
総合評価
(2052件)| 1033 | ||
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powered by ブクログ15年前に起きた女児誘拐事件。 世間が断じた事実と、当事者の真実との間には、あまりにも大きな隔たりがある。 説明しようにも、思い込みの上に成り立つ優しさと善意によって、何度も何度もねじ伏せらる。 これはとても恐ろしい。 何を言っても通じない。言えないこともある。歯痒く、悔しく、更紗は世間に対して絶望している。 それでも、更紗と文の間には他者には計り知れないほどの絆があり、お互いを求めていた。ふたりはそれを、もう分かっている。知っている。 そして、二人の他にも、梨花がそれを知っている。 これはとても心強いことだと思う。 終盤、警察官に一つの言えなかったことを打ち明けたが、果たしてそれは信じて貰えたのだろうか。 最後は、更紗が幼い頃に憧れていた両親と、更紗と文が重なり、救われた気持ちになった。 例えそれが、世間の目に晒されて流浪することになろうとも、二人はとても幸せだ。
3投稿日: 2022.05.14
powered by ブクログこころが痛みました、マスコミや、世間の常識らしさに、固められた中で、何が本当かわからないまま、過ごしているのかもしれません
3投稿日: 2022.05.13
powered by ブクログニュースでも伝えられるものだけで判断してはいけませんね。いろんな揉め事でも双方の言い分を聞いてからでないと事実と真実はちがう。一方的に責められる、攻められると、抗えない人は世の中にたくさんいると思います。
2投稿日: 2022.05.13
powered by ブクログ真実と事実は違う。 マスコミ、世間は被害者と加害者に分けたがる。 きっと、それは当人達の事を無視をした、自己満足な正義感から生じるものなのかな。 二人に自由を与えて欲しい、とそれだけを願いながら読み進めていました。
4投稿日: 2022.05.12
powered by ブクログほぼ1日で一気読みしてしまいました。事実と真実は違うということ、同じ出来事でも見方によって全然ちがう解釈ができてしまうこと、なるほど、と思いました。映画もみるつもりです。
3投稿日: 2022.05.12
powered by ブクログ映画の予告を観て興味を持ち手に取り、展開に吸い込まれるあまり平日だというのに一気読みした。 以前朝井リョウさんの正欲を読んだときと似たような感覚になった。自分の思っている「正しい」は相手にふりかざすと時に凶器になる。事実と真実は違くて、当事者同士にしか分からないことがある。 ずっと更紗と文の幸せを静かに願い続けながらページを捲っていったが、それは当事者の状況、心情を小説という形で覗き見させてもらえたからだと気が付いた。 更紗と文を胸に刻みながら、善意でも凶器をふりかざすことが少なくなるように努めていきたい。映画も絶対に観ます。
2投稿日: 2022.05.12
powered by ブクログめちゃくちゃ面白かった〜! 最近読んだ『本屋さんのダイアナ』のダイアナも、この小説の更紗も、小さい時に「赤毛のアン」の世界に憧れていて、いちご水が素敵だって思うところも一緒で、現実から抜け出したい気持ちが2人に共通してあったんだろうなって勝手に想像してた( ¨̮ ) 面白いなと思ったのが、更紗と文は2人とも誰かに傷つけられる被害者であり、同時に誰かを傷つける加害者でもあるっていう両方向から描かれていたところ。 みんな知らないうちに人を傷つけたり、人の何気ない言葉や世間の普通に傷つけられたりしてるんだと改めて感じた。 この解決に必要なのは、ありきたりだけど、分かるはずのない事でも分かろうとすること。見えない部分を想像することなんじゃないかなとおもった。 『僕はイエローでホワイトでちょっとブルー』でいう「他人の靴を履いてみること」みたいな。 映画も絶対観よっと☺︎
4投稿日: 2022.05.12
powered by ブクログ初めての星5つ。 うまく表現できないのですが…情景が頭に浮かんできて、すごく切なくなった。 この感覚、森鴎外の高瀬舟を読んだ時と同じだなぁ。と。内容とかではなく、私の中で起きた現象?が。なんだそれ…笑 自分でもよく分からないけど、衝撃を受けた作品。
14投稿日: 2022.05.12
powered by ブクログ二人の世界が私にはとても美しく思えました。ただただ報われない物語、ではなくてよかった。映画も観てみたいです。
4投稿日: 2022.05.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作中の台詞に出てきたように、ストックホルム症候群かと思って読みはじめました。しかも『完全なる飼育』を思わせるような。小児性愛者と聞いただけで理解しがたくてゾッとしてしまうものですが、こういうケースもあるのですね。切なくて、苦しくて、堪らない。 たった2カ月、一緒に暮らした青年と少女。ふたりの間に何があったか、いや、何もなかったのだということはふたりしか知らない。どうして人は、「あった」としか考えられないのか。 理解されることはなくとも、ふたりが穏やかな時間を過ごしているラストシーンに救われます。こんな愛情の形もある。 映画の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/44ec2711b1c5fc7f3bece5b3eccd5ed3
2投稿日: 2022.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
男女の仲、それだけじゃない 関係性は人それぞれで他人がとやかく言えることはない お互いにとって必要だと思える関係性が純粋に羨ましく、またとても綺麗で 誰にも壊してほしくないと強く思った
