
総合評価
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powered by ブクログ生活保護の不正受給を模索する人達。それを見定める生活保護課の人達。不正受給を食い物にする裏社会。悪い夏に悪い人達ばかりの息苦しさ。 生保関連の小説は最近多いけど、生活保護課側の男性が転落していく様子は、気持ち悪い。 仕事としても、毎日会話にならない相談を受け続けると、自分を保ちにくいかもしれないね。 どこまで皆んな堕ちるのか、気になって読んでしまいましたが、ラストは、逆大円団。逆大団円。
76投稿日: 2023.04.27
powered by ブクログ帯の クズとワルしか出てこない。 最低にして最高。 文章に惹かれて購入。 序盤はなかなか読み進めるのが、 正直退屈だったが、 中盤、後半に行くにつれて興奮して 一気読みするくらいの作品。 いい意味で捉えて欲しい“胸糞”の一言。
8投稿日: 2023.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後の方はパラサイトみを感じた どんどんぐちゃぐちゃになっていく主人公とか一瞬は夢見たけど薬を飲ませるという選択で結局は幸せになれなかった女とか、非現実的だけど少しの過ちが積み重なってどんどん転落していく様は現実味もあった。真面目に生きよう
7投稿日: 2023.04.14
powered by ブクログ短時間で読めるので新幹線での移動中とかにはいいかも。 文学的な要素はない 最後のシーン吉本新喜劇さながらで笑ってしまった
4投稿日: 2023.03.31
powered by ブクログ出てくる人みんな悪っ! 金!金!金!自分のことばっかり 人生は周りの人で良いようにも悪いようにも変わるもの。
13投稿日: 2023.03.21
powered by ブクログミステリ作品として評価するのは難しい。 「第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞」ですが、内容紹介に「迫真の犯罪小説」「負のスパイラル」「壮絶な悲劇」とあるように、本格ミステリではありません。 最後の数ページで伏線回収はありますが、いわゆる「大衆小説」に分類されるかと思います。 作者自身があとがきに書いているとおりの作品として読めば面白い内容です。
5投稿日: 2023.03.15
powered by ブクログ時々見る、「夢だったらいいのに!!」と思っていたらほんとに夢だった、よかった、という目覚めの悪さまでがセットのあの悪夢が全て詰まった1冊。 エピローグまで救いの一切ない容赦ない展開のしかたが、かえって鮮やかなまで気持ちがいい、最高に最悪な読書体験ができた。
5投稿日: 2023.03.10
powered by ブクログ一言でいうと、なんじゃこれは!!! それ以外出てこない 帯に「ワルしか出てこない」と書いてあったけどまさにその通り もう…なんじゃこれは!!! なんじゃこれは! …の割には… 確かなメッセージ性 個性的なキャラがたくさん ストーリーの展開の速さ 人間の愚かなところを突いてくる 共感したくないのに共感してしまう感などなど 誇張なしで素直に面白かった! ちなみに あまりストーリーに関係ない、脇役だろうと思っていたアイツが! 結局一番人間臭くて、 私は一番好きになっちゃった!
2投稿日: 2023.02.28
powered by ブクログ生活保護にまつわる、最後まで救いのないお話でした。 まともな大人が一人も出て来ないのがすごい。 一気に読んでしまうくらい惹きつけられました。 他の作品も読みたくなりました。
6投稿日: 2023.02.11
powered by ブクログ一日で一気に読んでしまいました!止められなかったです!最後は、悲劇へ叩き堕とす!となっているけど、もしかしたら?!もしかしたら?!と思い読み進めました!期待を裏切らない最後でした!
2投稿日: 2023.02.05
powered by ブクログ暑い刺す様な日差しが悪夢の様に 感じられる内容だ。 生活保護の不正受給をめぐる悪夢の連鎖 読んでいるこちらもじっとりと嫌な汗を かいている気分になる。 真夏には読みたくない作品だか、フィクション とは思えないリアリティーもあり そこが一番気分がわるくなる。
2投稿日: 2023.02.05
powered by ブクログ主人公の1人、守が脳内で濱田岳に勝手に変換された ネトフリドラマとかで観てみたい作品 闇金ウシジマくんの様にダークネスで 登場人物が複雑にそれでいてわかりやすく絡み合い 終焉に向かっていく 終わり方も割と好きな終わり方
2投稿日: 2023.02.02
powered by ブクログあまり主人公にきょうかんできませんでした。 好みが分かれるとは思いますが、最期の方は笑ってしまいました(笑)
3投稿日: 2023.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人生において転落する瞬間は至る所に転がっている それを極端な形で描いた作品 主人公の佐々木守は公務員からヤク中、はたまた殺人未遂犯にまで驚きの転落を遂げた 同僚の高野の転落は自業自得だが、佐々木は違う 相手が悪かったとはいえ、ただ純粋に恋をしただけだ その結果、知らぬうちに金をせびりとったことにされ、MDMAを大量摂取させられている 愛した女からは裏切られ、受け持ったケースには自殺され…… 大小問わなければ、こういった事象は社会に溢れているのかもしれない たったひとつの選択ミスでボタンの掛け違いのように全てが悪い方向に向かう そう考えると恐ろしい どの人間もたしかに悪人として設定はされているのだが、それぞれの人間にはそれぞれの主張があり、ひとつひとつを解いていくと一見まともなようにも思える 意味のわからない論理から導き出される結論や間違えたまま突き進もうとする必死さは側から見ていて可笑しさや愛らしさすら感じさせる 著者の描くキャラクターはどの人も人間味に溢れている 初めて著者の作品を読んだが、久しぶりに著者でまとめ読みしたくなった
3投稿日: 2023.01.22
powered by ブクログ守くん。 彼だけが1番遠いところへ行ってしまった。 それがとても辛い。 そんな事ある? 最後は希望があったけど。 辛くて読んでられなかったよ。 イメージとして、もう少し明るい悪かと 勝手に想像してたからショックだった。 転がり落ちてく善人。
2投稿日: 2023.01.03
powered by ブクログケースワーカーという仕事をよく知らなかったが、色々な人を相手にするのは大変そうだなと思った。自分が医療従事者で、生活保護受給者の患者を相手にすることが多いが、生保でもいろんな人生でそこに至った方がいるのかと思った。ストーリーはなかなか面白く、サクッと読める作品。最後はなんとなく皮肉っぽくて良かった。
3投稿日: 2023.01.02
powered by ブクログ久々に一気読みした作品だった。 一つの恋愛感情がきっかけで転落してしまった物語だった。「恋は盲目」と言うが、まさにその通り。特に、主人公のように異性から好感を持たれることが少なかった人生を送ると、大きなコンプレックスになり、衝動的になってしまうものなのだと思う。 人との関わりは人生に大きく影響するということにも気づかせてくれる、面白い物語だった。 ★印象的なフレーズ 「人間、転落すんのってあっという間だね」
4投稿日: 2022.12.27
powered by ブクログほんの少しの悪だくみ、あきらめや出来心、しょうがないじゃないという気持ちからの行動の悪循環が積もり積もってゴロゴロと転落していく様は客観的に読む分には楽しめるが、この本の様な笑えない現状の人はどんどん増えているんではないかと思うと恐ろしくもある。
10投稿日: 2022.12.22
powered by ブクログ26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して――。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす!
