
総合評価
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powered by ブクログ初読みの作家さん 見事なまでに転落していく主人公? いや、この物語の主人公は誰だったのか 登場人物、それぞれの視点で章別に書かれていることもあり、全員の本音の部分が分かるのも面白かった ただ、全員がクソ 本人たちは悲劇の主人公なのだろうけど、誰一人まともじゃない 誰一人として同情できないが、自分は大丈夫だと鷹を括るほど楽観視できない怖さも伝わってきました 胸糞悪い読後感でしたが、嫌じゃない… 作者の他の作品も読んでみたいです
13投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公が残酷なまでに転落していく様がやるせない。 主人公が何か悪いことをして堕ちていくのではなく、全て善意だったのにも関わらずどん底にまで最終的に辿り着くのが生々しかった。 しっかり伏線を回収していくし、読みやすかった。
4投稿日: 2024.04.27
powered by ブクログ正体が好きすぎて、作者名で買ってしまった②。 この作家さんの文章が好きなのだろうなぁ。 私は悪い人は好きではない。 生き辛いほど、バカがつくほど真面目ーーーーに生きてきてるからか?ちょっと下ネタ言う人や、下品な人からは遠ざかってしまうところがある(⌒-⌒; ) だからか?多分この本に登場してくる人物は全て苦手。 全員苦手かもしれない。 この作品に出てくる人間は、何と言うかクズばかり(-。-; 誰1人好きになれない。 誰も尊敬できない。 なのに、何でこんなに読ませるんだろ? 誰にも感情移入できない。 好きじゃない世界。好きじゃない人間。好きじゃない結末。それでもここまで読ませる染井さん、凄いわぁ。 染井さんの作品を見かけたらまだまだ買っちゃうだろうなぁ。 ちょっとダークなことを書くと、莉華だけは本当に大嫌いだったから、死んでしまえ!と思ってしまった( ̄∇ ̄)
158投稿日: 2024.04.26
powered by ブクログ途中から一気に進み、とことん悪い状況だし、悪い人ばかり。ぐったりした。山田が一番まともに感じた。 初作家さんだったからまた違う作品も読んでみようかな。
3投稿日: 2024.04.26
powered by ブクログ図書館本 後味の悪さはなかなか。 不正受給や生保廃止をチラつかせてケースをむさぼるワーカーと、ワーカーをむさぼるずる賢いやつ。社会通念上。なんて意識は存在しないですね。 風俗や薬、シャブ漬け。 実は山田のおじさんが、一番普通の感覚を持ち続けていたんじゃないかと思う。
23投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログこういう誰も幸せにならない胸糞小説は大好物なので、★5で。 プロローグとエピローグとの対比も秀逸で、人間ささいなきっかけでこうも簡単に転落していくんだと恐怖を感じた。 すっかり著者のファンになってしまい、早速『正体』を購入したので、今から読むのが楽しみ。
2投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログ読み終えて本当にこれは悪い夏だと頷くような内容だった。ノワールサスペンスはあまり読んだ覚えがないけどクズとワルしか出てこない分かりやすい作品でさらにその人たちと関わった人が堕ちていくという経験したくないような内容だった。何かの拍子に人生が悪い方向に進むってこともあるよなとハッとさせられた。
23投稿日: 2024.04.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これはミステリなのか? 真面目に生きていた人間の人生が どん底まで転落して終わる話 後の人間は自業自得 普通に読めたけど、ハメられた男が可哀想だし 内容も単純、ただ落ちていくだけだから 面白くはない
2投稿日: 2024.04.06
powered by ブクログかなり面白くて一気読みしてしまいました。 著者は「嫌な人間」を描くのが非常に上手いと感じました。 登場人物ほぼ全員の人生が加速度的に転落していくのですが、最悪な状況が極まるほど、読んでる私としては、どこかユーモラスに感じられました。 登場人物の一人、山田吉男という人物は、生活保護をもらいながらギャンブルや自堕落な生活をしていて、物語の序盤から中盤にかけては、かなり不快な印象なのですが、話しが進むにつれて、なぜかキャラクターに愛着が湧いてきて応援したくなっていました。 読後の印象もあまり良くないですが、ある意味で振り切っているので、個人的にはツボな小説でした。
8投稿日: 2024.04.04
powered by ブクログ帯に以下のメッセージが… 一度ハマったら、もう、抜け出せない。 鬼畜ノワールサスペンス! 伊岡瞬、興奮! 「クズとワルしか出てこない。最低にして最高。」 う〜ん…純粋な私に耐えれるか…(^◇^;) 生活保護の不正受給! それに、たかる人ら、病院も! ぐるぐる病院って… この病院の裏社会での俗称。 医療費のかからない生活保護受給者を患者として囲い、短期間でぐるぐると頻繁に入退院を繰り返させることから、そう呼ばれている。 生活保護ビジネスってのもあるみたいやし、受給させて、そこから金を搾り取る。何がビジネスやねん!って感じ。 主人公のケースワーカーの佐々木さんも、生活保護受給者を回って、自立を促す。 ケースワーカーの中には、生活保護打ち切りをチラつかせて、身体を!ってワルもおる。 真面目やってんけどな… 佐々木さん… 融通もきかんのか、転がり出したら止まらない〜 あ〜あ〜って感じ。 自業自得やけど… しかし、役所の面子もロクなんおらんし… 帯通り、クズ、ワルばっかり… ラストも… まぁ、そうなるわな… ええ終わり方にはならんわ… しかし、コイツら、全員、小者ばっかり! 巨悪がおらんから、そこだけマシか… マシってだけで、あかんもんは、あかん( *`ω´)
124投稿日: 2024.04.02
powered by ブクログ真面目な生活保護ケースワーカー佐々木が、生活保護費を食い物にするヤクザの悪巧みに嵌り、人生が転落していくノワール小説。 薬物、風俗、暴力、虐待、悪のオンパレード。 佐々木が闇社会へどんどん引きずり込まれ、人格崩壊していく様はホラー映画のような恐怖を感じた。 壮絶な悲劇のストーリーに怯えながらも、スピード感とスリルでページをめくる手が止まらず一気に読了。 暑すぎる夏が来る度に「悪い夏」を思い出しそうで怖い。
20投稿日: 2024.03.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
染井為人さん4作目。生活保護をテーマとした小説で展開に胸糞悪くなるも読みやすかった。そして登場人物がみんな悪い。程度の差はあるが。少しはまともな人かと思ったらその人まで、、、。イヤーな読後感だがそれでも楽しめた。
37投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログちょっとしたことで転落していく、「誰と出会うか出会わないかで」という言葉を思い出した 一人ひとりお互いが出会ってしまったこと、それぞれが自分の利を優先させて行動することが全て悪い方向に進むきっかけになっている 後味は悪いけど遠い世界の話ではないのかも
2投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログ書店で見かける度に、買うか否か迷っていた本でしたが、この度ようやく読むことができました。 これまで自分が読んできた小説は、最後の最後で謎が解き明かされたり、どんでん返しがあったりといったものが多かったのですが、この作品は違いました。 ただただ深い闇の底に堕ちていくような感覚。 これもこれで、ひとつの読書体験としては楽しかったです。
2投稿日: 2024.03.17
