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ライオンのおやつ
ライオンのおやつ
小川糸、くのまり/ポプラ社
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総合評価

805件)
4.3
384
269
105
20
5
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    若くして癌になり余命宣告を受けた雫。 瀬戸内の島のホスピスで最期の時を過ごすと決め、混乱、葛藤、諦念、恐怖など、死と直面した時の心情が描かれる。 ライオンの家では、入居者のリスクエストで選ばれたおやつがふるまわれる、おやつの時間がある。 それはとても幸せな時間だ。 最期の時までその人らしく生きられるよう、死への恐怖を取り除くよう、お世話するスタッフやボランティアの方々が、同情や憐憫ではなく、心から寄り添ってくれる姿は本人や家族にとって、とても心強い。 終盤、父が、晩年モルヒネの影響で幻覚を見るようになった時のことを思い出した。 どういう最期を迎えるか。 どう生きるか。 問われたように思う。

    2
    投稿日: 2022.12.29
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    「生きる」とは何か 「死ぬ」とは何か 捉え方のアイデアをくれる本 生きることは、誰かの光になること。 こんな風に、温かく、穏やかに 最後の時を過ごしたい

    1
    投稿日: 2022.12.28
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    主人公が元気だった頃の体を懐かしんだり、当たり前の幸せに気づいたり、血管を無数の針が駆け巡る程の痛みと形容される癌の痛みから、今の健康体の自分の生活を幸せと噛み締めるべきと感じた。 死ねばいいのに、等と軽々しく考えることは愚かな行為。 人生は一本のろうそくのように、始まってからその火が消えるまで、互いに照らし合いながら一歩ずつ死へ近付く。その始まりや終わりをコントロールは出来ず、生きている限り日々を懸命に過ごすしかない。 余命宣告された時の主人公は、完治を信じて約4年間にわたる辛い治療にも耐えたが、結局ホスピスに入ることに。人生とはなるようにしかならない。またその悲しさで一晩中、涙が枯れるまで泣いて過ごした。 私にも、または身近な人にも、そんな日が来るかもしれない。それを癒せるホスピスは、究極の癒しであり、その職業を尊敬もした。 私も最後はホスピスのような温かな場所で過ごしたい。大切な人にも、ホスピスに入るまたは同様なサービスを受けて穏やかに過ごしてほしい。そのためには貯金や保険が必要。きちんと貯蓄せねば。

    1
    投稿日: 2022.12.27
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    ずっと読みたかった作品。末期の癌患者となった雫が、瀬戸内にあるホスピス"ライオンの家"で残りの人生を過ごす日々。心の中で本人にしか分からない葛藤がありながらも穏やかな最期を迎える姿に、自分が健康に生きている奇跡を再認識した。おやつのエピソードが素敵だし、六花がかわいい。。マドンナの「おやつは人の身体には不必要だけれど、心の栄養であり人生のご褒美」という言葉に、最近読んだ坂木司さんのおやつの本と通じるものを感じた。自分なら死ぬ間際に最後に食べたいおやつは何だろうな。

    4
    投稿日: 2022.12.27
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    何歳になっても幸せにはなれるし変わることはできるということが、これからの未来を明るくしてくれた。 ★印象的なフレーズ 「人の幸せっていうのは、どれだけ周りの人を笑顔にできたかだと思う」

    2
    投稿日: 2022.12.26
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    読みやすい文章の中に、主人公の心の機微が多彩に表現されています。自分の身体が、不自由なく今ここにある有り難みを改めて教えてもらえました。主人公を取り巻くスタッフや島の方々の言葉も美しく、心に残っています。

    1
    投稿日: 2022.12.25
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    ほっこり人が死ぬ系の小説、ハマったためしないのに今回こそはと読んじゃう…… 映像化されたものを見たら泣くかもな〜とは思ったけど おやつの描写とかも含め、映像作品が似合う本だなと思った 死と向き合うとかいうテーマが私自身の中でまだ現実味がなくてハマれないのかもしれない

    1
    投稿日: 2022.12.25
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    非常に心温まるストーリーであり、表現がなされている 読んでいて、自分も地中海にいるよう。外は大雪なのに。 そんな中、出てくる人はやはり死ぬ 後悔、というよりは、その後悔をとおして、大切なKとに気付く。 やはり家族への思いが強い。 自分もやはり家族への感謝や甘えになるのだと思う。 普段からできていければ良いのに。 仕事に関してはほとんどないかな。 仕事での人との繋がりは大切にしたい。 QOLとQOD いかに生きて、いかに死ぬか 旅立ちの衣装に大金を使うことはもったいないことなのか 寄付したほうがよいのでは 金を使うということよりも、その時を楽しむ時間が大切 余命が少ないということはそのチャンスも少ないから色濃くなる。 日々小さな死を繰り返していく(DIE TO ZERO) 自分だったら、最後のおやつはなんだろう。 子供の頃に作ったクッキーや、正月に食べたぽっぽ焼きが不思議と思い出される。

    4
    投稿日: 2022.12.24
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    さらっと読み終わってしまった。 いや、これさらっと読んじゃいけないやつ!と思い、そのまま再読。2回目も同じところで泣くよね。 自分が持っていないものや、できないことばかりに目が向く。でも、すでに持っているものや、できることはたくさんあるはずで。それをもっと大切にするべきなんじゃないかなぁと思った。でも、自分の持ち物ってなかなか目に見えにくいから、そこが難しい。 しーちゃんが言っていたように、もっともっと日々を頑張って生きて、味わい尽くさないと。毎日力を尽くして頑張ったら、たとえどんなことがあっても、あれだけ頑張ったんだからと受け入れられる気がする。それをどれだけ積み重ねていけるか。 結局はなるようにしかならない。苦しくて辛くても、そこできらり光るものを見つけられるか否かは、自分次第なんだな。ろうそくを吹き消したくなったら、また再読してくれ、自分よ。そうなったときにこの本を思い出せますように。

    3
    投稿日: 2022.12.23
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    ぐいぐい引き込まれて一気に読んだ。 自分に死期がせまったら、どうなるのか。他人事ではない。考えさせられる。 こんなに、大切な人達に囲まれて見送ってもらえるかな。疑問。一食一食を味わいながら日々くらしたい。 人は変わろうとすれば、変わる事ができる。印象的な言葉

    3
    投稿日: 2022.12.20
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    読めてよかったと思えた本。 同じ部署の方がおすすめしていて貸してくださった。 私と同年代でホスピスに入り余生を過ごすことになった主人公。 読み進めるにつれて、彼女がだんだん体が思うように動かなくなり、声が出なくなって、、思考が現実とあの世を行ったり来たりするようになり、、、弱っていく姿が悲しい。だけど、死に向かう悲しさだけではなくて、病気になったからこそ出会えた人やライオンの家という居場所、それらがキラキラと自分の存在を肯定してくれるような感じ。 彼女のように逝けたら幸せだろうな。 「人は生きているうちは変われる」 私も、変わりたい。

    1
    投稿日: 2022.12.20
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    優しい本でした。 小さい頃から自分が死んだらどうなるんだろかっていう想像をよくしていました。 死期が近づいたとき、主人公みたいに前向きに生に向き合えるのだろうか、今もきちんと生きたいなと思いました。

