 さあどうです?間の本質を、一瞬で見抜くテクニック、そんなものが、この世界に存在すると思いますか?人事がこの短時間で、常に最適な学生を採用できていると思いますか?もし可能だとしたらですよ、少なくともこの薬指にはまだ指輪が残っていた、そんな気が私もしますけどね。 p.310 月の裏側に大きなクレーターがあることを知った途端に、全く関係なかったはずの表側に対する印象も書き換えてしまったんだ。当たり前だが、彼らは全員、完全な全員ではなかったのかもしれない。でも、完全な悪人があるはずがなかったのだ。おそらく完全にいい人も、完全に悪い人もこの世にはいない。犬を拾ったからいい人。信号無視をしたから悪い人。募金箱にお金を入れたからいい人。ゴミを道端にポイ捨てしたから悪い人。被災地復興ボランティアに参加したから絶対に聖人。健常者なのに優先席に遠慮なく腰掛けていたから極悪人。1面だけを見て人を判断することほど、愚かな事はきっとないのだ。就活中だから、本当の自分があぶり出されてしまうのではなく、就活中だから混乱してみんなわけのわからないことをしてしまう。グループディスカッションでは、確かにみんなが醜い部分を見せあったかもしれないが、そんなものはやっぱり、月の裏側のほんの1部に過ぎないのだ。 p.319 袴田亮と久しぶりに会ったのは、厚木の狭い公園だった。土曜日の昼間と言うこともあって、老若男女、たくさんの人たちがベンチを芝生の上でそれぞれの時間を楽しんでいた。そんな中、平然と野球を始めた子供たちを、私を含めて多くの大人を見て、見ぬふりをしてやり過ごそうとした。しかし、ボールが隣のベンチと腰掛けていたおばあさんの横をかすめていった時、袴田亮は毅然ととき立ち上がって、子供たちを叱りつけた。その口調は確かに厳しいものがあったかもしれない。子供たちにとって恐怖そのものだっただろう。それでも彼は逃げ出した、子供を含めた全員を公園に集めると、いかにルールを守らないスポーツが危険であるかを切々とといた。1回の得にもならないのに、自身の休憩時間を使って、生きれるほど丁寧に語り続けた。最後には近くのコンビニの人数分のアイスを買ってやると「もう二度と危ないところで野球をしないと誓え。そして野球を教えてほしかったらおじさんのところに来い」と言って彼らを解放した。 八代つばさの使っていたエルメスのカバンは、大学時代と全く同じものであった。とんでもない物持ちの良さ。何カ所も修理の跡があり、本人はぼろいから早く新しいのが欲しいと言っていたが、思い入れがなければ、ものを大切に扱う人でなければ、決してできないことだ。そして、彼女が立ち上げた会社は、主に、東南アジアやアフリカの発展、途上国に対し自炊をメインとした支援を行う。事前会社であった。資金繰りは難航しているらしく、お金がないと言っていたが、彼女が見せてくれた。パンフレット中では、たくさんの人々が笑顔の花を咲かせていた。 森久保公彦は、オーナー商法についての説明を私にしてくれた。自分がいかに悪いことをしてしまったのか、いかに非道な真似を働いてしまったのか、少し自虐が過ぎないかと思うほど悪しざまに語った。その実態を知った。私は「森久保君は詐欺グループにも騙されただけで一切悪くない。完璧な被害者だよ」と風をするつもりで本心から言ったのだ。しかし帰ってきた彼の言葉は、騙される方が悪い。お金につられて、ホイホイと甘い話に飛びつく方が悪い。自業自得。いまだに彼は罪の意識にさいなまれているのだ。 九賀蒼太だってそうだ。自分の足のことをいまだに覚えていて、わざわざ障害者用の駐車エリアに車に止めておいてくれた。先日は28階まで登らせるのが申し訳ないと言って、1階の喫茶店を待ち合わせ場所に変更してくれた。確かに彼がやってしまった事は決して褒められたことではない。しかしその性根が全て腐っていると判断するには、あまりにも一元的だ。 そして波多野祥吾ーーいや波多野くん。あなたは手記の中で自分のことを腑抜けだとか責任感がないだとか綴っていたが、とんでもない。私が8年間も、信じるべき人たちを信じきれなくて、絶望していた中で、あなたはたった半年で立ち上がることに成功したのだ。落ち込み続ける。私とは、正反対に、全員を信じきることによって今日を乗り越えた。私もあなたみたいにあるべきだった。あなたのようになりたかった。責任感がない。