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総合評価

1873件)
4.4
918
632
215
19
5
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    久しぶりに本を読んだ。 話の世界に引き込まれて、やっぱり読書っていいなって思った。 薫子やせつなのキャラクター設定がとても魅力的。読者が共感できるような描写が現れている。 世の中の厳しさをはっきりと伝えてくれる登場人物たちはとてもリアルで本当に生きていくのが大変な世の中でみんながそれぞれの不安やしんどさを抱えて毎日を頑張っている。 1人ではものさみしい社会で人とのつながりの大切さを教えてくれた気がする。

    16
    投稿日: 2025.09.10
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    本屋大賞が納得の作品でした。初読みの作家さんでしたがら読書に寄り添うような物語を紡ぐ作家さんだと感じた。本作に登場する人たちのように忙しすぎて心を無くしかけている人たちは世代を問わず沢山いると思う。登場人物たちの心情が丁寧に描かれているため、体も気持ちも限界に近い状態の人たちにとっては、涙が止まらない作品だと思う。そんな人たちにこそ、この本を手にとって欲しい。きっと余裕が無さすぎて、自分を失いかけている自分を取り戻すことが出来るから。弟の急死をきっかけに始まる本作は、人間ドラマだけでなく、静かなミステリーとしての面白さを併せ持つ作品だと思う。面白かった。

    13
    投稿日: 2025.09.09
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    41歳の薫子と29歳のせつなの女性2人の話。 薫子の最愛の弟の死をきっかけに2人は巡り合い、最初お互いに対し苦手意識はあったが、最終的には家族のように結ばれる。 人ってやはり1人では生きていけないのだな、誰かとの繋がりを常に求める生き物なのだなと、感じさせる物語。 本の中には、日本社会でよく起こりそうな社会問題(貧困、性差別、老々介護)、またパーソナルな問題(親との関係性、不妊症、人には伝えられない持病)が描かれていて、色々と考えさせられた。 特に彼氏もいない(最近別れた)薫子を、自分の将来と重ねることができ、のめりこめた。 彼女の、結局男性と一緒になることを選ばず、家族とも言えるせつなと出会い、また後世を生きていく子供や助けを必要としている家族の助けになることで自分のアイデンティティを確立させていく姿をみて、嬉しかった。 弟 春彦の死の伏線回収も終盤であり、読んでいて飽きず、まだ読みたいと思わせる作品だった。

    12
    投稿日: 2025.09.09
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    読んでいてつらく感じる場面もあったけど、ラストはタイトルそのもの。カフネ。日本語では表せないようなとあるが、包み込まれるポカポカした気持ちになりました。

    5
    投稿日: 2025.09.09
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    とっっても良かった!って読み終わった次の日。 本屋大賞発表の日で、大賞を受賞したとのこと。 大賞が納得の作品でした。 心の温度が上がる作品。気分が落ち込んでいた時期だったけれど、この本を読む時間が1番幸せだったし元気を貰えました。 色んな人にオススメしまくりです。

    9
    投稿日: 2025.09.08
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    心温まるストーリー。読みながら、ああ大事な人のことちゃんと大事にしよう、ちゃんとご飯つくろう、と素直に思えた。家族、死、不妊、ネグレクト、LGBTQ、などいろんなテーマが詰まっていたけど、重くなりすぎず、丁寧にストーリーが描かれていた。後半からは惹き込まれて一気読みでした。

    6
    投稿日: 2025.09.08
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    登場人物の印象が少しずつ変わって 人は見かけによらない というか その人の一部しかみていない のだなと思った。 一番近いはずの家族でさえ起こりうる。 やっぱり近いからこそ敬意を持つことが大切なんだと改めて思った。できてるできてないはおいといて。 登場するご飯はどれも温度と共に美味しそうなのが伝わる描写で食べたくなった その人を思いやったメニュー作れるの、素敵 最後の終章で、ん?となったの以外はよかったかな

    4
    投稿日: 2025.09.08
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    人は誰しもどこかに触れられたくない傷を抱えていて、それを家族だから恋人だからなんでも知ってる訳ではない。 むしろ近い人だからこそ言えないこともあるんだよね。 でも対話は必要だし、それで救われることもあるはず。その逆もしかりかもしれないけれど、後悔しないためには先入観を捨てて向き合わないと。 まだ見ぬ人との絆も生まれると期待したいな。

    4
    投稿日: 2025.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本屋大賞受賞作ということで読んでみた。 こういうドラマというか現実に近い小説を読むのは初めてかも。 話としては、不妊からの離婚に加え、仲良くしていた弟の死で精神的に不安定になっていた主人公(薫子)が、少しクセのある弟の恋人とカフネ(家事代行)の活動を通して自分らしさを取り戻していく物語。 まず読んで思ったのは時代性を感じるなぁということ。 妊活がうまくいかない、両親の価値観とうまく合わない、自ら助けを求めることができない人を助ける活動に参加する、パートナーシップ制度の提案などなど今の時代を象徴するような出来事があるのはこういった小説ならではと思った。 あと純粋に話としてちょっとしたミステリーめいた構造になっているのもよかった。 具体的には弟(春彦)の死について後半から新事実が出てきて、 話の続きが気になるような仕掛けになっていてよかった。 最初は情緒がヤバい主人公だったんだけど、カフネの活動を通して彼女のいいところが徐々に発揮されるようになっていくのもよかった。 特の最後の章で彼女なりに自分の人生の進み方を決めているのがかっこよくて、困難を乗り越えて以前の彼女よりも1つ大きくなったような、そんな気持ちよさがあった。 こういうの読むと、いわゆるフツーに健康生きてフツーに結婚して、フツーに子供を授かれるのってとても恵まれてることだよなぁって思った。 今を健康に、自由に生きれていることに感謝しながら日々を過ごしたいし、それを継続できるように意識していきたい。 そして余裕があれば他の人を支援できるそんな人間になれたらいいなと思う。 大変なことがあっても大切な人との関わりを通して前向きに、自分なりに生きていけるようになりたいなと思った。

    5
    投稿日: 2025.09.06
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    死んだ弟をはさんで薫子さんとせつなさんの気持ちの変化、揺れ動きがとても良かった。 それぞれが過去の自分を自分で処しながら、新たな形になれるかもと期待しながら生きていく。 薫子さんとせつなさんも、また新たに戦闘しながら生きていけますように。雑草のようにむしってもむしっても生えてくる家族への愛しさを持ちながら。 病気や性的指向はちょっと盛り込みすぎかなとは思う。なくても彼女たちの抱えるものは伝わったのでは。

    13
    投稿日: 2025.09.06
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    カフネを読みながら感じたのは、「自分と相互作用することで生まれる相手の分人を、尊重しようとするか、理解しようとするか」という姿勢の大切さです。誰かを自分の想像の中だけで決めつけることは、実際にはとても難しい。むしろ、自分が相手に対して優位に立とうとしたり、神のように振る舞おうとした瞬間に、その関係は脆く崩れてしまうのではないか――そう思いました。 この感覚はカフネに限らず、ここ最近読んできた本の影響も重なり合い、その延長線上でこの作品に触れたからこそ強く意識されたのだと思います。

    5
    投稿日: 2025.09.06
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    みんな自分が大切に思っている人のことはなんでもわかっているなんて思い込んでいるけど、本当は全て理解することは不可能だし、自分自身でもわからないことは多いのではないかと感じた。 それぞれの人間がそれぞれの過去を背負って、囲まれた環境に揉まれながら懸命に生きている。 この世に誰1人として同じ過去を持ち、同じ考えで同じ行動をする人間なんていないのだから、ちゃんと会話をして、全て知ることはできなくても相手の心に寄り添うこと、理解しようとすることはとても大切なことであるように感じた。

    4
    投稿日: 2025.09.06
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    身近に感じられる何気ない日常。素敵な結末でした。忙しくて忘れがちだけど、毎日大切にしたいなと思わされた。

    4
    投稿日: 2025.09.06
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    あっという間に読了。 すべての登場人物が何かしらの問題を抱えているので、ずーっとしんどかったけど、出てくる料理が美味しそうなので最後まで突っ走れた感はある。 「人間なんてただでさえ行き違うものなんだから、言葉で伝えることまで放棄したら、相手にはもう何ひとつわからない」 相手のことを完全に理解している、と思うことは傲慢なのかも。だからといって、歩み寄ることを諦めてはいけない。