4投稿日: 2022.05.11
powered by ブクログ本に引き込まれたランキング2位 2023.06.08 図書館の順番がようやく回ってき、2回目は文庫本で。やはりめちゃくちゃすき。
2投稿日: 2022.05.10
powered by ブクログ面白すぎてのめり込むように一気読みした。普通になれない焦り、寂しさ、そして諦め。誰にもわかって貰えない孤独感。それでもこの社会で生きていかなければいけない現実。自分の中にも黒く渦巻いている、自分でも理解し切れていなかったしんどさを、彼らを通して客観的に見ることができたようで。なんだか癒された。
3投稿日: 2022.05.10
powered by ブクログ事実と真実は違う。 見ているものと見せられているもの、同じようで違う。 更紗が誰も私の話を聞いてくれないと思うとき、絶望と苦しさを感じた。 恋愛小説ともミステリーとも違う、不思議なこの本に引き込まれ、途中の止め時も無視してあっという間に読み終わった。 文は、松坂桃李よりも長谷川博己さんが合いそうと思った。
23投稿日: 2022.05.09
powered by ブクログ『私の美しい庭』を読んで、凪良ゆうさんの他の作品が読みたくなって、本屋大賞を受賞し今年映画化されると話題になっていて、気になっていた、こちらにしました☺️ 面白い。 私は好き。 映画公開したら観に行こうっ
4投稿日: 2022.05.09
powered by ブクログ愛 いわゆる男女の恋愛だけではない。 居場所を与えてくれる存在、 自分の素を出せる相手、 新しい世界に引っ張っていってくれる相手、 そしてそんな存在がとてつもやく心地いい関係、、 そんな関係が築けるのであれば どんな形の愛であってもいい そう思える本だった だけど 型から外れた者を 日本社会はなかなか認めてくれない 当事者が幸せならそれでいいのに、、 そして 守ってる"つもり"が人を傷つけてしまっていることを どれだけの人が気付けるだろうか? 人の本当の気持ちを知ること それがどんなに難しいか そして せめて愛だけは あるべき形なんていう概念がなくなって 自由なものになるといいな とそう願わずにはいられない本だった。
3投稿日: 2022.05.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
―― みんな知らず識らず、ひとに何かを背負わせているのかもしれない。あのひとはこういう人だからなぁ、と思うだけで、それが相手の自意識を揺るがすことだって、ある。 どこか破天荒な両親に育てられた少女、更紗。父が亡くなり、母が居なくなり、引き取られた伯母の家を逃げ出した彼女が出会ったのは、ひとりの青年、文。 ふたりは風変わりな、けれど幸せな2ヶ月を過ごすけれど、文は幼女誘拐犯として逮捕されてしまう。 世間を騒がせ、インターネット上にも当時の記事や動画の残る幼女誘拐事件。その「被害者」である更紗と「加害者」である文が、15年振りに再会して…… …と、ある種救いのない話を、けれど陰惨でなく描ける筆力に打たれました。 頑なとさえ云える意志の力が支えている、おおらかさだろうか。更紗と、彼女を支える側の皆が持っているそのふんわりとした強さが、物語の中心に希望としてあるから、不思議と辛くなく読めてしまう。 とはいえこの作品をこうやって書き切るに、どれだけ噛み締めたもの、踏みしめたものがあったんだろう、って、想像力の責任を感じた。 現代だってもう、簡単にディストピアになるんだろうなぁと、空恐ろしくもあった。 皆が好むストーリィと同調圧力と、それを伝播させられるネットワークがあれば、そこかしこの心優しいコミュニティで小さなディストピアが簡単に生まれてしまう。 「普通」で「常識的」なそのディストピアから、弾き出されないように自分をコントロールするのは、それは整えてるのか削ってるのかわかったものではない。 今作で描かれるふたりは、もっと極端にその「常識的」な世界に属せないわけだけれど、それでもしっかりと、時に痛々しいくらいに描かれたふたりの周辺が、極論ではない普遍的な怖さをそっと、自分の世界に対して染み込ませてくるような感覚もあった。 どれだけ正論を説いても、あんたはその道が正しいと解った上で選ばないんだろう、って云われたことがあって、素直に核心を突かれたなぁって思ったりしているんだけれど、10人が10人間違っていると思うであろうルートを、その道がいいなと思ったら進んでしまう頑固さが自分にはあって、まるで次元は違うのだけれどその頑なさの、ほんとにプラスの要素だけをなんとか絞り出した部分で強く共感できる(もちろん九分九厘欠点だということは自覚している)。 凄く読み応えがあるのに、愛おしいキャラクタたちが素敵に読ませてくれて、しかもこのストーリィだというのにほんわかとしたエンディングを迎えてくれる。しあわせな作品でした。 作中でも触れられる映画『トゥルー・ロマンス』と、そのラストが上手な対比になっているのもぐっど。 しかし読み終わってしばらくぼーっとしてしまった。 ☆4.4
10投稿日: 2022.05.08
powered by ブクログGW中、夜中に起きて読み出して、明け方までに一気に読んでしまいました。とても爽やかで、優しい空気の物語。映画も観てみようかな、と思いました。
3投稿日: 2022.05.08
powered by ブクログ久しぶりに読書がしたいなと思い本屋に行って何気なく手に取った本。表紙をめくったすぐのページに書かれてる紹介文を読んですぐこの本に決めました。文と更紗の行く着く先が気になってすらすら読み進めることが出来ました。読み終わった後じんわりあたたかい気持ちになった。二人がただただ普通に過ごせるようにと願わずにはいられませんでした。映画楽しみ!
