
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「自分ではそれほど気にしていない、もしくは気にしないようにしているのに、他者が無遠慮にそこを触り袋に穴をあけてしまうこともあります。 避けた袋からは砂が溢れ出す。この砂とは何か。自信です。自己肯定感です。誇りです。尊厳です。」 この文章がとても好き 本当に引き込まれる文章を書く人
0投稿日: 2025.11.12
powered by ブクログ面白かったです。 外見からその人の背景や環境を想像できても本当のことはわからないし、何が良くて何が悪いのか、現在に至るまでの原因がいつの何なのか、向き合うというのは難しいなと思いました。
0投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ私も日々生きていく中で、外見が人の価値を決めている事が多いと感じる事が多々あります。 そのような現実の中で生きる人の内面をこの本を通じてみる事ができた気がします。 自分の内面と外見に今一度向き合おうと思いました
0投稿日: 2025.11.04
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「あたしは、幸せに、幸せに、太っていったの。」 主観のカケラの寄せ集め。 根っこの部分は何も変わってない(、きっと)。 躁鬱メーターが、一気に鬱側に振り切れてしまっていたのね。 ここまで真相を究明しようとするサノちゃんの意図は分からなかった。子供がいるという描写の必要性とは? 等。 構造上本作のストーリーテラーと言われたらそう。 幸せに太っていったの言葉に惹かれ、その観点の発想に相応しい見事な精神の登場人物でした。
0投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ大量のドーナツに囲まれて死んだ少女。 そして人気美容外科医と因果関係は…? ブッ刺さった…。 一度でも体型コンプレックスを抱いたことがある人には刺さる。 誰かにとっての砂糖は誰かには毒で、その逆もまた然り。 視点を変えることで見えてくるのが面白くて怖い。
2投稿日: 2025.11.01
powered by ブクログ自分が本当にルッキズムに囚われているからこそ、客観的に考えられる良い機会になった。湊さんの美容への価値観は分からないけど、ここまで深ぼって、気持ちを捉えられる作家という仕事は想像を絶する程すごいと感動した。読んでよかった
0投稿日: 2025.11.01
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単行本にて読了していましたが 友利新先生の解説も読んでみたかったので今回文庫本にて再読してみました 大好きな作家さんですが、この作品は読み辛く内容がなかなか頭に入ってこなくて挫折しながら読みました ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっていた少女 有羽 美容外科医 久乃 自分が施術したせいで有羽は命を絶ったのか?関係者に聞いて回る 太っていても幸せだった少女への周囲のおせっかいや、酷い言葉を投げられたせいで脂肪吸引し、また大好きなママと暮らせると思っていたのに…… なんといっても父親が許せない! あなたが有羽を死なせてしまったと私は思う 難しいお話でした
36投稿日: 2025.10.28
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伏線が散りばめられてる気がしたのと、 これは誰が誰か分からなくなりそうだと思って、 久々にスタートからメモしながら読んだ 自分のメモを見て、 あとから、あーこれやっぱり大事だった!とか、 これいらん話だったんかいwwwとか思うのが楽しかった 全体的に、相手が一方的に話しているのを聞くような感じで進むから、全部伏線じゃないのも、いらん話ぽい口調なのに逆に大切だったりするのも、リアルでよかったし、面白かった。 途中途中で、この人はこう思ってるけど、実際相手からはこう思われてたんだな、というのもまたリアル。 特に途中に出てきた担任の先生、 自分が辛い過去があって乗り越えたのはいいんだけど、 そこからの価値観を正義として押し付ける感じが苦手 といっても、私も無意識にそうしてるんだろうと思う 本を読む中で、 堀口くん達に対して、「こういう、筋トレにハマって栄養栄養って言ってくる人嫌だな〜」とか思ったり 人が幸せそうに食べているドーナツなのに、「あれ揚げ物で体に悪いんだよな……」とか思ったりもして そういう読みながら思ってた自分の心も、なんだか暴かれていく感覚があって面白かった 自分が好きでいられる自分になるのが1番だし、それに関して人に何か言うのは控えた方がいいなと思った。 最後美容外科の先生は、たとえ鼻の下の産毛が生え放題で気になってても、目をしたいと言われてたら、鼻の産毛は指摘しないで、目についての話を聞くって感じのことが書いてあって たとえ美容外科じゃなくても、友達との会話でもその通り 本当にそれを守ろうと思わされた笑 告白と似てる書き方と進み方だなと思った( ¨̮ )
2投稿日: 2025.10.11
powered by ブクログ面白かった。 物語としては各パート毎に話し手が変わり、聞き手の美容外科医の美人女医が、まるでカウンセリングを行うかのように話し手だけがずーっと喋っている、という構図。 物語の根幹にあるのは、ある1人の女性の自殺である。 聞き手の女医が、その女性の死を調べようとしているのか、少しずつ関係者をリレーしていくように謎に迫っていく。 美しさや醜さ、幸せや不幸せとは何なのか考えさせられる一冊。
20投稿日: 2025.10.06
powered by ブクログはじめは文章が読みづらくて、戸惑いました。 読み進めて中盤以降は、え?っていう感じから一気に読みやすくなりました。 最初からまた読み直したらもっと理解できるかな...と思う素晴らしいミステリーでした。
0投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログすげえって感じ。 しかも、美しさに執着するのってどうなの、ということに対して悶々としていたのがひとつ、明るくなったような感じが得られる。
0投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログある少女の自殺をきっかけに、関係者の証言を基に少女の実像を辿る。湊さなえ氏に登場する人物は皆が皆ほんのり性格が歪んでおり一言多い。それが「イヤミス」を生み出しているのだが、ほぼ全員卑屈で偏った視点が重なるため、多面的なものの、自殺の真相は期待感を高めたわりには肩透かしを食らう。 ちなみに解説は友利新さん。なるほど、イメージにマッチするが、本人をモデルにしているわけではないので悪しからず(友利さんの「嫌な予感」は的中)。
1投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログ湊かなえさんの本を初めて読んだ。 やっぱり人って皆見た目で判断するのがほとんどなんだな、と感じる文章。途中嫌な気分になったから、さすがイヤミスと思った。 最後は急いでまとめた感がした。
0投稿日: 2025.09.11
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整形をしたからって幸せに他人からの評価が上がるとは限らない。 他者からの評価が悪いのは実は外ではなく内面が原因かもしれないとも気付かずに。 自分が正しいと理想だと思っていることは他人にとってはそうでは無い。それを誰かに押し付けることは決してしてはいけないこと。 頑張って耐えて枠に当てはまろうとした有羽ちゃんは少しずつ心の袋が避けて砂が漏れてしまったんだろうな。 皆、母親が娘をここまで追いやったと押し付け自分じゃないと正当化する。だけど母親だけでなく、教師や友人、家族の全てが有羽を苦しめるてしまったのだと思う。 皆自分の考えだけを一方的に押し付け当本人の意見を全く聞く耳も持たなかったのが要因だと思う。 カウンセリングのようにコミュニケーション、言葉のキャッチボールが必要なのだと感じました。 久乃も久乃で人の容姿に対していじったりと相手が嫌がる言葉を言っているので久乃自身も自分を正当化しているのではないかと感じた。 各章一人だけしか喋っていないのに話が繋がったりして、矛盾点もあったり、とても続きが気になってサクサク読めました。
2投稿日: 2025.08.25
powered by ブクログ一人の死に対して食い違う証言の数々。 学校の先生、友達、母親、、見えている世界ががらっと違うものなんだなあと感じた。 都合よく解釈していたり、見ていた"つもり"の部分。 見えていない部分で相手を追い詰めていないか、少し考えるお話でした。
2投稿日: 2025.08.16
powered by ブクログナツイチで見かけて気になったのと、イヤミスを読んでみたくて購入。私自身太っていることがコンプレックスなので、美容外科が舞台なの面白そうって思ったことも理由。なんだろう、なんとも言えない気持ちになったけど、自分を好きな自分でいれるようにダイエット頑張ろうと思いました笑
0投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ湊かなえさんの本はいつも、初見の読了後は いろいろな思考が頭の中をぐるぐるしすぎて考えがまとまらないような、むしろ心がずーんと重すぎて何も考えられないような何とも言えない気持ちになって言葉にならない。 落ち着いたらもう一度ゆっくり読み返したい