    5
    投稿日: 2025.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本屋大賞をきっかけに、手に取ってみた。 僕の読書傾向から、最近は読むことが少ないタイプの小説です。 でも多くの書店員のお薦め作品だから~。  静かな日常の中にある痛みと優しさを、そっと掬い上げるように描いた物語です。  主人公の野宮薫子は、弟・春彦を突然亡くし、深い喪失感の中で日々を過ごしていた。  そんな彼女が出会ったのは、春彦の元恋人・小野寺せつな。 せつなが働く家事代行サービス「カフネ」で一緒に過ごすうち、薫子の心には少しずつ変化が訪れる。    ぎこちない関係だった二人が、食卓を囲みながら、互いの痛みや記憶に触れていく様子が、丁寧に描かれています。 登場人物たちの遣り取りには、言葉にならない思いや、触れ合いの温度が込められていて、食べること、生きること、そして誰かと繋がることの意味を、静かな筆致で語りかけてくれる。 他者との関わりがもたらす癒しを、そっと手渡してくれるような読後感があった。 日々の暮らしに疲れたとき、誰かの優しさに触れたくなったら、再読したくなる一冊だと思う。  読書は楽しい。

    30
    投稿日: 2025.09.05
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    本屋大賞という事で買ってみました。 全体的に読んでいて、すぐに情景が 思い浮かべやすく感情移入しやすかったです。 特にせつなの料理シーンは毎回毎回 お腹が鳴るほど美味しそうに描かれていました笑 とりあえず卵味噌作ってみようと思います!

    4
    投稿日: 2025.09.05
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    テーマも文章も悪くないのに 面白かったとは言い切れない。 感覚的に受け入れられないものが多すぎた。 子宮に支配されすぎだし、 生まれてこられなかった子への愛情を死んだ弟の恋人のふりをしていた女性に注ぐこと。 その際にその心情を作者が書くこと。 ここの描写がはっきりと描かれたものでなくて 暗示するようなものだったらまだ受け入れられたかも。 この主人公が真面目で四角四面で義理堅いとしてもちょっと分からない。

    6
    投稿日: 2025.09.05
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    1人の死から浅い関係であった2人の関係値や相手の心情など人間関係の難しさを表現すると共に、現代の日本の問題まで深く触れている作品であった。考えることが多く登場人物の立場や客観視して作品を読み進めることで人の温かさや人間関係の大切さを教えてくれる感動ヒューマンストーリーであった。映像として見れる日を期待したい。

    4
    投稿日: 2025.09.04
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    ◇カフネ/ 阿部暁子 (2025/09/04読了 桑名市立図書館) 予約をしたときのモチベーションは分からなくなってしまいましたが、第一回あの本読みました?大賞とのこと。 前知識ゼロで読み始め、勝手なイメージとして重苦しい展開を覚悟(?)していたところでしたが、意外にライトで明るめのストーリー。読み易く、物語の重心に置かれたある出来事の真相が知りたいこともあり、どんどん読み進められました。引き込まれた…と言えばそういうことなのかもしれないです。 グルメ番組の脚本かーい。と思うほど料理の描写が美味しそうで…カフネの家事代行サービスを頼みたくなりました。

    8
    投稿日: 2025.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小野寺せつな、感じ悪!と思いながら読み進めました。 野宮薫子は歳の離れた最愛の弟春彦が急死し、しかも不妊治療の末にようやく着床した受精卵も駄目になり、その上離婚。アルコールに逃げて心身共にボロボロ…。 それでも弟が遺した遺言書の通り、春彦の元恋人であるせつなに遺産を受け取るように話をします。しかし、せつなは受け取りを拒否して ―― 。 家事代行業『カフネ』でボランティアをするようになった薫子。息苦しいほど真面目で面倒くさいと相手に思われるほどしっかりしている薫子と、傍若無人に振舞っているが無器用なせつな。いいコンビです。 せつなの料理やカフネのお客を通して、薫子が知らない春彦の一面を知り、また春彦を思い出すことにより徐々に癒されていく薫子。 誰からも好かれ、春の日溜まりのような春彦にとって、せつなは本当の姿を見せられる相手だったのかもしれません…。 美味しそうな料理は人を元気づけ、癒してくれますね。

    8
    投稿日: 2025.09.04
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    好みの問題なのか。 重い内容だけど軽い文章で読みやすい。 面白い部分も良い部分もある。 だけど、私には足りなかった。 料理は美味しそうだった。

    7
    投稿日: 2025.09.04
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    さすがの本屋大賞。 まずもって「死んだ弟の元恋人は、すでに十九遅刻している」の書き出しにもう、なんかこの本面白そうかも、という期待が膨らむ。 個人的には「春が二階から落ちてきた」くらい好きな冒頭だ。 詳しくは語らないけれども、続く内容も文句無しに本当に良かった。 すでに金環日蝕を買ってある。これから他の著作を読むのが楽しみです。

    8
    投稿日: 2025.09.03
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    家族でもわかりあえないことはたくさんある。実際私がそうだから。一方で他人でも心が通じ合える人もいる、家族にしがみつくのではなく、良いバランスで付き合うのが一番だと思った。 あと、きちんとやりましょうって育てられて、結果窮屈って言われる。共感したし、じゃどうしたらよかったのか、考えています。

    10
    投稿日: 2025.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    筆のチカラにやられました。最初から最後まで あっという間に読み切りました。読みやすい、わかりやすい、感情移入しやすい、涙誘いやすい、に加えサプライズも用意されていてガツン。 半分読んだところで「映画化決定!」と声が出ました。 読み終わった日は、誰に演じてもらうかを一生懸命妄想してました(笑)。 自分だったら、この話はイケてる女性バディものの映画としてまとめたいので、 薫子は市川実日子さん、 せつなちゃんは小松菜奈さんにお願いすることに。 かっこいい✖️かっこいい コンビになりすぎたら共感下がるので市川実日子さんには「最初は特にカリカリしてて壊れそうな、頼りなく、ややコミカルに」演じていただきたい。むずかしいけど、きっとできる。小松さんはまんまで完璧です。 大事な大事な「弟くん」の役がむずかしいですね。 笑顔が素敵な若いイケメン俳優って誰?若手ならたくさんいる気がする。大丈夫。 (知らなすぎ) さて。読み終わって2日後、だいぶクールダウンしたので 改めてストーリーを振り返りました。 ちょっと社会の問題をあれもこれも詰め込み過ぎているかもしれません、この作品。 でも、現在の日本が舞台であることを思い知らされるというか、いろんな読者が当事者感をもつ仕掛けの、いい話でした。 映画化 決定!です(笑)

    17
    投稿日: 2025.09.03
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    おもしろくて2日で読み終えてしまった。 この世界から抜け出せなくなった。 進めば進むほど読むのを止められなかった。

    7
    投稿日: 2025.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    "死んだ弟の元恋人は、すでに十九分遅刻している" 最初の一文が魅力的で読み進めていったけど、まさかその一文に裏切られたり、その理由がのちの話で明らかになったりしていくなんて… 最後3分の1くらいは涙を堪えながら読んだ。綺麗な話だったな。 ただ、薫子がずっと苦手だった。きょうだいに対する気持ちってあんな感じ…?歳が離れているから…?異性だから…?