3投稿日: 2022.05.08
powered by ブクログ鉄道旅のお供にと、適当に買ってみた。 この本を読んで思ったことは自分の理想とする関係性が描かれていたこと。お互い求め合う関係。行動や選択において苦もなくその決定を受け入れることのできる関係。そこに性別は関係なくて、性行為もなくて良い。友達以上恋人未満というよりは友達以上家族未満の方が近いような。なんかこのお話からはそういった自分の理想に近い関係が描かれていて読みやすかったし、ものすごい共感できた。 長時間の電車旅をかなり充実してくれる素晴らしい小説でした。
5投稿日: 2022.05.08
powered by ブクログ本屋大賞受賞した時から気になって、 映画化されるしかも横浜流星くんが出ると知って 映画を観に行きたいかも。 それなら本を先に読まなければ…と慌てて買って読んだ。 読み終わったらなんとも言えない感情。 なんと言えば良いのだろう。 なんとなく優しい気持ちになる。 2人が幸せであって欲しい。 とても面白かった。
3投稿日: 2022.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2020本屋大賞作品。自分のこと、家族のこと、社会のこといろいろ考えさせられる良作でした。自分の知らない世界、すぐ隣りに起きているのに見えないこと、説明できないけどそこにあるもの。全体に重たい話しのはずなのですが、最後は少し救われた感じがして読後感はよかったです。 このGWは本屋大賞シリーズばかり読みましたが、星5つが3連発でした。
11投稿日: 2022.05.08
powered by ブクログ更紗と文の関係性が好きです。 家族ではなく、友だちだと言ってもそれだけではない、しかし恋人でもないという、二人の関係を解釈することの難しさは、世間の事件に対する誤解とも相まってきっとこれからもさらに増していくでしょう。 けれども、二人でいいです。言葉にできない関係でもいいです。別に二人にとって明確な単語で説明する必要がないではないかと思います。 二人が幸せになるように、と読後に心から祈っている本です。
0投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログああ…この作家さんのあまりの深さに溺れそうになる。どの登場人物の中にも自分に似た瞬間があり、そして全く異なる瞬間も確実にある。 行き詰まったように見える先にある、わずかな希望が心地よい。
21投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ2022/05/07 有名やからなんとなく手にとってみた。ネットって怖いな。 「絶望した。行為を拒むために、嫌だ、以上にどんな理由が必要なのだろう。さらなる説明をして、それを聞き入れてくれるよう懇願しなければいけないのだろうか」
3投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ立場によって、捉え方、考え方が違う。何が正解なのか。世間を賑わすニュースも、ひとつの側面から見て考えてはいけないのかもと考えさせられました。
3投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ進められて読んだのですが 先の展開が気になって一気読みしてしまいました。 世間一般から少し外れた人物達。 ギャップや偏見から身を守り生きている。 切なくて考えさせられる物語でした。
3投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ映画化するんだね、ってことで改めて。 改めて、凪良ゆうの小説のうまさよ。 最初っから全く心配する暇もなくしっかり物語の中に引き込んでくれる。 谷さん、誰がやるんだろうか。 #凪良ゆう #流浪の月 #読書記録 ————— 抑圧されると同時に庇護されていた。それらを手放した代わりに、私は果てのない大海原に突き出した岬に、1人立ち続ける自由を手に入れた。ごうごうと風が吹いて、四方八方に逆巻く髪に常に本を打たれている。
7投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ朝井リョウ「正欲」を読んだ時も思った、「優しくあることの難しさ」について考えさせられた。 更紗や文のの繊細さに対峙した時に見せた優しさは、亮、谷さん、安西さん、梨花、、と、全て深さも質も異なる。みんなが誰かにとって正しくて、誰かにとって間違いをおかしている。誰が1番正しいということもない。他者と他者との関係性を自分が理解できるなんて思い上がりで、自分は自分のことを信じて、自分に見えている他者の姿を信じるしかないのだと思った。
4投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ映画の予告をみて読んでみました。 少女の拉致監禁や誘拐はよくニュースで見ますが、すべて同じような事件として扱っていいのか?真実は違うこともあるのではないかと考えさせられました。 DVがあるので読んでいて苦しい部分もありますが、映画のほうも見てみたいと思いました。
4投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読みやすく、一気に読破。 ■印象的な一文 ・「事実」と「真実」は違う →世の中の「普通」って何だろう。誰が決めて、何が正しいのだろう。 私たちは「普通」と言う言葉を良く使うけれど、実は自分本位かつ、自分自身も100%は同感していなくても従わなければならないルールのように捉えているのではと感じた。 人の数ほど感じ方、解釈の仕方はあり、「真実」はその人にしかわからないのだろう。 ・「この木はハズレね」 あっさりと引き抜かれて捨てられたトネリコ。 →自分が一番愛されたい人(親)から、このような言葉を聞くと、自分自身の価値も、自分という絶対的なものではないのだと、絶望感を覚えるだろう。共感。
7投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画「チョコレートドーナツ」や小説の「イノセントデイズ」を思い出した。 デジタルタトゥーとかメディアの報道の仕方について考えさせられる作品 私がもしこの事件をニュースで見ていたら何の疑いもなく「やべえロリコンと誘拐された可哀想な女の子」と思ってしまうだろうし、もしこの更紗が同じ職場だったとしたら自分勝手に解釈して気遣いとか同情をしてしまうだろうなと思った。 どんな事件についてもそうだけど、傷や痛みはその当事者にしかわからないだろうなとも思った。 とても考えさせられる作品だったけど、あっという間に読めた。読んでよかったです。
4投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログこの話のような事ってこの世の中に沢山あるんだろうな。周りが勝手に好きなように解釈するけれど、本当の所は当人同士にしかわからない。 その勝手な解釈が人を傷付ける。 過去のトラウマのせいで本当に伝えたい事実が伝えられないもどかしさが読んでいて歯痒かった。
4投稿日: 2022.05.06