0投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログ読了後まず思ったのは「湊かなえはいろいろな形の親子を書くのが好きだな」ということ ミステリーらしさはあまり無く、真相が明らかになったとしてそこに爽快感などは一切ない ただひたすらルッキズムに囚われ、それぞれの価値観を振りかざした上辺でしか物事を考えられない登場人物達はまるで現代の縮図
1投稿日: 2025.08.08
powered by ブクログ美容整形の医師が、聞き手として物語が進んでいく。最初の部分は話の流れがわかりにくくてなかなかページが進んでいかなかったけれど、だんだんと謎が明らかになっていくにつれてストーリーに引き込まれた。 語り手、そして聞き手の医師共に人間のネガティブな部分を持っている。それをおまえそういうやつだったよね、ってある意味受け入れつつ生きてるのがリアルだった。
0投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログルッキムズに囚われた人たちの話 結局は自分の気の持ちようだったり、周りとのコミュニケーションをお互い尊重し合って大切にしていれば、ルッキムズに囚われることなんてないんだろうな
1投稿日: 2025.07.24
powered by ブクログ久しぶりに湊かなえさんの小説を読んだ。有羽の死の真相が気になってほぼ一日で読んでしまった。ここ数年、本格派もしくは新本格派ミステリーばかり読んでいたからこういう社会派ミステリー(でいいのだろうか)もたまにはいいね。 章ごとに異なる人が主人公に語りかける形式でストーリーが進む。同じ出来事でも語る人によって捉え方が違っていたので人間はどうしても自分にとって都合よく物事を考えてしまう生き物なのだなぁと痛感した。 タイトルの意味を考えながら読んでみた。他人は私を一部でしか判断できないし、その見方もその人にとって都合がいい「私」でしかない。だから一部をたとえ全部集めたとしても「私」にはならない、そんな人間の潜在的な孤独を表現しているのではーーとかシリアスに考えていたら全然違った。え、そっちかーい(最後の講演)。 主人公の心情をダイレクトに表現できない分、思い描く主人公像は読者にかなり委ねられていると思う。だから最後の講演部分を言葉の通り素直に受け取ってよいのか否か、このあたりはかなり読者によって意見の相違があるだろうし本の評価も分かれそう。
1投稿日: 2025.07.19
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女性の外見をめぐって、関わった人たちのそれぞれの思いをもとに真相に迫るインタビュー形式のミステリー小説。 イヤミスであるがため、最終的に誰が という追求までには至らない。 同じ人に対しても、それぞれの見方 感じ方 思い方 がある ってこと。 ただ、欠片の形を変えるのが、美容整形?
2投稿日: 2025.07.14
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湊かなえさんらしい作品だなと思いました。 人それぞれ視点が違い、視点が合わないからこそ悲劇が起きてしまう。どこかで一度でも理解しようとする人がいれば防ぐことができたのではないかと感じました。 太っている人に対して何も考えずに痩せろというのはやり過ぎだと感じますが、100キロオーバーで膝も故障しているとなるとそう言いたくなるのもわかります。 色々考えさせられる作品でした。 美容整形のイメージとして、ただ患者が気にしているところを治す(整形)するだけだと思っていましたが、間違っていたみたいです。 最後の友利先生の解説もとても良いものでした。
2投稿日: 2025.07.14
powered by ブクログカケラ。人によって違うもの。 女であること。愛してしまったこと? 誰を、何を、信じればよかったのかな 人の幸せを受け止めて喜べるひと 自分の幸せしか考えていないひと
0投稿日: 2025.07.07
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有羽の死の真相が気になって一晩で読んだ。追い詰めた教師、言い方ややり方は間違っていたけれど100キロ越えは流石に健康面が心配になるから気持ちは分かる。でも他人の外見に安易に口出しするのは隠れた事情もあるだろうし絶対にやめた方がいいんだろうな。 ドーナツ食べたい。
3投稿日: 2025.07.04
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読みやすかった。主人公の話し相手の視点で物語が進んでるのがよかった。ルッキズムの問題を掘り下げている話だが、結局ブスは救われないという話でもある。
0投稿日: 2025.07.04
powered by ブクログ少し不完全燃焼なところがありますが、日頃から関心のあったルッキズムがテーマなので興味深く読むことができました。
1投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ人それぞれの考え方や幸せのかたちがあると、わかっていても自分の枠にはめてしまうのが大半な気がする。 そうならないようにと、教えてくれた物語。
0投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログやっぱり湊かなえ好き 最初はペラペラずっと語りが続いて読みにくかったけど、読んでいくうちに面白くなった 少しずつ繋がってくる ルッキズム 太ってる ドーナツ 動けるデブ 整形外科
0投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログ何を幸せだと感じるかは人それぞれ 美しいことが幸せだと感じる人もいて、人との繋がりを幸せだと思う人もいる。 それぞれの幸せを否定する権利は誰にもない。 現代の主にSNSの影響を受けたルッキズムは、自分自身の価値観を人に無意識のうちに強要しているのではないか。そうでないとしても、自分自身に、「美しいことが幸せである」という価値観を強要しているのではないかと考える。 登場人物も自分の価値観が正義だと思って、その正義を他人に振りかざす。非常に恐ろしい 自分は美しさを追い求めることが幸せである。これは自分だけの価値観である。他人をこの自分自身のものさしで測ってはいけないことを改めて感じさせられた。
0投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログおもしろい。ガッツリイヤミスという訳ではなく、明示されているオチを追求する形だが、体型ひとつとっても人によってその印象は食い違うこと、今や社会問題レベルで蔓延しているルッキズムについても、湊かなえ先生特有の生々しさをもってして描かれていてゾクゾクする。確かに小学校の頃は太ってる人に対して陰険だとか、そういうイメージ抱いてたな… 友利新先生の解説も、現役医師としてのお話が面白くて、読み応えがあった。
0投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログ全編、各章ごとに1人が一方的に喋るという会話形式で構成されている。その意味で、挑戦的かつ試行的な作品。そのため、読者によって評価が二分されると思われる。個人的には非常に読みにくく、直ぐに何度も睡魔に襲われた作品。ジェネレーションギャップもあるのかも……。
0投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログ章ごとに語り部が変わり、ボタンの掛け合わせがズレていく様を読み解いていく。湊かなえさんの小説によくある構成だが、イヤミス度そこそこ、どんでん返しは全くない。 「アピールはしない。人と比べないでほしい。だけど、個性に気付いてほしい。アピールしなくてもわかることで人を判断するようになるわけよ。」は、まさしく現代の過剰なまでのルッキズムを的確に言語化したフレーズだと思った。 外観に対して、様々な人が勝手に解釈する背景の違い、主観と客観の違いなどが、この小説のキーとなっているが、あまり共感はしなかったかな? 自己肯定感も高く、太っていることがむしろプラスに感じている女の子が、多感な時期に身内から可哀想な子扱いされ、痩せて大好きなお母さんの元へ帰ったら拒否されたら、そうなるよなぁ。とは思った。特に太ってる理由も、やや暗い過去からきていることもあり、ただただ自殺した女の子だけが可哀想だった。
0投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ初の湊かなえ作品。とても読みやすい文章だった。ルッキズムが強い私は読むべきだと思った。主人公と共に紐解いていく真実。そこにはルッキズムが幸せや正解、成功の象徴ではないということ。ルッキズムが自分にとっての幸せならば良いが、それは他人には当てはまるとは限らない。狭い思想や視野の中だけで見える物を真実とするのは、なんとも愚かだと思った。
0投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ誰も幸せになれない(;_;) 幸せなデブがいて幸せなブスがいない辺り、ブスはやっぱ整形するしかないってこと??美人美容整形外科が語り手だからこそ、結局ブスに厳しい気がして鬱
1投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログ湊かなえさんの中では読みにくく、好きな話じゃないなと思って読み進めたけど、最後まで読んでやはり面白かった!
