
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
昔を懐かしむほっこり話かと思いきや、どの話にも「死」や「思い出したくない過去」などの暗いイメージが現れてきて、徐々に冷たさを帯びてくる感じ、好きです。坂本裕二の「往復書簡 初恋と不倫」にも似たような感じ?個人的には「十五年後の補習」が1番好き。純一と万里子の関係がグッときます…過去に犯した人に言えない罪を抱えながらも関わっている男女の関係がたまらんのです…。
0投稿日: 2025.11.01
powered by ブクログ湊かなえさん(1973~)の作品、ブクログ登録は11冊目になります。 で、本作の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。 ---引用開始 高校教師の敦史は、小学校時代の恩師の依頼で、彼女のかつての教え子六人に会いに行く。六人と先生は二十年前の不幸な事故で繋がっていた。それぞれの空白を手紙で報告する敦史だったが、六人目となかなか会う事ができない(「二十年後の宿題」)。過去の「事件」の真相が、手紙のやりとりで明かされる。感動と驚きに満ちた、書簡形式の連作ミステリ。 ---引用終了
93投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ手紙形式で語られる真実。「十年後の卒業文集」では、千秋の行方と事故の真相を悦子が暴こうと、文面を疑い、過去の思い出を掘り返して本人確認しようとするところが怖い。千秋が悦子に化けていたなんて、久しぶりに会うと人の特徴なんて忘れてしまうものなのだろうか。整形で他の人になれると思うと、自分が見てきた、関わってきたあの子は誰だったのだろう…と自分自身の目を疑ってしまう。「二十年後の宿題」は竹沢先生の旦那さんが死亡した事故の真相について大場くんとやり取りするが、大場くんと仲良くしていたのは事故の原因を作った人物とされていた利恵だった。偶然にしてもできすぎてしまっているが、出会いたいと思った人と出会えるようにはなっているのかもしれない。利恵も事故を背負い、結婚できないでいた。誰かの死が足枷になり、人生の節目節目で決断できないなんて嫌だ。「十五年後の補習」は、お互い秘密を抱えたまま文通をする夫婦。万里子の記憶が戻った時、本当のことが明らかになる。一樹が万里子を襲うことを予想していて2人きりにした康孝。純一が万里子を愛し、最後まで守り抜く覚悟がないと罪を被れず、彼の手紙の、愛は最後の一文の「きみを愛している。」に集約されている。
28投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ好きな人を庇うためにつく嘘、自分のことを知るためにつく嘘、手紙しか持たない良いところをうまく利用している作品だった
1投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
手紙のやり取りで話が進む短編集。 そことそこが繋がるの?!っていう驚き。 湊かなえさんらしい、毒を孕んだ表現にうっすら嫌な気持ちにさせられるのが面白い。
0投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ世の中には数学みたいに一つの答えが出る方が珍しい。だいたいグレーだ。 手紙というレトロなやりとりで、人は騙され、内省し、過去の自分を知る。 思い込みたい方を思いこんで人は生きていくのは幸せだし、その思い込みは強さだ。 手紙のやりとりでの吐露の恐ろしさと、最後には愛を感じる感動の作品。
0投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログ2つ目の話が特に良かった。 同じ出来事でも、その時に感じることや状況は人それぞれだなと改めて思った。
0投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
手紙風のギミックを楽しむための作品かと思いながら読んでいると、作風に慣れてきた頃の「十五年後の補習」でやられた。 秘密や闇を抱えながら、お互いを思い合ってきた2人がとても綺麗で美しかった。どうか幸せであれ。
1投稿日: 2025.07.25
powered by ブクログ人と人を行き交う書簡で紡ぐ三つの連作と+α。高校時代をともにした者たちの「十年後の卒業文集」、恩師と生徒の「二十年後の宿題」、同級生であり恋人であるふたりの「十五年後の補習」、そして「一年後の連絡網」、各々の物語を描く。三者三様、手紙の特性を生かした作品。手書きの文字と文章だけで人物を判断すること、事実の解釈は人それぞれで思い違いや錯誤があること、会話ではないゆえに感情の虚偽も吐露もなし得ること。 どの作品も俊逸なのだが、やはり「一年後の連絡網」で脈絡なく触れられる数行に、往復書簡を通じた結果が描かれ、便りを伝える連絡網として本作品ではもっとも好きな書簡である。
1投稿日: 2025.07.05
powered by ブクログ冒頭から短いスパンで匂い立つ違和感に、わくわくというか、ゾクゾク。 湊かなえさんらしい、どストレートな嫌ミス本ではないけど、短編集のような形で手紙のかたちを取っていても、彼女の書く色になっていた。 手紙というものが好きなので、手紙とは…というテーマも魅せてくれた気がします。
1投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ前情報無しで読了 3つの物語が最終的に一本の線となると思い込んで読み進め、後半になるとあれ?って思い、ああ短編ねって事に気付くのにめちゃ時間かかった。 でも読みやすくて良かった。
1投稿日: 2025.06.28
powered by ブクログ一つの出来事でも自分の立ってる場所事情、その人の受け取り方で全てが変わる悲しさ。良かれは良かれであって、本当に良いものか?でも人にとっては人生の救いの始まり。多面的なのが人生よな。
