Reader Store
ライオンのおやつ
ライオンのおやつ
小川糸、くのまり/ポプラ社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

1352件)
4.3
618
506
148
21
4
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まず第一に瀬戸内に行きたくなりました。笑 行ったことがないですが、文章を読んでいるだけで瀬戸内の穏やかで心地の良い情景が、自然と浮かんできます。それだけで癒されますが。 海、レモン。実際に見て味わって、わたしも癒されたいですね〜。 内容はかなり前に読んだのであまり覚えてないですが、全体的にほのぼのしていて和みますが、まあ要所要所で号泣した記憶があります。笑 ハンカチ片手に読むのをお勧めします。

    3
    投稿日: 2022.04.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今月読んだ本の中で一番感動した。 もう何回も何回も泣いて、 いつものタリーズで読むのではなく、 家で読んだのが正解だった。 『今』の時間をもっと大事にしよう!!

    2
    投稿日: 2022.04.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    余命がいくばくもない事を告げられた主人公は、瀬戸内海のレモン島のホスピスで過ごすと決め、残りの日々を、育ての父親や子どもの頃の日々を思い、亡くなった人の愛犬六花と心を通わせ、島でワイン造りを目指す青年やホスピスの主のマドンナとふれあい、感謝の思いに満たされ、生を終える。週に1回の人生の最後に食べたいおやつのリクエスト、私は何をリクエストしようか。 何だか読んでいて、切なく、哀しく、ちょっとつらかった。

    1
    投稿日: 2022.04.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    読友さんの泣き本に入っていた。人生の最後を過ごす場所として瀬戸内の島にあるホスピス「ライオンの家」。死を扱う内容だが、人生への感謝に満ち溢れていた。余命が短い期間に自分の死を受け入れることができるだろうか。将来、自分自身で決着をつけなくてはならない。この本ではそれを手助けする人、犬、おやつが出てくる。死への恐怖は自分にはある。死の直前に死を受容し、人生を感謝し、安らかな最期を迎えられるのか。2日間の読書だったか若干でも向き合えた。さらに、自分の両親や家族、友人の最期にどう向き合うべきか、真剣に考えよう。④

    74
    投稿日: 2022.04.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ★4.5 生きることは、だれかの光になること。 ささくれだって荒れて、疲れ切った心に染み渡る。普段の当たり前な日々。生きることって素敵だなってしみじみ思える話。 全ての人があたたかい。 全ての食べものが味わい深い思いやりに溢れてる。 言葉の選び方がまろやかでやさしい。 粟鳥洲さんのエピソードにやられた。 とにかく、よかった。

    4
    投稿日: 2022.04.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一気読みでした。 病気で余命が短い主人公が、ライオンの家というホスピスに入り、そこで残りの時間を過ごします。 当たり前のことが素晴らしいことなのだよ。と、言われているような感じがしました。 生と死の間で揺れ動く主人公は、胸が苦しくなりましたが、誰もが通る道であること。 そして、常に感謝。1人で生きているのではない。そう思いました。

    4
    投稿日: 2022.04.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「人生の最後に食べたいおやつは何ですか?」 から思い浮かぶストーリーは、主人公の雫が死に向かう苦しくて悲しい話だと思った。 でも、自分の死を受け入れ、自分らしく死を向かい入れるために『ライオンの家』を選ぶ。 そこでの短くも豊かな日常が美しく、否定的に感じられる「死」というものが前向きなものに思えた。 読みながら、涙が溢れてくる本は久しぶりだった。悲しい涙ではなく、あたたかい涙だった。 でもまだ私には、自分の死を突きつけられて、強くいられるかは自信はない。

    3
    投稿日: 2022.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    幸せそうに見える人が幸せであるとは限らない。この本には、そんな感想を持ちました。雫は一般の家庭とは違う恵まれない境遇。高校生から自分ではどうにもならない理由で一人暮らし。運命を受け入れ、強く無理して生きていったが、若くして癌になり、側からみれば踏んだり蹴ったりの散々な人生だが、死ぬ際にいい人生だったと納得できたことは意外で、深く考えさせられた。 幸せの形ってなんだろう、と思う。自分も人にわいわい囲まれていた時期もあったが、なぜか満足できない時があった。子供が居て幸せなようでも、そう感じない時もあったり。結局、幸せって自分にしかわからないことだ。 たまにもう結構生きたし、死んでも仕方ないかなんて思う時があるが、いざ死が目の前に来た時、雫のように強く生きたいと思うのだろうか。自分はカッコつけてるだけで、死を突きつけられたこともないのに、もう今度からそう言うことを言うのはやめよう。 人生は無い物ねだりかもしれない。今、ここにあるものに満足できないことは、イコール不幸なんだろうと思う。ラストは泣ける。人生は長く短い。無駄に見えることが、そうでもなかったり。仕事、プライベート、趣味、スポーツ、家族、どれかやっておけばいいなんて、うまく言えないが、そんな単純なものでもなさそうだ。

    3
    投稿日: 2022.04.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    とっても泣ける。本当に泣ける。 終盤に限らず、序盤からも泣いてしまう。 主人公自身が死に向かう小説はそんなに多くはない気がする。 心が苦しくなりつつも、でも生きることの素晴らしさ、美しさ、そんなことを伝えてくれる1冊。

    2
    投稿日: 2022.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最期の場所にと死を迎える人が選ぶホスピスを舞台に書かれた作品。 若くして末期ガンに侵された雫がその死を受け入れ、生きているということの素晴らしさに気づく。 死がテーマになっているので、美しく優しく受け入れられるように書くようにしているが、やっぱり見ている方はどことなく辛いものがある。 ただ美しく書きすぎて浮世離れしてるところもあるし、やりすぎ感があって文章がしつこくなっている。 「もうえぇって」と、ツッコミそうになった。 マドンナの人柄が素晴らしい。こんなとこがあれば、私も最期はここで迎えたいと思える。

    4
    投稿日: 2022.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    余命を告げられた主人公が海の見えるホスピスで過ごす物語。 生と死を意識するきっかけがあると生にしがみつきたくなって今ある大切さを実感する。

    1
    投稿日: 2022.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「人は死の直前まで、変わるチャンスがある」「生きることは、誰かの光になること」 生きることの素晴らしさ、死ぬことの素晴らしさを学ばせていただいた。全ての人にいずれ訪れる死にどう向き合うか、その日までどう生きるか、誰を照らせるのか。いろんなことを前向きに考えていきたい。素敵な本だった。

    4
    投稿日: 2022.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    思い出のおやつとともにそれぞれのホスピス利用者の人生が描かれている。恋することのすばらしさやときめきも教えてくれる。

    1
    投稿日: 2022.04.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この本には人間が書かれていた。 近々訪れる死を受け入れていく主人公、自分も今後何があるかわからないが見習いたいと思えた。 また、おやつを通してその人の人生そのものが表現されていて見入った。 この本を通して私は普段の日常を送ることに感謝が少ないのではと改めて感じました。 生きるとは何か、死とは何かという大事なことを学ぶことができました。

    2
    投稿日: 2022.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ホスピスで出される リクエストのおやつ 誰がリクエストしたかマドンナさんの 語り口で なんとなく判ってしまう 悲しいけどお別れが近づいた人 その人の人生を綴る 思い出のおやつ 小川糸さんの流れるような文章に 救われながら読み進めました

    1
    投稿日: 2022.03.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    余命宣告されたがん患者である主人公が、瀬戸内のレモン島のホスピスで最期を迎える話。 当初読み始めたすぐ、もうこの設定を見た時点で「ずるい」と思ってしまった。 完全に泣かせにきてるじゃないかと。 そして、やっぱりまんまとその罠にはまってしまう。 小川糸さんの作品は食べ物の描写がとても好きで。 どの作品を読んでも、食べ物の描き方が美しい。 けれど、その美しい描写を凌駕するくらいにこの作品ではレモン島の空気や海の美しさ、人の弱さや脆さが描かれていて 新たな顔を見せてもらった気がする。 にしても、この設定はズルい。 まんまと号泣させていただきました。

