Reader Store

総合評価

1873件)
4.4
918
632
215
19
5
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    はやく読みたくて、平日に寝不足をおして読んでしまった。 私は小説で不幸過ぎる話って泣かそうとしてる?と思ってしまいまんまと泣きながらもさめてしまう。この本はそのギリギリのところ。弟が自死じゃなくて良かったし、別れたダンナさんも、せつなが引き取られた親戚も良い人で良かった。私としては、せつなの病気は余分かな。でも、せめて前向きな終わり方で良かった。 ところで、途中で何度もキレイに手を洗うシーンが出てきて、これはきっと何かある?と思ったけど、特に何もなく終わった。そういう勘は当たらないんだよな…

    0
    投稿日: 2025.11.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    家族であれ、人は自分以外の人間のことを知らない。分からない。そしてみんな何かしら抱えている。そしてごはんが美味しいことは最高の幸せ。 共感できて涙が止まりませんでした。 (主人公と地元も境遇もほぼ同じという奇跡も相まって)

    0
    投稿日: 2025.11.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    後半はどんどん話の展開が進んでいき、点と点がつながり、気づいたら読み終わっていた。 最後は涙が止まらなかった。切なくて愛おしい不思議な本でした。

    5
    投稿日: 2025.11.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    泣けた、、、、、、 なんとも主人公2人の掛け合いがまた面白いし、 弟が急死した、、、 え?なに?ミステリーチックな展開!? と、思いきや、 この妙齢女子2人の間に湧き起こる事件。 いや、事件でもないのかな。 子どもを持つ親としての視点で読み、 娘の視点で読み、 姉の視点で読み、 妻だったり、ママ友だったり、 なんというか、、、、 人には見えないアレコレが、ほんの些細なことで壊れたり。傷つけたり。 逆に助けられたり。 そんなことが生きているとあるよなぁ。 でも1番共感したのは、 子どもと過ごす時間の一瞬。 ふと、ものすごい幸せな瞬間っていうのが確かにあって。 今も尚継続中である私にとっては、 もっともっともっと味わって生きていかねば。 と、思わされました。 あぁ、昨日の寝顔も可愛かった。 あーなんでいつもあんなに手があったかいんだろう。 どうして、寝る瞬間にやたら元気になるんだろう。 なぜ、手の甲にまでお肉がついてムチムチしてるんだろう。 毛穴ひとつないすっべすべでモッチモチの肌。 これが、あと数年でヒゲだらけになる、、、、、 本当、今。この瞬間を大切に生きていこうと。切実に思う一冊でした。 #本 #カフネ #雑誌で紹介されてた #面白かったぁ #泣けた #買ってよかった #初めて読んだ著者 #子どもが愛おしい #ギュっとしたくなる本 #今を大切に #昨日の息子 #今日の娘

    7
    投稿日: 2025.11.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    12歳下の弟が急死し遺産を元カノにとの遺言を渡しに行ったところから家事専門のボランティアをすることに。自身も不妊治療から離婚を味わいながら、シングルマザーや介護などを抱えた家庭のお手伝いへと。切なさだけではなく前に進もうよと思えた。

    9
    投稿日: 2025.11.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    阿部暁子『カフネ』を読み終えて、胸に残ったのは、人が誰かと出会うことで静かに変わっていく、そのかすかな光だった。弟・春彦の死から止まっていた薫子の時間は、「カフネ」でせつなと出会うことで、ゆっくりと、けれど確かに動き出していく。作品を通じて、薫子が変わっていく軌跡が驚くほど繊細に描かれていて、その変化が深く心に迫った。 物語の始まりでの薫子は、表面上は大人として振る舞いながらも、心の奥には“救えなかった痛み”が沈殿している状態だった。誰かと話す言葉も、呼吸さえも、どこか慎重で、自己防衛が習慣になってしまった人の硬さがあった。そんな薫子が「カフネ」で出会うのが、せつなだ。 最初のせつなは、自分を削ってでも人に手を差し伸べてしまう危うさを纏っている。人を助けることが日常になっているのに、その奥には大きな疲労と、誰にも触れさせない影が潜んでいる。その影を、薫子だけが不思議と見抜いてしまう。この“気づき”こそが、薫子の変化の始まりだった。 せつなと働くうちに、薫子は自分の痛みを「隠す」より、「共有してもいい」と思えるようになっていく。一緒に食卓を囲んだ小さな場面では、薫子の強ばっていた心がふっと緩む。自分のために料理を作ってくれる人がいるという事実、手料理の湯気、台所に立つ気配──それらが、薫子の中の“止まっていた生活”を、ゆっくり再起動させていく。食べるという行為が、単なる栄養ではなく「誰かと生きる」という感覚を取り戻していく描写が、本当に美しかった。 また、せつなの自己犠牲的な優しさに触れたことで、薫子の価値観は揺さぶられる。「誰かを助けることは、時に自分を壊してしまう」という現実。その危うさに気づいた薫子は、せつなに“頼らせること”を覚える。助けるだけの関係ではなく、助け合う関係へ──これは薫子にとって、弟を救えなかった痛みを抱えたまま人生を続けていくための、大きな一歩だった。 せつなが崩れそうになる瞬間にも、薫子は逃げず、その痛みごと受け止めようとする。以前の彼女なら絶対にできなかった行動だ。悲しみから目をそらすために距離を取っていたはずの人が、せつなの前ではなぜか距離を詰める。その描写は、薫子の心が確実に変わっている証であり、彼女自身もまた“救われつつある”ことを知らせてくれる。 気づけばふたりは、家族よりも、友人よりも、もっと精妙な関係になっている。お互いの痛みを知り、支配するでも依存するでもなく、ただ“横に立とうとする”。この距離感の変化こそが、『カフネ』の核心のひとつだと思う。 そして“春彦”という不在の存在が、この関係の背景で静かに光り続ける。春彦を救えなかったという罪悪感が、せつなを支える薫子の行動を重くしていく一方で、せつなの存在によって“もう一度、自分を許す”という小さな芽が芽吹いていく。弟の死は、悲しみの象徴だったはずなのに、薫子にとっては“誰かと繋がるための入り口”にもなっていく。その変化が、本当に丁寧に描かれている。 読み終えたあとに残ったのは、救われたという感覚よりも、“これからの生活を共に生きていこうとする二人”の静かな強さだった。人は出会いによって変わる。まして、それが自分と似た痛みを抱える人ならなおさらだ。薫子とせつなの関係は、その奇跡をまっすぐ描いている。 『カフネ』は、人の弱さとやさしさが寄り添い合うことで、初めて“生きていく力”になることを教えてくれる物語だった。優しさだけでは立てないけれど、優しさがなければ歩き出せない──そんな当たり前のことを、非常に静かに、深く、心に刻んでくる一冊。

    45
    投稿日: 2025.11.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    “不確かな世界” 子どものことを想わない親はいない、わけじゃない 誰もが子どもを授かれる、わけじゃない 愛しているから別れない、わけじゃない 他人のことなんてわからないけど、自分の心はわかるから、心に正直に生きることは決して間違いじゃない、小さい子どものように 家事代行サービスでせつなが作るメニューが毎回紹介されるのが面白い 依頼主の好みと生活スタイルを的確に見抜いて、バランスの良いものだけではなく、悪魔的に甘いものもあったりする それが癒しになることもあるから この先暗い未来しか見えないかもしれないけど、卵と牛乳と砂糖があればプリンは作れる 悲観するばかりじゃない ほんとにそうだね

    7
    投稿日: 2025.11.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    家族だからその人のことを知った気でいるけど、案外知らないことが多いのかもしれない また料理のシーンが多くてとてもお腹が空くような本だった

