
総合評価
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powered by ブクログ読んでいる間中、切なさで胸が締め付けられた。 彼らの過ごした夏を、自分もそこにいたかのように鮮明に思い浮かべることができ、自分の記憶のように頭に残った。 読みやすいが読み応えのある作品だった。
6投稿日: 2023.01.19
powered by ブクログ読みやすくて、面白かった。 そして、切なかった。。。 いつもの3人の関係性も良かったけど、相馬と尚、拓の関係性が本当に良かったし切ない。 警察、検察、裁判。それぞれの繋がり、歪み。 本当にこんなことがあるのか?と思うくらい苦しくなる内容で、実際に起きていると思うと気持ちがすごくもやもやした。とても考えさせられる作品でした。
10投稿日: 2023.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「犯罪者」に続くシリーズ2作目。前作を読んだのがだいぶ前だったので、登場人物を復習してから読み始めました。 警察官の相馬は、少女失踪事件である印を発見したことから、23年前の出来事を思い出す。当時、小学生の相馬の前から姿を消した少年、尚。彼に何が起きたのか…? 本作は、冤罪がテーマの作品です。物語は評判通り傑作だったのですが、司法制度についても考えさせられました。 余談ですが、本作のような、あの時本当は何があったの?系の話は個人的に好きです笑
1投稿日: 2023.01.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
犯罪者の続編。単発でも十分楽しめるけど、相馬を取り巻く関係性の説明がほぼないので、先に読んでおく方がより楽しめる。 一部の権力者のエゴが生んだ冤罪。それに一生を狂わされてしまう一家。救いようのない話しでどこまでも切ないんだけど、最後の終わり方は私は好きだった。ただ、残念な部分も多く、犯罪者の時もそうなんだけど、回収されることのない無駄なシーンもあり、作者の意図がいまいち掴みきれなかった。幼少期の回想も途中で飽きてしまう。セリフで対話形式にしてるなら、状況説明はもっとシンプルな方が読み手の想像が膨らむのに、セリフに加え説明がくどく、解釈を押し付けられている感じがした。前作も同じく終盤での伏線の回収が雑。結果ありきの結末で、尻すぼみ。あと、12歳って設定が無理ありすぎ。考え方とか行動力もだけど、語彙力もありすぎ。台風の夜に、相手の親に確認もせず、しかも親が留守の子供だけの家に泊まりに行かせる親とか、いくら事情があったとしても常識的にあり得ない。 脚本家が書いた小説、そう思って読むべき作品なのかもしれない。 ただ、話自体は面白い。
8投稿日: 2022.12.30
powered by ブクログ23年前の少年の失踪事件から始まる物語。 失踪の謎、少女の誘拐、ある男の冤罪事件…全ての真相がわかり、繋がった時、ある人物に辿り着く。 司法構造の歪み、その立場にならないとわからない感情など、様々な理不尽がある中で鑓水、修司、相馬の3人が全力で行動する姿には胸を打たれた。面白かった!他の作品も読む! #幻夏 #太田愛 #20220401 読了
7投稿日: 2022.12.22
powered by ブクログ『犯罪者』シリーズの相馬推し!のわたしには最高な本だった。 暗号の意味がわかったとき… 切ない!!
19投稿日: 2022.12.17
powered by ブクログ23年前のある日、現場に謎の印を残して突然少年が失踪をしてしまう。 そして現在、新たに少女誘拐事件が発生し、その現場には23年前と同じ印が残されていた… 犯罪者を読んで早速続編である幻夏を読みました。 何よりまた修司、相馬、鑓水三人の活躍が見られてとても嬉しかったです。 そして毎回ハラハラひやひやする展開・・・ 過去の失踪事件と現在の誘拐事件がどんな形で繋がっていくのか、失踪した少年は今も生きているのか。 色々な出来事が重なり、誰かが誰かを思いやる気持ち故に起きてしまった哀しい連鎖。 読んでいてとても辛く、哀しく、やりきれない気持ちでした。 それ以上に物語の当事者たちは想像を絶するほどの様々な気持ちが心を埋め尽くしていったのだと思うと・・・言葉が出ません。 ラストのシーンでの掛け合いは涙が出そうになるくらい切なく、苦しかったです。 それにしても、相馬も修司も鑓水も本当に優しくて、強くて、かっこいいです!!!
34投稿日: 2022.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冤罪がテーマである物語。 事実を都合の良い風に解釈する日本の司法。 尚が岡村武彦に柴谷哲雄を覚えているか?と言った際岡村が『いや、記憶にない。』と言ったのは悔しかっただろうな。 多くを奪われた側は一生その出来事から逃れられないのに… 幻夏 幻の夏 懐かしく二十三年前の思い出が綺麗に描かれていました。 構成力、簡潔明瞭さ、小説にしか出せない技 どれもとても素晴らしかったです。
9投稿日: 2022.12.14
powered by ブクログなんだか話しの始まりから不自然に感じて 伏線みたいのも多すぎて、読んでる途中で もういいわと思ってしまった。
3投稿日: 2022.12.11
powered by ブクログ面白かった! テーマは冤罪。 切ないストーリでした。 しかし、残念だったのは、前作の「犯罪者」の登場人物の人間関係が続いていました。 なんで、こんな口の利き方するのかなって違和感があったのですが、前作で事件があったり、人間関係が出来上がっていたのね。 「犯罪者」を読んでから読めばよかった!残念。 夏休みに尚と拓の兄弟と知り合った相馬。友達になれたと思いきや、尚が謎の失踪。 最後に目撃された場所に残された奇妙な印。 そして23年後、その尚の行方を捜してほしいと、鑓水に依頼がきます。鑓水は修二とともに、過去を調べ直します。 また刑事になった相馬は少女失踪事件でもその奇妙な印を現場で発見。 23年をまたいで起きた事件は同一犯なのか? 鑓水、修二、相馬が23年前の事件、今の事件を追っていきます。 23年前に起きていたこととは?.. 尚の父親の事件 そして、少女失踪事件の犯人は? 後半のスピード感! 明らかになる真相。 とても切ない。 子供が一人で背負うには重すぎる.. 家族、兄弟、絆が感じられる物語でした。 「犯罪者」から読みましょう。 お勧め!