    1
    投稿日: 2022.03.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    すいすい読めておもしろかった。 物語終盤で、今というこの瞬間に集中していれば、過去のことでくよくよ悩むことも、未来のことに心配を巡らせることもなくなる。私の人生には「今」しか存在しなくなる。という文章があった。そうとは分かっていても私が余計な考えを巡らせてしまうのは、このお話の主人公とは違い、自分が暇で余力がありすぎるからなんじゃないかと思った。目の前のことを丁寧に大切に色々していきたい。 また、同じ作者さんのツバキ文具店という本もこの本も、小さな日常の一コマをすごく素敵に描写していて、でも飽きさせなくてすごいと思う。

    3
    投稿日: 2022.03.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    思っていた物語とは違ったが、一つ心に刺さるフレーズがあったので読んでよかった p113の「不安とは、すなわち妄想です。」 主人公を好きになれずで少々苦戦した 恋愛する人もいるのだろうけど、死にゆく時に人様の唇を奪うなんて無責任なことができる価値観がわからず… ホスピスがテーマだったので、マドンナ目線の話を読みたかったんだなと読後に気付いた そしてもう少しお菓子の場面が欲しかった

    2
    投稿日: 2022.03.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    絶対に訪れる死。 それは分かっているのに 今まで真剣に考えたことなかった。 でもこの本を読んで自分の死と幸せについて 少し考えた。 間もなく死を迎える人たちが入る レモン島のホスピス。ライオンの家。 出てくる人たちは 死んでしまうことが 決まっているのに なんて幸せそうなのだろう。 結末が分かるのに 悲しいのに 幸せな気持ちももらえる本。 そしてなんと言っても おやつ。 おやつって 幸せな響きよね。 お菓子ではなく おやつ。 小さい頃を思い出す。 我が家も 学校から帰ると おやつがあったなぁ。 幸せな記憶。 幸せに生きる。 きっとこれが 幸せな死に繋がるんだろう。 後悔ゼロで死ねるとは思ってない。 でも いつかは必ず迎える死のために 色々なことに感謝しながら 幸せに生きよう。 2020年。本屋大賞2位の本です。

    8
    投稿日: 2022.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    33歳でホスピスに入ることを決めた雫。 レモン島の美しさ、マドンナの温かさ、六花ちゃんやホスピスでの食事に満たされながら最期の時は近づいていき・・・ という申し分ない内容のはずなのに、なんで下ネタ入れるかなー! 小川糸さんの小説、いいんだけど読んでいて残念な箇所がちょいちょいある。

    2
    投稿日: 2022.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても読みやすい文章でした。 ホスピスで最期を迎える33歳の女性の話。 そうだなぁ…。とても美しいお話で感動したけど、美化され過ぎてる感は正直あります。 でも、そんなのどうでも良いですね。 現実的かどうかなんて。 「死」について考える時、誰にも避けられない絶対的な未来なんだから創作の中でまで無闇矢鱈に現実突きつけて悲観的になる必要なんてないです。そんなの怖くて直視出来ないですし。 「死」を身近に感じた事なんてない若くて健康な人でも、病気や死を自分の未来として考えて今をちゃんと生きなければいけない…私たち読者が感じるべきはきっとその一点。 人生とか、生き様とか、正解がない問いの1つの模範回答を見てるようでした。

    3
    投稿日: 2022.03.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死と向き合う物語は気持ちをどんよりさせるけど なんだろう ライオンのおやつは 死をどんよりさせない いつ 誰もが向き合う死について 今まで以上に考えさせられた 家で読んでよかったよ 通勤電車の中だったら おいおい泣いてヤバかった…

    2
    投稿日: 2022.03.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    エロティックな表現が微妙な感じするけど、年齢的にはアクセント?というか生きることに直結するからアリなのかな。めっちゃ泣けた作品。

    2
    投稿日: 2022.03.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    余命を告げられた雫が残りの日々をある島のホスピスで過ごす。そこには毎週おやつの時間があり、同じ境遇の人々の思い出とともにおやつが運ばれる。それぞれが生きていた日々の幸せを感じながら最後を迎えている、心温まるストーリーでした。