    5
    投稿日: 2022.12.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    仕事の休憩中にすらすら読めるが、ほっこりした気持ちになり泣ける本。 優しい話だから刺激を求める人には物足りないかもしれない。 一人の時間を大切にする。美味しいご飯とおやつを食べる、睡眠をとる、大切な人と心地よい会話をする、健康な心と体。綺麗事ではなくそれだけで十分幸せということを改めて気付かせてくれた。 自分が病気になったらこんなに死を受け入れることができるのか疑問だがライオンの家みたいな場所に住むのは憧れる。

    1
    投稿日: 2022.12.19
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    偶に自分が死ぬ時の事を考えるのですが、 いつも得体の知れない恐怖が湧き上がってきて途中で考えることをやめてしまいます。 でもこの本は、死ぬことってそんなに怖くないことなのかもとおもわせてくれました。 まるで本当にもうすぐ死んでしまう人が書いたみたいに一文一文が深く、染み込んでくるような感覚がしました。 思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はいずれ光り輝くことでしょう。 自分の中に膿が溜まっていくような気持ちがする時に読むと、すごく晴れやかにも暖かくもなる本だなと思います。 一度立ち止まって、じっくり自分を見つめ直したい時におすすめの本です。

    2
    投稿日: 2022.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルより 死期が近づくとはこういうことか…と、感じとれるほどリアルな状況にさせてくれる迫真の演技が良かった。 『幸せ』とはどれだけ人を笑わせたか。 笑うことが好きで…いや、とにかく自分は 「よく笑うね」と言われる事の多い人生だった。 幸せだった。 今、笑えることが少なくなっているのは… 人を笑わせていないからなのかもしれない。 以前、笑わせていたか?と、いわれるとそうしていたつもりではない。 では、なんでか? 死期は着実に毎年近づいている事を実感するようになってから、どう生きるか考える事が多くなっている中 『我が人生に悔いなし』 という座右の銘を果たして生きるヒントが得られるかと思い、手にした本だけど…現実味が溢れてるのか、悲しくなるほうが多かった。 最後の家族のやりとりは逆に現実味がなくなってしまって残念。

    1
    投稿日: 2022.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1回め、途中でジーンと来て、後半はもう嗚咽が出るくらい泣いた。1.5回め、後半だけ読んでも泣いた。2回めに通して読んでもまだ泣けた。人前で読むのは避けた方がいい。 有名な本だし、とかいう気軽な理由で購入。前情報は裏表紙の紹介文のみ。2時間半程度で読了。 雫さんはもうそんなに生きられないらしい。でもお腹もすくし、デートもする。なんだ、意外と元気そう。人生の終わりで絶望!お先真っ暗!という感じでもないのかな、と、途中までは思っていた。なんならお粥さんとおやつと六花で奇跡の復活をする話?とか思っていた。甘かった。そんなわけがなかった。 おやつを食べることで、他のゲストの人生を追体験する。ゲストの生きざまがわかる。ゲストが健在か亡き後かで感じ方も変わる。 マドンナからタッチセラピーを受けた頃から、雫さんの最期がかなり近くなる。まだ歩けるけれど、意識もあるけれど、時間の経ち方や、意識の混ざり具合が、健康な私たちとは異なってくる。ああ、行き来するようになってしまったと思ったら涙が止まらなくなった。雫さんが生きていられる時間は残り少ない。かつては絶望していた雫さんが、だんだん生きている喜びを味わっていく。 マドンナやアワトリスさんやタヒチ君、六花や父たちとの関わりで、雫さんは思い残すことはなくなり、自由になったのかもしれない。 もし自分がおやつをリクエストするなら何にするだろう。いまのところ思いつくものはない。この先みつかるかもしれないし、ゆっくり考える時間はたくさんある。だからまだいいかと思い込んでいる。そう思うことができるくらい健康に生きている喜びを知った本であった。また読み返したい。

    3
    投稿日: 2022.12.17
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    人の死は、これからも大切な人の心の中に残っていくものだとわかります。死は怖いことだけど、それに向き合えることで気づける良いこともたくさんあると思います。また、いつか、死と生について考え直すために読み直してみたいです。

    2
    投稿日: 2022.12.15
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    少し前に友人にすすめられていたのを思い出して、手に取りました。読み終わった後、「私に合うと思う」と言ってくれた友人に感謝の気持ちです。 心と体を暖かくして、いつも笑って過ごすこと。 よく寝てよく食べること。 改めて大事にしようと思いました。

    3
    投稿日: 2022.12.14
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    若くして余命を告げられた主人公が、瀬戸内の島にあるホスピスを終の棲家としたところから物語は始まる。 そのホスピスでは、毎週日曜に入居者がリクエストできる「おやつの時間」があり、誰のリクエストかは明かされない代わりにその人のそのおやつにまつわる思い出が紹介される。 よくあるあつーい激励・感動モノと思うでしょ? そんなシーンはなくて、淡々と主人公が亡くなるまでの1か月ちょっとの日々(主に寝てるか食べてる)が描かれているだけなのに、70ページあたりから最後までずっと号泣。 食べて、寝て、生きて、いつか来る死を待つ。 作中で、人生を1本のろうそくに例えた話が出てくる。 消すこともつけることも自らの意志ではままならないが、そうやって命をすり減らし輝くことで誰かの光にもなれるという表現が私はとても好き。 間違いなく2022年ベスト本! 余談だけど、終末期医療の在り方についても考えさせられた。 医療が発展し、健康寿命の延伸が目覚ましい今、Quality of LifeだけではなくQuality of Dyingも個人の守られるべき権利として意識されつつあるのかなあ。 モルヒネワインや音楽、イラスト療法など、緩和ケアは多岐にわたることもこの作品で知った。 ただ現在このようなセラピーはすべてボランティア活動の一環として扱われていると、作中にはあった。 今後こういった緩和ケア関連セラピーは、民間療法の域を超え、エビデンスを積み上げたうえで、国が国家資格化して専門性を高めるなり、きちんと整備していくべきエリアだとも思った。 QODを尊重するのであれば、怪しい民間療法とはきっぱり線引きするべきだと思うから。 それにボランティアのままでは、本業として取り組む人を増やせないだろうし。 とまあ色々考えるきっかけにもなりましたとさ。激しくおススメ!!

    5
    投稿日: 2022.12.14
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    ほっこりする優しい小説だったと思った。 生死について考えるいい機会になる小説だと思う。 ただ優しすぎて自分には少し物足りなく感じた。

    15
    投稿日: 2022.12.14
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    普段はあまり考えたことないけど、生死というものを深く考えた。 特に死については、幸いにもこれまで深く考えることなく過ごせたつもりでいるけど、ああこういうことなんだな…と。 近い未来か遠い未来かは分からないが、いつかは必ずやってくる死 その時が来た際、前向きに考えたい。 そう思わせてくれる内容です。

    5
    投稿日: 2022.12.13
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    突然余命宣告されたら。 私もこんな素敵なホスピスで温かい人たちに囲まれて穏やかに死を迎えられたらいいなと思います。でも雫がこんな死を迎えられたのも雫がそれに値する生き方をしてきたからこそなのでしょう。何となく生きて何とない毎日を過ごしている自分が申し訳なく、今生きていられることを感謝して雫のように強い心を持ちたいと思います。私も突然コロナ陽性になって思わぬ事態でショックを受けながら自宅療養中に読んだので涙が止まりませんでした。