powered by ブクログ・感覚で描かれた文章で、久しぶりに右脳に訴えてくるものに触れたなと感じた。 ・読んでいて多幸感持てたので、私はこういう文章が好きなんだとおもう ・普通とか優しさとか思いやりとかに対してエクスキューズ称える本が最近流行ってるな。時代性?私もみんな違ってみんないいと歌ってはいるけど、実際目の前にそういう人が現れた時、どう反応するだろう? ・私もこの主人公たちほどではないけど社会から外された側だという認識あり、そこからどうサバイブするか?という物語は我々サイドにとって救いに繋がるのかも。 ・フィクションではあるが…人は会うべき人に出会ってんだよなあと思う
4投稿日: 2022.05.06
powered by ブクログ一気に読み進めていける作品でした。 文が更紗を誘拐したという事実はあるけど、そこにある思いは一人一人違うので、赤の他人が決めつけたらいけないなと思いました。
4投稿日: 2022.05.06
powered by ブクログ早く、本当のことをちゃんと言いなよーと何度も、心で叫びながら、一気読みしてしまいました。 ホッコリとドキドキの繰り返しです。
4投稿日: 2022.05.05
powered by ブクログ言葉にすればするほど、隔たりを感じて辛くなるあの瞬間の描写。言葉にならない体感を言葉にしてくれる作家さんのおかげで、また一つ自分のことを捉えられた気分。
8投稿日: 2022.05.05
powered by ブクログ2022.05.04読了。 事実と真実は違う。 こんなにも当事者とまわりの「普通」の人々の想いが違うのかと、感じるものが多い作品だった。 この作品で題材となっているような事件にしろ、今世界で起こっている戦争にしろ、本当のことは当事者にしかわからない。 無関心でいることは正しいことではないこと、自分だったらと考えるよう育ってきたこと、人が嫌がることはしてはいけない=自分がされても大丈夫と思いこんでいることは危ういなと気付かされた。
10投稿日: 2022.05.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
事実と真実は違う… 真実を見極める力をつけることはできるのだろうか… 読むのが辛くなった場面がいくつもあったけれど、文と更紗のそれぞれの純粋さが心に突き刺さり、幸せになってほしい一心で、一気に読んでしまった。
14投稿日: 2022.05.04
powered by ブクログ恋愛小説かと思いきやの、さらなる変化球と感じてしまった。 居場所がなく逃げ出したい時に、手を差し伸べてくれた人と揺るぎない関係性が生まれる。その関係性は恋愛関係にあらず、絶大な信頼性とも違う。新しい人間関係への旅立ち。 当事者の想いは、他人は心底からは理解できない。 他人は自分のいいように捉え、それを理解と履き違える。 否応なく追い詰められる主人公たち。 生きてく上での幸せとは何なんだろう。と思わせる物語だった。
30投稿日: 2022.05.04
powered by ブクログーーねえ文、わたしってどんな子だった? 他人に聞かなければ自分がわからない更紗があまりにも悲しい。 更紗も文も相手の幸せをひたすらに願う。肉欲を伴わぬその関係性は、もう『家族』で良いのではないかと思うのだが、それは幸せな家庭に育ったものの傲慢なのであろうか、家庭が崩壊した過去を持つ二人はそれを是としない。 ただひたすら二人の幸せを願って読み進めました。
9投稿日: 2022.05.04
powered by ブクログ風化させてはいけないと過去の事件を扱う動画など色々あるけれど、風化させたくないと思う人もいればもうほっといて欲しい、忘れたいと思ってる人もいるわけで当事者以外が正義だと思って勝手に盛り上がってる事ってあるんだなと感じた作品でした。
8投稿日: 2022.05.04
powered by ブクログ幼女誘拐事件を題材にした、今までにない切り口の物語。冒頭の場面が時系列的に最後の場面に繋がるのだけど、その間にあるバックグラウンドの物語を経るとまったく違った印象に変わるのが面白い。 人は見たいものしか見ないってことを考えさせられた。
8投稿日: 2022.05.03
powered by ブクログ劇場版ヴァイオレットエヴァーガーデンの「愛」の終わり方には違和感を感じたが、この作品の「愛」はしっくり来た。 ただ、彼(文)の秘密が今のご時世でネット上で明らかにならないことはないだろう。その点について物語の最後までオチとして引っ張ったところに”はぁ〜?それは無くね?“と感じてしまった。 問題は後書きにもあったが、「あなたの身に起きていなくても、それは何も起きていないということを意味しない」は道徳の教科書のように第三者が感心を持ち、考えるきっかけにはなるだろう。 ただそれが現実に当事者(更紗や文や梨花や安西さん)を目の前にした途端、亮や平光さんのような接し方しかできないのが日本人だと思う。良くて、店長のような対応が今の世の中の精一杯な気がします。 現にこの物語に共感した読者であっても、私生活において他社の普通を排除するような接し方をされてる方は多いのでは? あくまで物語(エンターテイメント)として受け入れるのであれば、すごくキラキラした物語かもしれないけど、僕らの身の回りにはこうした主人公のような存在がわんさかいて、それを容認して支えていかなくちゃいけないはずなのにどうにもそれが難しいのが現実かなと思います。
10投稿日: 2022.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「彼が本当に悪だったかどうかは、彼と彼女にしかわからない」 第三者からの「普通」からくる優しさは時に当事者にとって暴力となりうる その人にはその人なりの地獄があり、また逆も然り
3投稿日: 2022.05.02
powered by ブクログ不思議な関係だなぁと思いました。 更紗と文みたいな過去があって、お互いにお互いの存在を必要としている人ってこの世にいるのかもしれないなぁと思った。 世間からみたら誘拐した変態野郎。 でも実際は、、? 2人にしか理解できない関係。 どうか更紗と文が誰にも邪魔されずに一緒にいられますように、と願わずにはいられませんでした。 映画も楽しみですね。
3投稿日: 2022.05.02
powered by ブクログ自分と同じものや自分の周りの世界が “普通”と思いがちだけど、そうではない。 近くにいるだけで分かった気になるのも勝手だと思う。 分かり合うって難しい。 SNS等で色々な人の考えが知れる時代だからこそ、 自分の考えを持つ癖をつけたいし、 自分の感じたことを大切にしていきたい。
3投稿日: 2022.05.02
powered by ブクログSNSで様々な情報を得ること、発信できる今。 文、更紗の想いに心打たれました。 第三者が思うのは自由だと思うのですが、発信する際は、十分当事者の想いも考えないといけないと思いました。 この愛は私には理解できないですが、素敵なお話。 夢中で最後まで読み進め、物語の幸せを願うことができました。
23投稿日: 2022.05.02
powered by ブクログ面白くて気付いたら1日で読み終わっていました! こんなに本に夢中になったのは久しぶりです。 お話の内容、構成、凪良さんの言葉の表現、ひとつひとつの会話。。その全てがとても素敵で、読んでいていろいろな感情にさせてくれました。
4投稿日: 2022.05.02
powered by ブクログとっても 思いテーマなのに 文章が するする入って来て あっという間に完読 結局は 親に翻弄された 子ども達の行く末 なんだけれども 情報がすぐ手に入るこの世の中は 本当に 便利で生きやすい 世の中なのか… 真実と事実 これを 見極める力は 冒頭を読んだ時に 結末を全く想像出来なかった 私には ないんだなぁ と 思い知らされた だからこそ 憶測で 撒き散らす側には ならないように したいと思う 愛のかたちって 男と女 それだけじゃない
