
総合評価
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powered by ブクログ家族でもない、恋人でもない、彼だけが居場所をくれた、新しい人間関係への旅立ちを描いた作品。 一読して、深く重い小説であることを感じました。 これまでの自分の人生では、想像もできない、それでいて現実的にあり得る世界が描かれています。 自分だったら、この物語の中のどの人物と同じような言動をとってしまうだろうと考えさせられました。 共感することはなかなか難しかったですが、理解する努力はしたいと思いました。 そして、思いやりが時に残酷な行為になることも、心にとめておきたいです。
44投稿日: 2022.03.27天才ですね
凪良先生こういうの描くと非常に上手い 途中まではページを捲る手が止まらなかったのですが 苦しくなって読み進められず本を閉じてしまった。 とはいえ気になってあくる日読了しましたけど。 自分の道徳感やら色んなモノが揺さぶられるしで心の中がてんやわんやです。 メンタルが超健康な時に読み直します。
0投稿日: 2022.03.27
powered by ブクログ客観的に認知される事実と真実は違う。経験者の認知が真実のはずだけど、例えば、恋人同士の間ですら認識がずれることもあり、相互の真実もずれる。ひとりのほうがずっと楽に生きられる。それでも、やっぱりひとりはこわい。お互いが命綱の関係は美しかった。
20投稿日: 2022.03.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初は重くて読み進めるのが辛かった。 あまりにも悲しすぎて儚すぎた。 母親に捨てられたことから衝撃だった。 あんなに愛されていたはずなのに、そういうことってあるのかと、信じられなかった。 そもそも、信じられないことが起こること、世間一般の事実と、真実は違うというのがこの小説のテーマ。僕はまさに、誤解をして生きていく側の人間なのかもしれないなと思った。 それから、弱い人間は、言いたいことも言えずに底に沈んでいくことが、とても悲しかった。 そういう人はいっぱいいるんだろうなと思った。 更紗の向こうみずな行動には、イラつきもした。 なんでもっと慎重にいかない、そんなことをする?と思った。それこそ、僕が普通の人間だという証拠なのかもしれない。 あまりにも、悲しいと思った。 それでも、心の支えとなるパートナーがいることは、それだけで生きていく力になるのだと思った。 最後は2人が一緒に生きていく道をすすみ、心から安堵した。 これから先に何があっても乗り越えるだろう彼女の言動も、良かったと思った。 誰にも邪魔されずに、ただ安穏に暮らせていけますように、と思った。
2投稿日: 2022.03.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文はいわゆる「ロリコン」ではなく別の病気なので、誘拐事件があった当初もその後も更紗のことを恋愛感情では見ていないわけですが そこに対するネガティブな意見を見てちょっとびっくりしてしまいました。 いや、恋愛という形ではなくても気持ち繋がれる誰かがいることがなんと尊いことか。 梨花ちゃんという事件とは関係のない理解者の存在、真っ直ぐな存在が救いでした。 私は梨花ちゃんよりも随分長い年数生きているけど梨花ちゃんみたいな存在になりたいのでした。 https://jinseilog.com/the-wandering-moon/
3投稿日: 2022.03.26
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人にはそれぞれその人の歴史の積み重ねがあるため、他の人であればさして気にもしないだろう言葉に傷ついてしまったり、それによって人の善意を悪意と解釈してしまったりすることがあると思う。 前半の更紗を見ていて、周囲は更紗にとっては自分を「被害者」「かわいそうな子」としてレッテルを貼ってくる人々だったが、”普通”に接するということがそもそもどういうことなのかがわからない。自分が更紗の周囲の人間だったらどう接するかな・・・と思った時に、正解がわからなかった。はたからは文と更紗の関係も、一緒に居たい気持ちは一時の異常な依存関係に見えてしまうし、放っておくことのほうが危険で、目が覚めるように止めないことは見て見ぬ振りをする悪に感じるかもしれない。 彼らにとっての救いは、絶望的に、もうお互いにはお互いしかいない状態になっていたことかもしれない。”善意”で2人を引き裂くことも、例えば彼らが信頼する親や信頼できる恋人(亮や谷さんは当てはまらない)が存在していてそれを行うのであれば、周囲から見てもそれが正当な行為にみえ、本人たちも離れざるを得ない状況になったのではないか。 意外にもハッピーエンドで終わったのは少し拍子抜けしたけど、2人が幸せであるといいなと思った。
5投稿日: 2022.03.26
powered by ブクログひさしぶりに短編じゃない小説読んだけど、展開がスピーディーでぐいぐい読めた。「よかれと思って」 の優しさが人に絶望を与えることもあるんだなぁ… と考えさせられる。世間の 「普通」 に振り回されずに2人が幸せになってくれることを祈ってます
4投稿日: 2022.03.26
powered by ブクログ二人にしかわからない真実。 歪んだ目で見られても確固たる真実があればふたりは幸せになる思うし幸せなんだと思う。
8投稿日: 2022.03.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
辛かった。 現代に生きるみんなに読んでほしいなと思った。 自分の常識の尺度で、他人を測って理解した気になってはいけない。 わかってるけど、なかなか難しい。 DV男はほんと苛立ちが半端なくて、吐き気が… こいつが1番やばいだろ…
12投稿日: 2022.03.26