    6
    投稿日: 2025.11.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    後半が読む手が止まらなかった。驚きや切なさや色んな感情が入り混じる本だった、、、。本屋大賞受賞で読んでみるかってなったけど読んでよかった。人におすすめした。

    1
    投稿日: 2025.11.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    続きが気になりすぎて 早く家に帰りたくなるタイプの本だった。 薫子の真面目さや、せつなのちょっと俯瞰した感じが ところどころ自分と重なって、「あ〜わかる…」って思いながら読んだ。 物語の中の静かな切なさもずっと響いてたけど、 いちばん心に残ったのは、最後のパートナーシップの話。 “信頼できる人と一緒に生きたい”っていう気持ちが、 自分の中にもあることがわかった。 読み終わったあとも、じわーっと余韻が続く一冊だった。

    4
    投稿日: 2025.11.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    旅のお供の一冊に選びました。 後半は泣きながら読んでいました(交通機関内にて)。 昨今のさまざまな社会的なテーマを盛り込んでおり、最後はきれいにまとめられている気がしました。 かと言って、現実離れをしている感じでもなく…ノンストップで読めました! 食べ物の描写もとても美味しそうでした! 『食べることは生きること』 食べられなくなるくらいメンタルダウンしたことがある方は、たくさん共感できる箇所があると思います。 そして、元気がもらえるはずです。

    2
    投稿日: 2025.11.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読んでいたら、幼少期に母がよく作ってくれた味噌おにぎりを思い出した。 味や匂いを感じる不思議な感覚になる文章と、過去も現在も残酷であり愛おしいと思わせる文章に、すっかり引き込まれ、無意識に涙を流してしまう場面があった。 ふとした瞬間に懐かしさが、頭をよぎる一冊。

    3
    投稿日: 2025.11.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「食べること」を通して、人とつながりを持つお話。 何かを作って食べさせてあげることは、「好きだよ」って伝えること。 自分で過去の自分を救いながら生きていくしかない。 お母さんがよく髪を触ってきた理由が分かった気がした。

    9
    投稿日: 2025.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    同僚に教えてもらった小説。いろんな出来事が重なって、非常に重い話ではあるけれど、なんだか共感できる部分もあって、不思議な読了感に包まれました。

    8
    投稿日: 2025.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    友情でも愛情でもない。 弟の元婚約者であり、不審死後、遺言書で遺産を譲りたいと記した相手。 苦手な相手ではあるが、最愛の弟の願いを叶えるため、接近 一緒にボランティアをすることになるが、今まで知らなかった 今まで気づかなかった事実が明らかになっていく中、主人公が成長しつつも芽生える感情 色々な人間模様が織りなす物語でした。

    11
    投稿日: 2025.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    明らかに不幸で人生のどん底かな?と思うような状況の主人公が、人と関わり、知らなかった事実を知るうちに回復し、他者をいたわれるようになる話。 読むと「嫌なことがあっても、乗り越えることができる。」「どこかに自分に優しくしてくれる人はいる。」「自分も回復すれば人に優しくできるようになれる」と思える。 元気がでるし、あたたかい気持ちになれる話。

    2
    投稿日: 2025.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    切なくも心温まるお話だった。最悪な印象から徐々に心を通わせて、助けられた立場から今度は助けてあげたいと自分に信念に従って行動する薫子の親心みたいなものに胸を打たれた。 どんなに近くて親しい間柄でもその人の本当の気持ちはその人にしか分からない。これは、どんな場面でもどんな人が相手でも教訓にするべきことだと思った。 せつなの人を不快にさせるような言動の数々が全て伏線であり、最後に彼女の境遇を知った時は30を超えたおっさんの心もズタズタにしてくれた。道徳の授業を受けているみたいだった。

    2
    投稿日: 2025.11.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    掃除とお料理をめいっぱいしたくなった! あんなふうに拒絶されたら私ならもう諦めてしまうと思う。たとえ一緒にいたくても。 でも一緒にいたい人に優しくしたい、幸せに生きてもらう努力をしたい。そんなふうに人とつながって生きていきたいと思いました。

    2
    投稿日: 2025.11.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人と人とのつながりを感じられる本。絶望の中から1人では抜け出せなくても、他人の少しの愛情があれば抜け出せる。また、助ける人自身も救われている。最近の世の中は人と人との距離が開いていっているが、この本のように人を思いやれる活動をできるといいな。

    4
    投稿日: 2025.11.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    25年33冊目 登場人物がみなハードなパーソナリティを抱えており、お互いに依存しながら前向きに生きていく姿勢に心が温かくなる。 家事代行やその他の題材に昨今聞くようになった名詞が多く面白い。

    4
    投稿日: 2025.11.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    中に出てくる料理が美味しそうなのです♪そして食べるということ、美味しいと言うことには人それぞれに思いがあると言う事なんでしょうね。

    4
    投稿日: 2025.11.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    まず、「カフネ」という言葉がとても良い。ポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」を表すらしい。なにか心を込めて名前をつける時があればこれを付けたい。あとこういう言葉を探し出せる人になりたい。 当たり障りが無いけど、料理、ごはんっていいなぁと思わせてくれる話だった。あと、私は昭和生まれよ誇りと少しの自虐を持って話す主人公の薫子さんの口調が古めかしくてなんだか温かさがあってとても好きになった。もちろんせつなさんのことも好き。自分のためにめんどくさいのに人のために作れるところが本当に尊敬できる。あと会話は大事だよね。それも大事なテーマだったと思う。自分の本音を話すってこと。薄い感想ですが好きだなって思いながら読み終わりました。

    3
    投稿日: 2025.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    登場人物たちにあまり魅力を感じなかったけど、いろいろ詰め込まれてて盛りだくさんなのでどんどん読めました。でもあまり好みではないかな。

    4
    投稿日: 2025.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読みやすい。食の楽しさ。 周りの人は、私を傷つけまいと本音を隠して接してくれているのかもしれないと気づかせてくれる。 逆に言えば、拒否されたとしても裏に隠された本音をよく見て、自分の思いを伝えても構わないということ。 薫子がせつなの拒否にも負けず、自分の「あなたと共にいたい」という思いを伝え続けるように。

    6
    投稿日: 2025.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人との距離感を考えさせられるお話だなぁと思った。自分は親しい人とでも近づき過ぎず、程よい関係が心地よくてうまくいくと思ってた。でもカフネを読んで、本当に助けが必要な人にはその殻を破ってでも力になりたいという気持ちが素敵だなと思った。 登場人物のせつなは自分も苦しみを抱えながらも、困っている人を食事を通しながら助ける凛とした姿がかっこいい。ご飯と掃除、その基本的な事をこなしていれば、何とかなると思わせてくれるお話でした。

    10
    投稿日: 2025.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あらすじ 心優しく素敵な人だった弟の謎の死をきっかけに、その姉と家族だけでなく、元恋人宛に遺産を相続する遺書が残っていたが、元恋人がそれを断固拒否するところから始まり、、 姉は弟の死を解明しようといろいろ頑張るなかで、その元恋人といろんな出来事(ほんとにたくさん)を経ていくストーリー。 カフネという言葉の意味や、ストーリーの中で姉や元恋人による行動が自他共にどんな価値を持つのかが読みどころです。 先の展開が読めないからおもろしく読めたから最近読んだ中で一番おすすめ。 現代社会に重なるところもあって、考えさせれる場面も最後につれて増えていくのでおすすめです。 個人的には、それぞれの人の過去や気持ちを知ること、どれだけ周りの環境が大事かを感じれると思います!