71投稿日: 2022.12.10
powered by ブクログ「犯罪者」(★5つ)で登場したはみ出し者のメンバーが集結して23年前に起こった事件と現在進行形の少女誘拐事件とを同時に追う、警察・検察の取調の密室制(録画など少しは改善されてきているが)冤罪がいまも多く生れている現実や人権をうばうような報道、正義とはなにかを問う、追い詰められ、心が壊されて犯罪者となってしまった悲しみもあり切ない。
4投稿日: 2022.11.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何度でも読みたくなる。 自分の人生の中で、忘れられない1冊です。 どのキャラクターも愛嬌があって、愛着を持ってしまうがゆえに(どうかこの人が幸せになってくれ…!)と願いながら読み進めていた。 しかし物語は残酷で、誰も悪い人はいないのに、キャラクターたちを幸せから遠ざけていく。 最後のパートに出てきた 音が矢のように飛んでいった。という表現。 そして相馬がナオに最後にかけた言葉「一緒に帰ろう」 そしてこんな素敵なエピローグは見たことがありませんでした。 どうか幸せになって…と願っていた自分にとっては、最後過去とはいえ、キャラクターたちが幸せそうにしている姿が鮮明に描かれていて、救われました。
6投稿日: 2022.11.10
powered by ブクログ2022.11.08 読了というか、聴了? オーディブルにて。 これは、なんか前作があるのか! 読んでなくても、単品で十分面白かった。 相棒でお馴染みの太田愛さん。 やっぱりなんだか切ない。ミッチの頃の切ない話を思い出させる。 ストーリーは、昔、居なくなった少年を探して欲しいと、少年の母親から雇われた探偵、ヤリミズと、助手のシュージ、少女が拉致された事件を捜査する相馬の3人が、少年の失踪と少女の誘拐が関係してるんじゃないかと、調べるところから始まる。 失踪した少年ナオ、冤罪被害者の父テツオ、母カナエ、弟タク。家族が家族を想えばこその悲しいストーリーに繋がっていく。。。 以下、ネタバレあり。 個人的には、タクがもうなんか、うわぁーぁああ!って叫び出したいくらいに、しんどくて。 そこにまだ、ナオやソウスケが居てくれたら、良かったのにってすごく思った。 それをきっと、ナオも相馬もずっと背負ってくんだろうなぁ。 相馬がクラモトをマイナスをプラスに変える人って例えた印象が強くて。 父を亡くしたあの日から、ナオの壮絶な人生を聞くとグレてしまってもおかしくなくて、でも、それでも、科捜研として、発端となった事件をなくす努力をした彼がすごく愛おしく感じた。だからこそ、タクの傍に居てやれなかった無念とか悔しさとか、何が結局正しくて、とかそういうナオを支えていた何かが、ポキッとなったんだろうな。カナエが生きていたら違ったのかもしれないけど。 これから、ナオと相馬に友達を続けて欲しい。 友達になりたいと思ったナオの幼少の頃で締めくくるこの本は、ナオにとって、家族だけでなく、相馬も支えだったんだなぁって思った。失踪する日に、相馬が待ってるのを見て安心したように、時を置いても、変わらないものなのだなぁ。それは、相馬が変わらずナオを忘れずに、想っていたからなんだろうなと思う。もしかしたら、ナオと相馬とタクと3人でお酒を飲むこともあったかもしれないって思うと余計に切ないな。きっと誰が悪いとかはない。刑事もその時は必死で、だからといって冤罪を作り出してはいけないけどさ。ボタンの掛け違いみたいに少しづつズレていってしまったんだなぁ。
3投稿日: 2022.11.08
powered by ブクログひとりの小さなヒーローが 強く切なく生きてきた物語 こどもだと思っていても 本当は色んなことをみて、考えている こどもの頃、 友だちとお泊まりしたり お菓子たくさん食べたり 秘密基地作ったり そんな小さな事でもウキウキしていた そんな頃をすこーしだけ思い出しながら 大きな組織を前に どうしようもなく足掻けなかった 一つの家族が切なかった 安定の3人組は爽快でとても好き
4投稿日: 2022.11.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
星4.5 SNSなどで評価高かったので購入。 いやー、最初の方は登場人物多くてややこしかったけど、登場人物の説明ページもあるしよかった。 そして、まさかの尚の現在。。。 ビックリしました。 少し読みにくさはあったものの、おもしろかった!
6投稿日: 2022.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
尚が最後に思い詰めて失踪してしまった原因のオーセベリ号の一等船室の確認が、刑事の都合で結局行われなかったところ、やるせない気持ちになってしまった。
8投稿日: 2022.10.29
powered by ブクログ相棒の脚本家?の方が書かれた本ということで、はじめて読んだ。読むと、どんどん引き込まれていった。 時系列的にすべて把握すると、すっきるすると同時にとても悲しい気持ちになっった。
7投稿日: 2022.10.22
powered by ブクログとてもおもしろい!伏線回収と登場人物の関係性を巧みに使っている、読み終わった後この本のタイトル 幻夏 の意味を考えると無償に切なくなる、だがそれがいいb
5投稿日: 2022.10.20
powered by ブクログ冤罪がテーマの社会派ミステリーでした。 父親がヒトゴロシで刑務所に入り残された母親と二人兄弟の数奇な23年間のお話し。 父親は冤罪が証明された後の不審死し、その直後に謎の失踪を遂げた長男の尚を、23年経った後、母親から見つけ出してほしいと依頼を受けた私立探偵の鑓水と警察官の相馬たちにより、逮捕起訴した案件の有罪率99%の日本の司法の闇が暴かれていく。 大変面白く読みましたが、実はこうでした式の説明が多いのと、現実離れした展開が気になり、ちょつ評価は低いです。
2投稿日: 2022.10.17
powered by ブクログSL 2022.10.5-202210.8 読みながら苦しい。 日本の警察は検挙率が高くて有能な反面、人権に関してはあまりに後進すぎる。 「犯罪者」ほどのインパクトはないけど、やっぱり面白い。
7投稿日: 2022.10.06
powered by ブクログAudibleで読了 犯罪者の後日談で、シュウジ、鑓水、相馬があの事件の後の生活と事件の話なのだけど、もうちょっと前作との繋がりがあると良かったよね。なんか必然性が感じられ無かったなぁ。
5投稿日: 2022.09.30
powered by ブクログ小学6年生、夏を共に過ごした友達が突然失踪した過去を持つ警察官の相馬。 彼の管轄で誘拐事件が発生。 被害者は元検察官の孫娘で、その元検察官は失踪した友人・尚の父親を冤罪で殺人者にした人間の1人だった。 一方、相馬の友人で興信所所長の遣水は、尚の失踪から23年経って尚の母親から捜索依頼を受ける。 尚の失踪と誘拐事件は関係しているのか。 徐々に明らかになる真相とは。 途中から一気読みでした。 「犯罪者」でこのシリーズの面白さは分かっていたつもりですが、前作に劣らない読みごたえ。 驚きと切なさでいっぱいの真相に引き込まれるようにページを繰る手が止まりませんでした。 冤罪物はいくつか読んだことがありますが、やはり苦しく、やりきれない気持ちになります。 本作では冤罪から更に罪にならない悪についても触れており、かつて法を学んだ身としては色々と考えさせられるものがありました。 残念だったのは、途中から当事者の口から真相が説明された点。 相馬達による謎解き、真相究明が少ないように感じられました。 でも、その点を差し引いても面白かったです。 続編を読むのが楽しみです。 2019年6冊目。
6投稿日: 2022.09.13
powered by ブクログ前作「犯罪者」の続編。知らぬまま聴き始めた(オーディブルにて)ので、またあの世界観に浸れると止まらずに聴き続けてしまいました。 時間や場面が交錯するので、ぼーっと聴いてると聴き逃してしまったのかな?と何度か聞き返したり。本当によく練り込まれてて、作者の頭の中はどんな風になっているのかなぁ、と感心しました。前作にハマった人は是非!
