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旅のラゴス(新潮文庫)
旅のラゴス(新潮文庫)
筒井康隆/新潮社
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総合評価

855件)
3.9
233
332
192
23
14
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    最終章まで読み進め、読み終わる=旅が終わるのを寂しく思った。 世界について多くは語られていないところがよい。想像の余地があり、広がりがある。 スカシウマが崖から〇〇する章が一番ワクワクした。 転移、動物と心を通わせる、といった力が出てくるが、魔法のようではなく、一種の得意分野のように描かれているのが印象的。 過酷だが美しいのだろうな、と思われる世界。読み耽った。

    0
    投稿日: 2025.11.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少し難しかった 私にはね しかし文明の原始化とか時代や場所を想像しながら読めたけど 別れが意外にエグい

    0
    投稿日: 2025.11.15
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    大好きな小説の一つ 主人公の知識欲、学ぶ姿勢にあこがれを抱いた。 私がモデルとする人物像に大きく影響しているね

    0
    投稿日: 2025.11.09
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    最初は掴みにくい話だとと思ったが、話が進むにつれ一気に読めた。 巨大な宇宙船がある町に辿り着いてからが面白くなった。 時代もあるのかもしれないが、ラゴスの女性遍歴がちょっと気になった。

    5
    投稿日: 2025.11.05
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    SFファンタジー面白かったー! 主人公が万能すぎかつモテまくってるところはなんかこう…なろう系に近いものを感じたけど でも想像力を掻き立てられてワクワクする世界観で面白かった!

    0
    投稿日: 2025.11.03
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    知らない土地の風景を見る。知らない土地の風俗を体験する。そして知らない文化で育った未知の人と交流をする。旅は擦り切れた日常をアップデートする有効な手段のひとつだ。ラゴスはそんなつもりで旅に出たわけではないかもしれないけど、もしかしたら何かを変えること、何かが変わることを求めて旅に出たのかもしれない。 もし退屈さやかわり映えのなさが日常の主導権を握っていたら、ひとは旅の途中で目にするひとつひとつ光景に驚いたり心を動かされることに懐かしさや新鮮さを感じるのかもしれない。振幅が大きいほど、これまでの埃をかぶっていた日常が綺麗に磨かれる気がするものだ。もしラゴスにインタビューする機会があれば、是非そのへんの本音を聞きたいものです。って小説の内容に関係ないことばかりベラベラ喋ってしまいました。すいません。 そういえば前半部分は、なんだかガルシア・マルケスの『百年の孤独』に似たマジックリアリズムを感じていた。少なからず影響を受けてこの小説世界を作り上げたのかもしれない、と思いながら読んでいたが、後半になるにつれて雰囲気が変わってしまった。意図的なのか、それとも知らずに本道を逸れてしまったのか。真意は分からないが、だんだん私の興味が薄れていったと言わないわけにはいかない。出会い、別れ、愛情、友情、怒り、惑いなど、人の本性についてはよく描かれているとは思ったが、冗漫な部分もあり読み進めるのが億劫になった。 最後までマジックリアリズムを押し通す力技を見たかったというのが本音。だが作者は一本調子になることを避けたかったのかもしれないとも思う。何が正解かは分からない。きっと正解なんてないんだとも言えそうだ。いつか近いうちに(いや、そのうちに)違う作品も読んでみよう。

    0
    投稿日: 2025.11.02
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    読んでいてワクワクする。何をしたいのか、何を目的としているのか。はたまたいっときの興味で行動してみるのか。関わってきた過去に対してのしがらみがある中で、無数にある選択肢を何をもって選ぶのか。愚直でいたいなと感じる一作。本をたくさん読むと王様になれる夢のような流れが好き。定期的に読み返したい。

    0
    投稿日: 2025.10.26
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    RPGの世界に入ったような感覚。 不思議な国で不思議な人たちと出会う。 男なら憧れる設定だ。 特にラゴスがモテすぎるのもいい。 是非、アニメ化してほしいものだ。

    6
    投稿日: 2025.10.22
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    少しだけ現実世界と違う世界、各地を旅する主人公は各地で色々な出会いやアクシデントに遭遇しながら、目的地を目指す。 子供の頃にトムソーヤを読んだときのようなワクワク感を大人になってから再び味わう事ができた。 主人公の聡明さ、人と向き合う姿勢には学ぶべきものがある。

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    読み始めて、よくある綺談かという感じでやめようかと思った。ーーが、読み進めると引き込まれる。 終わってみれば、さすが筒井康隆!

    0
    投稿日: 2025.10.17
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    人生という名の旅。 さまざな人間に出会い、自身の道を自身で決める。自分で選んだ道や生き方には誰も責任は取れないだろうが、その分、生を感じられるのだと思う。旅路の爽快感、喪失感、昂揚感すべてが伝わってくるようで、旅好きな私には最高の作品でした。

    6
    投稿日: 2025.10.15
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    とにかくモテる旅好きラゴスさん。どこに行っても、いくつになっても、旅ゆく先々でモテまくります。しまいには、旧ドラクエV天空の花嫁のビアンカとフローラのように、かつて子供たちを苦しめた“究極の二択”に対して、反則まがいの“第三の選択肢”をズバッと選び、なおかつ自分の大好きな「読書最優先生活スタイル」は崩さないという、傍若無人ぶりを見せつけてくれます。 こんなラゴスさんの一生を、嫉妬を覚えるどころか憧れのまなざしで一気に読み切れたのは、良質な短編集のような構成のうまさと、ラゴスさんが自由を求めて自分のしたいことを存分にしながらも、極力まわりに迷惑をかけないという、僕の理想の生き方を体現してくれていたからだと思います。 少し悲しいというか寂しかったのは、このページ数の中で一気に人の一生を見せられるため、どんどん老いていくラゴスさんに対して「なんでもいいから、元気なうちにデーデと再会してくれ!」という気持ちになってしまったことです。でも、デーデと再会してしまったら旅が終わってしまうかもしれませんし、難しいですよね。 ちなみに舞台のイメージ、特にキチの村のあたりは、大好きな『トライガン』的な風景を想像していたので、それも楽しく読み進められた要因です。 あー、面白かった。

    1
    投稿日: 2025.10.14
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    おもしろかった とても読みやすかった。 ラゴスの何かに執着せず、飄々と各地をゆくさまにはとても惹かれた。

    2
    投稿日: 2025.10.11
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    ラゴスの旅日記というか手記みたいな感じで読んでると面白い。超能力のある世界ながらあまり目立ちすぎることもなく、世界観によく馴染んでいる感じがする。 ストーリー性はあまり求めない方がいいかも。あと最後はここまで来て書かないんかい!ってなった。

