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総合評価

85件)
4.3
33
35
9
1
0
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    「散る椿は残る椿があると思えばこそ見事に散っていけるのだ」 。゚(゚´Д`゚)゚。 みんみんの本棚から 気づいたら葉室麟さん全部★5やないか!( ゚д゚ )クワッ!! いやもう本作も、読み始めてすぐに傑作だと分かっちゃいました 分かっちゃうの わい分かっちゃうの なんならもう最初の二文字で分かっちゃったもの … 「目次」 お遊びはここまでだ!(キラーン☆) もうね 散る椿よ そして残る椿よ どっちも悲しいのよ どっちも悲しいけれど、そこに確かな絆があるの 確かな絆があるから、残る椿も散る椿も美しいのよ 美しき武士たちの物語に刮目せよ!(ババーン!)

    64
    投稿日: 2025.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    采女がもう少し漢だったらなぁ 名前に似て女々しいのが気になってしまい、感想となるとそこが際立って出てしまう。 この時代の空気感は好きですが、陰謀にまかれて死んでしまう漢たちは毎回読んでて悲しい

    0
    投稿日: 2025.12.28
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    葉室作品何作品か読んでいるが、全て創作に出会ったのはこの作品が初めての様な気がする 人の心を巧みに描いた作品 謎も多く頭が混乱もしたが、心に響いた作品だ

    0
    投稿日: 2025.12.18
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    主人公である新兵衛だけでなく、まわりの人々も皆後悔ややりきれなさ、孤独を抱えている中でも、それぞれが自らの意志を持って信念を貫き、生き抜く姿に胸を打たれた。 世の理不尽さや生きづらさがこの作品の一つの要となっており、現代と重ねながら読める。

    1
    投稿日: 2025.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    推理サスペンスのようでとても読みやすく、政治、恋愛、友情、義理人情と色んな要素が詰め込まれていました。読み進めるにつれて過去と現在が繋がりました。

    0
    投稿日: 2025.06.30
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    葉室麟はいつも葉室麟。安定した王道の武家モノ。 きっと私はちょっと古い日本人に憧れているんだと思います。 葉室さんの武家モノにはそういった本当にいたのかこんな人?と思えるくらい純な人間が登場してくるので、いわばファンタジーとして読ませてもらってます。 心の中が浄化されました。今、私はとても良い人だと思います。 いつまで持つのかは不明ですが……。

    13
    投稿日: 2025.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    葉室麟、本当に惜しい作家を亡くしました。 「蜩ノ記」「川あかり」「山月庵茶日記」「草雲雀」などの傑作や「潮騒はるか」「鬼神の如く」「銀漢の賦」「橘花抄」「冬姫」などの秀作に連なり、私の傑作葉室コレクションがまたひとつ増えました。 この小説を読み進めながら、作者がどうやって登場人物たちのもつれた糸をほぐし、破綻なく物語に収束をつけるのか、試しに想像してみるも私の頭では不可能でした。 それを難なくやってしまう筆者の構想力と文章力に脱帽です。見方を変えれば、本書は上質謎解きミステリーとしても十分楽しめます。 これから読む人のために、謎解きの鍵となるヒントを。 “くもり日の影としなれる我なれば 目にこそ見えぬ身をばはなれず” という残された和歌の解釈がポイントです。 では、葉室ワールドをじっくりご堪能ください。

    4
    投稿日: 2025.04.08
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    葉室麟さんの小説には、冬咲く椿の花がよく似合います。 それも真っ白い椿が。寒さに耐えて咲き、潔く散る‥、この話もそんな清しい心持ちにさせてくれるお話です。 藩を追われた剣の達人、瓜生新兵衛。無実の罪で自害した父親を持つ坂下 藤吾。藩からも一目置かれる、かつて剣術道場の四天王と称された榊原采女。その三人が篠という亡き女性を通して繋がっていきます。 複雑なお家事情の政争に巻き込まれ、命を狙われ、良き人々を殺され、汚名を汚され、それでも誠実な生き方を貫こうとする者たちのドラマが、このお話の真髄へと導いてくれます。 藩の不正や賄賂を暴けば、簡単に追放されたり、斬り殺されてしまう時代は、形は違っても今の社会のヒエラルキーの中で動く私達と似ています。 そのどろどろした人間模様を、葉室麟さんは静かに、誠実に紡いでいく。選び抜かれた言葉で遠くを見据えて。それゆえ 読後感が清しいのだと思います。 この小説のなかの登場人物を、俳優さんなら「演じてみたい!」「自分はこの役をやりたい」と思う人も多いのではないでしょうか? 読者の私たちは、好みの俳優さんを想像して読み進めるのもいいかもしれません。

    0
    投稿日: 2024.11.07
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    花びらが散る椿を見てみたいと思いました。 やっぱり、葉室さんの作品は読み終わった後に「はぁ~…読んだぁ」ってドッシリ感が大きいです。

    0
    投稿日: 2024.10.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2024.1.4 読了  扇野藩シリーズ②だが前後作と関連なし。 新兵衛と藤吾という擬似親子のふれあい、新兵衛と篠との夫婦愛、藤吾と美鈴の初々しい恋、平山道場の四天王と呼ばれた仲間の友情、はたまた蜻蛉組という隠密組織も出てきて既視感のあるお家騒動が展開される。見所は盛り沢山だがうまい具合に話がまとまってゆく。 "散る椿は残る椿があると思えばこそ見事に散っていける"という言葉が印象的。

    0
    投稿日: 2024.01.04
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    瓜生新兵衛は、かつて上役の不正を訴えたが認められずに、藩を追われた。 妻の死に際に、新兵衛に対して故郷に戻ってして欲しい事があるとお願いする。正反対の願いであったが、新兵衛に生きて欲しいとの気持ちからの願いであった。 散る椿は残る椿があると思えばこそ見事に散っていけるのだ。 まさに名作である。

    0
    投稿日: 2023.12.27
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    読み進めるうちに関係者の過去が明らかになってきて続きが気になる。一気に読んでしまった。小説を多産している方なので別のものも読みたい。 お名前を拝見しててっきり女性かと思っていたが男性とのこと。登場人物の心の機微を丁寧に描いており女性目線かと勝手に思い込んでいた。 面白かった。

    0
    投稿日: 2023.12.20
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    瓜生新兵衛が、かつての上司の不正を訴えたが認められずに、藩を追われる。そして妻の篠とともに故郷を離れることとなる。それから18年後、亡き妻の願いを叶えるために新兵衛は故郷へ戻ってきた。 新兵衛と藤吾との育まれていく絆、平山道場の四天王と呼ばれた仲間たちとの友情、采女と篠との複雑な想い、新兵衛と篠との夫婦愛、様々な人間模様が誠実さを含めて描かれている。 『散る椿は残る椿があると思えばこそ見事に散っていけるのだ』切ないながらも、武士として生きた天晴れな物語である。