powered by ブクロググラスにお酒が注がれる描写だけでも 感性が溢れてしまっている。 コップに注がれたカクテル、事実はそれだけ。 そこに、エメラルドグリーンの色や夏の暑い日だからコップは汗をかいているという表現が入る。 情景が手にとるように分かる著者はたくさんいるが、捉えて表現している言葉に、毎行うっとりさせられるのは初めて。 お母さんお父さんで過ごした日々の輝きは、何度でも読み返したい。多くの人間がここの描写を通っていったという事、内緒にしてたな〜と小突きたくなる。 更紗は自分がしたい事、ではなく求められている事を瞬時に見極め行動していた。 心に素直になってはしゃぐ彼女、 好きなように生きていく彼女を見守ると 自分も見守ってる場合ちゃうと突っ込みたくなった。
2投稿日: 2022.03.24
powered by ブクログなんて言っていいのかわからないけど、ぜひ色んな方に読んでいただきたい本。 泣ける話でも、癒される話でもミステリーでもないけど、一気に読んでしまった。 この世には当人同士にしかわからないことがたくさんある。 悲しくて切ない話だけど、そこには間違いなく当人同士だからこそわかる【愛】があると思う。 色んな人がいて、それぞれが抱えてる物の大きさは他の人に測ることができないからこそ、自分の持っている大切なものを大事にしたいと思った。 それと先入観とかってやっぱり嫌なもんだな。 自分自身、人によっては眉をひそめたくなるような物を大切に抱えてるけど、人の目を気にせずそれを大切にしたいし、逆に他人にそういう目は向けないでおきたいと思う。
44投稿日: 2022.03.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最近『正欲』だったり『ミーツ・ザ・ワールド』を読んでからこの本を手にしたからかもしれないけど、世の中には世間から見られる姿と自分自身の本当の姿には大きな乖離が存在していることに再度気付かされる。 文も途中まで読者は“ロリコン”として認識されているが実際はそうならざるを得なかった背景っていうのがしっかりあり、全く“=”ではないことが後々わかってくる。 更紗と文が幸せであればいいと心から思うし、実際インスタなんかのリア充の自慢大会なんかに埋もれるより、噂に振り回されるより自分を本当に理解してくれる人がいることが幸せなんだと感じる。
1投稿日: 2022.03.24
powered by ブクログ事実と真実。伝わらないもどかしい気持ちと、世の中のとりあえずの優しさ。 本人が否定しても、決めつけられ、変えられない。 読んでいて、苦しかった。
2投稿日: 2022.03.24
powered by ブクログ電車を乗り過ごしそうになるほど夢中になって読んだ本。 事実と真実は違うということについて色々考えさせられた。 ルールブックに従って普通に生きるのが幸せか、自由奔放に生きるのが幸せか。 切なく美しい話。
2投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログこんなに難しい人間の内なる秘密を みんなが引き込むように書けるなんて...! 凪良ゆうさんの文章力に感動です。 目を背けてしまいたくなる現実も 逃げようとする自分の心も 全部を受け止めて生きていく覚悟。 大きな勇気をもらう作品でした。 繊細な心がひしひしと伝わってきて、 共感とも同情とも違う、 自分がその立場になっているような、 そんな気持ちになる本です。 外見で判断するのではなく、 でも無理に気持ちを引き出すのではなく、 信頼から始まる物語。 そんな人間関係の築き方を学びました。 生きることがしんどいと思った時に おすすめしたい1冊です(*´˘`*)
10投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログクライマックスはよかったけど、主人公の一貫した、話しても誰もわかってくれないから話さないという悲劇のヒロイン的スタンスに終始イライラしたのは僕だけでしょうか… それで他人の勘違いを生みどんどん問題が大きくなって周囲に迷惑をかけてるのに。 こう思ってしまうのも自分が普通だからなのか…優しさが足りないということか…最後の解説読んで反省を促されました。
3投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログ依存体質の主人公に嫌悪を感じつつ、物語は最後まで楽しく読めた。 主人公やもう1人の主人公が大切な一歩を踏み出せない理由がストーリーの都合にしか見えず、人間味のあるキャラクターの最深部に作者の都合が見えて気持ち悪い。 そこまで入り込ませる文章には脱帽。 他の作品も読んでみたい。
7投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログ凪良さん、初読みでした。皆さまのレビューで気になりつつ、やっと手に取りました。 読んで良かった! 素晴らしい作品でした。なんだか切なくってラストはじわっとしました。 『事実と真実は違う』ということ、『普通』ということを求め押しつける社会(現代は主にネット)そして本当に悪気のない『優しさ』であっても、的外れな優しさが心の暴力ともなり得る……そんなことがテーマだなぁと思いました。 唯一、ものすごく残念に感じたのは、更紗のママの顛末。人からはどう言われようとチャーミングで自由な、少なくとも更紗にとってはステキなママだったのに…まあ、自由だからこそなんだろうけど。 文と更紗の心のうちは、読んでる私達にはよくわかるが、しかしまた、読んでいると、本人たち同士でさえ、これほど、受け止め方が違ったのだ、ということも分かる。 それにしても、本当の意味では犯罪といえる、伯母さんちの孝弘や、亮(DVって本当に最低だ)。 そういう奴であっても、家族や世間に守られるという事実。なんだかなぁ…こういうことって、世の中いっぱいあるんだろうなぁと、辛い気持ちになりました。 家族、友人、恋人、夫婦、ってキチンと括られている関係であっても、皆が常に上手くいわけでもない。でも、その名称がハッキリしてることが安心…という部分、誰しもあると思うけど…。でもさ、どんな関係?って決められなくても、一緒にいると安心して心地よいなら、本当はそれでいいのになって、私は思う。 けど、心は自由でも、偏見が、思い込みが、社会がそれを許してくれない。理解されようともがくよりも、静かに流れて生きていく方が良いのだろうな…なんて感じました。 印象に残ったところを少し。 ーーーーー この世をやんわり統治しているルールについて考える。 