    1
    投稿日: 2022.03.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小川糸 著 以前から興味があり読みたかった本です。 自分にとって、人ごとじゃなく、そう遠くない将来に確実にやってくる問題で、どんなふうに受け止めて人生の最後の時を送るのか? 自分にとって…なんて言ったけど、それは違うな、言い直しておきますm(__)m それは、誰にとっても訪れる人生の最後の日々。 本当の意味での終の住処。 そして…その終の住処について、何処でどんなふうに過ごしたか?あるひとりの女性(海野雫)の人生に残された僅かな時間をライオンの家で生きた日々を綴った物語。 正直に言うと… きっと私は、今健康に生きていて死ぬことなど俄には信じられない人よりも、ちょっと、身近な問題として捉えられるんじゃないか?知りたいことが知れて、不安な気持ちを共有できるんじゃないかと期待する思いがあったのかもしれない。 “人生の最後に食べたいおやつは何ですか” このフレーズには思わず心震える 今まで「人生最後に食べたいおやつは何かな〜?」そんなふうに聞かれたことも考えたこともなかったので、真剣に考えてしまう(・・?) 多分、こんなふうに問われたら誰だって何が食べたいかなぁ?って思うはず。 そう思えることはまだ元気だという証拠! だから心持ち明るく気持ちがフワリ軽く楽しくなった気がする。 若くして余命を告げられた主人公の雫は、 瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。 ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」がある。 食べて、生きて、この世から旅立つ。 涙するけど、悲しいばかりじゃない、死ぬのに希望の光を感じるような気持ち、ほんのり暖かくなる。 “幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満をもらしながらも、平凡な毎日を送れることなのかもしれない。”って作中の言葉が本当に核心をついてるな、と感じた。 癌になって、余命宣告を受けてそこに至るまでの詳しい経緯や癌の種類は特に描かれてはいなかったけれど… 少し、自分の日記を読むような感覚もあった 癌のステージも同じだし、諦めというよりも、 どうあがいてもままならない人生があることを知る、そして何とか受け止めて、死ぬまで…ちゃんと生きることを自分に誓う。 不謹慎な言い方になるかもしれないけど、 終の住処として雫が辿り着いたレモン島のホスピス”ライオンの家”の選択は本当に良かったと思う。羨ましくて、読んでるだけで爽やかなレモンの風を感じる気がした(*^^*) ホスピスとはいえ、今までに受けてきた積極的な治療や延命行為をしないだけで、痛い時や苦しい時は、その苦痛を和らげるための最大限の策を練ってくれる… “金輪際、痛いのも、苦しいのも、気持ち悪いのも、寒いのも、髪の毛やまつげがごっそり抜け落ちるのもこりごりだった。“ このことには、分かる〜って大きく頷いた! 癌になったからといって、悲しみに暮れてる場合じゃないほど、やらざるを得ない治療もあった、その度に病気と上手く付き合っていこうと言われたし、上手く付き合っていかなくっちゃと自分でも自分を励ました。でも、治療そのものも通院日数の多さや交通の足や治療費も大変だけど、その副作用がもっと大変で辛い(>人<;) QOLって何だ⁉︎って何度も思った_| ̄|○ ただ、治療による成果があったこともまた紛れもない事実だと思う、、 “今はまだ、自分の死を想像できない。 自分でも不思議なくらい体が動く。 ごはんも、おいしく食べられる。 でも、天と地がひっくりかえるような奇跡が起きな いことも、わかっている。私の人生のレールは、着々と死に向かって進んでいる。私はその事実を、人より少しだけ早く知ったに過ぎない。” …あまりに同感過ぎて淡々と読んでしまった、、 ただ、全てが同じ気持ちだった訳でもない。 現代病と呼ばれる癌については、今や3人に1人 いや2人に1人か? 癌で死ぬか、癌と知らずに死ぬか⁉︎ とまで言われている。 転移したら、もう治癒は無理だと言われた。 抗がん剤治療の副作用は、そりゃもう、辛かったけど、自分の場合の最初の転移は鎖骨だったので、骨の痛みは凄まじく痛みで眠れない日々がキツすぎて( ; ; )治癒出来ないと分かっていても、 本作の雫のようにやらなきゃ良かったのにという怒りはなかった、、 それどころか、毎夜眠れぬほどの骨の痛みが一回目の抗がん剤治療でピタリと治まったのだ!(◎_◎;)恐るべし抗がん剤! しかし、その後の副作用も結局、恐るべくキツかったけど、痛みはやはり耐えられないから痛みが治った時は抗がん剤に感謝すらした。 後はもう、雫の辿る経過とほぼ似たようなものだ…違っているのは、雫は終の住処という素晴らしいライオンの家を見つけ辿り着けたことだ‼︎ 素敵なケア代表マドンナがいて、レモン畑の向こうに、どこまでも海が広がっている景色のあるお部屋、暖かいというのも最高だし、愛犬なる相棒の六花まで飼えるんだよ( ´∀`)毎朝のお粥や美味しそうな食事の数々、そして何より、ライオンのおやつの時間が毎回楽しみ(^O^☆♪ホスピスで終末期を迎えるひとりひとりが自分の思い出のいちばん食べたいおやつを発表する場面にワクワクする気持ちが抑えられない。 たとえ、口にすることは出来なくも心の中で食べれるのだ、その感覚がよく伝わってきた ただ、百ちゃんのところは号泣してしまった “まだ人生が続いているのに、死ぬことばかり考えていた。それが死を受け入れることだと思っていた。でも、百ちゃんが教えてくれたのだ。死を受け入れるということは、生きたい、もっともっと長生きしたいという気持ちも正直に認めることなんだ” 雫と同じように「生きる」姿勢に年齢など関係なく改めて自分にとっても大きな気づきをもらった。 「しーちゃん、よく頑張ったね。   本当におつかれさまでした。」 海が遠くまで見渡せる広がるレモン畑から青空見上げて、素直な気持ちでそんなふうに声をかけれるような物語だった。 素敵な終末期、人生の最後の時を迎えられた最高な環境のホスピス「ライオンの家」 私も、そんな”ライオンの家”で最後の日々を送りたいなぁって心底思った。 今の私を見れば、知らない人には見た目は、元気いっぱいに見られる「元気にしてる?」と聞かれれば「めちゃ元気ですよ!」と応えて笑いを誘う。 でも、時々、疲れた心と体を休めたい、、って心塞ぐ日もある…、 でも、まだ早すぎる。多分まだ時間はある。 今は、ステージ4で先の見込みがない場合、標準治療は続くが緩和も並行して通わなければならない、その日に備えて… 信じられないけど、緩和病棟のお試し入院まで勧められて2泊3日で入院した経緯もあるのだ(・_・; 改装したばかりのホテル並みに綺麗な病棟、でも実際には外装だけだった、設備が酷かった(>人<;)意識朦朧としてる状況なら、関係ないのか?って思ったりもしたけど、緩和病棟に入院しても、 きっと、まだ元気な時があるはずだ  片意地張らずに平穏に暮らせる最後のご褒美のような日々が、あってもいいはず…。 過度な望みかな? 本の感想なのか、私ごとのぶっちゃけか(-。-; 混合してしまい長くなってしまいました。 ごめんなさい、m(__)m独り言多いから途中で読むのをやめてもらって大丈夫です^^; 元気なうちに、ぶっちゃけておこう!この機会に。ブクログの私の本棚なんだから(^^;; でも、私はまだ生きている!2度目の抗がん剤治療もまた副作用に苦しんだが一時的に進行は止まった。そしてまた再び進行して薬を変えて標準治療の繰り返し…、本音は延命治療、もういいかなぁって何度も思った(-。-; それでも、もう積極的になれずに仕方なく最後だと受け入れた新薬の治療薬が効いた!  「この新薬が出なければ、この治療を受けなければ、効かなければ、もう今頃は生きてないと思う。」と主治医に言わしめる。 主治医から「副作用に耐えて嫌がっていた治療を頑張ってくれて、ありがとう!」って言われた時は、不覚にもちょっと泣きそうになった(〃ω〃) 「この新薬のお陰で、ここまで元気に生き続けている患者がいることを学会で発表しようと思ってるんや!」そこは関西弁で興奮気味な医師に笑えた。 少しでも新薬の効き目が誰かの希望になれたら私も嬉しい!副作用に耐えた甲斐もある。 だからこそ、この本も読めたし、私なりに受け止められた感情もあった。 いつか迎える死については誰しも未知で不安だと思う、本当の意味においては覚悟なんて出来ないんだから…と思っている。 でも暗くならずに、こんなふうに死を迎えることにも希望を見つけたような穏やかな気持ちになれた本作を読めて本当に良かった。 現在の自分は悩まされ続けた副作用も薬の量を減らすことで軽くなってきた…これから先のことは分からないし、今まで出来てたことが出来なくて苛々することも多いけど、体調はまずまずだ(⌒-⌒; ) 2019の夏、2度目の抗がん剤治療始まる前は、あと半年もつか…⁉︎って言われてたのよと、後から聞いた。え〜!(◎_◎;)嘘ッ!と驚いた。 あれから、もうすぐ3年経つのだ! 副作用に辟易しながら「まだ生きるんかいな、治療続けないとアカンの」何度挫けそうになったことか…、自分のしぶとさを褒めてあげたい(^_^;(どこかで聞いたような言葉)医学の日進月歩なんて信じてなかったけど、本当だったんだとも思った。 だけど…こんなに頑張って生きてきたのに、コロナ禍で貴重な時間が勿体ない(~_~;) 損した気分がしたが、マスク習慣が出来たお陰で、病気のいかんに関わらず、同じく息苦しい思いをしながら当たり前にマスク付けてる人たちの中に紛れて同じように生きてこれた気もする(利点は必ずあるε-(´∀`; ) マドンナは居ないけど、主治医の先生は勿論のこと看護婦さんが居たから、治療を頑張って続けてこれたと思う‼︎辛い副作用に耐え免疫力がついたのはまわりの人たちに支えられていたお陰だと思う。 やっぱり、人なんだ!一人で頑張ってる訳じゃない、気づかないうちに色んな人たちに支えられてるってことに感謝する謙虚さが私には必要!!  ブクログに出会えたことだって姿は見えなくても、言葉が紡ぐこの空間で繋がってるという感覚が自分を救い、力付けられてると感じる。  本作は死に際の幸せを噛みしめるだけじゃなく、生きとし生けるもののことを教えてくれた気がする。 今、私はふと思う。 『走ることに自信があった健康だった若い頃  若くて健康な頃は誰でもそうか…、  今はほんの少しの距離だと思うのに、  思いっきり走れなくなった  青信号が赤信号になるまでに間に合わない  追いつけない。  もう、追いつけなくてもいい  次の信号があるのなら、次の青信号まで  ゆっくり歩いてゆこう。  のんびり、自分の時間の流れの中で…  追いつくことを追い越されることを  気にしなくてもいい  ただ、自然の風にまかせて、        今を生きよう。』

    45
    投稿日: 2022.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     静かな空気、暖かな光を感じさせる文章にひたることが出来るお話だった。  ただ残念だったのは、後半の主人公雫がなくなってからのエピソード。読者に想像させる楽しみを残して欲しかった。

    3
    投稿日: 2022.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日々忙しい中でも、こうやって本を読めていることは幸せだなと感じた。いつかは訪れる死に対する向き合い方が繊細に描かれていて、登場人物たちが優しさで溢れていた。読んだあとに、優しい穏やかな気持ちになれる本だった。明日からも、がんばろうって思えた。人生味わい尽くしたい、、私もそう思う。自分にできることはささやかだけど、、、