    7
    投稿日: 2025.09.03
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    本屋大賞本。普段は受賞や書評など忘れてしまうのでまっさらな状態で読むのですが、これは図書館の待ち人数が1000人超というインパクトが強くて覚えてしまってました。 そうなると意識しないようにと思っても、どうしても期待してしまうんですよね… が、それでもおもしろかった! 不妊、毒親、介護、シングルマザー・ファザー、ネグレクト、病気、そして孤独。 これだけ詰め込んだら普通は胸焼けすると思う。実際このうち2〜3だけでも詰め込んだなぁと思った本はあった。 が、こちらは自然に出てくるべきこととして出てくる。 それと最初から最後まで一貫してたナゾ。終盤パタパタパタと展開していって書き方もすごくうまかったです。 電話すらハラスメントになりうる今の時代、厚かましいなんて厳禁なんだろうけど、実は必要なことなんじゃないかなと思うようになったのは加齢のせいなんだろうか。 孤独でも寝て食べて生きていければよさそうだけど、人は群れで生きるんだなと改めて思った。 単に面白いだけなら⭐︎4にしてるのですが、スマホで何でも事足りるかのようになってしまった今、厚かましいぐらいの人と人との関係に光を当てたことを加味し⭐︎5にしました。 この本がこんなに大勢の人に支持されてるということはそう感じる人が多いのかなと思うと救われる。 (追記) 他の方のレビューを読んで、そうか愛の話かと思ったり、最初思ってたことと実は全然違う=人の考えてることなんて聞かないとわからないよなとか、読み終わった後も色々考えられる本だなと思います。

    10
    投稿日: 2025.09.02
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    とても良い話 美味しい料理に癒される でも最後が 何でそーなるの?か よくわからない のは私だけかなぁ

    9
    投稿日: 2025.09.02
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     『カフネ』とはポルトガル後で、『愛する人の髪にそっと指を通す仕草』のことを言う。なんて素敵な言葉だろう。  主人公の薫子は、突然溺愛する弟を亡くす。弟の遺言書に、自分の遺産を元彼女のせつなにも分けるようあった。遺言執行人に選ばれた薫子は、せつなに連絡を取り、その旨を伝えるも拒否される。  遺言書を遺しておいたり、薫子の誕生日に高価なピアスが届いたり、弟の死に疑問を抱く。  ひょんなことからせつなが勤める家事代行サービス会社カフネで一緒に働くことになる薫子。  せつなとぶつかりながらもどんどん心の距離を縮めていく薫子とせつな。やがて薫子は一大決心をする。  弟の死は、まあそういうことなんだろうなぁと思うけど、なんとなく自殺を思わせるように仕向けすぎているように感じなくもなかったかなぁ。ミステリ要素を取り入れたことによって、この物語がより面白くなっているのも事実だけど。でも、どっちにしろ、不審死だなぁ。  それよりも、この物語の真骨頂は薫子の心の推移であったり、魅力的な料理であったり、家事代行サービスを受けないといられない家庭があるんだよと教えることであったり、そういった人たちに、助けを求めることは悪いことじゃないと教えてくれることだったりする。  せつなが最初、めちゃくちゃ魅力的な女性として登場するが、薫子も魅力的な女性になっていく。ここで登場する料理も食べてみたいし、この後の2人の物語も読んでみたい。

    23
    投稿日: 2025.09.02
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    人其々過去からの生立ち、しがらみ、秘め事を胸に抱えながら生きていて外見や素行では分からない世界の中で生きているんだなあっと考えさせられる一冊だった。 意外に人付き合いも内面を知る事で分かり合える事も有るかも知れないが、結局相性に依るのだろうな。 当本では、其々登場人物の内面が人伝に知るに連れ誤解や蟠りが無くなって読み手もそうだったのか。。と納得しながら気持ちが晴れて行き引き込まれた。苦しい環境に対して押し付けで無いちょっとした救いの手がとても素敵な話でそこから紡ぐ展開はとても良かった。最後は、終わり良ければ全て良しで終われて救われた気分も味わえた。

    4
    投稿日: 2025.09.02
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    本屋で表紙が綺麗で思わず手に取り読んだ。 主人公の薫子をはじめとした様々な登場人物の生き方を追っていく物語。 誰しもが様々な面を持っていて、誰にも見せたくない自分がいる。 誰かのためなら頑張れても、自分のことは粗末にしてしまう。真面目で一生懸命で人に頼ることが苦手、そんな人に読んでほしい。 もっと頼っていい。そうやって人と関わることで救われる自分がいるかもしれないと感じた。 生きていくのに睡眠と食事は大切。 栄養だけじゃなく、 「おいしそう」と見た目を楽しむことができる。 「おいしい」と味わうことができる。 食事が人生を豊かすることを教えてくれた。 仕事をしていると、食事がただの作業になってしまうほどの忙しさで、後回しにしてしまうことがある。 しかし、たった10分でも食事と向き合い、味わう時間を作りたいと思った。 人に頼ることは怠慢と感じてしまう登場人物の気持ちが痛いほど共感した。 そして、周りの評価がないと自分の価値がわからなくなってしまう。だからもっと努力する。 努力するより諦めることの方が辛いこともある。 そんな薫子の生き方もまるで自分を見ているようで心が痛くなった。 また、自分の夢や願望を他人から押し付けられる辛さも共感した。そしてそれは大抵相手は無意識である残酷さまでリアルだった。 今の世界、私が死んだ後の世界に残される子どもたちが幸せや生き甲斐を見出せるのか、せつなの言葉を読んで悩んだ。その答えはわからないし、自分の将来すらわからない。 親のエゴで生まれてきたとしても、その子どもの人生は誰のものでもなく本人のもの。 私たちの人生もまたそうである。 自分の弱みや辛さを話せる存在いることは本当に恵まれたことだ。 また、自分も気が付かない辛さに気がついてくれる人がいることも大切だと思った。 家族だから、距離が近い存在だから何でも話せるわけじゃない。 それでも何も言わずに立ち去るのではなく、ちゃんと向き合いたい。 自分の弱さを見せて初めて信頼が深まることもある。 せつなの料理は想像できるほどリアルで美味しそうに書かれていた。文面から描写のイメージがしやすく、没頭して読むことができた。 そして食を通じて、少しでも前を向いて生きていくことを教えてくれる本だった。

    5
    投稿日: 2025.09.02
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    カフェでぼろぼろと泣いてしまった。傷ついた人が立ち直る話。 帯のフレーズから湧く期待が、全く裏切られないどころか、期待以上すぎた。 「別れ、喪失、荒れた部屋。どん底でもおなかは空く。」 「おいしい」と泣くことから、再生は始まる。 物語としての完成度が高く、無駄なものが何一つない。 前半の何気ない描写が後半でどんどん回収されていて、美しく1つにまとまっている。 素直に感動した。立ち上がれないくらい傷ついている時に読むべき1冊。

    6
    投稿日: 2025.09.02
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    「おいしい」という感情は、どの世界の人にとっても持っている感情で、自然と笑顔になるもの。 どんな複雑な家庭環境であっても、温かく、人の想いが詰まった料理は、暗い気持ちに一寸の光を与えてくれる。 そして、人との関係性のハードルがなくなる1番のきっかけは「共感」だ。その中でも誰もが持っている感情が「美味しい」だ。 自分がもっと仲良くなりたいとか、関係性を修復したい相手とは、もっと自分から食事に誘ったり、自分の料理を振る舞うべきだと感じた。

    12
    投稿日: 2025.09.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いつも憧れるのは、まわりとの衝動があっても、自分の信念を貫くことができる人。何が大切かを、自分でちゃんと分かって、それに基づいて生きている人。誰かに嫌われても、それでいいと思える人。それでいて、他者を助けることを惜しまない人。春彦は、誰からも愛されていたけれど、自分の人生を生きることができなかった。春彦に助けられた人はたくさんいたと思うけど⋯ 幸せと思える生き方とは?悔いのない生き方とは?自分にとって大切なものとは何なのか、生き方に迷ったときに立ち戻れる軸をしっかり考えておきたい。あと、作者と同郷なので、冷麺とか(たぶん盛岡冷麺?)南部鉄器とか、岩手ネタが織り込まれていたのが良かった!

    8
    投稿日: 2025.09.01
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    自分の子どもに親の理想像を与えてないか見直したい。 また、壁にぶち当たっても打ちひしがれても、立ち直る事は出来るしどん底だと思ってもハシゴを掛けてくれる人はきっといる。そんな人と出会いたいと思った。

    11
    投稿日: 2025.09.01
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    話題の本、やっと読めました。 読んだ後の感想な素直に『そうきたか!』という感じ。 亡くなった弟の元恋人と出会うとこから始まる物語。 最初は『なんだこの態度の女性は?』と思って読み進めていたけど、それぞれに暗い過去を持っていたことがわかり読む側の気持ちが変わっていた。 そして出てくる料理がどれも美味しそう。 エピソードと相まってより美味しさが増す感じ。 一冊を通して主人公の女性の気持ちが良い方向に変化していくのが一緒に成長している感じで良かった。

    5
    投稿日: 2025.09.01
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    時々、自分はこのまま人生を過ごしていくだけでいいのだろうか?と感じることがある。自分の人生って普通なのかなと。「人間は自分以外の人間のことは何ひとつわかるわけないんだよ。わかったような気がしてもそれはただの思い込みだ。」カフネに出てくるこのセリフが印象的。「みんなそれぞれいろんな人生を送っているし、自分が普通と思ってる人生も十分それで満足なのかも」と思わせてくれます。 食べること、生きること、自分のこと、他人のこと、家族のこと、もう一度考えさせられる一冊です! 読んでよかったって思える本です! 本って「読んだ冊数だけ転生できる!」 自分のリアルな人生に活かせ、考えが広がるきっかけ。