    2
    投稿日: 2022.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    秀作。 書き出しで生い先短い主人公だとわかる。だが、素晴らしい施設に移住して一変する。 小川糸さんの作品は、質素だが上質。 読んで、元気がでる。

    2
    投稿日: 2022.12.10
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    癌で余命宣告を受けた雫が、最後に向かった先は瀬戸内海のホスピス。そこでは、人生の最後に食べたいおやつをリクエストできる。 読み勧めていくうちに、主人公の雫の体は次第に弱っていくのですが、スタッフのシスターや、犬のロッカのおかけで、次第に悲壮的なイメージが薄れていく。 いつかは誰でも、この星にさよならをする時が来ると分かっていても、死は怖いものだと思う。 時間は、やはり有限なものだと改めて思いました。 元気な頃にやっておきたかったこと、元気だからできる事。失って初めて気が付くことばかり。 でも後で気が付くからこそ、今までの人生が貴重だと思うのでしょうね。 気になったフレーズ。 「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう」 幸せと思うか、不幸と思うかは、きっと見方次第なんでしょうね。 私も最後は、こんな場所で人生を終えてみたいなと思う。

    5
    投稿日: 2022.12.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死をテーマにした作品ながらもどこかほっこりさせられるお話。主人公がやってきたホスピスではお菓子の日をきめ、みんなでその日にくじ引きで決められた匿名でリクエストされた思い出のお菓子を食べる。死期が遠い近い関係なく運、その一要素だけで決められる様に少し苦しくなった。 小川糸さんの作品は3作品めだが、今のところハズレがないので今後とも愛読していきたいと思う。

    1
    投稿日: 2022.12.09
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    涙が止まらない‥ 小説で泣いたのはいつぶりだろうか 数百、数千と読んできた中で自分の感性にピタリと合う本が見つけられたときの至福の時間は大切にしたい。

    3
    投稿日: 2022.12.07
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    死を受け入れるということはどういうことだろうか。 ある日突然突きつけられる余命宣告。 残り数ヶ月の命と知ったヒロインが雫が最期の時を過ごす場所として選んだのが瀬戸内のある島にあるホスピス『ライオンの家』 そこでヒロインは最期を迎えるまで、生きること、死ぬことと向き合う。 いつかは人は死ぬ。生まれることと死ぬことは自分ではどうしようもできない。 わかってはいても、死ぬことなんておそらくわかっていてもそう簡単に受け入れられないもの。 でも死を受けいれないといけないときは必ずくるし、でもまだまだ生きたいと思う葛藤は孤独なもので、死の淵にたたされている状態はまさに百獣の王「ライオン」というわけです。 その孤独といってしまえばそれまでのライオンは王であるがゆえに、最強でもあるわけですし、王であるがゆえに幸せだという部分もあり、ホスピス「ライオン」の家はまさにそんな死の淵にいる孤独のライオンが幸せに最期を送れるように作られたところです。 そして、タイトルである「ライオンのおやつ」とは、おやつが束の間の安らぎを与えてくれるように、最期を迎えるライオンの束の間の休息という意味もあれば、ライオンのような心の中の猛獣が暴れださないように餌を与えるという意味もあるでしょうし、おやつが孤独なライオンが人との繋がりを思い出すものなんだととらえることもできます。 この作品のライオンがどんな意味を持つのか、それは興味を持って読んでみるかもしれないあなた次第ということなんだろうなと。 死にたくないとは誰もが思うし、時間は限られているということを実感するのもやはり死の間際にいるときなんだろうなと想像させてくれる作品で、死と向き合う時間がある『ライオンの家』で過ごせる人たちは幸せな方なんだろうなと思える作品。 死の話だけではなく、生きるということは自分だけでなく人に光を与えるということなんだろうなと思えただけで、この本を読んだ価値があったなと思いました。 そして、死を目前にしてもなお精一杯生きようとするヒロインたちに元気と勇気をもらいつつ、自分に置き換えて涙してしまうそんな作品でした。

    5
    投稿日: 2022.12.06
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    残された命をどう生きるか。 受け入れられずに暴れる人、嫌いだった自分を克服すべくキャラを変える人、食いしばりつつも受け入れる人。 それぞれがそれぞれの気づきを得て、死を迎える。そこが良かったです。

    1
    投稿日: 2022.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今まで読んだ中で“一番”と言っていいほど、じーんじわじわと余韻が残った。生きるコトと死ぬコトは対極にあるものではなく、表裏一体。ドア一枚と同じで、生まれる時はそのドアから出てきて、死ぬときはそのドアに入るだけという表現を聞いて、スンっと腑に落ちると共にハッとした。命は奇跡的なもので儚いことを思い知らされる。儚すぎるのだ、命は。私も誰かの光になれるだろうか?

    6
    投稿日: 2022.12.05
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    号泣!!めっちゃ泣いた 日常のありがたみをすごく感じることができた、 毎日をきちんと生きていこうと思います。

    3
    投稿日: 2022.12.05
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    12/4 人は本を読む時、頭の中で無意識に音読している。 そのことを実感した本 音にする手間と時間をかけてじっくり味わいました。 また、言葉一つ一つがとても丁寧だと感じました。 死ぬとわかったら自分はどんな行動を取るか、 そこでした選択が正しいかはわからない。 だけど、きっと、ものすごいパワーを発揮することは間違いない! 最期に食べたい、思い出のスイーツを考えよう!

    9
    投稿日: 2022.12.05
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    生きることと死ぬことが表裏一体でありそのことがとても丁寧に描かれている作品です。 どのページを読んでも丁寧な文章で心が洗わされる気持ちにさせてくれます。 どの登場人物も個性的でありながら、死を迎える準備は、皆思いが等しく同じように感じられました。また、見送った者にもその気持ちが伝わっていて、本当に涙無しでは読めない作品です。 死をテーマにした作品でありながら、とても爽やかな読後感と生きることに勇気を与えてくれる、とても愛おしい作品です。

    44
    投稿日: 2022.12.04
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    久しぶりに泣いたなー。歳をとったからなのか 最初の読み初めの時、もしかしたら奇跡が起きて、雫の癌が消えて、退院するのかなと思ったのです。だけど。違いました。でも、読んだ後は優しい気持ちになれたのは、文章の温かさ。どこかファンタジーを感じたのは、私だけかなー。どうして、このテーマーを書いたのか、著者に聞いてみたい^_^

    4
    投稿日: 2022.12.03
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    ほっこりするお話がたくさん出てきます。 人との関わりや1日1日を大切にして生きようと思える本。 死に向かうときの時間の流れを感じられるような文章の構成がすごいと思いました。本当に、この本に出てくるホスピスがあったら、最期に行ってみたいです。

    4
    投稿日: 2022.12.03
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    生きること、死ぬことについて丁寧に書かれた作品。当たり前の毎日の中に幸せが詰まっていることを気づかせてくれる作品だった。

    1
    投稿日: 2022.12.02
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    死についてちょっと怖くなって考えて とっても今の日々が愛おしいものだと感じた QOL QOD 向き合っていきたいな。

    1
    投稿日: 2022.12.01
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    死に対して怖い感情を抱かせず、思いやりとある作品だった。亡くなった人がみんなこのように過ごせてるといいなと思った。

    1
    投稿日: 2022.11.30
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    定期的に読みたくなる心が綺麗になる話 限られた時間、おやつの楽しみ、後悔しない人生とは?考えさせられる話

    1
    投稿日: 2022.11.30
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    私自身も癌を患い、抗がん剤治療中なので ホスピスに興味あって読んだ。 なんか色々モヤモヤしていたモノが 晴れた気がした。 私も最後は「ごちそうさまでした」って死にたいな

    1
    投稿日: 2022.11.28
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    ガン患者が最期を過ごすホスピスの話だけど暗く悲しく描かれてなくて末期でも新しい発見や感動があり、変わることもできると前向きに生ききることの大事さを教えてくれた。 僕も最近叔母をガンで亡くしたので色々思い出したり、どんな接し方が良かったのかなと考えたりもした。

    2
    投稿日: 2022.11.25
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    対面シートでの電車で読むのはやめた方がよいかと。涙がとまりません。せつなさと読後の心地よさが週末の電車旅にはもってこいです。BOX席や新幹線がおすすめ!今年1番の一気読み!