    1
    投稿日: 2025.10.09
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    『旅のラゴス』は、表面的にはSF(超能力・失われた文明・異空間の移動)を題材としながらも、 その実体は人生そのものを描いた寓話です。 ラゴスは、文明が崩壊した世界で生まれ、常に「知」を求めながら旅を続けます。 しかしその旅の果てにあるのは、文明の再興でも、絶対的な真理でもない。 そこにあるのは――「歩み続けること」自体が意味になるという発見です。 ⸻ 人は、生涯をかけて“何かを求めて歩く”。 だが、目的地にたどり着くことよりも、その過程で何を感じ、どう変わるかこそが生きる意味である。 ⸻ この思想は、 「結果を重視する社会」への批評でありながら、同時に人間の存在への肯定でもあります。 筒井康隆が描いたラゴスの姿には、現代人が忘れがちな「歩み続ける勇気」と「探求の尊さ」が込められています。 ⸻ つまり、 『旅のラゴス』はSFの形を借りた“人生の寓話”であり、 ラゴスの旅は人間の生そのものを象徴している

    8
    投稿日: 2025.10.05
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    ファンタジックでサイエンティフィックなフィクション。読んでいて楽しかった。ドキドキしたしハラハラしたし、辛かったし思わず息を呑んだ。スカシウマを見てみたいあまりに生成AIに画像を作らせてみた(アウトプットは透明な馬で期待はずれだったが)。空想って楽しい、と脳みそが喜んだ一冊。

    0
    投稿日: 2025.09.20
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     傑作。個人的に筒井康隆のベストは、短編は「薬菜飯店」で、長編はこれ。  前半の転移とか読心術とか壁抜けのあたりは、まあ普通のファンタジーでもこれぐらいはあるよなって感じだけど、「王国への道」と「氷の女王」を読んでるときの高揚感は、最高のSFを読んでるときと同じもの。これがSFかといわれるとちょっと自信ないけど。  「顎」では著者の虚構に関するこだわりみたいなものが感じ取れるし、「赤い蝶」や「氷の女王」を読んでいる時の切ない感じもいい。たった200ページちょっとの小説だけど、きっちり物語を構築しちゃってて、この密度の高さはちょっとすごい。

    0
    投稿日: 2025.09.19
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    青年から老いて尚旅を続けるラゴスの人生讃歌。出会いと別れを繰り返し最終的に原点であるデーデへの想いに回帰し、旅を続ける構成がとても綺麗で、様々な女とのロマンスと別れを経験した事で数日しか共にしていないデーデという少女の神秘性が更に高まってるなと。旅する知識人はそりゃモテますわな。 彼自身でも語り悩む、自身が研究者でなく知識人である事に正直こちらもあまり乗れない部分があったのだが、彼のアイデンティティは人と人とを繋ぐ旅人である事なので納得。彼が向かう最後の旅は短い時間を共にした1人の女性を追い求める旅。旅の目的はなんでもいい、たとえ死であろうとも、それが人生。 ストレートな言葉であっても、共に旅をして聞く言葉だとこうも響くものなんだなと。 こちらも思わず人生がワクワクしてしまうような、そんな旅小説。

    10
    投稿日: 2025.09.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ★★★☆☆期待が膨らみすぎたのか。絶賛される理由がわからなかった。ラゴスの旅の目的は何なのか。壮大な旅が淡々とあっさり語られドップリ世界観に浸るまでもなかった。 奴隷から王様まで幅広い。何年もそこで過ごしちゃうの!と心配になった。何年も快適な部屋で閉じこもって本ばっかり読みたいなー

    0
    投稿日: 2025.08.30
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    まさかSFだと思わずに読み始めたもんだから、最初から転移とか、世界観が分からずで困ったのも束の間、不思議な世界なのに、なぜか想像できる…この感じはなんだったのだろう? 時間の流れが早くて、ラゴスはどんどん歳を取って… あっという間に読み終わってしまった。

    0
    投稿日: 2025.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かったけど、物語後半になるにつれて難しい内容が増えるから集中力がいる。思ったよりラストが地味だった。壮大な物語だったのに、ラストに向けて盛り上がりが減った気がする。でも最初の得体の知れない感じはドキドキして楽しかった。私が思っていたSFではなかった。時間の流れがはやすぎでびっくりする。

    0
    投稿日: 2025.08.11
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    どこで勧められていたか思い出せないが、購入して本棚に置いてあったので読んでみました。それなりの量を読んできましたが、筒井康隆は初めてです。 いや、面白かった。 地球ではない星なのか、長い時間を経て文明の歴史の記憶が文化から消えてしまった未来なのか分からないが、機械文明がない世界で物語は展開していく。 感動すら覚えたこの本をきっかけに、他の筒井康隆作品も読んでみます。 彼の作品を読まないなんて、危うく人生を損するところでした。

    1
    投稿日: 2025.08.10
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    250ページ弱とSF小説の中ではかなり短い部類に入るはずなのに、ラゴスと一緒に一生分巡った物語は様々な世界や登場人物に溢れてて、読了後まるで何冊も読んだかの様な気分でした。ラゴスみたいな一生旅人って人生も憧れるけど、自分には絶対無理だよなあ。。笑

    8
    投稿日: 2025.08.05
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    不思議な小説だった。ラゴスという男の旅物語。北から南へ、そこから北へと何十年もの時間をかけて旅をするラゴスと各地で出会う人々との物語が淡々と描かれている。最初に出会い恋した少女のことを結局最後まで思い続け、また彼女のにあうために北へと旅立つラゴス。道中数々の女性と恋をしてきたにも関わらず最初の女性を思い続けるのはすごい。転移とか同化などSFの要素はあるもののそこまで突飛なことはなく現実世界のような描かれ方をしているのも不思議に感じた要因なのか。 旅っていいね

    0
    投稿日: 2025.07.16
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    SF名作選みたいな特集で見かけて読んだのだけど、確かに名作だった! ポストアポカリプスな世界での一人の男の一生をかけた旅路を短編集の形でまとめたもの SF小説は読んだ結果"なんだかよう分からん"となることが多い印象だったけど、押し付けがましいSF感もなく、若干アレルギー気味だった自分でも楽しんで読めた。 超能力があったり高度な技術が一部では残っていつつ前時代的な生活様式が主流だったりSFな設定がしっかりあるのも楽しい 一生をかけて旅をする、ってのは浪漫だよね〜 以前見てめちゃくちゃ良かった映画パプリカの原作者でもあるとのことで、そっちも読むぞ!

    1
    投稿日: 2025.07.07
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    旅をし続ける主人公と異能力、様々な人達と多様な土地、まさに旅をし続けるラゴスの人生譚のような作品。わくわくとしながらも、進み続け学び続ける姿勢には美しさすら感じてしまう。SFというよりファンタジー?人生を経ていくことと歳をとることの良さを感じた。

    1
    投稿日: 2025.06.28
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    歳をとるのは悲しく虚しいことですね。 正確には歳をとること自体よりも、それにより自分の能力の衰えることが怖い

    0
    投稿日: 2025.06.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    三年前に購入。 主人公ラゴスが生涯を通して世界中を旅したSF物語。 旅をする間で神のような扱いをされたり、王様になることもあったが、30年の旅の末、生まれ故郷に帰ってきた。しかし、旅の途中で出会った少女のことを忘れられず、70歳になった時また最後の旅へと向かう途中で物語は終わる。 様々な世界、様々な知識と出会い人としての成長や大切なものを見つけられる旅にでたいと感じさせられる作品だった。 2018/5/11