0投稿日: 2022.12.18
powered by ブクログ全員悪かクズという煽りは正解でしたね。 最後まで何も救われない話はあまり好きでは無いけど、話のテンポの良さと引き寄せられる内容であっという間に読んでしまいました。 映画化されそうな話でもあるので、もしあれば楽しみにしています
2投稿日: 2022.12.14
powered by ブクログ確かに対岸の火事なのかもしれないが、いつどんな状況で自らに降りかかるかもしれない事なのだと思います。 遠い様で近い出来事なのかもしれない。
2投稿日: 2022.11.26
powered by ブクログ本屋さんのPOPに惹かれて購入。 ハッピーエンドでもバッドエンドでもないけど、とにかく読みやすく面白かった。 さすが本屋さん、たいしたものだと思う。
5投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログ※ 初めて読む染井為人さんの小説でしたが、 何層も積み重なった社会問題がテーマで 非常にヘビーでした。 凄惨な場面や残酷な描写の重々しさではなく、 どうにもならない生活苦に喘ぐ人がいる一方で 意図的かつ悪意を持って生活保護の不正受給を 行う人が描かれていて、主人公の抱く憤りに 共感を覚えます。 ネグレクトや薬物依存、生活保護が受けれず 生きることを諦めて死を選ぶ親子、 断ち切れない負の問題が絡みに絡んでいて、 蟻地獄のようです。 夏だけで終われない、一度陥ると 抜け出せない怖さを突きつけられました。
16投稿日: 2022.11.03
powered by ブクログ生活保護を題材に、役所側受給者側その他様々な人間達が織りなす物語。 5人?の視点から物語が語られ、それぞれが何を思って生きているのか、全体を俯瞰して物語が進んでいった。 中盤以降、それぞれがどうなってしまうのか、読み進める手が止まらなかったが、 最後は読むのが辛くてたまらなかった。
1投稿日: 2022.11.02
powered by ブクログどんどんどんどん流されていく。 悪い人間ばっかり、 小さなきっかけで転がる悪循環。 うまくいかないときは、 こんな状況やろな。
2投稿日: 2022.11.02
powered by ブクログ帯の惹句に「クズと悪しか出てこない」みたいなことが書いてあって、気になって購入。読んだ結果は...「なんでこんなもん読んじまったかな(-.-;」ですな(^ ^; 本当に、登場人物全員、まともじゃない。あ、クズと悪の他に「馬鹿」も出てきますが(^ ^; とにかく、どっからどう見ても「救いがない」話で(^ ^; その中で、一条の光が見えてくるも、最終的には全てバッドエンドになるという(^ ^; むしろ「ちょっといい話」がある分、落差が大きくて救いがない(^ ^; にくいことに文章力...と言うか描写力が巧みで(^ ^; やりきれない夏のクソ暑さがページからにじみ出してくる(^ ^; あぁ、暑苦しい(^ ^; ...と、これだけ文句を並べても、ぐいぐい最後まで読まされてしまう、不思議な求心力を持った一冊(^ ^; 我が国の「下の方」では、こんなことが実際に怒ってるんだろうなぁ...(^ ^;
5投稿日: 2022.10.28
powered by ブクログ描写が上手く、自然と登場人物の行動や身なりが想像できます。 あと、最後のあとがきが好きです。 人生は悲劇と喜劇が共存している。そう思ったら私が悲しいと思うことも誰かにとっては笑えるものであり、心の底から幸せだと感じることも他人から見ると憎く、虚しく、悲しいものなのでしょう。今回の作品の真髄とも言えます。
2投稿日: 2022.10.17
powered by ブクログ文庫本の帯にある通り、クズとワルしか出てこないので、読んでる時も読後感も最低。そんな酷い状況にある生活保護不正受給者と役所の福祉課職員たちの騙し合い、企み、悪事などの数々。どんどん読ませるストーリー仕立てはまあまあというところ。最後の方の落とし方にはちょっと引っかかるところがあり、甘めの四つ星。
7投稿日: 2022.10.01
powered by ブクログ本屋でお薦め本として平積みされいて手に取りました。 普通に仕事していた人が転落していく姿に何とも言えない感情がわきました。 人ってこんなにも簡単に堕ちるのかと思うけど そんなものなのかも知れないと…。
6投稿日: 2022.10.01
powered by ブクログ些細なキッカケから人生が壊れてしまい、それが幾重にも重なってしまった時に何とかなっていたものも全て破滅してしった。人との関わり方を再度考え直すことができた作品。
6投稿日: 2022.09.27
powered by ブクログ染井為人、そめいためひと。初めて読んだ。鈴木くんが、宿泊中のホテルジャパネスクに持ってきてくれた。悪い夏が終わる、九月に読了。最後は止まらなかった。
1投稿日: 2022.09.25
powered by ブクログどいつもこいつも…って感じね。 あぁ…あるんだろな…って思える話。 きっと事実であるよ。 結局、普通にその辺にいる人だって良い人なんて一人もいないからね。 良い人ぶってる偽善者か隠すことすらしない嫌な奴かしかいない世の中だもの。 でも作られた空想の世界に行きたいから小説読むのだから、有り得ない突飛なエンタメの中の絶妙微妙なリアリティってのを求めたいのだが、リアル過ぎると『朝のワイドショー』を見てる感じで小説には求めてないかな…と。
2投稿日: 2022.09.21
powered by ブクログ評価難しい。 序盤は登場人物らに嫌気がさして読むの止めようかと思ったけど、徐々に引き込まれていき、一気に読了。 他の奴らは自業自得、因果応報やけども佐々木と美空が可哀想すぎる。 みんな些細なことがキッカケでつまづいてしまい、立ち上がれずに転落してしまうのかな。 つまづいた後に立ち上がれるかが大切になるんだと実感させられた。 面白いのは面白いけど、んーって気持ちにもなる。 やっぱり評価の良し悪しつけるの難しい。
2投稿日: 2022.09.18