笑わせないでほしい。あなたはこれから日本で1番大きなIT企業に就職して、悪性リンパ腫に蝕まれながら、最後の最後まで一生懸命自分の仕事を全うするのだ。あなたほど、責任感が強い人間は蒼蒼家しない。あのグループディスカッションの日、私が中身について思いを巡らせないように、罪をかぶってまで封筒の中身は空だと言って会議室を去ってくれた。さらに今はあなたの助けによって心が救われようとしている。あなたにも感謝してもしきれない。そんなあなたに優秀な人間だと褒めてもらえて、嬉しくないはずがない。 p.337 「あんなのほとんど好きな人投票みたいなものじゃないですか。好きだから票を入れちゃうんですよ。あなたは優秀だと思うとあなたが好きですの境界って結構曖昧ですよ」
2投稿日: 2023.08.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
▪️record memo 月---地球からは絶対に裏側が見えないって。それを聞いてから、意味もなく考えちゃうんだよね。月の裏側ってどんなふうなんだろうって 俺に見せていた顔だけが、みんなの顔のすべてじゃない。 一見していい人だったのに、皮を一枚剥いだらクズみたいな人間だった---っていうのは、何も「犯人」だけに限った話じゃないね。 何せ、一見して素晴らしい人格者だと思える人であっても、心の中に何をしのばせているのかはわからない。 仏のような顔で笑いながら、胸に悪魔を飼い慣らしている人間は大勢いる。どころかほとんどの人間が仮面を被って生きている 晴れの日もあれば雨の日もある。 いつから、ここまで人を信じなくなったのだろう。 いつから、人がいくつもの顔を上手に使い分けていることに気づいたのだろう。 誰もが胸に『封筒』を隠している。それを悟られないよう、うまく振る舞っているだけ。そしてそれは自分も例外ではないのだ。 いくつか自分にとって解釈のしやすい情報を集めて、つなぎ合わせて、それでその人のことを全部知った気になるのは、ちょっと早計なんじゃない? 会ってみて、仲よくお喋りして、何日も一緒に過ごして、それでもまったくその人のことがわかっていなかった---世の中そんなことだらけなんだよ。 相手の本質を見抜くなんてね、保証しますけど、絶対に、百パーセント、不可能です。できると思うことそれ自体が傲慢なんですよ。 僕らは封筒の中に隠されていた一部分を見て、勝手に失望して、あろうことか当人全体のイメージを書き換えてしまった。 一面だけを見て人を判断することほど、愚かなことはきっとないのだ。
3投稿日: 2023.08.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
少し前に書店で見て気になっていた作品。 まだ積んでいる本が沢山あったのでそのときは我慢したけど、やっぱり面白そうだったので買って読んでしまった…。 “絶対騙される”とか“ブランチで話題”とかで煽られていたけど、面白かった。 この物語の採用試験は特殊だとしても、今の就活は大変そうだ…。 年齢的に、採る側に回ることもあるが、正直30分程度の面談で選ぶって難しい…と思っていたので、少しだけ共感できた。 人事部長の告白はイラッとしたけど…。 登場人物が、すごい最低なやつだと思わせておいて、実は思いやりのある人たちで、その最低な事実にもちゃんと優しい理由があって…という珍しいミスリードで、騙されたけど嬉しい裏切りだった。 人は月と一緒で、目に見える側面しか見えていなくて、別の角度から見ると違った側面が見える。良い人、完璧な人と思っていたけど、実は裏では最低なことをしていて、でもそこにもちゃんと事情があって。 嶌さんの、月を見ていたときの涙の理由だけ、僕には読み解くことができなかった…。
4投稿日: 2023.08.20
powered by ブクログ前から気になってた作品 どんなウソをつく大学生なんだろうと思っていた。 なんと就活のお話でした。 私自身は就活 多少はしましたが、今頃のようなものは 体験していないので、最近の就活の事がこの作品を通して知れたような気がしてます。 このお話にあるように、人は表と裏がある。見方によって良い面に、見る人が違えば悪い面に。月は表面しか見せていないと作品中にもありました。 あとは、面接のたった数時間でその人の何が分かるのか、面接官もその人のその時の気分で決まってしまう。 やっぱり運とか、縁ってもんなんだろうな と改めて思いました。 犯人が気になって、どんどん読み進めていってしまい、みんなの黒いところばかりが浮き彫りになっていきましたが、最後は胸がスッキリするような感じでとても良かったです。
