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総合評価

888件)
3.6
154
312
252
86
21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    神谷という極限まで純粋な人物と主人公の交流を通して、お笑いという道で生きることの厳しさと喜びを描いている。 花火の一瞬の輝きが人の記憶に残り続けるように、草臥れたお笑い芸人の人生も誰かの記憶に残り続ける。「花火」がお笑いというコンテンツ全体を示すのであれば、花火を構成する「火花」は芸人自身であるといえる。芸人の立場だからこそ分かる苦悩・青春が存分に詰め込まれている作品だった。 ラストの、観客・神谷・スパークスの誰もが泣きながらの漫才はグッときた。 全体的に平易な文章で、とても読みやすい。ボリューム的にも内容的にも、純文学の入門書的存在。 信じれないくらいの売上を記録し、純文学(小説)というコンテンツを大衆に行き届けた功績は大きすぎる。

    0
    投稿日: 2025.10.25
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    最後のエッセイの方が私的には好きだった 漫才って文字に起こすとあまり面白さが湧かなくて、目の前で人が必死にやってる顔とか、声とかの熱量と、周りが笑ってるからおもろいんだなと思った

    0
    投稿日: 2025.10.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    又吉直樹の処女作 主人公にとって芸人とは、神谷そのものだったのだろう。笑いから理想、現実、孤独、人間関係を学び、神谷とともに走った年月だった。最後の漫才が全てを物語っていたのだろう。なぜか豊胸して、素で謝っている神谷には笑った。

    0
    投稿日: 2025.10.23
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    組んでる相方が違っていたら?一緒にいた女性がもし違っていたら?生まれる時代が違っていたら?様々な偶然や要素が重なりぶつかりあってその時代のスターは輝きを得るのだろう。その陰にもまた本作に出てくる芸人のように全力でぶつかり火花を散らし刹那的な輝きを放ち消えていく者たちがいる。又吉さんだから書ける下積み芸人の苦悩やクスッと笑える言葉が散りばめられていて読んでて楽しかったし、苦難を乗り越えて成功というよくある美談ではなく妙にリアルで悲哀に満ちたストーリーに心動かされた。 まさか豊胸オチがあるとは思わなかった笑

    0
    投稿日: 2025.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。 芸人の師弟関係のかっこよさやダサさが、詰まっていた。神谷の芸人はずっと芸人で、1度でも舞台に立った物は他のものに影響を与えて、それがトップの人にも繋がるというのが共感できた。 最後のオチがなんとも言えない哀しい気持ちになり、芸人の狂気を感じた。 この作品が実写で、どのような作品になっているのか興味が出てきたため、いつか映画を見てみたいと思う。

    0
    投稿日: 2025.10.19
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    おもしろかった 又吉の本難しいんかなと思ってたけど全然そんなことなかった。 芸人の話をずっと聞いてるみたいに読める本で楽しかった。 舞台に立って自分の考えたことをいう苦悩は計り知れへん、舞台に立ったものだけがわかる かっこええわ芸人

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    日中は過ごしやすく、夜になると肌寒さを感じはじめる季節に読みたくなる本です。 この作品を読むと、自分の軸を持つことの大切さと、それを貫き通す難しさを再確認させてくれます。 自分軸を守るために他人の目を気にしてそれなりの成功を果たした主人公と、自分軸を守り抜いたために社会的な成功を果たせなかった先輩。 両者の気持ちがわかるからこそ、痛快で切なく、何回読んでも心に響く作品です。 大学生の時に当該作品に出会い、今は社会人一年目なので、影響を受けやすいのかもしれません。 この作品を私の文章力で評価するのも大変烏滸がましいので、機会があれば一度手に取っていただきたいです。

    0
    投稿日: 2025.10.03
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    又吉さんの「ライブのノリがわからない」ネタが個人的に刺さりまくったので、この本が気になり、今更ながら読んでみました。最初はなかなか世界に入り込めなかったのですが、ラストで徳永・神谷さんの人生の蓄積が一気に頭に流れ込んできました。神谷さんのような自分の中の正義を貫く生き方は、自分には到底真似できそうにもなくて、かっこよかったです。無駄な挑戦、無駄な人生はないと言ってもらえて、背中を押してもらえました。

    0
    投稿日: 2025.10.02
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    推し芸人さんが好きだと言っていたので拝読。 まず又吉さん、語彙力と文才がすごい。最初は漢字が多い!と圧倒されたけど、物語が面白いのでグイグイと読んでしまった。 先輩芸人神谷への思いの吐露が筆者の心の叫びのように感じてグッときた。これ、実話に基づいた小説なのだろうか。 文庫版の「芥川龍之介への手紙」もエスプリがきいてて面白かった。 又吉さんの文章、他にも読んでみたいと思った。

    2
    投稿日: 2025.10.01
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    すごく良かった 主人公と先輩の関係、周囲の人間色々なことがしっかり書かれて芸人さんが書いてると思えないくらいよく出来てました。 芸人さんの葛藤とか社会的地位とか人間関係とか色々なことが書かれていて学びにもなったし物語としてもすごく面白いものでした。 次の作品も読もうかなぁ

    0
    投稿日: 2025.10.01
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    火花 2025.09.30 「平凡かどうかだけで判断すると、非凡アピール大会になり下がってしまわへんか?ほんで、反対に新しいものを端から否定すると、技術アピール大会になり下がってしまわへんか? ほんで両方を上手く混ぜてるものだけをよしとするとバランス大会になり下がってしまわへんか?」 一つだけの基準を持って何かを測ろうとすると眼がくらんでまうねん。 この言葉は神谷のお笑いに対する根幹を示すものであるが、確かに今の日本はなんでもある一つの基準で評価することが多いなと感じる点で納得した。『共感は阿呆でもわかるから依存しやすい感覚だけど創作に携わる人はどこかで卒業しなくてはならない』という内容の言葉も同様に納得させられた。 又吉さんの深い考えと、それを繊細に書き表す能力がすごく素敵だなと思った。 芸人さんが自分の突き進んだ道でおのおのの良さをたとえ認められなくとも生きていく姿がバチバチと散っていく火花と重なった。火花というタイトルは素敵だなあと。火花は一瞬で儚いけれどその一瞬はものすごく熱い、それが芸人さんらしいなと感じた。

    0
    投稿日: 2025.09.30
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    思ったより面白かった。 普通の何気ない会話自体が面白いし、会話の中に含まれてる常識とかをあえて文字にしてる感じがとってもよかった。 関西弁なのもすごくよい。

    0
    投稿日: 2025.09.29
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    とにかく、とにかく、優しい小説。 こんなにやさしさだけをこれでもかと詰め込んだ小説って今どき珍しい。著者は太宰治が好きと公言しているが、どちらかというと志賀直哉の正当な後継者なのではないだろうか。 読み終わったら、じんわりと身体が芯から温まる、そんな優しい素敵な小説。 著者は「人を赦すこと」に慣れた優しい人なんだろうなぁ。 この人は、とにかく「赦す方法」を小説によって提示していくことを、小説家としてライフワークにしていくんだろうか?今後が楽しみだし、他の著作も読んでみたいと思った。 人間のエグい部分を痛快に言語化した小説が近年の流行りだけど、この作品は真っ向からその対極に位置している作品。 世の中や人間に疲れたら、又吉直樹の小説を読んで「まぁ世の中も人間もそんな悪いもんちゃうで。おもろいとこもあるやん」って慰めてもらおう。 この優しいままで、ずっといてほしいな。 結構なお手前で。優しさをありがとう。