    3
    投稿日: 2025.11.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    食事でこんなにも人に寄り添い支えることが出来るのだと、改めて食べることの素晴らしさを感じた。食は人生に深く関わっている。人は誰しも悲しみや苦しみを抱えながら生きている。それをすべて理解することはできないけど、一緒にいるだけでどれだけ心強いのか。自分が一緒にいたいという気持ちは、相手にとっても嬉しいし心の支えにもなると思った。本当に辛いときに「あなたがいてくれてよかった」と思われる人になりたい。心が温まる作品だった。

    3
    投稿日: 2025.11.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    登場人物もごちゃごちゃしておらず、ストーリーも頭に入ってきやすく、とても読みやすかった。 性格が違う薫子とせつなが、お互い支え合っている様子が良かった。 文字だけでも、せつなの作る料理が美味しそうであることが伝わってきた。

    3
    投稿日: 2025.11.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    展開が読めないところが良かった。 心に傷や悩みを抱えながらも一生懸命に生きていて、 そんな人と人とが支え合いながら、助け合いながら、前を向いて歩いていく。心温まる作品だった。

    4
    投稿日: 2025.11.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    いいねぇ、期待通りだったな。 ところどころで、何度かうるっときて一回本を閉じる場面あり。不意打ちだから戸惑う。 また来るから、今度また、何回でも、何度でも、絶対…弱ってる人が欲しいと思う言葉を心から差し出す薫子とせつな。 血のつながりじゃなくていい、むしろ血なんかつながってなくていいんだと思わせてくれる。 そして人は皆、自分が思い描いてる部分はほんの一部で、分かったようなつもりになっていても実はびっくりするような内面を抱えているということが最近、自分の身にも降りかかって来ていて実感している。 春彦が自死じゃなくてよかった 兄弟が児童養護施設に守られることになってよかった 公隆の気持ちが聞けてよかった せつながひとりぼっちじゃなくなってよかった 薫子、スーパーめんどくさいけど大好きだなこういう人。有能なポンコツ。 映像化、求む。

    3
    投稿日: 2025.11.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     人と人とのふれあいがすごく丁寧に描かれていました。やはり人は一人では生きていけない生き物ですね。孤独にさせないようにお互いに寄り添う優しさを持っていたいものです。  本の中で、「カフネとはポルトガル語で愛する人の髪にそっと指を通す仕草」と書かれていました。好きな人に髪を触られるのってなんか嬉しいですよね?もう私の年齢になると誰も触ってくれないので、毎月行く床屋さんで我慢しています(床屋さんはもちろん男の方です)。  そして触られるだけでなく、自分が触るのも幸せな気持ちになります。子どもたちがまだ小さい頃に頭をなでたりするのも好きでした。7月に初孫に会いに行った時もまだ生えそろわない髪をずっとなでていました。  今日読み終えた「カフネ」で2025年に本屋大賞にノミネートされた10作品を全て読み終えたことになります。本屋大賞での結果は次の通りでした。 ・本屋大賞『カフネ』阿部曉子 ・2位『アルプス席の母』早見和真 ・3位『小説』野崎まど ・4位『禁忌の子』山口未桜 ・5位『人魚が逃げた』青山美智子 ・6位『spring』恩田陸 ・7位『恋とか愛とかやさしさなら』一穂ミチ ・8位『生殖記』朝井リョウ ・9位『死んだ山田と教室』金子玲介 ・10位『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈  恒例?によりこれを独断と偏見で私の好きな順に並べてみると(毎度上からですいません)、こうなりました。 ・1位『カフネ』阿部曉子 ・2位『アルプス席の母』早見和真 ・3位『禁忌の子』山口未桜 ・4位『恋とか愛とかやさしさなら』一穂ミチ ・5位『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈 ・6位『生殖記』朝井リョウ ・7位『人魚が逃げた』青山美智子 ・8位『小説』野崎まど ・9位『spring』恩田陸 ・10位『死んだ山田と教室』金子玲介  2026年はどんな物語がノミネートされるのかな?楽しみです。

    17
    投稿日: 2025.11.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    弟の死をきっかけにつまびらかになる真実。 愛情なのか執着なのか欲なのか。 家族という名前の檻の中で、ずっと笑っていた。 みんなに慕われ、求められることが必ずしも幸せとは限らない。 自分とはいったい? 大事な人を失ったときも、希望を失ったときも、 いつでもひとは、湯気の立つ温かいおいしいものを前にすると、ふぅっと息を吐き、束の間でも幸せを感じる。 おいしい料理が出てくるお話は好き。 最後のほうの薫子さんの行動が、個人的にはあまり受け入れられず。 これは相手のためでもあるけど、 強引すぎるし、結局、形がないとつながれないのかなぁとかなしくもある。 本人も自覚している「面倒臭さ」を、読者にはっきりと感じさせたのかな?

    3
    投稿日: 2025.11.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    薫子とせつなの関係性が変化していく様が本当に繊細で、丁寧に描かれていて、後半は一気に読んでしまった!重いトピックを扱っている作品だけど、お料理の場面が心をほっとさせてくれる。

    11
    投稿日: 2025.11.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人は、人を勝手に判断する。 その判断は、大体人の表面的なところからなるものだが、個人の願望や羨望、妬みなどの感情からもなる。特に不幸であるときは、負の感情で人を判断してしまいがちだ。 家族、恋人、友人など親しい人だとしてもその人のことを完全に知ることはできないし、理解することもできない。 相手が知れば幻滅されるかもしれない、悲しませてしまうかもしれないと思えば、そのことを隠すことだってできる。 相手のことを深く知りたいと思う人もいれば、自分のことは深く知られたくないと思う人もいる。 自己の押し付け合いになるのか、譲り合いになるのか。 本では多くが明るみになったけど、現実はお互いを理解せずに死んでいくんだろうなとも思う。

    2
    投稿日: 2025.11.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    びっくりした.... こんな風に真っ直ぐに、心に届く文章 本当に久しい。 斜めに反応するのに慣れているのに。 涙が溢れて、袖で拭いたよね。 「人間は自分以外の人間のことは何ひとつわかるわけない」というテーゼが根底にあるからだろう。 せつなという名前の登場人物 愛おしい。 最後の伏線回収が凄かった。 ポルトガル語の表題の意味まで愛おしい。 妊娠中に書いた、という作家のエピソードに また深く納得した。 受賞スピーチやインタビューに答える姿を観て 愛すべき素敵な人だなあとしみじみ。 あっという間に好きになってしまった。

    2
    投稿日: 2025.11.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    料理ができるっていいな〜と思った。 最初は主人公がヒステリックおばさんで、これ共感できるか?と思ったけど、全然まともな人だったし、登場人物はみんないい人で、温かい話だった。 段々心を許し始めたせつなとの掛け合いもちょっと楽しい感じに描かれてるけど、やっぱりちょっとおばさんがはしゃいだ感があって、若干見てられなさを醸してる。 せつなに対して、一番弱ってるときに助けてくれたからってので、今度は全力でサポートし返す番だ!っていう流れだけど、そんなに原動力になるか?という気がして共感度は微妙。まあ本人がどれくらいダメージあったかなんて本人にしかわからないからね…とか自分の中で思うものの、いやその本人にしかわからない気持ちをいかにわからせるかが小説ってもんじゃないんか、とも考え、やっぱり私はそんなに共感できないんだわ、と思い直す。 あとせつなのキャラも出来すぎてる。最高のツンデレみたいな、使い古されてる気がして、読了後のやり切った感があんまりなかったり。 いい話だな〜とは思ったけど、そこまでの感動はなく、涙は出なかった。

    2
    投稿日: 2025.11.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    内容を知らずに冒頭を読んだ時はミステリか?と思った。けど実際は全然違って心に傷を持った人達が必死に生きている。登場人物は全員しっかりとした輪郭を持っていて、素晴らしい作品でした。

    7
    投稿日: 2025.11.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    感動したけど、ちょっと出来事が多すぎて最後のほうがいまいちだったかなー せつなの料理が魅力的で食べたくなった!!