6投稿日: 2022.09.09
powered by ブクログ「犯罪者」を読み終わって、大満足。 続編というわけではないが、登場人物が同じ作品という事を知り、すぐに読みました! 子供の頃の楽しかった友達との思い出。 23年後の興信所に依頼された探し人。 そこからいろいろな伏線が回収される度に明らかになって繋がっていく悲しい事実に驚かされながらも、ページをめくる手が止まりませんでした。
7投稿日: 2022.09.05
powered by ブクログ小学6年生でここまで頭が回るものなのか…という現実的なことはさておき、ストーリーにグイグイと引き込まれた。自分が知らないだけで、こうした不幸に人生を狂わせられてしまう人やその家族っているんだろうと思うとやり切れない。
4投稿日: 2022.09.05
powered by ブクログ9月に入り、夏の終わりの気配が漂う今日この頃。 夏の終わりはなぜかしんみりしますよね。 この夏に何があったわけでなくても、夏が終わってしまうと思うと寂しい気持ちがしますよね。 幻夏(げんか)ーまぼろしのなつ。 そんな季節にミステリー長編。 12歳、楽しかった夏は新学期になって唐突に終わりを告げた。 相馬がこの夏親友になった尚が失踪したのだ。 23年を経て、探偵・鑓水のもとに、尚の母親から「息子を見つけてほしい」も依頼がある。 鑓水と警察官となった相馬は尚の行方を追うが… 尚の父親はひとごろしだったというが、はたしてその真相は?そして尚の失踪とどう繋がっているのか? 冤罪がテーマのこの小説、検察の有罪へと導く手法に憤りを感じずにはいられない。 そして、結末には涙せずにいられない。
54投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログフォローしているどなたかのレビューを見て、興味を惹かれ買ってみた。 香苗が探偵の鑓水に失踪した息子探しを依頼するところから始まる物語。 23年前に失踪した息子を今さら探す訳、その息子・尚が失踪した理由、様々な事件に共通して残された「//=|」という印の意味、尚の父親の不審な死、女児誘拐の犯人とその真の狙いなど、23年の時を超えて謎が謎を呼ぶ。 鑓水と調査員の修司、そして刑事の相馬が動いて、薄皮を剥ぐように真実が明らかになっていくが、ミステリーとして良く出来ているし、その中で、冤罪で人生を奪われる側の絶望と苦しみ、その家族の悲しみがしっかり浮かび上がってくる、とてもよく練られた運び。 『十人の真犯人を逃すとも一人の無辜を罰するなかれ』という法格言が幾度となく登場するが、現行の司法構造そのものに対する鋭い問い掛けがある。 どの証拠を裁判に提出するかは検察官が判断する(弁護側には捜査機関が保有する証拠の全面的な開示を求める権利が認められていない)なんて初めて知った。 尚と拓の兄弟に相馬がつるむ夏の日の思い出がその年頃の少年らしくてとても良い。終章のエピソードにじんと来た。
28投稿日: 2022.09.03
powered by ブクログ序盤からかなり惹きつけられ、読まずにはいられなかった。 予想しなかった展開でとても切なく悲しかったが、とても好きな小説の1つになった。 物語ではあるが、彼の今後は少しでもいい未来になって欲しいと思った。
4投稿日: 2022.08.31
powered by ブクログ冤罪をテーマとした作品。 前作『犯罪者』に引き続き、相馬・鑓水・修司のトリオが出てきます。 相馬と修司に前巻でいい感じになった恋人ができいたりとニヤリとできる場面もありますが、この本に関しては彼らは完全に脇役。 代わりに全編をとおして、司法制度の犠牲となり、やるべない状況に置かれたある人物の困惑と怒りと切なさが強く描かれていました。 ※※※ 興信所を営む鑓水は、23年前に失踪した少年・尚を探してほしいと母親の香苗から依頼を受ける。 一方、相馬は子供の失踪事件を捜査する中で、不思議な書き込みを発見する。 その書き込みは相馬の23年前に行方がわからなくなった友人が、最後に目撃された場所に残されていた書き込みと同じものだった…。 ※※※ たまたまなんですが、先日読んだ『法廷遊戯』と本作、どちらにも冤罪判決を受けた親を持つ子供が出てきます。 この作品のように、警察・検察・裁判官がよってたかってまるで故意であるかのように冤罪を作り上げてしまうようなことが実際にあるのかは私にはわかりません。 もちろん、読んでいて強い怒りを感じたし絶対にあってはならないことと思います。 ただ、終盤である人物の次の台詞には少し考えさせられる部分がありました。 『君は本当に世間がそのような社会を望んでいると思うのかね?一人の無辜を守るために、十人の真犯人を逃がすような社会。』 『世間は、力を持つ者の力の行使を容認する。(中略)構造というのは、積極的であろうと消極的であろうと、世間がとりあえずは望む形で安定している。いわば「状態」であるに過ぎない。』 今の冤罪を生み出す恐れのある仕組みの構造は、私たち世間が望む形でもある、と。 たしかに正直なところ、「疑わしきは罰せず」の考えのもとに十人の真犯人を逃がすことは、私にも少し受け入れがたいところ。 容疑者がいるのならしっかり取り調べで罪を明らかにしてほしい!と思うけれど、それは日本の司法制度への信頼があってこそ。 ちなみに、『犯罪者』に続きこの本でも結末は簡単にはハッピーエンドというカタルシスを与えてくれません。まぁ、前作と比べてもかなり正義側と悪側の境界線が曖昧なので、これはこれでやっぱりすごくリアル。 そして、リアルであると同時に、ひとりの人間がこれほど大それた事件を起こしても実際には世間はそれほど何も変わらない、という作者からのメッセージを感じました。 だからこそ読者ひとりひとりが知って、考えて、動きだすきっかけを与えてくれるようなこの本は貴重です。 まぁとりあえず、現警察・法曹界関係者はみんなこの『幻夏』を読んでみてほしい。 そうしたら少しは何か変わるんじゃないかな。変わったらいいな、とそう思えるような作品でした。
22投稿日: 2022.08.31
powered by ブクログとにかく続きが気になって気になって二日で読了。 一言で言うと切ない。どこで歯車が狂ったのか、、 日本の警察は本当に正義なのか。考えさせられる一冊。
3投稿日: 2022.08.25
powered by ブクログ前作「犯罪者 上下巻」の直接的な続編ではないが相馬、鑓水、修司の出会うきっかけとなった事件が描かれているためこちらから読むことをオススメ とにかく切ない 作中の合間合間に過去の出来事が差し込まれるので余計にいたたまれない気持ちになる テーマは「冤罪」 現状の司法制度に対する挑戦 少しの行き違いから事件が発生し失踪、そして司法への復讐 ボタンの掛け違いがなければまた違う未来があっただろうと思うとなんとも切ない気持ちになる 変な話だが最終的に真犯人が生きていてくれたのは救い またラストの過去の回想で締められるのも泣けてくる
3投稿日: 2022.08.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画とかドラマを見てるようで本当に面白かったです。冤罪や司法の闇などいろいろ考えさせられる内容でした。歯車がちょっとずつ噛み合わなくて、少しでも噛み合ってたらと感じると、すごく切ない話でした。
3投稿日: 2022.08.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ブクログでの評価が高かったので読んでみた。 おもしろかった! 冤罪はどうやって作り出されるのか、人が人を裁くとは、日本の司法構造って…考えさせられることが多かった。家族を守るため、尚少年が背負ってしまったものと失ってしまったものの大きさに胸が苦しくなる。そして心が壊れていった拓にも。 「休んで元気になったら、裁判に立って、この犯罪の動機を自分の言葉で話せ。水沢尚として。水沢尚の言葉で」
25投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
相馬が23年前の夏に過ごした尚と拓 その夏に突然姿を消した尚 尚を探して欲しいと母親の香苗から鑓水所長への23年越しの依頼 冤罪をテーマにした 日本の司法構造に対する復讐劇 12歳の尚が一人で背負い込んだ運命に その後歩んできた人生に 切なくて苦しく胸が張り裂けそうになる そんな読了でした
2投稿日: 2022.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
登場人物リストが現れると拒否反応が出てしまうんだけども、そんなに人数は多くないからよかった。。 そしてシリーズ物(登場人物に過去あり系)も苦手だけど、前作といわれるものを読んでいなくても一応は読める内容。 最近読んだ複数の小説でも、裁判官の多忙さや、検察官の被疑者を精神的に追い詰めていくような問い詰め方なんかを読んでいたから、こちらも読むうちに、実際現実にあるのかもしれないな....と思った。罪に問われない罪、きっとあるのだろう。 常盤正信のような頭の硬い人物もたくさんいるだろうし、なんだか説得力のある、現実味のある話だなあと思った。この著者の他の作品も読んでみよう。