    5
    投稿日: 2025.09.29
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    心がいっぱいになった 読んでていろんな感情になったのにろくな感想も書けない自分に失望 人生をこんなふうに誰かに読んでもらいたいなとは思った

    0
    投稿日: 2025.09.27
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    audibleで鑑読です。 堤真一さんの声のイメージはどちらかと言うと先輩の方で、主人公・徳永ではないなーと思いつつ、堤真一の朗読を聴けるのは映画の中のようで、やっぱり贅沢な時間だと終わってから改めて思う。 お笑いに取り憑かれ、気づいたら飲み込まれて… 最後は怖くて実録ホラーを聴いた気分だった。 どうしようもない先輩を前に、徳永の気持ちも分かるのが辛い。 こんな人がかわいくもあるのも事実、近寄りたくないがほぼ100%

    8
    投稿日: 2025.09.24
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    今更ですが読んでみました 売れない芸人ってこんな感じなのかなと、へぇーって読み進めていった。 人物の気持ちの描写とかはさすがだったけど、何となく話はタラタラと長く感じてしまった。

    0
    投稿日: 2025.09.23
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    漫才師をやっていた二十歳の徳永くんが、漫才の先輩である神谷さんに出会って過ごした10年間の物語です。神谷さんの癖の強さに圧倒されっぱなし。堤真一さんの朗読に味わい深さが2割増しで、太鼓のお兄さんの下りなんか最高に面白かった!場面にあった音響がプラスされているのも手が混んでいてAudibleの力がこの作品に力を入れてるんだなって伝わってきました。

    4
    投稿日: 2025.09.20
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    売れない芸人の徳永は先輩芸人の神谷に出会い、弟子入りする。徳永は神谷と芸人人生を歩むが移ろう季節と共に何事も同じでは居られなくて。 ずっと気になっていた又吉直樹氏の作品。淡々とした筆致と対照的に主人公達の葛藤や苦難がドラマチックに描かれている。短めの小説ではあるが読み応えたっぷりの作品だ。

    1
    投稿日: 2025.09.18
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    かなり前に映画を見てしまっていた。 本読んでから映画見たかったー! けど面白かった!文章から又吉さん感じた。

    1
    投稿日: 2025.09.18
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    この本は、芸人として生きることの矛盾や美しさを丁寧に描いた作品です。笑いを追い求める二人の芸人の姿は、夢を追う全ての人に重なる部分があり、読後には胸が熱くなるような、でも少し切ない気持ちになります。 特に、相手の才能を尊敬しつつ、自分の才能に不安を抱える主人公の心情描写がリアルで共感を呼びます。 読む前に「お笑い芸人の小説」と思うと軽く感じるかもしれませんが、実際は人生や友情、夢と挫折を描いた骨太な純文学です。

    8
    投稿日: 2025.09.15
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    冒頭シーンの情景描写から心を掴まれた。 芸術と商業が1つのテーマであり、真正面からお笑いに向き合いたい、しかしそれでは世間で生きていけない、主人公の葛藤がとても伝わってきた。 また、終盤では世の無情さを大衆が救済するシーンがあり、世間に対する希望が垣間見えたのもよかった。

    1
    投稿日: 2025.09.14
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    ずっと手に取ることのなかった本。今更ながら読んでみた。 又吉さんが書いているのだから、実際の売れない芸人もこんな感じなんだろうか。 舞台から降りての日常でも、ひたすらボケてツッコんで…面白いはずのやり取りが、売れていないという事実を知っているからか、切なく感じてしまった。 波に乗ってる芸人のネタは、理由もなく笑えたりするもんな。 先輩芸人神谷が選んだ選択は、ちょっと?だけど、少し昔ならありなのかな。

    56
    投稿日: 2025.09.07
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    ピース又吉さんの小説で芥川賞受賞作品。 有名なので一度読んでみようと思い購入。 売れないお笑い芸人と先輩芸人の、芸人人生にフォーカスした人間模様を描いた物語。 さすが芸人さんが書いた小説。所々、表現に笑かせられました。 結末はなんとも意外。着地がそういう感じなんですね。 ずっとノスタルジーな、懐かしいような感覚があったのは強く覚えてます。 文才があり語彙が豊富で芸術的な表現に富んでいるのはなんと無く分かったが理解が難しい。 途中謎解きのようにも感じてしまい何度も読み返すが難しい。 ただただ、自分の本読の能力や理解力が無いのでしょう。。 薄めの本だが読み終わるまで時間がかかった。 少ししんどさを感じてしまいました。

    3
    投稿日: 2025.09.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    徳永 お笑いコンビ・スパークスのメンバー。熱海の花火大会で神谷と出会い、弟子入りを志願する。 山下 徳永の相方。徳永とは、中学時代からの友人。 神谷才蔵 お笑いコンビ・あほんだらのメンバー。大阪の大手事務所に所属している。六年目に拠点を東京に移す。 大林 神谷の相方。隣地に住んでいた徳永が名前を知っているほど有名な不良だった。 太鼓のお兄さん 真樹 神谷と同棲している女性。 鹿谷 ピン芸人。 由貴 神谷の仲の良い女性。

    2
    投稿日: 2025.09.05
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    漫才は好き。 ボケとツッコミの両輪がきちりと回る爽快感。 テレビに映るお笑い芸人達の底抜けの明るさ。 人を笑わせる仕事は、魅力的だ。 けど、その裏には、スポットライトの当たらない人が大勢いる。ただ、彼等のお陰で、日向に立つ者の芸が光り輝いていることを感じることのできた本作品。 今更ながら、読了致しました。 【追記】 文庫版の後書きにて、又吉君の良いところを述べた先生、思い切り笑わせて頂きました(笑)

    11
    投稿日: 2025.09.04
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    読むタイミングをなくして今頃初読 語り手がとても魅力的で、且つ文学へのリスペクトというか丁寧に書かれていた のだが 楽屋オチ… 著者の他作を追いかけるかはまた保留かな… でも火花は本当に楽しめた ただこの楽しめた感情は著者の人となりをテレビで見かけていて、そんな彼が魅力的な語り手を配置したことによるものな気がして 僕は火花をきちんと読めなかったのだと思う