1投稿日: 2025.06.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえの『往復書簡』は、手紙のやり取りを通して過去の事件の真相が明らかになる短編集。「十年後の卒業文集」「二十年後の宿題」「十五年後の補習」の三編で構成され、それぞれ異なる登場人物が、封印していた記憶や、知られざる事実と向き合っていく。人間関係の闇や葛藤、そして微かな希望が描かれる。 ・・・ 一か月ぶりの湊作品でしたが、なかなか面白かったです。 どれも湊テイストが濃厚な短篇集だったと思います。 ・・・ トップを飾る「十年後の卒業文集」は、高校時代の部活の仲間の結婚式に端を発する。 海外在住で一時帰国中につき日本のケータイがないという「悦ちゃん」が、過去に部活仲間内であった事件を手紙を通じて暴露してゆく、というもの。手紙の往復が続くにつれ、徐々に譲らない自我がむくむくと表れて、女の罵り合いになりそうなところがイイですね笑 湊さんらしい。最後にツイストがあり、え?そうなるの?と読者をうっちゃるのも湊流、ですよね。 「二十年後の宿題」は私が本作で一番気に入った作品。 小学校教諭が引退後に、かつて見ていた教え子の行く末を案じ、別の教え子(その子もたまたま教師)を頼りに、気になるかつての教え子6人に手紙を渡して近況を聞いてきて欲しい、と頼む。この現教師の教え子が一人また一人とかつての教え子に会い、その状況を先生に手紙で報告するのですが、これまたインタビューというか面会が進むにつれて、かつて起きた事件が異なる角度から明らかになります。 これもまた、最後にツイストがあります。が、むしろハッピーエンドな終わり方ですね。ベタですが好きな終わり方。 そして最後の「十五年後の補習」は、単身赴任の夫を待つ妻の手紙から始まる。一見スウィートな雰囲気で始まるも、そもそもこのカップルは中学生の時からの馴染みで、とある事件をきっかけにこの妻は当時の記憶を一部失っていることが明らかに。当初は海外での状況を綴る夫に対し、甘い言葉で返す妻であったが、徐々に話は過去の忘れていた記憶になり。。。 この妙にイヤーな感じが湊さんらしいかな、と思います。 ・・・ 本作に収録されている中篇すべてに共通しますが、物語の進捗と事実の小出し感がイイですね。事実が見えてくるまでのウズウズ感がたまりません。特に私は勘がいい方ではないので、じらされるように遅々と物語が展開するたびに、えーどうなるのー?と軽く悶えモード?でありました。 ・・・ ということで一か月半ぶりの湊作品でした。 相変わらずエンタメ性の高い作風でした。一日あればサクっと読めてしまいます。ミステリー系が好きな方にはおすすめ出来るかもしれません。
1投稿日: 2025.05.27
powered by ブクログ高校教師の敦史は小学校時代の恩師にかつての教え子の近況を教えて欲しいと頼まれ6人に会いに行く。6人と先生は不幸な事故で繋がっていたが…。手紙のやりとりでだんだん真相がわかるミステリー3編とエピローグ的な一編。過去は乗り越えることで始めて過去になるんだなぁ
1投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ読了。 往復書簡 / 湊かなえ 手紙のやりとりだけで物語が進む作品。会話だけなのに、そこに潜む感情や過去の出来事が浮かび上がってくる感じがとても繊細。辻村深月さんの『ツナグ』とかが好きならハマるかも。とchatGPTに勧められて読んでみた笑 手紙は出してから返信がくるまで時間があり、その間の心の動きも文章から滲んでくるようだった。LINEにはない良さかな。
1投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログ久しぶりの湊かなえさん作品。 これは短編集という括りなのか、、? 伏線を常に疑いながら読んでしまったけれど、湊かなえさんのミステリーとしては比較的暗すぎないストーリーになっているなと思った。
0投稿日: 2025.03.26
powered by ブクログ手紙形式でちょっと読みづらかった。3つ目の短編は真実だと思っていたものが二転三転して、最後に畳み掛ける感じで湊かなえらしい話だった。 一つの同じ事象を経験していても、その人の性格や前後の会話などで感じ方も変わるし、日にちが経つにつれて自分に都合の良いように記憶も変わっていて、そこから少しずつすれ違っていく様子が描かれていて、当たり前だけど面と向かって話し合うって大事だなあと。
1投稿日: 2025.02.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3編の短編集。 ①友人関係のもつれ②教師が昔の教え子たちを気にかけると同時にミステリーが展開されていく話③幼なじみでもある恋人との秘密が明らかになる 読者が手紙を除くという新しい視点で読むことができた。読みなれていないため、最初はとまどったが、独特の読後感があった。個人的には3つ目の作品が1番面白かった。
1投稿日: 2025.02.18
powered by ブクログ手紙のやりとりの中で過去の事件を明らかにしていくミステリー。実はこうだったと語られる内容が、事実はひとつなのに人によってとらえ方が違うのだということを教えられました。
1投稿日: 2025.02.17
powered by ブクログ標題の通りに、手紙のやりとりで進行していく。 心の傷となり、引きずって人生をいきてきた過去の事件の真相が次第と明らかになっていく、連作ミステリー。
0投稿日: 2025.01.08
powered by ブクログタイトルのとおり、手紙のやりとりで続く短編集です。それぞれ別の物語ですが、ひとつひとつ繋がっているところもあり、面白かったです。 「十年後の卒業文集」 ・・・放送部6人の物語。ラストに驚きです。 「二十年後の宿題」 ・・・恩師と教え子の物語。切ないけど、優しい話でした。 「十五年後の補習」 ・・・海外青年協力隊に参加した彼と日本で待つ彼女の物語。過去の事件を紐解いていく感じです。 「一年後の連絡網」 ・・・物語のその後が描かれています。
4投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログ湊かなえらしいな、という感想。 登場人物の文通を通して過去の事件の真実に辿り着くスタイル。 中高生の時に初めて湊かなえの作品に触れ、衝撃を覚えた記憶がある。本を整理しており、約10年ぶりに読み返してみた。物語の記憶は全くなかったが、大体どの章も結末が予想できてしまい、、、当時ほどの面白さを感じれなくなってしまったが、こういうジャンルは嫌いではない。
0投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログ手紙を通して各人が自分の知っている真実を語り、それが集まるにつれてどんどんと事実が明るみに出ていく様子が巧みだった。ひとの手紙をこっそり覗いているような背徳感もあって、読んでて楽しかった〜!