powered by ブクログ夏の唸る暑さ、人間の欲深さ、脆さ、愚かさ、そして、どんどん悪い方向に進んでいくので最後まで気持ちは晴れず。先が読めない展開で、ラストが気になり一気読み。最後までついて掴めない登場人物親子の存在が引っかかってる。過去のことも勝手に色々連想させるほど興味深かった。
0投稿日: 2024.03.14
powered by ブクログ生活保護受給者と、その周りに暮らす登場人物のそれぞれの目線に立った価値観や正義感、真っ当に生きているはずの人でさえ、少しのきっかけで人生がガラリと変わってしまう。「自分のまわり5人の平均が自分」とよく耳にしますが、それを思わせる作品でした。
0投稿日: 2024.03.14
powered by ブクログ■感想 誰も救われない夏だった。 最初は山田に「こういうやついるよな」と嫌な気持ちになっていた。しかし物語後半では彼自身にこんな状況ならそうなるわと共感し、終盤では一番まともに見えるから不思議。 終盤のわちゃわちゃした感じは想像したら笑っては行けないんだろうが笑ってしまった。金本だっていきなり高野や知らないやつがいたら驚くよな笑 読了後はなんとも言えない形容詞がたい感情が芽生えた。 ■気づき いわゆる生真面目な普通の人でも落ちるときは一瞬なんだと思えた。上か下か、そんな思考がそもそも間違っているんだなと実感した。
1投稿日: 2024.03.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オーディブルにて。 基本的はバッドエンドは嫌いなんだけど、まぁ誰も幸せにならないいやーな話。 それでも聞き進めてしまう面白さよな。
0投稿日: 2024.03.02
powered by ブクログ最初はただただ人生の生臭いリアル感に酔ってなかなかページが進まなかったのだが、中盤以降佐々木と愛美が恋するようになってから一気に読み進めた。最初は不正受給してヤクザの手伝いをしてる山田を不潔なクズ男だと思っていたのだが、なぜか最後はあの狂ったワンルームで唯一信頼できる登場人物になった。
18投稿日: 2024.02.26
powered by ブクログ明日は我が身や深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだといった言葉を、読んでいて思い浮かべました。 「絶対にモノにする。」 「暑すぎる夏が、悪い夢を見せているのだ。」
20投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログ生活保護需給者、需給の必要性、継続性を判断するケースワーカー。弱みにつけこんで、甘い汁を啜ろうとするヤクザ。本来であれば異なるフロアーで生活をしていて、すれ違う程度の関係だった彼らが、ひょんな出会いをきっかけに足を踏み外してしまう社会派小説。 客観的と主観的の違いについて考えさせる小説だった。子供の頃の環境や、うけた教育等スタートラインは不公平だが、それでもその場から抜け出す人と、留まる人の違いは何なのだろう。 客観的に見て、悪い話や怪しい話には乗らない。客観的に見て、必要な努力は怠らない。客観的に見て、正しいと思われる事をする。 おそらく、この様な事が無意識で選べる人は、スタートラインが平均よりも後方であっても、時間をかけて人に追いついてくるだろう。 私が楽しいことをする。私が心地良いことや、人を選ぶ。今が楽しければ良い。だって、5分後に交通事故にあうかもしれないし… この様な人は、スタートラインは皆と同じでも、いつの間にか周回遅れになってしまうのかもしれない。 だけど。。。 人生と言う時間を1つずつ切り取る事ができたら、どちらの人生が幸せなのかは、案外 簡単には決められないのかもしれない。
1投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
生活保護制度の闇が普段の生活と地続きなのだと考えさせられつつ、色々な怖さが含まれている作品。 一握りの良い人が全く救われない。「クズとワルしか出てこない。最低にして最高。」の帯どおり。
0投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ初めての作家さんでした。 主人公のケースワーカー佐々木守が転落していく様子が気になり一気読みでした。 最後は血なまぐさいシーンでちょっとイヤな気分でしたが、おもしろかった。 他の作品も読んでみたい。
1投稿日: 2024.02.20
powered by ブクログすごい後味。案外人は簡単に転がり落ちるのかもしれない。怖くて辛い場面もありますが、文章は読みやすくサクサク進みます。
8投稿日: 2024.02.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
クライマックスのわちゃわちゃ感が壮絶なんだけど、どこか可笑しくもあった。 著者の「本人にとっての悲劇は他人から見ると喜劇に見える」という言葉がしっくりきた。(オーディブル)
1投稿日: 2024.02.19
powered by ブクログ2024.02.16 生活保護行政に携わってきた者として読めば、「惜しい」と思う記述が多々あるも、それは警察に関わる人が警察小説を読んで「それはないわ」と思うのと同じかなあと思った。 あくまでもフィクションですから。
1投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログ昨今の生活保護問題のこともあり、日頃抱えている不満を登場人物たちが代弁してくれている。「あぁ、やっぱりそうなるか」とも思うがひっちゃかめっちゃかな終わり方をする。 ただ、救えたはずの命は確かにある。同じ作者の「正体」のように、読後は命の喪失感を味わうかもしれない。
1投稿日: 2024.02.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「正体」が面白すぎたので、続けて染井さん。 とにかく胸糞悪く、眉間に皺が寄るのを抑えられない!心が壊されてしまったら、転落は一瞬なのだと思い知らされる。主人公が不憫で仕方ない。少し何かが違えば、守と愛美と美空が幸せな家族になれる未来もあったのに。そんな未来をチラつかせてからの絶望がしんどい。最後のドタバタ劇場私は好きでした。
32投稿日: 2024.02.15
powered by ブクログ【自分用備忘録】 ごく普通だったはずの主人公が、悪くてダメな奴らに巻き込まれて堕ちていく、ただただ不憫。誰かが救われる話ではないけど、『あちゃーこれはまずい方に向かってるぞ〜』って思いながらちょっとワクワクしてページをめくってしまう。どこまでリアルに沿ってるのかわからないけど、ケースワーカーって大変なんだなぁ
2投稿日: 2024.02.15
powered by ブクログ面白かった。 闇金ウシジマくん、の小説版という印象を強く持った。 漫画のようなストーリー展開で非常に読みやすい。 すっきりした気持ちにはならないですが、後半にかけてドキドキが止まらない感じはさすがでした。
0投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログ一癖も二癖もある登場人物。弱者が善人でもないし、強者が悪人というわけでもない。そんなに簡単に区別ができるものではない。それが人間の妙であり面白さでもあると思うが、生活保護の現場を扱ったこの物語では、社会的弱者が多く登場する。それに対応する主人公のケースワーカー。 この面白い設定を期待にたがわず面白く調理してくれている。ラストにむかってまるで演劇のように話が展開していく。それをマイナスと捉える人も多いようだが、自分的にはそれも存分に楽しめた。
9投稿日: 2024.02.03