    18
    投稿日: 2025.08.31
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    とにかく名作は、私にとって酸素のようだと思うけれど、この作品も酸素のようであった。 展開される会話劇、芸人的なやり取り、そして「人間」が滲み出るような言語空間。 最後の、スパークスのラスト舞台のところ、なぜか涙が出てしまった。なぜか泣ける、というのも、名作が共有してる特徴だと思う。 仲間への感謝、自分自身の才能の無さに対する無念さ、そういうものを何かクリエイティブをする人間であれば感じているような気がしていて、そういうものがゆっくりとゆっくりと一言も漏れることなく記述されているように思った。 取りこぼさないように、そして実際に取りこぼさないように物事を記述している。 あと、真樹さんと子どもとの記述の部分、樹木と太陽の描写、美しかったなあ。 こういう作品を書きたいと思ってしまったし、こういう作品を書きたいと思ってしまう人間なのだな、と自分に対して思わされた。

    1
    投稿日: 2025.08.30
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    漫才業界を赤裸々と知れた。苦悩やあるあるな事柄が非常に興味深い。又吉氏の芥川賞受賞は納得である。読みやすいし切なさやクスッと笑えるところも見逃せない。巻末にある受賞の時のスピーチ文も面白過ぎた。

    10
    投稿日: 2025.08.28
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    批評家の三宅夏帆さんが、小説は一生忘れない言葉に出会うために読んでる(ニュアンスこんな感じ)とYouTubeで仰っていて火花を読みながらそのことを思い出しました。 ストーリー自体に爆発的な面白さがあるわけではなく、ただお笑い芸人として生きる神谷と徳永の会話を覗いているような感じ。 私は芥川龍之介の羅生門を教科書で読んだだけで詳しく知らないのですが、又吉さんは芥川龍之介の作品で影響を受けた一言が沢山あり、火花もその影響を強く受けて自分の固定観念を疑ったり考えたことなかったような方面から殴られる感覚がありました。

    1
    投稿日: 2025.08.23
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    冒頭と終盤が頭抜けて面白い。 多くの人が、芸人が芥川賞受賞なんて話題性のためでしょ?と思いながら手に取ったかと思うが、冒頭ですぐにその考えを改めさせられる。類まれなる感性と観察眼からくる表現力に圧倒させられ、さらに芸人だからこその軽快な話芸にくすりとさせられる。 そして終盤の、努力が無に帰すかもしれない夢に奔走する人の感情には涙を誘われた。 中盤の神谷さんの話は最初はいいんだけど、さすがに多すぎてくどく感じた。神谷さんは脳内では野生爆弾のくっきーさんになっていた。 ラストはシンプルに気持ち悪かった。 芸人出身の小説家なんて他にいないから、その現場にいたからこその視点で描いたこの作品は又吉さんにしか書けないと思いました。

    11
    投稿日: 2025.08.21
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    よかった。終わりは気持ち悪かったけど、火花と花火の対比が物語にあらわれている。 もう少し時間を置いて、再読しようと思う。

    1
    投稿日: 2025.08.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上手い、表現も文学的だ。処女作とは思えない。 芸人だからこそわかる、その生き様のドロドロした美しくない部分も手に取るように描かれていて、きっと彼にしかかけない文学作品。 神谷さんは、大吾さんに通ずる異端さ、生粋の芸人としてのかっこよさを感じたな。 最後の最後、豊胸した神谷さんの描写は、彼の「笑い」に対するとんでもなくアホで真っ直ぐなところ、でも社会がそれを許さない皮肉さ残酷さみたいなのを、風刺として描いてるよな。又吉さん自身が、面白いが売れていかない芸人をみて感じてたんやろか。社会に受け入れられテレビスターになるには、時に自分の面白いをかなぐり捨てでも、演じ切らんといけない苦しさや矛盾を。

    3
    投稿日: 2025.08.10
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    最後の芥川龍之介への手紙、まで面白い。 京都の知恩院には未完の瓦がある。 完成されたものは滅びゆくだけだから、あえて未完にしているのだそう。 反対に一瞬光る線香花火の良さをうたっている。 儚いものを追いかけたくなる性が線香花火の存在を肯定している。 いないいないばあの話も印象的。

    0
    投稿日: 2025.08.05
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    大人になってからの初めての純文学。 これが純文学というものなのか! (めちゃくちゃ王道ですよね?) 人の曖昧な人生に触れるってすごく疲れるけど、 ずっと心の中に何かモヤモヤしたものを残していく、 読書って楽しいですね。

    0
    投稿日: 2025.08.05
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    登場する全員がにんげんすぎる リアルな人間関係で泣きそうになったよ、不器用で弱くてやさしい愛のある人のはなし。 神谷さんが先輩だったらめんどくせーやつだなーとおもうけど(笑) でも、ところどころである、深い会話もよかった。とくに平凡かどうかだけで判断すると非凡アピール大会になってしまう、って話、ちょうわかる

    0
    投稿日: 2025.07.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    〜1周目〜 2021.05.15 あんまりわからなかった感じもするし、わかった感じもする。 でも時折ふれる人間の心の描写では泣きそうになったりもした。 他の芸人さんの本も読んでみたいと思った一冊。

    1
    投稿日: 2025.07.13
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    お笑い、芸能、そんな世界で生きたことのない私にとっては共感するのに難しさを感じる作品だった。 同時に、まだまだ想像力の足りない自分に悔しさも感じる。 もっと、いろんな場所に行って、いろんなことを見て学ぼうと思った。

    10
    投稿日: 2025.07.13
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    ずっと気になっていた花火を読みました。 純文学は読み慣れていなかったので、時間をかけてゆっくり読みました。 漫才師を目指す若者が先輩芸人と過ごす10年くらいの物語。 どんなことで良いから自分のやりたいことを最期まで貫くことを考えさせられました。

    11
    投稿日: 2025.07.12
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    内容もさることながら、場面場面の情景や音、匂いなどの描写を、現代の会話ではあまり使われない日本語で説明しているのに、なぜかハッキリと思い浮かべることができる。 様々な本を読んできた又吉さんならではの表現が気持ちよく、最後まで楽しく読めました!

    1
    投稿日: 2025.06.18
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    お笑いをテーマにしながら、描かれているのは“生き方”そのものだった。ふたりの関係性がとにかく胸を打った。痛々しくて愛おしかった。 神谷は借金に追われながらも、自分の信じる面白さを命がけで追い続ける姿。一方で、それを見ている徳永の目には、自分の限界や終わりが見えていた。 芸人としての一瞬の成功も、それが“頂点”だとどこかで悟っていて――その静かな諦めが切なかった。 全体を通して、物語にはずっと寂しさと哲学的な空気が漂っていた。 笑いとは何か。個性とは何か。生きるとは何か。 明確な答えは出ないまま、物語は灯火が消えるように静かに終わっていく。 だけど、だからこそ深く残る余韻がある。 この物語が教えてくれたのは、たとえ報われなくても、自分を貫いて生きることの尊さと、どんな時も一緒に酒を飲み交わし、そばで笑い合える誰かの存在の、かけがえのなさだった。

    9
    投稿日: 2025.06.14
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    文学系は読み慣れてないせいなのか芸人さんと言う自分とは縁遠い存在のストーリーで全体的にはイマイチ共感できず。 ただラストの漫才のシーン、走馬灯というか一言一言に思いを重ねて漫才をしている感じが凄く良かった。漫才をしてきた歳月とかけてきた思いと後ろ髪引かれる感じ、過去の漫才のシーンは描写されてないけどこれが本人の挑戦したかったスタイルでの漫才、というように見えた。 読みやすいのであっさり読み切れた。 情景や空気感が目に浮かびやすい。 共感はできなかったけど最後の漫才のシーンが良くて読んで良かったと思える作品。