32投稿日: 2023.08.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
就活を体験した身として、考えさせられる話だった。 たった1時間の面接を数回繰り返しただけではその人の全てを知ることなどできないけれど、それを自覚した上で面接官も就活生も真摯に向き合うことが必要なんだと思う。 世の中には完全な善人も完全な悪人もいないので、その人のどの面を見るかによって印象が変わってしまうということが、叙述トリック的に描かれていた。 本人へのインタビューでかなり印象が悪くなっていたものが、友人からのインタビューで全く印象が変わったのは、小説としての演出も素晴らしいと思ったけど、きっとこういうちょっとした印象だけで普段その人の全てを知った気になってしまっているのではないかとも思わされた。 もっと早く読んでおけばよかったし、悩んでいる就活生におすすめだと思った。 就活という仕組み自体は馬鹿げているといえば馬鹿げているけど、やはり嘘をつかずに正直に取り組んだ方が結果的に自分に合った会社から内定をもらえるような気がする。
1投稿日: 2023.08.20
powered by ブクログもう終盤のような流れなのに、まだ半分程のページ数が残っていた。どう覆るのか、個々への印象が二転三転していく。あっという間に読み終えた。
1投稿日: 2023.08.19
powered by ブクログ読んでいる間に登場人物への評価が二転三転、まんまと作者の掌の上で転がされた。 登場人物それぞれの就職活動への思いとか、過去に対する意識とか、人間の多面性とか色々な部分に共感したり考えさせられたりするのも好きなところ。
2投稿日: 2023.08.19
powered by ブクログ続きが気になって気になって仕方なかった。自分もちょっと前まで就活生だったので、色々苦しい気持ちで読み終えた。 伏線が分かりやすく、推理小説が苦手な私でも犯人が分かった気がして意気揚々と読み進めたが、全部違った。作者の浅倉さんが想定していたであろう通りに転がされました。面白かったです。
15投稿日: 2023.08.19
powered by ブクログ採用側のコンサルの支援をしてたことがある。 その経験から、就活生たちの七転八倒ぶりが歯痒くて、でもその様が若さやひたむきさでもあるようで、眩しく感じられた。 私は就活せずに卒業して、ぷらぷらフリーターをして、年貢の納め時かって感じで就職した。 オーディションを受けたりもしてたからか、採用に対してアレルギー的な感覚がある。 選ぶってなんだよ、偉そうだな!みたいな気持ち。 あなたは一体どなたさまなの!?的な怒りや、どうせ私なんて選ばれないんだという卑屈な感情が湧いてしまう。 就活って変だなーって改めて感じた。 人とのコミュニケーションが苦手で、楽に話せる人と全然うまくいかない人がいて、だから「この人は私を嫌いだろう」って言う前提があるらしい。 初めての人と関わる時や、活躍してる先輩や上司、成果に向けて真っ直ぐわき目も降らないイケメンや美人とはなかなか仲良くなれない。 私のことなんて見えてないだろう、って思ってる。 そんな考えがばっさり斬られた感覚。 いい人、悪い人、そんな明確な区分けはなくて、いい人と思った人の悪い面や、悪い人だと断罪した人の優しい一面だったり、人間そんな簡単に割り切れないもんなんだな、となんかほっとして。 なら、人のいいところを信じて生きる方がなんか幸せそうで、私が嫌われるだろうと思ってる弱点も実はそうでもなくて(逆に自分の推し部分で嫌われたりもあるだろうな)、なら人の目を気にせずに気持ちのままに振る舞う方が心地よいだろうなと思った。 そう思わせてくれて、読んで涙が出た。 読んでよかった。 伏線がどんどん明かされていくのが鳥肌たった。 あ!それも伏線だったのおおおお!と何度悶絶したか笑 ああー、読む前に戻りたいくらい、面白かった! 友達に勧める!