    30
    投稿日: 2023.10.19
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    #読書記録 2023.8 #散り椿 #葉室麟 扇野藩で続く不審死の真相を追うミステリ要素を縦糸に、新兵衛のただまっすぐな妻への思いや剣術仲間の男たちの友情、若者の成長等の人間模様を横糸に。 葉室さんの描く夫婦愛は本当に心に沁みるので、定期的に補充したくなるよ。 #読書好きな人と繋がりたい #読了

    5
    投稿日: 2023.09.06
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    「散り椿」という題名に惹かれて葉室さんの時代小説を初めて手に取った。 長く世間を渡るほど、世の中は綺麗ごとばかりではないと身をもって知ることになる。 ずいぶん昔にどこかへ置いてきしてしまった主人公の一本気な生き方が清々しい。 「散る椿」の意味を知ることになる結びに胸が詰まる。 再読本に入れる。

    0
    投稿日: 2023.04.29
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    相手を想うが故に、哀しい方へ行ってしまう。以前拝読した雨宮蔵人シリーズでも和歌が良く出てましたが、この作品でも鍵となる和歌が出てきましたね。二つとも真実の意味の歌。藩内の陰謀と家族愛と恋愛と友情と。盛り沢山過ぎ。やっぱり葉室作品大好きです。

    0
    投稿日: 2023.04.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中江有里解説 散り椿の意味するもの 目には見えない、手の届かない世界は確かにあるのだと思うだけで、生きる力が湧いてくる。散り椿はそんな小説だ 本書の登場人物は、誠実であろうとするゆえに生きづらさを抱え込む人が多い。誠実でありたい、と思っても世の中を渡るには、その誠実さが邪魔になることもある

    0
    投稿日: 2023.03.19
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    とても美しい物語だった。 最初亡き妻の真意が分からず好きじゃなかったんだけれど、読み進めていくと段々と様々な事の裏側が見えてくる。 彼女の、そして彼らの一途な愛が痛いほど伝わってくる。 過去の事件の真相が徐々に分かってくるにつれて、彼らへの心情が二転三転していく。 誰が敵かと疑心暗鬼になったり、卑劣な手段に出る相手方にハラハラの展開もあって、始終面白く読めた。

    5
    投稿日: 2022.12.29
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    Netflixで映画を見て、葉室麟作品を始めて読んだ。映画も良かったけどやはりこの原作の方がより深い味わいで良かった。葉室麟作品をこれから読んでいくことになるんだろうなという予感。

    0
    投稿日: 2022.10.15
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    夫婦、仲間、家族のそれぞれの思いが強いほど誤解もあるもの。思いが複雑に絡み合うなかそれぞれの心情を丹念に描いた傑作。映画もいいがぜひ原作を。 『散る椿はな、残る椿があると思えばこそ、見事に散っていけるのだ。』

    0
    投稿日: 2022.08.20
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    映画はドラマチックに作られていたが 原作は静かで、なのに腹の底に覚悟があるような、 そんな作品だった。 それぞれが懸命に生きていて (もちろん悪役もいるけど) 自分もまっすぐに生きることをがんばろうと思えるような 読後感。 扇野藩シリーズも読もうっと。

    2
    投稿日: 2022.06.14
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    椿の花が落ちる時は花丸ごと落ちてしまうので武家には嫌われていたが、本編での椿は一片づつ落ちでゆく。 作中の人物も段々と亡くなっていく、本編の椿になぞられる様だ。 哀しい結末ながら、若い二人の新しい芽生えが救いか…。

    1
    投稿日: 2022.05.05
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    良い物語だった。 新兵衛と采女の篠を介した関係や彼らの矜持だけでなく、中途半端な風見鶏だった藤吾の成長や、里見の優しさなど、人と人が関わることで互いに影響し合う機微の描き方は派手ではないものの静かな余韻を残します。

    1
    投稿日: 2022.04.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    (わしは新兵衛のこと羨んでいるのでだろうか) きっとそうなんだろう。戻ってきた新兵衛には、貧しい生活を送ろうとも心のうちに豊かさを抱き続けた者の確かさが感じられる。 それに比べて自分はどういきてきたか。 切れ者と人に畏れられるようになりはしたが、親しく言葉をかけてくれる者はいない。ただ遠くから畏敬の視線を送ってくるだけだ。 皆それぞれに生きてきた澱を身にまとい、複雑なものを抱えた中年の男になってしまった。もはやむかしのように素直に心中を明かすことなどできないはしないだろう。 篠とはついに再び会うことができなかった。新兵衛とともにどのような思いで生きてきたのか篠から直に聞きたかった。 それももう叶わない。自分に残されているのは、藩内での政争に勝ち抜くことだけだ。 物思いにふける采女の表情は、しだいに権力を争う重役の顔になっていた。

    1
    投稿日: 2022.02.12
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    扇野藩に、昔、一刀流道場の四天王と謳われた男達がいた。 瓜生新兵衛は、上役の不正を訴え、藩を追われ、愛妻・篠と二人で、故郷を後にした。 榊原采女は、側用人で、「いずれ家老にまで昇り詰めるのは、間違いがない 」とみられている。 父、平蔵は、不正が見つかり、何者かに、惨殺されていた。 坂下源之進は、使途不明金を糾問され、無実を訴えながら、自害。 息子の藤吾は、減石されたお家を元に戻す為、出世だけを目指し、日夜、励んでいる。 篠原三右衛門は、馬廻役で、娘の美鈴と、新兵衛の甥藤吾とは、許嫁の間柄。 瓜生新兵衛は、妻を亡くし、18年後に、ぶらりと、故郷に戻ってきた。 妻が、死際に、「故郷の椿を、自分の代わりに見てきて欲しい」と言った為だった。 そんな新兵衛が見たものは、藩主の代替わりに伴う、家老と側用人の対立であった。 藩主・親家の嫡男、政家が、跡を継いだら、親政をすると言う。 親家の庶兄、刑部家成と与している家老は、不正が暴かれるのを、阻止するため、政家の命を狙う。 家老の陰謀に立ち向かう、新兵衛と藤吾。 繰り広げられる事件を解決していくうちに、坂下源之進の自決の理由、榊原采女の父親を惨殺した犯人が暴き出される。 初めは、反発していた、甥の藤吾が、だんだん新兵衛に傾倒していく様子や、 采女が見せた、武士魂。 泣きどころ満載。 夫婦愛。家族愛。友情。侍である矜持。 どれも、描写が、素晴らしい。 流石、葉室麟と、言うしかない。