    0
    投稿日: 2025.06.03
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    一瞬の輝きのように生きた神谷の姿が深く心に残った。 彼の信念、愚かさ、かっこよさ、そしてそれを疑う弱さがリアルに描かれ、 それに明確な答えを出さない結末も余韻として美しかった。 神谷と徳永の関係も、「うまくいったわけでも、決定的に離れたわけでもない」曖昧な距離感が、まるで過去にいた“もう会わなくなった大切な友人”のようで切なく、愛おしかった。 神谷は結局、世の中に知られることなく消えていった“なんでもない人”だった。 でも、だからこそ――この物語は、彼の静かな伝記であり、誰の心にもある“名もなき火花”をすくいあげた物語だった。

    1
    投稿日: 2025.06.03
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    2017年(発出2015年) 180ページ 第153回芥川賞受賞作。 お笑いコンビ、ピースの又吉直樹さんの芥川賞作品を読了。又吉さんは、3000冊以上の本を持っているというほどの読書家で、好きな作家に太宰治や芥川龍之介をあげるなど、純文学作品も多数読まれているようだ。膨大な本を読まれているだけあって、言葉の感性の鋭さが感じられた。巻末に収録された芥川賞受賞記念エッセイ『芥川龍之介への手紙』が面白く、芥川龍之介作品を読みたくなる。又吉直樹さんは、芥川龍之介から言葉の影響を受けていたのかも知れないと綴っている。『火花』というタイトルも、まさにそれなんだろう。 『火花』は、売れない芸人の徳永が先輩芸人の神谷と出会い、神谷と師匠と仰ぐようになるところから始まる、2人の師弟関係と芸人としての苦悩を描いた作品だ。そして、漫才師としての徳永と神谷の対比も鮮やかに描き出している。徳永が、どうすれば笑ってもらえるかという観客からの評価を気にする一方、神谷は人の評価は気にせず自分の信念を貫き通して戦うため、敵も作りやすく受け入れられないことも多い。そんな2人の違いは、赤ちゃんの描写のところがわかりやすい。 神谷は真樹との別れをきっかけにしだいに自堕落になり落ちぶれていく。膨大な借金を抱えて姿をくらますが、1年ぶりに徳永の前に姿を現した神谷の迷走ぶりに徳永は激怒する。 正直、期待以上の物語だった。自伝的小説とはいえ、読書量が私とは桁外れの芸人さんの小説、あなどるなかれ。

    21
    投稿日: 2025.06.01
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    映画のビジュアルを知っていて、それとは別に浅草キッドのカバーをよく聴いていたこともあって目に情景が浮かぶようだった。 芸人として名の知れた人が書いているっていう色眼鏡を抜いても面白い本だったと思う。短い部類だけどこれで必要十分っていう納得感があった。 肩書きを無くして看板を下ろしても、自分が何者かは自分で決めていいし自分が知っていればいいんだなと思った。

    0
    投稿日: 2025.06.01
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    自分の中に信念をもって生きてる神谷さん、その人を慕い信念のまま生きたくても世間の目から逃れることは怖い又吉さん、いいお話だった。 世間の目から逃れることは怖い、を別にこれでいいって又吉さんが自分の弱い部分だけどこれが自分だって認めたところ、心にくるものがあった。 自分とは違うって認めて、それでも神谷さんを尊敬しているところ、強いなって思った

    1
    投稿日: 2025.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    危なっかしい師匠が、この世からパッと「火花」のように消えてしまうのではないかと不安を抱えながら読み進んだけど、最後はまさかのエンディングで安心しました笑

    2
    投稿日: 2025.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    否定する気持ちは全くないが、いわゆる芸人っぽい生き方に馴染みがなく、自分の理解の範疇を大幅に超えているので、共感が難しかった 否定する気持ちは本当にないです。世界をカラフルにしているのは彼らだし、これから理解していきたい気持ちに燃えている 最後の漫才のシーンは感動した

    2
    投稿日: 2025.05.19
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    映画版も楽しく観たが、小説の方が無駄がなく良い。そして彼の創作に対する態度や姿勢はいつも私を安堵させる。

    1
    投稿日: 2025.05.17
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    思っていたストーリー展開とだいぶ異なり、人間ドラマというよりもそのキャラクターやセリフに感動することが多かった。途中途中の掛け合いや漫才もなかなか面白かったし、何より読みやすかった。お笑いについての話も多かったが、どちらかというと人間性や人間についての話も劣らずとても面白かった。

    0
    投稿日: 2025.05.14
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    前半は若手のお笑いを目指すまだ何者でもない主人公と師匠の物語。 彼らは、憧れと焦り、絶望と仲間意識を混合しながら生きている。 師匠の神谷と主人公の徳永の絶妙のやりとりには、笑いと哀しさが見事に同居する。 そして後半、時間の流れが人生と向き合うことを芸人達に強烈な切迫感と共に強制する中で、仲間達が次々と決断をしていく。この辺りの描写は、芸人にしか書けない哀愁が漂う。徳永のコンビであるスパークスも解散のステージを最高のネタで終え、そして徳永もまた安定を手に入れる。 しかし神谷は芸人として生き続ける。それは格好良くなんかなく、恐ろしく惨めな実状を伴うものであったが、それでもやっぱり尊いもので、ラストシーンの奇妙な感動と可笑しさのバランスも最高。 若い時に読んだら、感銘を受けて芸人を目指していたのではないかと感じた。自分にも(笑いではなかったが)夢中になって目指した夢があり、その時の仲間達との焦りと安心と恐れと誇りが混じり合ったような濃密な時間を思いだし、強烈な懐かしさが尾を引きながら一気に読了した、素晴らしい物語だった。

    1
    投稿日: 2025.05.11
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    理想とする生き様を貫く難しさ、その儚さを教えてくれる作品です。 ーー「いないいないばあ」を知った僕は、「いないいないばあ」を全力でやるしかない。それすらも問答無用で否定する神谷さんは尊い。でも、悔しくて悔しくて、憎くて憎くて仕方がない。ーー 心から尊敬する先輩が世間とどんどんズレていく。その一方で自分は、業界から徐々に評価されていく。しかも先輩が評価されない原因が、先輩の尊敬する生き様、漫才師としての美学にあり、対して自分はその理想を全う出来ないからこそ評価される。神谷さんのモデルとなった人物がいるのだろうか、リアルなもどかしさが伝わってきて、とても苦しかった。 どの業界にも言えることだが、芸人の道もまた、綺麗事だけでは生き延びられないようだ。どこかで清濁併せ呑む段階にぶつかる。だから、綺麗なままで居続ける人は眩しく映るし、羨ましくも、腹立たしくも感じる。 ただ、その悔しさを噛み締められるうちは、理想像を見失っていない証拠であるとも思った。自分も美学を通して仕事をしたい、けど現実には明日も周りとの折り合いをつけるんだろうなぁ、、けど美学を胸に秘めながら仕事を続けたい、読了後にそう思った。