    2
    投稿日: 2022.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    こんなふうに死ねたら幸せだろうと思う。 お父さんを始め、マドンナにタヒチ君に梢ちゃん、早苗さん…みんな信じられないくらいやさしい善良な人たちで。現実もこんなだったらいいな。 泣ける大人のファンタジー小説だと思いました。

    2
    投稿日: 2022.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    最後は怒涛の涙だった。 こんなにきれいな死はないし、こんなに辛い死もないかもしれないと思いながら。 涙が止まらなかった。 おやつは栄養にはならないかもしれないけど、人生を豊かにする。 思い出すおやつはなんだろう。私だったら何を選ぶだろう。 孤独だと思っていた雫に最後は父が現れ、そして妹の梢まで現れて。とっても満ちた人生だったと思いながら最期を迎えられてよかった。 私も人生の最期に関わるものとして、少しでもマドンナのようでありたいと思う。

    0
    投稿日: 2022.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    よすぎた、、、。涙とまらなかった。人生の終わりに対して前向きに生きてる、人生が終わるまで好きなように生きる、難しいことなんだろうなぁ。ライオンの家がたくさんあればいいな。いろんなエピソードと共におやつがでてきて、ほっこりした。

    1
    投稿日: 2022.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後の雫ちゃんのように命があることや五感を使って生活できる一瞬一瞬に感謝できるのは心と時間に余裕がある時だけだけど、こうやって文字としてその尊さを目にすると自ずと今見ている景色が鮮やかになっていく、、 ずっといい子だと言われ続けた雫ちゃんが最後にはいい子なんじゃなくて優しくて強い子なんだ、と言い換えられた所が大好き

    1
    投稿日: 2022.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ホスピスが舞台だがシリアスな話ではないので読みやすい。 おやつの描写がとても美味しそう。 おやつが食べたくなる。 景色の描写が綺麗。 「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう。」という言葉が素敵だと思った。

    1
    投稿日: 2022.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    少しきれいすぎでは?と思いもしたけれど読後感が良いし、死というものがスッと入ってくる。負の感情ではなく、新たなもの、別の世界への道筋だろうか。とても優しい気持ちになれた。

    2
    投稿日: 2022.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    幸せは自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満をもらしながらも平凡な毎日を送れることなのかもしれない。 最初の方にこの下りがあった。最後まで読み終えて、この一文がすっと心に染み込んだ。 病気になって初めて健康であることのありがたみが分かるのと一緒。私も余命宣告まではいかなかったけど、ステージはかなり高かった。何で私が?とお決まりのことを思い、怒り、沈んだ。雫のぬいぐるみに当たり散らすシーン、とても共感できた。治療と向き合う覚悟をし、家族や周りの人に励まされ、ひと段落した今も再発の不安と生きている。だからこそ、この本に出会えてよかった。今、やりたいことを思いっきりやれる幸せ、美味しいおやつを食べられる幸せ。 人それぞれ、生きる意味は違う。死の迎え方も違う。そして死のタイミングは選べないことが多い。 後悔のない人生は無理だ。生かされている今を大事にしなくては。 私も誰かを笑顔にしているだろうか?ろうそくの火が灯ったからには、誰かの記憶に残る光として、燃えつきるまでしっかりと生きていこうと思った。 最後に、私ならどんなおやつをリクエストするか。 小学生の時にお母さんと作ったレアチーズケーキ。今でも味を思い出せる。どんなおやつより大好きだった。お母さんの秘密のレシピがないと復元できない。きっとこれだ。

    3
    投稿日: 2022.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ホスピスを舞台にしているので、主人公の死で物語は終わる。そこには悲しい死ではなく、希望と期待と日常の死がありました。 読み終えて泣きました。妻に話しかけられても応えられないくらいでした。

    2
    投稿日: 2022.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても好みの内容だった。 ホスピスの島、人生最後に食べたいおやつ… テーマも良かったけど 小川さんの優しい染みる文体がとても素敵な空間を作り出していて、 生と死を描いているんだけど、 最後まで温かい穏やかな気持ちでいられる1冊。

    2
    投稿日: 2022.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    雫さんの、強さと、優しさの中の本当の気持ち。それが、柔らかな文章のなかにふわりと浮かんでくる。生と死をテーマとしているけれど、優しく、暖かく、しなやかだ。 読んだ後、しなやかな何かを残してくれたような気がする。

    1
    投稿日: 2022.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ほんとに泣きそうになった。昨年コロナ禍で帰省を許されない中母を見送ったが、元気なうちに3日目の約束をしておけばよかったなぁと思った。緩和病院に移って1週間、きっと雫さんと同じような最期だったはずと思うと気が晴れてくる。

    1
    投稿日: 2022.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最近ブクログを始めたから、それより前の本は記録しないつもりだった。 でもこの本はたくさんハイライターを使ったし、付箋も使った。今でも本棚に大切に置いてある。 心地よく泣けた。

    6
    投稿日: 2022.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    余命を宣告された海野雫が瀬戸内のホスピスで最後を迎えるまでの話。 以前に、デイサービスをされている方が 人の最後はその人の人生が1番色濃く出るって言われていたのを思い出した。 私はどんな最後を迎えどう旅立ちたいかを考えた。そして、それを今の生活や行動にどう繋げるかを決めていきたい。 本の中にはたくさん心に響く文章があった。 誰もが自分の蒔いた種を育て、刈り取って、それを収穫します とか 人生というのは、つくづく、一本のろうそくに似ていると思います。とか。 図書館で借りた本だけど、自分でも買おうと思った。そして、また読み返す。

    1
    投稿日: 2022.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    スラスラ読めたし感動もしたけど何かしっくり来なかった。 出てくる人達や動物の名前が素敵でした。 実際にライオンの家みたいなアイランドがあったら良いな。私もそこで最期過ごしたい。

    13
    投稿日: 2022.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人生の最期に食べたい“おやつ”は、なんだろう? ものすごく泣いた そして優しい気持ちになった 人は生きている限り、変わるチャンスがある 雫はライオンの家で過ごすうちに、本当の自分を取り戻し、穏やかな最期を迎える 犬の六花が可愛い 彼らは人間以上に人の状態がわかっているし、気づかってくれる イヤなこともあるだろうに、それでも無償の愛を惜しみなく注いでくれる 素晴らしすぎた 人の死は辛いし自分の死もイヤだけど、死を意識することで生きる意味が見えてくるのもまた事実 思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変える こんな最期を迎えたい 心が枯れたらまた読も

    7
    投稿日: 2022.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    食べることは生きること。 こんな人生の終わりは素敵だな。 避けられない死を受け入れる事はとっても苦しいかもしれないけど、受け入れるまでの時間があるということは本人にも家族にも幸せなことなのかもしれない。 段々と弱っていくことは悲しいけど、一緒に過ごせる時間はかけがえのない時間として残る。 父の死を思い出した。

    3
    投稿日: 2022.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『生まれることと亡くなることは、ある意味で背中合わせですからね。』ホスピスのセラピスト兼看護師のマドンナは言った。 ホスピスは病院と違って制約が少ない。おやつを食べたり、お酒を飲んだり、本書では出てこなかったがタバコを吸ったりするところもあるらしい。 ライオンの家は豊富な自然に囲まれた環境の中で睡眠や食事などを大切にして残された時間を暮らしている。 自然や食の描写が美しく、マドンナやスタッフさんやボランティアさんやタヒチくんなどライオンの家に関わる人達も爽やかで優しい。読んでいて切ないながらも優しい気持ちになる本だった。 当たり前の日常や今を大切に生きていきたいと思える素敵な話しだった。

    1
    投稿日: 2022.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ふわふわとした優しい表現を使った文章でありながら、余命わずかの中で人はどのような感情を抱き、何を考え、どのように生きていくのかについて深く考えさせられる物語でした。

    1
    投稿日: 2022.02.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    後半、ずーーーっと泣きながら読みふけった。読み始めたら止まれない。涙が止まらないのは悲しいからなのか、辛いからなのか分からない。けれど読み終わったあとの不思議に次の日も頑張ろうと思える本。素敵な言葉が沢山。借りて呼んだのでいつか手元に残すことを決めた!