powered by ブクログ「正義の申し子」が面白かったので、染井さんの本を他にも読んでみたくて。 「正義の〜」はバッドエンドではない終わり方だったけれど、こちらは賛否両論ある様子。多分、明るいendではないと、わかっていながらも購入。 染井さんの解説より。 『(略)そしていかに間違っていようとも、彼らなりの言い分、正義が存在するのです。』 ↑ここだけ切り取ってしまうと意味が正確に伝わらないかもしれないけれど…最後ここを読んでさらに好きになった。 読んだ方々の言う通り、物語は散々。 登場人物も散々。 うーん、確かにクズかもしれないけど、登場人物みんな悪い、とは、私は思わなかった。 …悪いことしてるけれど、弱さとか、誰にでもある怠け心とか、運の悪さとか、そこにどうにもならないことも重なってここまで流されてきてしまった感が強くて、悪とは思えなかった。 そりゃぁ分かれ道でworseばかり選んでたら、誰だってクズになるしああなる可能性はあるだろうっていう。あ、逆かな、クズだからその選択しかできないのかな?だからますます転がり落ちる? でも止まれるチャンスは何回もあるはず。 でもそれを生かしきれないのも人間なんだよなぁ。 読んでるうちに、登場人物みんなに情が湧いてしまって。特に山田吉男なんて最初は「うぉえー」と思ってたのに人間味を感じてしまったし、愛美も嫌いになれなかったし、もちろん佐々木も、古川佳澄も(でも高野と莉華はダメだ!) マトモなニンゲンは1人もいないw 最後の修羅場に関してはドキドキとか全部通り越してマンガ見てるみたいで笑えた。 嗚呼、人生とは。 佐々木に関しても、したことも行き着いた先も悲惨で重くて後味悪いはずなのに「これも一つの人生」として読めてしまった。全くハッピーではないのに、なぜだろう軽め。 この、暗くなりすぎず、でもしっかりズシッと響いてくるの、好きだな。他にも読みたいな。
2投稿日: 2022.09.17
powered by ブクログ「クズとワルしか出てこない 最低にして最高」の魅力溢れるパワーワードに惹かれ帯買いした本書....の思い出は中々古い記憶だ。長らく本棚に鎮座させてしまい、最早復活の儀を待つラスボスみたいになっていた。 目覚めの時は突然で、勇者が剣を引き抜いたその時...とかでは無く、最近皆様の本棚でよく見掛ける様になった事で興味惹かれたという至極当然たる目覚めだ。ありがとうございます(*^^*) ーーーーーーーーーーーーーーーーー ケースワーカーの佐々木守の日常から物語は始まる。生気は無いがしっかりと受給者に向き合う姿勢の守と、その視点から見える不正受給者のクズワル具合に彼に対して秒で同情心が沸き立った。うーん、本当に面白いので内容をあまり語りたくない。なので作品説明以上の事は極力語らずに....出来るだろうか。 (´ρ`*)コホン 守の同僚〈高野洋司〉の悪事から負の連鎖がとぐろを巻き始める。被害者の〈林野愛美〉、高野を食い物にし東京進出を目論む地方ヤクザ 〈金本竜也〉 金本のパシリ不正受給者の〈山田吉男〉...に留まらず、少なくない登場人物達はもれなく負の連鎖に呑み込まれ、後の大き過ぎる悲劇として順調に成長していく。 語り手が逐一切り替わるスピーディな作品なのだが、人物描写がとても丁寧だった。誰がどんなワルかしっかり認識して読み進める事が出来る。種族のレパートリーが豊富過ぎて最早「クズワル大辞典」だ。 他人を食い物と認識すると人はここまで残酷になれるものなのかと恐ろしくなるが、如何せんこの作品に「良い奴」は存在しない。クズ×ワルの〈混ぜるな危険〉をとくと楽しんだろう くらいの俗悪的思考で向き合う方が精神は安定するかと思う。 性的暴行 麻薬 暴力 万引き....思いつく限りの「悪い事」が次々と起こるのだが、発端となるのは「生活保護不正受給」となる。勿論、不正受給は許せない。しかし、それを斡旋する地方ヤクザ金本のセリフが、人の羞恥を的確に抉り出しているように感じた。 『世間は生活保護を貰ってる奴らは楽して金を得てずるいではなく、一生懸命働いてるのに生活保護世帯よりも安い賃金しか貰えない社会はおかしいと考えるべきだ』 ....良い事言っている風だが、背景はマッチしていない。その世間の視野の狭さを嘲笑い、15時のもぐもぐタイムにしている様な人間の言葉だ。 しかし、「お言葉ですが」と返す言葉は見付からなかった。もしかしたら被害者は自ら「食べ頃」になっているのやもしれない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 常にシリアスな雰囲気で眉間のシワは刻まれる一方だ。しかし終盤は打って変わってのコメディタイム。これは決して非難している訳ではなく、リアルとどこかお茶目を感じる非現実さのバランスがとても面白い。野次馬根性よろしく大いに喜劇を楽しんでいた(注︰暗黒書物愛好家視点) 是非、白石和彌監督にエグさのテコ入れをして映像化してもらいたい。 著者の後書きにもチャールズ・チャップリンの名言を使ってこう記されている。 「『人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ。』これは、辛い事も思い返せば笑い話といった意味合いだろう。しかし、近くと遠くを自分と他人に置きかえられるのではないか。」 中々辛辣な言葉だが、自分以外の人間からしたら自分は他人だ。いつでも喜劇の対象となる。そしてそれは自分からしたら悲劇なのだ。 .....私は皆でエレクトリカルパレードが良い。 私は食べ頃になりたくない。 暗黒フィクションはフィクションのままで。悲しい連鎖は決して現実に連れ出してはならない。暗黒フィクションは防波堤だ、未来を学べる。悪夢を遮る砦だと私は常々思う。
198投稿日: 2022.09.15
powered by ブクログ染井さんの作品、これで5作目だが、同じような作品はないし、どの作品もレベル高い! でも、結局最後の展開が好きじゃないんだなあ。必ずこういう風になる。現実と違ってせめてフィクションでは前向きに終わりたい・・・
6投稿日: 2022.09.12
powered by ブクログ救いようのないクズばかり。 美空ちゃん幸せになっててほしい。 それぞれの視点で読めるのが面白い。
5投稿日: 2022.09.11
powered by ブクログこの作品に出てくる人物みんな狂ってる。 そう思わせるほど、なんとも嫌な人物ばっかりでした。胸が痛くなる場面もいくつかありましたが、ふと思ったのが、こういった境遇になれば、人間誰しもが、そういった感情になってしまうのではないかと、改めて実感しました。貧困、虐待、不正受給など、現代でも問題になっている、社会問題を痛烈に投影した、息詰まる展開の中、上手く作品として、表現した本作はとても素晴らしいと感じました。 ただ、胸が痛くなります。自分に重ねたらやるせない気持ちになってしまいました。
39投稿日: 2022.09.10
powered by ブクログ人間の醜い部分や脆さが表現されていると思います。様々な視点で見ることができ、それぞれの感情が伝わり読みやすかったです。
0投稿日: 2022.09.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夢中で読んだ。本当にクズしかいない。色んな種類のクズが交錯していき、救いようのないエンドを迎える。 自分の生活が如何に幸せで恵まれているか、この世の中には絶対に関わっちゃいけない人間がいることを自覚。同時に、ヤクザのシノギや生活保護に関する考えなど、社会勉強にもなった気がする。 とにかくめちゃくちゃおもしろい。