    1
    投稿日: 2025.05.07
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    ついに読んだ。1/3ほど読み進めたタイミングでちょうど私が東京に行く予定ができて、作中に出てくる吉祥寺や井の頭公園のエリアを巡礼した。そこから改めて再開すると解像度が少し上がった。なんともずっと人間臭い内容で、書かれてない感情まで子が伝わってきた。パンチラインが多くて面白かった。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    *全体的に読みやすかった。 *章の始まりの冒頭部分に回りくどい情景描写が何度も何度もあってうんざりした。こうゆうのが純文学なのだと言われればしょうがないけど。 *特にどこが1番盛り上がったとかが無く何となく終わった。読後に何も思うところが無かった。ただ読んだだけで終わった。 *作中の主人公と作者の又吉直樹が被ってしまい作品に感情移入出来なかった。作者がテレビでのエピソードトーク中に、合コンのくだりやサッカーのくだりを既に見聞きしていたので、あぁ、コレあの話かみたいな感じになってしまった。 *もの凄い話題作なので読む前に勝手にハードルを上げてしまった反省点がある。

    0
    投稿日: 2025.05.02
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    文章自体は読みやすかったけど、 登場人物の心情が複雑でそういう意味で読むのに時間がかかってしまった、、 又吉スゲー

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    投稿日: 2025.04.25
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    神谷のモデルになった人がいるのだろうか。それとも実際の芸人さん達の要素をミックスさせた芸人なんだろうか。 どの場面もきっとリアルなのでしょう。 必死に生きられることに嫉妬。嫉妬するなら自分を追い込まなきゃいけないと思わされる。 終わってしまうのが名残惜しくて寂しかった。

    1
    投稿日: 2025.04.24
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    【要約】漫才師の『笑い』に対する探求。 【感想】 冒頭の楽器や沿道を主語にした比喩表現から又吉の独特な文体が際立ち、文学的な世界観に引き込まれた 著者の又吉を何度かテレビで拝見したことがあり、本を読み進める中で、主人公と又吉を重ねていた。その為、主人公の内面や葛藤がよりリアルに感じられた。 漫才師にとっての『笑い』が受け手に近いところで計算されたものであり、後書きに「芸術は芸術家と鑑賞家の協力によるもの」とあるように、独りよがりに面白いだけでは評価されないと感じた。だからこそ、漫才師は批評に対して傷つきやすく、主人公自身も神谷の愚直さに憧れを抱いたのだと思う。「結果が全く出ないかもしれないことに挑戦する」漫才師の芸に対して、見方が変わった。 結末も余韻を残しつつ自然で、読後感が心地よかった。 おもねる: 人の気に入るように振る舞う。へつらう。

    2
    投稿日: 2025.04.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    愛の力で地球はまわってるんやな 徳永から神谷さんへの眼差しをあらわす言葉はわたしがつづらなくても又吉が全部、ほんまに全部書いてる。ネトフリ版も見たけど原作のほうが好き

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    投稿日: 2025.04.21
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    ページ数が少ないので,1日かからず読めた 個人的には要所要所でめちゃめちゃ面白く,あとがきの芥川龍之介への手紙も内容が良かった。 2025年8冊目

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    投稿日: 2025.04.20
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    2015年芥川賞受賞作 芸人が芸人を描くリアリティ 屈折した前半から スパークス解散ライブの熱量の差に持ってかれるでも神谷さんはどこまで行っても神谷さん…

    0
    投稿日: 2025.04.19
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    お笑い業界をリアルに描いていた本。実在するコンビではないけど本当に実在していたら売れるだろうなと思える神谷と徳永。コーデュロイパンツのネタが最高に面白かった。

    0
    投稿日: 2025.04.18
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    「五十音順の作者を読む」第31冊目「ま」。 売れない芸人の徳永が、先輩芸人の神谷と出会ったことから始まる物語です。 徳永と神谷が過ごす時間は濃密に描かれ、それぞれの人間性がわかる展開でした。 個人的に純文学に慣れていないため、後半はやや駆け足で読み切ってしまいました。 言葉選びのセンスは芸人ならではの部分が見られます。 「将来はお笑い芸人を目指している」という方におすすめの作品です。

    4
    投稿日: 2025.04.17
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    小学生の頃読んで、部分的にしか理解できなかった記憶があります。今読んでも、個人的に主題が分かりやすい方が好みなのであんまりでした、、笑この本の良さがちゃんと分かるような人生経験を積みたいです、、

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    投稿日: 2025.04.15
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    芥川賞受賞作って、、又吉さんって、、どんな感じなの?とおそるおそる読み始めました。 最後はうるうるしましたね。感情の爆発って人を惹きつけるなあと。その場面まで、登場人物の人となりが詳細に描かれているからこその感動だったと思います。 もちろん純文学なので、受け取り方や読み方が難しかったですが、確実に私の人生のスパイスになりました。

    12
    投稿日: 2025.04.09
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    途中断念。最後は駆け足で読んでしまった。言葉選びと表現は、とても好き。文章力は高いと思うが、あまりにもテンポが良過ぎて、私にはついていけなかった。純文学は、ちょっと難しい。ただ、夢を諦めざるを得なかった主人公の心境と、厳しいお笑いの世界の現実。心ない周囲の嘲笑。変わってしまった神谷の哀愁は伝わってきた。オチは少しモヤッとする。

    1
    投稿日: 2025.04.05
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    言葉選び、表現が素敵でした。 最後の方で涙が自然と出て、登場人物たちの生き様にほっこりと胸が温かくなるそんな素敵な一冊でした

    6
    投稿日: 2025.03.29
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    非常に完成度の高い純文学で、もしこれを「所詮、芸能人が話題作りに書いたんでしょ」と敬遠している人がいるのだとしたら、文学愛好者としてはあまりに惜しいと思う。 ピース又吉さんだからこそ書ける、芸人の生き様や先の見えない閉塞感が巧みな表現で綴られていて見事だった。

    17
    投稿日: 2025.03.24
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    芸人が書いた小説だしなぁと斜に構えていたが、 文章力がしっかりあって読めたし やはり登場人物の会話が面白かった! 芥川賞受賞は?だけど、普通に面白かったです〜 小説家としても才能があるなんてスゴイ 誰かがモデルなのかな??とかは考えてしまいました^_^

    0
    投稿日: 2025.03.21
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    2025.3.19 再読。 1度目は芥川賞受賞後に読んだがあまり感情を動かされず「これが純文学なのか〜…」くらいしか興味を持てなかったが、最近又吉さんのYouTubeを観て再読してみた。 再読の感想 約10年経って自分の経験値も僅かながらではあるが上がり前回よりは理解できた気がする。飛び抜けた才能があったり他者とは異なる奇抜な発想ができたとしてもそれが全てその人の思い描いた「成功」に繋がらないし、誰よりも聖人であったとしても報われないことも日常生活でも多いこと。 けれど異端な人物は善悪関わらず誰かの心に引っかかり何かを動かしてしまう。神谷と徳永はそんな関係だったのかなぁと感じた。神谷には徳永しかいないし、徳永には神谷しかいない世界があったように思う。 又吉さんがどこかの大学卒業祝辞でも言っていた台詞が出てきたが、自分はこの台詞を言える又吉さんはかっこいい人だと思う。