    5
    投稿日: 2022.02.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2022.2.23 帯の感想では、大切に生きようと思ったとか、元気に生きているのに何を焦っているのだろうという感じだったが、 私は、もう自分も死んでもいいかなと思った。 もう頑張らなくていい?今まで精一杯頑張ってきたやん。もういいかなぁ、って思った。 そして、涙が止まらなかった。

    1
    投稿日: 2022.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    30代前半で短い余命を告げられた雫のいろんな気持ちが、体の無理が効かなくなるにつれて少しずつ変わっていく。その様子が遣る瀬ないけれど、引き込まれた。 私もライオンの家でなら、こんな穏やかな気持ちになっていけるかもなぁと羨ましくも思う。他の住人のエピソードもそれぞれ何かしら自分の人生と重なるところがあり、何度か泣いてしまった。 心が荒んでいる時に読めて良かった。本との縁かな。

    1
    投稿日: 2022.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    自分の体を自由に動かせること、当たり前に明日が来ること、家族と一緒に過ごせる時間、日々目の前にあることが当たり前ではないんだなと感じさせられた。「人は死ぬまで変わることができる」という言葉が印象に残っている。最期の時まで日々に感謝し、楽しみながら生きたいと思った。

    2
    投稿日: 2022.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人生の終わりがこんなにキラキラした日々だと良いな、と思わせてくれる優しい話だった。 自分の人生の終わり方、まだ全く想像がつかないけれど、共に過ごす小さな命の尊さはほんとうによくわかるので、六花とのシーンは思わずほろりとしてしまった。

    3
    投稿日: 2022.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読んでいると涙がポロポロとまらない。 悲しい感情とかではないのに。何故だろう。自分の涙の理由が説明できない。 命の終わりの時期を過ごす時。 死への向き合い方。 最期の迎えかた。 まだ自分の想像でしかないが、いつか来る自分のリアルになる時もう一度読んでみたい。 その時はまた今と違う感じ方をするのだろうか。

    8
    投稿日: 2022.02.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    不謹慎かもしれませんが、このお話、面白かった。 主人公の雫さんは亡くなってしまうけど、その散り方は見事だったと思う。 感情が乱れ苦しい思いをしたけど、ハッピーエンドの様な素敵な最期を迎える。 徐々に出来る事が減っていく描写は、医学的な説明は無く淡々とシンプルに描かれとても良かった。 私は、ちゃんと自分の死を受け入れる事が出来るかな… 『人は死んだら光になる。』 素敵っ。 死ぬ時は悲しい別れではなく、みんなハッピーエンドになればいいのに… お空に手を振ってバイバイして、元気でね〜って。 死んだら二度と会えないけど、でも生まれ変わった時にまた会いたい。 お別れの時にそう思いたい。 『食べる事は、生きる事。』 私は、お粥が苦手(美味しいお粥を食べたことがない)だったけど、食べるのが楽しみになるお粥を食べてみたい。

    36
    投稿日: 2022.02.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「明日が来ることを当たり前に信じられることは、本当はとても幸せなことなんだなぁ、と。そのことを知らずに生きていられる人たちは、なんて恵まれているのだろう。幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満をもらしながらも、平凡な毎日を送れることなのかもしれない。」- 言い得て妙だ。 主人公の雫、父、義母、妹 - 各自がそれぞれの立場から思い感じ、結局みんな自分なりに正しいと思える決断をしながら生きていて、だから、お互いに出来ることはその決断を「認めること」や「許すこと」なのかなと思った。(その人にはその人の人生があるし、良かれと思ってした行動に罪悪感を感じて生きるのは切ないと思った。) そして自分に出来るのは、人生を他人に迷惑をかけない範囲で、自分の意思を尊重しながら生きることだと感じた。 とはいえ、簡単ではないから余命わずかになって後悔したりするわけだけれど、こういう刺激をいただいた時に、自分の生活を振り返りたいと思った。 去りゆく人を思って苗木を植える - とても素敵なジェスチャーだ。

    1
    投稿日: 2022.02.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    死んでいく人が主人公で、ハッピーエンドじゃないのに、ハッピーエンドだったと思える。 心が暖かくなる本。 自分が死ぬときも、穏やかに過ごせますように。

    1
    投稿日: 2022.02.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読んでよかったと心から思える一冊でした。 日常の何気ない幸せに気付かされ、1日1日を大切に生きたいと思えました。 町の風景、毎日の仕事、友達とのお喋り、美味しいご飯。 私の人生は平々凡々だと思っていたけど、それが最高に幸せです!雫さんとこの物語に出会えてよかった!

    1
    投稿日: 2022.02.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    感動!!! ここ最近、ミステリものが何冊か続いたので箸休め的に読んだが、あーーとても良かった! レモン畑の景色が瞼の奥まで広がって匂いまで届きそうだった。 明日からU-NEXTで実写版見るぞー

    1
    投稿日: 2022.02.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    物語の最初から死が目前なのはわかっとるのに あたたかくて切なくて終始涙止まらない。 こうやって現実として死を見るようになるまで 普段考えんこととか意識もせんことがいっぱいあるんやなーって 当たり前やないことに気付かされるおはなし ワインも涙を流すって表現がおしゃれで素敵です

    1
    投稿日: 2022.02.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    しばらくぶりに読んだ本があまり良くなくて、珍しくその後すぐに同時に借りていたこちらを読んだら、これまた久しぶりに一気に(とはいえ夜、次の日仕事の昼休憩と家に帰ってから)読み切ってしまった。 ドラマ化していたものは数話で離脱してしまったけれど、そのイメージだったからより話や情景が入ってきやすかったのかもしれない。(ドラマも丁寧に作られていた印象ではあったけど、私の都合で追いきれなかった) ドラマではもっと南国に思えた(そういう演出だったのかも)島が、馴染みのある瀬戸内の島だったのが少し意外で、前に読んでいた本の文体が合わず、読書というものに馴染まなくなったのか少し不安になっていた気持ちを、ああやっぱり本っていいなぁ、ととても素直に思わせてくれた。 小川糸さんの作品は学生の頃に読んだ『食堂かたつむり』以来で、食堂かたつむりはもうそんなに内容を覚えてはいないんだけれど、ああそう、こういう柔らかく沁み浸る文章の人だった、と思った。 年のそう変わらない主人公雫の、最期のひと月が密度濃く描かれていて、ホスピスやごはんに対するイメージを優しく美しいものに変えてくれた。 終盤のいくつかの場面では涙も出てしまい、本を読んでまた泣けることになぜだか少し嬉しくなった。 蔓延防止措置の影響で予約した本しか取りに行けない図書館に、『ツバキ文具堂』の予約をした。

    1
    投稿日: 2022.02.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本を読みながらはじめて泣いた。 “幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満を漏らしながらも、平凡な毎日を送れることなのかもしれない。” 覚えておきたいと思った一文。