3投稿日: 2022.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冤罪がテーマの小説。 犯人は冤罪により人生を狂わされたのは分かるが、関係ない人まで巻き込む思考回路ごイマイチ理解できない…あと中盤まで話がもたついてる印象だった。
1投稿日: 2022.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冤罪を扱った作品。ニュースでもよく報じられる「容疑者」の時点ではあくまでも「容疑」がかかった「者」というだけで、有罪ではないんだよなぁと。それを有罪に持っていくのは警察と検察、裁判官。その過程の中に歪みが生じて冤罪は起こる。今一度、「無罪推定の原則」「疑わしきは罰せず」を考えたい。ただし自分の関係者が被害者になったり、そもそも事件とは縁遠い生活をしていると考えるきっかけもなければ、冤罪で苦しむ人に気づくことも少ない。
3投稿日: 2022.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冤罪、って本当に何度も起こってる。怖い。警察が信じられなくなりそう。そして、こんなに切ない家族ある、、??全員、なんにも悪いことしてないよ。ただただ家族を思って一生懸命に生きていただけなのに。みんな救われて欲しかった。 尚と拓は念願の再会を果たした日に、あの湖の事件が起こったんだよね、、こんな悲劇ないよ、、。遺体を抱きしめる描写にしばらく涙が止まりませんでした。
5投稿日: 2022.08.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
つらい。 こんな辛いことは本の中だけであって欲しい。 12歳であんなに辛いことを背負わなければいけなかった尚 大人になってから自分のしたことがどんなことだったかを知って壊れていった拓 父親が冤罪で逮捕されなければ、きっと家族4人で幸せに暮らしていただろうにと思うと胸が痛む。 残酷すぎて読み進むにつれて、どんよりとしてしまった。
4投稿日: 2022.08.03
powered by ブクログ序章を読んだだけで切なくなって、この本を選んだ事を少し悔やんだ だからか、思ったより読了するのに時間がかかった 子供が巻き込まれるのは辛い… この先もっと辛くなるのか?と思いながら読んだら、何だか違う方向に… えっ?と思う度に切なくなった ミステリー?と思うくらい、 冤罪を始め色々な要素が絡み合った作品 あースッキリ!という読後感にはならないけど、 社会の現実とそこに潜む闇について考えさせられた
10投稿日: 2022.08.01
powered by ブクログまだ「犯罪者」読んでない方、先にそっちを読むことをオススメします。読まなくても話は分かりますが、主人公3人の関係や前作からの登場人物を知った上で読んだ方が1.5倍は面白いです。 失踪事件や残された謎の記号など、序盤はミステリー色の強い展開が続きます。でもやはり脚本家さん、最後はスリリングで「犯罪者」に続き映像化を見越したような展開。 前作の「大きな力を持つ悪VS平民」の戦い、という明快なストーリーに対して、今回は「冤罪」を切り口に現在の日本の警察、司法制度にメスを入れられてます。 冤罪事件を発端に人生をぶっ壊された被害者がいる一方、10対1…の原則の理論については考えさせられますね。 こちらも前作同様、悪が全てバッサリ成敗!という訳ではなく、落としどころがリアルでした。 最後の章は切なかった…。で終わらせるのではなく、こんな被害者を生まないためにも、国の制度(作中では状態とも表現していた)について小市民ながらにもしっかり考えなきゃな、と思いました。 星4にしようと思ってましたが、色々考えながらコレ書いてたらジワジワ星5にランクアップ。そんな作品です。 しかし、相馬は本来の交通課の仕事どうしてたのか、最後えらいことしてしまってるけど警官続けれてんのか、が気になりますねw 乗鞍さんそこはなんとか!
9投稿日: 2022.07.31
powered by ブクログ十二歳の少年が、夏休みの終わり、家族や友人の前から突然失踪する。彼が、何を求めて誰を守るため居なくなってしまったのか。失踪から二十三年、少年の行方は、わからないままだった。 ドラマティックで骨太、読み応えあるミステリーでした。主題は冤罪への抵抗でしょうか。 23年後、新たな少女誘拐事件が、過去の少年の父親の冤罪事件を掘り起こしていく。少しずつ少年の姿が見え始める。 少年と弟、友人の一夏の数日間の思い出が、輝くほどに、その後の少年達の辿る人生の辛さが際立ってくる。彼らのささやかな幸せを奪った理不尽な司法に憤りを持つ。 「犯罪者」を先に読むべきなのですね。夏だからって読んでしまいました。失敗だけど、感動しました。 ミステリーも充分面白く、少年達の健気さに胸が詰まり、冤罪組織構図に苛立ち、全てを収拾するラストに完敗しました。
68投稿日: 2022.07.29
powered by ブクログ何故だろう、登場する男の子たちが愛おしくてならない。 丁寧に1人づつの個性を描いているせいか? それぞれの悩みと苦しみが手に取るように感じられてせつない。 なんでこんなお話が作れるの? またまた脱帽。
4投稿日: 2022.07.27
powered by ブクログ過去と現在のリンクが夏休みの永遠さと繋がってめくるめく世界に引き込まれていく。リアリティと冤罪を描くのにここまで複雑なプロットが必要かとも思うが、この作者ならではの物語の作り方なのだろう。楽しく読めました。 物語の魅力、醍醐味。 ちなみに、天上の葦を読んでから、これを読みました。次は犯罪者。遡ってます。
4投稿日: 2022.07.25
powered by ブクログ前作犯罪者の主要キャラの続編を描いた作品。23年前の事故、少年の失踪と今起こってる少女誘拐事件がどんどん繋がっていく疾走感あるストーリー。 色んな人の視点で描かれて、気になるところで次の人の視点に移るので読ませ上手!
3投稿日: 2022.07.23
powered by ブクログ凄く複雑だが丁寧に設定を作り込んでいるのがわかるのだが、それが故に逆に現実感や、ストーリー展開から生じるヒリヒリするような焦燥感、そしてカタルシスなどが感じにくくなってしまった様に思う。 それぞれの立場の登場人物の心情や言葉、行動にどうも疑問を感じながら読み進めていき、モヤモヤしたままモヤモヤした終わりを迎えてしまった。 けど決してつまらなかった訳でもないという、モヤモヤを抱えるという。。。
1投稿日: 2022.07.19
powered by ブクログ評価高いことも、内容やテーマが深くて面白いのも理解できるねんけど、好きになれん。 登場人物に何か引っかかって感情移入できないのと疑問を感じる設定(捜査本部立ち上がってるのに自由に動き回る相葉や修司の態度や言葉遣い等)があり、モヤモヤした気持ちで読み続けないといけなかった。 それがしんどかった。 最後、結局なんやったん。どうしたかったん? もっと訴える方法あるやろと思うし、何かが変わったわけでもないのが余計虚しくなった。 警察や検察が冤罪を出してるのは事実やし、絶対にしてはいけないことだが、検察は確実に確実を重ねないと起訴しないのも事実。 冤罪取り上げるのはわかるけど、司法が悪く描かれてすぎてリアリティがなかった。
4投稿日: 2022.07.17
powered by ブクログ「あれはまだ自分が世界を信じていた頃だ」 前作『犯罪者』がおもしろすぎたので、すぐに手にとった。『犯罪者』から数年後の話。今回のテーマは冤罪。冤罪は本当に悲劇としか言いようがない。そしてこういったことはめずらしくないのだと時々報道を見ていても痛感する。 「もし・・・こうだったら」ときっと読者みんなが考えたであろう。だけど尚は言う。 「過去に関する『もし』は、全部、起こらなかったことだ」尚の言葉に涙が溢れてきます。胸が苦しくて苦しくてどうしようもなくなります。 刑事裁判の原則を示す法格言には、このような言葉があるとのこと。「十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰することなかれ」だけど実際は…。 切ないし、辛いし、読後かなりの余韻を残した。だけどめちゃくちゃ面白かった。次作『天上の葦』もぜったい読む! 「1と10はつり合わなければならない。なぜならそれでこそ世界の均衡は保たれるからだ。」
40投稿日: 2022.07.14
powered by ブクログドラマ見てるみたいにスピード感があって面白かった。 ラストで派手に種明かしするのではなく小出しにしてくれるから最後まで飽きずに読めた。 締め方も切ない余韻が残って良い。 冤罪事件さえなければ普通に平穏に暮らしていけたのにと思うと悲しい。