    6
    投稿日: 2025.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    色んな登場人物の困難と破滅と絶望と自暴自棄があり、家事代行人の作る食事を通して再生していく物語。 たくさんのテーマが出てくるけれどきちんと繋がって、過不足なく回収されていく。何度か涙が溢れた。 好きなフレーズをいくつかメモメモ。 味見をして思い描いたとおりの味になっていた時にそっと目をほそめるところ、食べることを信じているような真剣な横顔 p114 おまえはそこにいてもいいのだと、誰かに認めてもらえなければ、自分が生きることを肯定できない。 p139 「わからないよ。家族だって、恋人だって、友達だって、同じ家に住んでたって、セックスしてたって、人間は、自分以外の人間のことは何ひとつわかるわけないんだよ。わかったような気がしてもそれはただの思い込みだ。」p203 この子にとって何かを作ってたべさせてあげることは、『好きだよ』って、伝えることなんだなって p247 人の目にふれる時、自分の生々しさを隠し、そうあるべき姿、人が自分に望む姿を見せようとするところが。p283 ご飯を食べる。 とても大事なことだと思う。 せつなと薫子を足して2で割ったような人を知っている。その人の作る料理が好きだった。その人と食べるご飯が好きだった。一緒に食べたご飯を忘れることはないと思う。

    9
    投稿日: 2025.08.31
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    生きることや誕生することについて、色々な考え方を内包した本でした。 この世に命を授かることは、無責任なのか、それとも愛や希望なのか。 まだまだ自分の中で結論がつきそうにありません。 皆さんの感想を聞きたいです!

    17
    投稿日: 2025.08.31
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    本屋大賞にノミネートされた時に手に取った本。 人の心情の変化を繊細に表現していて、読みやすかった。人は他人にはわからない感情や考えを日々抱えていて、自身で押し込むしかない感情に埋もれていることを改めて認識した。 女性の不妊治療をしている心情も痛いほど伝わってきたが、同時に男性側の心情も非常に理解できる部分があり、胸が痛くなった。 最後のシーンで『カフネ』の意味を再度持ってくるあたりは非常におしゃれで、心温まる描写だった。 生きづらい今の日本社会だからこそ、さまざまな人の心に刺さる作品だったのだなと実感した。

    28
    投稿日: 2025.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「命とは終わるもの。生命とは苦しみを積み上げる巡礼だ」 本作を読んでいる中、ある人が遺したこの言葉をずっと思い出していた。 食べることは生きること。 けれど実際問題として、ただ生きるためなら食事は作業として済ますことだってできる。原理的には点滴だけで生きることだってできてしまう。 食べることは生きることだけど、生きることは食べることではない。 「生命とは苦しみを積み上げる巡礼だ」 日々の、あらゆる生きる上での苦しさから誰もが逃れられない。 どんなに気ままに生きているように見えている人でも、何かしらの苦しみを抱えて生きている。味覚障害、白血病、介護、ネグレクト…。苦しみが無い生などありえない。 そして苦しみが閾値を超えたとき、自分/誰かのために食べることすらできなくなってしまう。 けれど、一瞬でも、アナタを思って作られた料理がその生を彩られたのなら。「おいしい」とこぼす瞬間は、キチンと生きることができている。 人生はいつだって苦しさに溢れているから忘れそうになるけど、その「輝かしい、星の瞬きのような”刹那”」は確かにあるんだね。 (まぁなんてことはない、誰かと食べる/誰かに食べてもらうために生きたっていいんだ。世界じゃそれを愛と呼ぶんだぜ…!) しかし薫子さんがちょくちょく可愛い反応をしててほっこりしたなぁ。これがアラフォーとかマジですか。 環境や状況で苦しんでいた部分はあったんだけど、彼女自身の持っていた人間としての強さが作品全体の空気を支えていて非常に良かった。(そしてその強さは「努力すれば全てが叶う」という人生観から来ており、だからこそ「努力しても子どもは作れなかった」ことが大きなキズになっていたんだけどね) 春彦もたぶんそういう薫子さんの強さを見ていたからこそ、せつなを任せた部分はあると思うよ。 いやしかし語りたいことが多すぎる!今年1面白かった作品かもしれんなー(毎回言ってる)。

    5
    投稿日: 2025.08.31
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    表面的ではないが、人はそれぞれの問題を抱えて生きているんだなあ。想像力を持ちながら周りの人に少しでも手を貸せる人でありたいなと思った。誰かと美味しいご飯を食べられるって尊いことだと改めて思った。

    8
    投稿日: 2025.08.30
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    すごくよかったな、なんというか温度も湿度も重力も浮力もちょうどよい感じ 自分の我がままに生きることと、どうにもならないことと、周囲からどう見られるかということ、日々の暮らし、バランスって大事よな。 言葉とごはんと居場所 苦しくてつらいけど、苦しくてつらい話じゃなくてよかった。

    7
    投稿日: 2025.08.30
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    とっても疲れたのに誰にも頼ることができず、それが甘えだと手を伸ばせない人たちに読んでほしい。 でもきっとそういう人たちは、本を読む余裕すらないかもしれないと思いました。

    16
    投稿日: 2025.08.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なぜだか溢れてくる涙を拭いながら読みました。 なんでこんなに涙が出てくるんだろう。 40代を迎え、子どもが授からない、とあせる気持ち、読んでて苦しい。 太陽のような弟、実は味がわからないのになんでも美味しいと微笑む彼、周りの人の気持ちを笑って受け止めようとするのが彼なんだとわかって苦しい。 息子を失って、自覚なく、今までその気持ちに寄り添おうとしてこなかった娘にしがみついてくる親が苦しい。 孤独でいい、と思っている、弟が遺言で財産を残そうとした彼女の思いが苦しい。 揺さぶられて涙が溢れてくるのは、、、、 ・・・家族のような密な人間関係から生じがちな、特有の息苦しさと、それでも人同志の繋がりを求める気持ちが切実に伝わってくるからかな、と思う。

    9
    投稿日: 2025.08.30
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    本屋大賞受賞作。昨今問題となっている様々な社会問題を扱っており、現代の社会情勢に合わせたストーリー展開に感じました。困っている人を助けるボランティアを通して、薫子の抱える悩みや春彦の死を受け入れていく過程がこの作品の醍醐味だと思います。

    7
    投稿日: 2025.08.30
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    一人一人の生き方が人生を物語っていた。 「今」その瞬間をどう生きてるのか、それぞれに置かれた状況が大いに影響していると感じた。 そして、どの登場人物も相手のことを思って行動している。 それこそが愛なのではないかと。 カフネを通して人との向き合い方を再認識した本だった。

    5
    投稿日: 2025.08.29
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    なんてステキなお話だろう 大事な人がいなくなる辛さをまさかの展開で乗り越えていく そんな丁寧な食事はとれてないけど、温かいご飯を食べる事って大事だと思ってる私を肯定してくれる カフネ、日本語にはない愛溢れる言葉 ウルウルし続けた

    5
    投稿日: 2025.08.29
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    とてもよかったです。 分厚くて手に取った時怯みましたが、あっという間に読んでしまいました。 もう疲れ切ってしまって、家事をする気が起きないという経験が私にもあるので、家事代行の利用者のお話にとても共感しました。 そんな時に、温かく美味しいご飯を誰かに作ってもらったら、きっと私も泣いてしまうんだろうな、と思いました。 そして、色んな気持ちを抱えて料理を作るせつなの言葉が、しみました。 薫子やせつな、登場人物みんなが、美味しいご飯を食べて幸せであってほしいと願いたくなる最後でした。

    15
    投稿日: 2025.08.28
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    - [x] しびれた、圧倒的な伏線回収には泣きそうになった。人は皆、一生のうちに多くの役割を演じているとシェクスピアも言ってたけど春彦を父母、姉、せつな、航一誰に対しても100点の演技をしてたんだな。それが次第に彼を苦しめていたんだろう。これを死後知ってしまう薫子の気持ちを考えるとやるせない…これからはせつなの側にいていなくならないであげてほしい。