0投稿日: 2022.09.07
powered by ブクログ社会の闇をえぐる設定と描写。緻密に練られた構成と各章の見せ方。容赦のない展開。混沌と不条理から生まれるシュールさ。 かなりクセの強い作品ながらも、話の軸は綿密に練られている。 展開や設定の醜悪さと構成の緻密さから、イヤミスの心がぞわぞわする感じと、話が一つの収束点に交わっていくハラハラした感じを一緒に味わうことができました。 他の作家さんからはあまり感じたことのない読み心地の一作です。 話のテーマとしては生活保護の不正受給。生真面目なケースワーカーとクセのあるその同僚たち、生活保護の不正受給者、それぞれの事情をかかえるシングルマザーたち、地方ヤクザなど様々な人物の視点が入り乱れ物語は展開していきます。 多くの登場人物を出しながらも、破綻させることなく話を運ぶ構成力の高さが光る。クセのある登場人物たちの書き分けも非常に上手い。どの登場人物もサイコな極悪人という感じがしないのがいい。 いい意味で小悪党じみていたり、自分勝手だったり、だらしなかったり。それぞれ種類の違うクズっぷりがリアルで、それに嫌悪感を抱きながらも、どこか共感できるようでついつい読んでしまう自分がいました。 虐待や貧困に詐欺や薬物、恐喝などの犯罪と、物語が進むごとに事態は悪い方に転がっていく。その見せ方が上手くて引き込まれます。 そしてラスト場面、ついに登場人物たちが一堂に会しそして繰り広げられるのは…… 本格ミステリの解決場面で登場人物が一堂に会する場面はあるけれど、こうした社会派のサスペンスでそうした場面があるのは珍しいと感じます。 そしてその場面のカオス加減がもうすごかった(笑) 全員がめいめい自分の都合を押し付けあい、いま自分はシリアスを読んでいるのか、ギャグを読んでいるのか分からなくなりました。 著者は「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」という言葉を引用しあとがきを書いています。このひねくれた視点が作品で見事に発揮されていたように感じます。 よく作家のデビュー作にはその作家のエッセンスがつまっていると言われます。 自分は著者の染井さんの人間に対するひねくれた視点と、それを可笑しく哀しく書くことで、どこか愛を持って人間を描いているようにも思いました。 この人にしか書けない作品を今後も期待できる。そう思わせる作品でした。 第37回横溝正史ミステリ大賞
5投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログなにげない偶然の揺らぎによって、歯車がすべて悪い方向へ転がるように、噛み合ってしまい、一人ひとりの個人では押し止めようのないこともあるのだろう。 染井為人は初めて。本作は、恩田陸『ドミノ』のネガ・パターンでもあり、ミニ・ドストエフスキー的でもある。
5投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログ出てくる人、みんなクズで、最高のエンタメだった。一番まともだと思っていた人も、クスリ漬けになってしまった笑 だれも救いようなかったわ。サクサク読めて楽しかったー!!
0投稿日: 2022.09.02
powered by ブクログハラハラする。 でもどんでん返しなどではない。 イヤな気持ちで終わる。 いろいろ考えることは出てくる。
0投稿日: 2022.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ほんとに悪いやつしか出てこない。 モブのような主人公佐々木でさえも堕ちた。 気分を害すことは間違いないため序盤でダメだと思ったら読むのをやめることをおすすめするが、文章がすっと頭に入ってきて読みやすかった。 思うように就職が決まらず汗水垂らしてバイトするより、申請さえ通ってしまえば定期的にお金が入ってくる現状なら生活保護に頼りきってしまうのは少しわかる気がする。 一度、底辺まで落ちるとなかなか這い上がれない… 鼻血が出るとまではいかなかったが、興奮した。
0投稿日: 2022.08.31
powered by ブクログ読んでて心苦しくなったりもしたけど面白い。 本当に必要な人に生活保護費が与えられてほしい。 全員悪いが最後のおさまり方は好き。
7投稿日: 2022.08.30
powered by ブクログほんとに悪い奴しか出てこなくて、胸くそ悪い話。とは聞いていたので、感情移入しやすい自分としてはきっとくそ暑い夏にさらに気分が悪くなるであろうと敬遠していた。 なのに。夏休み前にブックオフの特売ワゴンに数冊コレがあったものでつい手に取ってしまった。 ・・・やっぱり、だめ。真面目に生きていることがアホらしくなる、社会制度の網をかいくぐり不正をはたらくひと、それにつけこむ役人、「底辺」といわれる人の実態(かどうかは小説だからわからないけれど)。数ページで気分が悪くなる。シングルマザーが幼いこどもに暴力をふるうところで、思わず閉じてしまった。 虐待がらみの物語は胸が詰まるものがあり、つらい。56ページでgive up。もう先にすすめないし、買ったけれど、読まなくてもいいような気がしてやめることにする。
0投稿日: 2022.08.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ヤクザ映画のようなスピードで加速していく物語でした。 生活保護を中心に色々な人物の視点で描かれていてその人物たちが繋がっていきます。帯にあるように、クズとワルしか出てこないのですが、あとがきにあるように本人達はいたって真剣。そしてラストは「殺しだけはしない」と宣言する山田が一番まともだったんじゃないかという錯覚にまで陥るという展開。闇に堕ちていった佐々木はただただかわいそうでしたね。
10投稿日: 2022.08.25
powered by ブクログ染井為人さんの本を初めて読んで、一発で好きになりました!帯にあるように“クズしか出てこない”小説。クズとも言えるし、人間らしい、とも言える。そこが気に入ったポイントだと思います。生活保護受給をめぐって、その判断をくだす公務員と、“ナマポ”(っていうんですね、知らなかった)を欲しがる人たちの人生が、交錯し、誰もが落ちてゆく。最後まで救いがほとんどないけれど、そんな中にあるちっぽけな救いがとても輝かしく思える。映画的な展開で、読む人を飽きさせません。はまりました!