0投稿日: 2024.12.28
powered by ブクログ手紙のやり取りだけで進む短編集。 手紙という顔の見えない状態での会話だからこそ言える言葉に打ち明けられる秘密。 同じことを体験したのに、立場や環境が違うとそれぞれ違う見え方になる。 その見え方が複雑に絡まり一つになるのがとても面白かった。 今でこそ聞こうと思えばすぐに返事を貰えるが、すぐに返事が来ない手紙だからこそ込められた想いをより強く感じた。
1投稿日: 2024.12.25
powered by ブクログ最後まで読むのにちょっと疲れてしまった。 湊かなえさんの本は好きだけど、こちらはそこまで好きじゃないかも。
0投稿日: 2024.12.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3つともちょっとした繋がりのある話で、あ!これあの人じゃん!とか思いながら読んで楽しかった ちなみに最後の2人はどなた?登場したっけ? 私も巻き爪だから日本にいるうちに手術しようかなー
1投稿日: 2024.11.20
powered by ブクログ久しぶりに面白いお話に出会えました。愛に溢れていて、でもだからこその秘密。引き込まれて読み終えました!
1投稿日: 2024.11.16
powered by ブクログ十年後の卒業文集 高校の部活動の仲間が、仲間の結婚式で再会した同志の手紙の遣り取り。 二十年後の宿題 小学校時代の恩師に頼まれて、かつての教え子6人の近況を先生に知らせるため、会いに行く、高校教師が、その近況を先生に手紙で送る。 十五年後の補修 国際ボランティア隊として、海外に赴任した彼と文通を始める。 一年後の連絡網 「十五年後の補修」の結末。 響かなかった。
67投稿日: 2024.10.31
powered by ブクログ高校教師の敦史は、小学校時代の恩師の依頼で、彼女のかつての教え子6人に会いに行く。6人と先生は20年前の不幸な事故で繋がっていた。 それぞれの空白を手紙で報告する敦史だったが、6人目となかなか会うことができない(「20年後の宿題」)。過去の「事件」の真相が、手紙のやりとりで明かされる。 書簡形式の連作ミステリ。 --------------------- どうも この作者は書簡形式がお好きなのか。かなり多いと思う。 たまにはいいのだが、最後までこの形式というのは自分的には苦手。 飽きてくる。(お好きな人もいると思うので、これはあくまで私的な感想)
11投稿日: 2024.10.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえ作品にしては読後感が爽やかでびっくり。 どのお話も手紙をやり取りしている登場人物たちが、それぞれ持っている罪悪感みたいなものを手紙を通して少しずつ解していくお話でした。 みんな、幸せになってほしいなぁ。
1投稿日: 2024.10.12
powered by ブクログ初湊かなえ作品 読み進めていくとぐっと引き込まれる瞬間が来る ミステリーならではの感覚が気持ちいい 一気にそういうことかと繋がる感じがたまらない 自分だったらどうかするかと考えさせられる部分が多く感情移入して読めた 短編集だから読みやすくていい
1投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログ手紙を書く時に人は、相手を思って言葉を選び伝えようとする。 メールのやり取りでは起こり得ない、思いが伝わるまでの時間の長さ、距離感が物語をより奥深いものにしていると感じました。 とても良いお話が詰まっています。
1投稿日: 2024.09.19
powered by ブクログ「十年後の卒業文集」、「二十年後の宿題」、「十五年後の補習」どの話も手紙を用いてゆっくりと過去の事件について真相が明かされていく話であった。 【手紙だからできる表現がある。 辞書をひく。真意が伝わるようにと。】 メールや電話は非常に便利で自分の感情をいち早く相手に伝えられるといった利点があるが、簡単に伝えられてしまうからこそ言葉足らずで相手へ誤解を招いてしまう場合がある。 一方で手紙は、誤字や言葉遣い、読みやすさ、そして相手を思いやる気持ちが必要とされる。 自分自身も手紙を送るときには、まず便箋やペンを選び、時に言葉を調べ、相手のことを考えながら書く。 そうやってもらった手紙は十年以上経ったものでも大切にしていて、たまに読み返したりしている。 メール、SNS、AIによる文章作成便利な世の中になったが、手書きの手紙を送る時間は大切な時間であって、決して失われなければいいなと思う。
5投稿日: 2024.09.11
powered by ブクログ騙されながら、読み進む。わからなくなって何度も戻る。嘲笑うかのように、冷淡な語りで、更に複雑になる。湊さんワールドの典型。
4投稿日: 2024.09.04
powered by ブクログ2つ目の短編は映画『北のカナリアたち』の原作だそう。この人の作品には、『贖罪』や『Nのために』のように同じ事件を経験していても、その人の生い立ちや感性や価値観で記憶に残る「真実」や後の人生への影響は違ってくる、ということをベースにしたものが多いけれど、今回の作品もそうだった。ただ、珍しくハッピーエンドで、読後感は晴れやか。
0投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログ手紙のやりとり形式での物語は、斬新でした。 短編集のようで、各々の話が微妙に繋がっているという仕掛けも、面白かったです。
3投稿日: 2024.08.10
powered by ブクログタイトルの通り、全編手紙のやり取りのみで描かれる連作短編3遍+最後のデザート的作品1遍。 いずれの話も、手紙の往復をしながら学生時代の事件の真相に迫っていく、切れ味の鋭いミステリー。 湊かなえ節?が炸裂した、二転三転する展開には、 読んでいる方も踊らされます。 「二十年後の宿題」を原案にした映画、「北のカナリアたち」や、「十五年後の補習」が原作の特別ドラマなど、映像化されているものも多く、そちらも観てみたいところです。