powered by ブクログ染井さん初読み♪ この作品がデビュー作みたいです。 伊岡瞬さんが、帯に"クズとワルしか出てこない"って書かれてましたが、ほんとそれ! 伊岡さんもびっくりな、噂どおりのクズのオンパレード!笑 胸くそ悪いけど、こういうのって気になってどんどん読めてしまうんだよな〜。 結局この作品も1日で一気読みだった。 生活保護の不正受給に絡んだ犯罪小説。 単純な話ではなく、ヤクザが出てきたり、いろんな人が絡みに絡んで新たな犯罪まで巻き起こる。 そしてある男の人生転落の話でもあった。 更正するのって時間がかかるイメージだけど、転落するのって早い!ちょっと怖くなる。 まあそれにしても、どいつもこいつも、、って感じでちょっと笑ってしまうほど。 生活保護を受けるのには、当たり前だけど厳しい審査があるって聞く。 だけどその網をくぐり抜けて不正受給する者もいれば、その反面、今日を生きるのも困難な人が対象外になる事もある。 これって現実にもある事なんだろうな〜とどよーんとした気持ちになった。
71投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログうわぁー…生活保護が題材のミステリー。途中途中、心を遮断しないと通り抜けられないようなシーンがいくつもあった。染井為人さんのデビュー作なの?『正体』も震えたけど、一個目からネタも構成も光ってるのね。 とんでもなく面白いけど、心底ゲスい話でつらい。 まっさきに連想したのは『任侠ヘルパー』。草彅くんの勇姿が浮かぶ。しかしこちらは役立たずの弱小ヒーロー。自己陶酔しがちな中二病で目も当てられない。まあ、そう言ってしまいながら自分の耳が痒くもあったり。 そのせいか私だったら、と読み換えた場面が多い。中でもラスボスのヤクザに「不正受給者が悪いんじゃなくて生活困窮者を生む国が悪いんだろうが」と凄まれるシーン。返す理屈が出てこない。なんなら傾きかけてる。まるで竜王に世界の半分をもらってしまった気分。 阿部寛の『護られなかった者たちへ』にもあったが、福祉事務所の職員は鬼畜かもしれないけれど、同時に1人の市民、人間でもある。市民生活課にいた知人の疲れ切った顔が浮かんだ。人に恨まれる仕事なんて、想像が及ばないな。公務員の大変さを改めて実感。 まじめに年金払うくらいなら生活保護のがいい暮らし。 だって。 あー。 まさに、あー。だ。 思考が停止しそう。 やはりお国が悪いのかな? ベーシックインカムも制度設計が大変だろうと思う。 果たしてそれで救いが生まれるのか。自分ごととして頭を働かせないといけない。
28投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログすみません、途中でやめちゃいました。32章のうち6章目。こんなことは滅多にないのですが。この先きっと面白くなるのだろうとは思うのですが、生理的に受け付けられませんでした。それだけ生々しく描けていると言うことなのでしょうけど… Audibleで聞いていたのも悪かったかもしれない。本で読んでいたら、面白くなるまで適当に飛ばし読みできた気がする。
4投稿日: 2024.01.29
powered by ブクログここまで救いがないことはあるのだろうか。 染井さん、あんたぁここまでしますかい… と言うのが読み終わって本を閉じた時の感想… 生活保護のあり方、不正受給、 本当に必要としている人へ手が回らない実態、 出てくる人物全て最悪なのにリアルにこの世界で 起こっていることで、明日は我が身なのが恐ろしい。 少しづつどこかで重なっていて 全て悪い方向へ行ってしまうのが胸糞悪く憂鬱。 鬱小説…
5投稿日: 2024.01.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人生とは、一歩間違えたら全然違うものになってしまうのだということが分かりやすく書かれている。実直な主人公が、不憫で仕方ない。人間は環境で変わる。主人公の転落から立ち直りを信じていたのに、落ちるところまで落ちるところに驚いた。こんなにも悪いことが重なるのかという、誰も救われない題名どおりの悪い夏。途中の幸せからハッピーエンドを想像していたものの、一転して展開していくストーリー。想像と違い続きが気になり、一気に読んでしまいました。 この作者の作品は、「正体」も読みましたが、先が気になり一気読みしてしまいます。面白いです。最後はやり切れない気持ちになりますが… その他の作品も読んでみたくなりました。
2投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログ生活保護のケースワーカーが、ヤクザのおかげでどんどん人生転落していく物語。どうなっちゃうの?と気になり一気読み、そしてラストは予想外!現実離れしてるけど、みんなキャラが濃く面白かった
4投稿日: 2024.01.25
powered by ブクログすごく救いようのない物語だった 生活保護受給者への偏見を持つ人も少なくないと思うが、彼らがどのようにしてそうなったのか、色々と思うことがある。
1投稿日: 2024.01.23
powered by ブクログ映画化するって理由で読んだわけではないけど、なるほどこれは映画化できそうだってぐらい映画化に適した題材だと思う。キャストの予想はつかないけど。
1投稿日: 2024.01.23
powered by ブクログ3日間くらいで読んじゃいました。 生活保護制度を全く知らないので、少しは勉強になったかも。作り話なので、(現実の制度と違う点もあるかもしれんけど。) 登場人物が多い気がしました。
2投稿日: 2024.01.22
powered by ブクログ主人公の転落人生…登場人物それぞれの視点で書かれてるところもあるのでわかりやすく一気に読める。 ただ期待していたせいか、予想を超えての展開はなくコンパクトにおさまってる感じ。
4投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログ生活保護が主体となっているひと夏の話 決して楽しい話じゃないけどのめり込んでしまった 不正受給 放置子 ドラッグ 暴力 脅し と黒いものがたくさんあった ほとんどが自分が招いた不幸だったけど、不運な人もいた 不正受給が悪いことなんじゃなくて、真面目に働いても真っ当な報酬が受けられない社会が悪いという言葉は分からなくもないなぁと感じてしまつわた
15投稿日: 2024.01.10
powered by ブクログ『テスカトリポカ』の感想で書いていたオーディブルで同時視聴していた作品がこちらです。 実はオーディブルで聞いている作品はもっと有るのですが面白くない作品はすぐ忘れるのでブクログには書いていません。この辺りがオーディブルの個人的な弱点なのですが、本作は面白いという表現が出来ないのですが凄い作品でした。 何が凄いって登場人物に対してクズやん!って思っていたらそのクズを凌駕するクズが出てきて、クズがそのクズに辟易してるけど、こっちも忘れかけてたけど君もクズだからね?!となるんです。 何を言ってるか分からなくなって来ましたが本当にこんな状態です。 最後までこんなにも精神的にしんどかった作品は久々。これは読むその時の状態にもよるとは思うんですが、人が転げ落ちる時は早い上に際限なく落ちていくんだなと言う事がリアルに感じられてしまい、という事は染井さんの筆力が素晴らしいという事なのですが『正体』もオーディブルで聴いてしまっているんですよね。なので余計に身近に感じてしまい正直ゾッとしました。そして盛大に心が折れました。 生活保護受給者が何人も出て来るのですが、それぞれ理由はあると思うのですが誰1人同情出来ません。そこを見回るケースワーカーにすらクズがいるので目も当てられない状態に。 弱者を食い物にするヤクザの金本が放った言葉が強烈です。「一生懸命働いてるのに生活保護より低い賃金しか貰えない社会はおかしいと考えるべきなんだ」 こんな風に考える人がいるから仕方なく保護を受けてらっしゃる方まで白い目で見られますし、でも本作に出てくるような怠けだけで受給してる人もいるのも事実なんだろうなと思うと考えさせられ過ぎて頭がパンクしそうになって疲れたという訳です。 もうこのクズアベンジャーズがどこまで落ちようが良いんですが、1人だけ本当に幸せになって欲しい女性が居ました。 夫を事故で亡くしシングルマザーとなった佳澄です。幼い息子が健気で2人でどうにか幸せになって欲しいと願っていたのに、佳澄が相談したケースワーカーの佐々木の不運と重なったせいで私の心がポキッと折れた音がしました。 佐々木…床をゴロゴロ転がっている場合じゃないですよ…。(このシーンも凄いのでこれから読まれる方は楽しみにされて下さい。1周回って笑えてきます) 同じくシングルマザーの愛美はまあ同情の余地がありますが、彼女が1番リアルで怖かったです。 何より怖かったのは1歩間違えれば私も彼らのようにならない保証は無いという事です。 どこかで躓いて道を絶たれてそのまま踏み外して転げ落ちる可能性はゼロじゃありません。 これを映像化するのはかなり思い切った決断だとは思いますが、確かに今見ておくべき作品だとも思いました。 本を読まない方々の目に触れる機会も増えますし、これを見てどう感じるかはその方次第ですが、私は盛大に心が折れました(再三書く程に折れました) こうなったら佐々木の転がる姿を想像して自分も転げ回ってみようと思います。