    16
    投稿日: 2025.11.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人と関わりが広がってく話 料理は美味しそう! 本の帯見て介護とか重い話なのかと思ってたけど、 かなり読みやすかった こういう他人同士が関わり合っていく人間味溢れる作品好きだなぁ

    12
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    すごい本だった。途中まで読み進めようかな〜くらいの気持ちで読んでいたら、最後まで読まされてしまった。 死んだ身内の恋人と会う展開も、最初はソリが合わなかった2人が次第に凹凸コンビになっていく展開も、40歳前後の独身バリキャリが一喜一憂する展開も、おいしいご飯を共有して仲が深まる展開もありがちだけど、掛け合わせたらテンプレとはまったく別のものが出来上がっている不思議な感覚。 (やや)怒りっぽくて気が強い主人公の語りや、テンポの良すぎる会話には演劇性というかフィクションっぽさを感じる。ただ、そういうキャラの属性をふんだんに活かしてストーリーが展開される(御曹司の港、ボランティア先の生意気な子どもとか)し、弟の死の謎についても掘り下げられていくから、そのドラマティックさをエンタメと割り切って楽しみやすい。 一方で、〈人生をどう生きるか/人生を誰と生きるか/その選択を自分でできているか〉という大きすぎるほどの問いが、エンタメに隠されるようにして投げかけられていたと思う。ちょうど朝井リョウの新刊のあとにこれを読んだので、「私の人生、私の命の使い道は、私だけが決められる」という独白で『イン・ザ・メガチャーチ』の「皆、自分を使い切りたがっている」という言葉が浮かんだ。 せつなは度々、親がいなくて病気を抱える自分に対する同情はいらない、と言う。彼女の指す「同情」とは、他人の過去や現状を物語のように扱って感情移入することだろう。その点『イン・ザ・メガチャーチ』と同じく、人生を物語化することに対して警鐘を鳴らしているようにも捉えられる。 しかし主人公の薫子は、理解し合っていると思っていた弟の知らない一面をつきつけられたのち、新たな事実や当時の状況から、弟の選択と心境を想像する。そして自分なりに弟の言動を解釈した上で、せつなに「一緒に生きたい」と伝えている。この決断に至るまで、薫子は自分を含めたあらゆる人の人生を物語として解釈し、そこに意味を見出そうとしていた。 想像力と物語は切り離せない。他人の一面を想像し物語にする。物語に触発されて想像は加速する。だから想像力を働かせるとき、人は自覚的にならないといけないし、物語を他人に押し付けないように注意しなくてはいけない。生まれてくるはずだった子どもに代わって、せつなに対して母性とも呼ぶべき愛情を注ぐという薫子の決断には危うさもある。しかし、この決断が正しいか今はわからなくても、正しいものにするパワーをこの人は持っているだろうと思わせてくれる終わり方だった。何より小説を読み終えてあたたかい気持ちにさせてくれることで、物語の持つポジティブな力を体現していると思った。

    4
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白くて一気読みだった。不穏な感じで始まるが、予想しない展開で主人公の荒んだ気持ちが温かくほぐれていくところがいい。なぜそんな可哀想な事になってるのと思うが、人それぞれに表には見せない課題を抱えているんだと思った。自分だけで抱えすぎないで支え合える人がいる事はありがたいと感じた。

    2
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    こんな関係もあるのか? 亡くなった弟の元婚約者と弟の姉という全く血のつながりもない二人だが、心情の移り変わりが憎いほど上手く描かれている。 両親の期待に応えようと小さい頃から無意識のうちに身についた弟。それを気がつかなかった姉。ひょんなことから、弟の婚約者となった家事代行者。 さすが本屋大賞受賞作品である。余韻をもたせるエンディングもなお良し。

    2
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    合わない2人が実はいいコンビだったりする。 最初の仮説が実は間違っていたりする。 辛い人生を、美味しいご飯と人の優しさで癒されていく姿は気持ちがいい。 ストーリーと描写どちらも良かった。

    3
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    図書館で借りた本 何やら不穏な出だしで始まるけれど、素敵なお話に発展する。繊細な心理描写がとても上手に描かれているように思う。 今年(2025)の本屋大賞受賞作。昨年の大賞作品は個人的にはピンと来なかったけれど、今年の作品は素敵

    2
    投稿日: 2025.11.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    薫子とせつなのバチバチの初対面から不穏な話かと思ったけどいい意味で期待を裏切られて温かい気持ちになれる話だった。 読み終わったあと、切なさと温かさがちょうど半分で、『カフネ』の仕草をするときの想いに似ている。

    5
    投稿日: 2025.11.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人って結局、ひとりでは生きられないんだなと思った。そして、愛情はときに凶器にもなること。どんなに近しい相手でもあくまで他人で、心の内は本人にしか分からない。いや、もしかしたら本人でさえ分からないのかもしれない。 物語の中で、毎日の忙しさからほんの1,2時間だけ解放されて、綺麗なお部屋で美味しいご飯を食べる――その小さな幸せが、現代の張りつめた世の中でも人の心をそっと変えてくれるんだと感じた。読んでいる自分も不思議と穏やかな気持ちになった。 そして何より、今そばにいる大切な人を大切にしたいと思った。自分の傲慢な気持ちを押しつけるんじゃなくて、その人が心の奥に抱えている感情を隠さずに言えるような、そんな関係を築いていきたいと強く感じた。 あとは今プリンと卵味噌をとても食べたい。笑

    3
    投稿日: 2025.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人は表面だけでは何を考えてるかわからない。 屈託なく笑ってる人も、辛い過去を持ち合わせていたり、心を殺して生きていたり、、、。 ついつい人間は見えることだけで判断してしまうけど、その裏に何が隠されているのか、真実なのかは当人でなければわからない。 無愛想な小野寺せつなと、真面目すぎるて息が詰まるけどたくましい薫子が、どんどん距離を縮めていくのが嬉しかった。 顔貸しなってヤクザ映画見始めたことがわかるシーンにふっと笑っちゃったり、せつなの悲痛な思いにポロリの涙したり、、 本なのにこんなに感情が動かされたのは西加奈子さんのくもをさがす以来だった。 人は1人じゃ生きられないんだなぁ 辛い時は辛いって誰かに助けを求めて息抜きして生きていかないとだなぁって思った。 出会えて良かった本。

    3
    投稿日: 2025.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私の身近にはあまり出会ったことの無いタイプの登場人物ばかりで、とても複雑だし切ないストーリーで胸が苦しくなるシーンもあったけど、自然と惹き込まれて続きを読まずにはいられなくなって読み終えた。 食べることは生きること、いま何不自由なく食べたいものを食べられることに感謝して生きようと強く思った。 人の心ってほんとに複雑、人は意図せず人を傷つけてしまうこともあるし、逆に気づかないうちに救っていることもある。でもだから面白いのかも。そしてだからこそ人は人を求めるし、人を思うんだろうな〜とか色々と考えさせられた一冊。

    3
    投稿日: 2025.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終えた時に、とても暖かな気持ちになれた。薫子さんがカフネでボランティアを始めるまでの展開が凄く暗かったので正直読むのがしんどいと感じた所もあった。 中盤以降からは薫子さんに活力が戻り、それと同時に物語に張りが出て爽やかな気持ちで読み進める事が出来た。 最近小説を読み始めたので他の作品との比較は出来ないが、「カフネ」と言う日本には馴染みの無い言葉を、薫子さんとせつなさんの最後のやり取りで完璧に表現されていたのが鳥肌だった。 カフネとはこんなにも美しい言葉だったんだ。と読み終えた時に拍手をしたくなるような気持ちになった。