0投稿日: 2022.08.17
powered by ブクログ生活保護の業務に携わったことがある自分からすると若干制度について勉強不足を感じることはあったものの楽しく読めました。 でも2回は読まないかなといった印象。
1投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログ生活保護法のしくみがわかった。 裏社会から目をつけられる。日本の救済制度が。なんて事。ヤクザは怖いなあと思う。人を恐怖で洗脳して支配し考えないようにさせて操るパターンが怖い。これから社会に出る子どもに読ませたい。 甘い言葉、簡単に稼げるよは、はねつけなきゃいけない誘い。 麻薬とか。 生活保護の受給額が年金受給額を超えてる事実に驚愕。 本当に保護が必要なのは身よりない母子だ。 働けないと働かないは違う。
0投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろかった。全然良い話でも感動でもないけど面白かった。私とは全く関係ないのない世界と思いきや、公務員だった佐々木が転落。本気の転落。私には関係ないと強く思うんだけど、すぐそこで起こっていてもおかしくないような気がする。愛美に裏切られたのはきついなぁと思った。ある程度の恋愛をしてきていたのならそんなことはなかったのかなぁ、とか。男女が絡むと良くないこと起こりまくるなぁとかね。最後のエピローグがきつかった。でもおもしろかった。本当にクズだらけでまともな人が1人もいなくて。でもすごくリアルで。引き込まれてサクサク読んでしまった。
0投稿日: 2022.08.13
powered by ブクログ夏が嫌いすぎて購入したけど、相対的に自分が過ごす夏がそう悪くないように感じた。内容が盛りだくさんで読んでいて疲れると思いつつ、最後まで読む手を止めることはなかった。情景や心理描写も丁寧で、想像しながら読めたのが良かった。最後の大乱闘はあとがきにもあったように全員が滑稽すぎて鼻で笑ってしまった。あとがきを読んで、自分の作品を自分自身でしっかり分析できているところがいいなと思った。言うまでもなく後味は悪い。
0投稿日: 2022.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんとなく「最後まで救いのない話なんだろうな」と思っていたけれど、本当にその通りだった。読書中の身体の怠さが、読了後もずっと続くように感じる。できれば佐々木はハッピーエンドを迎えてほしかった。 たしかに続きが気になって一気に読ませる作品ではあるが、一度読んだら再読はない作風なので、星三つ。エンタメ作品としては良いと思う。いずれ映画化されそう。
0投稿日: 2022.08.11
powered by ブクログうわ〜面白かったな。「クズとワルしか出てこない」とオビにある。でも読めば、人は自動的に悪人になることはない、ということがよくわかる。クズとワルに誰がしたのよ、って話。生活保護受給者(ケース)とケースワーカーを中心に不幸な人間関係の連続。 極悪人の金本のセリフが、乱暴ではあるけど真理の一端を照らしていると思うな。 「『生活保護を貰ってる奴らは、楽してお金を得てずるい』ではなく、『一生懸命働いてるのに生活保護世帯よりも安い賃金しか貰えない社会はおかしい』と考えるべきなんだ。どうだ、批判の矛先は国に向かなきゃ嘘だろう」
10投稿日: 2022.08.07
powered by ブクログ胸糞の悪い展開の連続だが、先が気になり一気に読める。生活保護受給者の弱みにつけこみ恐喝する男をさらに強請る、そしてさらに…というどうしようもない登場人物で構成されている。最後がもうちょっと丁寧だったら満足度が高かったのに。金本、山田、高野らはともかく、せめて愛美と美空がどうなったかだけは知りたかった。 『護られなかった者たちへ』同様、本当に生活保護が必要な人へ救いが行き渡らず、罪のない子どもが犠牲になるのが痛ましい。全員が何らかの加害者であり被害者で、その状態を生み出した社会が一番の悪なのでは。
1投稿日: 2022.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」というチャップリンの名言がこの本を読むことで体験できた。 その人の行動はたとえ間違っていても、その人なりの正義が存在する。だから、自分の正義のためだと思っても間違ってる可能性があるため、俯瞰して自分を見ることも大切であるとも言える。
9投稿日: 2022.08.06
powered by ブクログ生活保護不正受給者、それを食い物にするケースワーカ そこにヤクザが絡み、最悪の夏が訪れ、真面目なケースワーカーが堕ちていく。 欲を出し、欲望に負け、惰性に生きる選択をし、それが絡み合い悪い方へ悪い方へと転がっていき、ページを繰る手が止まらなかった。 クライマックスのアパートでの狂騒は、悲惨な状況だが、突き抜けて喜劇っぽかった。 井上荒野”ママがやった”のクライマックス、車内でのシーンみたいに狂った状況で笑ってしまった。
1投稿日: 2022.08.06
powered by ブクログ読み始めは暗めな社会の底辺を描いた小説と思ったが、徐々に登場キャラの役割が変貌し、結末の読めない内容。主人公と呼べるキャラは存在せず、またどの登場人物も共感しづらい方々であった。 kindle unlimited
0投稿日: 2022.08.05
powered by ブクログここまで悪い夏は初めて。 どんどん堕ちていく様が、湿度が、陰りが、加速する。でもイマイチ感情移入?臨場感がなく星4つまではいかないかな。
0投稿日: 2022.08.03
powered by ブクログ生活保護がテーマの話で、出てくる人物は社会から転がり落ちた人達だけど、作者のどんな人にも正義や言い分が存在するという考えが伝わるように、一人一人の今に至った経緯や心情がすごくリアルに描かれていた。他の作品も読んでみたくなった。
0投稿日: 2022.07.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
Kindle Unlimitedで読了。 本屋さんでも推されていたから楽しみにしてた。 悪い夏、ですね。 全員揃いに揃ってワルでしたね〜 最後にかけてはもうテンポ良く事がグルグル回っていて読むスピードも上がりました。 カオスな状況の中、山田の「なんで日だ!(とは言ってない)」な発言がまともすぎて思わずプッとなった。1人だけ現状に嘆く様が本人にとっては悲劇、読み手からは喜劇として捉えられました。あとがきで作者が書かれてる事はまさにここなんじゃないかと私は思いました。 みんなワルで人も亡くなってるんですが、読後感は重くないです。 ただ生活保護を受けるべき人が受けられず心中に追い込まれたことについては考えさせられる。 やっとのことで申請にきて、その時の相談相手がヤク中になった役人だったってところも運がなさすぎる… 結局最後は全員成敗されたことでしょう。