40投稿日: 2024.01.08
powered by ブクログ2024/1/6 読了 読むのがしんどかった、、。救いがなくて、読み終えることができるか不安やったけど、面白いから読めた。2度目はしんどいなー。
2投稿日: 2024.01.06
powered by ブクログ後味の悪い話で、生活保護のあり方とケースワーカーの仕事について考えさせられる。最悪の結末になる展開が予想され、読み進めるのを躊躇うが、なんとか最後までたどりつけた。
9投稿日: 2024.01.04
powered by ブクログ最悪な人間たちしか登場しないが、これはどこかの現実であり、明日は我が身かもしれないと思うと、やっぱり最悪。
2投稿日: 2023.12.30
powered by ブクログ著者、染井為人さん(1983~)の作品、ブクログ登録は2冊目になります。 本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して―。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き落とす!第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。 ---引用終了 著者の作品を読むのは2冊目ですが、どちらの作品も私の知らない世界に連れて行ってくれました。 本作では、生活保護受給を扱っていること。 そして、前に読んだ『正義の申し子』では、ユーチューバーを扱っていることです。
46投稿日: 2023.12.25
powered by ブクログ小さい頃からずっと、サバンナで生きる動物たちのドキュメンタリー番組が苦手だった。逃げるシマウマやキリンたちに、ライオンが襲い掛かるあのシーンが。生きるためなんだから、勿論ライオンに罪はない。でもそれは食べられるほうだって一緒だ、罪はない。 ただ弱いというだけで、何故あのような苦しみと痛みを負う立場になってしまうのか。子ども心にそれが辛くて悲しかった。 役所でケースワーカーの仕事をしている佐々木守は26歳。彼の業務内容は、生活保護の申請対応、受給者の家庭訪問や自立支援など。小鹿のように華奢な守は、真面目で優しい青年なのだ。 ある日彼は同僚の宮田という女性から、同じ課の先輩社員が担当区域の生活保護受給者の女性と、不適切な関係を持っている疑いがあると打ち明けられた。確かにその先輩は、そういうことをしそうな雰囲気がある。ことの真偽を一緒に確かめようと宮田に言われ、あまり気が進まないながらも調べてみることになった。 守は先輩のことを調べ始めたことがきっかけで、最悪なことに巻き込まれていく。本当に恐ろしく、底なし沼のような状況に追い込まれてしまう。そこに行きつくまでには、ちょっといい感じのこともあるから、余計にその後の転落ぶりが酷い。 いい人が不幸になってしまう救いようのない話を読むのは、とてもイヤなんだよ。 うさぎは鷲に食べられないで欲しいし、子猫がカラスにさらわれてしまうのは耐えられない。 以前この著者の『正体』という小説を読んだとき、あとがきがよかったことを思い出して、今回も目を通してみた。 「人生は近くから見れば悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」というチャップリンの名言から始まるあとがきは、著者の自身の作品に対する思いが綴られている。 創作した小説はあくまでも小説、エンターテインメントであって実際に起こったことではない。 守の末路を最後の最後でフッと笑ってしまったことに対して、わたしは自分を極悪人だと責めなくてもいいんだ。 今後も、この著者の描く「悲劇」と「喜劇」を楽しみにたくさん読むと思う。
1投稿日: 2023.12.14
powered by ブクログ第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。 市役所の職員として生活保護受給者(ケース)と向き合う仕事をしている26歳の佐々木守。悪い噂のある同僚とは違い、自分は真面目に、時には不正受給者とも根気よく面談を続けて処理しているつもりだった。しかし、1人で娘の美空を育てるシングルマザー・林野愛美(はやしのあいみ)に出会ってしまってから、人生は思わぬ方向に傾き始める。 ミイラとりがミイラの典型というか、はたから見るとなんでそんな女にひっかかるんだろうと思うけど、転落していくのはあまりにも簡単で、物悲しい。アウトローな世界も描いているわりには読みやすかったけど、最後のシーン、登場人物がほぼ全員集まってのやりとりはそこでのセリフの通り、「いったい、今日はなんなのだろう」状態。全てが同時におこるごった返し状態で、結末に困った?と思ってしまった。
5投稿日: 2023.11.19
powered by ブクログなかなかの筆力!役所のリアル、生活保護者のリアル、麻薬売買のリアル、すべてにリアリティーがあり、しっかり取材されているのではないだろうか。表面的ではなく、こういう人物ならこの時こう考えるだろう、というのが非常に的確。今も自分の住む町の片隅でこんなことが行われているのでは…と引き込まれる。途中から話はだんだん恐ろしい方向に舵を切り、ページをめくるととんでもないことが書かれていそうで、読み進めるのが怖くなってくる。読後感が悪い、いわゆるイヤミス作品。貫井徳郎が重めのイヤミスなら、染井為人は軽やかなイヤミスだろうか。軽やかゆえに、よけいゾクっとするのだけれど。他作品も読んでみたい。
10投稿日: 2023.11.10
powered by ブクログ202307/これが初染井為人。面白すぎてこれきっかけで染井他作品を一気読みに至る。 好き:悪い夏、震える天秤、正体 苦手:正義の申し子
4投稿日: 2023.10.25
powered by ブクログ途中から誰一人として救われないのでは、と思いながら読んでいて、案の定最初から最後まで救いようのない話だった(誉めてる)。 読後感は最悪(誉めてる)。
18投稿日: 2023.10.22
powered by ブクログ胸糞。読了後の後味がめちゃくちゃ悪いです。 現実世界のどこかで実際にありそうで無さそうな絶妙にリアルな話。
3投稿日: 2023.10.21
powered by ブクログうわああああやばい絶望しかない!胸糞でしかない!どいつもこいつもみんなクソ、最初に感じた通りやっぱりあの女が一番クソだった。よくもまあこんなに救いようのない薄っぺらいクソ人間たちを描けたもんだ。単純に可哀想な人たちも数人いるけどとにかく登場人物ほぼ全員底辺野郎。 ネタバレは書けないけどもしこの作品を読む場合は絶望と胸糞の準備をしといてください。。
2投稿日: 2023.10.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
もう少しで全てを丸く収めることが出来る……という流れからの地獄の場面を作り上げている。後半は展開が早く、文章を目で追う速さに頭が追い付いていなかった。プロローグでは見覚えのある構図が... 最高に後味が悪くて好きな作品。