我慢しないお母さんは正しかったのだと、つくづく思い知る。我慢は身体によくない。私は吐き気をこらえている。 いたわりや気配りという善意の形で、『傷物にされたかわいそうな女の子』というスタンプを、私の頭から爪先までペタペタと押してくる。みんな、自分を優しいと思ってる。 相手に好かれたいとさえ願わなければ、人間関係に憂いはほとんど生まれない。 重いことはそれだけで有罪だわね。 だって手をぶらぶらできないじゃない。 死ぬなんて馬鹿なことを言うな、なんてことを文は言わない。 ああ、そうだ。世界はどうしようもないことであふれているから、理不尽さに憤っても消耗するだけだ。だから深く考えないよう気持ちを薄くしてやり過ごすしかない。 どんな痛みもいつか誰かと分けあえるなんて嘘だと思う。わたしの手にも、みんなの手にも、ひとつのバッグがある。それは誰にも代わりに持ってもらえない。 ひとりのほうがずっと楽に生きられる。それでも、やっぱりひとりは怖い。神さまはどうしてわたしたちをこんなふうに作ったんだろう。 目に見えなくて、どこにあるかもわからなくて、自分でもどうしようもない場所についた傷の治し方を考えた。まったく痛まない日もあれば、うずくまりたいほど痛い日もある。(中略)唯一の救いは、そんな人は結構いるということだ。 ーーーーー 更紗と文が静かに暮らしていけますように…。
10投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今の社会の受容性というか、人々の度量が小さいがゆえに「違うこと」を受け止めることができないし、放っておくこともできない。当事者にしかわからない事情もあるし、わざわざ他人が理解する必要がないこともある。 ネット上の失言等が半永久的に画像や動画で拡散されている現実を考えると、窮屈で生きづらい世界だなと思いつつ、自分の身近な人達との接し方を思い返し、芦田愛菜ちゃんの「人を信じる」ことのスピーチ?を思い出すなど。
3投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログ途中もどかしすぎて泣きそうになってしまった。 「事実と真実は違う」ってズンと心に刺さった 自分の物差しでなんでも決めつけてしまうのは良くないなあ
2投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログ19歳の大学生“文”と9歳の小学4年生“更紗”は、二か月の間、文の部屋で生活を共にする。更紗は、父を亡くし、母を喪失し、引き取られた叔母の家、特にそこの息子から逃避する居場所として、文を選んだ。 それは、誘拐となり犯罪となり、文は罪を問われる。更紗は養護施設で成長する。 15年の時を経て、二人は再会する。それは、偶然ではないのだが。その月日は、過去の事件を消すには充分では無かった。 認められない時には通り過ぎる、という生き方を模索してきた二人だが、社会から家族から恋人から否定される。 文は、自身のマイノリティを自分で認められない哀しさ。更紗は、自身の身につけた普通に縛られる苦しさ。彼ら自身さえ、自分を排他しそうになる。 隣に居るべきは、家族か友人か恋人か。 社会が細分化されれば、まだ名称を持たない関係性が、生じてくるのかと思う。 二人は、互いを認め合う新しい関係性を築き、美しい月を見続ける流浪を始める。 「わたしの美しい庭」からのステップアップに、驚きました。
46投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログなんだかやめられなくて一気に読んでしまった。 人と人の関係に正解なんてないんだからその人同士が納得していればいいんだろうけど、多かれ少なかれ周りから何も言われない関係なんてないよね。事件性が皆無の日常の関係でも、噂されることばかり。それが一概に悪いとはいえないけど、放っとけばいいのに、とも思う。特にネットみたいな一度載ってしまうと生涯消せないような記録が残るものには発信する側の常識が問われるけど、それを分かっていない人も多い。 人と違うことをする“非常識”はもっと受け入れられて、 人と違うことをすることを非難・噂する“非常識”はなくなればいいのになぁ
12投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログ事実と真実はときにこんなにも違うことがあるのかと感じました。 名前のつけることができない関係や感情が世の中にはある、何もかも合理的説明ができる必要はないことを思い知らされました。
2投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログ自分の偽善的な親切心って本当は相手を傷つけてたのかも。とじわじわ心を水面下で疑問を思うようになりました。 暖かい2人の信頼関係と世間から見える2人が全く違くて、でも真実は2人にしか分からないんだろうなと…。 映画化されるのは納得。の一冊です。
2投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログすごい!愛! なんだろ、私達の当たり前は、当たり前じゃないし、真実は本人しかわからない。そうなんだろうなーと思いました。 誘拐版の事件…とまとめたら一言だけど、同じ事件は無いし、同じ人間はいないんだなーと感じました。 生きにくい社会。生きやすい社会になるべきですね。
2投稿日: 2022.03.21
powered by ブクログ世間では、誘拐犯と誘拐された可哀想な少女ではあるが、本人たちにとっては、お互いは無くてはならない本当の自分であれる相手。 とても切ない話しであるが、ぐいぐい引き込まれた。
10投稿日: 2022.03.21
powered by ブクログ絶えず揺らされることで沈んでしく地盤のように、ゆっくりと深い場所に落ちていく。 初めて本で徹夜というものをした。日常を介し当然に人と接しながら強烈な孤独に苛まれ続ける人間たちに対して共感してしまう。
2投稿日: 2022.03.21
powered by ブクログ切ない。切ない。 久しぶりに読み応えある作品に出会えました。 映画が楽しみ! 読んだ後は、アイスクリーム食べたくなる!