    3
    投稿日: 2022.11.25
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    24歳で人生を諦めそうになっていた時にこの本を読んで、もう一度仕切り直して頑張ろうと思えました。 主人公やホスピスのスタッフの温かい言葉から、人生の教訓にしたいなと思える言葉をたくさん貰うことが出来ました。

    1
    投稿日: 2022.11.24
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    若くして余命を告げられた主人公が、瀬戸内のとある島のホスピスで過ごす最期の時間。 読みながら数年前に癌で亡くなった大好きな祖母のことを思い出し、何度も涙が出た。 読む人が持つ大切な人を亡くした経験を、優しくゆったりと包み込んでくれる作品だと思う。 人の最期というものが、こんな風に心地よいものであれば良いなと願う。

    4
    投稿日: 2022.11.24
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    自分より若い人が死んでいく話は、感情がうまくコントロールできなかったが、主人公の前向きな気持ちに後押しされた、最後まで読み切れた。 ドラマでは気が付かなかったが、物語の始まりから終わりまで短かったのにびっくりした。 これほど短期間に、人は衰弱して死んでいくものなのか。 一日一日を大事にせんといかんなと思った。

    2
    投稿日: 2022.11.24
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    非常に爽やか、が第一印象。かつての『蜜蜂と遠雷』を読んだ後のような気持ちになった。ただ、裏をかいて読もうとする邪な私にとっては、「感動させようとしてるな」という印象受けた。

    2
    投稿日: 2022.11.23
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    もう一回読みたい!ずっと自分の本棚に置いておきたい!と思えるような一冊だった。主人公が「ライオンの家」で自分の死がくるまで様々な人と出会い、週一で思い出のおやつを食べるわけだが、人には人によって様々な人生があるように感じる。タヒチがいった、大切な人が死んだ後よりも死ぬ前のほうが悲しいという思いが理解できる気がした。普段生きている中で、たくさんの人に支えられて生きているのだなと感じることができる。

    1
    投稿日: 2022.11.23
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    ライオンの家に来てから、余命などなくまるで何年も生きていたような強さとやさしさを感じる少女だった。 思い出のおやつを通して人生を振り返れることって、全員が共感できるのではないかと思う。 おやつの瞬間っていい時間を過ごせたことの方が多いんじゃないかなあ。

    4
    投稿日: 2022.11.22
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    とてもきれいな物語 人気らしいが、自分にはちょっとまぶしい □涙だけが悲しみを表す手段ではないのだと

    2
    投稿日: 2022.11.22
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    若くして余命を告げられた主人公が、人生の最後を瀬戸内のホスピスで過ごす物語。 暗い話かなと思って読み始めたけど、全く違った! 限られた人生をとても前向きに過ごす物語で、読んでいてほっこりして前向きな気持ちになれた。 『病気になって良かったとは、まだ心から言えない。でも、たくさんのギフトを恵んでくれたのは事実だ。』 『私が私の人生を祝福しなくて、誰が祝福するの?』 という言葉はとても心に響いた。 毎週日曜日の"おやつの時間"のおやつの背景にあるエピソードには涙が出た。 読後は"ライオンのおやつ"というタイトルに心がしみた。 多くの方に読んでほしい小説です。

    108
    投稿日: 2022.11.20
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    瀬戸内海に浮かぶ小島・レモン島にあるホスピス・ライオンの家。 余命を告げられた海野雫は、誰にも知らせず、すべてを片付け、人生の最期を迎えようとライオンの家にやってきた。 毎週日曜日、入居者たちが『人生の最期に食べたいおやつ』をリクエストできる『おやつの時間』。 みんな、それぞれ想い出のおやつがリクエストされる。 そして、安かに死を迎える… 雫も、まだまだ生き続けたいという自分の気持ちを認めたうえで、過去の後悔や未来への悲観にとらわれず、今を精一杯生きようとする。 父との思い出のおやつをリクエストする。 雫はすべてのひとやものに感謝の気持ちを込め、『ごちそうさまでした』と。 自分の死を受け入れ、その時を迎えようとしていた。 死を受け入れるということは、そんな簡単なことではない。若ければ若いほど… 死を受け入れるということは、生きることを楽しみ、人生最期の時までを精一杯生きることなんだろう。 人生はろうそく。 ろうそく自身は火を付けられないし、自らは消せない。 自らの命をすり減らして誰かの光になる。 そうしてお互いを照らす。 瀬戸内海の小島・レモン島。 あたたかな風景が目に浮かぶ。 あたたかな気持ちで人生最期の時を迎えることができるだろう…

    10
    投稿日: 2022.11.20
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    帯の「人生の最後に食べたい"おやつ"は、なんですか」が気になって購入。 ホスピス「ライオンの家」の入居者の人生を表す、おやつ。 新しい入居者である主人公の雫は、おやつを通して死と生を考える。 死を受け入れるとは?生とは?死とは?死は終わりなのか、旅立ちなのか? 食事を通して人生について考えてしまう。それは暖かく、悲しくも笑顔になる物語。

    2
    投稿日: 2022.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2022.11.19読了 若い女性が癌を患ってしまい、瀬戸内のホスピスでの生活を始める物語。 死を受け入れるってどうゆうことなんだろう。 否認⇨怒り⇨取引⇨抑うつ⇨受容って段階を踏むことや時には矢印を戻りつつ受け止め行くって教科書ではならった。 受け入れたって頭では思っていたとしても、悲しみや怒りが込み上げてきたり割り切れるものではないよなー。 若いうちに亡くなることや大切な人とお別れすることはやっぱり悲しいことではあるけれど、この本では死はただ悲しいだけじゃないんだよって伝えてくれる。 でも宗教じみた喜ばしいってことを言いたいのではなくて、時期はそれぞれあるだろうけど、いつか皆がたどり着くものであり自然な流れであること。恐れる必要はないんだよって。 それと同時に、死を迎える物語なんだけど、今生きてることそれを大切に、生きてるからこそ出来ること感じることができるんだよ!って応援された。 最期の迎え方、自分らしい生活を送ること。睡眠や食事、ほどよく人との関わり、穏やかに過ごすこと。 いつか家族の最期を迎えるときがくるとするならば、少しでもその人が送りたい穏やかな生活ができるよう サポートができるといいな。