4投稿日: 2023.10.18
powered by ブクログ初読みの作家さんだったが最後までやりきれなさが残った。本作のタイトルは『悪い夏』。今夏の暑さも酷かったが、容赦なく頭上から照りつける太陽が人を狂気に走らせたのか、太陽の描写が何べんも出て来た。昔観た『太陽がいっぱい』で、ドロンの「この熱い太陽のせいで殺人を犯してしまった」というセリフが蘇る。(※) 26歳の守は生活保護受給者のもとを回る生真面目な気の弱いケースワーカーだったのに・・・。いつかは立ち直るだろうと安易に追いかけたが非常な結末を迎えた。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知り、真相を確かめようと女性の家を訪ね、守はその出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外してしまう。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザらが守を凄絶な悲劇へ叩き堕としていった。 ”ぐるぐる医者”と呼ばれる存在も本当に居るのかもしれない。 一方で、現実的に、国からの援助で生活を成り立たせたくはないと、生活保護申請を敢てしないプライドの高い人たちの話も聞いたことがある。無理せずに堂々と胸を張り貰えばいいんじゃないと、その時は思ったが、読後には単純に言えなくなってしまった。 染井さんにとって、生活保護受給者は単に珍しい視点での事件場所だったのだろうか? もっと、福祉のあり様を考える視点が欲しかった、と割り切れない気持ちが残ったまま本作を読み終えて、染井さんの後書きを読んだ。 そこにはチャールズ・チャップリンの言葉”人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ”が引用されていた。『本書に出てくる人々も同じで、身の前の小さなボヤに懊悩(おうのう)しています。沼にはまり、手足をばたつかせて、結果、極端な行動に出ます。端から見れば滑稽で愚かに映りますが、本人たちは至って真剣なのです。そしていかに間違っていようとも、彼らなりの言い分、正義が存在するのです。それを問答無用、自業自得とばっさり切り捨てるのではなく、その主張に耳を傾けたいと思い、わたしは本書を書きました』と。 あとがきを読み、唐突な同僚・宮田有子のキャラクターを始めとする成れの果てらの登場人物、ましてや守を生活保護受給者にしてしまったのかがわかるような気がしてきた。何故、タイトルを『悪い夏』にしなければならなかったかも。 現行の日本の社会制度は、一生懸命働いても生活保護世帯よりも安い賃金しか貰えない。生活保護の方が年金より金額が高いとは考えさせられる。 ※昔観た『太陽がいっぱい』で、ドロンの「この熱い太陽のせいで殺人を犯してしまった」というセリフが蘇る 「この熱い太陽のせいで殺人を犯してしまった」というのはカミュの「異邦人」だったみたい・・・(汗)どうやら記憶違いのようでした。
51投稿日: 2023.10.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ようやく今年の猛暑が終わり、気候は秋になりましたが、夏の初めに買った本書をまだ読めていなかったので慌てて読みました。 タイトルどおり、夏に悪いことばかり起こる話です。 生活保護の不正受給から始まり、恐喝そして強姦、育児放棄、ヤクザにハメられ麻薬中毒になり、万引きがやめられず心中を起こす…。 様々な登場人物が揃いも揃って闇に転落していき、最悪が最悪を招きます。 最後は悪いことが重なりすぎて、「フフ…何だこれ…」と何故か笑いそうになりました。 作者あとがきでは「悲劇と喜劇」について言及されていて、このあとがきがなければ正直、この物語は一体何がしたかったかよく分からずモヤモヤが消えなかったと思います。 この作品、映画化されるみたいですけど、絶対に観たくないですね…(笑)
20投稿日: 2023.10.09
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生活保護、ケースワーカーの話。 社会問題であるこのテーマは考えさせられる。 ごね得がまかり通る世の中は健全では無いと思う一方、それすら許され無いほど全体が疲弊しているという現実。 全体が豊かになれば、寛容になることができ、 弱者のモラルも上がらないかなぁと思う。
1投稿日: 2023.10.09
powered by ブクログ26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して――。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす! 第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。 ろくでなししか出てこない。 将来生活保護費よりも低い年金しか予定されていない自分としては怒りしか沸いてこなかったわ。真面目が損なんて・・・・やりきれん。
4投稿日: 2023.10.05
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【2023年119冊目】 絶対ハッピーエンドではないだろうなぁと思いながら読み始めましたが、案の定でした。主人公があそこまで堕ちて行くなんて……途中の幸福があったからこそ、絶望がより深かったんだろうなぁと思いつつ、人って転がり落ちる時は簡単に落ちるんだろうなって。下に見てる、とかではないです。 自分が堕ちてしまったことで、他人を堕とすという負の連鎖。登場人物の誰しもが玉突き事故のように、負のサイドに傾いていって、止められない悪夢を見ているかのようでした。 最後のページは因果応報だったのか、なんなのか。いや、因果応報にしては余りにも悲劇過ぎましたね。
2投稿日: 2023.10.01
powered by ブクログとりあえず、読後感は最悪。 気になって読み進めるが、誰も幸せにはならず、不幸が連鎖していく スラスラとは読めたが。
1投稿日: 2023.09.28
powered by ブクログ生活保護がテーマだから仕方ないけど、読み始めからどんより陰気な雰囲気がまあまあ辛い。 救いがほしいよね。 最後までどんでん返しを願って読んだ。
1投稿日: 2023.09.27
powered by ブクログ生活保護についての話。今まで気にしてなかった分野だったけどそういう実態がある事を知れました。 裏社会の繋がりも入ってきたりして人間落ちる時は一瞬だな...って思いました。
2投稿日: 2023.09.24
powered by ブクログケースワーカーの佐々木は、担当するケースとも相談者とも真面目に向き合い、真摯に務めながら部署での3年が過ぎ去るのを待っていたが、そんなある日突然同僚から、別のケースワーカーがケースを脅して体の関係を強要しているから一緒に調べるように頼まれたことから始まる、彼の人生の狂っていく歯車を、さまざまな登場人物の視点を交えながら描かれていくストーリー。 人間は、生まれ育った環境によって形成される人格や性格の部分と、自分で変えられる部分とを持ち合わせているのが現実世界だが、そこをしっかりと描けているところがこの作品の素晴らしい点の一つである。 登場人物の誰もが、微かではあるが、人生を好転させるチャンス、転落の道から引き返すチャンスを与えられるのだが、過去の経験や蝕まれた精神からその判断が正常にできない。そうして、どんどんと立場が入れ替わっていく様が、なんとも人間らしい滑稽さだなと思った。 よくもまあこんなに人間は欲の塊なのだろうか、むしろ欲でしか構成されていないのではないかとも思わされる作品だが、本当にそうなのかもしれないと、このラストだからこそ納得させられたので、これから読む人にはぜひ最後まで目を離さずにいてほしい。