    10
    投稿日: 2025.08.28
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    本屋大賞受賞作やな〜って感じの本だと思って読みました笑 人の心を動かすことって色んな出来事があると思いますけど、食がテーマの作品ですね 自分は食べること好きですし料理をすることも好きです!自分のためですが笑 人間の体を動かすにはエネルギーが必要で、それは食べ物から得るって言うのは当たり前のことですが、心の栄養ってゆうのも同時に得ているんだなって思える作品でした! 読んだ後、誰かと一緒にご飯を食べて美味しいねって言えることに今以上に幸せを感じられる気がします

    14
    投稿日: 2025.08.28
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    自分のためを思って、美味しいって思って欲しい、喜んで欲しい、って心を込めて作ってくれたごはんって本当に感動するものだよなと改めて感じた。大切な人にほかほかのおにぎり握ってあげたいな。 人を包み込み受け入れる優しさのある人って、他人には気づかれないところで、人一倍どうすれば相手の気持ちが楽になるのかを考えて神経をすり減らしているし、自分がなくなっていってしまうんだろうな。 その苦しみに気づける人になりたいと同時に、やっぱり人の気持ちはわからないから、言葉にして欲しいし 、自分ももっと言葉にできる人になりたいと思った。

    15
    投稿日: 2025.08.28
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    小説の中では 時々感情的なセリフが 刺さってきて、なんかいっぱいいっぱいで 言葉使いとかも 自分にとって嫌になる時あるんだけど それは耳から聞いているからかもしれない。 ナレーターさんがお上手で。 それでも、途中で、涙うるうるしました。 二人のやりとりが なんか、面白くて、ついうっかり クスクス、笑ったりもしました。 あったかい、物語でした。 食べること、やっぱり 大事にしなきゃと思えました。 自分が疲れてるときにまで 無理して手料理にこだわることはないけれど 作ることと 食べること 大事にしたいと思いました。 簡単な料理だとしても やはり、脳みそ使うしね。 お腹がすいたら食べるけど なるべく自分の食べたいもの なるべく自分の作ったもの なるべく自然のもの バランスをとりながら。

    12
    投稿日: 2025.08.28
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    「おいしい」と泣くことから再生は始まる── 帯に書かれているこのフレーズが、この一冊の全てを物語っている。 過去、とあるドラマで主人公が恋人を亡くした女性にパンを差し出して「そんな気分じゃないから」と断られた時に、「そんな気分じゃないから、食べるんです」と答えた場面を思い出した。そのドラマを見た時、生きるとは?という問いの答えはきっと一人一人あるけれど、その答えとして「生きるからこそ、人は食べる」という答えって素敵だなあと、思ったことをふと思い出した。 あと、この世界にサンタクロースみたいに他人に与えるだけで幸せな人って実際はいなくて、皆それぞれ苦しみながら生きているんだって、ついつい人に甘えてしまう私は忘れがちになってしまうから、そのことを常に頭の片隅に置いて人と接することができる、そんな人間になりたいと思わせてくれる一冊でもあった。

    11
    投稿日: 2025.08.28
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    人に自分の考えを押し付けて、なんて薫子は嫌な奴、というのが第一印象。 でも嫌なことや悲しいことが積み重なって、追い詰められると、それを受け入れるのに時間がかかるもの。 せつなというこれまで関わりがないタイプの人間によって立ち直った薫子は、本当に逞しく、素敵だ。 人間生きていれば良くも悪くも他の人に影響を与えてしまうことを肝に銘じておきたい。 そして、自分のエゴを人のため、と言い切るような人間にはなりたくないなと思った。 薫子とせつなとのやりとりもせつなの料理の手捌きも爽快で良かった。

    10
    投稿日: 2025.08.27
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    本屋大賞だけありました。まずまず面白いです。 最愛の弟を失った野宮薫子が、弟の元恋人である小野寺せつなと出会い、弟が遺した家事代行サービス「カフネ」の仕事を手伝う中で、お互いの心の傷を癒やし、再生していく物語です。食を通じて2人の距離が縮まり、また彼らが手伝う家事代行サービスを通じて様々な人の孤独や問題に触れることで、心の回復と再生が描かれています

    7
    投稿日: 2025.08.27
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    弟の死をきっかけに距離が縮まった家事代行で働く弟の彼女。 次々と分かる知らなかった事実にドキドキしながら読んだ。 例え家族でさえ、他人のことなんて分からないんだなと思う。 ご飯の表現がおいしそうで、食欲がとてもそそる。 カフネという言葉の意味がとても好きだと思った。 愛しい人を想う気持ちで溢れる本。

    4
    投稿日: 2025.08.27
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    せつなさんと薫子さんがとっても好きになりました。この先の2人の物語も気になる。続編が出たら嬉しいな〜。 感情移入しすぎて、途中何度も声が出てしまいそうなくらい涙がでました。 でも、どの文章も言葉もあたたかくて読後感もよかったです。 物語の流れや文章が読みやすく、先が気になるのもあって数日で読み終わってしまいました。

    13
    投稿日: 2025.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死んだ弟の元恋人、小野寺せつなとカフェで待ち合わせをしている薫子。遅れてやってきたその人は、つなぎ服にゴツいブーツという、戦闘機の整備士のような出立ちで現れた。 突然死した弟の遺言書には、両親、私の他、相続人として彼女の名前もあったのだ。薫子自身、納得はしていないけれど弟の意思を尊重しようとするも、せつなは頑なに受け取りを拒否する。 冒頭から衝撃的で、一貫して哀しみが漂っていて、読んでいてずっと涙をさそわれました。 必要以上に感情移入してしまった自覚があります。 人の心の奥は誰にも分からない、死んでしまった薫子の弟がなぜ死んだのか、手探りで辿っていく中で、自分だけじゃない、皆何かを抱えたまま大人になって平気な顔をして生きているのだということを薫子と一緒に実感しました。 読み始めの頃の薫子と、読み終わりの頃では印象が違いました。誰だって傷付き打ちのめされている時は気丈に振る舞っていてもどこか余裕がなく、他人のことを考えることなんてできなくて、でもひとたび力を取り戻した時、本来のその人が戻ってくるのだという姿を目の当たりにしました。神経質でヒステリックで、全然良い印象を持てなかった薫子でしたが、それは弱っていたからで、回復することで細やかな気配りができる、諦めない努力家という面が出てきました。根っこが同じようなものでも、その人の心の具合いで短所にも長所にも転がり得るのだということをとても丁寧に描かれていました。 元気になるきっかけが食事であるところも好きです。 描くには難しいような、一つ間違えれば大袈裟、ドラマチックになりすぎる、リアリティがない、逆にリアル過ぎて救いがない、そんな事柄をカチッとはまる描き方をされていて感嘆しました。私にとって大切な一冊です。

    7
    投稿日: 2025.08.27
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    努力で欲しいと思うものを手に入れてきた薫子でも手に入らないものがある。当たり前に結婚できて子供を授かり、家族をつくる人には理解できない部分なのかなと思う。その薫子の夫も悩みを抱え人を傷つけてしまう。誰にでも手に入れたくても届かないもの、手に入れるとまた見えてくるものがある。家族という近いと思っている人こそ知り得ない事って多いのかもしれない。自分自身もまさにそうだからだ。ただ、全て知って欲しいと思うのもエゴであり、知らないからこそ保てている形というものもあると思う。時にはぶつかり合い、拒絶され、悲観し、またつながったりを繰り返す。大人になるにつれ時の流れ、人の流れを受け入れて生きていかないといけないと思った。

    9
    投稿日: 2025.08.27
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    「美味しい」と「美味しそう」の表現がすごく豊かで、作中でせつなさんが作る食べ物がすごく素敵に感じた。美味しいごはんをきっかけに、だんだんと立ち直っていく薫子も応援したくなる。 登場人物の誰もが重たいものを抱えていて、それでも生きるために「食べる」ことを心の拠り所にするのは、すごく共感できた。 読んだ後、自分も「美味しい」「愛しい」と感じる時間だけは手放したくないと思えた。 そのために、誰かの手を借りるとか、何かに頼ることは当然のことで、全然恥ずかしい事ではないと今ならハッキリと言えるかも。