    17
    投稿日: 2021.08.15
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    本当の思いが、大切な人に伝わらないもどかしさ。正義は貫かれるのに、やるせなく、切ない後味が残る物語。

    1
    投稿日: 2021.03.12
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    現実にはありえない世界なのに、心が揺すぶられ生きる勇気が出てくる。小説の舞台は江戸時代なのに、妙に現実と符合する。主人公坂下藤吾の行動が半沢直樹を彷彿とさせる。

    1
    投稿日: 2020.10.29
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    9月に映画が公開されるということで読んでみたが、とても深い話で感動した。誠実に生きようと葛藤する人々に、心が動かされた。

    1
    投稿日: 2020.07.07
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    最初からぐいぐい引き込まれる物語で、一気に読み進めることができた。 ひとがひとを深く思う気持ちを強く感じられる作品で、それぞれのひとを思う気持ちに深く胸を打たれ、熱くなります。 「時代小説いいなぁ」って思える、素敵な作品です。

    4
    投稿日: 2020.05.15
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    先に映画を観ていたのですんなりと読み進めることができた。人の世も心も、時が経てもそれほど変わるものではない。だが、変えていかねばならぬことはしっかりと変えていきたい。そんな風に思った。

    0
    投稿日: 2020.04.09
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    最愛の妻をなくし、その最後の遺言の意味に気づいた時涙が止まらなくなりました。 大切な人を想う気持ちで生きている武士達の物語です。 時代劇を読んだことのない人にもおすすめです。

    0
    投稿日: 2020.04.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりに最初からぐいぐい引き込まれる文章とあらすじに出会い、1日で読んでしまいました。 登場人物のキャラクターもきちんと描かれていて、しかもみんな魅力的で(私は采女が好きでした) お話もしっかり作り込まれていて、最後まであっという間に読んでしまいました。 でも、この間の瀬尾まいこさんの「幸福な食卓」といい 全てがハッピーエンドではない本は読んでいてちょっと辛いです。今回も采女も亡くなり、新兵衛もまた何処かへ行ってしまい、とても寂しい気持ちが残りました。 采女とお義母さんの和解させてあげて、できれば里美さんと采女を取り持ってあげて欲しかったなぁ。 この先、藤吾がメキメキ政治手腕を発揮して、お殿様の片腕となり、良い国を作ってくれることを願っています。 そのための散り椿、でもありますよね…

    9
    投稿日: 2020.03.10
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    たまたま目について買ってみました! 舞台は江戸時代で、日本史好きの自分にとってはページをめくる手が止まりませんでした笑 様々な人間関係が複雑に絡みあって物語が進んでいきます。 ある場面では感情移入して涙を流しそうな時もありました笑 少し難しい漢字もあり、携帯で意味を調べながら読み進んでいきました。 是非お勧めしたい一冊です!

    1
    投稿日: 2020.02.23
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    藩を飛び出した無敵のストレンジャー新兵衛が舞い戻った! 渦巻く陰謀、旧友との友情、若者の恋、亡き妻との思い出などなどよくばりセットを片付けていく。 西部劇みたいな筋立てやなと思いました。善玉キャラが善玉過ぎて私はちょっと苦手です。

    2
    投稿日: 2020.02.01
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    特に主人公を特定しない設定、ある藩の対立の物語だが謎が多い、 「散る椿は残る椿があると思えばこそ見事に散っていける」意味深な内容 四天王の思惑と役割、更には女たちの関り、改革派と守旧派の対立は、最後まで予断を許さぬ展開

    2
    投稿日: 2019.12.10
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    時代小説のど真ん中とも言える、筋の通った男を軸に展開する人間ドラマ。 力を感じる、まさに散り際に思いの込もった作品。

    0
    投稿日: 2019.08.19
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    2/8は「つばきの日」 岡田准一さん主演で映画化され、 日本アカデミー賞7部門を受賞したことでも話題になった『散り椿』。

    0
    投稿日: 2019.06.19
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    「散る椿は残る椿があると思えばこそ見事に散っていけるのだ」 この言葉だけでも何か惹きつけられるものを感じるが、読み終わったあとはなお一層心に残る言葉になった。 映画を先に鑑賞していたが、内容としては原作の方が断然面白く感じた。 特に篠の目線が描かれていたところが、映画にはなかったところだが特に印象に残った。解説で、本当の主人公は篠ではないかと書かれていたのにも納得できる。 人の思いが人を動かすということに対して少しもどかしくもあり、でも人を動かすほどに誰かを思い、その思いに誠実である生き方に強く憧れを感じた。

    1
    投稿日: 2019.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    襖絵や焼き物の器にありそうな椿の絵のカバーが目に留まり買った本です。 このページでは「椿」に合わせて、気に入りの写真を貼ってみました。 書店の「今月の新刊コーナー」にて一目惚れしました、中身は時代劇ものです。 大まかには、、、 主人公は18歳の扇野(架空の藩)藩士。 かつて道場で鬼と恐れられた流れ者の伯父と共に、自決した父の謎と藩内の因縁に立ち向かうストーリー。 勧善懲悪の時代物、という印象で読み進めましたが、 次第に明らかになっていく登場人物の過去や想いにじっくりと引き込まれ、夢中で読み終えました。 全てが全てめでたしという訳でもないと思いますが、読後感は気持ちの良いものです。 今回この作家さんのことを初めて知りましたが、 07年「銀漢の賊」で松本清張賞 12年「蜩ノ記」で直木賞 受賞だそうです。 いかにも時代劇らしいセリフが少し重々しいかもしれませんが、 雨の山道で刺客の姿に目をこらす緊張感、 屋敷の庭に落ちた椿の前に佇む人物、 見事な剣さばきを見せる伯父の逞しい後姿、 …と、鮮やかに物語の景色を想像させてくれる一冊です。

    0
    投稿日: 2019.06.13
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    すぐ読み終えられました。面白いです。椿は花ごとぽとりといっぺんに落ちるイメージですが、タイトルの散り椿は花びらが一枚ずつ散るそうです。残る椿があると思えるからこそ見事に散っていけるという話です。藩での権力争いですが、四天王のみんな、生き様と心が素晴らしい。愛する人のために生きたいと思いました。自分の苦しむことが癒される術がこの本にはありそうです。

    0
    投稿日: 2019.06.10
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    映画にもなっててぜひ読んでみたかった。主人公二人の関係はそういうことだったのかと。妻を思い妻のために友を見守り、若き日の想いを隠し静かに強く公に生き。改めて振り返ると公私の生き方が書かれたんだと思いました。