1投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログ進めてくにつれて、全部が繋がっていく。語り手口調で読みやすいけど、もやもやは全部残る。湊かなえの作品って感じした
1投稿日: 2025.04.24
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各章で久乃がインタビューしていく口語スタイル。 八重子の自分の見た目を馬鹿にされてどこか人の顔色伺って生きてきた、が共感でき過ぎて辛い……有羽は八重子に近付くため太って痩せただけなのに…。 まず高校担任の柴山が悪い。自分の体験だけで痩せろと価値観を生徒や親に押し付けるな。あと旦那も。八重子を歪ませた久乃も志保も。 プロローグ 久乃、討論番組にて。 見た目を注意する校則はおかしい。それで本人が幸せなら変化させてあげるべき。 第一章 ロック・ジュウヨン 結城志保 美容外科医の橘久乃は幼馴染みの志保から「痩せたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報。 第二章 ドーナツの真ん中 女優、中学の後輩如月アミ 有羽の元同級生。文化祭で一緒にドーナツを作った。有羽はドーナツに囲まれ睡眠薬で自殺? 第三章 似たもの親子 堀口玄多(久乃の元彼)、星夜(息子) 親子で横網家と同級生。八重子と娘は血が繋がってない、息子は有羽が好きだった、高二で有羽は不登校→転校、原因は先生?中一の担任は志保の妹希恵 第四章 道徳とか、倫理とか 結城希恵 有羽の中一担任 有羽と文化祭のダンスを練習。久乃や如月が嫌い。 「要らないよそんな時空を超えたお詫び」 第五章 あまいささやき 柴山登紀子 有羽の高一、二担任 自分の経験から有羽に痩せろと強要。不登校に追い込む。八重子にも会い太らせる虐待だと迫る。 第六章 あこがれの人 横網→吉良八重子(栄養士) 親友の姉千佳が癌になり看護。夫恵一と結婚し有羽の母に。ドーナツの穴を覗くと会いたい人に会える 第七章 あるものないもの 吉良有羽カウンセリング(録音) 恵一が浮気、千佳は復讐で好みでない八重子と結婚させようとした?千佳と八重子の料理以外食べないと約束。恵一は有羽の世話を八重子に押し付けアメリカは単身赴任。ドーナツを食べて八重子に似てると言われたかった。星夜と実は両思い。柴山のせいで不登校に。恵一がアメリカから帰国し新しい女と暮らす為、柴山の話を利用し八重子を虐待親と訴えようとまず有羽を東京へ呼び八重子と離す。有羽は痩せて八重子が虐待親と言われないよう久乃に脂肪吸引を依頼。「私の脂肪は愛のかたまり」 * 吉良八重子 有羽と引き離されまた陰湿に。篭ってドーナツを作ってたら痩せた有羽が帰って来て、千佳と勘違いし恵一を奪ったと恨まれる…と、有羽を殴ってしまう…… プロローグ 久乃、講演会にて 太ってるとか人には欠点に思える場所がある。それがカケラとなってピースになり誰かと補い合いパズルを作る。自分の不足点を誰かもそう思ってるとは限らない。 久乃も綺麗な見た目ばかり言われるのは嫌だった。 少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言と、見え隠れする自己正当化の声。有羽を追いつめたものは果たしていったい――。周囲の目と自意識によって作られる評価の恐ろしさを描くミステリー長編。
3投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログ美の基準って一つじゃないんだなって思った。 その人にはその人の美しさがあるし、他者から見たら美しくないって思われることも、その人にとっては自分の魅力だって思ってるかもしれない。
2投稿日: 2025.04.12
powered by ブクログただ今、何回も繰り返してきたダイエット中の私。 体型ってその人の人生を左右するほどの重大事項だ! 読み終わった後、後味の悪い感じが残る本。まさしく湊かなえワールド
0投稿日: 2025.04.09
powered by ブクログずっと語り口調でするする読める 田舎あるあるがリアルすぎて具合悪くなる 登場人物がみんなちょっとずつ性格悪くて そんな中有羽ちゃんと お母さん の絆だけは本物だったんだ、と思いきや 最後の横綱さんのあたりで突き落とされる 読後感重すぎ、でも止められない ドーナツは食べたくなります サクッとしてふわっとしたドーナツ・・
0投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログ終始語り口調なので読みやすかった。 自殺してしまった女の子を取り巻く人達の言い分を聞いていくお話。 話す人によって捉え方や、悪人に見える人が全然違う。 自分のことは棚に上げて、人間のいやーな部分が全面に出ている1冊。 さすがイヤミスの女王という感じ。
1投稿日: 2025.04.07
powered by ブクログゆうに関係している人物が次々と出てきて、誰が誰のことを言っていたんだっけ?とページを遡ったりして読んだ。 最後は、湊かなえらしい終わり方。 ドーナツ食べてみたいなと思った
0投稿日: 2025.04.03
powered by ブクログ思った話と違った。 ずっと会話をしているように進んでいてテクニックは凄いのかもだけど、女性特有のくどい言い回しや相手を蔑む言い方、妬みとかがリアルすぎてモヤモヤした。
0投稿日: 2025.04.02
powered by ブクログ語り口調で読みにくかった。 登場人物たちは性格が悪く、SNSでの悪口をグッとまとめたような言い回しも多い。ルッキズムが中心なのかな。 でもドーナツの美味しさや優しさが伝わる幸せそうな表現は好きだ。 すこし寝かせてからまた読み直したい。
0投稿日: 2025.03.25
powered by ブクログ会社の子にオススメしてもらって読んでみた。久乃さんがいろんな人に話を聞いているので、ほぼ全て喋り口調。誰が話しているかも途中まで明かされなかったりするので、読みにくかった、関係図を思い描くのが難しかった。。 映画とかになればもう少し私のような人間でもとっつきやすいのかな
1投稿日: 2025.03.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ドーナツに囲まれた少女の死について、人の外見と内面についての考え方を、様々な角度から描かれている作品でした。 インタビュー形式で、段々と伏線が回収されていくストーリー展開は、後半は面白く読めましたが、あまり好きな文体ではなかったです…。
0投稿日: 2025.03.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さすが湊かなえ、読みやすすぎる スラッスラ読める 有羽の家庭環境が複雑すぎる 父親はゴミ そしてルッキズムは加速する
3投稿日: 2025.03.03
powered by ブクログ私は元々失礼ながら太っている人たちは怠惰さでそうなっているものだと思っていましたが、甚だしい勘違いだと気付かされました。体質で本人の意に反して太ってしまったり、痩せてしまったりということが現実としてあるのだなと読んでいて感じました。個人的に一番印象に残ったのは人の外見はパズルのピースのカケラみたいなものという言葉です。それが周りのピースと上手くハマれば良いのですが、それを無理矢理変えて合わせようとすると、周りのピースに負担がかかり、違和感になってしまいます。無理矢理周りに合わせようとしなくても、自分自身のピースがハマる場所はどこかにはあるという考え方に深く考えさせられると共に、救われたような気がしました。
7投稿日: 2025.03.02
powered by ブクログ章を追うごとに物語のカケラを集めてはめていくようで楽しかったんだけど、エピローグを読んで"カケラ"は別の意味も持っていたんだな〜と。"外見も内面もパズルのピース。少し形を変えればうまくはまるかもしれない、自分がはまる絵がどこかにあるかもしれない。" 確かにそうだと思うけど、それでもどうしても大多数の絵に自分というカケラをはめたいと思ってしまうのが現代の人間だよな〜と思ったり、、自分らしくってなんなんだろう〜、、「基準を他人に委ねないで」
1投稿日: 2025.02.26
powered by ブクログ勘違いが勘違いを生む。それぞれの考えが理解できるからこそ悲しい。視野の狭さ、コミュニケーションの少なさが招く最悪の事態。
1投稿日: 2025.02.13
powered by ブクログ相変わらずめっちゃ良かったよ泣 語りの「圧」ってのがさ…唯一無二だよね 最高 湊かなえ大好き 複数の人から1人ずつ、話を聞いていくわけだけど。 読み進めていくにつれて真実に近づき、全貌が見えてくるっていうのはまあ当然として。ひとつひとつの章(≒各人の身の上話)に小噺的なメッセージ/主張があるんだよ、それがほんとにいい。「自然体をモットーとしながら実は〇〇をしている、そんなダブスタが人間には往々にしてある」みたいな話とか、いや〜〜こういう小ネタを仕込むのがほんとに上手だよね湊かなえ、しかも例に漏れず今回もちゃんとモチーフをキッチリ決めて活かしてるし作り込みがすごいです。 最高!