    0
    投稿日: 2025.06.11
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    4.2 ----- 読書の楽しさを再認識させてくれるような作品だった。昔の時代の話かと思って読み進めると、どうやらSFのエッセンスもあり、今とは違う世界線だとわかる。ただ、その設計はエッセンスに過ぎず、旅という普遍のテーマを取り扱ったわかりやすい内容だ。ラゴスの一生を追うため、フォレスト・ガンプのような気持ちで読み進められた。

    0
    投稿日: 2025.06.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    話の内容は、「めちゃくちゃ品のある異世界転生もの」だった。文明が荒廃した世界で、古代の失われた知識を利用して「俺つえー」した挙句、年下から鬼モテる。ただし、文章を書く地肩がバキバキのため、鼻につかず、白けず読めると思う。さすが筒井康隆。

    0
    投稿日: 2025.05.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ファンタジー世界の紀行文のような前半から、テクノロジーと文明の微妙なバランスを楽しむ後半へと続く。 スリリングであったり、奇怪であったりする旅のエピソードとSFの要素がうまく溶け合っていて、あっという間に読み終えた。 私自身、人生の折り返しとなるような年齢を迎えて、あと何本の本や映画を見たり、旅行に行ったりできるのだろうかなどと考え、焦りに似た気持ちを抱いていた。 ところが、ラゴスは膨大な量の書物を繙くに当たって、「焦燥とは無縁だった。」「人間はただその一生のうち、自分に最も適していて最もやりたいと思うことに可能な限りの時間を充てさえすればそれでいい筈だ。」と悟った。 とても深く感じ入った。 先の人生に向けた焦るような気持ちが和らいだ。

    1
    投稿日: 2025.05.22
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    初めて読んだ筒井康隆作品です。 ジャケ買いでした。 南米を旅している途中(2016年)の飛行機やバスで読みました。 本の空想世界と旅しているリアル世界が まじりあい楽しく読めた記憶があります。

    0
    投稿日: 2025.05.21
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    人身売買のような重めの内容もあるんだけど、語り口が軽くて大雑把なので、ライトノベル感が強くてそこは自分的にはあんまり。 ただ、終わり方が良かった。ここで終わってしまうんか、でもええやん!という感じだった。

    3
    投稿日: 2025.05.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文章は流石読みやすかった。 ただ、出会う女性に片っ端から惚れられ、20歳も下の10代女性を選べないからと2人ともに婚約しつつ、でも結婚はおあずけ。結婚後には過去に会った少女が忘れられず彼女たちを捨て、旅先ではチート能力で人々の尊敬を無意識に集めつつ、兄の奥さんにまで惚れられる。モラル的にヤバい男という印象。何度も黙って出て行くのが卑怯だと思った。 暮らしに不自由せず本の中でひたすら読書にふける生活は羨ましかった。

    1
    投稿日: 2025.05.15
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    空想上の生き物や地名や超能力とかが出てくるSF。どこかでオススメの一冊とあったので読んでみたけど途中で投げ出したくなるくらい面白く無かった。何かにつけて主人公のおっさんが若い子にモテちゃうけど自分はそんな興味ないんだけどな〜というスタンスが気持ち悪い。色んな子と関係持ちつつ昔会った少女を忘れられない的な。一貫して気持ち悪いだった。この著者は二度と読まない。

    1
    投稿日: 2025.05.06
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    瞬間移動や同化といった不思議な力と私達のよく知る世界があたかも現実にあるかのように同居する世界観は面白かったけど… 結局なんで旅してたんだっけ?! このオチのない(私が気づけない崇高なオチなのかも?!)終わり方、解釈むずいい!!!

    0
    投稿日: 2025.05.04
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    人生を掛けた壮大過ぎる旅の物語。 文明を失った発展途上な世界の中で、 知を欲して旅するラゴス。 ずっとこの世界観に浸っていたいと思った。

    2
    投稿日: 2025.04.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    筒井康隆のSF小説。 ラゴスという男が旅を続け、故郷に帰り、 また旅に出るというストーリー。 過去にいたご先祖様が 宇宙から飛来して超文明の知識を残していったが 誰もが日々の生活に追われて 研究する者などいなかった。 主人公はその知識を手に入れることによって、 『現代にいながら 未来から過去にタイムトリップしてきた』という 状況になるという、 新しい形のタイムトリップ表現が出てきた。 主人公が自分勝手過ぎる。 それもストーリーの一つなのだろうが

    0
    投稿日: 2025.04.14
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    自分の想像力が足りないのであろうが、あまり楽しめなかった。解説すらよく分からん。 壁抜け芸人はちょっと面白かった。

    1
    投稿日: 2025.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ラゴスがとても良い人で、呼んでいて気持ちが良い 各編の終わり方が謎の残る感じだがそれはそれで深みがあって良かった 最後、氷の女王に会いに行く場面からどう転じるのか、結末が知りたかったという感想は残る

    0
    投稿日: 2025.04.12
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    目的よりもその過程にフォーカスした旅の話。手にしたものよりも取りこぼしたものの方が多い気もするけど、何よりもロマンを感じた。

    11
    投稿日: 2025.04.09
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    不思議な世界での旅するラゴスが語る世界の 面白さ。超能力や、聞きなれない動植物も、 ラゴスの目線で語られると一緒に旅をしている 気分になりました。 短編を読み続けるうちにえっ?!と驚きが でてきてもさっくりと次へと進むラゴス。 南への旅の目的が果たされてもラゴスは 旅人であるのだと彼の人生の半分を一緒に 過ごした気分になれました。 途中で彼の読書論も展開されるのでそこも 読書好きにはたまらないところです。

    0
    投稿日: 2025.03.28
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    南へ、南へ。旅を続けるラゴス。 旅の目的はあれども、それはいつしか本当の目的ではなかったことに気がつく。 彼の人生の特別に濃いところばかりをつまみ食いしたようで、まるで伝記であるかの様に思える。

    0
    投稿日: 2025.03.27
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    ラゴスの旅はなんて理想的な生き方なのだろうと羨ましく思うとともに、嫉妬・愛・欲望といった社会全体が持つエネルギーが重力のごとくそれを妨げようと作用してくる現実にやるせなさを感じた。 将来の人生設計を行わず旅に出向き、旅先で得られるものを摂取し終えたと感じたら次の旅へ行く。この繰り返し。 何かを求めて旅をするのではなく、旅自体を目的とすることが結果人生を豊かにしてくれるのかもしれない、そう思わされ、自分も次の旅の準備を始めなければと焦燥感を感じた。 自分はラゴスのような聖人君子とはとても言えないが、一つの場所に(物理的にもコミュニティ的にも)とどまっていられないところは非常に共感ができ、ラゴスの生き方は自分が目指す理想系である。 基本的には自身の私欲のためにラゴスの旅を中断させようとしてくる者ばかりが出てくるが、その中でタッシオはラゴスに対しても読み手に対しても心の安らぎを与えてくれると同時に、ラゴスの学究を手助けしてくれる唯一といってよい人物であったため、互いに信頼し合っている描写も相まってこの物語で一番好きになったキャラクターであった。初めて言葉を発したシーンのわくわくは忘れられない。