    0
    投稿日: 2019.06.09
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    これは素晴らしい! 心揺さぶられました! 映画も見たい!! 背景はお家騒動ですが、その中で描かれる男同士の友情、一人の女性。その時代を生きる人たちの清々しく、誠実な生き様。切なく心打たれます。 ストーリとしては、 かつて一刀流道場の四天王と謳われた勘定方の瓜生新兵衛は、上役の不正を訴え藩を追われます。18年後、妻・篠と死に別れて帰藩した新兵衛が目の当りにしたのは、藩主台替わりに伴う側用人と家老の対立と藩内に隠された秘密といった展開です。 篠の最期の願いを叶えるため、一人故郷に戻ってきた新兵衛。そして、その旧友采女との決着。 過去の事件の真相は? 藩内に隠された秘密とは? そして、篠の願いの奥に秘めた本当の想いに心揺さぶられます。 また、新兵衛の帰藩に伴い、大きく影響を受けるのが、新兵衛の甥の坂下藤吾。 藤吾の父・源之進は使途不明金を糾問され、無実を主張したものの聞き入れられず自害することに。結果、家録を減らされ、藤吾はその家録を取り戻すべく、出世しようと励んでいます。 新兵衛の振る舞い、生き方が、藤吾の生き方に大きく影響を与え、藤吾が成長していく様を感じます。 「散る椿は残る椿があると思えばこそ、見事に散っていけるもの」 切なく、そして強い とってもお勧め。

    11
    投稿日: 2019.06.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    書店でたまたま購入したもの。 時代小説を読むのは何年ぶりだろうか、というぐらい読んでいなかった。そのためなのか、読了後は素直な感動を覚えた。 時代小説は、決して避けているわけではないが、定期的に必ず読むというわけでもない。自分の中で、時代小説といえば、ある程度「型」が決まっており、形式面でそれほど新鮮さを感じることがないと思い込んでいる節があるからかもしれない。例えば、想いを寄せ合う男女がいても、家長同士が憎み合っているため結ばれないとか、武士として、個人としての誠実さを通そうとすれば、藩や君主の意に背くこととなる葛藤など。こうしたいわば時代小説の約束事的なものは、ワンパターンと言ってしまえばそれまでかもしれないが、つまり読者と作者の間の共通理解のようなものであって、読者の物語世界への理解を早めたりする役割こそあれ、なんだいつも同じ展開ではないか、とは感じないのが不思議である。 本書も、これまで読んできた時代小説に共通する諸要素を余すことなく含んでいる、藩内の覇権争い、青春の恋と挫折、「秘剣」的なもの、など。しかし、本書では登場人物たちの関係性が、それぞれ単純でなく、伏線も含めて丁寧に描かれている印象があった。主人公の亡妻の最後の願いの内容とその真意は、意外であったし、主人公に生きる意味を与えるといっても、そのような依頼をするだろうかとは思ったが、つまり単純な善意・悪意の区別だけではなく、(解説にもあったが)それぞれの人物がその人なりに誠実であろうとした結果、不意に不幸な結末や誤解を生んでしまうことは、現実の生活でも起こりうる。そうした人の心の機微を丁寧に表現しようとしている小説だったと感じた。もう一人の主人公、藤吾の成長の過程も読んでいて清々しく、久しぶりに時代小説を存分に楽しめた。

    0
    投稿日: 2019.04.17
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    とても綺麗な小説。 最後に妻が夫を大事にしていた。夫の幼馴染の元婚約者への想いは無かった事実は、夫にも伝わったのだろうか。 妻を大事に、第一に生きる姿に心が揺さぶられます。

    0
    投稿日: 2019.01.14
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    過去の事件の追求、藩内の権力争い等、背景は複雑ですが、そこに絡む人々の思いが繊細に描写されている秀作。 愛、友情、成長・・。人が人を想う心の美しさがひしひしと伝わってきて胸を打ちます。 映画では、新兵衛を岡田准一さん。采女を西島秀俊さんが演じたのですね。新兵衛はもうちょいワイルドなイメージ(岡田さんは格好良すぎかも・・。)でしたが、西島さんの采女はぴったりだと思いました。

    0
    投稿日: 2019.01.08
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    日本人らしい美徳に 後半 涙する場面もありました 散る椿は、残る椿があると思えばこそ 見事に散っていけるもの という 犠牲を払いながらも 相手を生かそうとする 愛の証ですね

    2
    投稿日: 2018.12.06
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    采女からの手紙を持ち続けた篠の心・・からの返信の和歌。 これでは新兵衛の思い込みの方がより自然な流れ。 篠は、敢えてどちらにも取れる歌を残したのだろうか?・・なんて邪推も? 新兵衛との祝言に至るまでの篠の心の内は、 読者にはわかるが新兵衛や采女には知る由もない訳で、采女の閃きは少々強引な気も・・ などと御託をいいながら、当然のようにまたも涙腺決壊な訳ですが 女性は凄い・・ 妻・篠の今際の願いを胸に18年の時を経て故郷・扇野藩へ戻った浪人・瓜生新兵衛。 かつて、上司・榊原平蔵(采女の養父)の不正を知り暴こうとした新兵衛は、返って咎めを受け藩を追われたのだった。 扇野藩に戻った新兵衛は篠の妹・里美とその息子・藤吾の元に身を寄せるが、里美の夫でありかつての友・坂下源之進もまた横領の疑いをかけられ数年前に切腹していた。 折しも、扇野藩は病弱な藩主の隠居を機に親政を目論む嫡男・政家と、長年にわたり藩政を動かして来た家老・石田玄蕃との勢力争いが佳境を迎えていたが、政家側の懐刀・榊原采女もまた新兵衛・源之進と並び四天王と称された親友であった。 一方、藤吾は両派の間で微妙な立場となり、藩の暗部・蜻蛉組へと配属されるが、もう一人の四天王・篠原三右衛門の娘・美鈴との婚約が突然破断になる。 愛妻・篠と采女、そして新兵衛の過去。 裏で藩を操る政家の実兄・奥平刑部を絡め、藩の実権を巡って交わされる策謀の応酬。 采女の父・榊原平蔵暗殺の真実とは、 そして、篠の願いの真意とは・・ ◯平山道場四天王 ⚪︎瓜生新兵衛 ⚪︎榊原采女・・新兵衛が糾弾し、後に暗殺された平蔵の養子。御世子側のトップ。篠への想いを断ち切れない。 ⚪︎篠原三右衛門・・美鈴の父。馬廻り役だが・・ ⚪︎坂下源之進・・里美の夫、藤吾の父。不正を疑われ自ら切腹。 ◯篠・・新兵衛の愛妻。かつて采女と婚約したが・・。新兵衛に願いを託し亡くなる。 ◯鷹ヶ峰殿・・政家の兄・奥平刑部の通り名。 ◯蜻蛉組・・藩の諜報組織。藩の重役達の監視、時に暗殺も。 ◯小杉十五郎・・平山道場の師範代。蜻蛉組の副頭。