    8
    投稿日: 2025.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    予想できない展開が続いて面白かった。予想しているストーリーをことごとく裏切られた。泣きたくもなったし心があったかくもなった。 人それぞれ、他人に見せる部分と見せない部分があるし、いろんな思いを抱えて生きてる。生きていると大変なことがたくさんあるけど、大事な人に出会えることは本当に幸せだと感じた。 不妊治療していた主人公の気持ちに共感も出来るし、双子育児している母が出てきて私まで褒めて慰めてもらえた気がした。家事代行サービスを利用してもいいんだと思えたし、今本当に薫子さんとせつなさんに来て欲しいなと思った。

    14
    投稿日: 2025.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞などいくつかの賞を取られている阿部暁子さんの作品。 40代離婚されたばかり、かつ、弟が自宅で謎の死を遂げた野宮薫子と、家事代行サービスで料理を作るぶっきらぼうの20代の女性かつ薫子の弟の元恋人である小野寺せつなが主人公。 2人は終始噛み合わないのだが、一緒に家事代行サービスをするようになり、お互いの悩みや真に考えていることが次第に明らかに。また、弟の秘密や死の真相も明らかになり、エンディングへ向かう。 展開がテンポ良くて読みやすく、心理描写もリアルでよいです。 賞を取られただけはあるなぁという良作。

    27
    投稿日: 2025.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「カフネ」とは、『ポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す、または頭を優しく撫でるしぐさ」を意味する言葉』。主人公薫子は愛する夫と離婚し、可愛がっていた弟も突然亡くなり生きる力を失う。薫子は弟の死を不審に思い弟の元恋人せつなに会う。せつなの態度に激昂した薫子は突然倒れてしまうが、せつなが薫子を救う。せつなはカフカの家事代行者。この出会いからせつなと薫子の家事代行パートナーが始まる。困窮家庭専門の家事代行が始まり、最後には弟の死の状況を知り、病の元恋人とともに生きていこうと決意する。読みやすく内容が面白い。弟の解明のミステリー的要素もある。おすすめ。

    2
    投稿日: 2025.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    正和堂書店コラボの限定カバーとしおりが可愛くて読み始めた。 最初は主人公の薫子と同じでせつなの言動にイラッとして「この小娘め…」って思ってたけど、だんだん読み進めるうちにその素直じゃない感じが可愛く思えていった。せつなの料理のおかげで薫子が元気になって、次は薫子がせつなを支えていく。やっぱごはんを食べることは精神的にも体力的にも大事。 登場人物みんな何かしらの事情をかかえていて、それを表に出さないで生きている。人は上辺だけで判断しちゃだめだなって思った。

    10
    投稿日: 2025.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    離婚し、最愛の弟に死なれた薫子。壊れつつある彼女を見ているのがつらかった。 その薫子を淡々としながら救うせつな。かっこいい、強い人だなと思っていたけど、徐々に「あれっ、そうじゃないかも」と気づき始める。 最愛の弟の春彦も思っていたのと違う春彦があぶり出されていく。 人は表面に見えている部分だけではないんだと言うことをすごく自然に読ませてもらいました。とても面白かったです

    177
    投稿日: 2025.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    薫子さんとせつなさんの見舞い、おにぎりの章が心に迫る。さすがの本屋大賞、食事や掃除などの日常生活での些細でありながら大事なこと、詠い文章の再生を感じ、読書の幸せを味わう。ありがとうございました。 25/11/5

    1
    投稿日: 2025.11.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    薫子の不妊治療にまつわる気持ちに共感しすぎて苦しかった。立ち直れてよかったね。おいしそうな食事の描写、食べたくなった。つらいときこそ、すべてがどうでもよくなるときこそ、食事を大切にすることを覚えておきたい。 自分がかつて誰かに対してできなかったこと、後悔したことを、対象を変えてやり直すって勇気がいると同時に、それを受け取る相手はなんて自分勝手なんだろう…と感じることもあるだろう。私はそう感じてしまったし、終盤の薫子はやりすぎでは?せつなの気持ちがよくわかる、と感じた。でも結果的にはせつなも救われたのね。

    6
    投稿日: 2025.11.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    岡山の一箱古本市で無料でもらった本 女子力高い表紙で少し抵抗がある 悪い人が出てくるわけでなく ものすごいトリックを弄する犯人がいるわけでなく でも不思議とミステリとして成立する 人の行動は不思議が多いということか でも行動に無理があるわけでもない そこそこ納得感がある 弟がなぜ死んだのかは結局自然死? 40代の主人公の口調から受ける印象がやたら年寄りじみている気がする

    7
    投稿日: 2025.11.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    他人のことって自分よりも恵まれてて幸せそうに思えてしまうけど、人は見えている部分だけではできていないということに改めて気付かされた。お節介かもしれないと思って行動できないよりも、自分が後悔しないように相手に全力で寄り添うことでお互い救われる場合もあるのだと思った。

    11
    投稿日: 2025.11.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後まで読んで 「ああ、よかった」とホッとしました。青山美智子さんの赤と青のエスキースもそうですが、本屋大賞を獲るような作品は、うまく言えないけど頭ひとつ飛び抜けてる、そんな感じがします。

    27
    投稿日: 2025.11.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    思わぬ展開に作者の人生謳歌を感じ、ほんわかした。 読後、登場人物の様子、気持ちが回収されていたので、すっきりした。 他人への思いやりが押し付けだったりすることもあるのかと、改めて考えさせられた でも、自分の気持ちに素直になりたい。

    3
    投稿日: 2025.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    さすが本屋大賞。近年の「賞」を取る本は社会問題てんこ盛りのものが多いような気がするが、これもやっぱり散りばめられた話だと思う。でもその回収の仕方、主人公の強さが物語全体をほっこりとした優しさで包み、読み終わったあと温かい気持ちになれた。ボランティアで人に喜んでもらうことで「私はあの人を助けたのではなく、助けてもらったのだ」という、主人公が変わっていくきっかけとなる心の動きにすごく共感した。

    3
    投稿日: 2025.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あぁ…と声が漏れてしまうような読後感。 不思議だけど、今読むべきだと言わんばかりに、過去の自分が書店で手に取ったんだとわかる。 ストレスでご飯が食べられなくなって生きてるのが辛かった時に、友達が連れ出してくれた旅先でたまたま寄った寿司屋。そこで食べた寿司がものすごく美味しくて、そこから食欲がみるみる蘇った。それを思い出した。 そして今私には、それを思い出してほしい人がいる。 生きることは食べること。「美味しい」と思える気持ちには、人を再生させるパワーが潜んでいる。 これはほんとだ。 登場人物たちの心理描写がとても丁寧で、誰の気持ちも不思議と解るなぁ…と思った。作中のある人物の経験、心理が自分の経験とそっくりで、感情移入して後半はずっと泣いてしまった。 これでよかったんだよと言われたような気がした。 次々と明らかになっていく事実に読む手を止められないし、薫子さんやせつながとても魅力的でかっこよかった。 さらにこの作者さんは景色を言葉に紡ぐのがとても上手で、そこも物語に色を添えていると感じた。 さすが本屋大賞だ。