    0
    投稿日: 2025.03.22
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    ラゴスの一生は「男のロマン」そのものではないか。 人望が厚く、どんな困難も果敢に乗り越え、最後は忘れられぬ人に会いにゆく。 おもしろくて、スリリングで、なんてロマンチックな一生なのだ。

    29
    投稿日: 2025.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    旅する男ラゴスの一生の物語。一度故郷に戻るが、そこでも彼の旅は終わらない。 ラゴスは性格は穏やかで、欲がなく、意思が強く、知性も高く、見かけは分からないが総じてイケメンであり当然モテる。何だかずるいような主人公である。 ファンタジーとSFの境界なんてあってないようなものかもしれないが、この本はファンタジーだなと思って読んでいくといつしかSF的な世界観であったことに気づく。 かつて祖先が宇宙船に乗って移り住んだ星が舞台であることが途中で明かされるが、科学技術はすでに失われて久しい。その代わりに転移や飛行などの特殊能力を備えた人々もいる。祖先が残した資料をラゴスが読み込み、その知識を元に科学技術が復活し始めようというところ。 「わたしに手伝えることというのはその際、せいぜいそれが誤って用いられることがないように注意する程度のことではないだろうか。そしてとりもなおさず、そのような知恵や思考力こそ、わたしがあの多くの書物から得た、より大きなものであった筈なのだ。(p.214)」という一節が印象に残った。

    1
    投稿日: 2025.03.02
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    SF小説でもなく、かと言ってファンタジーでもなく、しいて言えば最上級のなろう小説。子供の頃から神話の英雄譚や冒険小説に憧れ、長じてもなお、ビルドゥングスロマンを求めてなろう小説を読み漁るぼくに刺さらない訳もなく。 最大の賞賛を込めて言うが、高校生の頃に夏休みを丸ごと捧げて、昼も夜もなく夢中でなろうの超巨編を読み通した時のあの感動を思い出した。しかもたった250ページで。とんでもない小説に出会った。

    0
    投稿日: 2025.02.19
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    旅人ラゴスの一生を描いた壮絶な物語。 高度な文明を持つ地を離れた人々が辿り着いた原始的な世界。 何もかも失った代償に、人は超能力を獲得した。 ラゴスはこの異世界を横断する。 古い書物を読み漁り、行く先々で伝承する。 ある土地ではコーヒーの製法を広め、またある土地では分銀炉を製造し、普及させる。 壁抜け人間や予知人間などの超人が次から次へと登場し、地域、季節が目まぐるしく入れ替わる。 奴隷として過ごした日々、国王として過ごした日々… 恋人に泣きつかれても、財産を失っても、彼は全てを手放して旅に出る。 それが彼の宿命だから。

    2
    投稿日: 2025.02.14
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    今いる人間が滅んだあとの世界線なのだと理解している。 特殊な能力が一般的になっている世界が舞台で 能力バトルなどは一切なく、SF世界での紀行文。

    0
    投稿日: 2025.02.13
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    面白い。最初から引き込まれる内容で、最後まで全く飽きない。 文明の発達を歴史ではなく小説として現す作者の書き方が素晴らしい。

    0
    投稿日: 2025.02.02
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    壮大な旅の話しにして、人が返るところがなんなのかをじんわり考えさせられるようなお話しだった。 文明を失ったことと引き換えに、人々が超能力をもっている世界の中で、旅の途中出会う人達、起こる出来事はとてもスリリングで、道中の話しだけでもとても面白い。 ラゴスの旅の目的は何なのだろうか、と考えながら読み進め、これが答えだったのか、と思うと、また新しい目的が出てくる。 そうしてラゴスと共に旅を続けていき、ラストのシーンを読み終わったあと、旅の途中で出会った人々のことなど考え、描かれている情景の美しさも相まって哀愁と美しさが混ざったような気持ちになり、そして最後は不思議と心が満たされた。 歳を重ねて何年後かに再読したら、また違った観点を持ちながら、より心に染み入りそうな小説だと思った。

    0
    投稿日: 2025.01.27
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    筒井康隆さんの本は初めて、時をかける少女の原作者だなんて知らなかった。 そこからぁ⁉️ってくら知らなかった。 ラゴス:ユパさま なんか被ってしまうのは私だけではないと思う。 実に楽しく読了しました。 ありがとうございました。

    0
    投稿日: 2025.01.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おすすめされて購入。最近で1番好きな本! 主人公が目的を持って北から南へひたすら旅を続ける話。 一つの章のなかで起承転結があり、どの章も面白くて後半に進むほど面白かったのでやめ時を見失うくらい一気に読んでしまった。一つの章でその街の話は完結し、次の街の話に進むが前章に出てきた話も後半に繋がる部分もあり面白かった。 壮大で、想像を膨らませてラゴスになりきって読み進めると登場人物全てが魅力的で、SFならではの自分の想像力次第で旅の景色が変わるところもよかった!読み終わると物語が終わって、自分の旅も終わったような喪失感がある 最後は出会えて、ハグしてるところまで想像した、きっと2人は出会えて、最後まで添い遂げたらいいな

    0
    投稿日: 2025.01.19
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    まず人物描写がうまい。 ラゴスが旅人であることを利用し、その者(その一族)の体臭も人物描写として用いている。 また一人の人物でなく、二人の人物間の描写も優れている。 例えば中年の奴隷商人と奴隷だが、関係はもちろん商人が上なのだが、若い奴隷が優位に立っているような印象を受ける、とラゴスが感じる。 単純にSF小説としても面白いのだが、同じストーリーを凡人が書いたら、ここまでにならなかったのかも。私はSFには詳しくないが、他の方が「SFとして使い古された物語」と指摘されていた。そういう点もあるのかもしれない。だからこそ、創作者・文学者としての筒井康隆の力量がやっぱりすごい、と感じてしまう。

    9
    投稿日: 2025.01.13
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    初めての筒井康隆作品。 主人公ラゴスの旅の記録であり人生の記録。 文章もSF要素も平易で読みやすかった分、読後感はややあっさりとしたものだった。 ラゴスの文明の発展に対する思慮深さは現代のAI技術や宇宙開発にも通ずる、文明に対して普遍的なテーゼを投げかけているようで興味深い。 全ての学問は相互に関わり合って深まっていくのだと思う。

    3
    投稿日: 2025.01.12
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    主人公ラゴスの一生をかけた旅からは、自分の人生の目的を達成した先にある、人の「生」の可能性や自己実現性を見出すことができる。 物語世界は特殊能力が登場する旧時代的なファンタジー世界であるが、私たちの世界・生活現実に即した、或いは影響を及ぼしうるメッセージが多く含まれている。 時間と空間を自らに近づけたり、或いは離したりして「人生」を様々な角度で捉え直し、読者に「いかに生きるか」という疑問を投げかけている。 抒情的かつ知的な表現も卓越したものがあり、非常に良い小説だと思った。

    4
    投稿日: 2025.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いいですね、異世界の旅物語。 なんだか頭の中に思い浮かべるのはナウシカの世界、それとケビンコスナー主演のポストマンの情景。 盗賊に追われたり、国作ったり、奴隷になったり…1人で旅をしている孤独感はなく、次々に変わる展開に読みふけってしまいます。 1番好きなのは、赤い蝶のデーデの幻覚のくだり、最後もしびれました!