1投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログ登場人物全員どうしようもない笑 どこに着地するのか気になって一気に読んだ 最後もう少しスカッとするかと思ったけどそこまでじゃなかった ただ、生活保護で本当に困ってる人を見分けるって現実にも難しいと勉強になる
2投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログ生活保護受給者に関する謎の解明を切り口に、生活保護問題に実情についても切り込まれていて面白かった 真面目に年金払ってきた人より生活保護の方がもらえたりする、なんて不公平なんだろうと再認識をさせられた
2投稿日: 2023.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とにかく最悪な方に最悪な方に進んでいく物語に何か光はないかと期待したが、最後まで救いがなくてさすがに苦しかった。 一度落ちると這い上がるのはものすごく大変ということはわかった。 美空ちゃんの幸せを願う。
4投稿日: 2023.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
帯の通り、登場人物全員がイヤな奴。 読んでいて、ずっとイヤな気持ちなのに、どんどん続きが気になる。久しぶりにページをめくる手が止まらない一冊だった。 特にラストシーンは、変に期待がない分、最大に胸糞悪いはずなのにどこか痛快。 映像が目に浮かぶ。 この世には善人と悪人の2タイプがいるのではなく、いつなんどき、自分が悪人側に落ちるなんてることはあるよなぁと思う。 悪や貧困は、人事ではなく、日常にはらんでいる。 佐々木のジェットコースターのようなストーリーがまさに。 後書きに書いてあった悲劇と喜劇の話もまさに。 生活保護の社会的な問題を提示しつつ、重くなりすぎない上質な一冊だったと思う。
5投稿日: 2023.08.31
powered by ブクログこの作品、色々な人が「クズとワルしか出て来ない」「胸糞悪い」「面白い」って投稿しているんです ちょっと変なのが好きな私は、ずっと気になっていた訳で、夏が終わる前に飛び込んでみました いやあ〜、本当に「クズとワルしか出て来ない」でしたーッ!!笑 でも嫌いじゃない、こういうの 生活保護受給、不正自給、ヤクザ絡み、貧困、ヤク中、セクキャバ、万引き。。。こんな言葉が陳列しているだけで暗闇の世界な訳で、決して笑えません どんどんみんな堕ちて行くし しかしながらこの作品、何故か軽いテンポで読めてしまうんですよね そしてもう最後なんか「クズ」と「ワル」達が勢揃いしちゃってのドタバタ劇です笑 真面目な話になりますが、人ってこうも簡単に堕ちて行くものなのでしょうか 昨日まで頑張っていたのに、さっきまで真面目に働いていたのに、何かの弾みで、一歩踏み外して、どんどんどんどん堕ちていってしまうんです こういう展開は現実に転がっているんでしょうねえ これは決して他人事ではないと思いました しかし、あの佐々木がねー、あの真面目だった佐々木がね。。。 今、私の頭の中は佐々木でいっぱいです
88投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログ生活保護の実態がこうでないことを望む。。 もう少しどんでん返し的な伏線等あればもっと面白かったかな?
0投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログ(追記) 他人事としエンタメとして読めるなら面白いかもしれない。自分や身近な人を重ねて読む習慣のある私にはしんどかった。 作者あとがきで、思惑どおりとはわかったが、むなくそわるい人物描写が続き、 先が気になって読み進めた結果、振り回されて終わった。救いはないです。 ドキドキハラハラはしたけど、すっきりはしないです。これが現実なのかもしれませんが、それなら小説で読まなくていいや(個人的に)
1投稿日: 2023.08.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
登場人物全員が幸せにならない作品は初めて読んだ。残り数ページは修羅場で、読んでてハラハラした。だがところどころで冗談が入ってたりして、たまに笑ってしまうところもあった。
1投稿日: 2023.08.17
powered by ブクログ題名通りの作品。生活保護を担当する人間が、暑い夏に一つの家族と関係を持ち〜ここに不正受給や貧困の問題も絡めてストーリーとしては面白い作品である、キャラクターの設定の為か、物語は若干かるいがその分読みやすい。
3投稿日: 2023.08.09
powered by ブクログ登場人物全て共感できないし、本当に救いがない。どこかにあるかもしれないと、念じながら読んだが、なかった。もう本当に悲劇を超えて喜劇だと思うしかない。 終盤に金本が佐々木に言う持論は、生活保護の矛盾点をついていて、唯一まともだと思った。 「今の日本の劣悪な就労環境で、自力で生計を立てろなんてのがまずおかしいと思わないか。底辺の人間が職に就いても得られる給与は生活保護より低いのが現実だろう。最低限の保障すらない。その現実に目をつむって、理想社会を説いてもそれはまやかしであり、ごまかしだ。つまり世間は『生活保護を貰ってる奴らは、楽して金を得てずるい』ではなく、『一生懸命働いてるのに生活保護世帯より安い賃金しか貰えない社会はおかしい』と考えるべきなんだ。批判の矛先は国に向かわなきゃ嘘だろ。みんな勘違いしてるし間違ってる。今の社会状況なら底辺は皆こぞって生活保護を申請すべきだと思っている。それが国民としての当然の権利だろう。そしてこの矛盾したシステムを作った国に対する一番の圧力になるんだ」
1投稿日: 2023.08.05
powered by ブクログ人は生まれ落ちた瞬間から、平均台の上にその人生を置かれる。環境によって幅は様々だろう。ただ、落ちない平均台はない。
14投稿日: 2023.07.31
powered by ブクログミステリというほど謎解き感はないけれど、暑い夏にぴったりの重苦しい話であった。ストーリーは色んな登場人物目線で描かれており読みやすく一気読みした。読後感は爽やかではなく、あなたがその立場になったのね、という感じ。もう一度読みたいかと言われると微妙だが、登場人物全員がぶっ飛んでおり面白かった。
8投稿日: 2023.07.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
★3.0 ケースワーカー、生活保護、ヤクザ、シンママ、貧困… こんなバッドエンドの話も珍しい、全く救いようがない人物ばかり。読んでいて、嫌な気持ちになるので、元気がないときは読まない方がいい。
8投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ本書は、イヤミスならぬゲスミスとでも云いましょうか、うだる様な暑い夏の、嫌〜なじっとり感を凝縮したような「不快な」一冊です! 今の季節にピッタリ! そう、「救いのない」小説なんです。 でもこれが、不快で救いがないけど不思議と嫌いじゃない、というのが私の本音です。(変? もしやのM?) 誰かー、同調してくれる人いませんかー? 登場人物は、皆生きていくことにだらしない人間ばかりで、生活保護と不正受給とヤクザが絡み、自業自得で泥沼に陥る、というか堕ちていく話です。これが延々と続くので〝黒〟小説なんです。 転落、孤独、貧困、ネグレクト、絶望、悲劇‥、内容を形容する陰鬱な言葉には、事欠きません。 この物語がどう帰着するのかと想像しながら、それでも先が気になります。読み進めるのに意外に苦痛が伴わないのは、筆者の筆力の賜なのでしょう。 人間の心の領域には誰しもグレー部分があって、外部刺激で簡単にブラックへ移行する例は、枚挙にいとまがないと思います。道を踏み外すのは簡単なのだと考えると恐ろしいです。 最終盤、多くの人間が交錯し、狂騒を超えてコメディかとも受け取れるクライマックスの滑稽さは、恐怖と脱力が同居する展開です。 評価は分かれるかも‥ですが、この〝おぞましき〟読後感をぜひご堪能あれ!