    2
    投稿日: 2022.11.19
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    事前情報なしで読み始めたので、 初っ端から、舞台がホスピスで、 もう、ちょっと気分が沈んでしまった…けど、 瀬戸内の描写はいつでも、私の心を穏やかにする。 3年弱であったけど、瀬戸内を眺める高松にいた。 ホントに穏やかな海に、ポコポコと浮かぶ小島。 確かに、心も癒され、どんどん悟りが開かれる感じがする。 死が迫る病気になることとは、比較にならないけど 私も人生の転機で、 自分にはどうにもならないこと、受入れるしかないことを経験して、それから、 以前より明らかにあるがままを受け入れる事ができるようになった気がする。 そして、その時その時をありがたく生きるということを、それまでの私よりは意識するようになった。 常時…は、なかなか難しいけど。 人生は蝋燭の火だから、自分で付けたり消したりはできないけど、それでも、火が灯っているだけで 誰かの灯りになって、お互いを照らしている…… 朝の電車の中で かなりココロに響きました。 今、過ごしている時間に感謝をして 日々生きていかねば。

    3
    投稿日: 2022.11.19
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    これは余裕の★5です。 自分の中の「死」に対する考え方に相当な影響を与えてくれました。最近身内をガンで亡くしたこともあり、終末医療的なものを間近に見てきたので、殊更感慨深い作品となりました。 もちろん現実の闘病は辛く、こんなポジティブなことばかりではないのでしょうが、亡くなる前にこの本を渡せてたらなぁ、と思います。 主人公が病魔におかされていき、最後は現実と空想の区別もつかなくなって行きながら生き抜く姿も健気で心打たれます。 最近旅行に行けてないのもあって、レモン島の描写が凄くステキに映りました。モチーフとなった島があるんでしょうか。行ってみたい!

    17
    投稿日: 2022.11.18
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    余命わずかの登場人物、雫がホスピスで最期を迎えるまでの話。そして迎えてからの話。死に対しての恐怖心や、悲しさはもちろんあって、この本を読んでより強く感じて切なくなった。けどそれだけじゃなくて、今生かされていることの有り難みや幸せを感じられる一冊でした。マドンナの言葉が素敵。思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光輝くことでしょう。食事、家族、友人、恋愛、仕事、いろんなものとの関わりを大切にしようと思った。

    2
    投稿日: 2022.11.18
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    死は漠然と怖いもの、恐ろしいもの、暗くて深いところだって思ってた。 でもこの話を読むと、キラキラしてて、人が最後の最後に行き着くもっとも幸せな場所なんだと感じる。 死の間際になって、特別なことが起こるわけではないし、感動的なことが続くわけでもない。 でも、死がすぐそこに迫っているからこそ、生きている時に日々の当たり前から輝きがわかるのかもしれない。 雫がなにも我慢することなく、一番幸せに旅立つことができてよかった。

    1
    投稿日: 2022.11.17
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    レモン島に行きたくなった。 あと、ミルクレープも食べたくなった。 あれ美味しいよね笑 死は人生最大のオーガズムらしい。

    2
    投稿日: 2022.11.16
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    図書館から借りて読んだけど、読み終わってすぐ読み直しました。 泣けました。2回読んでもやっぱり泣けました。

    8
    投稿日: 2022.11.14
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    本読んで泣いたこと久しくなかったなぁって。 なんで泣いたんだろう。 雫と同世代だからか 生と死について考えたからか ままならないことを受け入れたつもりでいたからかな たった一月のお話の中の あの中身の濃さを 涙した理由を じっくり探ってみたいなと思いました。 ライオンのおやつ 読んでよかったです。

    6
    投稿日: 2022.11.13
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    海野雫は癌になり余命宣告され、余生を瀬戸内のホスピスで過ごすことに。 おやつの時間に自分の思い出のおやつをリクエストできる。 養父の誕生日に小さい頃自分が作ったおやつをリクエストした、その日に長年会ってなかった父と再会。 父と再婚相手との間に娘が生まれていて、一緒に会いにきてくれた。 自分は1人ぼっちではなくて、血を分けた妹がいたことが嬉しかった。 33歳にしてこの世を去ることになるが、最後まで人生を楽しみ精一杯生きて、生きる喜びは生きているから感じることができると言うことを描いたストーリーは感動した。

    2
    投稿日: 2022.11.12
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    雫さんの周りの人、関わる人達がただただ優しくあたたかいなあと感じました。 若くして病気になり、余生をホスピス ライオンの家で過ごす。育てのお父さんには会って欲しいなと思いながら読み進みてました。 何となく理想的な人生最期の迎え方だと思います。自分もそうでありたいと。 さて、おやつの時間にリクエストするなら 私なら何にしようか?答えはまだ出てきません。未だに作品に出てきたようなエピソードのあるおやつに出会っていないように感じます。鈍感で気づいていないだけかもしれませんが。

    25
    投稿日: 2022.11.12
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    小川糸さんの作品は文章として読むのは初めてで、以前、ツバキ文具店をドラマで見た事はあった。 静かな良い話だった。 だからライオンのおやつもきっと気に入るだろうと思っていた。 評判も良かったし、2020年の本屋大賞2位だし。 「ライオンのおやつ」は死の直ぐ傍を描いているのに、何処かおとぎ話のような感じだった。 内容は全く違うけれど、このおとぎ話感は、 にじいろカルテというドラマを思い出させた。 出演者に好きな俳優さんが多くてなんとなく見始めた。 こんな場所有るわけ無いと冷めた自分が突っ込みを入れつつも、あっという間に取り込まれてしまったっけ。 こんな場所、有ってくれたら嬉しいけど有るわけ無い、という点ではライオンの家も同じだったが、今回「ライオンのおやつ」はそこまで感情移入できなかった。 温かみを持った、寄り添ってくれるタイプのお話なのだということは分かる。 頭では。 ただ心まで持っていかれたかと言うと、そうでもなかった。 おかしいなぁ…本でも詩でも絵画でも音楽でも、ウルウルすることあるのになぁ。 こんなに皆さんが心を震わせているのに、残念な私だ。 たまたま、少し冷ややかな心持ちの時期なのかもしれない。 今、同時進行で何冊か読んでいて、その中の1つがヘビーな物だから、心がそちらに持っていかれてるのかもしれない。 いつかまた、そうじゃない時の自分で読み返してみたい。 それでも、百ちゃんのお習字の文字が「生きる」であったところは、その太い字が目に浮かぶようだった。 「死を受け入れるということは、生きたい、もっともっと長生きしたいという気持ちも認めることなんだ」という雫の言葉が印象深い。 それから、雫がマドンナにずっとこの体のままでいたいなぁと正直に打ち明けるシーン。 「それを認めてしまったら自分が苦しむだけだから、丁寧に封印していたはずなのに。」 私は雫のように自分の死を突き付けられてはいないけれど、「人が自分の心を守るために封印する術を持っていること」、それは知ってる。 だから雫の気持ちというより、ああその感覚は分かるよと自分事として印象深かった。 全体的に柔らかい空気に包まれた作品の中で、私が一番リアルにドキリとさせられた言葉は152ページにあった。 「あともう少し。あともう少しだけこの断崖に立っていれば、あっち側の世界へいける。」 結果的に雫はライオンの家で過ごすうち、断崖のきわだと思っていたこの時間に対しての考え方が、もっと幸福なものへと変化するのだけど。 初めてきちんと意味を知った言葉もあった。 六花とは雪の結晶をあらわしているんだな。 函館を何度も訪れた事があるのに、あの有名な六花亭の名前の由来すら、当時の私は気にも留めていなかった。 ポーションミルクのスジャータもそうだ。 お釈迦様が悟りを開く際にミルク粥を差し上げた少女の名前がスジャータだった。 そして大好きなお粥についても。 お粥の効能は理解していても、粥有十利(しゅうゆうじり)という言葉をしらなかった。 内容にどんな感想を抱こうと、無駄になる本なんて無いよね。