    8
    投稿日: 2022.02.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ドラマになっていましたが、まだ視聴できていません。なかなか思い切ってその世界に入ることができず。 本ならもう一度世界観を思い出せるかと。再読。 余命を宣告されて、最期を迎えるなら、主人公のようにしめくくることができるのかなと改めて考えました。 主人公がライオンでお世話になる期間は本当に短いのに、濃く生きている。ラストは彼岸と此岸のはざまで思いを受け継ぎ、つないでいました。 よい旅を! 魂の新しいステージを迎えらるよう、今に向きあおう。そしておやつのある人生を生きたいなと思いました。 ドラマはまたその時まで保存しておくかもしれません。 以下、本文で心にのこった文章。 ------------------------------------------------------ 思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう。 体の痛みと心の痛み、両方を取り除かなければ幸せな最期は訪れないのだと。ホスピスは、体と心、両方の痛みを和らげるお手伝いをしてくれる場所。 今というこの瞬間に集中していれば、過去のことでくよくよ悩むことも、未来のことに心配を巡らせることもなくなる。私の人生には「今」しか存在しなくなる。 逆転満塁ホームランじゃなくていんだよ、と私は先生に伝えたくなった。 そんなに簡単に、自分の生き方を変えることはできないもの。でも、自分の人生を最後まであきらめずに変えようと努力すること、そのことに大きな意味があるのだと思った。 死んだ人は、光になるんや。 光になって、世界を照らすのだ。 おやつは、体には必要のないものかもしれませんが、おやつがあることで、人生が豊かになるのは事実です。おやつは心の栄養、人生へのご褒美だと思っています。 「ごちそうさまでした」 人生というのは、つくづく、一本のろうそくに似ていると思います。ろうそく自身は自分で火をつけられないし、自ら火を消すこともできません。一度火が灯ったら、自然の流れに逆らわず、燃え尽きて消えるのを待つしかないんです。時にはあなたの生みのご両親のように、大きな力が作用していきなり火が消されてしまうことも、あるでしょう。 生きることは、誰かの光になること。 自分自身の命をすり減らすことで、他の誰かの光になる。そうやって、お互いにお互いを照らしあっているのですね。 ------------------------------------------------------

    19
    投稿日: 2022.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2021/6 人にお勧めされて読んだ本。 最期の方は、こんな感じなのかな。自分と重なってとても泣いた。

    1
    投稿日: 2022.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私にとって大切な一冊になり続けると思う。 今を楽しんで生きることの素晴らしさを教えてもらいました。 そしてやっぱり瀬戸内は最高だな〜って思わせてくれた作品です。

    5
    投稿日: 2022.02.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ガンに冒された人々が、最後の住処として選ぶライオンの家。主人公も最後の時間をゆっくりと、色んな形の愛を見つけながら過ごしていく話。どうしても人が亡くなる話や闘病の話は気が重くなるし胸が痛いので読みたくないけど、ライオンの家を主宰するマドンナや、住居人たちのストーリーが素敵でほんわかとした気持ちで読み進められた。でも自分と母を捨て、他の女性と再婚し子供を持った父と、その子供に、いくら死に際でも優しくすることはできるかな?そして自分がその再婚してできた側の子供だった場合、前妻の子のことをお姉ちゃんと呼んで会いに行くことなんかできるだろうか?ちょっとその辺は小説らしいのかな〜というか、若干綺麗事に感じちゃう部分はあった。

    2
    投稿日: 2022.02.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    お菓子の話だ!と思い、購入。読んでみると想定していたお話ではなかったが、引き込まれて一気に全文読んでしまいました。私はまだ重い病気にかかった事はないため、もし自分がと思うと受け入れられない気がします。それでも人とお菓子が側にある事で救われるんだなと感じました。落ち着いて再度読み返したいと思います

    3
    投稿日: 2022.02.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    生から死へと向かう決して抗えない流れの中にいながら、主人公の周りには希望や温もりが溢れていました。何者でもないひとりひとりが、重厚なストーリーの主人公であることを思い知りました。 各々の物語が「おやつ」によって交差してそれぞれにとって新たな彩りとなり、美しく完結してゆく様は圧巻でした。医療関係の仕事を始めて間もない私にとって、今後も読み返したい大切な一冊になりました。病気=不幸せ ではないのだと、気付かされました。

    1
    投稿日: 2022.02.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    死を扱うすごい物語に出会った。 読みながら涙が止まらない。 でもそれは、悲しいからでも感動しているからでもつらいからでもない。 間違いなく心が洗われている涙ではないかと思う。 死に向かっているのにあたたかい。そんな物語でした。 人生はロウソクを灯すことに似ている。 私はこの火で誰かを明るく照らせているだろうか。 誰かを照らす光になる。そんな人生を送りたい。 良い旅を! 魂の新しいステージ。 素敵な送り出しだ。

    1
    投稿日: 2022.02.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    自分は看護師として急性期病院で働いているが、人を看取ることが日々の中で当たり前になってしまっていて、忙しさを理由にその人の人生の最期になにができるか考えることを疎かにしていた。ただ日々の業務をこなすことを考えて淡々と働いていた私に、なんのために看護師してるの??と衝撃を与えてくれた一冊。 私も患者さんにとってマドンナのような存在になりたい、そんな看護がしたい、と強く思った。 "人生というのは、つくづく、1本のロウソクに似ていると思います。ろうそく自身は自分で火をつけられないし、自ら火を消すこともできません。一度火が灯ったら、自然の流れに逆らわず、燃え尽きて消えるのを待つしかないんです。時にはあなたの生みの親のように、大きな力が作用していきなり火が消されてしまうことも、あるでしょう。 生きることは誰かの光になること。" . 印象に残った言葉。

    1
    投稿日: 2022.02.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    未来でも過去でもなく “今”を楽しく、幸せに生きることの大切さを学んだ。 涙が止まらなくなるような、でもどこか暖かみのある素敵なお話だった。 どんな境遇にあっても、一生懸命生きることの大切さを学んだ。

    3
    投稿日: 2022.01.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    医療現場で働く中でたくさんの 命の最期を見てきて思う。 自分の余命が分かったとき。 自分もこの島にあるライオンの家で 過ごしたいなと思った。 その時私はどんなおやつをリクエスト するのだろう、、、。 おやつがあることで人生がちょっと豊かに なる、日常の中のご褒美。 小説の中での各々のおやつへの 思い入れとエピソードが感慨深い。 日々のおやつの時間を丁寧に 大事にしていきたいなと思う。

    7
    投稿日: 2022.01.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    瀬戸内海の島って行ったことはないですが、私にはレモン島のような所だといいなぁと勝手に妄想してしまいます。 場所の設定が良いせいか作品中に穏やかな空気が揺蕩っています。物語はするするとクライマックスに向かいますが途中で起こる出来事が全て優しい空気に包まれて温かな気持ちのまま読み進めます。 登場する人々にも誰一人違和感のある人はおらず、途中で不自然に退場する人もなく最後まで心残りなしで読めます。全ての登場者に小川さんの愛を感じました。エンディングは読み進めると誰しも想像ができると思うのですか、私は完全燃焼できました。 作中に出てくる食べ物にいつも注目してしまうのですが、前に読んだ「食堂かたつむり」より、とてもとても素敵で食事を大切にしたいと思いました。 実写化とか見てみたいなぁと思ったらNHKでドラマ化されていました。やっぱり。読んでいても映像が浮かび上がる作品です。見たい。

    4
    投稿日: 2022.01.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ホスピス「ライオンの家」では、入居者のリクエストに応じて毎週日曜日に人生でもう一度食べたいおやつを振る舞うことを習慣としていた。 33年のそう長くない人生で余命を告げられた雫は、残りの人生をその瀬戸内の島にあるホスピスで過ごすことを決める。 人は産まれた時から誰しもいつか死ぬために生きている。ただ、そのいつかはまだまだ先だと思って日々を過ごしている。 阪神大震災のとき、前日兄と遊んだ家の裏に住む友人が命を落とした。兄もわたしもそれが最後だなんて思わなかった。人の死とはそういうものだ。 余命を宣告されるということは、急に死が間近になることで、それは混乱したり怒りを覚えたりするだろう。何もしたくなくなるかもしれないし、逆にやり残したことを全力でやりきろうとするかもしれない。 だから本当は死が間近でない今から、毎日を大切に精一杯生きるべきなんだけど、なかなかこれが難しい。 改めてなにかを言い訳にして後回しにしていることや、当たり前だと思って感謝していないことの多さに驚く。 この本を読んで、まずは当たり前を排除して、色んなことを喜ぼうと強く思った。