5投稿日: 2022.07.30
powered by ブクログ夏の狂ったような暑さに全てを焦がされ、グズグズに爛れていきそうな作品。 この世のどうしようもない理不尽の螺旋が、途方もない大きさで目の前に突きつけられているような暗闇を感じる。 クズとワル。黒が黒を呼び込み、微かな白さえも呆気なく塗りつぶしていくような絶望の負の連鎖。 そこに光がなくもなかったのに。こうも瓦解していく過程を見せられると頭抱えたくなる。 終盤の悪夢のような修羅場は寧ろ何のブラックジョークなのかとすら思う。崩壊していくスピード展開は凄かった。 ただ、何であれ子供が否が応でも巻き添えをくらうのは見たくないなと思いました。 色々な方向から投げかけられるものが、痛みと苦味を残してヒリヒリさせられた。
0投稿日: 2022.07.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どこからどう見ても「悪い夏」でした。 無関係に見えた人々がどんどん繋がっていくのは面白かった。だが職を失い金がなくなり、そうすると瞬く間に抜け出せなくなっていくところが恐ろしかった。この世の闇を見せられていると思ったが、いつ自分がそうなってもおかしくないのだ。それだけ失敗できない社会になっていて、一度でも集団から外れるとなかなか戻れない。そして不寛容が蔓延している。 登場人物たちの人生を通して、現実の社会に目が向いた。それだけリアルな内容だった。 生活保護の不正受給に焦点が当たっていたので身構えたが、最後金本の口から真っ当な意見がスラスラと出てきて驚いた。苦しい生活をしている国民同士でいがみ合っている構図は、どんどん自分たちの首を絞めている気がする。まさか金本の意見に頷くことになるとは思わなかった。 ラストは少し希望が見えてよかった。あまりにみんな可哀想なので…
0投稿日: 2022.07.26
powered by ブクログ真面目だった人までがクズになった。クズだった。 ちょっとした判断や心情の影響で、一瞬にしてクズやワルに落ちてしまう、立場逆転するという怖さを感じました。 繋がらないままクズワルの全員集合。カオスで笑っちゃいましたが、実際その場に居合わせたら笑えませんよね笑
12投稿日: 2022.07.26
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正気の沙汰ではない。 それぞれの物語が少しずつ交錯していき、引き込まれた。世の中の理不尽を痛感する。 それとあとがきが印象的だった。切り捨てではなく耳を傾ける。物語を読んだ後だと尚更その言葉の重みを痛感する。
0投稿日: 2022.07.24
powered by ブクログ世の凄惨さを知った 世の中にどんな悪が転がってるかを知らなかったからこそ衝撃が強かったなあ。最後のシーンはすごくカオスでけたけた笑いながら読めた。エピローグの絵はじーんとした
0投稿日: 2022.07.21
powered by ブクログ生活保護とかシングルマザーとかねじれた恋愛とか、あらあらと思いつつ覗いてみたくなる世界を、裏社会や麻薬組織なども絡めつつ、絶妙に描いている。興味津々、飽きずに一気読み。
0投稿日: 2022.07.18
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ケースワーカーの26歳守がある生活保護受給者の22歳のシングルマザーに恋してしまいそこから地獄のように人生が転落していくさまがかわいそうであるのと、すぐそこに社会の底辺まで落ちてしまう恐怖が今の日本にはあるというのを教えてくれた。 ヤクザが言っていた「生活保護受給している人の方がぎりぎり生活保護を、もらわずに頑張っている人よりも裕福に生活しているのがおかしい」 「生活保護受給をするのはこんな社会がおかしいと国に圧力をかけている行為である」との考え方が合っているのかというより考えさせられた。
44投稿日: 2022.07.17
powered by ブクログ面白かった! 映像にすると、なおのこと迫力が出てくると思う。ケースワーカーの落ちぶれて行く様をイヤミス的に展開していく。あっという間によんでしまうが、実際のところ何も残らない。あくまでエンターテイメントとして読む分には二重丸。 終わり方にもうひと工夫欲しかったが最初の作品ということで、そこまでは求められない。
1投稿日: 2022.07.06
powered by ブクログタイトルが気になって手に取ってみることに…横溝正史なんとかっていう有名な賞を取っているので期待していたんですが… 生活保護の不正受給とか取り上げられていて、社会派的な小説か!? と思いきや、帯にもあったようにクズやらワルやらがたくさん出てきて…いや、それはいいんですけれども…楽しめたし…しかし… 最後は尻切れトンボといった感じで終わっており、ちょっとな~と思いましたね…主人公だと思っていた青年が最後あんな風になってしまうし… 結局何も解決しないまま終わった…というのが正直なところでしょうか… 何もミステリ要素が無かったのも問題っちゃ問題ですね…それを期待して読み始めましたから… さようなら…。 ヽ(・ω・)/ズコー
2投稿日: 2022.06.29
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星2よりの3といった感じ。 感情移入しにくく、登場人物たちのキャラクターをもう少し掘り下げて欲しかった。 出てくる人間クズだらけですが(笑) 悪質な生保受給者もいるし、ほんとに困窮している人もいる場面の対比は感動した。
1投稿日: 2022.06.28
powered by ブクログ次第に沼から抜け出せなくなっていく人間たちの話。 ほとんどが自分だけ正しい、被害者だと思ってる。 追い詰められた時の人間の心理を第三者視点で感じることができる。
1投稿日: 2022.06.25
powered by ブクログ生活保護の闇をかいた作品。いっとき前なら斬新だったが、生保ものの作品が増えているなかではありきたりな話になってしまった感がある。伏線も予測できてしまい個人的には物足りなかった。3.2
0投稿日: 2022.06.21
powered by ブクログ悪い方へ一度行くと 後戻りできないんだなと改めて感じた本でした 本当の愛もお金がないと違う道へ進んでしまうし、人は三大欲求がとても大きいのだなと感じました。 素敵なお話ありがとうございます
0投稿日: 2022.06.18
powered by ブクログ社会福祉事務所に勤めて生活保護を担当する主人公。悪い先輩が保護者の金は取るわ身体を要求するわで無茶苦茶。その先輩がヤクザに目をつけられたところから主人公も最悪に巻き込まれていく。 落ち続ける人生って、あまりに酷くて笑えない。 エピローグは皮肉が効いている。 でも、笑えない。 なぜ、この本を読んだんだろう?