9投稿日: 2025.02.13
powered by ブクログあなたは、『痩せたい』と思ったことはないでしょうか? 時代が変わっても『痩せたい』という願望はなくなりません。2020年4月から3年も続いた”コロナ禍”はそんな言葉をより意識させる状況に私たちを陥れました。そうです。在宅勤務という言葉の登場です。そんな中にはこんな言葉を他人事に思えない状況に陥った方もいらっしゃるでしょう。 『座り仕事のうえに、今度は通勤もなしでしょう。太っていってる自覚はあった。九号やMサイズの服を少しきつく感じてあせったこともある』。 体重の増減に一喜一憂する日々。そんな中では『痩せたい』という思いのままに具体的な行動を起こす人も出てくるでしょう。 『糖質制限もしたし、ウォーキングもした。あと、ダンベルやゴムチューブを使った筋トレも』 『とにかく、一キロでも減らさなきゃいけない』という中に人はさまざまなことに前向きに行動していきます。しかし、体重の増減に一喜一憂するような人生の先には何があるのでしょうか?そんな思いが至る先にはどのような事態が訪れるのでしょうか? さてここに、『田舎町に住む女の子が、大量のドーナツに囲まれて自殺したらしい』という噂の真実に繋がる話をまとめた作品があります。7人の”独り語り”だけで本編が構成されるこの作品。そんな構成に湊かなえさんらしさを感じるこの作品。そしてそれは、複数の人物の語りの中に一つの真実が浮かび上がる物語です。 『痩せたいの ー。ついに、デッドラインを超えちゃったから…』と語り出したのは『私』。『まさか自分がこの体重になるなんて、想像もしていなかった』という『私』は、『小学生の頃、意地悪男子に「トリガラ」ってあだ名をつけられてたくらい』であり『私の人生には無縁だと思ってた』と続けます。『そうそう、堀口弦多だよ。「チビ」って言われて逆切れして、なぜか、私が八つ当たりされたの。私は何も言ってないのに』と言う『私』は、『確か、サノちゃんだよね』、『ホント、美人は得だよ。口が悪いのはサノちゃんなのに、みんな怯んで、隣にいる私がとばっちりをくらうんだから…』と過去のことを話します。『まあ、元ミス・ワールドビューティー日本代表に今更こんなこと言っても仕方ないんだけど』とも言う『私』は、『「トリガラ」なんて、今となっては愛おしい。私のことを嫌いな人が一万個悪口を並べても、絶対に出てこないフレーズなんだから』と言うと『まったく、人間の体って不思議だね。みんな、私が痩せているのはうちが貧乏だからと思ってたかもしれないけど、そういうわけじゃないんだよ』と語ると農業をしていた実家の話に移ります。『農業なんて、収入は低いのに体力は膨大に消費するでしょう?ここまで割に合わない仕事って他にある?しかも、たまたまそこの家に生まれたってだけで、子どものあいだはタダ働きしなきゃならないんだから』、『ホントにタダ。子どもなんだから一日一〇〇円でももらえたら満足できるのに、一円ももらったことがない』とも語る『私』は、『農業をしていたからうちは貧乏だったんじゃなくて、単に、家庭内でお金がまわっていなかったってこと?』と思いをこめます。『立派なハラスメントじゃん。何ハラ?ババハラ?そんなばあさんがお母さんに、三食しっかり作れ、って命令するわけよ。しかも、ばあさんから両親に支給される月に一〇万にも満たないお金で工面しなきゃならないの。米や野菜は自給自足できても、肉や魚をケチると怒る。品数が少なくても怒る。だから、食卓にはいつも、皿がのりきらないほどの料理が並んでいた』と過去を振り返る『私』。そんな『私』は、『そういやサノちゃん、うちに遊びに来た時、ばあさん見て「ブタみたい」って言わなかった?それで、あの晩はいつも以上にネチネチ怒られたんだよ』とも語ります。『ああ、思い出した。あんな失礼な子とは遊んじゃいけないとか、はっきりサノちゃんへの文句を言えばいいのに、私の箸の持ち方がおかしいって言い出して…』と続ける『私』は、”独り語り”を続けます。この作品はいったいなんなんだ?と読者を混乱に陥れる『私』の不平不満渦巻く”独り語り”がひたすらに続いていきます…という冒頭の短編〈第一章 ロック・ジュウヨン〉。このように抜き出しでご紹介しても話の内容が全く見えない、ある意味でこの作品を象徴するようなグダグダ語りが印象的な短編でした。 “美容外科医の橘久乃は幼馴染みの志保から「痩せたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言と、見え隠れする自己正当化の声。有羽を追いつめたものは果たしていったい ー。周囲の目と自意識によって作られる評価の恐ろしさを描くミステリー長編”と内容紹介にうたわれるこの作品。「小説すばる」の2019年4月号から10月号に渡って連載されていた作品が単行本、そして文庫として刊行されたものになります。 そんなこの作品の特徴は一にも二にも”独り語り”で物語が構成されているところです。湊かなえさんと言えばデビュー作であり代表作でもある「告白」が有名です。映画化もされた同作では、主人公の森口悠子を演じる松たか子さんの作品冒頭およそ30分間の圧巻の”独り語り”に度肝を抜かれます。同作は、複数の人物の心情が”独り語り”の如く交錯しながらことの真実へ向かって突き進みます。この作品に見られる印象が兎にも角にも強烈な湊かなえさんですが、その後も「贖罪」、「少女」、「豆の上で眠る」と登場する”独り語り”の構成は湊かなえさんのトレードマークのようなものだと思います。この作品「カケラ」もその手法に則ったものです。そんな”独り語り”を聞く立場にあるのが美容クリニックを経営する橘久乃(たちばな ひさの)です。物語は、橘久乃がさまざまな人物から一人の人物の死の真相に繋がる裏話をインタビューする形で7人、7つの章に分けて記されていきます。しかし、これがなかなかに曲者です。ブクログのレビューでも途中で読むのをやめたという方から、読み終えたが苦行を強いられたとおっしゃる方までさまざまな声があります。正直なところ私の印象もこれら皆さんの感想に近く、コンプリート間近の湊かなえさんの作品にしては苦読を強いられたという印象が強く残りました。 さて、そんな作品を見ていく中でまず押さえておきたいのが『ドーナツ』です。いきなり何を言い出すのか?と思われるかもしれませんが、この作品には全編に渡って『ドーナツ』という言葉が登場するのです。それは、時によって物理的な食べ物としての『ドーナツ』を意味する場合もあれば、『ドーナツ』というものが意味するところを極めて抽象的に表す場合までさまざまです。では、どうして『ドーナツ』なのか、それこそが、この作品の冒頭、〈プロローグ〉のさらに前に印象的に記されたこんな記載です。 『田舎町に住む女の子が、大量のドーナツに囲まれて自殺したらしい。 モデルみたいな美少女だとか。 いや、わたしは学校一のデブだったと聞いたけど ー』。 『大量のドーナツに囲まれて自殺したらしい』、これがどのようなことを意味するのか、物語は、作品冒頭で読者に強くインプットされた『ドーナツ』にその答えを追ってもいきます。思えば『ドーナツ』というのは深く考えればさまざまな見方ができるものでもあります。物語からそんな『ドーナツ』を抜き出してみましょう。まずは、『ドーナツ』を作る場面です。 『生地を麺棒でのばして、ドーナツ型で抜くの。あれ、おもしろいよね。