    0
    投稿日: 2018.11.18
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    葉室作品は蜩の記に次いで二冊目 映画化の話題に乗って 一本芯の通った壮年の男性と、その人に関わる事で成長する若者 どうにもならない世の中だけれど、己の信じるものを求め、ひたむきに生きる事の素晴らしさと切なさ 語彙が少ない自分がもどかしい

    3
    投稿日: 2018.11.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    藩内部の権力争いに巻き込まれ死にゆく人達。 逝く人達の思い。 残された人達の思い。 どちらの思いも心を打つ。 散り椿のように見事に散っていく友たち。 その散り様を見守ることしかできない新兵衛を思うと胸が痛む。 本の最初から、最後の最後まで、余すところなく情景が浮かぶ。 すばらしい作品でした。 読めて良かった!

    2
    投稿日: 2018.10.24
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    人の想い、過去の真相、権力争い、剣技など、読み応えのある時代物だった。 采女の最後は本人の想いとしてはそうなのだろうが、上意を先に明らかにしてほしかったと惜しんでしまった。 18-138

    1
    投稿日: 2018.10.11
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    瓜生新兵衛は、かつて藩の不正を正そうとして追放された扇野藩へ18年ぶりに帰ってきた。藩の実権を握る家老の石田玄蕃の不正を暴き、次期藩主とともに藩の実権を取り戻そうとする。平山道場で四天王と呼ばれた新兵衛、榊原采女、坂下源之進、藤原三右衛門が物語と深く関わっており、次期藩主がお国入りしてから一挙にクライマックスへと進む。 友情の物語であり、夫婦愛の物語でもある。最後に伝えられた愛の言葉に答えられない新兵衛であった。

    0
    投稿日: 2018.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新兵衛、格好良すぎ!~徳川家康の故障を務めた先祖を持ち今は和紙生産で有名な扇野藩の殖産方である坂下藤吾は父が公金横領の疑いを掛けられ自害した家を盛り返そうと必死で、目標は側用人の榊原采女だ。死んだ父や許嫁・美鈴の父である篠原三右衛門の剣友であり、藤吾の母の姉・篠の夫であり今は浪人している瓜生新兵衛の剣友でもある。村廻りの帰りの峠道で、采女の養父・榊原平蔵の悪事を暴こうと藩を追放されたが、一時采女との縁談もあった妻・篠の遺言で、坂下の屋敷にあった椿を見に行き、采女を助けろ言われたからだった。和紙の金は田中屋という紙問屋を通して、藩主の庶兄奥平刑部から旗本へ養子に出た息子を通じ、老中などに賄賂として渡っている。奥平はあわよくば息子に藩主の座を引き寄せたいが、藩主は来年三月の世嗣国入りを機に、国家老・石田玄蕃を排し親政を始めたいらしい。藤吾は水路造りを計画し、郡方も乗り気なのだが、家老派は妨害してくるかと思うと、郡方への異動と蜻蛉組入りが命じられ、郡奉行・山路内膳を監視するように石田玄蕃に命じられる。山路は榊原同様、主君・世子派だ。困った立場に置かれ、村廻りの最中に狙撃され、頼りとする若手名主が殺害される。篠原は藤吾が蜻蛉組の編入されたのを知って、破談を申し渡しに来た。榊原平蔵を斬ったのは、坂下重乃助か、篠原三右衛門か、養子の采女か。藩主と世子が国入りした。病気がちな藩主は床に伏せ、世子は精力的に動く。殺された名主の家をお忍びで訪問すると聞いて、郡奉行は藤吾と新兵衛を討手が潜みそうな場所に急行させたが、狙撃された世子の影武者は蜻蛉組の組頭・篠原三右衛門で、弾が命中して絶命した。その頃、世子は城下での田中屋との談判に臨み、目的は果たしたものの、一服した茶に毒が仕込まれていた。藩主・世子側は謹慎が命じられ、蜻蛉組の解散が家老・石田から命じられる。家老は篠原の遺族の族滅を命じ、それを知った藤吾は美鈴を救うために走る。新兵衛は采女と椿の下で立ち合いに臨むが…~岡田准一が演じているのは新兵衛?采女?藤吾は誰がやるの?ってのは映画の話

    1
    投稿日: 2018.09.20
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    葉室麟さんの作品はいつもパワーをもらえる。 大きな組織力にはびこる悪に対して、無力かと思われる小さな正義が、友情や家族愛の強いきずなで実を結ぶ長い過程が物語の主軸になっている。 今回特に心に残ったのは、大きな組織の中で自分の身を守るために悪を悪と指摘せずに組織の残ることで精いっぱいだった若い侍が、小さな正義に次第にひきつけられて、自分の身を守ることより大切な人を守り、悪を懲らしめる側に成長していく姿だった。 若い世代に身をもって生きざまを知らしめるようなぶれない信念を、果たして今の大人は持っているのだろうか。 自分を見つめるに、恥ずかしながら未だにぶれて迷って後悔を繰り返す日々を過ごしている。 人とかかわると何かしら思いを残す。「あー言えばよかった、こー言えばよかった」は常で、あんなこと言ったけどどう思ったかしら?あの話はどういう意味?本音では私に何が言いたかった?など、会話の一つ一つが気になったり、表情を思い出して私の気持ち伝わったかしら?と思い出したりし始めると、結局出会って話したこと自体を後悔するようになる。 十年以上前のわずかな会話や文のやり取りから、相手の本心に心を寄せ、それを生きていく糧にして目の前の正義を貫いていく物語に、今更ながら自分の未熟さを思い知らされる。

    2
    投稿日: 2018.09.14
  • 藤沢周平

    読んでいて映像が浮かんでくる作品です。 同じ道場で研鑽した仲間がそれぞれの人生の中で互いの運命が交錯する。 どこか藤沢周平の作品ともあい通ずるような物悲しさと、爽やかさの混ざり合ったいい作品でした。

    0
    投稿日: 2018.09.09
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    少しこじつけのように感じられるところもあったけれど、面白かったと思う。 出世のため、お家再興のために努力して生きていた藤吾が、次第に、石高よりも大切なことがある、と気持ちを変化させていく姿が清々しかった。 新兵衛は一途に篠を思い続けるが、篠は采女から新兵衛へ気持ちを移すところとか、男の人の書いた作品だな、とは思う。