    22
    投稿日: 2022.11.12
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    _ そうねー。 『生きる』 に、まつわるお話は 色々と読んできたけど あぁ、この人 ホントは あっちいってから 書いてんじゃねーの? て、感じだったかなぁ。 綺麗なお話しだけ。 なんかじゃないよね

    1
    投稿日: 2022.11.12
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    若くして余命宣告を受けた雫が残りの命を懸命に生きるお話。 最初はひとりぼっちだったけれど、周りの人達との関わりもどんどん広がっていく。死を受け入れつつも充実した毎日を生きる雫。素敵だな…と思いました。

    13
    投稿日: 2022.11.09
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    ほのぼのとしたかわいい表紙にひかれて手に取った本。 ホスピスが舞台の話…なので、少し身構えて読みましたが… 悲しい気持ちよりも、切なくて温かい気持ちの方が強く残る、印象深い話でした。 当たり前の日常は、当たり前じゃないこと。 日々漫然と過ごしてることに反省。。。

    4
    投稿日: 2022.11.09
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    60代も後半に入って人生の終着点が目に入ってきたなぁと思うとき。母の年齢まで生きていられるならあと30年弱、とは言え明日かもしれない。 若いと言われる年齢で余命を告げられた雫が、苦しみながらも静かに幸せな気持ちを持って暮らしていく姿を見せてくれる。 幸せだったという想いで終われたらいいな、残していく人達が幸せな気持ちで暮らしていってくれたらいいな。

    5
    投稿日: 2022.11.09
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    素敵な装丁に惹かれて読んでみたかって本。 文庫でようやく読んでみた。 瀬戸内のホスピスが舞台。 毎朝のお粥や家の人々の関わり、日曜日のおやつ、どれも1日1日過ごすことの尊さを感じる。 徐々に体力がなくなったり痛みが強くなる時のマドンナの関わりがとても素敵で、自分も最期をこんなふうに過ごせたらと感じる。死というものを決して怖いもの、マイナスなものではないと感じさせてくれる作品だった。

    4
    投稿日: 2022.11.09
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    一昨年に他界した叔母を思い出しながら読みました。人生の最後の迎え方は、人それぞれなのだろうけど、この物語のような心持ちで最後の時を過ごせたら良いな、と思いました。

    1
    投稿日: 2022.11.06
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    寿命が残りわずかな癌患者が人生最期の日々を過ごすホスピス。主人公は投げやりな気持ちで入所したが、旅立ちまでの間に、マドンナや調理スタッフ、ボランティアや他の入所メンバーとの交流(看取りも含む)を通して、生きることの素晴らしさを再発見し、穏やかに死を受け入れていく様子が描かれている。 病状が日に日に悪化していくなかで、夢と現実を行き来する描写が増えていく。ところが、死への恐怖感が減り、やわらかい太陽の光を浴びて輝く穏やかな瀬戸内の海を見ながら、まどろんでいるような気分になった。死は苦しいものというよりも、人が変化する1つのステージといったイメージを少し持つことができた。 登場人物(ホスピスの癌患者)の中で最も自分に近い人は「先生」だった。プライドが高く醜い側面が剝き出しになって描かれているが、最後は素晴らしい人格を取り戻していく。ホスピスのマドンナ曰く、人は最後の瞬間まで良い意味で変わることができる。最後まで諦めずに変わろうと「もがき続ける」ことに生きる尊さがあるのだ。それに気づいた時に、死への恐怖から救われるのだ。 とてもベタな感想で申し訳ないのだが、毎日朝が来ること、五感を感じて暮らせることがどれだけ幸せなのかを思い知った。 相変わらず自分は、職場で顔をしかめていてイライラしている時が多い。朝起きて会社に行きたくないことが多い。ちなみに次の週明け通勤も嫌である。この本を思い出せば、毎日朝を迎えることができることに感謝し、胸を張って通勤できそうだ。

    30
    投稿日: 2022.11.05
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    島と食べ物と愛あふれるおばさん。安心して心ときはなてる小川糸ワールド。 ホスピスが舞台で主人公は余命少ないので涙は必至だが、ベタつかないし、素直に「死をこのように迎えられたら」と願える。

    1
    投稿日: 2022.11.03
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    電車で読んじゃだめなやつでした。だらだら泣いてしまった。 想像だけでこんな体験をこんなにもリアルに描けてしまうものなのですか。作者さんお元気でいらっしゃいますよね。実体験ではないんですよね。 感情の起伏がリアルすぎて読んでいて心がずっとざわざわした。 最期、幸いに終わりを迎えているとは思うのだけど私にはまだ死を思うことは怖ろしくて、幸いなのかなと疑問に思いながら読み終えた。みんな幸いだと思いたいということなのかな。 数年後に読んだらまた見え方が変わりそうな良き本に出会えました。小川さんの別の本も読みたい。

    3
    投稿日: 2022.11.02
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    とてもよかった。ほっこりしてて、しんみりしすぎてないけど泣けた。じわっと。 死んだ後のことも悪くないんじゃない?と思ったし、誰かが思い出してくれたときは地球がぼんやり明るくなる、というところは印象的。 読んでよかった。