2投稿日: 2022.03.21
powered by ブクログ初めは何の話か見えずなかなか読み進めることができませんでした。 途中まで読むと主人公が文に対する気持ちが恋や恋愛ではなく、家族のような存在であることがわかった。 それでいて2人の関係は成り立っているのに第三者からすると被害者と言われ罪を償っても付いてくる情報がまさに現代社会を写しているなと感じました。 面白かったです。固定概念はいけないなと感じました。
2投稿日: 2022.03.20
powered by ブクログ本当の自分で居られる相手。その存在こそが自分の居場所になるのだなぁと思った。 側に誰が居ても、一緒に暮らしていても、自分が自分で居られない相手なら、居場所のない孤独感をずっと抱えて生きることになる。 本当の自分で居られる相手となら、どこででも生きていけるのだと思う。 事実と真実は違う。 更紗と文、真実を唯一分かち合える。かけがえのない2人の物語。
5投稿日: 2022.03.20
powered by ブクログ「事実と真実は違う」事実は威勢よく発せられ、特に責任もなく、威勢が良い分、真実とかなりかけ離れて、本当の真実が置いていかれるが、でもその真実が共有できれば素晴らしい事だと思う。
2投稿日: 2022.03.19
powered by ブクログ二人の関係は当事者にしかわからない。が、世間から大きく誤解されている。そのことで生まれるもどかしさがせつない。
6投稿日: 2022.03.19
powered by ブクログ二人の事件についての、好奇の目と中傷に満ちたサイトのレビューの中に、ひとつだけあった短い一文。「彼が本当に悪だったかどうかは、彼と彼女にしかわからない。」 事実と真実は違う。真実はその人、それぞれのもの。 声をかけてくれる人もいないわけではない。でも、あくまでもわかっている範囲での事実と、自分の経験や知識からの理解だ。真実とは異なる。 でも、真実って何だろう、とも思った。二人の間にだけある真実はもちろんあるけれど、文にとっては、身体的なことや家族とのこと、更紗にとっては伯母さんの家でのこと、それは伝えることができても、やはり自分だけの真実だ。亮くんには亮くんの真実がある。 相手を理解するというよりも、受け止めてくれることが大切かなと思った。静かな優しい「月」の光みたいな。
60投稿日: 2022.03.19
powered by ブクログ本人の意見を聞かず偏見だけで事実とは異なる解釈をする人間の恐ろしさを感じた。 普段見ているニュースは果たして真実なのか、何が本当で何が嘘か、関わった当人しか知り得ない情報も存在するということを意識しながら、生活していきたい。 現代の社会に必要な本だと思う。
4投稿日: 2022.03.19
powered by ブクログわかって欲しいのにわかってもらえない辛さ。ものすごく共感できて悲しくなりました。でも世の中に理解してもらえなくても理解者がいる幸せ。 ハッピーエンドで最高でした。
4投稿日: 2022.03.19
powered by ブクログ真実は自分にしかわからないし 信じられるのは自分が実際に見たものだけ 真実を訴えようとしても 聞く側が主観的に物事を解釈してしまうと 永遠に理解してもらえない 人が人を理解するのは本当に難しいことだと思う
4投稿日: 2022.03.19
powered by ブクログ真実は本人達にしか分からない これはインターネットのニュースだけでなく身近な友達の噂にも言えることだと思った 確信があったとしてもなかったとしても、余計なことを言うのではなく優しく接していけたらなと思う 文と更紗と梨花に愛を込めて…
5投稿日: 2022.03.18
powered by ブクログ事実と真実は違うということ 社会は普通に落としたがること 読むと自分の行動とか考え方とか考えさせられる
3投稿日: 2022.03.18
powered by ブクログ思いの外重たいストーリーで、読むのが辛い場面もあったが、作者の表現力が素晴らしく、読みやすくて続きが気になり一気に読んでしまった。 うまく感想を書けないが、読んでいて心に響く場面が何度もあった。 SNSで色々な情報が飛び交う世の中であるけれど、 必ずしも世間では悪人とされている人が本当に悪人といえるのかは、当事者しかわからない。 情報を鵜呑みにせず、何が正しくて何が間違っているのか自分でよく考えなければならないと思った。
12投稿日: 2022.03.18
powered by ブクログ当事者しか知らない真実がある。何が正義で何が罪なのか、テレビやネット上のニュースを見ているだけでは分からない。匿名の誰かの無責任な投稿より、自分で目にした真実、感じた直感を信じたい。
4投稿日: 2022.03.18
powered by ブクログ結局、真実は本人にしか分からない。 他人がどうこう言っても無駄。時にお節介すぎる気遣いは、人を傷つけることもある。
4投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
言葉に言えない関係。更紗にしかわからない感情。気遣うことで絶望させる。勝手に決めつけて相手を理解しようとしない第三者。洗脳されていると決めつける第三者。自分だったらどうしただろうか、相手の話すことを何の偏見もなしに聞けるだろうか、ロリコンは本当にきもいのだろうか、世間は更紗を被害者、文を加害者、犯罪者とするがそれは事実であっても真実ではない、本当の自分を理解し必要としてくれる人はいるのだろうか、できるのだろうか、更紗と文に一種の憧れを感じながらも第三者的な視点で見ると自分は彼らを軽蔑する他者と同類になってしまうかもしれない。新しい人間関係、世間の残酷さ、いろんなことを考えさせられる小説でした。とても面白かった。
2投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログやっぱ主観ってよくないし、大多数の意見が必ずしもあってるわけじゃないところが今の社会を表してる感じがした。「普通」なんてないもんね
3投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログ読んでいて苦しい部分もあったけど面白かった。 真実を分かってもらえないもどかしさ。 考え方や価値観は人によって違う。 それを押し付けるのではなく理解し合えるようになったらいいなと思った。
2投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログ本屋大賞作品とゆう以外、まったく予備知識なしで読ませていただきました。 当人たちが良ければそれで良いだろうに、周りからの余計なお世話感が半端なくて、なんだかとてももどかしかった。 全然関係ないけど、DV彼氏の言動あるあるは見事でした。 すらすら読めたし、全体を通して面白かったです。
15投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あー!最後に救いがあってよかった。あまりに重く苦しいものを背負った主人公二人の行く末に暗澹とした救いのなさを感じて、読み続けるのが怖かった。 こういう関係があってもいい。世間の、社会のカテゴリーに入らないけれど、自分たちに合った、幸せと思える関係は、罪を犯していないのであればありだし、世間体を気にして同調圧力の強いこの日本でもっと柔らかく認められればいい。いろんな人がいて、いろんな生き方を望む人、マイノリティじゃない生き方しかできない不器用な人や事情を抱えた人たちもいる。 もっと人間の多様性を認めようよ。その先にたどりつける、その人独自の幸せがあるはず。
2投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログ更紗の心の声に共感。日々感じていてもうまくまとまらない思いを、言葉にしてくれている。ラストにかけて秘密が明らかになっていく過程は、イメージが追いつかず、少し置いてきぼりにされてしまった。
3投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読後の感想は,残酷なやさしさのテーゼ.無知故に人を傷つけるやさしさは確かにあって,普通気にもしていない.やさしさに傷ついている人が,それを分かってもらうために最も触れてほしくない所をさらけ出すしかないとしたなら,それは隠され誰にも理解されないという無力感しか残らないのだろう. 世間から疎外された更紗と文の悲しい物語は,一人では持ち得なかった強さを二人で支え合うことで手に入れて終幕となる.理解者が梨花ちゃんしかいないのが口惜しい.せめて谷さんがちゃんと取材して記事にしてくれれば・・・.でも二人はそんなことを望んではいないのだろう.