4投稿日: 2022.05.02
powered by ブクログとても読みやすかった。 ロリコン、少女性愛者といった枠でさえもあった方がいいのかもしれない。何も分からないよりは。 その枠に入っていると実感することで自分の存在を確かめられるから。 自分の幸せを確認するための他人への優しさは本当の優しさではない。そんなものは要らないのだ。 人々は各々の理想を押し付けて生きている。 本作において学んだこと。「事実と真実は違う」 心の描写が非常に繊細で2章では既に心を掴まれていた。情景が鮮明に浮かんだ。何故か分からないが更紗だけはあまり上手くイメージ出来なかった。 文の、母の言いなりになっている姿が物語をこれまた生々しくしていた。 これは間違いなく名作である。老若男女問わず推薦したい。
6投稿日: 2022.05.01
powered by ブクログ胸がぐわーってなりました。 知らないから存在しないわけじゃないし普通ってなんだろう?ってとても感動しました。 ロリコン、誘拐というワードに騙されず是非皆さんに読んでもらいたい流石の本屋大賞受賞作です。 映画がとても楽しみ✨
7投稿日: 2022.05.01
powered by ブクログ2人の関係がただただ羨ましかったです。自分の大切な人に優しくなろうと思えた1冊でした。社会的に生きにくさを感じている人がたくさんいると思います。事実と真理は違う(みたいな表現)というのになるほど、と思いました。考えさせられる1冊でした。自分の子供が同じような悩みを抱えていたらどう接するか考えさせられます。
3投稿日: 2022.05.01
powered by ブクログ重たいテーマや描写も多いが、主人公の語りが絶妙にさらりとしていて、読み手が困らない。分かりやすくない愛の形にあこがれ惹かれやすい。 映画化するの、楽しみだな。。
4投稿日: 2022.05.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画化が決まってから読み始めたので、登場人物を俳優がどう演じるのだろうと想像しながらの読書でした。 「わたしたちは親子ではなく、夫婦でもなく、恋人でもなく、友達というのもなんとなくちがう。わたしたちの間には、言葉にできるようなわかりやすいつながりはなく、なににも守られておらず、それぞれひとりで、けれどそれが互いをとても近く感じさせている。 わたしは、これを、なんと呼べばいいのかわからない。」
4投稿日: 2022.05.01
powered by ブクログすごくよかった。凪良ゆうさんの作品は、いつも色んなことを認めてくれて、嬉しい。 この本が、たくさんの人に読まれて、良い評価をされているのも嬉しい。 「普通」の枠に入れない私は、すごく安心します。
6投稿日: 2022.04.30
powered by ブクログ普段、被害者は可哀想な人で加害者はひどい人という先入観を持ってニュースを見ているのだと気がついた。 本当のことを言っても信じてもらえない、上手く伝えられないというのはもどかしくて辛いだろうなと思う。 優しさってベクトルを間違えると凶器にもなるんだなと思った。 真実と事実は違う。
8投稿日: 2022.04.30
powered by ブクログ子供の頃、両親と暮らしている時の更紗と、大人になってからの更紗が別人。 両親の愛情を注がれている間はあんなに明るかったのに。 母親が更紗を置いて出て行ってしまったのにはびっくり。更紗から語られる母親は、まさかそんなことをするようには思えなかったから。いくら自由奔放といえど、ショックだよなぁ。 当事者にしかわからない事件の真相。 都合よくされる解釈。 世間の目、好奇の目、誤解、偽善… どうして夕食にアイスクリームを食べてはいけないのか。 この問いに対しては、栄養素のバランスだったり虫歯だったりが真っ当な答えだと思う。そんなありふれた理由には納得できなかったのかな。これ以外に理由見つからないのだけど…笑 夜中に部屋に入ってくる伯母の息子、 更紗のDV彼氏、 胸糞ですわ。更紗はもっと強くならなければ。 読みやすくて、あっという間に読み終わる。
6投稿日: 2022.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幼児性愛者の大学生と、小学生の女の子が惹かれ合う話。 特に、弱々しい、ハズレといわれているトネリコの木と大人の女性を愛することができない文の心理描写が切なかった。 それから、更紗の心情を表した一文が印象に残っている。 "こんなに思いやりがあふれている世界で、これほど気遣ってもらいながら私は絶望的にわかり合えないことを思い知らされるばかりだ。“ 本当の事実は当人たちしか分からないもので、それを知らない人たちからの同情や優しさを心から受け取れないこともあるのだと思う。 事情を話せるわけではないし、話す必要もないこともある。だが聞き手には話し手のつらさがわからないこともあるということ。自分も下手に詮索してはいけないなという気持ちになった。 この本を読んで、下手な同情や優しさはかけないことが相手を人間として尊重する本当の優しさなんじゃないかと思う。
4投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログ本当の優しさとは、を改めて考えさせられる作品。 客観的に観ると優しさと捉えられる周りの心配りが、時として当事者にしか分からない辛さや残酷さに繋がるのだということを強く感じた。
3投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログ幼児性愛者の加害者と被害者が、時を経て再会し、デジタルタトゥーに悩まされながらも生きにくい世界を生きていく 事実と真実は違う。 例えば、自分の目の前に文と更紗がいたら、好奇のの目で見ずにいることができるだろうか また、インターネットに流れるニュースのコメント欄を好奇心などの不純な感情なしに見ることができるだろうか 一緒にいたいから一緒にいる そんな2人が素敵だと思いました。
17投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログ昨春読んだ、「滅びの前のシャングリラ」以来の2冊目となる凪良さん。 「滅びの前のシャングリラ」同様、全編に渡って、切なさと哀しみが漂う。 でも、最後にほんの少しだけ希望(願いと言った方がいいか?)が見える。 その僅かな願いがとても嬉しく感じるほどに切ないストーリーだ。 ところで、自分自身、子供を持つ以前、子供がまだ小さかった頃、子供が思春期の頃に、『この本を読んでいたらどう感じるか?』が自分の中で評価の物差しになっている。 その点で言えば、僕がもし「文」の父親だったら彼の苦しみごと抱きしめてあげられるだろうか? そう考えながら読み進めていた。 そこで抱きしめられるとすれば、「更紗」との出会いは必要でなくなるからストーリーは成り立たないわけで(笑) ストーリーは、『小児誘拐された』と定義づけされてしまった更紗目線で大部分が展開されていく。 その更紗の人生そのものもかなりドラマチックに描かれているから仕方がないかもしれないが、もう少し「文」目線も欲しかったかなあ。 でも、そこが少ないからこそ、キャラが立って、更紗との差がくっきりとなるし、この二人だからこそ、性愛を超えた関係性がより理解できるのかもしれません。 さて、映画を見に行く予定にしていますが、はたしてどうだろうか?