5投稿日: 2022.07.13
powered by ブクログ興信所を営む鑓水は、23年前の夏に失踪した息子・尚の捜索依頼を母・香苗より300万円で引き受ける。失踪当時のことを調べると不審な点が多く、鑓水と調査員の修司は失踪前から、尚が何らかの事件に巻き込まれていたことを知る。家族の絆と日本の司法の在り方を問う社会派ミステリ。 初著者作品。 最近、自分が「読みたい本」よりもブク友さんの本棚やレビュー、話題ランキングなどから「興味を持った本」を読んでいる。正に本作品も興味を持って手に取った。 ある夏の日、少年が忽然と消える。少年が行方不明になる4日前には、父親の柴谷哲雄が謎の死を遂げていた。そして23年の時を経て誘拐事件が起きる。そこにはかつて少年が最後に目撃された河原に残された暗号のようなしるしと同じものが刻み残されていた。 23年前と現在が並行展開し、事実と真実が一つに繋がっていくストーリーは劇場型かつスリリングな展開で、ドラマ映像を観ているかのような読み応えがあった。 本作のテーマは【冤罪】だ。 私にとって忌まわしい冤罪事件は自身の出身地である大阪で起きた東住吉女児焼死冤罪事件が1番に思い出される。 特に20年前の司法構造はブラックボックスな側面が多かった時代ではないだろうか。 本作でも「自白偏重」の風潮を『叩き割り』という警察用語を用いて説明されている。以下印象的だった一文を引用する。 ---- 「決定的な物証がない場合、取り調べであらゆる手段を使って被疑者を精神的に追い込み、自白させる。そういうやり方のことだ。実際、冤罪事件のほとんどには自白がある」「自分を信じてくれている人がいるという思いが、過酷な取り調べの中で否認を支える大きな拠り所になる。しかし『叩き割り』では、家族、友人、組織、あらゆる絆を断ち切って被疑者を孤立させる。身ひとつになれば、大抵の被疑者は割れる」 ---- 自白の強要、証拠の隠蔽、事実の捏造など、被疑者・警察・検事・裁判官・検察官はすべてヒトであり、公正な裁きの前にそれぞれの立場や心理が働くことを、我々は忘れてはならない。 冤罪が多いと言われている日本もようやく世界の潮流に合わせ、取り調べの可視化(全過程の録音・録画)が法改正に組み込まれたが、裁判員裁判の対象事件と検察の独自捜査事件のみを対象とするなど、【事実】と【真実】の乖離を無くす制度としてはまだまだ途上と感じる。 そして本作を読み終え、改めて表紙の少年を見る。この子が背負った事実は、大人でも耐え難い痛みを伴うものだったのだろうと想像してまた感慨に耽る。 著者の放つ司法制度の現実と思いを受け取ることの出来る1冊であった。
208投稿日: 2022.07.10
powered by ブクログ久しぶりに心震えるミステリー小説を読んだ。この著者の本は初めて読んだが、人気テレビドラマ「相棒」の脚本を手掛けているそうだ。それもあってか、ドラマを観ているかのように映像が目に浮かぶ。 構成がさすが、としか言いようがない。系統としては高村薫のような感じで、興奮して先が気になって、ページをめくる手が止まらなかった。 ストーリーは23年前の夏にある少年が行方不明になり、現代に至ってある少女が誘拐される。二つの事件のつながりは。 冤罪とはなにか、罪に問われなければ何をしても正当化されるのか、という日本の裁判システムについて考えされられる。緻密かつダイナミックな展開で、伏線の回収もきちんとなされていくので、安心して読める。 早速同じ著者の他の小説も入手したので、読み始めようと思う。久しぶりにハマった。
4投稿日: 2022.07.08
powered by ブクログ冤罪をテーマに重厚なパーツを組み上げた圧巻のミステリー。頁を捲る手が止まらず一気読み。はい、寝不足です。ドラマを見ているようなハラハラドキドキの展開と、後半以降に回収される伏線。何書いてもネタバレしちゃいそう...。 ただただ読んで欲しい一冊。次作も楽しみ!
14投稿日: 2022.07.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
切ない。相馬と出会ってなければ、尚は死んでいたと言った鑓水 最後のあの夏の尚の追想「ここには長く住めそうな気がする」 「友達になれたらいいな」と思った尚 そして、タイトルは「幻夏」 とても切なくて、やり切れない気持ちになった
6投稿日: 2022.07.02
powered by ブクログ切ないやりきれない…苦しい… 泣いたよね 「十人の真犯人を逃すとも一人の無辜を罰することなかれ」 最終章みたあとに、冒頭の23年前のやりとり見直すと、それぞれの目線で語られてるのが繋がっててすごくいい。冒頭で結構色々キーワード盛り込まれてたんだなぁ。
4投稿日: 2022.06.26
powered by ブクログ冤罪が本人も家族も不幸にしていく。ただのミステリーにとどまらない深い物語だった。途中で犯人分かったかも!でもまだ相当先があるしと思っていたら、更に色々な真相があり、どんどん伏線が回収されていき最後は泣きそうな終わり方。もっとヒットして話題作として取り上げてもらいたい本
2投稿日: 2022.06.24
powered by ブクログ警察の書き方が貫井徳郎と少し似ているような気がした。クライマックスへの盛り上げ方が映画にするのにピッタリだなぁと感じた。
2投稿日: 2022.06.23
powered by ブクログ『警察に限らず、組織は何よりも組織自体を守ろうとする』 『十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰するなかれ』 『一人の無辜を守るために、十人の真犯人を逃すような社会。そんな危険極まりない社会を人が心底望んでいるとは私は思えない…冤罪が我が身に降りかかる心配をするのは、宝くじで一等が当たる心配をするようなものだと大抵の人間はわかっている』 殺人者だと思っていた父親。だが実は冤罪であった… 警察、検察、裁判所いわゆる『正義』への問いかけ。現実世界でも僕らが知らないだけで、権力により闇に葬られた事実は存在するはず。 三部作と知らずに、続編からいってしまった!
2投稿日: 2022.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冤罪をテーマにしたミステリー。 『犯罪者』の続きとなっており、鑓水アンド修司ペアと相馬の二つの方向からの捜査と冤罪事件周りの関係者の視点といった様々な点からスピーディに展開されとっても良かった。 前作が修司を中心に回っていたのに対し、今作は相馬を中心に話が進んでいく。 中身的には冤罪という濡れ衣を着せられた人とそれに振り回される家族たちの悲劇を描いており考えさせる一冊になっていた。 ただ、自分の身に振りかからない限りは、最後の方で描かれた「1人の無辜よりも10人の犯罪者の確保」を選んでしまうだろうとも思ってしまった。
9投稿日: 2022.06.04
powered by ブクログテーマは重めだが面白く一気読みだった。 個性的なキャラの関係性もよく、読みやすかった。 ただ、「犯罪者」より先に「幻夏」を読んでしまった点が悔やまれる。3人の関係性をより理解した上で楽しめたのではないかと思う。
10投稿日: 2022.06.01
powered by ブクログオーディブルで。 少年たちの友情や腕白さ、 家族に訪れる悲しい不幸 予期せぬスリリングな展開 が詰まった作品。 うーん、切ないけど、聴いて良かった‼︎
3投稿日: 2022.05.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
相棒の脚本でお馴染みの太田愛さんの作品。テーマは重いが読みやすく、ほぼ一気読み。 尚の心の描写が繊細で素晴らしい。 鑓水と修司のキャラも良いし、面白かった。 ただ、現実にはこんなこと、絶対に起こって欲しくない。
3投稿日: 2022.05.27
powered by ブクログ警察・検察・判事の保身と強権組織構造によって引き起こされる冤罪について、とてつもない恐怖と残酷さが伝わる物語でした。 追い込まれた自白による冤罪は、現実社会にもあり、もし当事者だったら…等と想像すると、平凡な日常に感謝したくなります。 著者は、ミステリーながら真正面から司法と向き合い、読者の心を鷲掴みにして離しません。『犯罪者』『天上の葦』は未読で、読まざるを得ないくらい、没入してしまった自分がいました。
28投稿日: 2022.05.24
powered by ブクログ切なすぎて最後びちょびちょに泣いてしまった 今思い出して泣いてる 重めのテーマだけど、散りばめられた伏線をガンガン回収していくし、分かりにくい表現もなくとても読みやすかったです 相馬、鑓水、修司の3人の関係性が犯罪者よりも深くなってて推せる どうか健やかに幸せになってくれ…!