2投稿日: 2023.08.18
powered by ブクログ就活の気持ち悪さを思い出した。 今になってやっと、新卒の就職先が全てじゃないとわかる。 「就活生」の鎧を纏い、ただひたむきに正しいと思う道を進むだけだったあの頃の自分と、彼らを少しだけ重ねてみる。 辛くて苦しくて、きらきらした。 事件は、現実にはおこらなそうな。でもだれにでも起こりうることのような。 誰の立場に立っても苦しいけれど、最後に全てが回収されてすっきりする。
3投稿日: 2023.08.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最終選考に残ったのはとても優秀そうに思えた6人。読み進めるうちにそれぞれがとんでもない一面を持っていることが明かされいや~な気持ちになるけど、見方を変えればそれがその人のすべてではないこと。その時の感情で善人にも悪人にも思えてしまうけど、本質って自分でもよくわからない。 波多野くんのテキストファイル読んだ時は、いい人すぎる!って思ったけど、遺品の中にあった投函されていない手紙に腹黒大魔王の人間味を感じて、なんだか好ましく思えてしまった。 みんな結構いい奴で読後感はよかった。
24投稿日: 2023.08.17
powered by ブクログ就活の面接を舞台にした、人間の表と裏のお話。 自分の中にもいろんな面があるように、他人から見れば見る角度によって印象は全く変わってしまう。 それを、わずかな時間で見極める設定が面白い。 月のたとえは、たしかにそうだ!と納得。 このまま終わるかと思いきや、最後に一捻りあったり、意外な人物がキーマンだったり、最後まで楽しく読める。 一周まわって見覚えのあるラストがいい。
4投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログ登場人物への印象が、180度ひっくり返ったあと、また180度ひっくり返って、93度くらい傾く、みたいなお話でした。 巧妙に隠され、しかし確かに伏線は存在していてその伏線が明らかになるのも面白かったです。 人間は良い面も、悪い面も、カッコいい面も、カッコ悪い面も、その時の切り取り方、時勢、受け取り方で本当に変わってしまう。そこが面白いのだと、改めて感じる作品でした。
2投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログ面白くなるペースも早く、 どんどん二転三転していき 夢中になって一気に読んでしまう。 とても共感も出来る読後感も最高の一冊だった
4投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログ序盤は登場人物の顔と名前が一致しなくて読むのに時間はかかりまりましだが読み進めていくうちに顔と名前は覚えましたが、一覧と照らし合わせながら見ると楽だと思おいます。 人の本質なんてわからないんだよ。 って感じのお話でした。
4投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログ殺人とかじゃないミステリー。面白かった。 犯人が誰かということより嶌さんの封筒の中身が終始気になってた。 伏線回収も面白かったな。 私は就活はしなかったので詳しいことは分からないけど、精神的にもの凄く大変そうだし、脳の回路がおかしくなりそう。 就活の在り方については、疑問。 今の世の中の就活のシステムはあまり良いとは思えない、そんな何時間の面接で自分を否定されるのも、???ってなる。 結局あんな封筒のせいで大変な事になったけど誰も悪人ではなかったし、誰を採用してもスピラにはいい人材を採用できた事になったのではないでしょうか。
7投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログ要所要所で意表をつかれ、物語に引き込まれた。見た目も、自己PRも、全て足してもその人の本質にはならない。ほんとうのその人の良さが、いちばんわかりづらいかもしれない。
1投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログ読み出したら止まらず数日で一気読み! 伏線が散りばめられていると聞いていたので 注意深く読んだつもりだったけどやられたなぁ笑 10年近く前の就活生時代を思い出しては ここは同じだな、とかこんなじゃなかったぞ?とか 小説とは別に自身の思い出と比較できたのも 別の面白さがあった。 面接という短い時間で自分をいかに プロデュースするかが就活のキーになるため 自己分析を行うことが求められるが、そんなの わかんないよなぁ〜〜〜〜 人間の冷酷さと愛らしさ、いい対比でした