5投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログ19歳大学生・文と9歳小学生・更紗の出会いから物語は始まる。 誘拐犯と被害女児… 事実と真実は違う。事実は誘拐犯として逮捕された文とその被害女児・更紗。 真実は、文と更紗にしかわからない。 真実を伝えられないことがもどかしい。 報道された事実を真実と捉える世間。 そこから生まれる偏見。 何年経っても、事実は変わらない。 事実は真実に変えられない… こわい…と、考えさせられる。 真実は本人にしかわからない。 文と更紗、2人が安住できるところはあるんだろうか…
11投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログ人は自分の居場所をどこか、どこかと探しながら生きているのではないかと読み終わった今思う。 表に出さないだけで、何か悩んだり考えたりしながら生きている人ばかりだきっとこの世の中。 更紗と文なりの形で、2人なりに、2人だけでも十分だから。流れる川のように生きていてほしいと思う。更紗の自由さが文の救いだから、希望だから。文の優しさが更紗にとっての安心できる居心地の良い場所だから。 歪な関係だけど、こういう形もいいのかなって思えた。事実は人の数だけあるけど、真実は2人さえ知っていれば良いから。
2投稿日: 2022.04.28
powered by ブクログこういう愛の形があってもいいのではないかと思ってしまう。この人の隣ならという絶対的な、迷いのない、揺るぎない安心感。
4投稿日: 2022.04.28
powered by ブクログ大人たちの思い込みや偏見の被害者となった二人。両親突然失った更紗。その彼亮君は歪んだ愛し方しかできない。亮君も暗い心の病を持っていた。文の最後に明かされる大きな病。育った環境って大事。私は子供たちにどうだったのかなと思う。 心の奥底に大きな影を持っていた文。そんな中自分に正直に生きる更紗の行動が素敵だなあと思う。
4投稿日: 2022.04.28
powered by ブクログメディアを通して他者が捉える事実と 実際の当事者が経験した真実とは異なる。 なんとも考えさせられた。
4投稿日: 2022.04.28
powered by ブクログ終始苦しい気持ちでいっぱいだったけど最後までするすると読み進められた。事実と真実は違う。誰にも分かってもらえず、ただ耐えるしかないことってある。それを誰か一人とでも共有できるだけで救われるのかもしれないと思った。人の苦しさは目には見えず、世間の人もみんな平気そうに見えてそれぞれの苦しさを抱えてるんだろうなと改めて思った。
4投稿日: 2022.04.27
powered by ブクログ更紗と文の関係は男女間の恋愛感情や性的な欲情でもなく、かと言って家族に抱く愛情や友情とも違う、言葉では言い表せないけど、魂の繋がりのようなものだったんだろうな。 自分が自分であるために離れられない存在。 真実は当事者にしか分からないのは理解できていても、事実だけを見て浴びせられる世間の誹謗や中傷は読んでいて悔しかったし、苦しかった。 それでも自分が同じ立場で事件の表面しか知らない第三者の立場だったら、二人の関係性は理解できないものなんだろうな。 二人の関係を世間にも理解してもらいたいと思うのはエゴなのかも知れないけど、真実を知っている立場では二人の幸せな未来を祈らずにはいられなかった。
4投稿日: 2022.04.27
powered by ブクログ上司に借りた。 人間として自分は正常では無いのでは無いかと思うことがある。当たり前のことができなかったり、すごく意地悪だったり。それでも、いいんだよって言ってもらった気がする。言ってなかったら別にいいんだけど。
4投稿日: 2022.04.26
powered by ブクログ映画化になると聞いて気になり購入。序盤から話に入り込みすぎて2日で読了。なんとも言えない気持ちになりました…切ないとも悲しいとも何だか違う感情で溢れました。家族でも友人でも恋人でもない関係があってもいいと、支え合いお互いを大切に思う気持ちがあれば、一緒に居ていいと…強く思えました。ふたりの時間が楽しくて幸せで優しさで溢れている事がとても伝わってきました。どうかどうか2人が幸せでありますように。映画も楽しみです。
8投稿日: 2022.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幼児性愛者という病気があることにまず驚いたが、人を愛せない病気というのが存在することにまた驚いた。 人間が繁殖していくうえで、まず基本的な感情が欠損しているということは、生きる意味さえ分からないのではないだろうか。 決して読了後に人に勧めようとは思えない作品。 でも純愛を超えた感情(執着とも言える)を貫こうという更紗の気持ちは報われてほしいと思った。
2投稿日: 2022.04.26
powered by ブクログ何事も外側から見ただけで第三者が良悪を決めつけるのはあさはかで、凶器になる。誰もそんなことを望んでいないのに、優しさと勘違いして上から物を言って優越感に浸る人たち。文と更紗のやり取りが心地良く素敵な空気です。亮君や谷さんにも、幸せな未来がありますように。
8投稿日: 2022.04.26
powered by ブクログ映画化になるということで、気になって購入。 キャストあてながら、あっという間に読み終えました。さすが本屋大賞。 calicoの意味を知った時は鳥肌。 滅びの前のシャングリラで知った作家さん。 とても好きです。他の作品も読みたい。
4投稿日: 2022.04.26
powered by ブクログ自分の感情がごちゃごちゃして、吐きそう。 でも、色んな悩みを抱えた人が、ちょっと生きやすくなるような優しい本。
3投稿日: 2022.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あああああ!! 新刊で買って良かった!! 前回の「夜空に浮かぶチョコレートグラミー」と同じで金欠ながらも本屋で買った本。 見えてる景色によって、みんなそれぞれの正しさがあって、でもやっぱり、相手の気持ちを勝手に想像してしまってはダメなんだと思わせてくれた。 今まで得た情報とか、そういったものを鵜呑みにしすぎて、その人の発した言葉や態度全てにその情報を関連付けてしまう。それって僕もやってしまってることじゃないかと思った。 相手の言葉と、相手の感情に、よく耳を貸せる人でいたいなと思う。 文と更紗の二人の関係、普通にキュンキュンしたし、こういう愛の形もある。間違いなくある。そう言いたい。 それぞれが自分らしく生きれる場所を見つけたこと、ほんとによかった。 ただまぁ気になったこと? は文は結局自分がされてたことは言わなかったのね。。。 言えば少しは周りの目も変わったような気がするけど、、、 いや、でも、言ったら言ったできっとさらに悪いことが待ち受けてたろうから、これでいいんだろう。 今日はうまく纏められなかったけど、めっちゃ素敵な物語だった!