    3
    投稿日: 2022.01.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    悲しいお話だけど、読んだ後に心が暖かくなるお話だった。 自分の余命と向き合って過ごす最後の日々。怖いだろうな。心細いだろうな、と胸がぎゅっとなる。そんな時に隣にいてくれるマドンナや、六花の存在にどれだけ救われたんだろう。 最後に、自分らしく人生を終えることができた雫ちゃん、本当にお疲れ様でした。と言ってあげたくなりました。 記憶に残った言葉 •明日が来ることを当たり前に信じられることは、本当はとても幸せなことなんだなぁ、と。そのことを知らずに生きていられる人たちは、なんて恵まれているのだろう。幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満をもらしながらも、平凡な毎日を送れることなのかもしれない。 •今というこの瞬間に集中していれば、過去のことでくよくよ悩むことも、未来のことに心配を巡らせることもなくなる。私の人生には、「今」しか存在しなくなる。 •人生というのは、つくづく、一本のろうそくに似ていると思います。(中略)生きることは、誰かの光になること。自分自身の命をすり減らすことで、他の誰かの光になる。そうやって、お互いにお互いを照らしあっているのですね。

    4
    投稿日: 2022.01.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人生の最期の時間を過ごす場所ライオンの家、若くしてライオンの家で過ごすことになった主人公雫の物語 みんなの心の恐怖や痛みを癒してくれるライオンの家日曜恒例おやつの時間 号泣本やろうな〜と思ってたけど超泣本やった! 小川糸さんの作品特有の空気感が心を暖かくして後半には超泣のお陰で心のデトックスされまくってなんか読んだ後、スッキリというか清々しい気持ちになれた ミステリー好きで連続殺人事件が起こりまくる本ばかり読んでいる私が日々生きている生命の大切さ日々の何気ないことの大切さに気づかせてくれた作品

    64
    投稿日: 2022.01.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    余命宣告された雫がホスピスで過ごし、これまで気づかなかった大切なことに気づいていくお話かなと思います。 なんとなくほっこりとした気持ちになる、読み終わって良かったなと思えるお話でした。 人生の最期が見えたからこそ気づけたことだったり、余命宣告されたからこそ出会えたことがあるのだなと思った。 結局今の自分というのもこれまでの出来事や選択があった結果のもので、あそこでああしておけばみたいなこともよく考えるけれど、そうすると今良かったと思っていることも無かったかもしれなくて、人生ってままならないものだなぁと改めて感じました。 タヒチ君との話だけ、なんとなく少し唐突に感じましたが、おやつの時間みたいな人生振り返るみたいなタイミングも持てると良いなと思いました。 生きることに疲れたかたに是非読んでみていただきたいお話かなと思います。

    2
    投稿日: 2022.01.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    出てくる登場人物も。文体も。 全てがとても優しかった。 終盤。 いきなり泣いてしまった。 私もこんなふうに自分の人生を振り返り、 受け入れる機会があるだろうか。

    2
    投稿日: 2022.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うまく言葉にならないけれど、人生の最後はこんなふうに生きて、こんなふうに死にたいと思った。 死に向き合うということは、生を考えること。主人公・雫ちゃんが、人生最後の時間をライオンの家で過ごす中で、さまざまな人たちの人生に思いを馳せ、また自分の生も考え、悔いなく旅立っていく姿はとても見事でした。 この本も、人前で読むのは危険だった。私はカフェで読んでいて涙が止まらず、怪しい人と化しました…。

    8
    投稿日: 2022.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「死ぬまで生きる」は私の座右の銘の一つでもある。 何を当たり前のことを、と言われるかもしれないこの言葉に、この本は深みを与えてくれた気がする。この言葉は決して投げやりの言葉ではなく、考えることを放棄した言葉でもなく、毎日を丁寧に生きたいとか人生を謳歌したいとか目の前のことに真摯に取り組みたいとか、そういう言葉なのだ。 主人公である雫の終焉の場所は瀬戸内にあるホスピス。縁もゆかりも何もないこの地を彼女が選んだことは必然だったのかな。 少しずつ弱っていく体。最後の時が近付くのにお父さんと会わなくて良いのか…とてもハラハラしてしまった。もしあの時一緒に住んでいたら、お互いの気持ちをぶつけ合っていたら、すぐに会いに行けていたら…なんて考えるのは他人のエゴなのでしょう。だって、ホスピスに来た彼女はとても満たされていたから。今までの全ての選択が彼女をここに連れてきてくれたのだから。 人は死ぬ間際にならないと大切なことに気付けない。自分がどれだけ恵まれていたのか。自分がどれだけ人に支えられてきたのか。自分がどれだけ人に迷惑をかけていたのか。死と向き合って初めて分かるその気持ち。それを最後の時まで胸に刻んでいたい。 私が最後に選ぶおやつはなんだろう。それは幸せの味なのか後悔の味なのか。どちらにしても自分を形作る大切な思い出の味なのでしょう。

    4
    投稿日: 2022.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    好きな食べ物はたくさんあれど、病気の弱った身体で何が美味しく感じられるのか考えた。 やはりこだわりのお粥は最高なのかもしれない。 「粥有十利」(しゅうゆうじり)という、お粥を食べると十の良いこと(利)功徳があるという禅の教えを、お粥を食す際は意識してみようと思います。 おやつでは、豆花(トウファ)もいいかもしれない。 やっぱり優しさが沁みるんだろうな。 味も香りも食感も。 人も景色も音楽も。 物語全体的に優しさにあふれているけれど、やっぱり実際に余命を宣告された人の気持ちは、 こんなに穏やかな境地にいけるのかと疑問も残ります。 ボロボロと泣いたし、理想ではあるけどね。

    6
    投稿日: 2022.01.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公雫が限られた余命をどう生きるかという話でライオンの家を最期の場所として選び自分のやりたいように穏やかに過ごしていく。 誰かに気を遣う必要もないし延命の為に痛い思いをすることもなく美しい海や心休まる景色を見ながらのびのびと日々を大切に生きていく様子は人間として最期を迎えるには理想的な形なのかもしれない。 ライオンが名付けられた由来は百獣の王だから誰かに狙われることもなく穏やかに過ごせるという意味。 毎週日曜に出される午後のおやつの時間には抽選で自分が何が一番食べたいかリクエストに応じてくれておやつを通して色んな人の思い出話が出てくる。 ストーリーとして大きく話が展開するわけではないから先が気になるといった感覚は得られなかったけれど最期まで雫が自分の人生を全うできて良かったと思うし今ある与えられた人生を大切にしたいなと思った。

    2
    投稿日: 2022.01.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ありのままの自分に温かく、そして丁寧に寄り添ってくれる『ライオンの家』 雫ちゃん、人生の最期をこんなにあたたかい場所で過ごすことができて、本当によかったね。 悲しいはずなのに、あたたかい気持ちになる物語だった。

    64
    投稿日: 2022.01.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人間の器官の中で聴覚は最期まで残っているとか、最後の最後に自分のことみんながどう思ってたのか聞こえちゃうんだろうなって思うと、襟が正される。死を受け入れることとは生きたいという気持ちを認識すること、素直にそう思える自信がない。

    3
    投稿日: 2022.01.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死が分かっていての話だったのですが暗い話ではなく、清々しく終わりよかったです。人生の終え方を考える機会となりそうです。死というのは誰も経験していないものだけど、作者の小川糸さんの表現の仕方がステキでした。温かいお話で好きです。

    3
    投稿日: 2022.01.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これまでの人生で一番楽しかったことを思い浮かべてください。 さっき、イラストレーターさんは私に言った。その瞬間、私の脳裏にぱっと浮かんだのは試着室での場面だった。 これまでの人生で一番楽しかったことってなんやろ・・・学祭なのかなー?旅行も楽しいけど。 こういう時に、自分はきちんと向き合えるものなのかなー。