ただの丸だとすぐに飽きそうだけど、二重丸だと気分があがるの、なんでかな』。 なるほど。私は『ドーナツ』を食べることはあっても作ったことはありません。『ドーナツ』と言えば真ん中に穴があります。物語ではそんな『ドーナツの穴』にこだわります。祖母の言葉です。 『悲しくはないんだよ。こうやってドーナツをのぞくと、あの子が向こうの世界で幸せに過ごしている姿が見えるからね』。 『ドーナツの穴』はなんとも不思議なインパクトを与えます。ここから『ドーナツ』を違うものに見立てていく視点も生まれます。 『ドーナツはおやつだけじゃなくて、魔法の道具でもあるのよ』。 『ドーナツ』を『魔法の道具』と見る視点、その意味はこんな風に説明されます。 『自分の見たい景色を思い浮かべて、穴の向こうを見るの。それから、そのドーナツを食べると、穴の向こうに描いた景色が現実のものになる、つまり、お願いが叶う』 毎年この時期になると騒がれる”恵方巻き”もその年の方角を向いて黙って一本を丸ごと食べるというような意味不明な約束事が語られますが、この『ドーナツ』の『お願いが叶う』も似たようなものだと思います。物語では、このように『ドーナツ』が各短編で意味をもって描かれていきます。これから読まれる方には連作短編のある意味での繋がりを形作る『ドーナツ』に是非注目してお読みいただければと思います。 さて、そんな物語は、〈プロローグ〉と〈エピローグ〉に挟まれた7つの短編が連作短編を構成しています。上記した通り各短編は、異なる人物が美容クリニックを経営する橘久乃に語っていく”独り語り”で構成されています。これまた上記した通りこれがなかなかに読みづらさを与えていくのですがここではそれぞれの短編で”独り語り”をする人物と有羽に繋がる物語に簡単に触れておきたいと思います。 ・〈第一章 ロック・ジュウヨン〉: 有羽の母親の同級生 → 『痩せたいの』と橘の元を訪れた語り手。『今になって、仕返しされてるんだなって思う』と、『私たちの田舎の同級生「ロクヨン部屋」のヨコヅナ。横網八重子』の話を持ち出します。 ・〈第二章 ドーナツの真ん中〉: 有羽の同級生 → 『鼻をもう少し高くしたいの』と橘の元を訪れた語り手。『半年前に中学の時の同級生が自殺』したと話す語り手は、彼女の名前が『ヨコアミ』だったと語ります。 ・〈第三章 似たもの親子〉: 2名が登場、有羽の母親の同級生と有羽の同級生 → 橘と食事の機会をもった語り手は成人式で『激痩せ』の横網八重子を見たと話します。そんな語り手の息子から有羽が不登校の末高校を退学、『昔、住んでいた家で』死んだと情報を得ます。 ・〈第四章 道徳とか、倫理とか〉: 有羽の中学時代の担任 → 『中学の教師をやってるから、うっかりしたことを言えない』という語り手にコンタクトした橘。『有羽さんが死んだっていう事実を、正面から受け止められない』と話す語り手は…。 ・〈第五章 あまいささやき〉: 有羽の高校時代の担任 →『私に訊きたいことがあるんですよね』と話し始めた語り手は、『私は有羽さんを不登校に追い込んだ張本人ということになっていますから』と自身の立場を説明します。 ・〈第六章 あこがれの人〉: 有羽の母親 → 『本当に来たんだ、久乃さん』と橘を迎えた語り手。そんな彼女は、『久乃さん、有羽のことを聞き回っているんでしょう?』と言うと、自分語りを始めます。 ・〈第七章 あるものないもの〉: 有羽本人 → 『体重は現在、一三八キロです』と語り始めたのは有羽。『膝を痛めているので、激しい運動はできません…』と続ける『有羽のカウンセリング(録音)』が記されます。 非常に漠然とした書き方ですし、”語り手”と記した人物の名前も伏せています。7つの章には、それぞれ一人ずつ(第三章のみ2名)の人物が語り手として登場します。〈第一章〉と〈第二章〉は、橘美容クリニックを受診に訪れた人物の語りとなっていますが、他の章では、そんな橘がクリニック外でそれぞれの人物にインタビューを行っていることがわかります。本来は橘とそれぞれの人物の会話であるはずですが、橘の言葉は全てカットされているために、形式上”独り語り”になっているというのが実際のところです。しかし、そんな”独り語り”だけで物語は全容を明らかにしていきます。 そんな物語が明らかにしていくことが、 『吉良有羽が大量のドーナツに囲まれて死んでいた』 というニュースです。吉良有羽(きら ゆう)というひとりの少女の死の裏側には何があったのか?上記したそれぞれの短編の語り手はこの裏側を類推させるようなことも語りながら物語の奥行きを深くしてもいきます。そんな中で光が当てられるのが次の言葉に込められた意味合いです。 『体重なんて、簡単に増えも減りもする。今、痩せている人が一生痩せているとは限らない。今、太っている人が一生太っているとは限らない。体の特徴の中でも、一番不確かな要素であるということを』。 そうです。この作品の〈第一章 ロック・ジュウヨン〉は『痩せたいの ー。ついに、デッドラインを超えちゃったから』という語りの主の言葉で始まります。そして、そんな言葉を受ける美容クリニックの医師である橘は『元ミス・ワールドビューティー日本代表』でもあります。この作品には『容姿』という人の『外見』にこだわった物語が描かれていくのです。そして、そんな物語は書名にも繋がる『自分というカケラ』の存在に光を当てていきます。そこには、『外見』と『内面』の両方から『自分というカケラ』の意味を考えていく、そんな物語が描かれていました。 “少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言”。 『大量のドーナツに囲まれて死んでいた』と噂される吉良有羽。この作品には、彼女の死の裏側にある真実を知るべくさまざまな人物にインタビューを繰り返していく橘久乃への語りが”独り語り”として7つの短編に収録されていました。本筋とは関係のないグダグダとした語りの連続に集中力が奪われるこの作品。語り手が絡み合う複雑な構成が、さらに物語を複雑に見せるこの作品。 全体像を紐解くことが最大の”ミステリ”という物語の有り様に、湊かなえさんの作品では初めて頭が混乱の極みに陥った作品でした。
272投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ久しぶりに湊かなえさんの本を読みました なんかすっきりしない終わり方でした もやぁ〜っと…ね でもそれが湊かなえさんらしくもあり
0投稿日: 2025.02.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時間があったので一気読み。湊かなえさんはするする飲めて気づいたら致死量の毒みたいな文章書くよね…。 んんんーーーーー。感想書きにくい。ドーナツに囲まれて死んだ女の子。誰が悪いんだ?誰かが悪いのか?美しい人の無自覚な残酷さが久乃からは感じ取れるけど、でも彼女も決して悪人ではない。女子高生の死に一枚噛んでるのかな、真犯人?と思いながら読んだけどそんなわけでもない。彼女は彼女の信念のもと、真摯に患者と向き合っただけ。横網さんを虐待親扱いした女教師は、めちゃくちゃ偏った正義のある嫌なひとだなとは思うけど…でも黒幕とかそういうのでもなく…太り過ぎは虐待って考え方は私も賛同するところもあるし…。横網さんは、間違ってるとは思うけど娘を愛していたのも確かで…娘も明るくいい子に育ってたし……… 結局、全員のバランスが絶妙に悪かったから招いた悲劇だったのかな。最後に久乃先生がそれっぽい的外れな演説して終わってたけど、自分というピースがぴたりとはまる場所があるから希望を持てるわけではなくて、歪んだままギチギチに詰められたら、何かの弾みで粉々に砕けちゃうこともあるよねっていう話なのかと。