82投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ本作、帯には「クズとワルしか出てこない」とある。 はっきりいう。本当にその通りだった。 主人公は生活保護受給者のもとを周るケースワーカーとして働く26歳の男性。 その男性が関わる生活保護受給者のほとんどが、この制度を利用し、不正に受給している。 主人公はその事に対して憤りを持っているが、気弱な性格というのもあり、不正受給者に対して、強く出られないでいる。 そんな中、同僚が、受給者に対して、生活保護の打ち切りをチラつかせることで肉体関係を迫っているということを知る。 まあ、クズである。 この作品で、唯一の良心ともいえる主人公は、仕方なく、真相を確かめようとその女性の家を訪ねる。しかし、そのことにより、アンダーグラウンドな環境へと巻き込まれていく。 ストーリー的にも重たく、決して軽い気持ちで読めないものの、作品に引き込まれ、一気に読んでしまった。
22投稿日: 2023.07.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
電車に乗る時だけ読む本だったので時間がかかった 最後80ページからは読まずにいられなくなった。 だーれも救われない 女の子だけどうにか幸せに生きててほしいってくらい。なんにも残らない本。面白かった
12投稿日: 2023.07.22
powered by ブクログ育児放棄、薬物、不正受給など、様々な社会問題のある話で、決して明るい話ではありませんでしたが、読む手が止まらなかったです。最後はなかなかハードでした。
7投稿日: 2023.07.21
powered by ブクログ見ていて辛い描写は多いが気づいた時には引き込まれている。後半は読んでいるこちらも終始焦りが止まらない。
11投稿日: 2023.07.17
powered by ブクログ去年から気になっていた一冊。 登場人物がとにかくクズで良い。 全く同情できないクズや、ちょっと可哀想な境遇のクズなど、いろんなタイプのクズが絡み合い進んでいくストーリーに中弛みは一切なく、ほぼ1日で読み切ってしまった。 こんなにクズだらけの小説は読んだことがないかもしれない。 結末も好きだし、かなり個性的で楽しめたので星5。
17投稿日: 2023.07.15
powered by ブクログ全員がどこかに欠陥があり、見事に堕ちていく。展開の早さもよく、テーマの重さに反して読みやすい。 暗く救いのない展開が癖になった。
12投稿日: 2023.07.15
powered by ブクログ面白かった 一気読み 世の中こんなに悪さする人いるのかと 思うと残念すぎる。 本当に必要な人に生活保護が受給されていない現実なのかと思うと切ない。 結末は納得。
12投稿日: 2023.07.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2023年夏の角川文庫のラインナップに入っていたので、めずらしく書店で買いました。とても読みごたえがありました!文庫の裏書に、生活保護受給者とケースワーカーの小説って書いてあったので、まぁ、社会の縮図が垣間見れるかと興味をもって読んだのですが、いやいや、ほんとにすごい世界でした。 登場する生活保護を担当するケースワーカーは、しごくまとも(だと最初は思える)佐々木と、女性の同僚・宮田、先輩の高野という3人。あとボディタッチがやたら多い上司。 一方、生活保護受給者として、腰痛を理由に働こうとしない山田、シングルマザーで自分では何も考えられず、ヤクザの言いなりになっている愛美、息子がいるのに家族はいないと嘘をついて保護費を受給している矢野、夫を亡くし、子供を抱え、本当に困窮している佳純などが出てくる。 真面目にパートなどで働くより、働けない理由を並べ立てて生活保護を受給した方が収入が多くなるっていう矛盾は実際にあるらしい。ホームレスなどを利用してヤクザが生活保護を受給させ、保護費の一部をピンハネするっていう手口もあるらしい。本書ではそのような実態を詳しく描きながら、真面目なはずのケースワーカーがトラブルに巻き込まれていくサスペンスになっている。 本当に、闇が深い!でもちゃんと読んだら、何も考えず成り行き任せに生きてきた愛美のようなシングルマザーや、ヤクザの手下としてテキトーに生きている山田のような人間でさえも、「ほんと、自己責任やろ!」では済ませられないと思わされるから不思議。最低の人間でさえ、ほんのわずかに同情の余地が残されており、読者は心をつかまれる。逆に同情しか覚え得ない佳純が、なんでよ!って思ってしまう過ちを犯したり。 そして悲劇が。 生活保護を打ち切られて自死に追い込まれるとか、たまにそういうニュースがあるけど、物事を一面的にとらえずその裏にどんな人生があったのか、深く多面的に捉えている。 あとがきも良かった。
14投稿日: 2023.07.10
powered by ブクログ生活保護を題材にした社会派サスペンス。 表紙には「クズとワルしか出てこない」と書かれていたが、本当にそうだった。 イヤミスとは少し違うが、後味が苦い話だった。フィクションではありつつも、もしかしたら現実にどこかで似たようなことが起こっているかもしれないと思ってしまうくらい絶妙にリアルだった。 人間、どこで人生が狂い始めるか分からないが、いろんな立場の人に考えを巡らすことが、将来の自分の助けになるかもしれないということは確かだ。
1投稿日: 2023.07.10
powered by ブクログ話の季節とちょうどマッチし、カドブン推薦のため購入 フィクションであってほしいが、 広い日本では同じ境遇の人がいそうで怖い 幸い「対岸の火事」にもない現境遇なので 「他人の悲劇は喜劇」で読めたが、 明日は我が身として頑張って仕事しようと感じた 正にあとがきにあるとおり! 横溝正史ミステリー大賞受賞作 これはミステリーなのか? 面白いというか自身への戒めとして 葉っぱをかける話だと私は捉えました 喜々な夏にしたい
70投稿日: 2023.07.06
powered by ブクログ地方都市の社会福祉事務所で生活保護のケースワーカーとして働く佐々木守の周辺で起こった悲劇を描く犯罪小説。 見事に悪人か堕ちてしまった人しか出てこず、全く救いのない展開だが、実に読ませるものがあった。主人公の佐々木守に思いを致すと、動悸がするほど読んでいて心が苦しくなった。 生活保護受給者が不正受給者ばかりとは思わないし、1つの市で短期間にこんな出来事が起こるはずがないとは思いつつ、個々のパーツに分解すると、いかにもありそうな事件ばかりで、社会のままならなさを感じるとともに、身近にも犯罪への扉は開いているのだという怖さを感じた。善良に生きる者としては、こういう危険な世界には絶対に近づかないようにしないといけないと思った。