    8
    投稿日: 2025.08.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現代を生きる社会人に読んでほしい本。 食事の大切さを伝えている一方で、人生に悩む大人たちの成長や歩み寄りが綴られておりとても感動した一冊だった。 誰しも悩みはつきものだと思う。 それはこの物語でも同じで、薫子、せつな、春彦、更に言えば公隆、斗季子、カフネの訪問先の人々にも計り知れない悩みがあった。 薫子で言えば不妊、離婚、親、弟の急死という悩みが重なり、酒に依存し、家事も疎かになっていった。 それをせつなが不器用なりに料理を通じて救ってくれた。 そのおかげで薫子は少しずつ立ち直り、カフネの活動に勤しむようになる。 薫子はとても誠実で、春彦とよく似ている。 相手の困っていることに真摯に向き合い、他人を救おうとする姿はやり方は違えどそっくりだと感じた。 そのまっすぐな姿勢はせつなに対しても同じだった。 せつなにと接していく中でせつなと一緒に生きていきたいと思うようになる。 恋人関係や病人への憐れみではなく、一緒にご飯を食べたいというシンプルな願望で。 そこで出した最適解が法的手段というのが彼女の真面目さと真剣さを表していて良かった。 せつなと手を取り合って生きていくのだろうと伺える終わりかたが温かい。 身の回りをきちんと整理し、食事をとることの大切さ、ひいてはそれが出来るような人生のありかたについて考えさせられた。 困ったら人の手を借りていい。きちんとした生活は人生に必要だと教えてくれる作品だった。

    6
    投稿日: 2025.08.26
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    わぁー、あらすじだけで感動作の予感がすごい。絶対良い話。そして、良い話でした。 出会った時はバチバチにぶつかり合う薫子とせつなの二人が、それぞれの事情を知り、微妙な距離感を次第に詰めていく。 おせっかいやきの薫子と、人と距離を取りがちなせつな。この二人の関係の変動がもどかしくも愛おしい。 「弟の死」という一つのミステリーも徐々に解き明かされ、こんがらかった糸がほぐれるように心が癒されていく。 ごはん系小説+ちょっぴりミステリー。 家事代行サービスというお仕事から現代社会を色々な角度から見つめられる、お仕事小説・社会派小説でもある。山盛りな要素がすっきりと一冊にまとまって、美しい。

    6
    投稿日: 2025.08.26
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    生まれること=幸せなこと、という考え方ではなく、苦しいこと、理不尽なこと、不平等なことが当たり前にある。家庭環境によって最初から苦労を強いられる子供もいるし、愛情を注がれ幸せそうに見える子供も、親の言う通りにしなければならない、という重圧に苦しんでいることもある。将来に希望を抱けない現代社会だけど、人生にはいつか終わりがあって、苦しい中でも誰かを守りたい、力になりたいという愛情を持って生きる登場人物の姿に心を打たれる話。 器用なタイプではないけど、努力と根性で逞しく乗り越えてきた主人公と、その家族、元夫、逞しく太々しく見えて実は繊細で愛情深いせつなが、亡くなった弟の【カフネ】でのボランティア活動などを通じて次第に仲を深め、友情や恋人のような関係ではないけれど、孤独を埋め、生きるのを支える話。 結婚、出産など、今まで当たり前とされていた、幸せのあるべき形が、最近は当たり前でなくなった。でも漠然と1人で生きていくことへの不安を感じる方が多い時代で、こういう未来・生き方もあると励まされる気持ちがした。

    8
    投稿日: 2025.08.25
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    毎度遅ればせながら読了  本屋大賞 静かにバランス良し あっと言う間に ヨシハシ選手 時代が変わるのは一瞬だと言ってる間に時代は変わってた 賞レース中に皆読破してレース予想ぜひ参加したいものです 十階のモスキート 競艇のノミやをビートたけしがやってた 似合ってたなあ

    6
    投稿日: 2025.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    旦那が岩手出身で、作者が岩手の方なので夫婦で話題になり購入して読んでみました。 薫子もせつなも不器用ながらも優しい人柄が好きです。  登場人物それぞれに辛い過去がありますが、せつなの料理を通じて前向きに変わっていきます。 弟さんのように芯から心が綺麗で優しいわけではないのですが、私も人に良い顔をしてしまうので、よく頼られたり頼まれたり‥ 自分を蔑ろにして周りの助けばかりしてしまって気付かないうちに疲れてしまう。ニコニコしている人が自分が限界なのに気付かず、助けを求めるということもわからず、疲れていってしまうのだと思います。 私はこの物語を読むまで家事代行サービスのことを家政婦だと思っていました。読んだ後色々家事代行サービスを検索してみて、気軽に頼めるものなのだと知り私も今後利用してみたいと思いました。 せつなの手際の良く、美味しそうな料理が食べてみたいです。文からも美味しそうなのが伝わります。

    6
    投稿日: 2025.08.25
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    みんな優しい それぞれが何か背負ってるものがあって それでも自分の事だけを考えるだけじゃなく ちゃんと寄り添ってあげてる 美味しいものを食べて美味しいって言える幸せ ちゃんと美味しいものを食べさせてあげよう

    6
    投稿日: 2025.08.24
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    食と人々のつながりの物語。 悲しいことが重なり憔悴していた薫子は不器用ながらもふるまわれたせつなの優しいご飯により、生きる気力が生まれ、ボランティア活動により人々の役に立っていく。そして、苦しんでいるせつなのことも… おいしいあたたかいご飯と片付いた居場所は、人々の疲れや苦しみを和らげる大切なものだと思った。優しさがつながっていくのもよかった。

    19
    投稿日: 2025.08.24
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    本屋大賞なのを目にし、気になって購入。 面白すぎて一気に読んでしまった。ボロボロ泣いた・・・! 食を通じた愛の話で、心があたたまる感覚があった。 人の考えていることはたとえ家族であっても完璧に理解することはできないけど、愛情を与えることはできる。 人間関係とか、それだけではなくてミステリー要素もあってどんどん続きを読みたくなる構成だった。 本屋大賞はさすがだな〜! 少し百合要素を感じる

    6
    投稿日: 2025.08.24
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    最高な本の一つに。 自らが言う、何度も立ち上がってきた主人公の回復の物語、か。美味しそうな食事もあり、とても優しいし、生きることの苦しみがオンパレードだし、神経衰弱が捲られたように全てのエピソードがはまるよくできたお話だし。 パワフルな主人公を応援してしまう

    6
    投稿日: 2025.08.24
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    本屋大賞受賞作ということで読了。 全体として、読みやすくて、言葉から背景をイメージできて読み進めれた。 他人のことはすべてわかることは難しいけど、対話を続ければ少しずつわかってくるものがあるのだと感じた。少子化や多様性など最近の社会情勢が取り入れられ、身近に感じた話題だった。 いろんな幸せの形があって、自分でも何が大切なのか、考えさせられた。

    6
    投稿日: 2025.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    凄く素敵な物語だった。 最後の方、出掛ける前に読んでしまったので泣くのを我慢するのが大変だった。 序盤は、キャラクター性がわざとらしかったり、女性言葉を使うことが鼻に付いたが、理由が分かったりして徐々に気にならなくなった。 真相が判明した時、想像ともまた違い衝撃的だったが、素晴らしいシスターフッド作品で、 反出生主義や、この辛く苦しい世の中に子供を産み育てることへの疑問なども描かれていて、共感もしたが、それでも頑張って生きる人達への応援する気持ちが、タイトルから物語から、しっかり伝わってきた。

    6
    投稿日: 2025.08.24
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    自分の周りの人を大事にしようと思わされる話だった 大切なものは大切に扱わないと、簡単に壊れてしまう 相手には自分には見えない傷があるかもしれない 自分が雑な人間だと自覚しているからこそ胸に刻んでおかないといけないと思った

    6
    投稿日: 2025.08.24
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    「ほんの2、3日でもいつもより部屋が過ごしやすくて、何も作らなくてもすでに美味しいご飯がある、そう言う状況があるだけで人間は少しだけ回復できます。」 たしかに!!