    11
    投稿日: 2025.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    春彦の屈託のない笑顔、どうも春○と考えてしまう。最後の強引な設定も少し共感できず。 ただ以下の二つのことが強烈に残っている もう少し人を頼って良いよ。辛いのは自分だけで抱え込まない。 食べることはなるべく快適に生きるためにも栄養は必要。おにぎりを作れるようになると、人生の戦闘力が上がる。 あなたの人生もあなたの命もあなただけのもので、あなただけが使い道を決められる。たとえ誰が何を言おうとあなたが思うようにして良い。 生活困窮は誰にでもあり得る。今、毎日健康にご飯_食べられていることに感謝。

    3
    投稿日: 2025.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    図書館で予約し、半年後に漸く読めた。流石、本屋大賞の作品、面白かった。薫子の心が変化する様子が、うまく描かれている。いろいろな伏線の回収も素晴らしい。

    6
    投稿日: 2025.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    良い話です。ハートフルです。映画化もされるでしょう。でもお腹いっぱいです。 盛りだくさん。 不妊治療、貧困、介護、育児放棄、難病、同性愛、人道支援、離婚、死別、親子間の愛情、美味しい食事、自死、味覚障害、アルコール依存、etc… ヒット作の要素がこれでもかと詰まっている。研究された作品だと思います。

    4
    投稿日: 2025.11.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ★★★★★星5【食べることは生きること】 まごうことなき本屋大賞!涙腺刺激物質が奥深くまで刺さって前が見えません。生きていれば誰もがいい時も悪い時もある。それがいつ、どれくらい、やってくるのかわからない。深刻な傷を負うこともあるし、何個も重なれば一人じゃ乗り越えられない時もある。だから人は助け合う。薫子は有能な社会人バツイチ。戦闘服を着て、パンプスの踵を鳴らして歩く。おせっかいをありがたく受け取れるようになりたいと思った。せつなのキャラもくせが強いな。実物なら怯んでしまう。

    4
    投稿日: 2025.11.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    生きていく意味を見出せない思いを感じる時は誰にでも起こりうると思う。そんな時にそっと寄り添ってくれる優しさを感じた。 主人公の薫子さんの言動はおせっかいで上から目線な発言も多くちょっとウザいけど、でもこんな人に救われることもあると思わせる。温かい気持ちになる物語。美味しそうな料理の描写も素敵です。

    2
    投稿日: 2025.11.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    弟の突然死から始まるストーリー。日常の描写に、やけに「子宮」とか「子供」っていうワードが出てくるなと思ったら不妊治療で子供を授かれなかった女性が主人公。円満な恋愛や結婚生活って難しいよな、所詮は他人と他人だもんなと思ってしまう話もいくつか。子供を持ちたい/持ちたくない、恋愛の対象が異性/同性とか、現代で問題というか話題に上がりがちなジェンダーの要素も含まれている話だとは思わなかった。同性しか愛せない、というのはすごく苦しいことなんだって再認識した。今ではわりと同性との恋愛も認められつつある世の中になってきているけど、それでもどこか「でも、自分の子供はそうじゃない」「私の友達がそうなわけない」って思っているところはあると思う。そういうのがすごく感じられる表現だった。 あと、味覚障害の描写に驚いた。春彦に作るご飯がすごく辛い、甘いってなんでなんだろう?プロが作るご飯だから極端なものが良かったのかな?とか思っていたけど、味覚障害の春彦にも食事を楽しんで欲しいっていうせつなの思いからだったんだ、そういう伏線だったんだと思うと表現がすごいなとしか言えない。1番印象に残っているのは離婚した元旦那を、家事代行サービスで訪れた家の子供に紹介する場面。いきなり離婚を切り出されて、生活も荒れてしまうぐらい大好きだった、恨んでも仕方がない相手。でも、困っている子供を目の前にしたら「この人に頼りなさい」って言えるぐらい信用できる人で、子供のことを1番に考えてくれる人だって知っているからこその行動だったんだと思う。それができるぐらい元旦那のことが好きで、信頼していて、尊敬していたんだと思う。離婚してしまったことはもう元には戻らないし、それが幸せなのかも、正しかったのかも分からないけどそれぐらい愛せて、信頼できる人に出会えたことはきっと人生において良いことだったんじゃないかなと思う。あと、せつなが「あまり親を信じすぎないで」って言ったのがひっかかってた。親に虐待されていたのかな?裏切られたのかな?と思っていたけど、自分を置いて出ていってしまった母親や、自分を残してこの世から去ってしまった父親への言葉だったんだなと思う。自分が大切に思っていた人はみんな居なくなってしまう、なんてどれだけ辛いことだろう。「いつか死ぬ。そうしたら解放される」みたいなことをせつなは何度も言っていたけど、そう思うことでなんとかせつなは生きていける心の支えみたいなものだったのかな。結局、春彦が亡くなったのはただの偶然で、自殺でもなんでもなかった。偶然、遺言書を書いて、退職に向けて動いていただけで、春彦自身も当然生きていくと思っていたしその先でやりたかったこともちゃんとあって、やっと自分がやりたいことは何か?他の人に合わせなくても良い、自分が本当に進みたい道は何か?をすごく自問自答して、見つけられたんだってことは救いだったんだと思う。最後の、こわいくらい綺麗な夕焼けに「私は生きていくよ」と言えた薫子はかっこいいなと思ったし、タイトルである「カフネ」を、血の繋がりもない、恋人でもない、家族でもない、友人でもない「ただの死んだ弟の元恋人」との間の愛で表現するのがとても気持ち良かった。小さな伏線や気にとめるほどでもない違和感?を全部回収してくれる心地良さがある作品。第1章ぐらいでもうやめて、寝て続きは明日読もうかなと思ったけど、その後最後までノンストップで読んでしまった。今まで読んだ小説の中で、きっと1番泣いたと思う。元旦那の連絡先を虐待疑いのある子供に渡すシーンあたりからずっと涙が止まらなかった。なんだか誰かにご飯を作ってあげたい、家族はずっと一緒にいる存在だから大切にしなければならない、愛は時に束縛となってしまう、本当の自分は言葉にしなければ誰にも分からないし分かってもらえるはずもない。そんなことをなんとなく思える作品だった。読み終わるまでの約3時間、没頭してしまった。この感動を忘れたくないし、きっと次に読んだ時は違う感想を抱くし違うシーンが印象に残るんだろうなと思う。それがきっと小説の良いところで、人生のターニングポイントというか、生活の場が変わるとか、何年か経って考えが変わるとか、前に読んだ時は経験していなかったことも経験した後とかによって感じ方が大きく変わるのが読者の楽しいところ。次はどんな感想を持てるのか楽しみ。私的人生小説の1つに加えたい作品。

    3
    投稿日: 2025.11.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞を受賞されたこともあって図書館で順番だいぶ待っていました。 人の気持ちはわからない。 気持ちを伝え合う努力を大事な人とはしていかないといけないなと思わせてくれるお話でした。

    2
    投稿日: 2025.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    カフネの意味は大切な人の髪に髪を絡ませるような行為を差す日本語にはない言葉。 話は薫子という中年の女性が主人公だが、もう一人主人公になるのがせつなという薫子の歳の離れた弟の大切な人の関わり合いを中心に進んでいく。 不妊治療に悩む薫子の姿や、他人に関わる事に消極的になっているが、困っている人を放っておけないせつなの姿などは、現代の社会を良く描いていて、本屋大賞に選ばれたのも納得できる。 薫子とせつなの関係性が変わっていく様子も描かれていて、最後の終わり方も良かった。

    3
    投稿日: 2025.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人生のどん底に落ちた人々が「食」によって救われ、生き返っていく様子が勇気づけられた。 春彦の死から時が経つにつれ、明らかになってくる事実(同性愛、せつなとの偽交際、味覚障害など)は全て衝撃的なものであった。 せつなによって救われた薫子が、最後強く見えていたせつなが遂に心のうちを溢し涙した時に同じように救ったのも良かった。