15投稿日: 2024.08.03
powered by ブクログ手紙っていいなあと改めて思った。 直接会ったり、電話やメールじゃ言えないことも素直に話せるツール。 久しぶりに誰かに手紙書いてみたくなった。 2話目の先生とのやりとりが気に入った。 なかなか考えさせられる事故について色んなことが明らかになるんだけれども、自分だったらどうしたかなあ… それを目撃してた子供だったら子供なりにやっぱり色んなこと考えるだろうし…と色々考えを巡らせながら読んだ。 素敵な1冊でした\( ´ω` )/
30投稿日: 2024.08.02
powered by ブクログ一冊の本が手紙のやり取りだけで 紡がれているという手法に衝撃を受け購入。 やり取りが重なるにつれて明らかになる、 それぞれの想いや見えていなかった真実。 これが“文通”であることを忘れるほどの どんでん返しや伏線回収が圧巻だった。 『十五年後の補習』でもあったが 手紙にすることで普段は口にできないような いわゆるクサイ台詞だったり、 ちょっと変わった一人称だったり、 少し照れくさい本音が素直に表現できる。 だからこそ見ることができる熱い想いも だからこそ見えてしまった切ない嘘も。 人間のありのままの姿を映し出すものとして 手紙は未来永劫無くしてはいけないと思う。
0投稿日: 2024.07.10
powered by ブクログ手紙のやり取りだけで世界観に引き込む構成なのが凄い。より一層この世界に浸るならば、活字ではなく、実際の手紙のように手書き文字で、それぞれのキャラクターの人となりを想像しながら読めたら面白いだろうに…と思った。
0投稿日: 2024.07.09
powered by ブクログ10年後の卒業文集での本音と建前というか 所々嫌味な文言が手紙の中に入っていて 面白いがとにかく全員性格悪いなと感じた。
0投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログ手紙のやり取りだけでストーリーが完結するのに、ちゃんとオチがあるのがすごい。 ひとつめの、教え子6人を順に回る章が好き。
2投稿日: 2024.06.26
powered by ブクログ短編集が3-4つあった それぞれの手紙のやり取りは過去にあった事件を謎解くために描かれているが 手紙を通して人間関係を巧妙に描いてる 読者にしかわからないトリックや、ああ、こういう背景があったのかと思えるがほとんどの短編が心があったかくなる作品
0投稿日: 2024.06.13
powered by ブクログ最初はちょっと退屈だなーと思ったけど、タイパ、即レスのこの忙しい現代、気持ちを整理しながら手紙のやりとりするような心の余裕があってももいいんじゃないか 時間が味方になることも多いもの
0投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログ手紙は、相手からの返事がすぐに来ないからこそ、より相手のことにも自分の気持ちにも向き合える 本当はいいたかったこと、ききたかったこと、 きちんと伝えようと思った そしてだれかに手紙を書きたくなった
0投稿日: 2024.06.04
powered by ブクログ淡々と語りで展開していく湊かなえさんのスタイルは、冷淡な印象がミステリーにマッチしていてわりと好み。今回は手紙でのやり取りで、読む方には相手が本人かわからないし、緊迫感があって面白かった。 短編とは知らずに読んだので、途中で話が終わったような物足りなさを感じたけど、どの話も何があったんだろう?と興味を掻き立てられて引き込まれるお話でした。 ラストはあの結末でよかった〜!
17投稿日: 2024.05.15
powered by ブクログ✼••┈┈┈••✼••┈┈┈••✼••┈┈┈••✼••┈┈┈••✼手紙だからつける嘘。手紙だから許せる罪。手紙だからできる告白。過去の残酷な事件の真相が、手紙のやりとりで明かされる。衝撃の結末と温かい感動が待つ、書簡形式の連作ミステリ。 ✼••┈┈┈••✼••┈┈┈••✼••┈┈┈••✼••┈┈┈••✼ 手紙のやり取りだけ ①7人全員が手紙のやり取りをするのかと思って、誰が誰に送ってるのか把握しなくてはと構えてしまったけどそんなことはなくすぐ慣れた。 10年でそんなことになるか?と思ったりもしたけど、ラストは思いがけなくて面白かった。 ②入院中の教師が6人の教え子たちの近況を知りたく、教師となった教え子に調べてもらう話。その6人は過去にある事件に関わってた子たちで、最後に訪ねた教え子が事の始まりだった。 吉永小百合主演の「北のカナリアたち」の原作 これとは内容も違いそうだし映像も見てみたい ③郵便が届くまでに20日間かかる地との文通をする2人のほっこりした遠距離恋愛の話かと思ったら、やっぱり違った。2人で触れないと決めた過去の事件の真相が明らかになってく。 どの話も面白かった 手紙のやり取り最近しなくなったな
8投稿日: 2024.05.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえにしては珍しくイヤミス感はあまりないため、それを求めた人には物足りないかもしれない。かくいう私もそのタチだ。 ただ、読み終えたあとの爽やかさは湊かなえ本の中でNO.1ではなかろうか。
0投稿日: 2024.04.16