    0
    投稿日: 2024.12.12
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    いこまブロック予選 全国大学ビブリオバトル2024で紹介された本です。チャンプ本。 2024.10.27

    0
    投稿日: 2024.12.12
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    抑揚がある展開ではないのに、なんだか没頭できる不思議な作品。面白かった。すごいおすすめかというとそれはまた違うけど、初めて読む感覚がした不思議な魅力的がある作品。面白かったよ。

    2
    投稿日: 2024.12.02
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    皆さんこの小説なぜ面白いのでしょうか? SF、旅、学、恋の要素が散りばめられ、どの要素にも偏っておらずサラッと読めてしまった。 問題はサラッと読めてしまうが、なぜ面白いのか説明しづらいことだ 話の展開にワクワク感もあるがそれだけではない……

    3
    投稿日: 2024.12.01
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    ラゴスは、かつて人間が作り出した人工生命体です。知能と意識を持つものの、その形態は一見すると単なる毛玉のような存在。この不思議な生命体が、さまざまな人間や生物との出会いを重ねながら、北海道から九州へと旅を続けていきます。 舞台となる近未来の日本は、環境破壊や人口減少により荒廃し、文明が衰退した世界として描かれます。 しかし本作は単純な終末後SF(ポスト・アポカリプス)ではありません。むしろ、ラゴスの旅を通じて描かれる人間たちの生態や、文明の在り方への痛烈な批評が本質となっています。 ラゴスは旅の中で、残存する人間たちのコミュニティや、奇妙な生物、不可思議な現象に次々と遭遇します。それらとの交流を通じて、ラゴスは人工生命体でありながら、次第に人間的な感情や思考を育んでいきます。 一方で、創造主である人間たちの愚かさや矛盾も目の当たりにしていきます。 筒井康隆特有のブラックユーモアとシニカルな人間観察は本作でも健在です。しかし同時に、孤独な旅人の視点で描かれる物語には、どこか切なく、郷愁を誘う要素も含まれています。 本作の大きな特徴は、その語りの手法にあります。ラゴスの旅は、まるで民話や説話のように淡々と語られていきます。そこには人工生命体という異質な存在を通して、人間と文明を観察するという筒井独特の手法が効果的に生かされています。

    0
    投稿日: 2024.11.24
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    初 筒井康隆作品 ファンタジーにして、出会いや苦しみ、滞在時間の詳細まで、あたかも実在しているかのように感じた 主人公の都合の良い能力がなく、良かった 読み上げた後、この本は人生を旅として考えた作品なんだなと感慨深くなった

    0
    投稿日: 2024.11.15
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    帯にあった通り、一緒に旅した気分。 旅の中で本を読むシーンがあるのだが、その本の読み進め方が勉強になる。 主人公が真面目でほぼ普通な価値観の持ち主なので、入りやすい なぜこんなに想像させる文章を書けるのか不思議。 章と章の間の旅も読みたい。

    1
    投稿日: 2024.11.08
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    凄く自然に世界観に没頭した。 現実の世界がこの設定で動いてたのではないかと錯覚に陥るほどの自然さ。 突飛な展開がないからこそ、設定に没頭できるし楽しめる。よくある旅の思い出みたいに語られてるのが奇妙で、それにSFを感じる。 SF小説にたまにあるしらける時間が一瞬もない。 見たこともない世界なのに自分の脳みそに焼き付いている情景。 大好きな作品。

    1
    投稿日: 2024.10.20
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    これまで読んできた筒井作品とは違う印象だったけど、とても面白かった。主人公の波乱に満ちた一生がさまざまな出来事とともに語られる。この厚みの本の中で味わえるとは思えないほどのスケールと話の展開だった。すべてのエピソードがテンポよく飽きさせずぐいぐい進んでいく。それも筒井康隆の文体と語り口のなせる技だと思う。

    0
    投稿日: 2024.10.17
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    書物を求めて旅をして、故郷に帰って。賢くてどこでも人が寄ってくるほど、人気なのに満たされない。だから旅に出る。最後は愛しい人を求めに行ったのか。結局男は女なのか…。こんな人生を送りたい。

    0
    投稿日: 2024.10.14
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    ジャンルとしてはSFファンタジー小説になるのでしょうか? 文明レベルとしては移動手段は馬や帆船、炭鉱が栄えている程度の世界。科学は発展していない代わりに瞬間移動や他人や動物の心を読めるなどの能力を有するという、ありがちな設定なのですが、今作はそこには重みを置いていません。 どちかというと、1人の男の生き様が描かれてた作品といえます。生き様というと哲学的に思われるかもしれませんが、「こうあるべき」というような押し付けがましさは皆無です。というか主人公の心情描写が少ないです。その理由としては、男に悩みや葛藤があまりないことがあげられます。更に性格もすごい善人であるとかカリスマ性があるとか、逆に残虐さや影があるとか、そういうこともありません。普通にいい面も悪い面もあります。 それではこの作品の魅力はどこにあるのかというと、何気なく名言とか哲学が散りばめられている点でしょうか。前半で哲学的ではないと書いたので矛盾するようですが、哲学的な作品ではないのですが哲学も感じらます。この矛盾がこの作品の1番の魅力だと思います。 この作品の世界はシンプルです。悩みの種は泥棒や盗賊、天候などであり、現代のストレスのように複雑ではありません。悪と善が現代よりはっきりしています。仕事や趣味などの選択肢も現代に比べればずっと少ないです。政治の駆け引きが描かれるような大国も無ければ、国同士のいざこざもありません。 派手な舞台装置の無い物語にもかかわらず、読んだ人それぞれに心に響くものがある作品です。★4と迷いましたが、いい意味で、読む人により感じ方がかなり変わる奥深さを考慮し★5としました。

    8
    投稿日: 2024.10.14
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    初の筒井康隆作品。 解説によるとSFの括りになるのかな。 すごく独特な雰囲気の物語だった。 深夜特急のファンタジーバージョンを読んでいる気分だった。 主人公のラゴスが旅の出来事を淡々と語っていくんだけど、不思議な出来事や意外な展開に読むのが飽きなかった。 個人的には王国の話が好きだったな。 他にももっと筒井作品を読みたくなった読後感でした。

    4
    投稿日: 2024.10.11
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    読み出してすぐに違和感を感じた。 大自然に生きる人間達はテレパシーのような読心術を当たり前に使え、テレポートのような転移を行うことが出来る。 読み進めると分かるが、文明を手にすることで失われるものや、起きてしまう争いなど、何かを手に入れることで、失うものがあることを旅人ラゴスを通じて教えてくれているような気がする。 ファンタジーのようでSF的、不思議な読後感を感じた。

    1
    投稿日: 2024.10.10
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    この人の人生すごすぎる。膨大な本に囲まれて過ごす日々はとても憧れる。 そして本に1番集中するためにとった決断。 モテる人は辛いねえ。結局、男は女性がすべてなのかなぁなんて。 SFというジャンルかもしれないが、あくまで登場人物が際立っているので、ありえない能力はそこまで気にならない。 確かに、語り継がれる名作と言えそうなものだった。