    3
    投稿日: 2025.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょっと期待しすぎた。 最近話題になる本は、本当に児童虐待の話ばかり。この本が悪いわけではないのだが、物語の中にそんな話が出てくると、またか、と思ってしまう。確かに日常的になってきているのかもしれないが、出版社がリクエストしているのではないかと、ありえないはずなのに勘繰ってしまう。 閑話休題。 全体的に良い話だったが、何か一つ入り込めなかった。キャラクターがイメージできなかった。薫子は、最初なんだか嫌なやつという感じだったが、実は子どもができず悩んでいたり、毒親に育てられていたり、と色々わかる。が、だったらこんな人に育たないのではとか考えてしまう。リアルな人間はそんなに単純ではないのだから、こちらの方がリアリティがあるのかもしれないが。 せつなもだんだんと内面が見えてくる。 でもやはり理解に苦しむのは春彦。 同性愛者であることを隠していろいろ耐えていたのはわかるが、自殺ではなさそうだが、よくわからないし、自殺ならなぜこのタイミングなのか。 公隆も何がしたいのか。 一番衝撃だったのは、p293「一ヶ月と少し前に彼女とこのカフェであった日のことを思い出す。」 って!え!それしか経ってないの! それでこんなに頑なだった人たちが打ち解けあってるなんて!突き放された気がした。 遠目に見ていた物語の人物たちに近づけたと思ったが、やはり遠くから人の動きを見ているような作品だった。決して悪くないが、入り込めなかった。

    4
    投稿日: 2025.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    社会人になって一人暮らしを始めた頃、激務に追われて生活がままならなくなる瞬間が何度もあった。荒れ果てる部屋と、次々に冷蔵庫で傷んでいく野菜を見てみぬフリしながら、何もする気が起きなくて心腐していた日々。食事をはじめとする自分の身の回りの世話が疎かになっていく瞬間に、大きく心当たりがあった。今話題の「キャンセル界隈」は、セルフネグレクトの象徴たるものとされていて、毎日迫り来る「家事に溺れる」人間は、きっと世の中にたくさんいるんだろうと易く想像できた。カフネは、そんな人間に対して安直な寄り添いに留まるのではなくて、彼等が必要としている現実的な支援と、わずか数日でも息ができる日々を提供していた。そんな施しを行う彼等もまた、過去にひどく心に傷を負った人間で、だからこそ人の痛みや、自分の限界に鈍感な人間を救うことができたのだと思う。痛みを伴った人間にとって「一人ではない」と繋がりを感じられる瞬間が、どれほど強力な支えになるのか、明日を生きる希望になるのか。大切な人にお腹いっぱい食べてほしいと願うこと、自分のために食事を手がけ生活を豊かに彩っていくこと、自分を愛することで初めて人に施すことができること。近くにいる大切な人を食事に誘いたくなるような、あたたかい物語でした。

    5
    投稿日: 2025.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やっと買えて、読み終えました。 本屋大賞だけある作品。 よかった。 親のエゴで、縛りつけられるてのがとても共感できる。自分も自分らしいがわからない。 せつなさんみたいな人に出逢いたい。そしたら、なにかわかるはず。 どんどん読めるのも良くて、結末も好きだな。

    8
    投稿日: 2025.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    愛しさを痛みに近づくまで煮詰めたような そんな究極の領域に憧れすらあり、踏み入れてみたいという気持ちの芽生え でもそれすらも、運命的なものに支配されているということを忘れがち

    4
    投稿日: 2025.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    不妊治療が叶わず、夫とは離婚し、弟にも先立たれたどん底の女性が、亡き弟のご縁で繋がった人々と出会い美味しいご飯と共に再生していく物語。 美味しくご飯を食べられるって、幸せなことだなぁ 一緒に食べてくれる人がいると尚更。

    4
    投稿日: 2025.10.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    せつなが可愛い…すごく可愛い… 読み始めはなんだこいつと思いましたが全ての行動に彼女なりの意味や背景があって。作るご飯は美味しそうなのはもちろん、相手の年齢や状態などたくさん考えられた愛のこもったもので、こんな伝え方があるんだと知った気がする。 2人の距離が近づいて行くところがまた可愛くて…本人同士が気付いているか分かりませんがこちらはずっとドキドキして一気に読み進めました笑 他人の気持ちが分かることなんてない、分かったつもりでも分かった気になっているだけ。という言葉が何回か出てくる。一見冷たい印象だけれど、それを知っているだけでもっと相手を知りたくなったり自分の中の思い込んだ枠にはめただけじゃないかと気付くこともできると教えてくれた。

    5
    投稿日: 2025.10.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み始めた時、シリアスなお話なのかなと思っていたけれど、読み終わる時には暖かな愛情を感じ、優しい気持ちになった。 食を通じて、切なさと人の温かみと愛情を感じる作品

    7
    投稿日: 2025.10.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    色んな寂しい気持ちに寄り添ってくれる本。お腹が空くし料理したくなった。自分の事も他の誰かの事も本当の意味で分かり合う事は難しいけど、諦めずに努力をし続ける事が大事だなと改めて思った。言葉にして、行動にして、とにかく食べて、とにかく生きて、愛おしいと思えるものに出逢えたら、とびっきり大切にしたいと思えた。

    3
    投稿日: 2025.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ずっと一緒の関係でさえ、相手のことは分かりきれない。重なりを深めたくば、自らお節介をすること。気持ちを伝えること ワクワク9 展開8 読後8 再読5 構成8 学び6 文表現8 人物7 深み6 余韻8 合計:73/100

    3
    投稿日: 2025.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    シンプルに良い小説だった。子供を持ち育てるとはどういえことか改めて考えさせられた。 家事代行の良い側面を世間に浸透させるのに一役買っていることのみならず、家族という制度への課題にも最後は切り込むようなストーリーで、悪の側面については陰惨な表現は避けつつ、人への優しさが全面に出るようなところも、穏やかに読み進められた。

    2
    投稿日: 2025.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    生きていると誰しもしんどいことがたくさんあって、前が見えなくなる時もある。でも人生に悲観して1人で塞ぎ込むのではなく、共に手を取り合い、話して、聞いて、一緒に美味しいものを食べることで、支え合っていかなければならないなと、力をもらえた感動作でした。

    8
    投稿日: 2025.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    家族、仕事、友人、恋人…様々な関係の中で様々なタイプの人がそれぞれ問題や悩みを抱えて登場する。今、社会がめまぐるしく変化し、ひと昔前には疑問にも思わずこんなものか、と押し込めていた感情が溢れ出しているのではないかと。時代の変化を受け入れられない(たくない)人ともう我慢したくない人が生き方の違いで苦しんでしまう。どちらも間違ってはいないからこそ難しい。

    3
    投稿日: 2025.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    カフネ/阿部暁子 本屋大賞受賞 「元気をもらった」との声多数! 大切な人を抱きしめたくなる物語 と帯に書いてあり 気になったことがきっかけでこの本を手に取りました。 29歳の誕生日を祝ったばかりの最愛の弟の急死、 夫からの一方的な離婚… そんな出来事が重なり生きる気力を無くし荒れていた薫子が弟の「遺言書」をきっかけに弟の元彼女小野寺せつなに出会い家事代行サービス「カフネ」を手伝っていく話です。 「カフネ」を通していろんな家族の家を訪問し、 様々な苦労が描かれており 食べることが生きるためには大切なことなんだと そして終盤で分かる姉の知らなかった弟の味覚障害、 弟と小野寺せつなの本当の関係性、小野寺せつなの過去、元旦那から知らされる離婚の理由…。 読み進めていくごとに薫子の知らない 弟やその周りの人のことを知っていく展開に 考えさせられる内容でした。 P301 人間は自分以外の人間のことは何ひとつわからない。 わかったような気がしても、それは思い込みに過ぎない。 この文章が特に考えさせられる内容でした。 本当に沢山美味しそうな料理を作る工程が出てくるので、通勤時間に読んでおなかすいたなぁと読むたびに思っていました。