9投稿日: 2022.05.18
powered by ブクログこんな事があるんだと… 無罪の人を逮捕して 犯人にしたてる それが出世への道… という信じられない司法の 裏側と闇 怖すぎる… 冤罪のお話 親子、兄弟、友情 恨み、執念、諦念… 何とも言えない 気持ちになりました。 切なくやるせなく… 涙涙でした
7投稿日: 2022.04.22
powered by ブクログ夏休みに引っ越して来た尚と拓の兄弟と仲良くなった亮介。3人で基地で過ごす夏休みは昭和の小学生そのもの。日々楽しそうで、兄弟仲の良さや優しい母との関わりもノスタルジーを感じさせる。 それなのに夏休みの終わりと共に尚が行方不明になり・・・。 冤罪が生み出した苦しみの連鎖に、輝いていた夏の日に二度と戻れない切なさが重なる。ストーリー展開に引き込まれて一気読み。
11投稿日: 2022.04.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
太田愛作初読み 23年前の夏、短い間とはいえ思春期の濃い思い出を共有した三人 行方のわからなくなった友達 そして現代に起きる事件 父親の犯した罪から悲しく苦しい生き方を選ばざるを得なかった少年。 そしてそれが冤罪であった事から更に苦しく悲しい道へと。 夏休みの風景や生活、少年たちの心の描写が とてもリアルで、 ラストの尚の邂逅に繋がる
7投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログ作者初読。シリーズで、登場人物には前のエピソードかあるようだが、この本から読んでも大丈夫。ある夏に失踪した男児の物語かと思いきや、冤罪の父の突然の死など様々な謎が絡んできて、最後までどんなトリックなのか全くわからずよんだ。人の動きなど、多少都合の良い展開あるが、司法に対する怒りなど好みの本だった。 相棒やトリックの脚本を書いている一人のようで、面白さ納得(見たことないけど)。他の小説も読んでみたい。
8投稿日: 2022.03.21
powered by ブクログ前作同様、後半にかけてのハラハラドキドキはさすが! 謎の先が知りたくて、読むのをなかなか止められない。 前作もそうだったけど、大きな社会の不条理の犠牲になった無力な人の遣る瀬なさに胸が締め付けられる。 知らない、知らされないだけで、現実にもそういう人たちはいっぱいいるんだろう。 この3人のコンビはお互いのことをよく理解しあい、信頼しあい、バランスが最高。 前作は修司が当事者だったけど、今作は相馬が当事者、そして次は鑓水なのだろう。読むのが楽しみだ。
14投稿日: 2022.03.20
powered by ブクログ非常に重厚である。今作は、前作と繋がっているのだけれど、今作のみでも十分に楽しむことができる。前作を読んでいればなお、その重厚さに驚く。 冤罪というテーマを扱っている。その背景にある、この国の司法制度のあり方は、何も考えずに生きてきた自分にとっては、驚きの連続であった。世の中性善説では生きていけない。そんな風に感じる。
3投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
誤認逮捕が世間に公表されて、理沙が助かり、孝之が釈放、尚も生きていてこれから裁判で犯罪に至った理由を語れる、結局一番いい形で終わったのかな? 司法の闇を知って怒りと恐怖を感じたけど、相馬の言う警察側の主張も理解できなくもなかった。 物語は次々とテンポ良く展開して、最初に尚の疾走についても書かれていたので、飽きずに注意深くじっくり読めました。 とても面白かったし、話の続きが気になってちょっとした合間にちょこちょこ読んだり夢中になりました。1人で幼い尚が愛する家族と離れて生きてきたことに胸が痛みます。 ラストはしっとり終わりましたが、東野圭吾ならそこで読者にもう一泡吹かせて感動ストーリーを盛り込んでくるのにな、と正直思いました。 登場人物が多すぎて、初めにある人物紹介に載ってない人がたくさんいすぎなのと、設定に多少無理がある印象でした。
8投稿日: 2022.03.04
powered by ブクログノスタルジーで切ない話でした… 一件違う事柄同士が絡み合って、最後ひとつの結末にたどりつくまでの構成が複雑なんだけど読みやすいように優しく整理されてて疾走感があり見事な構成で飽きることなく一気読みしました。登場人物たちも魅力的で鑓水と修司のコンビがお気に入り。 他の作品も読みたいです
4投稿日: 2022.02.22
powered by ブクログ読んでいてドラマを観ているようなそんな感覚だった。ミステリーものは慣れてないから最初はあまりハマらなかったけど途中から面白くなってきて手が止まらなくなった。 冤罪は無くならないんだろうなぁ。
3投稿日: 2022.02.10
powered by ブクログ途中まではめちゃくちゃ面白かったけど終わり方いまいちだったなー 早々にこの人が犯人なんだろなーってのがすぐ分かってしまった
0投稿日: 2022.01.18
powered by ブクログ夢中になった。文字通り引き込まれた。ミステリとしても、人の物語としても、最上級だった。 太田愛さんのことを調べ、早速「読みたい」登録してしまった。
4投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログ2022年最初に読了した本。ミステリはしばらく…と思っていたけど、積読していたので。 続きが気になって本が離せないというのに陥った。それくらい面白かった。 こういうミステリを書ける人の頭のなかはどうなっているんだろう。すごいなぁ、、。
8投稿日: 2022.01.04
powered by ブクログほんの短い期間だけ住んだ西稲城で出会った二人の兄弟尚と拓、そして美しい母親香苗。 父親は殺人犯で、それが周りにばれてここに越してきたのだという。 ほんの短い期間だが、不思議な友情が生まれ、新学期が始まろうとしてい時、兄弟の住む家の近くで殺人犯だった父親が死体で見つかり、尚は忽然と姿を消す。 そして、23年後、興信所に香苗が現れ、尚を探して欲しいと300万円を置いて去っていく。なぜ急に彼女は息子を探したいと思ったのか? そんな時、一人の少女の誘拐事件が起きる。 作者は「相棒」などの人気テレビドラマの脚本などを担当し、作家に転身したらしい。確かに3人の探偵役(興信所の所長と調査員、そしてその二人と因縁の深い警察官)が協力しながら謎に迫っていくところ、必ずしも誰かがホームズで、ワトスンが誰でと決まっておらず、いわばホームズとワトスンがクルクルと入れ替わって謎を追うところは実力がないと難しいのではないかと思う。 物語自体はミステリーではあるが、一方で日本の検挙率の高さが実は強引な警察の取り調べ方法や、容疑者が基本は犯人で間違いないという前提に立ち、圧倒的に検察側に有利な裁判制度とその前提を疑わない判事たち(異常に高い有罪判決率)にあるのではないか?それにより冤罪が必要悪のように捉えられているのではないかという社会批判も含んだ内容だ。
7投稿日: 2021.12.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
太田愛さんの本は初めてです。こんなに切ないミステリーは久しぶりでした。 少年たちの関係がとても良かったので、この友情が永遠に続いてくれれば‥という願いを持ちながら読んでました。
1投稿日: 2021.12.28
powered by ブクログ犯罪者に続く第二弾 面白かった〜♪( ´▽`) とにかく切ないです。 こんなに人生狂わせられていいのか! 3人のチームワークは前回よりパワーアップしてるし 犯罪者に登場した鳥山も参加。 もう後半は真実に驚愕&涙(u_u) よく頑張ったな… よく生き抜いてくれた。 前回同様「悪」を倒す!って事にはならないけど… そこがまたリアルであり、わたくし的には◎だと思ってますm(_ _)m 修司のキャスティングは柳楽優弥で_φ(・_・