    2
    投稿日: 2024.09.16
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    SFっぽさを感じなかった。最初の「集団転移」で世界観に引き込まれた。途中中だるみしてしまったが、「王国への道」からまた面白くなった。

    1
    投稿日: 2024.09.09
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    【旅と勉強は人生そのもの】 主人公の男がウルトライケメン。旅に目的を持ち、懸命に進む主人公のラゴスは、未知の都市を訪れるたびに周りの人からよく好かれる。それはきっと彼の冷静で真摯な気持ちが態度に出ているから。さらに彼は学者としての一面も持ち、難解な書物を読み耽る。 旅と勉強は大きな経験を与えてくれる。先日、私も石巻に1人旅をして津波の話を市民から聞いた。資料館に訪れて写真を観たり記録を読んだりもした。ラゴスみたいに壮大な旅ではないけれど、日本に産まれたからには経験しないといけない感覚を少しだけ養うことができた。そして、旅先で泊まったゲストハウスに置いてあったのがこの本だった。帰宅してすぐ近所の図書館で借りて読んだ。すぐに旅は良いと再認識できた。 もう感想はいいや。とりあえずラゴスと酒を呑みたい。

    2
    投稿日: 2024.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初筒井康隆作品。 タイトルのとおり主人公ラゴスの旅物語。1986年の作品としては異色だと思います。 超能力が存在する世界、旅と研究と結婚もして…と書くと昨今のなろう系のようですが、そんなに超能力は使わなかったですね。壮大な物語ですが主人公の感情と地の文が淡々としているので歴史年表を読んでいるようでもありました。もう少し感情の起伏の表現があっても良かったかも…。 壁抜けの話が面白かったです。ラストも良かった。

    3
    投稿日: 2024.08.06
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    タイトルから想像していた話ではなかった 旅のラゴス いちばんのお気に入りポイントは、 いろんな国に行って、 いろんな人に出会って、 いろんな終わり方をするところと、 ラゴスの思考力に圧倒されるところ 特に印象に残ったところはラストの終わり方やなぁ 声出たわ もう一度読み返すとしたら王国のシーンかなぁ どんどん知識を蓄えていってインプットしてる 思考力高めたいなぁと思った あと、旅に出たいなとシンプルに思った 2Dの世界が3Dの世界になったかんじがする ラゴスの旅の目的... 最後は愛する人に会いにいく 0か100じゃない 人間ってそんなシンプルじゃない ふわふわしてていいのかな (追記) やばぁ...パプリカの原作者やん... パプリカ大好きな映画... 原作者がこの人か... 確かに旅のラゴスはそういった超人SFやなぁ 世界観すごいなぁ〜 ラゴスも映画になってないのかなぁ

    3
    投稿日: 2024.06.19
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    SF小説だという触れ込みで読んだ。最初はSF?と思いながら読んでいたが、読み進める内に少しずつ片鱗が見えてきた。 ストーリーとしては一人の男の旅の話だが、別れて時間が経ってから気づく出会いの大切さが身に沁みた。

    1
    投稿日: 2024.06.09
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    ラゴスの一生がテンポ良く書かれていて読みやすい。ラゴスとタッシオの関係が微笑ましくて好きだった。 ラゴスの生き方羨ましい ラゴスは氷の女王に会えたのかな

    2
    投稿日: 2024.05.29
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    ぼくが最初に手にとった小説であり人生に欠かせない小説。もはや人生そのものといっても過言ではないのがこの本『旅のラゴス』 あらすじは、空間転移という能力をもつラゴスが、とある理由からひたすらに旅を続けるというもの。 世界観はシンプル。ただ風景描写が異様に精彩でもはや自分が旅をしているようにしか感じません。 故に、この本は、読むものじゃなくて旅そのもの。 空間転移の能力をみなが持っている世界なのに基本的に徒歩で旅するラゴス。いく先々で起こる事件や異文化の人々との交流に、心揺さぶられます。 この本に出逢えたこと、読めたことがもはや幸せです。筒井さん素敵な作品、本当にありがとうございます。人生変わりました。

    3
    投稿日: 2024.05.25
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    空間的な旅と同時にタイムトラベルをしているような本であると。 文章がくどくなくて読みやすかった。

    0
    投稿日: 2024.05.23
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    短編連作 リアル寄りな旅話かと思ったら転移とか顔変化、壁抜けとか不思議な能力話? いまの感覚で読むと ファンタジー世界で主人公が旅をして いろいろな出会い 不思議な街 女性にはモテる 鉱山で働かされたり 奴隷になったり 旅の目的地で異世界(2000年以上前の先祖)の知識を手に入れて、、、 王様になり 2人の年若い妻 故郷に帰り手に入れた知識で影響与えたり それで終わらず旅の最初期に会った女性デーデが忘れられず北を目指しまた旅に出て完 これが30年以上前の作品か すごい。 これはなろう系に影響与えただろうな 完成されてる たまごの道の話が強烈に印象のこった なんでだろう?

    39
    投稿日: 2024.05.19
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    fall outが流行っているが、それと同様に文明が発達しきった後の世界を緻密に描くSF作品は内省させられて面白い。 序盤、壁抜けなどの短編が奇妙でファニーで示唆的で好きだったし、中盤のヘビーな内容になってからのコントラストもワクワクした。筒井康隆さんの端的な小説の書き方は読みやすいな。

    2
    投稿日: 2024.04.22
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    知りすぎてしまった人間と、発展しすぎてしまった社会が向かうのは「死」である。 旅を続けるのは、なんのため?

    1
    投稿日: 2024.04.18
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    (threads共有) 筒井康隆 旅のラゴス 読了  生粋のストーリーテラーだなぁと思う。 固有名詞や動詞の選択なんて関係ない。文体の瑞々しさとか煌めきも必要ない。ストーリーと世界観で真っ向勝負なの。 勝手な筒井康隆のイメージ。 頭の中には、タテヨコにきっちり整理された膨大で上品な知識が詰まっている。隙間にはユーモアも。多分とんでもない性癖の持ち主なはずなのに作品には反映しない奥ゆかしさも併せ持ってる。で、本人はあまり女性にモテない。 妄想プロファイルね。 このラゴス、勝手にベルセルクの絵で脳内再生された。碌に知らないけどね。 BGMにピンクフロイドとかキングクリムゾンもかけたけど、最終的にはハービーハンコックがあってるかな。

    2
    投稿日: 2024.04.11
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    主人公のラゴスが世界を回る旅をする物語。 あるときは奴隷に、またあるときは王様に、そして教師に、、、 旅の進行とともに移り変わるラゴスの立場や心情が面白かった。

    1
    投稿日: 2024.04.06
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    とにかく不思議。完全な異世界という感じではなく、リアルな世界とリンクするところが多いからなのか、不思議な力を持つ人が現れると、なんだこれは?と奇妙さを感じる。なんだかすっきりしないものの、つい読み進めてしまった。