    2
    投稿日: 2022.01.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    末期のがんを患い余命宣告をされた海野雫ちゃんが、瀬戸内海を臨むホスピスで最後のときを過ごすお話です。 物語の結末は決まっていて、とても悲しい終わり方のはずなのに、むしろ、暖かくて優しい余韻が残りました。 この物語全体に流れる、瀬戸内の気候のような穏やかな雰囲気がそうさせるのかな。 無理をせず、我慢せず、自分に正直に。 最後のその時まで前向きに生きている雫ちゃんと、ケアをしてくれる優しい人たち。 目の前に広がる海の美しさや、キラキラ輝く葡萄畑。 朝は好きな音楽を聴きながら目を覚まし、あつあつのお粥を食べる。 おてんばな犬と散歩に行き、疲れちゃったら一緒にお昼寝。 そして、毎週日曜にはお待ちかねのおやつの時間。 そんな何気ない時間こそが、大きな大きな幸せなんだなと。 大切なことを改めて教えてくれたお話です。

    37
    投稿日: 2022.01.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    実写化されそうだな〜と思ったら既にされてた。 お涙頂戴が苦手だけどスイスイ抵抗なく読めた。と思いきや終盤がファンタジー過ぎて??な状態に

    2
    投稿日: 2022.01.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読後、UVERworldの「EN」の歌詞が浮かんだ。 「あれほど死ぬことが怖かったのに いつか君もいなくなってしまうなら、僕もちゃんと死にたい」 誰もが必ず死を迎える。 自分が死んでいく時、送る側の時、どうすれば心穏やかに迎えられるのか、教えてもらえた。

    6
    投稿日: 2022.01.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    生とは、死とはなになのか。 それを、深く考えさせられました。 人よりもきっと、「死」について考えたことがあると思っていて、 助けを求めるかのように、救いの手と思っている時もあれば、漠然とした怖さもあったり... でも、雫とマドンナさんの、 「死んだ後にも楽しみがあれば」 「死ぬ瞬間、最高に気持ちよいのかもしれない」 のような、2つの視点にとても驚いたし、救われました。 私も、楽しんで、受け入れていきたいなぁ.. 物語のラストは、雫はガンできっと、もう弱ってしまっているのかな...と感じさせる描写はあるにせよ、 直接的な表現が少なく、 まずは、雫の目線からのエンディングを迎えられたのが、糸さんらしい物語で、とても好きでした。

    3
    投稿日: 2022.01.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    職場の人から薦められ貸してもらった本です。 前半は 瀬戸内のレモンの島にあるホスピスで暮らし始めた主人公、雫の 緩やかで穏やかな暮らしが綴られています…。寝る前に読書する習慣なので、数ページ読んでは眠くなる………という感じで、何日もかけてゆっくりゆっくり読んでいきました。 しかし、寝る前に読むと眠くなる………おもしろくないわけではなくて…多分心地よくて眠くなる… これでは、本を返すのが遅くなる…で、休日の朝、しっかり目覚めたときに読みました。 中盤から後半にかけては、涙。悲しいというより心地よい涙でした。 こんなふうに人生の最期をおくることができたら………幸せな最期といっていいのでは…と、思いました。 癌や病気、不慮の事故など… 大切な方を亡くされた方に読んでいただきたい本です。もちろん、そうでない方にもおすすめします。なぜなら、本書でも表現されている「死」。「死」は、どんな人にも逃れられないできごとだからです。「死」を避けず 怖れず。「死」とは、「生の世界」から「死の世界」へ移行すること? 新しい世界に旅立つ感じなのかな………?小説の中では「オーガニズム」とも表現されていました。「死」は誰にでも訪れる。それは、自然なことで、こわがらなくてもよいのだ、と感じさせてくれる…そんなお話でした。 では、よい時間をお過ごしください。

    45
    投稿日: 2022.01.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    泣ける。 でも嫌な気持ちの悲しい涙ではない。 普段の日常の幸せに気付ける本だと思う。 これは、必読!!

    9
    投稿日: 2022.01.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    友達に借りた。 さらさらっと読める、癒し系な感じが今どきだ。 嫌なことはしなくていいと、自分に言ってあげて、とっておきの美味しいものを食べたいものだ。 まずは、百合根買ってこよう!

    3
    投稿日: 2022.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ちょうど自分が生死を彷徨い、無事に生還した後に従姉妹からプレゼントされた本。いろんな偶然が重なって手に取ることになったこの本には、運命を感じました。レモン島のライオンの家、情景が目の前に浮かぶような描写でした。 こころに残る、素敵な一冊。

    4
    投稿日: 2022.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何気なく図書館で借りた本だったので 内容を知らなくて、あっそうなんだ ライオンのおやつってそういう意味 だったのかみたいな読みはじめだったけど 3/5くらいから涙腺崩壊って 感じだった。 いつもならこれを実写化したら…とか 想像してしまうけど、この作品は このままの状態がいい、綺麗。 お父さんに結婚したい人がいると 言われたときの 雫ちゃんの気持ちにはすごく共感できたし、 あとの方でお父さんが結婚したいと 雫ちゃんに言ったときの気持ちも 出てきたけど、それもそうだったんだな と納得できるもので、思い返すだけでも 泣けるシーンが沢山ある。 人生の最後の迎え方、 いままでに印象に残ってること、 今から叶えたいこと、食べたい味、 会いたい人、後悔したくないこととかを 考えたりした。

    4
    投稿日: 2022.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんか、泣けた。 それと、死生観。 福本伸行の天のアカギ通夜編 を読んで、感動したが この作品でも死に対して 普段意識的に考えることを 遠ざけていますが 考えた。

    11
    投稿日: 2022.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    わたしが最後に食べたいおやつはなんだろう? 最後の時にこんなふうに過ごせるのか? どんなふうに死ぬのか? …死ぬのか?じゃ、なくて生きるのか?か。 おだやかにおだやかに暮らして行こう. 最後のお父さん家族のシーンで堪えきれず泣いた

    3
    投稿日: 2022.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    なんで私なのという葛藤から現状を受け入れていく 気持ちの変化と死ぬことは誰だって怖い、けど 最期はこうであって欲しいという願いも感じられるお話でした。 私が最期に食べたいおやつはなんだろう。

    3
    投稿日: 2022.01.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今年最初に読んだ本。死生観について年初めに向き合う事が出来ました。 これも何かの縁。今年一年もがんばろー!

    3
    投稿日: 2022.01.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    他の人の感想にもあるけど,ほぼ「いい人」しか出てこないお話。だけど,表面的に「いい人」な人の中にある,本当の気持ち(ドロドロとしたものや,欲望,願い?)がちゃんと描かれていると思った。自分は身近にある美しいものや,大切なものを,知っているのだけど,そのありがたさを再認識させてもらえたように思った。家族に優しくしたいという気持ちにさせてくれるお話。

    3
    投稿日: 2022.01.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    瀬戸内のホスピスを舞台に死という重い題材を扱いつつ、ほっこりさせてくれる本。 未来や過去に思いを馳せず、今に集中し今が幸せなら良いとすることで、不安から解消される や 人生の幸福はどれだけ人を笑顔に出来たか 人は死ぬまで変われる 等、心に残る言葉が沢山あった。どう死ぬかはどう生きるか、自分自身もどう生きたいのか考えさせられた。

    3
    投稿日: 2022.01.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死を考えるのではなく「生」を考える本 食べ物を通じて人間の温かみ、生きた軌跡、価値観に触れられる。食べ物がもたらす希望と尊さを感じる作品。

    3
    投稿日: 2022.01.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ぼわっと胸の中から温かくなるような作品。このタイトルにもある、おやつ。読みながらも、読み終えた後もこの本自体がおやつだったのではないかと思えるくらい、ほぅっとほんのり温かい、まだ読みたいと思える作品

    3
    投稿日: 2021.12.31
1
...
678
...
14