16投稿日: 2022.04.25
powered by ブクログいやぁ~。良作でした。 普通って 普遍って 極々真っ当な価値観に対して なぜ?をぶつけられた作品でした。 いい気付きを得られた。 自分からしたら感じる当たり前が 相手側からしたら、 当たり前じゃない。 あぁー。 なんともいえない 気持ちにさせてくれるなぁ〜 読んでみて良かったです。
27投稿日: 2022.04.25
powered by ブクログミステリーでもないのに、一気に読んだ。 前半と後半では、主人公の印象がずいぶん違う。それは主人公を取り巻く環境が劇的に変化したからだ。自分自身が認められ受け入れられること、そして、認め受け入れることができるパートナーが現れたから。 その一見特異な愛の形に共感できるということは、本書に書かれた愛の形は普遍的なものなんだろう。そして僕の心の中にも、その愛を受け入れる価値観があるということだろうか。
5投稿日: 2022.04.24
powered by ブクログ映画を見たく、その前にと思い原作小説を購入。 恋愛小説?でも恋愛というわけではなさそうな… というくらいで、映画がやるってことだけで他あまり事前情報もなく読みました。 とても悲しい、報われない話で胸が苦しくなりました。 何事も当事者以外は何が事実かなんて永遠に分かりっこなくて どんなに事実を伝えようとしても第三者は色眼鏡をかけて捉えてしまう。 きっと世の中ってそんなことばかりなんだろうなと やるせなさを感じました。 更紗と文にはどうか2人で幸せになってほしい。 静かに幸せであって欲しいと、強く思います。
3投稿日: 2022.04.24
powered by ブクログすごく読みやすかったです。 「本当のことは本人しか分からない」というフレーズが心に刺さりました。本当の幸せや優しさとは何かを考えさせられました。
5投稿日: 2022.04.24
powered by ブクログ読みやすい文体で、半日でスルスル夢中で一気読み。 広瀬すずと松坂桃李をイメージがピッタリ。当てて読む。想像なのに2人の演技が非常に上手いと思うのなんで笑 事実と真実は違う。 本当のことは本人にしかわからない。 分かった気になってはいけない。 他人の苦しみを全て理解出来る気になるな。 改めて自分への戒めにしようと思う。 やさしく寛容な社会の一員でありたい。
6投稿日: 2022.04.24
powered by ブクログcalico、やられたな〜。 ここだけ英字になってるから違和感はあったんだよね。。。 不器用にしか生きられないと言いつつ、布団の上のピザを許容できるようになるくらいはあっさり変わることができるんだから、いくらでもこの先チャンスはありそう。 それも含めて北極星の一言は素晴らしいですね。 「彼が本当に悪だったのかどうかは、彼と彼女にしかわからない」 私も誰かの北極星になりたい。 トゥルーロマンス、昔見てると思うけどすっかり忘れちゃったな。また見てみようかな。
2投稿日: 2022.04.23
powered by ブクログ一気に読み進めてしまえる作品。 その間、ずっとドキドキしてた。 …切ない どうして2人をそっとしてあげれないの? 世間の憶測と偏見。 皆、悪気はない。更紗を心配しての言葉かけが更紗 をがっかりさせる。 2人に黒い影は付きまとうものの、2人なら大丈夫と思わせるエンディングを迎えホッとした。
2投稿日: 2022.04.22
powered by ブクログ19歳の小児性愛者が9歳の幼女を誘拐し、世間を騒がせた。 この物語は、そこから始まる。 のっけから、どういう状況?という感じで 著者の言葉選びに感心しながら久し振りに勢いよく読了した。 もう、擦り傷みたいに心がひりひりする作品。 事実と真実は、当事者しか分からない。 絶対的弱者は守られるべきで、憐れみや恐れやもう入り乱れてて… 皆誰かに赦してもらいたい。 一体何を赦されたいのかも分からずに。 ずーん、と心に重く、考えさせられるシーンが多々あった。 どろどろの恋愛ものになるのかと思えばそうではなくて、登場人物達の痛みと生きづらさに、ものすごく胸が痛かった。 思春期の息子を持つ親としては、文のおかれた状況が、どれだけ苦しくて辛かっただろうと考えてしまったり。 良不良は、誰の物差しなのか 乱暴な優しさとか 生きるってそう、本当に複雑よなって同調してみたり。 心が元気な時に読みたい作品。 また、人にも勧めてあげたい作品。 みんなが何かしら病気をかかえているのも ちょっと興味深かった。 病気と分かれば諦めがついたり、方向転換できるけど、受け入れるまでが何事も大変だわ。
4投稿日: 2022.04.22
powered by ブクログお互いに、お互いがいなければ「生」きていけないほど必要としてるのに、依存してない。受け入れ合っている。そんな文と更紗の関係が好きだと思った。 "事件の真実は当事者しか分からない" の部分は、映画『ゴーンガール』を見た時と、決して同じではないけど似た感情を抱いた。 世論に流されず、事実を凛と見つめることができる人間になりたい。 "あのころの寂しさや悲しさや惨めさを、しっかりとした言葉で組み立ててお城を建ててしまったら、わたしはそこに閉じこもって抜け出せなくなったかもしれない。" という文章が深く心に染みついて離れない。必ずしも感情をすべて言葉にしなくてもいいと言われた気がする。その方が楽な時もあるんだと知った。 映画のキャスト、私の持った更紗や文や亮のイメージとは違ったな。でも、この物語が約2時間でどう表現されるのか知りたいから、映画館に観に行こう。
5投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ『どうして痛みを確認したいのだろう。かさぶたを剥きたい欲望に似ている。』 ネタバレになってしまうので多くを語れないが真実とは何かを考えさせられる話。 この物語は【ブタゴリラ現象】だ。 とBooktuberがそう書評していた。 キテレツ大百科に出てくるアニメの登場人物達は、熊田薫のことを“ブタゴリラ”と呼んでいるが、当の本人達はそれが当たり前で熊田本人も気にしていない。 しかし、第三者から見たらどうかといえば、“ブタゴリラ”というあだ名を呼ぶことについていじめと感じる人もいるだろう。 熊田薫が”ブタゴリラ”と呼ばれている真実だけを切り取れば、いじめにも考えうることを熊田本人含め登場人物は知らない。 登場人物達は仲良くやっているだけなのに。 そんな解説がぴったりと合う物語である。 全体的に重いのでメンタルが弱めの人にはおすすめできないが、作者の言葉選びのセンスがすごくいい。 表現力が豊かでいくつか気になったフレーズをメモしてしまった。 朝井リョウが好きな人に特におすすめしたい。 ヒリヒリとする物語だが、読了後は読んで良かったと思えた1冊だった。 こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ ・重めなストーリーが好きなひと ・朝井リョウが好きなひと ・ミステリーが好きなひと ・哲学的な要素が好きなひと ・考えさせられる話が好きなひと
6投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ人生は結局、主観でしかない。 それを伝えてくれるお話。 自分がどうしたいか、誰と繋がって、どう歩んで生きたいたいか。それだけ。
2投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ久しぶりに小説を読んだ。重たい気持ちになり、判断力や注意力も鈍った。それでも読み終わったらこんなに鮮やかに収まる小説は私は初めて出会った。 「あなたのすぐ隣にいるかもしれない」吉田大助さんの解説の一文にも救われた気がした。
2投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ世間ってほんと、当人には関係ないんだなっていう感想を持ちました。 世間って何なんでしょうね。 この話に出てくる関係のない人たち、例えば警察やパート先のおばさんだって、悪人じゃないと思います。 実際主人公の更紗や文や安西さん、梨花も、立場違えば部外者な訳で、テレビや何かのニュースを見て、もしくは身近で何か起こった時あーだこーだ言う事もありますよね。 それを言われた方は違うそうじゃないって病んでいく可能性もあるわけで。主人公目線なんだから仕方がないけれど圧倒的なホーム感で語られてますね。 とにかくこの話はとても綺麗な描かれ方をしているけど周りの奴等がどう思おうが何言を言おうが当人の事情は当人にしか分からないんだから好きに生きようって思わされました。 まとまらなくてすみません。
16投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログスルスルと引き込まれる文章。 さすが本屋大賞の作家さん! 「どうして夕食にアイスクリームを食べてはいけないのですか?」 普通じゃない女のコ、更紗。 いつまにか私は更紗になってた。 普通じゃないのは周りの方だ!