powered by ブクログ手紙によって、告白される真実や、事件の真相。こういう物語の進め方もあるのだと、面白かった。 あのときああしていればという後悔、過去に囚われず、今を生きる、過去と現在をどのように未来へ繋げていくべきなのかを考えさせられる。 三つの短編の中で、最後の「十五年後の補習」が一番良かった。罪は、消えないものだけど(物語当時は時効があったが)、お互いを思う気持ちが手紙の中から、伝わってくる。多分最後の手紙の最後に大家さんが誰かを連れてきていると書いてあったのは、手紙の宛先の彼女なんだろうな。二人には幸せになってほしい。 今は、メールやラインなど、簡単な伝達手段があるが、たまには手紙を書くというのも趣があっていいかもしれないと思った。
9投稿日: 2024.04.11
powered by ブクログ15年後の補習がとてもよかった うまく手のひらで転がされてしまい読む手が止まらなかった 最後のオチの付け方がかなり好み
4投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログ面白くて次から次へとページをめくったものの 何を伝えたいのか、ミステリーの要素が少なくて読み終わった後にがっかりした。
1投稿日: 2024.03.17
powered by ブクログ手紙形式で全容がだんだん明らかになる形式の物語が3つある。どれも中盤で肝を冷やすというかゾッとするが、終盤であたたかなきもちになる。
0投稿日: 2024.03.04
powered by ブクログ事実ではなく語り部の主観しか知り得ないので、なにが真実なんだろうかと想像しては裏切られてるを繰り返し。間に挟まれている2本目がいちばん好きでした。
2投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログ手紙のやり取りで事件の内容が明らかになって行く。対面での会話、電話、メールとは違い、手紙だからこその展開が面白かった。双方向のコミュニケーションではあっても、ターン毎、タイムラグ、表情が見えない事が鍵となって行く。他人の会話を覗き見ている様な罪悪感なのか不思議な感覚でした。そもそも相手に伝える手紙なので内容は分かりやすく、一気に読み進める事が出来ました。面白かった。
1投稿日: 2024.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
手紙形式の小説は、登場人物のプライバシーに触れているような気がして、スリルがあって面白い。 手紙であるからこそ、普通の物語のように急に真実が描かれることもなく前書きなどが書かれていてそれが良くも悪くももどかしかった。 特に、「十五年後の補習」はやっと真実が出たと思ったらまた次の手紙で新たな真実が浮かび上がるの繰り返しだった。 どの話も超どんでん返し、びっくり!といった話ではなかったが、前向きなおわり方をする話が多くて好きだった。
1投稿日: 2024.01.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
それぞれの視点によって、先生の印象が変わることで話がややこしくなっていく。 見えたものを見えたようにしか話していなくても、見え方が変わると、間違ったことを誰も言っていなくても話が食い違う。 手紙のやり取りというスタイルも新鮮で良かった。
7投稿日: 2024.01.08
powered by ブクログ書簡形式の短編集。事件の詳細が手紙のやりとりで少しずつ明かされていくのが面白くて夢中で読んだ。何をどこからどう見るのか。真実は一つ、でも人の数だけ真実がある。
1投稿日: 2024.01.05
powered by ブクログ三浦しをんさんの『ののはな通信』のようなお手紙のやり取りのスタイルです。 湊さんらしい一筋縄ではいかない、真実が徐々に明らかになるのをハラハラしながら一気に読みました。 普段のイヤミスではない、心温まる物語の中にも湊さんらしいドキッとする要素が盛り込まれていました。
1投稿日: 2023.12.20
powered by ブクログ短編集 手紙で物語が進んで行くので、普通の小説のように主人公の気持ちを知りながら読んだり、主人公の企てを知りながら読んだりするのではなく、手紙を読む側の登場人物と同じ気持ちを味わいながら読み進められるのが面白い。 1話目 現実でもよくある位噂の独り歩きからの本人はあまり気に止めて居ないという展開に共感出来た 2話目 その後を想像させる終わり方が良かったが、私は湊かなえの描く女性像と敬語が嫌いなので、物語は好きだがその登場人物を常に表し続ける手紙方式で物語を進めていくというのは私は苦手だったのでここでギブアップ。
1投稿日: 2023.11.29
powered by ブクログ3話+後日譚で構成されている短編集。 手紙のやり取りの中で過去の真実やそれぞれの想いが明かされていく、少し珍しい形式のお話。 どれも簡潔で面白かったけど、ハッピーエンドの作品ばかりだったので「イヤミスの女王」の作品と思って読んでしまうとどうしても物足りなく感じてしまうかも。 ただ中盤から話の展開が一気に二転三転していくところや、登場人物一人一人が抱えるそれぞれの真実の描き方はやっぱり流石でした。
1投稿日: 2023.11.19
powered by ブクログ表題の通り、手紙のやり取りだけで、語られるミステリー。 3編の短編+後日譚という構成です。 手紙でそんなところまで書くか?って思うところはありますが、手紙のやり取りが続く中で明らかになっていく真相という展開です。 ■十年後の卒業文集 学生時代の事故の真相、その時の人間関係が徐々に明らかになっていきます。 手紙を書いている人物は成りすましなのか? ■二十年後の宿題 小学校時代の恩師の依頼でかつての教え子に会いに行き、それを手紙で報告する物語。 二十年前、先生の夫は川で溺死。その真相とが明らかになっていきます。 これは、よい感じで終わってよかった。 ■十五年後の補習 国際ボランティアとして海外に赴任した男とその彼女の手紙。彼女は過去、ある事件の記憶を失っています。 その記憶にあった事件の真相は? ■一年後の連絡網 十五年後の補習の二人の後日譚 二十年後の宿題は映画「北のカナリヤたち」の原案とのこと。 映画見てみたい!