    0
    投稿日: 2018.09.04
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    毒のない安心させる文章、伏線が張られていてストーリーの骨格も整っていて、人物もそれなりに色づけされている。いい話‥‥と言えなくもないだろうけど‥‥私的には何か物足らない。

    0
    投稿日: 2018.09.04
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    ――ひとを愛おしむとは、自分の想いを胸にしまい、相手の想いを叶えることなのか。 かつて、藩の不正を糺そうとしながら、それゆえ扇野藩を追放された瓜生新兵衛は、妻の最期の願いを胸に18年ぶりに藩へと帰参する。 それは、闇に葬られた過去の罪を今に呼び覚ます行為でもあった。 親子、夫婦、友人、そして主従。人が生きてゆくなかで切っても切れない深い結びつきと、死にゆく人の切なる願い。それぞれに気持ちを伝えること、受け取ることの「ままならなさ」に翻弄される人びとの姿を、一木に白から紅までさまざまに咲き分けながら、最後には一片一片花びらを散らせてゆく散り椿に寄せて描く。 同じ道場で鍛錬し、四天王と並び称された新兵衛と彼のよき友人たち。 彼らの上に流れた18年という歳月は重く、溌溂と輝いていた若者たちを、皆それぞれに生きてきた澱を身にまとい、複雑なものを抱えた中年の男に変えてしまった。 生きることは難しい。 おのれを殺して生きようとする。しかしそれが他の者の生きる道を閉ざしてしまうこともある。 誰かを生かすために、心にもない言葉を吐かねばならないこともある。 大切なものを守るために投げ出した命が、ほかの誰かの人生を大きく変えてしまうこともある。 扇野に生きる人びとの、不器用なことといったらない。傷つき、傷つけられながら、それでも誠実に生き尽くそうとしている。その姿がとても愛おしい。 「生きてくださいませ、あなた――」「生きろよ、新兵衛」 自分の死を前にして、なぜそんな風に願えるのだろう。その答えもまた、彼らは残してゆくのだ。 「散る椿は残る椿があると思えばこそ見事に散っていけるのだ」、と。

    0
    投稿日: 2018.08.30
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    時代小説で定番ともいえるお家騒動が背景。 さらに、男同士の友情と、彼らが想いを寄せる一人の女性。これもよくあるパターンだけれども、著者は、叙情豊かに美しく一編の詩の如くに、物語を紡ぎだした。 人が人を想う気持ちと、それが相手に伝わらず、それでもそれぞれが誠実に生きようと葛藤する人々。 現代を舞台にしたら、陳腐となってしまいかねない設定も、時代小説では、切なく美しい物語となる。 やっぱり、時代小説って、いいですねえ。

    11
    投稿日: 2018.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    瓜生新兵衛と榊原采女との因縁と藩の闇の動きを暴く。悲しいけど、しっかり物語が終わりまでまとまっている。非情に上手く出来ているなあ。 さすがは映画の原作になるはずだ!

    2
    投稿日: 2018.08.12
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    「散り椿」(葉室麟)[電子書籍版]を読んだ。何だってこんなに涙が出るんだ(鼻水も)と自分でも呆れるくらいにグジュグジュになりながらの終盤であった。電車の中では絶対に読めないです。武士の矜持だとか人の道だとかとにかく真っ直ぐな人たちがいいなあ。葉室麟さんは何冊目だっけ。どれも好き。

    2
    投稿日: 2018.07.05
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    葉室さんの小説の登場人物はみな似ている。 特に主人公とその妻は別の小説と入れ替えてもよいのではないかと思うくらい。だが不思議とそれが心地よい。 人としての奥行きのある魅力的な主人公と、人間味溢れる脇役達が織りなす物語は、意外に結末も予想し易いのだが、それでもなお面白い。 以前はプロットに凝りすぎて、無理矢理な設定だと思う部分もあったけど、蜩の記あたりから良い意味で構成がシンプルになったように思う。夫婦の関係だけでなく、四人の幼い頃からの友情も静かに深く、海のようなありようが素敵だと思った。

    2
    投稿日: 2018.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    妻の遺言で因縁の故郷に帰る凄腕の剣士瓜生十兵衛、そこで彼ら自身が出て行かざるを得なかった勢力争いに巻き込まれる。 葉室燐らしい設定の、葉室燐らしい人間ドラマ、友情愛情義理渡世人情…、色々なものに縛られ色々な義を守って生きていく人間模様が切なく描かれている。渋くて上手い泣かせる小説である。 難点を言えば、勢力争いの構図が少々分かりづらいことか、2派の争いかと思えば単純にそうでもなく、それが小説の味わいになり切れていればいいのだが、どちらかというと読みづらくさせてる印象が残念。 映画化されるらしい、全く知らなかった。 そして、この本を入手してから数日後に作者がお亡くなりになられた。なんてタイミングで読んだんだろうと思う。

    0
    投稿日: 2018.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どこまでも不器用でどこまでも誠実な男達の切ない物語。 最愛の妻の最期の願いを叶えるため、男は一人故郷に戻ってきた。 妻に褒められたい一心で。 そして因縁深い幼馴染みと決着をつけるために。 過去に起こった事件の真相を解き明かすにつれ、浮かび上がる亡き妻の想い。 妻が願いの奥に潜めた想いは実に切ないものだった。 散る椿は残る椿があると思えばこそ見事に散っていける…潔くて儚いセリフに泣きそうになる。 葉室さんは男同士の友情を描くことが本当にお上手な作家さんだったのだと改めて思った。 岡田准一さん主演の映画も楽しみ。 葉室さんも楽しみにされていたんだろうな…。 本当に残念。

    4
    投稿日: 2017.12.28
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    さすがに葉室麟の時代物小説は切ない内容ですが、つくづくいい話ですね! いろいろな宿命を背負った主人公瓜生新兵衛が一度は藩を追われ、なかなか戻れずじまいだったのだが、妻の遺言に託されたことを実現するために藩に戻り、旧友との再会・対峙だったり、側用人と家老の対立に巻き込まれたり、妻の妹親子との関係だったりと、いろいろな事柄に巻き込まれつつも、妻の遺言の真の意味を意味を知ったとき、新兵衛はどんな覚悟をもって生きていくことにするのか!という展開が面白かったですね! 新兵衛と妻の妹の息子藤吾との関係性の変化も良かったです!