    2
    投稿日: 2024.03.30
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    傑作としか言いようがない。 あるときは奴隷に、あるときは王に、あるときは教授として、男は旅をする。魅力的な人間と、出会い、別れ、旅は続く。 主人公ラゴスの完璧とも言える人間性、奇妙で、しかしどこか懐かしい世界と人々。それらが筒井康隆の美しくもポップな文体で綴られる。 初めは独特なリズムの戸惑うかもしれないが、リズムに乗れるようになれば文字が文字以上の速度とリアリティで脳内に直接流れ込む。この上なく面白かった。 ラゴスは常に何かを追い求めていた。それは知識であったり、女であったり、死の先の何かであったり、それが何であれラゴスが歩みを止めることはない。それこそが旅であり、だからそこ「旅のラゴス」なのだ。 旅小説は旅を通じた主人公の成長を描くことが多いが、本作にはそれがない。ラゴスは常に達観しており、人間性は初めから完成されている。だからこそ「ラゴスの旅」ではなく「旅のラゴス」になっているのだと思う。(辺に説教臭くたびに意味を見出すものよりも、自分はこちらのほうが好き) 知識や学問がとても面白く描かれる。そうだ。学問は本来嫌悪するものではなく、むしろ嬉々として享受するものなのだ。全ての基本は歴史にあるとする考え方も面白かった。考えてみれば、あらゆる学問は歴史の上にあるものなのだから、基本であるに決まっている。 ラゴスのように学びたくなった。 行く先々で信頼され、尊敬され、敬愛され、そして愛されるラゴスの完璧さに、疑いを持つ事が無かったと言えば嘘になるが、読み進めるうちに、私もラゴスに惚れてしまったので文句をつけることなど出来ない。

    4
    投稿日: 2024.03.11
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    色々な国をラゴスと一緒に見られ、かつ未来の読書体験も出来たようで面白かった。不思議な世界が広がっている。ただラゴスがあまり物事に執着せず流れていく様が何故か淋しく感じてしまった。

    2
    投稿日: 2024.03.03
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    タイトルそのままラゴスの旅のSF小説。 世界は文明が衰退しているが、 人や動物の心を見、それと同調できる能力や空間転移なる瞬間移動など超能力が一般的な世界。 前半はいい感じに不便な超能力が生活を左右していてバランスがよく面白かった。 後半にゆくにつれラゴスの目的が明らかになりつつ、科学技術 や政治も混ざりファンタジー感が薄らいでもっと前半のような話が読みたかったと個人的には思う。 ラゴス自体に共感はできなかったり、少し好みに合わない部分もあったがそのラゴス由来の淡々とした語りや文体は好きです。

    28
    投稿日: 2024.02.07
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    高度な文明を失ったことと引き換えに超能力を得た人々が住む世界。そんな世界を旅する男ラゴス。自らの知識と経験を私利私欲のために使わない姿勢が格好良い。ときに奴隷、またあるときは王、波瀾万丈ながらもラゴスのような生き方に憧れる人、特に男性は多いはず。

    2
    投稿日: 2024.02.04
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    #旅のラゴス #読了 序盤のSF的な香りに引き寄せられ、最後まで味わってみたら、ラゴスの旅する姿勢に魅せられていた。 自分の経験や知識を私利私欲に用いるのでなく、必要な時に必要なだけ発揮していくことは、もしかしたら旅におけるある種の正解なのかもしれない。 #筒井康隆 #新潮文庫

    1
    投稿日: 2024.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    色々目的を言っていたりもするけれども、旅をする事それこそがラゴスの目的だったんだろぅなぁ。 一所に長逗留することもあるけれどもすぐに旅に出たくなるのは性分なのだろう。 自分なら恐らく王国に留まって悠々自適に余生を過ごすかなぁ。

    21
    投稿日: 2024.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常に面白かった。 非常に馬鹿馬鹿しく笑える、「壁抜け芸人」 描写が美しい「集団転移」、「顎」 構成がエンターテインメントとして面白い「王国への道」 そして何よりも最後の「氷の女王」は様々な角度の面白さを感じれた。

    2
    投稿日: 2024.01.21
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    旅する価値を知れた気がする。 目的はどんなものであってもいいと思えた。 色んな出会いや別れを経る人生もいいなと思う。 年寄りになってから後悔する前に今のうちから色んな所に行こうと思える本だった。

    2
    投稿日: 2024.01.21
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    きちんとした感想は多くの方が書いて&考察もされていることと思うので、以下は個人的なメモ。 複数の方のおすすめだった本書。 筒井康隆かあ…と思いつつ手に取る。 時かけ、は中学生で読み、家族八景と七瀬再びは大学生のときに読んだ。 時かけは面白かったけど、七瀬シリーズは暗くてしんどかった気がする。 それ以来の出会いなので、ちょっとドキドキしたが、薄い文庫本で、旅人ラゴスがいろんな国や地域を巡るストーリーなのであまり頭を使わずにスラスラと読めた。 というか、タイトルはラゴスの旅、じゃないんだ? 全体の雰囲気がうまいなあ。 それでも、筒井康隆だと思って読むので、どうも批判的になってしまう。 いい年した男性が、思い出のなかの15歳の少女に対して、けっこうずっと性愛的な感覚を持っていくのが、違和感いっぱいだったけど、、、。 まあ、ひところの男性目線の冒険物語って、こんな要素があるよな。 その部分以外は萩尾望都のマンガにもありそうな、ポエティックかつ残酷な物語で、情緒と余韻にあふれた終わり方もこれはこれでアリ、と思えた。 壁抜け男という題材、いろんなとこで見かける気がする。

    3
    投稿日: 2024.01.13
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    高度な科学文明がうしなわれ、その対象として特殊能力を身につけた人びとが登場する世界を、一人で旅するラゴスという男の物語です。 この星の住人の先祖は、宇宙船によってやってきたものの、高度な科学文明を継承する術はなく、人びとは近代以前の暮らしへと立ちもどっていきます。一方で、転移能力や読心能力、壁抜けの能力など、超能力にめざめた人びとが生まれ出るようになり、ファンタジーのような世界観のもとでストーリーが進められます。 主人公のラゴスは、うしなわれた文明の叡智を求めて、宇宙船の残骸のあるキチをめざします。途中のバドスの町では、奴隷狩りに襲われ、長年にわたる抑留生活を余儀なくされるものの、ようやくキチに到着し、そこで人類が獲得した知恵を学びます。 ラゴスによってふたたび人びとの手にとりもどされた文明の力は、チキを強大な王国にそだてますが、やがてラゴスはその地を去り、故郷の町へもどります。そこでも彼の知識は人びとに多くの恩恵をもたらす一方、やがてそれにともなう軋轢も生まれ、ラゴスは故郷を去ることを決意して、またしても一人で旅に出ることになります。 知恵を求めようとする人びとの根底に存在するロマンティックな情熱が、ラゴスというクールな造形のキャラクターを通して鮮明にえがかれているように感じました。