5投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログ心を惹く心象描写がなくて行動に納得できなかった。 食べ物やお酒じゃなくてメタファーを食べるシーンが見たい。
3投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログ「こんなに思いやりがあふれている世界で、これほど気遣ってもらいながら、私は絶望的にわかり合えないことを思い知らされるばかりだ。」 ー「凪良ゆうの小説を読むことは、自分の中にある優しさを疑う契機となる。その経験は、本当の優しさを知る一助となる。」吉田大助 途中まで小児性愛が正当化されるんじゃないかと、主人公たちに同情しながらも気が気じゃない、不思議な感覚だった。正直、実際の幼女誘拐事件は明らかな悪意があるのがほとんどだと思う。 それでも、大学の社会学の授業である教授が「小児性愛は病気ですからね、どうかしてますよほんと。」と100人近く生徒のいる講堂で語っていた時の危機感を思い出した。 一見そう見えても、本人たちにしかわからない真実がある。何が誰にとって正解なのかわからなくなった。
2投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログ彼が本当に悪だったのかどうかは 彼と彼女にしかわからない 他者からの、善意も悪意も混ざり合い 川の流れのように人が行き交う
2投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公更紗と文の世界に引き込まれる。事実と真実は異なることがテーマになった作品。 あらすじを読んだだけだと恋愛のような話かと思いきやどのカゴテリーにも入らない二人の関係がずっとそっと続いてほしいと思った。
2投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログどっぷりハマってしまった。 ズブズブと次第に身動きが取れなくなるが、どこか生温い沼に。 事実と真実はちがう 自分の見たいようにしか事実を見ていないんじゃないだろうか、と問われた気がする。それでも言葉にできないようなあやふやな心情がきめ細やかに描写されていて二人の濃密な世界に引きずりこまれてしまった。傍観者だった私もいつのまにか彼らと同じように心を抉られていく。 まさに自分ではわからない気持ち、自分では辿り着くことのできない感情を得た体験だった。
30投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずっと読みたかった本! 面白くてページを捲る手が止まらなかった。結末もよかった◎すくわれる。そういう関係性もあるよなあ 結局人は1人じゃ生きていけないしね
5投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
恋愛や友情以外の感情で繋がる、親兄弟でもない他人の男女の絆というのが想像つかなかったけれど、読み終わって、こういう関係性もあるのか、と思えた(フィクションだから本当にあるのかはわからないけど)。心情の描き方が上手い。 文の抱える生きづらさが、ただの小児性愛ではなかったところは意外だった。 最後はこの二人にとってこの上ないハッピーエンドだったのではないかと思う。
2投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログ彼が本当に悪だったかどうかは、彼と彼女しかわからない 事実と真実は違う 当事者ではないと分からないことがある。 こんな事件もそうだけど、日常のありふれた家族や恋人、友人関係でもそういう事ってあるなって思った。 オールドバカラのワイングラス、見てみたい。
3投稿日: 2022.03.15本屋大賞に外れなし
作者の作品を読むのは初めて。 本屋大賞に外れなしと思い、文庫化したところで購入。 とにかく緊張感があるところが堪らない。 ドキドキしながらページをめくった。 「愛」ではなく(これも「愛」かもしれないけど)、更紗と文がお互いに相手を求めあう様が切実で心に迫ってきた。
0投稿日: 2022.03.15
powered by ブクログ本屋大賞受賞作。文庫化したということで購入。とある誘拐事件の犯人とその被害者とされる2人が期間を空けて再会する話。 確かに側から見たらストックホルム症候群と言われても仕方がないような関係性なので、2人が惹かれ合うことに理解が得られないのも分かり、もどかしく思った。ただ、事件の加害者・被害者として実名が出ていたとしても、時間が解決することもあるだろうから、自分の好きな人と生きる人生のほうが最終的に幸せになると思う。なので終わり方には納得できて良かった。最後に加害者側の事情が明かされる物語の構成も良かった。
3投稿日: 2022.03.15
powered by ブクログ読むのが苦しくなる話 更紗の対応にもどかしく思うところもあるけど、当時の置かれた状況を考えるとやむを得ない部分もあるのかと…。 もう一回読むのはしんどいが、終わり方も気持ちよくて良かった。
3投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログいくら想いを訴えても、世間では通用しないことがある。 共感できることがない。 最後まで「負」の感覚が漂う。
4投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ世界は「優しさ」という暴力で溢れている。外から見て「不幸だ」「かわいそう」とレッテルを貼られる人の内側には、両親と過ごした煌めく自由な世界や、温もりに包まれた確かな繋がりがあること。簡単に触れられるものではない。
3投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ読後感が爽やか。凪良ゆうさんの描写はとても美しくて、登場人物の感情も自然と伝わってきて胸を打つ。文(ふみ)には何か事情があるんだろうなとは思っていたが、終盤それが明らかになっていくシーンには緊張感すら覚え、更紗と文の関係性の本当の深さに気付かされて感動してしまった。トネリコやアイスなどの小道具も効いている。 ただ、読む前の期待値があまりに高すぎたため、全部満足かと言われるとほんの少し違和感のある部分もあったので、一応星4で。
5投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ今も頻繁に話題になる児童虐待等に関連する話題だが、少し横から見た小説。まあ、「加害者」と「被害者」がこのようになることは最近の小説ではよく見られるが、この小説はあまり悲壮感がないのが救いか?最後はハッピーエンドと呼んでよいのか、悪いのか迷うところだ。