78投稿日: 2023.11.05
powered by ブクログ一つの出来事でも人によって捉え方は違って、それでもいいと思いました。ほんとはこうだったんだよと皆に伝えるのが全てではないというか… 個人的には「十年後の卒業文集」は女子同士の腹の探り合いで好みではありませんが、「二十年後の宿題」と「十五年後の補習」は好きでした。 読み始めは手紙形式に取っつきにくさを感じましたが、読んでいくうちにメールじゃなくて手紙の文体って素敵だなと思いました。
2投稿日: 2023.10.11
powered by ブクログ湊さんの作品は、実は暗い感じがしてあまり好きではないんです。読み始めるまでに勇気がいります。が、一旦読み始めると、いつも止まりません。先がどうなるかどうなるか気になって気になって一気に読んでしまいます。今回もそうでした。結局は読みやすいし面白いんだって事を今回の3冊目でやっと気づきました。それに今回はハッピーエンドとまで言えなくても少しホッコリする作品が何点かあったのも救い。今までは湊作品少し敬遠してたけど、これからはどんどん読んでみようって思いました。 (2023/10/8、他の読書管理サイトからお引越し。レビューは読了当時の記録。)
1投稿日: 2023.10.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえ作品らしい、それぞれの登場人物から語られる(今回は手紙ですが)その人の見た過去、真実、嘘、人間の嫌な部分、思春期のドロドロした気持ち。この人の立場が自分だったらどう考え行動するのか、想像してぞくぞくしながら読みました。でも最後は2組のカップルがまだ繋がっていることがわかって安心できました。
1投稿日: 2023.10.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今ではほとんど書くことのなくなった手紙でのやり取りを通じてお話が進んでいく形式。こんなに長い手紙が私は書けるだろうか?と日々SNSでいかに細かく連絡を取り合いすぎているのかを痛感しました。(連絡とっていなかったら、会えない間のお話がどんどん溜まっておのずと文書が長くなる筈だから) ・十年後の卒業文集 放送部の同級生の間で交わされる手紙の中で分かっていく松月山転落事故の真相。憶測がだんだん事実のようになってしまうが、本人の手紙によって真実がわかる。 ・二十年後の宿題 かつての恩師から、6人の子供の現在を調べて教えて欲しいと頼まれた大庭敦史。彼らに会っていく中でたどり着いたのは婚約を考えている彼女だった。 ・十五年後の補修 国を跨ぎ遠距離になったカップルの手紙のやり取りを通じて明かされる、子供時代の事件の真相。 彼氏の愛の深さに感動した。ひたすら優しい人だと思った。 ・一年後の連絡網 十五年後の補修で最後2人がどうなったのか、彼氏側の同僚のやり取りで明らかになる。 大家さんが大声をあげて連れてきたのは彼女だったのかな?(最初は警察かと思ってバッドエンドを想像したが)2人が仲良く付き合いを続けていることがわかって、温かい気持ちになりました。
0投稿日: 2023.09.27
powered by ブクログやっぱり湊かなえさんの本は面白い。読み飽きない。 大きく3つの話が手紙などの媒体によって書かれていたけど、どれも真相に迫っていく話だった。 読んでいる中でもし自分だったらどうするのかとつい考えちゃう所があって、それも含めて楽しかった。 人の考えていることって自分が想像しているより案外違っていて、自分が意識していない所で誰かを傷つけているのかもしれない。でも、ずっとそんなこと気にして生きるのは少し息苦しいから、今自分が特別意識しないくても楽しく笑い合える友達、家族を大切にしたいと思う。
0投稿日: 2023.09.14
powered by ブクログ手紙形式で、過去の事件の真相が分かっていくスタイルに初めて会った。新鮮で面白いけれど、怖く感じるところもあった。 タイムラグがある分、自分なら衝撃が強くて、手紙を書けない気がする...
2投稿日: 2023.09.13
powered by ブクログ15年後の補習が素晴らしかった! 気になって気になってどんどんページが進む。 手紙形式だから読みやすい。 愛ってすげぇ
2投稿日: 2023.09.08
powered by ブクログ◯でも、ありがとうって受けてもいいんじゃないかって思った。それで、いつか返せたらいいって。単純だろ、卵焼き一つで。(133p) ★短編が4つ。いずれも、二人の人物が交わす手紙で物語が進行する。手紙だから延々一人語りになる。往復される手紙で徐々に真相が明らかになっていく。 ★一つ目の話は、友だちのふりをしながら、相手のことを全く信用していないのに、情報は引き出したい、という駆け引きみたいなやり取りが気持ち悪かった。 ★二つ目の話は、関係者の証言により明らかになっていく事実によって、事件の見え方がどんどん変わっていくのが面白かった。 ★三つ目の話は、本格サスペンス+純愛のストーリー。まるで宮部みゆきさんのような。 ★4つ目は今までの登場人物の名前が出てくる、ごく短いエピローグのような話。
5投稿日: 2023.09.05
powered by ブクログとても読みやすかった。それぞれのストーリーが最後に繋がるのかと思ったが、そこまで驚くこともなく少しガッカリ。
0投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログ短編集。題名の通り、手紙のやりとり形式で物語が描かれていてかなり独特。 お互いの思い違いや勘違いで不幸を招いていたところが、この人の作風っぽくて好き♪
1投稿日: 2023.08.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いわゆる湊かなえのイヤミスではなく、どれも比較的すっきりするお話。 憶測や噂って、発信者たちの主観とか隠したい部分とかが含まれて歪められて伝わってしまうから怖いし、振り回されるのはろくでもない。こういった表現は湊かなえらしい文章で面白かったです。 十五年後の補習は、真相かと思ったら嘘で次が真実かと思えば真実はまた別で、一瞬何が何だか分からなくなった。けれど結果は優しい嘘、手紙でのやり取りがもどかしいけど、手紙だからこそのやり取り。この2人にはこの距離時間が必要だったんだなと思いました。
0投稿日: 2023.08.13
powered by ブクログ複数の視点 手紙のやり取り 作者のお箱の設定が 盛り込まれた短編集 物語が何度も裏返る様は 心地よい
