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総合評価

903件)
3.6
157
319
256
86
22
  • 文学なの?

    売れないお笑い芸人のお話です。 誰しも小説は一作品ならば書けるといわれますが、そんな作品です。 ただし、本好きで有名な又吉さんの作品なので完成度は高いです。 村上春樹さんの作品がが好きな人ならば楽しめるのではないかと思います。 残念ながら私には難しすぎて、著者の意図は伝わりませんでした。 文量は少ないので一気に読めます。 一度読んでみてください。皆さんの感想が知りたいです。

    1
    投稿日: 2015.06.26
  • 火花は、散るのか

    芸人だから出版できたという言葉を一蹴するに足る作品。 芸人が芸人の話しを書くというのは、これまた如何にもだなーと言われそうだけれど、逆に芸人以外にこれだけのリアリティをもってこの物語を書ける人間もいないだろう。 人を笑わせるという芸人の技術と生き様に対して、正面から描いている。 芸人だから読者を笑わせよう、ということではなく、 笑いそのもの、そして人を笑わせるという職業ひいては生き方そのものが表出されている。 言葉、特に会話のテンポはさすが。これは芸人としての経験が活きているといえる。 本を愛し、たくさんの本を読んできた人間が物語を書くというのはある種の勇気でもある。 笑いは楽しいものであるが、苦しいものかもしれない。 自分が最も得意とするお笑いを描いた後、何を書くのか。 二作目が楽しみだ。

    51
    投稿日: 2015.06.15
  • 次回作が楽しみです

    普段、タレントさんが書いた作品というのは全く読まないのですが、 ”文学界”に掲載された作品ということで随分話題にもなっているので読んでみました。 いわゆる売れないお笑い芸人が少しずつ売れだして、 そして解散、引退というところまでを描いた作品になっています。 売れることのみをわだかまりを持ちながらもよしとする芸人と 売れなくても自分の目指すお笑いを極めようする芸人。 二人の対照的な芸人の生き方、そして芸人とはというような話が 展開されていきます。 その中の一節で、一つのことをずっと続けてきたことに対して ”それは、とてつもない特殊能力を身につけたということやで” という一節があります。 一つのことを愚直に続けるということについて、リスペクトしている 文章だと思うのですが、ここにはやはり又吉さん自体が芸人ということが 大きく影響しているのだと思います。 芸人又吉が客観的に芸人について語る。 最後は芸人ならではのオチになっています。 とても、面白い作品でした。 今後の又吉さんの作品が楽しみです。

    80
    投稿日: 2015.06.12