12投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ周りには理解されない事実と真実の違い…2人にしかわからない更紗と文の関係。2人の想いと過ごした時間、世間のレッテルや望まない同情など心を揺さぶられ、頁を捲る手が止められませんでした。 本屋大賞受賞も納得のとても素敵な作品でした。 5月に映画が公開されますが、順番としては原作を読んでから映画を観るのがオススメです。
5投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幼い女児と青年の誘拐ものは今までに何度もストーリーとして見たことはあるけど、 これはその後をメインとしたお話。 ・ 心に傷を抱えた更紗と文がお互いを埋めるように一緒にいる。 周囲には理解されず、レッテルを貼られ息苦しい生活を強いられる。 善意が人を苦しめること、事実はどうあれ、ふたりの中の真実は違うこと。 フィクションですが、この話の危うさは「ありえる」現実味を帯びていることであると思う。 恋愛感情はない、でも一緒にいる。 多様性が叫ばれる世の中だけれど、人と違うことで苦しみ傷つけられる人は未だに数多いる。 そんなことをまざまざと感じさせられる繊細な小説でした。 それでも最後、お互いの存在に希望を見出し、 現実と折り合いをつけながらも共に自由に生きようとするふたりに穏やかな気持ちになりました。
4投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ文章が好き ◯ 作品全体の雰囲気が好き ◯ 内容結末に納得がいった ◯ また読みたい ◯ その他 『わたしたちはおかしいのだろうか。 その判定は、どうか、私たち以外の人がしてほしい。 わたしたちは、もうそこにはいないので。』 よかった、自由だ。 読み進めずにはいられない。 更紗をとりまく不自由から、いつか逃れられるエンディングを望みつつ、 でも「世間」はそれを永遠に許さないのが現実社会。
2投稿日: 2022.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画が松坂桃李が主演と聞きつけて、原作付きの映像化は、原作読んでから楽しみたいので。 胸を締め付けられるストーリーだったけど、ちょっと文のことロリコンって言い過ぎじゃね?更紗も含めて… というか、更紗が。 外聞的にはロリコンなのは間違いないけど、本質的にはロリコンとはズレてるのに… 周りがうるさいのはしょうがないとして、更紗は早い段階で理解して寄り添ってほしかったなぁ とか、⭐︎4にしてるくせにね、いろいろ思ったのですよ いろいろ納得できない部分をしっかり消化して、映画を楽しみたいです あと、文の病気ってなんなのさ〜
3投稿日: 2022.04.20
powered by ブクログ本当の事は本人にしかわからない。 名前のない感情だって、本人にしかわからない。 他人はそれを批判するかもしれないけど、自分の幸せは自分にしかわからないものだ。 世間とか周囲の目が気になって、自分がわからなくなってしまう事もあるけど、自分の心に素直になる事はとても大事だと思った。
1投稿日: 2022.04.20
powered by ブクログ周りから見た真実と、自分の真実は違うというところ共感が持てた。恋人でも友達でもない適切な名前がない関係というのもわかる。わかりやすい型にはまらなくても自分の価値観で判断して人の目を気にせずに選べばいいんだと思わせてくれる小説だった。
3投稿日: 2022.04.20
powered by ブクログ世間の常識や倫理観など、所謂【普通】という単語でコーティングされた価値観や同調圧力の窮屈さは昨今のネット社会によって、より一層強固になったと感じることが多々ある。今作は(多数派の視点から見れば)酷く歪な男女の関係を描くヒューマンドラマで、重たいテーマを一般文芸作品に落とし込む著者の手腕は中々のもの。その反面、ライト文芸の様な雰囲気も強く、更紗と文の人物造形は掘り下げ不十分な印象が否めない。二人の危機管理意識の低さは特にリアリティを欠くが、単純な性愛に帰着しない結末は現代的であると同時に、実に包容的だった。
2投稿日: 2022.04.20
powered by ブクログ読み始めたら最後、一気に読みたい願望からは逃れられない作品。 面白かった。 しかし、更紗と文の両母親の気持ちが、今の自分では想像するしかなく、もう一歩作品に入り込めない部分もあった。
3投稿日: 2022.04.19
powered by ブクログ「優しさとは」 一般的な常識や社会で刷り込まれてきた「優しさ」は、時に牙を剥くこともある。 「優しさ」という言葉に甘えず、他人の目線になって物事を捉えることが大切
3投稿日: 2022.04.18
powered by ブクログ以前に読んでいたが、内容を忘れていて再読した。文と更紗、世の中の多くの人とは違う環境で育った二人。だからひかれあったのだろう。真実は本人にしかわからない。人は人。自分をしっかり持つことが大切なんだろうと改めて思った。
3投稿日: 2022.04.18