    3
    投稿日: 2025.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    多かれ少なかれ誰しも持っているであろう、"誰も自分のことはわかってくれない感"にじわじわ抉られる。 そのくせ自分は、人のことが分かっている様に感じてしまう矛盾。自分のこともよくわからないくせにね。 人がどう思うか、自分がどうしたいのか、のバランスを考えさせられる

    4
    投稿日: 2025.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    再読した。 1回目に読んだ時は、もちろん登場人物の「人となり」なぞわかっておらず、物語の途中まで感情移入も共感もし辛いな…と思ってた。 喪失 受容 再生 少しの謎 見たいようにしか見えない 言葉を惜しまないことも大事 色恋ではないパートナーシップ制度利用の可能性に、ちょっとビックリした。 親以外はみんな優しい人たちだったなぁ それぞれに頑張ってる人ばかり

    7
    投稿日: 2025.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    自死、夫婦関係、味覚障害、依存、お酒、LGBT、貧困、大切な人の死、親子関係、養子縁組etc、、 色んなテーマを取り扱ってた。 最後は「ここで終わりか~」と、なんとなく予想のつく流れだったけど、事前情報なしで読んだからか続きが気になってあっという間に読み切ってしまいました。 薫子と公隆の夫婦関係においての薫子の気持ちは共感できるところが多かったです。 「夫婦という関係によりかかり、公隆に甘え、感情の捌け口にした。 家族だからそれが許されると思っていた。だから本当は、もっとも距離が近しく、長い時間を共有していく家族だからこそ、心を配り、大切にしなければならなかったのだ。」 「粗雑にされるかなしみを知っていたはずなのに、公隆の穏やかさとやさしさに頼り切って努力を怠っていた自分は傲慢だった。」 離婚に至るまでの薫子と公隆の気持ちとか。 近くにいる人こそ1番大事にしなきゃいけなくて、それは失ってから気づいても遅い。 でも近くにいると当たり前すぎて、少しくらい冷たく接したって離れていかないという甘えがどうしても出てきてしまう。 それが相手をどんな気持ちにさせているか。 いくら長く一緒にいても「言わなくても分かる」なんてことは絶対ないし、100%分かり合うことはできないし、全てを知ることもできない。 色んなテーマを取り扱ってる小説ですが、ボランティア云々の内容よりも、夫婦関係について1番考えさせられました。 途中からなんだかごちゃごちゃしてきて、色々詰め込みすぎでは?という感じもしたので、そこだけちょっと残念。

    4
    投稿日: 2025.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あたたかい涙がとまらない。 どんなにつらくてもお腹空くんだ。 自分のために作ってもらったもの、体にも心にも染みるんだ。 おいしいものを大切な人につくってあげたくなる物語。 離婚でもなんでも、人生の出来事って、そうなろうとして、なるわけではなくて、 そうならざるを得ない環境にとどまってしまうことってある。そこから抜け出す為の一粒の勇気をもらえる物語。

    7
    投稿日: 2025.10.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    料理の描写が素敵で本なのに、こちらまで美味しくいただいた気分になるし、お腹が空く。 「カフネ」の単語の意味を知ることができてあたたかい気持ちになれた。 自分以外の人間のことは結局わからないので、面と向かって話すことが大事だなと感じた。

    6
    投稿日: 2025.10.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    少し寂しくも心温まります。 孤独を感じている人、うまくいかなかった人、やりがいがない、そんな心に寄り添ってくれるようなお話でした。 本の中に出てくるお料理は真似して作りたくなる。

    4
    投稿日: 2025.10.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    買ってしばらくはそのまま。あまり期待せずに読み出したら、ハマってしまった。本屋大賞なっとく。弟が死んだことから始まり、弟の恋人みたいな女の子から振り回される中年女性の話だ。人物描写がしっかりしていて、話の展開もいい。小説を読んだという満足感が得られる本。

    4
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    料理、掃除が得意というのは生きる上でかなりポイントが高いのだと感じた。 せつなの作る料理が美味しそう。 薫子と両親の関係が自分と似てる部分もあり、気になった。でも、薫子のような宣言はできないと思う。 ラストの縁組の話は疑問。 手続き上とかはあるとしても、なぜそこまで?としか思えなかった。 この2人は同性愛ではないのに(ないですよね?)友人ではだめなのか?

    3
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    きれいにはいかない人の心と人生をまっすぐ見つめ、優しく見守るような作品でした。苦しくも最後には暖かいものが心に残って広がっていき、それでも人と生きようと思いました。

    2
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    薫子さんにあんま感情移入できんかった。杓子定規な考え好きじゃないからかな。子供できるできない問題は確かにしんどい。

    3
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後まで、痛いくらい登場人物の感情が伝わり、心に深く突き刺さりました。 人の愛情とは、、読んで良かった~!

    6
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    序盤は主人公がボロボロでしんどいけど、それでもページを捲る手が止まらない惹きつけられる文章だと思った。無駄な言葉がないというか、どう言うのが正確か分からないけど意識が逸れない話運びというか。 せつなと出逢ってパワーアップした薫子さんとても良いと思った。

    6
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    途中、切なかったりする部分もありますが、読後感のよい、心温まるお話でした。主人公の薫子さんがとても良かったです。

    3
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    単に食べ物(とお掃除)で弱った人を癒すお話ではなく、薫子の両親との関係、春彦の死の真相、せつなと春彦の関係、せつなの病気や過去、公隆が別れを選んだ理由等が明らかになるにつれて謎が解けるように解像度が増していく素敵な物語だった。

    2
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても静かな物語。 大切な人の死や不妊治療、離婚、家族との心に秘めた確執などひとつだけで充分本になるテーマが混在しながらも穏やかな調子で進む。彼らのペースに引きずられつつも気が付いたら読み終えていた感じ。 私としてはトキさんが1番血が通った人間に感じられて共感しちゃったかな。春彦とせつなはアンドロイドっぽい。薫子は令和にタイムリープした昭和のバリキャリって感じ。

    2
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞ということで、期待して読んだ。 様々な家庭に訪問して食べ物を作り、食を通して人生の悲しみ、喜び、そして希望を見つけていく物語かな?なんて勝手に想像してた。 読んでみると主人公の薫子、せつな他登場人物の誰にも感情移入ができず、まったく面白くなかった。 弟の死んだ原因、会社の同僚との関係、両親との関わり方、せつなの家庭事情、など設定が言葉で述べられてはいるが、取ってつけたようで、リアルにこちらの心に伝わってこない。なので、感動することもなければ、読後感も悪い。 最後の、薫子からせつなへの提案は、最悪。 なんて自分勝手な女だろうと思った。この場面では、せつなは感動していたようだが…。 いちばん、ガッカリしたのは、主人公の薫子が全く魅力的に感じられなかったこと。 なぜか、プライドが高く自己中心的な印象を抱いてしまったのは私だけかもしれないが。 作者は、「ビターチョコレート色の目」という表現が好きなんだな。 もっと,泣けちゃうくらい感動できて、しみじみとした読後感のある作品を期待してしまった。残念。

    22
    投稿日: 2025.10.25