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    芸能界の主人公(徳永)と先輩(神谷)の生活を中心に描かれている小説でした。 借金をしてでも、見栄を張り責任持って面倒を見る 先輩神谷に憧れさえも感じました。 死ぬまで「お笑い」を突き通す先輩の姿は一生忘れることは無いと思います。 作中、表現されている「線香花火」「脱皮」など とても感慨深いものがありました。 他の作品については、明日用事があるため 明後日読みます

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    投稿日: 2025.03.10
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    4.0 2025 3/9 このタイトルは、徳永と神谷の2人の関係が始まったきっかけの花火大会のことを指しているのか、それとも、火花のように2人の芸人人生が一瞬で過ぎ去った儚さのことを表してるのか、色々意味がありそう そう思わせるほど、又吉さんの書く一文一文が丁寧で、日本語を大切にしていることがすごくわかる。

    0
    投稿日: 2025.03.09
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    発売された時に読んでから、読み直してなかったので再読。 ストーリー自体はわかりやすくて読みやすい。 表現が豊かで、じっくり噛み締めたいからゆっくり時間をかけて読みたくなる。

    0
    投稿日: 2025.03.09
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    せっかく読書が好きになったから 又吉の作品は読んでおかねば!と勝手に思い手に取った笑 最初は慣れない言葉と文体が多いように感じて 読み進めるのに時間がかかってしまった、、 テレビで知らない芸人を観ると おもろいのかぁ? 笑わせてくれるのかぁ?となぜかすごく上から目線で見てしまってる自分がいたなと、、 こちら側を全力で笑わせようとしてくれてることに気づいてなかった!! 芸人の舞台裏の一部を覗かせてもらえた気分になった! 今後、知らないコンビ名の解散ニュースを目にしたら これまでとは違う気持ちで お疲れ様、とか勝手に思ったりしそう

    3
    投稿日: 2025.03.07
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    好きなこと、つらいこと、怖いことに本当に向き合うとはどういうことかが、誠実な言葉を通して胸にまっすぐ落ちてくる。芸人という生き方ほど人間臭く、それ故に小説の題材に適したものはないんじゃないか。そう思わされるのは、主人公が師と仰ぐ神谷の破天荒な潔癖さや、主人公の挫折と成長、二人のお笑い問答の描写が真に迫っているから。こんな文章を書く人は、嘘が上手なはずがないと思う。不器用な主人公は又吉さんなのか、なんで「火花」なのか。表題作の後の「芥川龍之介への手紙」でその答えが垣間見える。

    0
    投稿日: 2025.03.03
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     神谷さんのどこが面白いのか全然分からなかった。人を笑わせる為なら何だってするのに全然面白くないの怖いよ。馬鹿で真っ直ぐすぎる。笑顔でこの地獄を生きるんだろうな。高円寺の純情商店街とか、吉祥寺のいせやと井の頭公園とか、池尻大橋とか二子玉川とか、馴染みのある土地ばかり出てきて親近感。  『芥川龍之介への手紙』も面白かった。

    0
    投稿日: 2025.03.01
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    話題になった当時にゲットしたものの、結局読まずに置かれていたので供養。 作者本人も芸人だったので、先行知識というか、モデルが居たのではと気になり序盤は集中できなかった。 ラストに近づくにつれ、淡々とした文章から、ライブ感のある物になって引き込まれた。 180ページ。紙の本リハビリには丁度良かった。

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今更ながら読了。面白かった。お笑いというエンタメの極地の芯にあるのは純な精神である、という主題は、純文学というジャンルでありながら、終盤の漫才のようなエンタメ性をも持ち合わせるこの小説の唯一性を見事に成り立たせていると感じる。スパークスの最後の漫才が大仰なフィクションめいていないのに涙が湧き出てくるのは、劇場で名も無き漫才コンビたちの暖かい終わりを見届け続けてきた又吉だからこそなせる技なのだろうな。 となれば議題はラストの是非についてだと思うが、僕的にはあのラストはありだと思う。この物語はあくまで神谷の伝記である。それと同時に徳永が憧れ続けた神谷の物語でもある。徳永は芸人の世界から去り、何もかもをネタにするために体を傾けていたあの頃から一般人の思考へとシフトしつつある。しかし、生まれながらの芸人である神谷は自分が思いついた面白いことを形にせずにはいられなかった。それを時に呆れながらも肯定してくれた徳永はもうそこにいなかった。ラストの神谷の異常性は、芸人としての徳永の異常性としても取れるだろう。たしかにスパークスが解散して終われば大団円だったのかもしれないが、神谷の豊胸手術を描いたところは、又吉の真摯さを感じた。もしかしたらモデルの先輩芸人さんとの間の身内ネタかもしれないしね。

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    今更なくらい有名な本、出た時に読むとミーハーかと反抗して読まなかったけど普通に面白かった。 純文学よりかは青春小説っぽくて楽しい。 人物描写が上手すぎる。 神谷がとにかく最高、馬鹿だし、あほだし、カッコイイしかっこ悪いしでとにかく強烈。 そういえば又吉は関西弁だったと読んでて思い出した。流石ですね。

    57
    投稿日: 2025.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芸人の書く芸人の話。物凄く興味深かったしお笑いはあまり見ない方なのだけれども興味が持てた。つい先程読み終え、私は今言葉で言い表し難い余韻や考えが溢れ返っている。神谷のキャラが物凄く好きだった。自由奔放であり、しかしそこには対人への想いもある。生きるのに不器用だったのかもしれないけど、それ以上に彼の持つものが社会で生きるには難しかったのだろうな。きっと誰もが生きる上でこうなりたいという指針や自分の中の揺るがない意思みたいなものがあって、それに対する葛藤がある。ただそれは深い会話の中で初めて他人に見えるものであり、それ以外の相手にはその行動に至るまでの過程がどうであれ結果が全て。自分のやりたいようにやりなさい、この聞きなれた言葉の難しさを実感した。

    0
    投稿日: 2025.02.27
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    人を傷つける行為が、他を落とすことによって自分で安心するやり方であるため、ずっと自分が成長する機会を失うという話はその通りと思う。 全体を通して想いが伝わってくる。あと言語化が上手い。

    0
    投稿日: 2025.02.26
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    見栄張りで芸人に対する理想が強く、どこまでも無邪気な神谷と、その後輩で現実を見続けて先輩である神谷を心の底から尊敬しつつも少しの軽蔑がある徳永の師弟関係とお笑いの話 中盤で話題になっていた「自分自身の模倣」の話が印象に残った。定食屋で同じご飯を美味しそうだから同じものを注文するのと、周りの人が同じものを食べてるから注文するのとは結果は同じでも通った道も、考え方も根本的に違う。 本来の気質とは違う周りからの印象に自分からよってしまう徳永はまさに「自分自身の模倣」で考えさせられた。 終盤はモヤっとした終わり方であまり好みではないけど、花火の火花が最大限光って落ちて消えていくように、神谷の破天荒な無邪気さが日の目を見る時が来て欲しいと思った