3投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ驚くほどするすると読めて2日間で読み切った ミステリー小説でよくある日常ではなかなか遭遇しない状況を経験した主人公と周りの人 やはり自分は凝り固まった価値観を持っていると痛感させられる そして、親から子へ受ける影響はやはり強いのだと感じた 子は想像以上に親を見ている
3投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログなんて言うかな…(良い意味で)表現しようのない感情が芽生えました。 凝り固まった視点を持つ凡人サラリーマンに新たな価値観を与えてくれた、そういう作品でした。 表現難しいんですが、登場人物の心境が「理解できなかったから面白くなかった」なんて小説は今まで多々あれど、「理解できなかったから面白かった」みたいな初めて抱く感想。 人との関係は辞書に載ってるどれか(中間的なのも含め)にはあてはまるもので、まして男女の関係なんて選択肢5個ぐらいしかないと思ってた自分の概念ぶっ壊れました。 あと、やはり人間の人格形成の上で親という存在のウェイトのでかさを痛感し、襟元を正そうと思った次第です。(寝転がってお酒呑みながらこれ書いてますがw)
10投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文のことがすごく好きになったんだけど、私がこうやって文のことを好きだと思うことすらダメだったら…みたいな世界観の話。すごく良かった、映画も観ようかな
3投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ図書館では待ち人数が三桁だったため、文庫化のタイミングで購入して読んでみた。 本屋大賞受賞作で幅広く読まれているから、万人受けする内容かと思いきや、いい意味で裏切られた。 凪良さんは初読みでしたが、とても読みやすくて更紗の幼少期の幸せな記憶からどんどん物語に引き込まれていきました。 人はすぐにラベリングしたがるし、決まった枠組みで物事を見たがる。何故って、その方がわかりやすくて安心だから。 名前がつかないようなふわっとしたものは朧気で、なんだか安心できない。世間は、年頃の男女が長く一緒にいるのに「結婚」しないのは、何か特別な理由があるに違いない、とか、勝手にうがった見方をする。 でも、名前がつかないようなものだって、本当はあるでしょう?大多数にとって当たり前なことでも、そうじゃないことが悪いわけじゃないでしょう? ということを真摯に、ひたむきに示されたような気がします。 抑圧と自由。正しいことと、正しくないこと。 そのどちらをも行き来しながら物語は進んでいって、心が揺さぶられました。「正しいこと」も、人を傷つけたりするし、「正しくないこと」が人を救ったりもする。 描かれている自由は、正しくないとされていることも多かったように思う。けれど、その解放感たるや、読み進める程に染み渡ります。 軽やかに、縛られずに、自分たちの物差しで生きる。 そんな生き方に勇気づけられる1冊でした。
30投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ真実と事実は違う 支援職として、自分のフィルターはやはり丁寧に考慮しなきゃいけないよね、と思った作品 2人にとっての真実、その人たちにとっての真実 周りに見えている事実 これらは精査していく必要があるんだろうな できることなら、この物語の2人が平穏にその後を過ごしてもらえたらいいな
3投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ2次性徴の無かった大学生文と一風変わった両親の元で育った更紗の物語。当事者にしか本当の事実は分からない。世間の大多数がこうであるはずだという思い込みでアレコレ批評することがこんなにも本人達を苦しめるものなのか。そしてこのSNS社会が平穏に暮らすことさえも奪ってしまう。実社会にも多分転がっているであろう話だった。
2投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ一気に読んでしまった。 ロリコンと言われる人は気持ち悪がられてしまうけど、性の対象が違うだけ。しかも文は性の対象として見てるのではなくて、ただそこが落ち着く場所になってしまった。何だか切ない物語だなぁ。世の中の全ての人が文みたいなタイプじゃないのも現実だし。さらさも周りからわかってもらえない気持ちがあるけど、もっと言えばいいのにって思っちゃった。昔のトラウマで、恐怖で言えなくなってしまうって、でもそれでも文は悪くないってことをもっと本気で伝えればいいのに。なんかどこかで「どうせ」って諦めて、自分で勝手に世の中を卑下してる感じがして「うーん。」って感じだった。読んでいると頭の中に映像が流れ込んでくるし、終わり方もまとまっているけど、なんか一気に読んだからなのか、さらっと終わってしまったなぁっていう感じがした。あっ、もう終わり?あっこれでいいんだ?って感じ?うん。綺麗にはまとまっている。まとまっているけど、もうあと少し何かが欲しかったなぁって言う感想。うん、あくまで感想だからね。
2投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ「帰らないの?」「帰りたくないの」 「うちにくる?」「いく」 そんな短いとやりとりで、9歳の少女・更紗は、19歳の少年・文に着いていく。 ふたりは、"小児性愛者による女児誘拐事件"の被害者・加害者としてその後の人生を歩むことになる。 "事実と真実は違う" "彼が本当に悪だったのかどうかは、彼と彼女にしかわからない" 誰がどんな事情を抱えているのか、何が欠落してどう歪んでいるのか、他者からは見えないのに決めつける、糾弾することの是非を問うているかのような小説だった。 引き込まれて一日で読み終わってしまった。
2投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ最近久しぶりに小説を読み始めました。 一番最初に手を出したのがこの作品。 更紗と文、お互いが周囲に理解されずに物語が進んでいく。読みながら何とも言えないモドカシイ気持ちになりました。 文章は読みやすく、途中でダレる展開もないので、気持ちよく読み進められました。 解説を読んで、この物語の良さを実感しました笑 引き続き、色んな小説を読んでイキマス。
2投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ映画化するということで、松坂桃李と広瀬すずで想像して読んじゃった。何点か都合の良い展開が気になるものの、文章が読みやすくて面白くて一気読み。 関係に名前は無くても愛の形のひとつだった。 まだ両親がいた少女時代の出来事が特別感のある宝物のように描かれる。 この両親の元で育ったらきっとセンスの良い人になっただろうな。