5投稿日: 2023.07.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上司に借りた。生活保護の不正受給を巡る胸糞悪いストーリー。誰も救われないし登場人物全員漏れ無く地獄行き。真面目な佐々木が恋に狂い裏切られ堕ちるところまで堕ちていくのが痛々しい、その辺りから個人的には面白かったけど。絶対にハッピーエンドにはならないだろうけどこの話はどこに着地するの?って読む手が止まらなかった。宮田有子、仕事に熱心でやることに容赦が無く格好いいな…と尊敬してたのに全ては好きな男を自分の物にするためだったのはビックリした。真面目な人にも闇はあるんだな、と思ったし恋愛が一番人を狂わすと思った。最後の全員大集合はあまりに滅茶苦茶で笑ってしまった。あとがきに書かれてたチャールズ・チャップリンの名言「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」になるほどと思った。しっかりバッドエンドなんだけど不思議と不快ではなく(登場人物が全員自業自得すぎるからなのかもしれないけれど)面白かった。
7投稿日: 2023.06.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
誰も幸せにならない物語。 それでも人間模様が交差していくのが面白くて、読み進めてしまいました。途中気が重くなることもあったけど、それもまた一興。
1投稿日: 2023.06.14
powered by ブクログ「人生は近くでみると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ。」 全てにおいて完璧な人はいない。誰しも何かしらの悲劇をかかえて生きているがそれは他者に理解されることはない。人は追い込まれたら利己主義になってしまうのだろうなとこの物語を見て感じた。 終盤の今までバラバラで進んでいたものが一つの物語に完結していくところは想像するとカオスであり、またその後が気になる形であった。
2投稿日: 2023.06.06
powered by ブクログソワソワしながらも続きが気になる展開だった。絶対にハッピーエンドにならないと予想できるからこそ、あぁ‥というため息が漏れてしまった
7投稿日: 2023.05.30
powered by ブクログ生活保護というテーマを、受給者と役所のケースワーカーの両者の目線から描く。最初はまあまあ現実的な設定で社会派ドラマかと思いきや… 受給者を食い物にする素行不良の同僚ケースワーカーや、不正受給ビジネスに手を染めるヤクザやヤブ医者、無職の振りをしてドラッグディーラーにいそしむ受給者のおっさんなんかが出できて、彼らの思惑が交錯するごとに話が段々きな臭くなってくる。 クライマックスでは複雑に利害関係の絡んだ登場人物たちがほぼ全員集合。ひっちゃかめっちゃかの大乱闘。そうはならんやろ!の展開だけど、白けずに結構楽しめた。 帯のコピーにもあった通り登場人物みんなクズ。そして最後にみんな不幸になる。 なんとも救いようのない話だけど、ユーモラスに描かれていて読後感は悪くなかった。
5投稿日: 2023.05.29
powered by ブクログ生活保護とそれを取り巻く底辺の人々の生活を描くドタバタサスペンスでひたすら堕ちていくような退廃的な雰囲気
2投稿日: 2023.05.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ケースワーカーの佐々木、宮田、高野 シングルマザーの愛美 生活保護受給者の山田 生活に困窮する古川佳澄 登場人物が、結局誰も彼もが最終的には地に落ちてしまう 佐々木の落ちていく姿がとても悲しく、また登場人物が誰も幸せにならないエンドには非常に胸が痛くなった。 美空?なのか愛美なのか、絵が届き続けるというエンドだけが救いか。 また、嶺元が1番まともだったというオチでもある。 -- ケースワーカーの佐々木は、ひょんなことからケースの1人である愛美と出会うことに。愛美は、同じくケースワーカーである高野から肉体関係を強要されていた。その話を知り得たヤクザの金森と、佐々木のケースである山田は高野を脅すことに。しかし、佐々木と同じくケースワーカーであり、非常に正義感の強い宮田は高野が愛美に肉体関係を迫っていることを知り、愛美のもとを訪れる。 山田は、高野を自分たちが脅す計画がオジャンになったことを残念に思うが、逆に佐々木を陥れることを計画。 愛美に、佐々木を落とすよう命令する。 しかし、愛美は佐々木に心から惹かれていく。 また、娘の美空も佐々木に懐いていく。 しかし、そんな日々は長く続かなかった。 金森は、愛美を脅し佐々木に薬物を飲ませるよう指示をし、佐々木はまんまと薬物中毒になってしまう。また、佐々木は自分が嵌められたことを知り、自暴自棄になってしまう。 薬物中毒になってしまった佐々木のもとに、生活保護の相談が古川より来るが、精神的に追い詰められていた佐々木は古川を強く叱責し、後日古川は自死する。 何もかも嫌になった佐々木は、愛美と共に死ぬことを選ぶ。 たまたまその場に居合わせたリカが刺され、その場に高野もやってくる。 また、実は彼に執着的な好意を抱いていた宮田も現れ、場は混乱状態に。 更に、金森がやってくるが、佐々木をはじめ次々と倒されてしまう。 最後には警察がやってきてその場は収まる。 それからどれぐらいの月日が経ったか分からないが、佐々木のモノローグが始まる。 彼は、生活保護受給者となっていた。 彼の元には、差出人の分からない絵が毎月届いていた。
3投稿日: 2023.05.14
powered by ブクログ一気読みした方がいい 時間をかけて読むほどのものじゃないというか人生が嫌になるのは一日ぐらいでいい。
7投稿日: 2023.05.13
powered by ブクログ登場人物全員悪いやつ、 でもなぜか読むては止まらないそんな作品でした。 読み終わったあとも何故かそこまで不快感はありません。
3投稿日: 2023.05.11
powered by ブクログすごい。これは途中から我を忘れて読んでしまった。生活保護受給者のもとをまわるケースワーカーが陥った陥穽。 主人公がこの陥穽にハマりこんでいく過程がとてもリアルで、身を乗り出してしまった。途中、怖くなって自分の生活は大丈夫か、俺は人の道を踏み外していないかと自問自答もした。悪意の連鎖の果てに待つものとは。必読の一冊だ。
11投稿日: 2023.05.03
powered by ブクログ真っ黒。 初めてです。こんなに"真っ黒"な物語は。 登場するキャラクターも、9割が"クズ"で 物語で起こる出来事も、全て悪いです。 希望の光が全く見えてこない展開が予想できる小説。 個人的に読んでみて"新しいジャンル"でした。 "イノセント・デイズ"という小説だと"悲しさ"とか "辛さ"が滲み出てきましたが。 この小説は何とも思わなかった(笑) 救いようがないんだもの、やる事が全て裏目に出て 読んでいる最中に"もう最悪(笑)"と口から出ました。 こんな夏は過ごしたくないぜ! エピローグまで読み終わった後に、"滑稽"と独り言が 漏れて染井先生の"あとがき/悲劇と喜劇"を読むと 先生自身も"滑稽"と評しており、親近感を覚えた(笑) 展開がどんどん悪くなる小説。 面白かったです、読んでよかった。
14投稿日: 2023.04.28