    1
    投稿日: 2017.07.21
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    人が人を想うことの深さに打たれ、しかし想いは必ずしも素直に伝わるとは限らない… 人の世の哀しさ虚しさ、そしてだからこそ美しい、そんなことを感じた。 映画化楽しみです

    0
    投稿日: 2017.06.14
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    内容(「BOOK」データベースより) かつて一刀流道場の四天王と謳われた勘定方の瓜生新兵衛は、上役の不正を訴え藩を追われた。18年後、妻・篠と死に別れて帰藩した新兵衛が目の当たりにしたのは、藩主代替わりに伴う側用人と家老の対立と藩内に隠された秘密だった。散る椿は、残る椿があると思えばこそ、見事に散っていけるもの―たとえこの世を去ろうとも、ひとの想いは深く生き続ける。秘めた想いを胸に、誠実に生きようと葛藤する人々を描いた感動長編! 平成29年5月24日~30日

    0
    投稿日: 2017.05.30
  • 胸に響きました。

    良い小説に出会えました。主人公はいったい誰なの? と考えさせられるほど各々に生き様があり、それが愛と友情の想いで交差しながら物語りは進んでいきます。切なくとも愛情と希望に満ちた『散り椿』の風情に感動しました。

    3
    投稿日: 2017.01.12
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    切ない。 謎解きみたいな話の進め方なので、最後まで読まないと結末がわからない。 死してなお人の心に残り続け、人を動かす力となった篠さんは影の主人公のように思える。 新兵衛のこと本当に好きだったんだな〜。その思いを隠して偽ってまで生きてほしかった、、、。 人を想う形っていろいろあると思うけど、これは切ない。 篠さんの遺言で生きている人の運命がガラリと変わった。すごい人だ。 個人的に榊原采女が好きだったので、なんとなくやるせない気持ちになったけど、散り際は見事だったと思う。 映像化しないかな。

    1
    投稿日: 2016.09.22
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    世評は高い作品ですが駄目でした。 ストーリーが粗く、ガチャガチャした印象があります。 ちょっとしたミステリー仕立てですが、単に事実の露呈を遅くしただけで、かえって話を混乱させているだけのようです。逆に細部の書き込みが足らず、登場人物の心の動きが読めません。 葉室さんはもっと力のある作家さんです。この作品が発行された2012年には6作品が発刊されてます。一気に流行作家になり大量の作品を要求され、十分に練った作品が書けなかったのかなと思います。

    0
    投稿日: 2016.08.02
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    また一気読み。登場人物はみんなかっこよすぎかな。 新兵衛の活躍もさることながら藤吾も良かったな どちらかというと女性好みの内容だったかも・・・

    1
    投稿日: 2016.07.27
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    7月-1。4.0点。 体の弱い妻が、病死した主人公。 抜けた藩に戻り、亡き妻の希望を叶えようとする。 政争に巻き込まれ、数々のトラブルが。 面白かった。甥の成長物語でもある。 死んだ妻の、主人公を動かすための考えに 感動。

    0
    投稿日: 2016.07.04
  • ミステリー時代劇の傑作。いや、これは愛の物語かも

     直木賞受賞作「蜩ノ記」に勝るとも劣らない、傑作時代小説でありました。かなりミステリー的要素が高いので、詳しく記することが出来ないのが残念です。  主人公が帰郷するところから物語は始まるわけですが、とにかく登場人物全てが、どこかあやしい。みな腹に一物を持っていて、いったい誰が味方で誰が敵なのかも、まったく見えてこない。また、蜻蛉組なる時代劇にはお馴染みの影の隠密軍団も登場しますが、これがまた誰に荷担しているのか最初はわからない。しかも、急に組み入れられる人もいるのですが、監視する側ではなく、逆に監視しやすいように組み入れられるという念の入った仕組みもあったりして、かなり話は込み入ってます。  そもそもの争いの原因は、藩内の旧勢力と新勢力の争いなのか?それとも商人と癒着して私腹を肥やす上層部の隠蔽工作なのか?はたまた、お家乗っ取りを計る親戚筋の陰謀なのか?なかなか全貌が読めてこない中、亡くなった妻の願いをかなえようとする新兵衛が、これに否応なく絡んでいきます。でも、そんな新兵衛も妻の一世一代の芝居を誤解していた。。。。いやいや、これ以上は書けません。  そこには亡き妻「篠」の切なくも熱い愛情があったという、麗しき愛の物語となっています。自分の思いをストレートに伝えることが出来ない、もどかしさとそれを曲解してしまう残酷さ。ままになりませんね。それにしても、この直接言えない思いを、歌や漢詩で書き表すことが出来るのは、やはりうらやましい気がします。  昔の学生は、理科系の人間でも、普通に漢詩を作ることが出来たそうで、私のおじさんにもそのような人がいらっしゃいますが、私も含め、現代の教養レベル低下は否めませんな。  さて、この作品、是非映像化して欲しいところですが、かなりストーリー的には複雑でありますので、映画よりも連続テレビドラマの方がむいているかもしれません。その時は、やはり主役の新兵衛は、役所広司かなぁ。  それから後書きには、希代の読書家である女優、中江有里さんの解説が付いています。これがまたこの物語の全てを語っています。読後には、こちらも是非味わって頂きたいと思います。流石の解説ですよ。

    5
    投稿日: 2016.03.05
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    策略と陰謀の動乱の中に、、謎あり、義あり、親子あり、同門あり、夫婦あり、恋愛あり、そして願いに涙あり♪。

    1
    投稿日: 2016.02.20
  • 幼いころからの三角関係と藩政に秘められた謎とを情感豊かに織り上げた葉室ワールド

    本書『散り椿』は、葉室小説の中ではかなり情緒に訴える書き方をしている。『星火瞬く』は淡々と歴史書を読んでいる感じで、直木賞を受賞した『蜩の記』も涙腺を刺激する部分はあるが、あえて情緒を抑え気味に書かれていると感じる。いづれが良いかは人により異なると思うが、私自身は、この小説がしっくりきて、一気読みに近い感じで読めた。舞台設定・ストーリーこそ、藤沢周平氏の『蝉しぐれ』と異なるが、つい同質のものを感じてしまう。両作家を比較してみるのも面白い。

    2
    投稿日: 2015.10.26
  • その想いに応えたくて・・・

     不正を告発したため、本社を追われたエース社員が妻の死をきっかけに帰ってきた。おりしも妻の元許婚を筆頭とした創業者一族と、新規事業で会社を立て直した専務派の派閥争いの真っ只中。新入社員の甥っ子も、知らず知らずに争いの中に巻き込まれていく・・・。そのまま現代版にできてしまいますが、時代劇でやらないと生々しすぎるかな。  ストーリーは上記のようにベタな流れですが、妻の愛しい気持ちが男たちを切なくさせます。ある意味、愛って残酷なのかな・・・。「褒めてくれるか?」って旦那(私の!)の本音です・・・、多分・・・。

    20
    投稿日: 2015.09.01
  • 映画化しそう?