9投稿日: 2025.02.02
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近年カジュアル化する美容整形をテーマにした作品で興味がありました。 湊かなえさんの作品は昔いろいろ読んでどれも闇落ちした経験があったので(笑)覚悟しましたが、これはそこまでではなかったかも。 でも登場人物の話し方が人間の汚い部分を寄せ集めたって感じでドロドロしていて目を伏せたくなることがありました。 久乃さんの過去にもう少し深みがあるかなと期待しましたが、触れられず。 誰も救われない、水が澱んだまま澄むことがないようなそんなお話でした。
0投稿日: 2025.01.31
powered by ブクログハマるまでに時間がかかって途中ダラダラ読んだが、最後の方くらいで一気に読み進めた。湊かなえさんは毎回メッセージ性があるし、確かにそういう捉え方とか考え方があるな〜と本当に考えさせられる。でも個人的にはもう一歩、え?!っていう展開が欲しかった。
0投稿日: 2025.01.26
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美容整形をテーマにした話で、若い女の子がドーナツに囲まれて死んでいたーーという奇抜なあらすじに心惹かれた。 施術内容に関しては最近のSNSに蔓延ってる美容整形垢のほうが多岐に渡っていて少し残念に思ったが、要は整形を決断するまでの心情、周りからの影響、そういったものを緻密に書かれていて興味深かった。 橘久乃は主に登場人物の話を聞くだけで、彼女発信の言葉といえば大衆に向けた演説が最初と最後にあるだけだ。だから本人が実際のところ話を聴いてどう思ったかなんて読者には分からないのが不気味である。 「自分の見たい景色を思い浮かべて、穴の向こうを見るの。」 ドーナツに向ける上記の解釈は手に入れられなかった未来、これからの希望を眺められるという意味。斬新かつ、心が暖かくなる、そんな教えだったはずなのに歪んでいくのがとても悲しい。 橘久乃に向けて延々と喋り続ける登場人物たちの無駄なおしゃべりと思われる部分に大事なことがあったりして、喋り口調で延々と書かれる文体には意味があったし、とても面白かった。 堀口弦多の初恋の引き摺りよう、そしてそれを本人には否定しながらも薄ら見えるあたりに気味の悪さを感じていたが息子の名前には悍ましさすら感じてしまった。それを薄々息子に気付かれているのも。 柴山先生は自分が50㎏太っていたときのことを若い女なら当然の色恋沙汰と話していたように、何事にも決めつけがすぎる先生ではあるが、話し方はほかの登場人物の誰よりも分かりやすかった。 最後まで読んでも結局誰の、何が、有羽を殺したのか。いつまでも考えさせられる話で面白かった。 お母さんに拒否されたことか、柴山先生の的外れな指導か、父親が帰ってきたことか、ママの呪いかーー。 有羽は死んでしまったがこんなことにならなければ星夜くんとまた違う幸せがあったのに、というのを匂わせておくのが湊かなえのイヤミスのひとつだと思う。
0投稿日: 2025.01.26
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・湊さんがよく用いる、人との会話ごとに章わけされている。 今回もひとつの事例を多角的な視点で見ることの重要性や、気持ちのすれ違いなどを感じられた。 ・人の持つ過去の出来事は、今起こす行動に反映されている。現在起きている出来事に対する思考は人それぞれ異なり、それは今まで生きてきた過去に起因する。それが原因になったことが明確に伝わってきた。 今後の人との関わり方など考えさせられた。
1投稿日: 2025.01.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大量のドーナツ、 有羽がいくら覗いても穴の向こうに幸せは見えなかった ラストのサノちゃんの公演の内容が 的外れ感ありありなのは きっとサノちゃんは外見コンプレックスの人達の気持ちが理解できないから
0投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログ湊さんの作品によくある、会話形式で真相に迫る感じの作品。人の価値は外見の美醜ではないってことを言いたいんだと思うのですが、美容外科の医師が自分の関わった患者の自殺について、同級生に話を聞いていく感じで進む。途中ちょっと平坦な感じだし、読後もいつもみたいにおぉ!ってなる感じもなく、ぬるっと終わった感じがした。
0投稿日: 2025.01.18
powered by ブクログルッキズムに囚われて、自分の顔と違う、勝手に良いと思う顔のパーツの形を羨ましく思い、何度も鏡を見ては落ち込んでを繰り返していた数年前の自分に読んで欲しい一冊でした。
1投稿日: 2025.01.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
思っていた感じとは違ったけど面白かった。 美容整形にまつわる話と聞いて興味をそそられたけど、顔の整形ではなくて太っているか痩せているかのことだったので、そこまで興味をそそられる題材ではなかった。 痩せていることこそが正義みたいなのはおかしいとは思うけど、健康を害するほど太っているのはやっぱりどう考えても良くないことなので、高校の担任の言う事は一理あるはず。 それなのに久乃さんは最後の講演で、「個性のある子を画一的な美の基準にはめ込む手伝いをしてしまってるんじゃないか」とか自責の念にかられてて、最後までズレまくっていた。 面白かったのは、解説を書いていた友利新さんが、見事に久乃さんと同じズレ具合だったこと。 「有羽ちゃんは愛されて太っていただけなのに、高校の担任は自分の基準だけで非難してきて本当に嫌な人」みたいに言ってて、久乃さんのモデルなのかな??と思った。 有羽ちゃんが、カウンセリングでしきりに「私は健康!」と主張したあと、「とはいえ実は…」と自分の不調を話すという展開が何度か繰り返されてたことからして、あの時の有羽ちゃんは明らかに健康を害する程のデブだった。 それを、「画一的な美の基準に押しこめるのはよくない!」という「画一的な基準」によって、デブを個性だと思い込もうとする。 近年のルッキズムに逆張りし過ぎた極端な思考を皮肉るというのが、この本の書きたかったことなのかなーと思いました。
0投稿日: 2025.01.13
powered by ブクログSNSで紹介されていて気になって購入。 とてもおもしろかった!先が気になるけど、終わってほしくないなって思えるような作品でした。 一つの物語を違う視点から章ごとに深掘りしていく構成でした。登場人物全員に過去があって、過去の経験からその人たちは、選択をするけど、他人には過去が伝わっていないから嫌な意味に捉えられたりするみたいなもどかしさがあった。背景を知った上でもう一度読んだらもっと面白く読めると思うので、いつかもう一度よむ!