    0
    投稿日: 2025.02.23
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    相手を笑わせるには?ユーモアのある人になるには?いつもみんなを笑わせている人を羨ましく思いお笑いや話のテクニックを学ぼうとしていた私に、お笑いとは何かを教えてくれた。

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    投稿日: 2025.02.22
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    とても面白かった!!声を出して笑うシーンもあって流石だな、と思わされた。その中でも、本当に本が好きなんだなと思うような、素敵な表現が沢山詰め込まれていたり、全てがとても面白かった。流石としか言いようがない。

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    投稿日: 2025.02.16
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    人は歳をとる程に求められる役割や立場が変わり、その圧力に抗うことは容易ではない。その変化に適応しなければ、世間から嘲笑され弾かれるのが普通だからだ。 でも憧れの人、尊敬する人にはずっと変わらずに、そのままでいて欲しいとも思う。彼が変わらないことで世間から弾かれたとしても、自分だけは、変わらないその人のことを、多分ずっと大好きなのだ。 仲間と共に笑いを追い求め、挑み、苦悩し、足掻く。その過程で喜びと挫折を感じたことがある者にしか書けないであろう傑作。最高でした。

    1
    投稿日: 2025.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    お笑い芸人が書いたお笑い芸人の物語。 この本にはその説得力が必要であり、逆に言えばその説得力があったからこそ名作たる所以だと思う。 社交性に秀でていない主人公徳永が、師匠である神谷とともに過ごした青春を描いた物語で、主人公が捻くれと自信とを内に抱えつつ、自問自答したり神谷にぶつけたりする様が「芸人」として自分の目に華々しく映った。面白さがパラメータとして明確に存在する関西の男子の自分からして、徳永の考えは非常に共感できるものが多く、又吉本人の人格にも触れられている気がして面白い体験をしたと思う。 特に好きな描写が二つあり、一つは徳永が神谷の表情や行動を崇拝しているのにも関わらず、時折侮蔑や軽視をほんの少し混ぜていることを示すシーン。もう一つは神谷とその周囲の人たちとの関わりを主だって描き、主人公の身の回りのシーンを極力省きながら、クライマックスではほぼ登場していなかった相方との歩みを想像させこちらの情緒を揺さぶるシーン。前者は、尊敬する人に対する100%ではない正の感情の表現に、後者は、メインパーソンでは無い人間と主人公との関係を主題に据え、最も重要なシーンを描いた技法が面白いと感じた。 お笑い芸人としての葛藤や本心は又吉以外が描いても上辺だけをなぞった印象を拭えないと思う。そういう意味で、個人的にとても大きな一冊だと感じる。

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    投稿日: 2025.02.06
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    Audibleで最後まで聴いてから、書籍をお迎えしました。耳で出会った貴方と文字でお目にかかった貴方では印象が変わりました。 それはまるで多くの方に好印象である大勢の中のひとりから、折り目正しく精錬された丁寧なかけがえのないひとりだというかのように。 ええ、好きです。この文体。文章。言葉。思い。生きている登場人物たち。生を感じる。なんて逞しく艷やかなのでしょう。 “だけどな、それがそいつの、その夜、生き延びるための唯一の方法なんやったらやったらいいと思うねん。 ーあれ、ゆっくりな自殺に見えるねん。 ー面白くないからやめろって。” 《芥川龍之介への手紙》 “道徳は便宜の異名である。「左側通行」と似たものである。” “書くことに没入していく。その瞬間、すべての雑音や雑念が消滅する。” “今僕が抱えている個人的な動揺は、数年後の僕にとっては些細なものになるでしょう。” その言葉たちが心を楽にしてくれます。

    0
    投稿日: 2025.02.05
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    風景描写や人物描写がとても良くて、話の流れもテンポが良く読みやすかったが、終わり方が少し自分には合わなかった。

    0
    投稿日: 2025.02.01
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    中国の空港に置き忘れた。 大体は御縁がなかったなあと忘れてしまうけど、上海空港のきもちのいい朝日のなかで(案外空が澄んでいてた)惜しい事をした、と思ったのでまた手に取る。 又吉さんのYouTubeをよく拝見してておもろい兄さんの小説が読みたかった。 主人公の男の子やっぱり又吉さんそっくりで、うっざい自意識を作品に昇華させてうっざい情熱を言葉でぶつけて美しかった〜

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    投稿日: 2025.01.31
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    芸人があの又吉が書ける作品だとは、恐らく作者を知らずに読んだ人はビックリするだろう。 神谷という最後まで自分を貫く芸人と、徳永という彼を崇拝する芸人。芸人の師弟関係の良さを垣間見ることが出来た。あと芸人は普段からこんな掛け合いばかりしてるのだろうかと、リアリティもあり素晴らしい作品でした。 星4なのはあと1つ大きな山か谷か、せめて神谷が救われる物語であってほしかった。

    0
    投稿日: 2025.01.24
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    芥川賞を受賞した後だったと思うが、単行本がぽつんと実家にあった。読んだような記憶がある。でも、この作品タイトルを想起すると、脳内には桐谷健太と菅田将暉の映像がかすかに浮かぶから、原作は読んでおらず、映画を見たのかもしれない。いずれにせよ心が動いたからそういう記憶が残っているのだろう。だが、原作を読んだのか、映画を見たのか。これは非常に重要で、覚えていないとは由々しき事態である。 だから、数年ぶりに手に取った。 その前に、東京百景を読んだ。すごく面白かった。著者の「肥大した自意識」という表現はすごく刺さった。おこがましいが、自分は著者に似ているのだと感じた。 そして、この作品を読んだ。面白かった。泣いた。東京百景を読んでから読むと、なおさらよかった。著者の人生観が大いに壮大に厳かに描かれた作品だと思った。 「ぶっ飛んだ」先輩芸人・神谷を恐れながら愛する主人公・徳永は、神谷の行動や言葉に感化されながらも、自分は神谷にはなれないと思う。常識が、自意識が、邪魔をする。それでも、徳永は次第に売れ始める。自分が好きだと思えるものを少し変えてでも、世間を読んで、商品として喜んでもらえる漫才を提供する術を得たからだ。でも、そのネタを見て神谷は笑わなかった。 しばらく神谷とは会わなくなり、相方からは解散を切り出された。ラストライブ。泣きながら「死ね!」と連呼する徳永は、やっと、漫才師になれたのだと思う。 このラストライブの場面は、それまでの落ち着いた、暗い世界観から一転し、颯爽と駆け抜けるようなスピード感で読まされる。この瞬間瞬間に、命を感じた。だから、涙が溢れたのだと思う。 文学のことはよくわからない。本が好きで、読んでいるだけだから、歴史や巨匠と呼ばれる人のことはよく知らない。 でも、あらためて、それでも本が好きだ!と言いたくなるような、作品だった。