2投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本を手に取って良かった。本当によかった。 ちょうど良い裏切られ方で、無理矢理か感もなく、構成も素晴らしく凄く満足した作品でした。 中々こんなに満足できる作品は無い気がする。 犯人は誰だろうと考える一方、インタビューを重ねていくにつれて印象が悪くなる当時の受験生。 ただ、その印象もラストにがらっと変わる。 その2つの仕掛けに圧倒されました。 またミステリーだけじゃなく、面接とはなんだろう?人事とはなんだろう?と少し考えるようになりました。 もう一度読みたくなる作品でした。 作者のファンになりました。
2投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログまんまと感情を揺さぶられた。 登場人物への想いや真犯人は誰かという考えが、おそらく作者の思い通りに転がされ、吸い込まれるように読み終えた。 就職活動という私もとらわれていた期間が思い出され懐かしく、同感するポイントが散りばめられて思わず苦笑いしてしまうようなお話。 人事に私を選んだ理由を改めて聞いてみようかなと思った 笑
2投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログ素直に感動した。終始、作者の思惑通りに心を操られてた。 緩急が豊かで、彼らの事件を同じ場所で追体験しているような気分だった。
2投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログちょっと読みにくかったです。心理的にも納得いかないところも。 犯人探しはありますが、推理物ではないです。
4投稿日: 2023.08.14
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おもしろかった! 私も途中で嶌さんが犯人だと思ったけどまさかの人が犯人だった 波多野くんは最後までいい人だった 就活するしてるときに読んでたらより心に響きそう?だなと思った
3投稿日: 2023.08.14
powered by ブクログ就活の時期、数十分間の面接で私の20数年間の人生とその中で培われた人間性をわかった気にさせてたまるかボケ!!!!!という気持ちで面接に臨んでいましたが、現在その言葉が特大ブーメンになって自分に返ってきてる。 相手のことをちゃんと見ていたいなと思いました。、
3投稿日: 2023.08.14
powered by ブクログ自己啓発系ばかりだったので久しぶりの小説、伏線やどんでん返し面白かった。 ありきたりだけど人は見かけだけでは分からないし、判断できない。
3投稿日: 2023.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一気読みした 2年前に就活してたから親近感持って読めた 序盤のチームワークは見ていて爽快だったし、羽多野の平均的な性格が感情移入しやすかったから他の5人と追体験してるようで物語全体に感情移入できた。なんなら実写化するならこの人だろうと妄想もするくらい。 羽多野→北村匠海、九賀→目黒連、袴田→なぜかコナンに出てくる伊達航、嶌→永野芽郁、矢代→山本舞香、森久保→なぜかスケットダンスに出てくるスイッチ という2次元と3次元のよくわからないコラボが脳内で描いてた。 九賀が羽多野に「話あるからトイレに来い」みたいなのがすごい好きだった。これから何かが起こる感プンプンなのにその場では明かされなかったけど。 グルディス編では現在の取材も併せており、取材主と犯人は伏せられた状態であった。途中まで羽多野が取材主だと思っていたが、矢代が生理が重くなる話を軽く話してたところから疑問に感じ、読み返したところ序盤の元人事の取材から「開口〜〜」で嶌なんかとわかり、内定者=取材主は嶌だったことはあまりサプライズではなかった。(実質サプライズポイントではない) だが犯人は嶌ではなかったことはかなりのサプライズであったが、他の容疑者はあまりにも「内定」にはほど遠い告発文が公開されたため全くわからなかったが、動機が「内定」ではなく「就活への疑問」であることから、この作品におけるメッセージに繋がり説得力のあるものであった。 嶌に兄がいることがわかった箇所がかなり、違和感だったので既出キャラなのか?と1分ぐらい考えたが何も浮かべなかった。元薬中の音楽家だと判明した時は声出た。 人事と九賀の熱弁はかなり心に刻まれた
3投稿日: 2023.08.13
powered by ブクログこの話を読んでB'zの名曲イチブトゼンブを思い出した。 普段あまり一気に読むタイプじゃないけど後半読むのが止まらなくなるくらいこの世界に引き込まれました。話の内容だけでなく文章も綺麗で理解しやすく読みやすかった。楽しませていただきました。
4投稿日: 2023.08.12