0投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログ一人の少女が亡くなった。その背景を美容外科の久乃との会話で浮かび上がらせてる。世代も時間軸も違うからなかなか整理できなかったけどそこがまた面白い。まさにカケラを集める感じ。
0投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログ美容外科医と100キロ超の少女とその母親。俗にいうルッキズムを軸に、虐待とか母親への愛情とか。それでもやっぱりちょっと歪んでいる人たちの話
0投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログイヤミス……嫌な感じはしたけどミステリーではない。嫌なヒューマンドラマみたいな…イヤヒュードラ?? 大量のドーナッツに囲まれて自殺した女の子…その真相とは… 主人公はワールドビューティー日本代表にも選ばれた、幼い頃から完全なる容姿の美容外科医師「橘久乃」 物語は久乃が自殺の真相を求めようと関係者に会っていき、その関係者のとの会話(久乃の声は書かれておらず、関係者のしゃべりのみ)で展開する。 現代社会で問題にもなってるルッキズム。 容姿至上主義…美しいこと痩せていることがステータス。美人で人見知りはおしとやかだけど、デブの人見知りは陰キャ… そんな問題とも向き合える内容。 テンポのよさも読みやすさも、さすがなんだけど… ただただ辛いだけの話だったな…
15投稿日: 2024.12.19
powered by ブクログ湊かなえのこの手の書き方は苦手な人も多いようですが、私は好きです。 同じ出来事でも人によって見え方が違って、自分の正義が他人には悪意になったり、すれ違いが生じたり、それによって取り返しのつかないことになってしまう。 後味の悪い結末でしたが、さすがイヤミスの女王という感じ。
0投稿日: 2024.12.12
powered by ブクログ購入済み 2025.02.10.読了 あーあ。 美容整形という題材にひかれて、購入してしまったが、まーーーーぁ、クダラナイ! 湊かなえは時々びっくりするほどツマラナイ作品を描くけど、これはひどい(笑) 時間の無駄だったなー。評価が低いのはこういう事か! 終盤になるほど、くだらなさが増してきて、イライラします。
0投稿日: 2024.12.11
powered by ブクログ昔の湊かなえの本が好きだったこともあり、今回は物足りなく感じた。だが止まることなく読み続けることができた。
0投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ湊かなえさんらしい書き方と結末。この手の書き方は好き嫌いわかれるけど、後半からたたみかけるように物語が結末に向かってく感じであっという間だった。登場人物が多いから忘れないうちに一気に読んだけど、今っぽいテーマで共感するところもちょこちょこあった。
0投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本を読むこと自体久々で楽しかった。 子供が産まれて、子より早く起きるというワンステップが踏めないと読書できないシステムにして、1日1ページだけなんて日もあるけど、朝それができるとすごく1日頑張ろうという気持ちになれる! 美容整形を軸とした話。 基本的に登場人物の語りによる物語の進行なので客観的視点も主観的視点もそれぞれの主観の中から読み取っていくしかない。 最後まで亡くなった有羽ちゃんの語りはないので、有羽ちゃんの主観は分からない。死を選ぶ瞬間になにを思ったのか詳細なところがなくて、少しもやもやするけど逆にリアルさを感じた。 身長や体重、鼻の高さ、瞼とそれぞれ気にしている外見があっても、それはあくまで自分の価値観であって 他人に押し付けないことが大切なんだと改めて思わされた。ただこの話では、その自分の価値観を他人に押し付けた高校の先生は有羽さんのことを思いやって始まった追い詰め方だったから、難しい...本当に健康を害してしまうような太り方だったら?確かに誰かが止めてあげなきゃ、介入しなくちゃいけないことだったのでは? 価値観を押し付けること、心配すること、私も似た場面に遭遇した時にそのやり方や伝え方に慎重にならなくちゃいけないと教訓になった。
0投稿日: 2024.11.22
powered by ブクログ他人の目というフィルターを通された時点で、どれだけ上手く振舞っても相手には見たいようにしか見られないし、みんな自分が傷つけられたことには敏感で、自分が傷つけていることには鈍感なんだなと、思った。私もそうだけど。
1投稿日: 2024.11.17
powered by ブクログ登場人物の会話形式で読みやすかった。 他人から見た自分、自分が思っている他者、様々な見え方があるんだなと。外見を変えても内面は変わらない。有羽を軸に登場人物それぞれに思惑や人間の愚かな面が描かれていたのがよかった。みんな見た目が変わったところで過去に囚われて生きている。トラウマを抱えて生きてるよね。
0投稿日: 2024.11.10
powered by ブクログ人間の感情をリアルに描くのがすごい。表層の感情、深層の感情それぞれの描写がほんとうにうまい。全てが語り口調というのが好みの分かれるところか。
0投稿日: 2024.11.09
powered by ブクログ結構前に、本屋さんで全面に売り出されていたので気になって買ったものを今頃になって読みたいなと思い、途中まで読んでいたのですが最初から読み直しました(笑) この話は、久乃さんが有羽ちゃんの自殺の真相をめぐっていろんな人に話を聞いて、自殺の真相を突き止めるというお話です。みんな、自分は悪くないと思っている部分があり他者からの視点によってどんどん意味が変わっていくのがとても面白いです!結構見た目について出てくるのですが、他人が見る自分と自分が見る自分が違く、他人からの評価によって性格や外見などが変わっていくところはとてもリアリティがあるなと思いました。いろんな視点から見えてくる真相があり自分の思い込みによって自分の中の事実は捻じ曲がってしまうんだなと思い、私もこれからは客観的に物事を見ることを意識しないといけないなと考えさせられる本でした。 何回も読んだ方がより面白くなると思うので、ぜひ読んでみてください!