    2
    投稿日: 2022.11.01
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    33歳の若さで癌になり、「ライオンの家」というホスピスに入居した女性のお話 海野雫は癌になり、医師からは余命を告げられる 育ての親の叔父とはもう何年も会っておらず、一人で死ぬことを決め、瀬戸内海にある通称「レモン島」のホスピス「ライオンの家」に入居する ライオンの家では毎週日曜日に入居者達がメニューをリクエストできる「おやつの時間」が存在する 島での穏やかな日々を送り過去の自分を振り返ると共に、「死」というものと折り合いをつける物語 ドラマを先に視聴していたので、ストーリーは既知 ドラマは原作のテイストを損なうことなく、他の入居者達の背景まで想像して上手くストーリーを作り込んでいたように思う なので、原作では他の入居者の描写が少な目でちょっと肩透かしをくった気分 それにしても、小川糸さんは妙齢の訳あり女性が一人で新たな土地で暮らす物語が沁みるなぁ 私が今まで読んだのは、食堂かたつむり、つるかめ助産院、ツバキ文具店、キラキラ共和国 等々 いずれも生い立ちや家族に事情があってという設定だなぁ 「ライオンの家」の由来は、ライオンは百獣の王であり、襲われる心配がないので安心して食べたり寝たりすればよいとの事から ま、実際のライオンはそうそう安心して生きられる環境でもないんだけど、そんなツッッコミは野暮ですね 癌患者の体の痛みと心の痛みを取るには、安心できる環境は必須でしょうねぇ その二つを取り除かなければ幸せな最後は訪れないのだというのも納得 死の捉え方について、マドンナは 「こちらからは出口でも、向こうから見れば入り口になります。きっと、生も死も、大きな意味では同じなのでしょう。私たちは、ぐるぐると姿を変えて、ただ回っているだけですから。そこには、始まりも終わりも、基本的にはないものだと思っています。」 と言っているけれども、扉の向こうがこちら側からはわからないから不安なんですよねー まぁ、ぐるぐると回っているだけというのも輪廻転生の概念というだけであって、死の向こうは「無」と思っている人にとってはその恐怖は拭えないような気がする 雫さんは死をどう受け入れたかというと 「死を受け入れることとは、生きたい、もっともっと長生きしたいという気持ちを正直に認めること」 と認識したようだ ただ単に自分が死ぬという現実を受け止めるだけでなく、より生きたいという内面を認めて、それでも自分がいずれ死ぬという事を受け入れるのはよりハードルが高い 果たして、自分が同じ立場になった場合、ここまでの気持ちに到達できるかどうか…… QOLとQOD 自分にとって死はまだ身近なものとしては感じていないけど もしかしたら何かの事故で急に死ぬ事もありあるわけで、そんなに遠くにあるものではないんんだよなぁと思った もし自分が雫さんと同じように末期癌で余命宣告を受けたらどうするだろうと考えてみた 多分、仕事を辞めて実家に帰るんじゃないかな その前に、こっちの知り合いや家族にもちゃんと事情を話して別れを告げて もしかしたら、facebookとかで知り合いには事情を公表するかもね 人に知られても構わないような死に様を見せたい欲求はある 存分に生きて満足に死んだと思われたいかな マドンナの言っていた 「死って、最大級のオーガズムみたいなもの」 という解釈 確か臨終の際に神経細胞が破壊されていく時に、エンドルフィンが大量に分泌されるとか聞いた事がある なので、あながち間違いでもないかもしれないですね そんな未知の体験ができるという意味では死に対して恐怖という感情だけではないかもしれない あと、自分ならどのおやつをリクエストするかも考えてみた 思い出のおやつという事なら、子供の頃に母親と作ったドーナツをリクエストするだろうか? 他の登場人物達もそうだけど、やはり思い出のおやつは子供の頃に食べたものになりがちなんでしょうねぇ

    2
    投稿日: 2022.10.31
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    死について考える機会になる本 自分もいつかは死ぬし、その時にどのような感情を抱くか考えさせられた 今この時を生き、生きている幸せを常々感じるようにしたい

    5
    投稿日: 2022.10.31
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    癌に犯された主人公が最後の場所として ホスピスを訪れる所から始まる 死に向かってゆく物語だが悲壮感はなく 優しい描写で死が怖くないものだと 思わせてくれる。おやつの描写も実際に そこにあるかのようにリアルだった。 ただただ優しく生きている事に感謝

    2
    投稿日: 2022.10.30
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    あらすじだけ見ると、明るい気分になれるお話ではないはずなのですが、読んでいてなぜかあたたかい気持ちになれる本でした。 生きることと向き合う主人公の姿勢が、小川さんの柔らかい文章で描かれています。 死とは誰にでもいつか必ず訪れるもの。その時に、私は「この人生も悪くなかった」と思えるのかな。 そんなことを考えさせられました。

    2
    投稿日: 2022.10.30
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    単行本が出てから文庫本発売するまで、ずーっと待ってた。読み始めたら一気。あたたくてほっこりする、雫ちゃん(主人公)の強さを感じた。

    5
    投稿日: 2022.10.29
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    死んでいく人の気持ちをなぜこんなにも分かるんだろう、いや、分かるんじゃなくて想像なのか。最も身近な人の死に遭遇し寄り添ったのかな、、とかあれこれ考えてしまうほど、リアルに思えた。 死を受け入れるなんてどんな感じか想像つかない。悲しみ、絶望、怒り。。その後に得た悟りのようなところに行き着いた先の死。。流石に雫ちゃんが亡くなる時は涙が出てしまった。 取り巻く人々もみんな優しくてそれぞれに素晴らしい。特にマドンナの凄さと言ったら。次々とあんな風に人の最期を送り出すなんて、鋼のメンタルどんだけーと思ってしまいます。 こんな風に死を迎えると言う方法もあるんだな、と。そして温かい読後感。想像以上に良かったです。

    6
    投稿日: 2022.10.29
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    ☆5 「死」がテーマということもあり重めのお話かと思っていたのですが、登場人物がみんな温かくて…とても優しい気持ちになれる素敵な作品でした❁⃘*.゚

    25
    投稿日: 2022.10.28
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    泣けると評判の本。 雫が最期まで生きる様子を温かく描ききる良作。 マドンナの言葉ひとつひとつが優しく励ましてくれる。 百獣の王のもとで、何にも恐れず、ゆっくりと過ごせる。 そんな意味のライオン。 人生なんて百点満点にはならないけども、 最期まで生き抜くことの難しさと大切さがじんわりとしみる。 ぜひとも、時間をとって本の世界に沈みこんでほしい。

    2
    投稿日: 2022.10.27
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    自分に置き換えてなかなか考えられないけども 人の奥底に潜む考えがまだまだある気がしました。 私たちはあたりまえではないけど、あたりまえみたいな今ある幸せや感謝を思った以上に見過ごしている、という比ではないくらいに見過ごしているんだと思います。と同時にこれは無意識だと気づけないものなんだと感じます。 私も少し前にうさぎを亡くした時、あたりまえの幸せを見過ごしていることに気づいたけれど、その感覚が時間と共に薄れてしまっていたことに気付かされました。 もう自分が死を受け入れたって思い込んでも、もっと深いところにまだ生きたいって感情がいる。それ自体を受け入れるって言うことが本当の意味での受け入れること。というのが深かったです。 これから、親しい存在を失う場面に遭遇する仕事柄、マドンナの『どんなに多くの方を看取っても、完璧というものはなくて、もっとああしてあげればと言う後悔の念が残ってしまう。』が印象深かった。 半分も行ってないくらいで泣いてしまいました。最後の方ずっと泣いてたし。

    2
    投稿日: 2022.10.26
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    感想を打ってる今も涙が出てくる。 生きてるうちにこんな素晴らしい作品に出会えた事に感謝したい。 いつかくるであろう死に逝く瞬間まで一日一日、今この瞬間大切に生き抜こうと思う。 絶対手放す事のない大切な一冊になった。

    8
    投稿日: 2022.10.24
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    しずくさんの最期の日々、ていねいに書かれていて、読み応えありました。 人はどのように幕を閉じるのか…小川糸さんのていねいな暮らしのテイストが、あふれてるように感じました。

    2
    投稿日: 2022.10.23
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    余命宣告を受けた雫が、瀬戸内の島のホスピスで過ごす日々の話。 食べることは生きることで、たくさんの食事が大切に大切に書かれていたのが印象的。私も「ごちそうさま」と言えるように生きたいと思わせてくれる作品でした。悲しいけれど、それ以上に温かかったです。

    1
    投稿日: 2022.10.22
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    とてもいいお話でした。読後感もじんわり温かい感じ。 まさに大往生ってこういうことなんだなと思いました。病気で寿命が見えている人も、考え方次第で大往生できるんだなと感じました。余命が宣告させるにせよ、寿命で死を迎えるにせよ、悔いのないように生きたいと思わせてくれる作品でした。ただ、不慮の事故などで死を迎えてしまった人にとっては、本当にやるせないなぁ…と思います。だから、私は明日何が起きてもいいように、精一杯生きたいと思います。 途中に出てくる、おやつも美味しそうです。そして、そこにある思いにも感動します。 人にも薦めたいなと、思いました。