    0
    投稿日: 2025.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分は芸人ではないし、登場人物との性格もかけ離れているから共感できるような部分は少なかったが、登場人物が大きな成功をする訳でもないから恐らく芸人のリアルに近いんだろうなと思った。ラストの神谷とのやり取りからも、突飛で奇抜な個性に憧れ、しびれる一方で、世間からズレては不快な人間になり得るのだという生々しさをひしひしと感じた。

    0
    投稿日: 2025.01.22
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    芥川賞受賞作品がどのような物なのか そして自分がテレビで見ていたあの人が書く文章はどのような物なのか、そんな好奇心で読み始めた 芥川賞がどういった賞なのか それを深く知る訳でも、調べるまでもなく 最後まで読み進めて感じたことは 「芥川賞も誰かが評価した作品にすぎない」 ということだった。 つまるところ芥川賞だからといって 「この本、最高だ!」とは直結しないということだ。 勝手な期待値を持っていたからではあるが 火花という作品は面白い本であることは間違いない 今回、芥川賞受賞後の本であったため 芥川龍之介に向けての文も書き加えられていた。 そこが最早「火花」という伏線回収だったように思う と、するとなるとこの作品は未完 まだ道の途中であるようにも解釈できる まるで作中の神谷伝記と同様だ そう思うと、やはり人が書く文章は面白い 良い作品と出会えた

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    投稿日: 2025.01.21
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    師弟関係と友情。 笑わせる側と笑う側の本質。 漫才師とは何をしていても漫才師。 人間は皆漫才師で気づいていないだけ。 芸人も格闘技も人生変えに来た。リスク 全員がいたからチャンピオンがいるし、極まる。 花火、世間、大企業の強さ、歓声と人間。

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    投稿日: 2025.01.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昔読んだとき、あまり面白く感じられなくて本を閉じた。それから数年後、いままた読むと脳の中の喚起されるされる感情や思いが違うのか、「結構好きかも」って思った。 先輩の神谷に自分の理想を重ね、憧れの眼差しと、ときにイライラしながら挑むように見つめるその目が苦しくなる。 最後のコントではテンポよく交わされる言葉に涙腺が刺激され、神谷さんとの再会ではこっちまで混乱して、なんというか芸人としての道や芸人からいわゆる一般人としての道を歩くことを決めたそれぞれの未来を思った。

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    投稿日: 2025.01.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表現がすごくよかった。 最後の舞台に出ていくシーンの書き方が情景が浮かんで胸が熱くなった 最後の漫才も泣いた 私は何故か神谷さんをバッテリィズのエースさんを思い浮かべて読みました あとがき?スピーチの原稿も面白かった。 自分が思うことを表現し続けるか、社会に迎合するか これはどの芸術の世界にもあると思った

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    投稿日: 2025.01.08
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    芸人と思えないような文学的な表現にとても感銘した。芸人ならではの言葉の掛け合いも楽しかった。最後の漫才はとても感動的だった。ただ、なぜ最後神谷があのようなことをしたのか理解できなかった。

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    投稿日: 2025.01.08
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    登場人物みんな関わりたくない人種、やりとりがいちいち面白くなくて入り込めなかった。ワクワクする部分がなかった。 短くて助かった。

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    投稿日: 2025.01.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    M-1にあてられて読みました。 現代を切実に生きる芸人の生き様が美しくもあり、面白いということの恐ろしさの一端を感じられました。 文章が読みやすくて、徳永と神谷の日常的な掛け合いが面白くていいコンビになるのではの思ったけど徳永には心に決めた相方がいて、最後のネタ見せのシーンはとても素敵でした。あとはメールの最後に残すわかりそうでわからない単語も好きです。 この本を読み終わった今日この夜は東京で生きる芸人の方々に思いを馳せ、眠ることにします。 来年のM-1も今から楽しみです。

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    投稿日: 2025.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    美しく格好良くて苦しい世界の話。 神谷は本当に天才なんだと思う。 世間に認知されない振り切った異端、不良。世間に迎合することもできるのにそれをしない度量、正当な漫才でウケた後それを破壊する信念、狂気に徳永は憧れていた。 後半になると自分のお笑いを追求する神谷と、神谷を尊敬しながらも世間への迎合を始める徳永の間で若干の対比構造が生まれる。テレビで流れたスパークスの漫才を神谷が笑わなかったことで、2人は衝突する。 終盤、神谷も徳永に笑ってもらうことで自分のお笑いを諦めずに済んでいたことを明かす。徳永に笑ってもらうためにとった手段は、世間に評価される芸人としての神谷の死に直結していて、咽び泣く2人のシーンがとても印象的だった。 そもそも、漫才師は他者からの評価を間近で受け止め続ける運命にある。自分で演じた漫才が客に受け入れなければ、その低評価は沈黙という拒絶によってリアルタイムに帰ってくる。これが絵描きや小説家との1番の違いだ。 つまり、漫才師が他者の評価を蔑ろにすることは、ほかのいわゆるアーティストよりも圧倒的に難しい。 神谷は赤ちゃんにシュールなお笑いを押し付けるほど、相手の反応を度外視にして「自分の面白いもの」を表現することを第一の信条にしていたけど、そもそも芸人を目指す人はもともと目立ちがり屋で、目の前の人を笑わせたい、面白いと思われたいとあう動機からお笑いを始める。だから、神谷のその信条も芸人を始めてから後天的に身についたもので、きっとまた徳永の知らないルーツが存在するんだろうな、と思う。 徳永との衝突や、また漫才をしていない1年間で、神谷の神性に揺らぎ、弱みのようなものが生じた結果、終盤の印象的なパートにつながるんだろうなと思った。 ただ、やっぱりこの物語はハッピーエンドで、最終パートでは神谷が未だ真っ直ぐな芸人であることを示して終わる。徳永が就職しようが、神谷がテレビに出れなくなろうが、ふたりは芸人であり、そこに終わりはないことがはっきり示されていたのが個人的にはすごくよかった。

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    投稿日: 2024.12.26
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    物語の中には 火花が咲き、散り、再び燃えて… 火花を散らすような人生を日々生きること その難しさと素晴らしさと生きづらさを詰めた作品に お笑いという要素が絡む事で息を抜きながら読むことができた。 実写はまだ観ていないが、どう映像化されているのか気になる描写がいくつかあるので、観てみようとおもう。

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    投稿日: 2024.12.16
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    師匠の神谷さんは「感覚に正直に面白いかどうかだけで判断したらええねん。」と言う。 それが意外と難しい。 面白さの物差しは、非凡さか?新しさか?技量か?それともバランスか? 創作に関わる人間は、1つの基準をもって測ろうとしてはいけない。他のものが一切見えなくなるから。 そして、依存しやすい共感という感覚からも卒業しなくてはならない。 つまり、面白いかどうかは完全に感覚である。 自分の感覚に人生を賭ける職業。 この世界で夢を追い続ける人々は本当にすごいと思った。

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    投稿日: 2024.12.12