0投稿日: 2023.08.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読みやすく、あっという間にひきこまれた。二十年後の宿題が一番好きだったかな。様々な人がいろんな角度で同じ場所にいて、でも、事実はひとつで。時が経つと、その事実の捉え方も変わってくる様子が面白かった。自分が教員をしていたということもあって、わたしだったらどうするかな…と考えながら読んでいた。十五年後の補習は、協力隊をみる、海外の人の考えの一部もあって、そういう一面もあるのかと思った。
0投稿日: 2023.08.04
powered by ブクログたまには推理小説も悪くないですね。湊かなえの日本語が好きな気がした。他のも読んでみたい。 とはいえ、やっぱりミステリーは「好み」ではない。 感情が一切生まれず、読後に浮かんだ感想は、 「事件事故の取材に思い込みは厳禁!A, B, Cだけではなく、Фも頭に入れて頑張ろう」ですって。助けて。
0投稿日: 2023.08.02
powered by ブクログ手紙のやり取りでの小説なので、臨場感ある表現がなかなか難しい。 手紙のやり取りで謎が解けていくのは面白い表現ですが、面白い内容なだけに手紙でのやり取りじゃない方が良かったような気がする。 それでも手紙のやり取りであれだけの表現はお見事です。
0投稿日: 2023.07.18
powered by ブクログ書簡体小説 手紙×ミステリーって、説明が多くなりそうやなと思っていたけど、上手く文章に練り込まれていて、さすがだなと思った
1投稿日: 2023.07.11
powered by ブクログ3つの物語が収録されており、その全てが手紙のやり取りで物語が進行されます。 文通する形で展開されるのですが、手紙の内容からどのような状況なのかわかるのが面白いなぁと思いました。 どの物語も読後感が優しい感じです。 冒頭から中盤にかけて陰鬱な感じがしても、最後には温かな気持ちになるお話が集まっていました。 ただし、読むのが辛くなる場面も多々あります。 「女性に暴力をふるったりレイプしたりする男は絶滅してください」ってことを強く言いたくなります。
1投稿日: 2023.07.03
powered by ブクログ続きが気になって、すらすらと読んでしまった。 学生時代の女子達のやりとりにはさすが。 誰もが持っている身近だけど言語化は敢えてしたことないようなイヤな部分がうまい。 どの作品も総じて面白かった。 イヤミスより読後感はすっきりという感じで、私の中では好きな湊かなえさんの作品になった。 あとがきが吉永小百合さんだということ、北のカナリアたちが『20年後の宿題』を原案にしていることも初めて知り、最後の最後まで楽しく読んだ。
2投稿日: 2023.06.07
powered by ブクログ手紙のやり取りのみで進んでいく話。 最初はなんとないやり取りのみで、どんどん真相がわかっていくのは面白い。 どの話も事件の真相はわかるが、後味が悪いものではなかった。 告白の作者の方なので、それを警戒していたが、そんなことはなかった。
1投稿日: 2023.06.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
手紙のやり取りだけ。 それだけでどんどん明かされていく真実。 紙に書かれた文字だけだから、その真実が真実なのか、送り主は、読み手は本当にその人物なのか…見えない、わからない。 顔が見えない者とのやり取りだけで終始展開する稀な作品。 ① 「十年後の卒業文集」 何年も会っていなかった同級生とのやり取り。 行方不明の友人を心配しながら、手紙を通し学生時代を振り返る二人。 最後に「あっ」な衝撃。 ② 「二十年後の宿題」 自分が受け持った教え子たちの現在が気になり、一人の教え子(現在、教師)に6人の今について調べて欲しいと依頼。 一人ずつに会いわかっていく現況についての先生とのやり取り。 ※映画「北のカナリア」の原案らしい。観てみたい。 ③ 「十五年後の補習」 海外協力隊として海外に行った恋人とのやり取り。 その中で二人が関わった過去の事件について明かされていく。 ④「一年後の連絡網」 これは③のその後についてのおまけ程度の短さ。 手紙だからこそ生まれる時間により、互いに色々考え不信感や疑念が生まれる。 悩んだ末、自分の今まで言えなかった胸の内まで明かしてしまう。
1投稿日: 2023.05.19
powered by ブクログ全て手紙のやりとりで物語が進む形式です。 書き手によって目線が変わり、新たな事実や、思いが明らかになっていくのが面白かったです。
0投稿日: 2023.05.08
powered by ブクログ2周目を読んで気付きましたが、時系列が違うとはいえ手紙を書いている人達は全て繋がりがあったみたいですね。 最後の書簡の中に最初の書簡の登場人物の名前がちらっと出てきたりする展開が好きでした。 個人的には、1つ目の書簡が心に残りました。 昔の事件に対するそれぞれの胸の内がリアルすぎて、締め付けれるような思いでした。 まあこれに関しては主人公に頼み事をした恩師が策士であったことに驚いたのも事実です。笑
2投稿日: 2023.04.02
powered by ブクログ・十年後の卒業文集 ・二十年後の宿題 ・十五年後の補習 上記3編からなっている。 ○年後…という題名が共通だが、それぞれ内容に繋がりはない。 どれも、「往復書簡」という題名の通り、手紙のやりとりのみで小説がなりたっている。 「告白」の時もそうだったが、この人の作品は書き方が少し捻くれているのが多いのか? まだ、2冊しか読んでないからわかんないけど。 文庫本には上記3編に加えて、「一五年後の補習」 のその後の話である「一年後の連絡網」という超短編が加えられていて、ん?となったまま終わっている部分を完結させている。 湊かなえってミステリー作家なのか? こういうのはあまり好きではない。 人、殺しすぎ。 事件事故、病気、自殺などなど… だから、どれも暗い雰囲気が漂っている。 「二十年後の宿題」は映画「北のカナリアたち」の原作だが、ずいぶん内容は違うようだ。 本よりも映画の方が良さそうだね。
0投稿日: 2023.03.30
powered by ブクログ手紙を通して物語がすすむ。距離があるからこそ伝えられる本音、タイムラグがあるからこそ生まれる嘘。 そんな事実いらない…と思いながらも、その事実を知った上で変わる関係性をわくわくしながら読み進めた。
1投稿日: 2023.03.26
powered by ブクログこちらも何度も読み返した作品。 気付いたら読み終えてしまった、そんな感覚であった様に思う。 だが、本というのは不思議なもので、あれほど衝撃的であったはずの内容もうろ覚えになり、その時に抱いた感情は完全に記憶から無くなってしまっている。 (本全般の話となってしまうが、)読む歳によってどの様な感想を抱くかは異なるし、その時に抱いた感想はもう2度と抱かないものだとも思う。 だからこそ、ここに繋ぎ止めたい。