16投稿日: 2021.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんなに悲しい犯罪があるのか。 読み終わったあと、しばらく放心してしまった。 小学生の頃の夏休みって特別だ。 最後の、尚の中の夏の思い出が、彼にとって救いになるといいなと思う。
1投稿日: 2021.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時計の針を30分ではなく、本当に30分遡ることができればいいのに、あの一瞬が幻であればと思うぐらいに、切なく辛い思いが残る。 ノンフィクションであろう司法の闇と、フィクションだからこそ可能な事件がバランスよく描かれているなと思った作品です。
1投稿日: 2021.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
苦しい。 "警察、検察と国民との信頼関係が治安の向上に不可欠である" というこの物語においての暴論と、 "力を持つ者が力を行使しなければ、秩序は保たれないからだ。世間は、力を持つ者の力の行使を容認する。スポーツであろうと、企業であろうと、司法であろうと。勝つこと、利益を上げること、犯罪者を罰すること。大きな結果を上げるためには目を瞑らざるを得ないこともある。" この圧倒的正論に水沢一家を思うと悲しくて堪らなくなる。
1投稿日: 2021.11.29
powered by ブクログミステリー小説って、こんなに面白いのかね!? 初めて、太田愛さんの作品を読みました。 登場キャラクター、それぞれのタイプなども面白くて 物語が進むにつれて、その良さが滲み出てきますね! 個人的には、鑓水さんが好きですね~ 策士な所が好きなんですよね(笑) あんな事件がなければ、夏休みは幻にならなかった筈です。 尚の家族思いの部分に感動しました。 迷惑をかけないように1人で解決を試みる 責任感が強いお兄ちゃん。。 正直、ウルウルしました(笑) また、相馬の友達思い&正義に全うな所も良いです。 ミステリー小説で登場する警察は嫌なイメージを持ちますね(笑) 太田さんも、その部分を嫌なのかもしれないですね。 この小説では、モロに訴えている気がしました。 尚と相馬達の夏休みのシーンが非常にノスタルジーチックで 少年時代の夏休みの過ごし方を、読んだ後思い返して 1人、黄昏てた自分がいます(笑) 今回も、犯人予想でまんまとハズレました(笑) そこが、いいんですよね!! 徐々に真実が分かっていくのが、たまらん!!! 他、太田さんの作品も読んでいきたい!
6投稿日: 2021.11.25
powered by ブクログある日少女が誘拐され現場に残された1つのメッセージ。それは23年前に少年が失踪した現場に残されたメッセージと同じだった。 その謎を解くべく、またしても相馬、鑓水、修司のコンビが立ち上がる。 謎が解けていくにつれて切ない背景が浮かび上がる。
5投稿日: 2021.11.21
powered by ブクログ仲睦ましい兄弟。その兄が登校途中、忘れ物に気づき戻っていったが、それを最後に行方不明になった。すぐに解決するかと思ったら、見つかることはなく、未解決となった。 あれから23年、ある事件を捜査中、見たことのある印を発見する。それは23年前の行方不明事件に残された印だった。時を同じくして、行方不明の母親が、ある興信所を訪ね、息子を探して欲しいと依頼する。あの時何が起きていたのか?そしてなぜ今、ここに印があるのか?冤罪をテーマに全てが絡まっていく。 作者の太田さんというと、相棒の脚本家というのが第一印象で、個人的に今回が初めての太田作品でした。 この作品は、シリーズ第2作だそうですが、全然楽しめました。一つのある事件をきっかけに起きる悲劇の連鎖に胸が痛い思いでした。 とにかく色んな要素や事件が多く絡み合っているので、連続ドラマを見ているかのような重厚感や展開に面白みが増しました。 読み進めば進むほど、続きが気になる衝動にかられましたし、こうなんじゃないかと推理しながら読みましたが、見事に裏切られました。 ミステリーとしての面白さもありましたが、その背景にある誤認逮捕による悲劇も描かれていて、冤罪という重みを感じました。 行方不明事件の裏に隠された兄の思い、父親の冤罪、弟の贖罪、母親の執念、それぞれの家族の一人一人が抱え込む心情に重くのしかかって、複雑でした。 さらに兄弟の友人の警察官の思いなど書き出したらキリがないくらい、それぞれの登場人物の心理描写が多く詰め込まれていて楽しめました。 全てが一本に繋がったとき、驚きや絶望など色んな感情も渦巻いただけでなく、内容の濃密さも相まって、お腹いっぱいでした。 最後は現実的な部分はあって、歯痒い気持ちにはなりましたが、犯人が少しでも良い方向へ向かってくれることを望みたいです。
1投稿日: 2021.11.20
powered by ブクログAudible 面白かった。朗読の星祐樹もよかった。 話の展開が読めそうで、意外な流れになる。 過去を振り返る時の少しゆっくりな感じで記憶を積み上げていくようなのに対して、今起こっている事件のスピーディーな展開に引き込まれていく。 日本の捜査、裁判や法律の矛盾や難しさへの問題提起がされている。ストーリーの中でも結局何も変わらない結末が悲しい。
1投稿日: 2021.11.07
powered by ブクログ著者作品初読。評判通りの良い作品。後半やや尚と拓の過去が明らかになっていくところにやや無理さを感じつつもどんどんストーリーにひきこまれていく。登場人物も皆良い。
1投稿日: 2021.11.05
powered by ブクログ2021.11.1 読了 シリーズ前作の犯罪者ほどの疾走感はなかったけど解き明かされる謎が自分の想像したものと違ってて面白かった 尚と拓が背負ったものを思うと切なくて遣る瀬なくて世の中の理不尽を今作でもまざまざと見せつけられた ただ展開が急な感じがして大人になった現在の部分ももう少し丁寧に描かれても良かったのかなとは思う 少年時代の描写が鮮烈だっただけにちょっと物足りなさが残った
0投稿日: 2021.11.03
powered by ブクログ作者がテレビドラマの脚本家というので興味を持って読んでみた。 中盤は少し展開に無理があってだれてしまったが、終盤のクライムアクション風の怒涛の展開は息もつかせぬ緊迫感があってよかった。 冤罪は日本の司法構造に問題があると迫る鑓水に対して、構造とは世間が望む形で安定した「状態」に過ぎないという常盤の言葉に妙に納得してしまった。 冤罪に限らず謂れのない罪を被った者の苦悩は経験したものにしか分からない。そんなほんの一握りの人間を犠牲にすることで、世間は安定しているのだ。 今の日本社会の歪みを象徴するような作品でした。
7投稿日: 2021.10.30
powered by ブクログ冤罪をテーマにしたミステリーです。 最初は意味不明な謎しかなく、何がどう繋がっているのか想像もつきませんでした。しかし次第に驚きの事実が明かされていき、点と点でしかなかった事件が綺麗に線で繋がっていくのは強い高揚感を覚えました。 十人の真犯人を捕えるために無辜の一人が犠牲になるか、十人の真犯人を逃がすことになっても無辜の一人を救うか…… 一般常識で考えたら前者を選ぶ人が多いでしょうけど、貧乏くじを引いた無辜の一人はたまったもんじゃないですよね。1度有罪で逮捕されたら自分の未来だけでなく、家族や友人も失うことになるんですから。 尚の家族に降りかったことは、本当に不幸だったと思います。そんな中、家族を必死に守ろうとした幼い尚の行動力と決断を思うと胸が苦しくなりました。 しかしたとえ何十年前でも、短い間でも、心から幸せだと思える記憶が色鮮やかに残っていることは彼にとってずっと救いになっていたと思います。悲劇ですが、一筋の光はあったみたいな展開に弱いんですよね私…… あと例の3人にはもっと取り返しがつかないレベルで不幸になってほしかったのでちょっと残念です(笑)