    0
    投稿日: 2023.12.28
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    スマホで何でも調べられて一瞬で世界とつながり、何でも見聞きできる時代だからこそ読むべき一冊なのかもしれない。 自分の足で歩き、自分の目で見て、耳で聞いて、体験できることこそが旅の醍醐味であり自分自身の人生なんだと思う。長い旅の中で沢山の人と出会い、別れ、奴隷になったり王様になったり、行き先はどこまでも予測不能。 旅をするうえで、何か明確な目的が絶対に必要なわけではない、ただ、“楽しい”と思えるか。

    1
    投稿日: 2023.12.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ファンタジーの中にあるリアルさがすごく良かったです。 人との別れは悲しいものだし、逆に出会いはかけがえのないもの。 旅の醍醐味がよく描かれていて面白かったです。 また、ラゴスは途中で前時代の人間の文明を本によって知ることになり、それを現在の文明の遅れた世界にもたらそうと考えますが、新しい情報を出すことは必ずしも良いことだけではない。こともリアルでした。 また、ラゴスは物語序盤で恋した少女に再会するため、前人未到の地に向かって旅立つ終わりもロマンチックで良きでした。 旅のワクワク感が最高でした。

    1
    投稿日: 2023.11.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ラゴスという男の旅の物語。 1980年代に連載された作品にも関わらず、とても読みやすく唯一無二の世界観。 読む手が止まらなかった。 登場キャラクターの特別な能力も物語にごく自然に取り入れられていてすっと読み込める。 筒井康隆さんは『残像に口紅を』の作者でもあると知り、今作を含め好きな作家上位になった。 大きな繋がりがあるわけではないが最後のラゴスとドネルとのやり取りに無性に感動した。 デーデには幸せでいて欲しい。 登場人物メモ ・ラゴス 主人公。 ・ムルダム一族 シュミロッカ平原の近くの村に住み、家畜を売るために放浪する牧畜民族。 ・デーデ 同化の力が強い少女。 ヨーマの妻となる。 ・ヤシ 子供たちとラゴスにけものたちとの同化を教える若い娘。 ・コルドン ヤシの弟。 族長となる。 ・ポルテツ 一族のリーダーで体格のいい中年男。 ヤシと結婚する。 ・ヨーマ 一族の暴れもの。 ・ゾム ポルテツの部下。 蝶で命を落としかけたラゴスを救う。 ・マグウ 石工。 ・ザムラ 似顔絵描き。ズダロフに殺される。 ・マル 宿屋の主人。 ・ズダロフ 元は金持ちの息子。今は乞食に落ちぶれる。 ・ウンバロ 壁を抜けることのできる。ジョウンを襲おうとして壁に埋まる。 ・ドリド オレンジの市の元市長。現在は宿屋の主人。 ・ジョウン ドリドの娘。 ・タリア 石造りの町でラゴスを泊める。息子は盗賊団の首領。 ・シャクロ バドスの町の宿屋の主人。精神を病み始末される。 ・ラウラ 反物屋をやっている未亡人。予知夢を見ることができる。 ・ジグ バドスの町一番のお金持ち。皆から憎まれバールレに殴られた後死亡。 ・チスとトリス バドスの町の若い警備隊員。最初の落盤事故でチス死亡。3度目の落盤事故で死亡。 ・バールレ 肥満の傭兵隊長。2度目の落盤事故で死亡。 ・モニク 警備隊長。腕の傷が悪化し、左腕を切断する。2度目の落盤事故で死亡。 ・バールレ 傭兵隊長。 ・ダロ 頭目の息子。奴隷狩りに失敗し片足を失う。 ・ポルド 奴隷生活10年以上。新入り奴隷の監督。3度目の落盤事故で死亡。 ・サルコ ラゴスの乗った船に同乗する愛想のよい男。 ・ボニータ 5歳になる息子タッシオがいる。色の浅黒い丈夫そうな女。のちにサルコと結婚する。 ・ゴゴロ 宇宙船の案内役。 ・ヌー教授 北方の都市からキチまで行った学者。 ・タッシオ ボニータの息子。何も話せないのかと思いきや記録者だった。 ・カカラニ 森番の娘。12歳。空を飛ぶように浮かんで移動できる。軍隊を作る。ラゴスと結婚し、ニキタと同様男の子を産む。 ・村長 商人風のおどけた男。王国にした際、宰相となる。 ・ニキタ 12歳。色の白いおっとりした娘。心が読めるのではなく他の人よりも同化の能力がある。 ニキタが17歳の時、ラゴスは37歳。ラゴスと結婚し、男の子を産む。その後女の子も産む。 ・ケイロワ カカラニの父親。森番。 ・チタン 織物の行商人。盗賊団に襲われ殺される。 ・ムト ラゴスを襲撃した中年の男。オノロに到着後絞首刑になる。 ・ウラムジ ラゴスを襲撃した若い男。ラゴスの羊皮紙を捨ててしまう。オノロに到着後絞首刑になる。 ・モス ラゴスの父の兄、伯父。市長を務めていた。 ・デノモス 現在の市長。ラゴスの4つ年上の従兄。 ・リベストモス ラゴスの従弟。 ・セシラ ラゴスの従妹。 ・モニク デノモスの息子。 ・ゴルノス ラゴスの兄。 ・ゼーラ ゴルノスの妻。ラゴスの幼馴染。 ・フリザ 女中。 ・ドネル 北の森に住む森番。

    2
    投稿日: 2023.11.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不思議な世界を旅するラゴスの話。 最初、この本に興味を持ったのは題名について。なんでラゴスの旅ではなく、旅のラゴスなんだろう?と。物語を読んでいくうちに、ますますラゴスの旅の物語だよねと。 それが、読んでいくうちに「旅」という壮大なテーマの一部としてラゴスが記録されているだけだなのかもしれないと思えてきた。数多ある旅行記の中の一部の記録として残っているものだとしたら、こういう生き方もありなんだなあと思える。 最後、氷の女王はデーデかもしれないし、そうでないかもしれない。描いた画家の空想かもしれない。想像を掻き立てられる終わり方も好きだった。

    1
    投稿日: 2023.11.04
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    『現在地がよくわからなくなるが…』 場面に対し幾度かこれは誰だ?どこにいるんだ? のような疑問が多く浮かぶが、 不思議と読み進めることが出来る 登場人物に関してもあまり共感出来ない節があるため、この本はあまり深く考えず読むのが良いのかもしれない 世界観を楽しむのが吉

    3
    投稿日: 2023.11.02
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    インスタ紹介で気になった『旅のラゴス』(筒井康隆)。 実はだいぶ前に図書館に置いてあるのを見て「あれ何なんだろうなー…」と思っていた1冊でもありました。 実世界のみならず、ネットの世界でも見て気になるのだから何か縁があるのだろうと手に取った次第。 1人の男の読書求める苛酷な旅を通して、 ●体系的な読書法 ●自己を放つ目的を伴った旅 を読んだ気がするな。 【動】と【静】どちらか片方じゃなくて、どちらも必要である事、 読書においても個々人に得意分野がある事も読めて楽しかった。 平成6年と古めだけど、「面白い」と感じる本に新旧関係なかった。 ただ… 物語中においてあまりに時が経つのが速すぎてビックリしたけど笑

    6
    投稿日: 2023.10.31