4投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ人間って複雑だ。通り一辺倒で人を判断できたり理解できたら、それに越したことはないのだけど、そうじゃない。 でも、逆に、人は通り一辺倒で何かに当てはめ、判断したくなるから、時に、人を苦しめる。僕らは誤った解釈をしてはならないし、変に勝手な理解を自分都合に押し付けてはいけないんだ。 一辺倒じゃない、この小説でで描かれるその生き方を感じるたび、フラットに、フィルターをかけることなく、透き通った視点でいろんなものを見通して、生きないと。そんな気持ちにさせられた。
3投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ2人がこれからずっと幸せで暮らしてほしいと願うばかり。優しさは向ける人によって時には、相手を傷付けるものになってしまうという。自分も常に心に置く必要があると感じた。
4投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ3/9 泣いたって書いてる人が多いけど、私の感想としては涙が出る程ではなかった。 【あらすじ】 家族ではない、恋人でもない。だけど文だけが、わたしに居場所をくれた。彼と過ごす時間が、この世界で生き続けるためのよりどころとなった。それが、わたしたちの運命にどのような変化をもたらすかも知らないままに。それでも文、私はあなたのそばにいたい。 【感想】 「言葉に表せない関係」まさにこの通りだなと思った。今生きてる世界では、一言で表しきれない関係なんだと思う。「恋人」とか「友達」とかそんなんではなくて、お互いを必要としてる存在。 いつまでたっても文は幼児を連れ去った犯人として、更紗は心理的に文から離れられなくなったおかしい子だと勘違いされ、本人の言葉たち、真実は全く伝わらない。こんな悲しいことあるのかぁと思いました。幼い頃は、性被害を誰にも伝えることができないというのも、この大人になってしまった今とは感覚が違うのだろうなぁと考えました。 お互いがお互いを必要としているのに、離れてしまった二人が出会えて、困難に打ちひしがれながらも共に生き続けるのが素敵だなと思いました。 映画ぜひ観に行きたいです。
3投稿日: 2022.03.12
powered by ブクログなんだか切ない作品でした。 文くんに共感出来る部分と、そうでない部分と。 子供を見捨てる親の気持ちは僕には理解出来ませんが、理解出来ないというだけでは解決しないこともあるのだと感じました。
3投稿日: 2022.03.12
powered by ブクログ初めから引き込まれて一気読み。 読み終わってから涙が止まらなかった。 人の優しさやお節介が、無意識に他人の傷口を抉るという事実を突きつけられてショックだったけど、なんとも表現しがたい温かさが残る作品でした。 日傘のお兄さん/豊島ミホ を思い出した。
4投稿日: 2022.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
それでも文、私はあなたのそばにいたい‥ 2人が再会できて文と更紗が一緒に居られてよかった。世間からは全く理解されないだろうけど。2人にしかわからない。 更紗もつらかっただろうけど、文の生きてきた道はただただ辛すぎる。いろんなことを抱えて悩んで理解されず。どんな形であれ、ずっと更紗と一緒にいてほしい。もう孤独にならないでほしい。幸せに生きてほしい。 今の世の中、SNSで一回でも拡散されたらもうずっと残る。何年たっても無実でも誤解でも消せない。ずっと背負って生きて行かなければいけない。便利だけど醸される対象になったら怖い。怖い時代だ。
3投稿日: 2022.03.12
powered by ブクログ事実なんてない。出来事にはそれぞれの解釈があるだけだ。果物の匂いの蚊取り線香の匂いは作り物の匂いと作者は表現する。読み進めるうちにサラサとフミに自分を投影していた。全ては幻想の中にあり、もしかすると意識の中の虚像に自分達は生きているのかと不思議な気持ちになった。 他人にとっての事実は、得手して思い込みや偏見で構成される。それは決して真実ではない。
11投稿日: 2022.03.12
powered by ブクログ誰しも傷や哀しみ、秘密を抱えて生きている。本当の優しさとは何か。ヒリヒリした心の痛みを思い出す、そんな作品。
2投稿日: 2022.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
家族でもなく、恋人でもない。けれどわたしに居場所をくれたたったひとりの人。 最初からすっと入れたけれど、読めば読むほど止まらなくなるし、涙も自然と出てきて、とにかく面白かったしか出てこない! 現代における問題が浮き彫りになっていて、考えさせられた。「事実と真実はちがう。」他人が言ってたことにただ共感するのみならず、その裏にある出来事を見てみないと真実はわからないのかなー、と。 文と更紗が幸せに暮らせていますように。 とりあえずもう一度読み返そっと
3投稿日: 2022.03.11
powered by ブクログ家族や恋人、友人でもない、魂が寄り添う新しい形の愛。 心にちくっと針をひと刺しくらった感じ、読んで良かったです。
4投稿日: 2022.03.11
powered by ブクログ更紗のお母さんが言ってた、重いことはそれだけで有罪という言葉が印象的だった。自由で明るくてキラキラしてるお母さん。でもお母さんと社会を繋いでいるお父さんがいなくなった時ひどく不安定になった。自由という軽さには不安定と同じだと感じた。バランスが崩れたら簡単に壊れてしまう。
5投稿日: 2022.03.11
powered by ブクログこの2人の関係を表す言葉はない。 恋人でも夫婦でも、友達でもないけど、 やっぱり愛なんだと思う。 枠にはめてあえて言葉にする必要もないし、説明することもない。 普通や常識にとらわれずにいたいと、常に思ってるけど、でもやっぱり私も囚われてると思った。 もし2人のような人が身近にいたら、職場のような人たちと同じような反応をしてしまうかも。 真実は本人たちにしかわからないのに。 悪気のない優しさは人を傷つけてしまうこともあるんだな。
30投稿日: 2022.03.11
powered by ブクログ共感できて共有できるのは、この世にこの人だけというつながりに、切なくも暖かさを僕は感じた話でした。おかみ
0投稿日: 2022.03.10
powered by ブクログ広瀬すずさんの情熱大陸をみて興味を持って買って一気に読んだ!本屋大賞受賞した理由はこの本の持つ面白さやメッセージを表していると思う! 「どんでん返し」や「衝撃的な展開」があるわけではない。だけどもこの本にはなんともいえない魅力がある。寝る間も惜しんで読み進め、終わりが近づくのが惜しいくらい世界観にどっぷり引き込まれた。 誰かを好きになるってなんだろうと考えさせられた!2022年読んだ本で人に自信を持って勧められる本、映画が楽しみです!