    6
    投稿日: 2025.08.24
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    本を読んで感動したり、驚いたり、感情を動かされることは多々あるが、ここまで心が暖かくなったのは初めてかもしれない。 今の自分の状況もあるが、かなり刺さった一冊でした。とりあえず料理が上手くなりたいと思ったし、昨日よりも他人に優しくなれる気がする。

    6
    投稿日: 2025.08.23
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    良かった。感想に起こすのが難しい。弟の気持ちに気づくことが全くできなかった後悔を少しずつ消化していきながら自分の生きる意味を見出し、生き様に自信を持っていく主人公が素敵だった。他人を表面的なものしか見られなくても、その人には自分の知らない経験や世界が広がっていることを想像できる人間になりたい。「カフネ」という言葉の意味が素敵。

    8
    投稿日: 2025.08.23
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    なんとなくほっこりした心温まる作品と勘違いして読み始めたところ、大変激しい感情をお持ちの主人公で最初は感情移入できなかった。 ただ、読み進めていくにつれ登場人物全てに自分の一部を垣間見たようで、読後は慰められたような、不思議な気持ちになった。 賛否両論あるであろう最後の展開については、濃い展開が続いた物語の終盤と思えば無くはないかなと思ったものの、冒頭のシーンからまだそれほど日数が経っていない描写で一気に現実に引き戻され、それはさすがにないだろうと思ってしまった。

    6
    投稿日: 2025.08.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    妊活の失敗、弟春彦の死、離婚など次々と悲しい出来事が重なり、主人公の薫子はまさに満身創痍。アルコール依存症一歩手前だった。 そして、弟の元恋人せつな。名前とは裏腹に本音でズバズバ切りつけてくる。会いたい訳ではなかったのに、春彦の遺産贈与の遺言書にはせつなの名前があったのだ。遺言書の執行人は薫子だった。誰からも愛された春彦の意図がわからない。 せつなは家事サービスを行う会社カフネのメンバーで、あるもので時間内に料理を何品も仕上げる料理のプロだった。 薫子はせつなと関わるうちに家族の知らない春彦と出会うことになる。 優しさがあだになる事もある、という話。でも優しさこそが人を救うのだなぁ。何度も泣きそうになりながら読み終えた。泣いてスッキリしたい人におすすめします。読後感が爽やかです。

    26
    投稿日: 2025.08.23
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     みなさんの感想から気になった本。  成瀬に続く2冊目。  最初は、せつなの作る料理が気になって、美味しそうで、無性に食べたくなった。  そういう話なのかと思っていたら、、、。  いままで小説を読んで、こんなに涙したことがあっただろうか。  最高の1冊。  

    404
    投稿日: 2025.08.22
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    この本が本屋大賞の大賞なのかぁ。。日本人みんな疲れてるんだなぁ、という印象。 薫子とせつな、気が強い女性同士で全然気が合いそうもなかったけど、境遇は違っても抱えてきたものや向き合う試練のために、ボロボロで恥ずかしいところもひっくるめてお互いが必要なんだな。。出会えて良かったね。 ネタバレ ↓ たださ、 突っ走る系の薫子がパートナーシップ制度とか養子縁組の話を持ち出すのは分かるんだけど、その着地としてお互いの髪に触れ合う…となると、私の中ではニュアンスがちょっと変わってきちゃうんだよなぁ。。すごく惜しい!!薫子がせつなの前髪に触れて、一方的な感じで、「愛」とはまた別の「慈しみ」という意味で「カフネ」として終わって欲しかったなぁ。

    5
    投稿日: 2025.08.22
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    人に歴史ありという言葉の通りで、様々な家庭や当事者の状況や環境、様々な人たちの背景を知り、現代に生きる多様な価値観や生き方、愛情、愛し方、子どもの出産の有無、結婚の有無、両親との関わり方、優しく温かい関係性を「互いに一面という側面だけ見るのではなく、理解しようとする歩み寄る姿勢」が大切だと私は思った。 やさしい良書である。

    4
    投稿日: 2025.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    良かった! 言葉にすると、起きた現象や今ある状況は完全に幸せとは言えない。でも、主人公が前向きに実直に向き合う最後で、心が明るくなるような気持ちになれた。 家族というのはとても不思議な存在だ。とても近く、愛おしく、裏切りたくない、大切にしてほしいし、そして相手にも大切にしてほしい。何でも知っているようで、実は大切なことが言えなかったり。喧嘩をしたり、辛いことがあると当たったり、嫉妬したり。 そういう人間の複雑で、有機的な感情。他人だったら少し距離をおけるものも、家族だと近くてアンバランスになったりする。 それでも人は家族のように自分を大切にしてくれて、大切にしたいと思う人を求める。 そして同じように自分のことを大切にしてほしい。 登場人物はみな愛情深い人ばかりだった。でも、家族をキーワードに何らかの悩みや苦い思い出を抱えている。そんな人たちが互いに支え合っている姿が良かった。 読み落としたのかもしれないけど、はるひこはなぜ姉をさん付けで読んでいたのか?はるひことかおるこはなぜこんなにも年齢が離れているのか?

    4
    投稿日: 2025.08.22
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    薫子とせつなが出会えてよかった。お互いのことがわかってよかった。心からそう思う。 読んでいて、春彦が自分と重なって苦しいところもあった。

    4
    投稿日: 2025.08.22
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    親しい人にほど丁寧に、優しく、大切にしていこうと思った。過ごす時間が長くなればなるほど、時間の貴重性が薄まってしまうなんてことがないように。

    4
    投稿日: 2025.08.22
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    文章がわかりやすくて読みやすい たくさんの美味しそうな料理が出てきてお腹が空く 登場人物の個性がはっきりと描かれており、読み進めるうちに登場人物の行動の意味がわかってくる。春彦の死因が分からないまま話が進むミステリー要素も若干あるが、愛がテーマだとわかる。 現代の社会問題が多く取り上げられている。 私としてはイマイチのめり込めず、どこか他人を見ているような感覚で読み終えた。あまり感動はしなかったが、温かい話だと思った。

    4
    投稿日: 2025.08.21
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    おもしろかった!読み終わって充実感がある。いくつかのドラマが交錯しているけど、とっ散らかることなく、逆に物語の密度を上げている。それぞれの人物が際立っているのもよかった。 人ってどこかに弱さがあるし、とことん悪意だけの人もいない。わかっていても、イヤなやつと関わり続けようとするのは難しい。でも、やれないことはない。

    4
    投稿日: 2025.08.21
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    本屋大賞は必ず読むよ。 と決めて手にとりました。 せつなの料理を想像しながら久々にじっくり読みました。面白かった。 最後、薫子はちょっと強引かな。ともおもったけど、せつながこれを受け入れたんじゃないかと思いカフネの意味も理解できて、よかった。 私は薫子の年齢に近く、でも生き方になんか共感できる部分もあり、これからも頑張って生きて行こうと背中を押してもらえた!

    4
    投稿日: 2025.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やっぱり本屋大賞1位の作品イメージそのものでした〜。 だからこそ主観として、苦手なところもあって、ハルキが「みみずく」で言っている 「本当の出来事とか、 本当にそこで血が流れたような出来事とか、 悲しみや恨みとか、そういったものを自分の物語に利用することはできない。」 だったりとか、 村田沙耶香さんの「世界99」で登場人物が言っている 「感動って安全な場所にいる人間の娯楽なんだなーって思います。」 ってところにすごく共感するので、素直にこういう作品を受け入れられない。 でもでも、もちろん面白いと思う部分はあったし、私なりに良いなぁと思ったところをメモメモ。 「仕事があり、家があり、いつか自分のもとに生まれてくる子のために貯めていたお金もあり、きっとこれからも生きていくことはできる。 だけど、私はそれだけでは心をたもてない。 おまえはそこにいてもいいのだと、誰かに認めてもらえなければ、自分が生きることを肯定できない。」 「でも、いつかちゃんと全部終わるから。裕福な人も、貧しい人も、うまくいってる人も、何もうまくいかない人も、死ぬことだけは全員同じだから。だから大丈夫だよ。」 「でも栄養が意味ないっていうのはいただけない。死ぬまでは生きなきゃいけないし、健康じゃないと生きるのはますます苦しくなる。なるべく快適に生きるためにも栄養は必要。あとね、おにぎりを作れるようになると、人生の戦闘力が上がるよ。」 ライトなものでも、感動系でも、本に親しみを持ってくれる人が増えるのであれば、それはそれでとっても大事なことなので!! そしてなんといってもこのこの本はビジュ優勝!本を見て「かんわいいっ!」ってテンション上がるのはすごく嬉しい。 装幀デザインは誰か思わずチェック。 岡本歌織さん、初めまして!