1投稿日: 2021.10.30
powered by ブクログ続きが気になってページを捲る手がどんどん進み、2日で読み終えた。作者の頭の中はどうなっているのか、感服した。もう一度読みたい。
1投稿日: 2021.10.15
powered by ブクログ何を守ろうして、何を優先して冤罪が起こり得るのだろう? そして、そのために一つの家族が不幸になる すごく哀しく、辛いお話だった
0投稿日: 2021.10.12
powered by ブクログ今月4冊目 ★★★ 太田愛。前作なかなか面白かったので。 割とこれ読んで作風わかった。ありえないだろーという連鎖。 あと一つ読んでみるがまあ、同じだろう
0投稿日: 2021.10.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わってから前作があることと、相棒の脚本書いたこともある方って知ってびっくりした(笑) 視点ころころ変わるから初めはあれやったけど 風景が脳内に浮かんでくるからすぐ受け入れれた めちゃくちゃ苦しくなるし 冤罪が証明されて会いに行ったお父さんの気持ちとか お父さんがおらん中、今までお母さんと弟と過ごしてきたお兄ちゃんが小学校6年生ながらに家族守ろうとしてる感じとか 全部知った時の弟の気持ちとか あのケーキ届いた時のお母さんの気持ちとか その他にもやけど気持ち入り込みすぎてしんどかった(笑) 終わり方は個人的に実行してしまって〜 でも好みやなと思った(あくまで物語上で) まあでも女の子は何もしてないからあれやけど(笑)
1投稿日: 2021.10.06
powered by ブクログ鮮やかに幸せな笑顔溢れるような場面が所々にちりばめられていたぶん捜査をしているときの張り詰めた空気感ややるせなさ、むなしさなどが際立っていて印象に残る話だった。
7投稿日: 2021.09.22
powered by ブクログ人の人生を大きく左右する裁判。可視化されない事情聴取の現場には隠れた闇がある。読み終わった後、なんとも言えない空虚を感じてしまった。
2投稿日: 2021.09.21
powered by ブクログ結局、「犯罪者」読み終えてそのまま「幻夏」に突入しちゃった。 これまたとても面白かったのだけれど、今回のお話は、つらかった。なんか、誰も幸せじゃない。切ないし悲しいし、どこかでどうにかならなかったのかといたたまれない気持ちになった。 調べる側、裁く側の人たちはどいつもこいつも…という感じだし。 現実にも似たようなことが起こり得ると思うとこわい。ただ、登場人物のひとりが言っていたように、たまたまそれに当たることはほぼなく、そうならない限りは深く考えて何とかしようとは誰も思わないんだろう。 ラスト、少しだけ救いがあって良かった。とは言え、あの後はどうなるのか。きちんとした捜査や発表をしてくれるといいけど。
2投稿日: 2021.09.15
powered by ブクログ社会派ミステリ。 小さな興信所に、1人の女性から電話が来る。いなくなった息子を探してほしいというのだ。 だが、息子がいなくなったのはなんと23年前だという。いくら警察や大手が手詰まりだからと言っても、そんな昔の事件を弱小の事務所が解決できるはずがない。 所長の鑓水(やりみず)は断ろうとする。だが、女性が差し出した現金の多さに押されるように受けてしまう。 そして女性は忽然と姿を消す。 同じころ、鑓水の友人で警察官の相馬は、別の事件の捜査にあたっていた。 少女の失踪事件。少女の祖父は元検察の上級職で、現在は犯罪コメンテーターだった。失踪現場に残された奇妙なマークに、相馬は息を呑む。 //=| それはかつて、ひと夏を共に過ごした友人が姿を消した現場に残されていたものだった。 鑓水の元に持ち込まれた事件の失踪少年は、実は相馬の友人だった。 23年前の夏の思い出と現在を行き来しながら、鑓水と相馬は、興信所調査員の修司とともに、2つの事件の背景を追っていく。 その陰には、1つの痛ましい冤罪事件があった。 著者・太田愛は脚本家としても活躍している。 本作は三部作の2番目の作品で、本作の前の「犯罪者」では、相馬・鑓水・修司の出会いが描かれているという。おそらくそちらから読んだ方が主人公たちの人となりはわかるが、本作の事件は独立しており、こちらから読み始めても大きな支障はないと思われる。 本作の大きなテーマは冤罪である。 被疑者を追い込んで無理な自供を誘う「叩き割り」や、冤罪だとわかったのちも訴訟を起こさないよう「恨みません調書」と呼ばれる念書を提出させるなど、実際の冤罪事件で問題となった事柄も織り込んで描かれる。 もちろん、冤罪は大きな問題であり、その背景に警察組織を守ろうという有形無形の力があるのであれば大きく糾弾すべきで、その意欲は買う。 が、それと作品としての評価はまた別だろう。 全般にいささか都合のよい展開が多く、無理が多いように感じる。 発端となった事件では、こんなに不運が重なることが果たしてあるかと思うほど、最初の事件の「被害者」は気の毒である。発端は確かに冤罪だが、それにしても運も悪すぎる。 女性が興信所に依頼し、その興信所が少年の幼馴染の警官である相馬とつながっているというのもいささか無理筋だろう。女性がそのことを知っていた可能性もあるが、そのあたりは描き込まれていないのでよくわからない。女性にそんな調査能力があるのなら、相馬に直接コンタクトを取ろうとするか、それよりも、まず息子を探し出せるのではないか。 とはいえ、リーダビリティは高い。 特に、相馬と失踪少年、そしてその弟の3人が過ごした夏の描写がすばらしい。 あの夏。戻らない日々。幸せだった最後の思い出。 そのきらめきが、「真犯人」の悲しさとともに胸に迫る。
6投稿日: 2021.09.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
言わずと知れた名作をやっと読みました。 忘れないように、読み終わったらすぐに感想を書くようにしているのですが この本は書けなかった、、 自分の中で整理するのが難しかったです。 父の冤罪をきっかけに人生が狂ってしまった家族。 正しく真犯人が裁かれていれば。もっと早くわかっていれば。きっと家族の未来は明るかったはずなのに… こんな事があって良いのか?お願いだからやめてくれ、、と願わずにはいられない展開でした。 尚が生きていて、殺人を繰り返していたのは拓で。 母は末期癌になり2人の息子に会えずじまいで。 拓を湖に沈めるシーン、本当に胸が痛かったな… でもこの本の良いところは、決して暗いだけでおわらないところ。幼い頃に出会った尚と相馬。その出会いのおかげで最後、尚が死なずにすんだ。 相馬の言う通り、回復したらちゃんと動機を尚の口から話してほしい。そう心から願った。 いろんなことを考えさせられました。これは絶対読むべき1冊だと思います。
2投稿日: 2021.09.06
powered by ブクログフォロワーさんのお勧めで気になった一冊。 面白かった。実際にこんな事度々起こったらたまったもんじゃない。信じられる司法であってほしい。 人類は不平等で、貧乏くじを引かせられている人はいつの時代も沢山いる。考え方、価値観の違いはどこから生まれるのだろう。 キラキラした時間は何年経っても色褪せず、拠り所になってるんだなぁと思う。 最後のページは泣けた。
19投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログあらすじに興味を惹かれ、わくわくしながらページを開きましたが、勢いそのまま一気に読破しました。テンポ良く進むストーリー、次々放り込まれる良質な謎。読後感も良く、ミステリー好きは死ぬまでに読むべき一冊。
2投稿日: 2021.08.29