7投稿日: 2024.11.01
powered by ブクログ話はつながっているけれど、個々の主観の入ったとある人の印象の話が複数、というような流れだった。 客観的に見て良いとされているものが、その人にとって良いかどうかはまた別の話で、型にはめて考えることは人を苦しめるものでもあるということを痛感した。 私は一重で、ホクロが多いから一般的に言われている美人に近づくために整形しようと思っていたけど、一度立ち止まって考え直そうと思う。
1投稿日: 2024.10.31
powered by ブクログ美容クリニックに勤める医師の橘久乃は、久しぶりに訪ねてきた幼なじみから「やせたい」という相談を受ける。カウンセリングをしていると、小学校時代の同級生・横網八重子の思い出話になった。幼なじみいわく、八重子には娘がいて、その娘は、高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか――? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる固定観念や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリー長編。 -------------------------------- インタビュー形式で始まる物語。これもっぽいですね。 ニアミス好きに是非。
15投稿日: 2024.10.31
powered by ブクログドーナツに囲まれて死んだ理由が思い出せなくて、再読。 章が変わるごとに、語り手が変わる方式。 自分の嫌な所が、他の章で語られてて、嫌な感じ満載。 カケラを繋げていく面白さ。さすが。
3投稿日: 2024.10.27
powered by ブクログ最初らへんは読みにくくてよく分からん思いながら読んでたけど後半急に面白くなってあっという間に読了 今どきって感じだよな〜z世代あたりの人は割と共感できる人多いのでは 楽しめました。
0投稿日: 2024.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めて読んだ湊かなえ作品。 面白かった。物語としては救いがなくてバッドエンド。笑 章ごとに語り手が変わり、まぁよく喋る。 相手は1人なのにあまりにも多くを語ってくれるので、とんでもない情報量を受け取るのが面白かった。 だんだん昔から知り合いだったような気持ちになるし、 旧友と話す中であーあったねそんなこと!と思い出すような感覚が続く。 聞き手のサノちゃんはとーってもミステリアス。語り手が教えてくれるサノちゃん像は割と一定で、裏表のない人だって伺える。 だけど、実はサノちゃんが自分自身の心を明かす瞬間が全くない。 サノちゃんが喋るのはテレビの討論とか講演とか。 裏表のない人だから、ある意味公の場で発信したことって嘘ではないかもしれないけど、本当の心を秘めることはできる。 いつかサノちゃんの視点で同じ物語を読んでみたい。どう映っているのかとても気になる。 有羽ちゃんのお祖母様が言った 「神様は皆んなに違った目を与える」 という考えを素敵に思った一方で、美醜はある程度、共通の基準があると思う自分がいる。 人類が無条件に美しいと感じるものは決まっているし、美しいものが醜いものより大切にされるのも決まっている。 ただし、醜いから虐めていい、壊していいとはならないよね。 ルッキズムという言葉が浸透するずっと前から暗黙の了解だったことが、色んな形で視覚化・言語化されたがために今って生き辛い。 この作品から何を受け取ればよかったんだろう。 今はまだ分からない。 美味しそうなドーナツが頭に浮かぶ。
1投稿日: 2024.10.25
powered by ブクログ湊かなえが読みにくいのは分かってたから半分くらいまでは頑張って読んで、その後はすらすらと引き込まれていった
3投稿日: 2024.10.22
powered by ブクログTwitterで話題になっていたのを見て購入 なんか最近の湊かなえの作品はどくどくしさが抜けて社会風刺っぽくなって来てるきがする
0投稿日: 2024.10.21
powered by ブクログ登場人物が目の前にいて、話を聞きながら物語が進んでいく感覚が新鮮でした。 聞く人によって話が全く違ったりする……噂話って怖いですね。
1投稿日: 2024.10.18
powered by ブクログ人間の普遍的価値として古来より美があるから、美しいものへの礼賛はしょうがない。だからといって、美は何も外見のことだけを言っているのではなく、中身のことも言っている。外見は内面の1番外側というように、見かけだけの美しさではなく、内側から美しくなりたいと思った。外見の美しさは普遍的ではなく、内面こそが唯一普遍的な美だと思うから。
0投稿日: 2024.10.09
powered by ブクログ自分的にはあんま文体が合わなかったかな?? 関係ない話もいっぱいあった気するけど結末気になってどんどん読んだ!
0投稿日: 2024.10.05
powered by ブクログ美容外科の先生サノの視点から展開される物語。 大どんでん返しを期待したけれど特になく。それぞれの登場人物のフィルターを通すと、こうも違って世の中が見えるのかと驚く。 いつだって人は自分勝手で、都合よく解釈をしているのだという現実を突き付けられる。
2投稿日: 2024.10.01
powered by ブクログよく人間は外見ではなく中身が大事という言葉を聞きますが、フィクションながらも、この小説を読んで、やはり見た目というものは人生に大きな影響を及ぼすし、外見に対しては様々な価値観を持つ人がいる、ということを考えさせられるストーリーでした。また、湊かなえ節と言いますか、登場人物がみな、饒舌にベラベラと喋り倒す様は読んでいて面白かったです。
1投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログ久乃が自殺した女の子の真実を知ろうと、色々な人に会って話を聞くストーリー。最初はよくわからなかったけど、だんだん謎解きのように真実が見えてくる。容姿重視の考え方、誰にでも起こりつるできごと、いじり、いじめ、容姿によるグループ化。身近な問題だった。
1投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログ「この世の中が外見の美しい人に優しいのなら、皆きれいになればいい。」一方で「誰かが作ったくだらない枠に個性ある人を押し込むことにひと役買っているのではないかという疑問。」 自分のカタチがはまるところを皆探している。 自分のカタチを少し変えてはまることが幸せだと感じるならそれでもいいし、カタチを変えなくともはまる場所はあるからそれを自分で探すのでもいい。 ルッキズムの問題が根本解決されていない現代では悩む人が多いのも仕方ない。これから未来に整形が化粧のように当たり前になるのか、それとも外見を気にする時代に終わりが来るのか。
0投稿日: 2024.09.26
powered by ブクログ出だしからずっと面白い いろんな人の目線から見て少しずつ真実が形づくられる湊かなえの鉄板 でも後味が悪めで救いがない。これも湊かなえの鉄板 読みやすいし良作なんだけどハッピーエンド好きとしては有羽を生き返らせてお母さんと健康的にドーナツを食べる蛇足を付けたくて仕方ない ドーナツ食べたい
0投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログ他人と自分との間に生まれてしまう認識の違いが仕方ないのであれば、自分の人生や経験した事柄を100%相手に分かってもらうなんて無駄で、その努力をすることもやめてしまうかも、私なら。一緒にそこにいた人が分かっていればそれで十分かも とにかくドーナツが食べたくなったので、今日はドーナツ買って帰る
2投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログ湊かなえさんのイヤミスが好きで読みましたが、ルポタージュに近いかな、と感じました。 ルッキズムが今言われていますが、 太っているから可哀想、醜い、虐待、 痩せているから幸せ、とは限らない。
0投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログ美人整形外科女医がカウンセラーのような形で同級生の娘(有羽)の自死の真相を解明しようとするミステリー。 自分の体型に悩まされる登場人物達、まさに外見至上主義の今の時代のカケラを切り抜いたかのような物語だった。
0投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった!!高校の先生気持ち悪いなーって思いながら見てたから案の定で良かった。 基準を他者に委ねない、これ良い言葉やった。
1投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログ太ってることとは?ルッキズムとは?を多角的に見せながら、ミステリーの結末も気になる秀逸なストーリーだった。一晩で一気に読んだ。自分の価値観や判断なんてあくまで自分のものでしかないんだと痛感させられた。他人から見ればまったく別の見え方もするし、こんなにも一人称で語られ尽くさないと、その真意も伝わらないんだと思った。その真意すらも、後半でヤエさんが言ったように、他人からの印象や台詞に塗り替えられて何が本心かわからなくなる。 日本のどこかにいくつもあるこういう関係値、身に覚えのありすぎる光景、すべてがどこか自分に痛くて映像だったらきっと見ていられなかった。文字だから耐えられた。 語り手全員に共感できる台詞があり、全員に反意を抱く台詞があり、情緒がぐちゃぐちゃになった。それでもなお、痩せて綺麗でいたいと思う自分がいること、それを変えたいとは思えなかった。有羽ちゃんみたいには、なれなかった。 まだいまの自分にはわからない「母」というもの。いつか子供が生まれたときに、今度はその自分がどんな風に感じるのか、楽しみでもあり怖くも有る。
0投稿日: 2024.09.13
powered by ブクログ面白かったー。 美味しいドーナツを食べたくなった。 どういう感じで終わるんだろう?と思って読んでたけど意外とあっけなく終わった。
0投稿日: 2024.09.12
powered by ブクログこれぞ王道、湊かなえ作品だなと思いました。 会話形式で読み進めるのが楽です。今を風刺してるよね、、、
0投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログ章ごとに視点が変わることや、話し手の名前が最後までわからない場合もあったため、とても読みやすい文章ではあるのだけど、読むのに時間がかかってしまった。しかし、読んでいくにつれて話が噛み合ってきて、それぞれの認識してる事実が食い違っていることも面白かった。
0投稿日: 2024.08.27
powered by ブクログ湊かなえさんっぽい文章だった。 少しずついろんな人から情報を得て何があったのか。。どんな人物なのか知っていく。。聞き込みみたいで楽しい。それぞれの言葉だからこそ、ズレがあるのはリアルだなと思う。 太っていることが悪なのか悩んだ少女の結末が辛いものだった。。
18投稿日: 2024.08.17