    4
    投稿日: 2025.08.21
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    野宮薫子の弟の晴彦が誕生日に突然死した。晴彦の元恋人という小野寺せつなと薫子がカフェで待ち合わせるところから物語は始まる。自分の主張が強めな両者。ぶつかるのは仕方がないが、そこには相手に見せられない姿も隠し持っている。また、晴彦にも家族にずっと内緒にしていた姿がある。なかなか人間は素直になれないし、どんなお節介焼きでも相手のことを理解するは無理だ。そんな普遍な人間関係を踏まえて私たちは生きていくしかないのだろう。「カフネ」はせつなが務める家事代行会社。ポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」という意味。薫子がせつなと一緒に家事代行のボランティアをする姿は、きっちり仕事をこなすバディのようで格好いい。

    5
    投稿日: 2025.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    様々な社会問題が散りばめられている印象だった。 主人公の薫子が、不妊治療の失敗や離婚を経験し、お酒を飲む毎日を生きている中で、最愛の弟が死んだ。 弟は明るくて天使みたいな笑顔で、皆からの人気者だった。両親も弟が大好きで、そんな弟が残した遺言書に付き合っている彼女への分配を希望していることを知り、薫子に何とかしてくれと、押し付けていた。 弟の彼女せつなは、遺産は要らないと頑なに拒否し、その代わりに薫子へご飯を作ったり、ボランティアの手伝いを依頼していく。 せつなとボランティアを続けていく中で、様々な家庭に出逢い、色々な人がそれぞれの事情を抱えて生きていっていることを薫子は知った。 そして、せつな自身も色々な事情を抱えており、また弟も素敵な笑顔の裏で苦しんでいたことを知った。 自分に見えていなかったことを知った薫子がどう生きていくのか、薫子をそっと見守るように読み進めていくような、優しい描き方をしている物語のようだった。 人に敵意を向けるのではなく、相手がどんな背景を背負ってここにいるのか、自分はその相手に何が出来るのか… ボランティアをしていく中で、薫子は身に染みたのだろうと思う。そして、少しでも人の役に立つ、それが薫子の切り開いた人生なのだろう。 実際、最初と最後では全くの別人のような、今後の薫子の生き方を応援したいと、元気をもらったような気がした。

    4
    投稿日: 2025.08.21
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    愛しい人の髪に手を入れる動作、なるほど。確かに誰かを思う気持ちってそのくらいの優しさとか遠慮がちなくらいがちょうどいいのかな。 せつなさんがとっつきにくすぎてもどかしかった。慣れてきた野良猫が急にそっけなくなるみたいな。え、なんで?って悲しくなる。 こういう人と人との繋がり、なかなか持てないから羨ましいなぁ。

    4
    投稿日: 2025.08.21
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    面白くて一気に読んでしまいました。 ラスト、せつなが薫子に心を開いてくれたこと、それがカフネの意味を象徴する場面になったのは嬉しかったです。 薫子は今どき珍しいくらい真っ直ぐで、信じたものには猪突猛進。その行動力には驚く場面が多かったです。 最後は暴走しすぎな気もしましたが… その結果、いい方向に向かいそうで良かったです。 せつながどこの家庭でも作っていた卵味噌は、津軽地方の郷土料理である貝焼き味噌の貝無し版のようです。 貝焼き味噌は青森で食べたことがありますが、自分でも作ってみたいと思いました。

    30
    投稿日: 2025.08.20
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    主人公「薫子」の理由も分からぬままの突然の離婚。愛すべき弟の突然の死。そして、言葉遣いがひどい、弟の彼女の登場。とにかく、のっけから怒涛の展開で、読み始めて早々に物語に引き込まれてしまった。どの登場人物もキャラクターがしっかりと特徴立っており、いろいろな目線から物語に浸れるような作品でもあった。 印象に残る台詞も多く、「子どもを産むというのことは結局のところ親のエゴ」という言葉に、子供を産むという固定概念を揺さぶられるような感覚にもなった。また、「人間は自分以外の人間のことは何ひとつわかるわけないんだよ」という台詞には、絶望でもあり、救いの無い真理でもあるような感覚に陥った。この作品には都合の良い展開は用意されていない。それでも人は生きていく。いろいなことに折り合いをつけながら。 これぞ納得の25年本屋大賞受賞作品。初の阿部さん作品を存分に堪能し、筆を置く。 ★4.4

    143
    投稿日: 2025.08.20
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    今年の本屋大賞を読みたいと思い手に取った1冊。 全てを失っても、何もかもダメだと思っても生活は続いていく。 そしてお腹は空く。 『腹が減っては戦はできぬ』と言うことわざがある。 これを言うと武士の方に怒られるかもしれないが、毎日の生活も戦みたいなものだと思う。 だから人間には食がそれだけ必要だと言うこと。 ただ自分が追い込まれてる時ほど大切なことって疎かになりがちだと思う。 そんな中で主人公が人生に絶望していた時に、食と食を通して繋がり深まる人との関係が読んでいてとても素敵で爽快だった。 食から始まる再生の物語をぜひ多くの人に読んでもらいたいと思う。

    4
    投稿日: 2025.08.19
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    読み進めていくうちに見えてくる、登場人物たち其々の想い、事情、背景。 表に見えていないだけで其々色々抱えている(た)ものがあって。 それを真から分かり合うことはできなくても、食や空間を整えることで、鬱滞した思考や状況に風を通し、再生へと向かっていく。 事実を客観視できるようになってはじめて、過去に折り合いをつけられて、その後の成長の糧になるんだなと思った。

    10
    投稿日: 2025.08.19
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    食べることは生きること 野宮薫子 小野寺せつな 野宮春彦 滝田公隆 港航一 登場人物みんな、スピンオフでお話にできそうなくらい生きることに一生懸命 それぞれ影を落としているけど、やさしさに溢れているお話 たしかに没入、いろんな場面で共感したり清々しくなったり、最後はそうあって欲しいと思う方向に進み穏やかに読了

    4
    投稿日: 2025.08.18
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    泣きました。 てっきり、家事代行カフネを通じた食と生のエピソード、くらいの軽い感覚でいたので… まさかこんなに中盤〜怒涛のように色々なものが波のように登場人物を紐解いていくとは…

    5
    投稿日: 2025.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025本屋大賞受賞作 細かい描写と圧倒的な表現力で物語にとても没入できた。今まで読んだ本の中で1番、頭の中で物語が浮かび上がってくるような感覚だった。 薫子は弟の死をきっかけに、弟の恋人であったせつなと出会う。そんな2人の掛け合いは見ていてとても面白かった。 "弟の死の真相を解き明かす"という物語の軸でありながらミステリー要素であるので、とても読みやすく、心温まる話だった。 丁寧な描写で作られていくせつなの料理は、どれも美味しそうで、この本の最大の特徴でもあった。手際よく美味しい料理を作れる人にすごく憧れた。 弟は周りを惹きつけるほどの人当たりの良さを持っているけど、人の見たくない部分まで背負ってしまった。 そしてそれはきっと周りの環境が彼をそうさせてしまったんだろうね。 でも港に対してもせつなに対しても中途半端なのはよくないように感じた。春彦なりの処世術で取り繕い方なんだろうけど誠実じゃないようにも感じた。 この本を読んで、人の生い立ちや背景を知らずに先入観だけで人を判断してしまっていたなと改めて感じた。薫子もせつなも最初の頃はあんまり良い印象ではなかったけど、読み進めてそれぞれの生い立ちと周りの環境が分かるにつれ、そうしなければ生きていけなかったのかもしれないし、彼女らなりの見えない努力を積み重ねていることに気付かされた。 またいつか読み直したい。そして卵味噌食べてみたい。 全然関係ないけど、2000万を3分割は難しくない??

    15
    投稿日: 2025.08.17
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    今まで読んだ本の中でもTop5に入るぐらいの没入感を感じた。家族関係の闇の部分に焦点が当たっているが、徐々に光が差し込んでいくような構成が素晴らしい。 誰しもがこの登場人物のような一部の側面を抱えていると思う。本書を通じて、自分らしく生きていいんだ、他人を信じていいんだ、と思えるような人が少しでも増えてほしい。そして自分自身、少しでもそういう人間になりたい。

    4
    投稿日: 2025.08.17
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    弟の死のミステリーを紐解く中で、人に役立ちたいと思うカフネの考え方から新たな関係を築く。 少しとっぴなラストという感は否めないが、最後の結末としてはありかも。

    4
    投稿日: 2025.08.17