    傑作か、と思う。 エンターテイメントとしては「蜩ノ記」を超えるのではないか、とも。 暗殺された者の、自決した者の、真相はどうだったのか推理小説のような伏線と、それを背負って生きた者たちの想いに心揺さぶられる。 同時進行する若者の成長物語に心躍る清涼感も残っている。 何を感じるのかは、もしかすると世代に問うのかもしれない。 本当に、よくできた物語だと感じた。こんな時代に生きたいと思うのも、そんな世代ゆえなのかもしれない。。 読んで面白い。 映像化されたら、見て損のない作品になるだろうと確信する。そんな作品。

    2
    投稿日: 2015.08.30
  • 青春の思い出と恋にまつわるお話です。

    扇野藩の坂下藤吾は父の不始末によて減らされた禄高と家名の回復を願って 日々、生真面目にお役目についている。。そんなある日、やはり不始末によって 妻と藩を出た瓜生新兵衛が妻をみとった後かえってくる。。その時から藩にうずまく陰謀や古い恋の顛末が明らかにされていく。やがて藤吾にもふりかかる難儀と縁談のどたばたが藤吾を大人にしてくのである。若い恋と大人たちの古い恋が切なく胸にほろりと来ます。最後ははっぴーえんどでありながら、切ない思いも残ります。心に染み入るお話です。

    6
    投稿日: 2015.07.05
  • 切ないですね

    ひとを想う気持ちの切なさに、40過ぎの男が泣きました。 若い人は、キープリストに追加して歳をとってから読んでください。

    6
    投稿日: 2015.05.19
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    L 当作家作品はいくつか読んだが、これまでの中では1番響いた。これこそ映画化されそうな勢い。 死んだ妻を想う夫、妻が想った破談の相手、その他親友やら身内やら、様々な立場の人の想いが詰まっている。新兵衛が好漢なのがにくい。これで終わりなのが勿体無いくらいだ。

    0
    投稿日: 2015.05.13
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    葉室作品は何作も読んでいるが、これまでの中で一番の作品。『蜩ノ記』の上をいく作品といって間違いない。 ある事件を契機に藩を出ざるを得なかった浪人と、間もなく死期を迎えようとしているその妻の場面から物語は始まる。妻の死後、藩に戻った浪人は、その事件も含んだ長く続く藩内の政争に否応なく関わっていくことになり、その中には、昔同じ剣術道場で友として交わりながらも、今は別々の人生を歩むことになってしまった旧友やその家族らも登場しつつ、物語は進んでいく。 「椿」が全体を通じたキーワードの一つとして用いられており、物語に一本筋を通しているので、全体が引き締まっている。また、登場人物の心情描写が重層的になされており、物語の進行に応じて移ろっていく気持ちもあれば、変わらぬ気持ちもあり、どんどんと作品の世界に引き込まれていく。更に、誰が、いつ、どのような役割を担い、何を行ったのか、謎解きをさせられる推理小説としても優れており、登場人物が持っている表と裏の顔の描写も見事。また、読者におもねず、非情ともいえる場面も少なくなく、落着したとはいえ、結末も決して単純なハッピーエンドとは言えない。 作者の代表作になることは間違いないと確信する。

    1
    投稿日: 2015.04.19
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    四天王と言われた最後の一人となってしまった瓜生新兵衛が又、独り旅立ってしまう所で終わりですが、 何人もの人が死に殺伐とした中に登場人物の其々の想いが読後思い返されました。

    1
    投稿日: 2015.03.24
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    ちょっとずつちょっとずつ読み進めていたお話。 なぜか時間がかかりました。 この人たちの生きる世界に、そっと足を踏み入れるように読んでいたような気が…。 多くの人が相手の気持ちを慮り生きていく様がとても切なく痛々しく、そして羨ましく。 生き死にの世界でもあるけれど、その奥深いところにある気持ちのあり方が、読んでいてたまらなく羨ましいと思った。 男と女、男と男、親と子、家族、親族、上司と部下、師弟…たくさんの繋がりそれぞれに想いがあった。 …自分の日々にこんな気持ちはあるのだろうか。

    0
    投稿日: 2015.02.17
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    葉室さんの時代小説.妻の遺言に込められた真意に胸を打つ.でも妻の視点は余計だったように思う.主人公が妻の心境に想いを馳せるところまでに留め,本当はどう思っていたのだろうかと想像するところが醍醐味.最後まで詳らかに語ってしまうのは少し野暮ったく感じた. 以下あらすじ(巻末より) かつて一刀流道場の四天王と謳われた勘定方の瓜生新兵衛は、上役の不正を訴え藩を追われた。18年後、妻・篠と死に別れて帰藩した新兵衛が目の当たりにしたのは、藩主代替わりに伴う側用人と家老の対立と藩内に隠された秘密だった。散る椿は、残る椿があると思えばこそ、見事に散っていけるもの―たとえこの世を去ろうとも、ひとの想いは深く生き続ける。秘めた想いを胸に、誠実に生きようと葛藤する人々を描いた感動長編!

    0
    投稿日: 2015.02.12
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    伝わる事の無いかもしれない「想い」を、それでもいいと命をかけて守る・・・ 家族の為に、友の為に、好き人の為に、世の為に。 分かりやすい愛も大切なのだと思うけれど、本当の愛は人に簡単に解ってもらえないのかもしれない。 だからこそ、それを知った時、愛は深く輝いて美しい。 重い、想いの話。

    0
    投稿日: 2015.01.27
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    全1巻。 藩を放逐された浪人が、 亡き妻の遺言を守るために帰ってくる。 帰参した浪人を待っていたのは 藩を二分とする御家騒動。 保身に勤しむ甥っ子とともに 好まざる争いに巻き込まれていく。 って話。 や。 いいね。 本当、葉室先生は小藩の政争が抜群にうまい。 今の作家達の中でピカイチだと思う。 ロマンチックな「想い」の設定は 胸が苦しくなるほど切ないし、 どんでん返し連続なミステリーは、 だれもが怪しく見える前半とか本当秀逸。 ただ、惜しむらくは謎解きパート。 それぞれの謎の答が深く絡まり合ってなく、 小粒な謎が一杯って印象になっちゃってる。 「想い」についても駆け足消化な感があり、 「事件の真相」「妻の真実の想い」に絞って うまく昇華してほしかった。 ちょっと要素が多すぎ。 まあ、 少し白けた後味は残るかもしれないが、 グッとくるのは間違いないと思う。

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    投稿日: 2015.01.06