1投稿日: 2022.03.10
powered by ブクログ『事実と真実は違う』 文と更紗が少しでも永く平穏な時間を過ごせて、そして二人が楽に生きられる世界でありますようにと願わずには居られない…そんな作品でした。 アイスが食べたくなったのに、冷凍庫の中になかったので…買いに行ってきます!
13投稿日: 2022.03.10
powered by ブクログ夜ごはんにアイスを食べてはいけないのは、夜ごはんから朝ごはんまでに12時間程度の間が空いているため、夜ごはんがアイスだけだと深夜にお腹が空いてしまうから、またお腹が空かないようにたくさんアイスを食べるとお腹を冷やしてしまうからじゃないかと思いました。
4投稿日: 2022.03.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
事実と真実、道から外れた側の視点を考えさせられた。主人公たちの心情が分かりやすく、終わりも納得がいくストーリーだった。
4投稿日: 2022.03.10
powered by ブクログこれと言ったストーリーの軸はないのだけど、不思議な世界観に引き込まれます。 でも、56歳のおじさんには理解しづらかったかも(汗)。
12投稿日: 2022.03.09
powered by ブクログ最近、読んだ小説の中で一番面白かった。面白すぎて読む手が止まらなかった。人それぞれの「普通」があってよくないか?とか正解も不正解もないのにどうして正しさを押し付けたがるんだろう?とか考えてたから凄くすっきりした。 理解できないことが怖いから攻撃する人もいるし、理解をしようと自分に都合よく解釈しようとする人もいる。そっとしておくことの大事さをこの物語からは教えてもらったような気がする。
6投稿日: 2022.03.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文と更紗。子供の頃の自由だった更紗が文の救いになっていて逆に更紗も窮屈だった叔母の家からの救いになっていて。途中で週刊誌に抜かれてしまった時はかなり心にきてしまって読むのが辛いと感じた。幸せに。誰も理解しないだろうし、するつもりもないだろうけど幸せに。
4投稿日: 2022.03.09
powered by ブクログ一気に読んだ。 私たちが唱える正しさは時にその中身をよく考えず分かりやすさや共感できるかで一方的に正しいとしてしまうことがあると思った。 本人の本当の痛みを知らない人に外から場当たり的にかけられる優しさや綺麗ごとは時に苦しめることがあると思った。言った人に悪気は無いしよかれと思って言っているのだけど。 これを読み終わった後、春を感じる美味しい桜味のかき氷を食べた。文と更紗にも食べてもらいたいと思った。
5投稿日: 2022.03.09
powered by ブクログ「事実と真実は違う」という言葉が何度も脳裏によぎる場面がありました。周囲の優しさや配慮が偏見になってしまうこと。私たちの優しさや思いやりは捻じ曲がった解釈になってしまう可能性があることを感じさせられました。分かり合えない、分かり合おうともできない場面には寂しさを感じましたが、だからこそ、綺麗事で済まさないリアリティがありました。ただ、この2人の事実も2人が創り上げたものだとしたら...。2人の苦しみと愛(?)に考えさせられました。
3投稿日: 2022.03.09
powered by ブクログ読んでる時も終わらないでって思ったし、読み終わった後も呆然とした。 言葉にならないくらい好きです。 恋人家族友人仲間みたいなカテゴライズもなく、血の繋がりも肉体的なふれあいもないまっさらな二人。相手の幸せをただ祈る究極の関係。 世の中に『本物の愛』なんてどれくらいある? 正解を見せてもらった気がします。 胸がいっぱいでうまく言えない。 この本を読んでよかった。私が健康なうちに読めてよかった。 凪良ゆう、小説を書こうと思ってくれてありがとう。
10投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログこのレビューがすごく的を得ていると思った。 ↓ 相変わらず同調圧力からくる世間的常識ばかりが幅をきかすこの社会でどうにも「ほんとうの私」に居場所を与えられない人が多く、その鬱憤を他人に「常識」を押し付ける事で晴らす風潮がまかり通る時代だけど、そんな時代だからこそ「本当に望む関係に名前は無い」と訴えるこの一冊には読む価値があるのだ、と言いたい。これはそんな下らない世間から「ほんとうのわたしの居場所」を取り戻した一人の女性の奪還の物語である。
5投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログ事実と真実は違う。 読む前は何が違うのかと思っていましたが、この物語を通して理解が出来ました。また異なる視点を持てるようになったと思います。
4投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログ登場人物たちの葛藤や心の変化といった心理描写がとても美しく描かれている作品でした。心情をダイレクトにかつ、うまく比喩をつかってイメージを伴って伝えることができる小説の醍醐味ですね。
2投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログ著者はBL作家と認識してたので、まさかの本屋大賞になってて驚いた。 主人公達の少し歪んだ関係が悲しくも美しく描かれてると感じた。 感情が揺さぶられる作品。
3投稿日: 2022.03.08