1投稿日: 2022.06.18
powered by ブクログあらゆる凄惨な描写や拷問表現、血みどろの物語などが好きな自分だが、本作の万引き主婦のパートは耐えれなかった。勘弁してくれ。 あとは浅い山と谷の展開がだらだらと続くだけで特に楽しめない。万引き主婦に対しての主人公の対応には殺意すら覚える。 終盤は打ち切りになったの?ってくらい急激に物語を畳んでいく。意味不明。大した風呂敷でもない。
1投稿日: 2022.06.17
powered by ブクログ人間の性根の悪さに焦点をあてた本。 ミステリーというほどあまり推理要素はなかった。 登場人物皆が皆どこか歪んでいて、その歪みが終盤に連れてぐるぐると絡み合い巨大な大玉になって猛スピードでラストを駆け抜けて行くという感じだった。 生活保護不正受給者は不幸な出来事や劣悪な家庭環境に翻弄され結果的に貧困生活を余儀なくされており彼らも被害者といえばそうなのだが、それでも一般常識の欠けた言動や開き直った傲慢な態度には軽蔑の気持ちが湧き上がった。 救いを求めてページをめくっても意味がない。悪意のあるエピソードばかりだが、底辺の人間も社会の中に溶け込んでいる人間も皆が毎日生きていくのに凌ぎを削りあっている、ただそれだけだった。
0投稿日: 2022.06.13
powered by ブクログ友人にケースワーカーがいて、また主人公の容姿の特徴も友人と似ていたので、更に楽しむ事が出来た。 登場人物が容易に想像出来るような文章で「うわぁ、クズ!!」と思わず声に出してしまうようなリアルさ。 頭ではわかっているものの、もうどうにもならない現実を狂いながら生きていく人間の様が汚く描かれている。 途中に出てきたあの人はどうなってしまったんだろう。という後味の悪さも、オチがなくてモヤモヤするというより、地元で悪さをしていたヤンキーが今何をしているのか誰もわからないような感覚と似ている。
2投稿日: 2022.06.10
powered by ブクログあーこのまま後味悪いまま終わるのかな、怖いな読み進められないなと思いながら読んでいたら最後の振り切れた怒涛の展開で笑った あとがきにやられた このオチがダメっていう人もいるみたいなので、そこは好み
1投稿日: 2022.06.07
powered by ブクログ読み始めてすぐこれは悪い結末しかないなーとわかるし、悪い人ばかり出てきていやーな雰囲気に溢れてるし誠実な優しい青年が巻き込まれてどんどん不幸になってしまうのにあっという間に読まされてしまいました。あとがきを読んで作者のねらいになるほどなーと。これは結局楽しめたということなんだろう。
1投稿日: 2022.06.07
powered by ブクログ登場人物が悪いヤツばかり。 生活保護不正受給者,不正受給を金にしようと企んでいるヤクザ,正規に生活保護を受けたい人、不正受給を阻止すべく日々奮闘している生活福祉課のケースワーカー、それぞれの登場人物が絡んで、ひとつの大きな穴に転がり落ち、破滅していく。 気分が悪くなるほどの悪い奴の罠に正義感が強く優しい男が見事にハマっていく。 この状態を救える人は誰もいなくて、読み進めてもバットエンドしかないだろうと想像がつく。 どうしようもないほど読後感が悪いのだが、エピローグ『悲劇』と『喜劇』で著者のねらいが理解できホットした。 「人生は近くで見ると悲劇だが遠くから見れば喜劇だ」チャップリンの名言。 「近く」と「遠く」は「自分」と「他人」に置き換えられる、自分が必死でやっていることが、他人が見たとき滑稽に映ることがあるのではと著者は言う。 だが、自分の身に降りかかったとき人は冷静さを失う、だから人間は難しいとも。 困難なことにぶつかったとき、どこかに解決策があることや、日々の悩みや言動を俯瞰してみることが大切だと気が付かせてくれた本。 エンタメ小説なので面白く読めます。
19投稿日: 2022.06.04
powered by ブクログクズによるクズのための大乱闘スマッシュブラザーズ。帯を読んで救いのない話なのかなと思っていたら救われた部分もあったので読後もそんなに嫌な気分にはならなかったです。本を読むと自分の知らない職業や生き方の追体験出来るのが楽しいです。生活保護の審査をする役所の職員。そしてヤクザ!ヤクザも色々大変なんですね。
2投稿日: 2022.05.28
powered by ブクログ登場人物が全員まともな感じではないんだけど、実際に事件として明るみになってないだけで、おそらくすぐ隣で起きていることなんだろうなぁと。アンチテーゼのようなメッセージ性も受けました。
1投稿日: 2022.05.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
20220515悪い夏読了。ムナクソ系で何の救いも無いですが、まぁこれはこれで。 タイトルにある通り、暑さの描写が繰り返し出てくるので、うだるような暑さの中読むのがオススメ。夏まで取っておくのも良いかもです。 大人達は程度の差こそあれ、皆自業自得感あるけども、子供は幸せになって欲しい。。 最後、彼女が幼少期の恩人を想い続けていることが分かるので、負の連鎖から逃れられていると良いなと願います。
1投稿日: 2022.05.15
powered by ブクログ書店で衝動買いしましたが、なかなかよかったです。 社会人なら皆さん一度は生活保護制度について考えたことあるんじゃないでしょうか。 私の会社でもたまに雑談や飲み会の席で話題に上がります。(残念ながら、ご多分に漏れず蔑む対象として) 登場人物の大半は不正受給者なので、読んだら受給者への目がより厳しくなる気もしますが、一方でやっぱり本当に助けないといけない人たちもいる事も描いてあり、ケースワーカーの人たちってどっちに転んでも矢面で辛い仕事だなぁ…と。 金本の言ってた「生活保護の金より、むしろ頑張って働いても生活保護以下の金しか貰えないこの社会が問題」って視点はなかったです。確かに!と思いました。 健康で文化的な最低限度の生活、を保証するために生活保護制度はあると解釈してるのですが、働いてるのにそれ以下の賃金の人たちはこの権利守られているのでしょうか? ストーリーもウシジマくんみたいでスリリングでおもしろいんですが、ちゃんと生活保護制度に対して一石を投じている、そんな一冊でした。