    8
    投稿日: 2022.10.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    たった一月の話なんて思えないくらい本当に『蘇』のような濃さだった。 決して人前で読んではダメなくらい、お腹が筋肉痛になってしまうくらい号泣してしまった。 読んで良かった。

    6
    投稿日: 2022.10.22
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    とてもやさしく、強く、美しい物語。シンプルで、彩り豊か。水彩画のようなすばらしい作品。本当に力のある作家さんだなあ、と心から思った。

    3
    投稿日: 2022.10.22
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    涙必至!!! ※ご自宅で読まれることをおすすめします。 単行本の時からずっと気になっていて、文庫になったタイミングで購入。 小川糸さんの登場人物たちが本当に温かい人ばかりで、読んでいて気持ちが良い。 物語は瀬戸内海のレモンの島にあるホスピス ホスピスという施設の概要は知ってたけど、こういう風に物語になると 生きることのありがたさや、ちょっとした事が素晴らしい瞬間だったりと考えさせられます。 みんなの最後のおやつ、食べてみたいなぁ〜 雫やマドンナ、タヒチ君たちのセリフに何度も涙腺を壊されて、電車の中で必死に堪えてました… 自宅でゆっくり、そして思いっきり涙を流しながら読むのがおすすめです!

    4
    投稿日: 2022.10.21
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    ライオンの家というホスピス、マドンナやタヒチさん、シマさんとマイさんなど、魅力的なんだけど余りに現実感がないように感じられて、話に入り込めず消化不良で終わりました。 ホスピスで暮らす最後の時間。こんな風に過ごせたら、こんな人たちと会って爽やかな気持ちで生きられたら。じんわり感動できたりしながら、ふと我にかえったりして。 自分の読む時のコンディションにもよるのかもしれません。もっと入り込みたかったな...

    2
    投稿日: 2022.10.20
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    小川糸作品を読んで毎度思うが、 今作もゆっくりと、大事に味わう一冊だった。 ページを捲るのが勿体ない。 終わらないでほしいと思うほど。 この人の作品がとても好きだ。 病気になって、もう治らない。 あとは死ぬだけと知らされた時、 死ぬ事が怖いのか? 死ぬほど弱っていく自分に 耐えねばならないこれからが怖いのか? とてもリアルに考える。 でも、本当にお迎えが近い時、 こんな最後を迎えられたらと 思わずにはいられない。

    7
    投稿日: 2022.10.20
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    文庫版が出るのを心待ちにしていました。 若くして末期がんに罹ってしまった主人公の最後の日々を描いた悲しいお話、のはずですが、読んだ後は心が温かくなり、自分の生きる何気ない日々を愛おしく感じる名作だと思います。 主題にもなっている「おやつ」や、お粥などの食べ物、物語に出てくる人々、島の空気や風景等々、一つひとつの描写がとてもあたたかく、何度でも読み返したくなる一冊です。

    2
    投稿日: 2022.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    雫は若くして癌となり、辛い治療を続けていたが、とうとう余命宣告を受けてしまう。  その残りの人生をたった一人で瀬戸内海にある小さな島のホスピスで過ごすことを決める。  そこでは毎週日曜日に入居者がリクエストできる『おやつの時間』がある。だが、雫はそのリクエストを決めることが出来ないでいた。  人は生まれてきて、生きて、いつか逝くべき場所へいく。  これは最後の生き方を描いた物語。  誰もが迎えなくてはならない死。  できれば、こんな風に受け入れたいと思いながら読んでいました。勿論、病になってしまい、それと戦い、余命を宣告されることはとても苦しくて辛いことだと思います。  でも、オコナーの言葉ではありませんが『悲しみは人生の親戚』であるわけです。誰もがその親戚を抱えて生きているのだと、改めて思いました。  勿論、ホスピスの中には雫の苦手な人もいるし、仲良くなる人もいる。  ですが、彼らが明日を迎えることが出来ないことがあることも事実だというのが哀しい。  ですが、それでも明日はやってくるし、日曜日のおやつも食べることが出来る。この幸福を感じられる人は幸せだと、そう雫は幸せの最後を味わっているのだと私は感じながら読んでいました。  難しいですね。生きることと死ぬことを描いた作品の感想を書くことは。  でも、私はこの作品には意味があると強く思うのです。生きていた良かった、幸せだった、美味しかった。  感謝の言葉があふれ出るこの作品は苦しい思いを抱えている人に必要だと感じるからです。  明日を迎えることができることの幸せを、食事を美味しく感じることができることの幸福を、数が多くなくても自分を理解してくれる人が傍にいることに感謝を……。  そんなことを思わせてくれる一冊でした。

    34
    投稿日: 2022.10.17
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    しーちゃん、と自分のことを呼べる環境。 各各の思いの詰まったおやつ。 死を受け入れるまでの雫の感情の変化をせつないくらいにリアルに感じる。 ライオンはもう、敵に襲われる心配がないのです。安心して、食べたり、寝たり、すればいいってことです。 私も最期を迎える時は、ライオンの家のような場所で穏やかに過ごせたらいいのになぁと思う。

    5
    投稿日: 2022.10.17
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    主人公が亡くなる悲しい話なのですが、なにか暖かさが残りました。読み終わって、ワインを買って空を見上げてしまいました。

    2
    投稿日: 2022.10.15
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    ドラマを先に観たのですが、原作はまた違った世界が広がっていて惹き込まれてしまいました。 もし自分が主人公の立場になったらどうしたか、何が出来るか。 何度も考えてしまいます。

    5
    投稿日: 2022.10.14
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    感想 最期にもう一度日々の輝きに目を向ける。どんなおやつを食べたいか、自分は何を好きなのか。自分なら何を選ぶだろうか。そもそも選択できるのか。

    2
    投稿日: 2022.10.14
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    とにかく泣けました。 こんな最後を迎えられたら良いなと思いました。 ドラマ化されたの見てみたいです。

    4
    投稿日: 2022.10.13
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    NHKでドラマ化されました。 ドラマと本書は多少の違いはありますが、どちらも良かったです。 こんなホスピスが本当にあったらいいなと思いました。 ハードカバーで読了していますが、文庫化されたので購入しました。

    2
    投稿日: 2022.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小川糸さんの本は読みやすく、もったいないと思いつつあっという間に読了してしまう。 終末期、ホスピスという重い題材だけど、重すぎず温かい。「ごちそうさまでした」と言える最期、いいなぁ。。。 癌治療・終末期医療、1番は癌の特効薬ができて苦しむ人がいなくなることだけど、ライオンの家みたいなホスピスがあったら救われるのかな。

    3
    投稿日: 2022.10.11
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    待望の文庫化! 読みやすくて、 さらっと短時間で読めました。 終末期医療、ホスピスという 重いテーマのお話なんですが、 周りの人達の優しさが溢れていて そんなに重く感じることなく 時間は流れます。 ずっと涙が止まりませんでした。 タヒチ君と六花にはやられました。 ただ、雫ちゃんが亡くなってからのお話、 特に妹家族の、雫ちゃんがそこにいるような… のお話は、??でした。

    12
    投稿日: 2022.10.10