0投稿日: 2023.03.11
powered by ブクログ書簡形式の短編集。 人間らしさが出ていて生々しい作品や、 暖かい気持ちになる作品もあり、気がついたら読み終わってた。
2投稿日: 2023.03.08
powered by ブクログこの本全部が手紙になっているという形式が面白くて好きだな。人の手紙を覗いているような。読んでいくにつれ明らかになっていくこと。それを探すのがまた面白かった。
3投稿日: 2023.03.03
powered by ブクログタイトルの名の通り、手紙のみで物語が進められていく。いくつもの手紙を読み終えたあと真相に辿り着くのが、湊かなえという感じがして面白かった
1投稿日: 2023.02.26
powered by ブクログ2021/09/26 #往復書簡 #湊かなえ 《感想》 3つの短編小説が入っている作品! 全てに共通しているのは、題名通り手紙を送り合い手紙の文面で話しが進んでゆく。 ①十年後の卒業文集 放送部の仲間だった10年ぶりに結婚式で再開。 悦子は、そこで5年前に顔に傷を負った千秋が行方不明になっていると知る。悦子は真相を知る為にそれぞれに手紙を送り真実を突き止めに動きます。 しかし、ラスト手紙の差出人に衝撃が!!最高、、、。 ②二十年後の宿題 20年前、学生だった6人はある事件に関係。 主人公の先生は現在放送部の顧問。夏休みを利用し恩師からの頼み事を果たすため6人に会いにゆくんですが、 6人目が何と衝撃の人物!過去の後悔を乗り越える為に 恩師はしっかり手助けをしてくれてました。 ③15年後の補修 結婚を意識し始めた2人、しかし2人には思い出さなければならない、そして乗り越えなければならない過去があった。 離れた国からの文通によって、今一度お互いを必要とするのでした。とにかく文が綺麗、最後はホッコリ。 以上3点です! 文通って良いなぁと、中学校振りに私も思ったのでした。 メール、電話、会話ではなくて手紙だからこその良さありますよね。 しかも、ハード版には掲載されてないんですが、 文庫本発売の際に。④一年後の連絡網 が載っているんです!それぞれの短編に出てきた人の今の暮らしが簡単ですが載っていて楽しそうです! 湊かなえ作品にしては暖かい作品となってました! #湊かなえワールド #湊かなえ作品 #湊かなえ好き #湊かなえさんシリーズ #book #文庫本 #小説 #文庫本が好き #小説好きな人と繋がりたい #湊かなえ好きと繋がりたい
1投稿日: 2023.02.14
powered by ブクログ手紙のやり取りのみでストーリーが進んでいく。こんな形の小説に出会ったのは初めてだったが、作中に出てくる「メールを打つときとは違う気分で、自分の気持ちを表現出来そうな気がする」という言葉のように、言葉が交わされながら進んでいくストーリーとはまた違った感情移入をしていたと思う。
6投稿日: 2023.02.06
powered by ブクログ話は3つ+1つあって、 それぞれのストーリー構成もおもしろい。手紙や、過去をたどる聞き取り調査的なもので、当時の事件の真相とその過去を追う関係者の現在をあぶりだす。 一つの事件に対して、そこにいた人々の異なる経験、様々な視点と記憶があるということが、出来事を複雑にするし、そうやって社会とかが成り立っているということに改めて気づかされる。そして同じ出来事でも、受けている影響やその度合い、引きずっているものや追っている傷、それぞれ違うし、それぞれのライフステージでも変わってくるし、理解しきれない部分のほうが多いといなーと思う。 ミステリー小説の読み方を探っている…
2投稿日: 2023.02.03
powered by ブクログ手紙のやり取りで進んでくスタイルの小説 多分このスタイルだとそこまで深い展開作れないから読みやすかったです 高校入試もそうだったけど、湊かなえさんの作品は普通とは違う書き方した作品が多いんですね 次はどんなのがくるか楽しみ
2投稿日: 2023.01.19
powered by ブクログ文通で連絡を取り合う登場人物たちの手紙を盗み見ている構図。湊かなえさんの作品ではままある私が大好きな手法を用いている作品だった。収録された4つのお話(文通)の中で登場した些細なワードが最後の数ページでカチッと繋がって、ゾワっとする感じ。伏線が回収されたのに爽快感とは違いなんだか少し心地が悪く、でもなぜそう感じるのかわからないモヤっとする感覚も残って、それなのに読了後の満足感は最高だった。
2投稿日: 2023.01.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんとまぁ面白い形式だ。「十五年後の補習」はSPドラマで知ってた。「十年後の卒業文集」は人物把握に少し戸惑った。「二十年後の宿題」が一番好きです。どの物語も最後の最後に驚かされる。湊かなえにハマりそうです。
0投稿日: 2023.01.10
powered by ブクログ手紙って素敵だなと思った 相手のことだけを思って時間をとって便箋選んだりして、文章でやり取りするのは今のこの時代にとってすごく貴重 文字には人柄が出ると思うし、相手のことをより知れるんじゃないかなと思った
0投稿日: 2023.01.01
powered by ブクログひたすら手紙のやり取りが続く。 湊かなえさん特有のあっと声が出てしまうような繋がりもあって、引き込まれて読みました。 イヤミス度は低めですが、人間の深い問題を提示しているように感じます。
1投稿日: 2022.12.20
powered by ブクログ手紙のやり取りのみでストーリーを展開していくからこそのオチが面白い。 一方で、背景の説明やこの時代に何故メールではなく手紙なのかのやや言い訳っぽい解説?が含まれているのが読み手への優しさでもありつつ若干引っかかってしまった。
0投稿日: 2022.12.18
powered by ブクログ湊かなえ作品を読む時結末を予想して書くが見事にはずれる 手紙だけを用いて三遍のストーリーが展開される 初めのストーリーは現代のスマホ文化では難しいような話の構成も手紙ならではで成り立っていた。 二つ目のストーリーは目的不明いつの時代にこんな長い手紙を書き合ってスマホを使えば便利なのにと感じた。最後の最後で伏線回収大掃除パラダイス 三つ目のストーリーは読み進めていけば行くほど今起きている状況と過去の話が合わさって気味悪い最高 ただたんたんとしていて一つの話も若干長いので他の湊かなえ作品が好きでも好みは分かれるかも
0投稿日: 2022.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どの短編も途中までイヤミスっぽいのにラストで救いがあってホッとした 県外で暮らしている友人に手紙を書きたくなった
2投稿日: 2022.11.30