10投稿日: 2022.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とくに最初の方は面白かったのだけど、もう少し報われてほしかった~。守が堕ちていった時から何か最後は掬い上げてくれる何かがあるのかと思った(せいかくにはエピローグであったけれど、弱い!)のだけど そのまんま終わってしまった感。 途中まで飽きず引き込まれ読め込めた分、 最後の茶番劇化した展開には何か作者の意図があるのかと予想しながら読んだがそのまま終わってしまった。山田の子どもと奥さんのことだとか、 宮田との不倫のことだとか、簡潔する何かが欲しかったなぁ。ストーリー設定としては面白かった。
1投稿日: 2022.05.04
powered by ブクログ途中まではグイグイ引き込まれた。真面目な人間だけに、一旦道を踏み外すと落ちるところまで落ちた。 色々と面倒なことが続くと思考停止してしまう、というのもよくわかる。なんでついていないときに限って災難が重なるのか。ある意味、みんなが人間らしい気もした。 ただ、エンディングがあまりにも消化不足で後味が悪い。 どこかでやはりHappyEndしか受け付けられなくなっているのか。
1投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログケースワーカーは女慣れしていない的な書き方だったが実際にはロクシタンでシャンプー買っちゃう程度には物を知っている…というのはどうでもいいとして。悪い夏に悪くないはずの人も悪くなってしまう、全員が悪者になり苦しい話しだった。その重みが染井為人のファンである理由。多時化の海で溺れながらもギリギリで呼吸するような感覚で浅い呼吸のまま一気に読んだ。
0投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログほんとに悪人しか出てこない 最悪な結末 読み終わった後もどんどん気分が落ちていった。。 唯一の真面目で普通な登場人物がこうなってしまうのか、、と少々複雑 フィクションだからと割り切れれば なんとか楽しめる話
0投稿日: 2022.04.23
powered by ブクログ中身が酷い人だらけで、先が気になり一気に読み進めたけど、最後だけが雑に描かれていたような、、、。登場人物、はちゃめちゃの果てはどうなったのか、詳しく知りたかった。イヤミスが好きな人にオススメです。
13投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログずっと不穏な感じで物語が進み、この先何が起きるんだろう、、、という事が気になり、とてもヒキが強い。その点では面白かったが、内容的にはしんどかった。不条理な展開・不愉快な人間を楽しめる人にとっては面白い話かもしれない。
2投稿日: 2022.04.11
powered by ブクログクズばっかりの胸糞展開なのに最後が気になって一気読み。 ラストはカオスだった。 ヤバい人には近寄らないのが1番。
0投稿日: 2022.04.10
powered by ブクログ夏が嫌いになりそうです。 季節や気温で何かを思い出すことはありますが、こんな経験を夏にしてしまうと、『夏だー!海だー!』とは言えなくなりますね。 客観的に見るとみんな嫌いな面を持っていますが、僕が一番嫌いな要素を兼ね備えてるがリカです。いちいち腹立ちます。ファミレスでコールボタン押してから考え始める人とは一緒にご飯行きたくないです。
0投稿日: 2022.04.10
powered by ブクログとても面白かった! 社会福祉事務所と生活困窮者とヤクザが複雑に絡み合って、悲劇の、そして喜劇の夏が繰り広げられる。 怒涛の展開にハラハラしたり、人間の嫌な部分に苦々しく思ったり、終盤の展開はコメディにも感じられて笑ってしまったりととにかく楽しかった。
1投稿日: 2022.04.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
清々しいほど登場人物がクズばかり。 数少ないまともな方だった守と古川佳澄は残念な末路をたどるし、更生しかけた愛美も結局は金本たちのいいなりになるし、とどめは宮田有子のカミングアウト。 話の展開も、守と愛美がいい感じになってポジティブな雰囲気が出てくるものの、やっぱりみんな不幸になる結末。 救いがなさすぎて読んでいて鬱になるかと思いきや、意外なほどそうはならず。世界が違いすぎて、現実味を感じられていないだけかもしれませんが、何かの拍子で同じ状況に陥ったらと思うと、ちょっと薄寒いものを感じます。 それにしても、主要人物たちが集まっての大団円は彼ら的には全員ヤバい状況にもかかわらず、読んでいるこちらは不思議と笑いが込み上げてきたのが不思議。 なぜ笑えてきたのかわかりませんが、いろんな要素ががっちり歯車が噛み合っての神展開だったところがその要因なのかな。高野のおまわりさんコスプレがあのような形で活きてきたところは、ほんとに神ってると思いました。
4投稿日: 2022.04.07
powered by ブクログ#読了 読書中も読了後も、最悪な気分の小説だった。それでも読むのをやめられず、「クズしかいねぇ!」と思いながら読了してしまったんだから、まさに人様の悲劇は遠くから見れば喜劇なのだろう。
1投稿日: 2022.04.04
powered by ブクログワルの連鎖。それは社会が招いた人間の弱みにつけ込んでいるからでもあって、今という時代を風刺しているようでもある。 気付かされるのは、ちゃんと生きなきゃいけないというシンプルな事。ちゃんとって何だろうとは思うけど、しっかり稼いで、気持ちを整える。けれど、気持ちを整えないと、しっかり稼げない。ちゃんとは、その均衡を大事にする事だと思う。 ワルばかりだけど、真っ直ぐ気持ちを向けることの大事さもほんの少し触れられていて、それが生きる上での救いでもある事が見え隠れする。そんな意味で、絶妙に正と悪バランスをとっている壮絶な本。
0投稿日: 2022.04.03
powered by ブクログ少なくとも今までの自分にはまったく関係のない世界だしこの先も関わりたくない世界。 全く読むことをオススメできない見事なまでにダメな人間しか登場しない、読み終わって何が得られたのだろうと考えてもひとつも思いつかないし気分は最悪、それでも途中挫折することなく一気に読み切ってしまったそういう意味ではすごい。 次は穏やかな気持ちになれる本にしよう。
1投稿日: 2022.03.31
powered by ブクログ感動等はまったくないけど、最後まで読んでよかった本 そういう展開なんだなぁと しかし、実際にこういう人たちいますよね… 社会的弱者という意味ではなく、道理の通っていないことをあたかも正論かのように押し付け、都合が悪くなると被害者側の意見にすり替える 本人たちはそれを改善しようともせず、ただ文句を言う 関わらないでおきたい…
0投稿日: 2022.03.29
