
総合評価
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powered by ブクログ流石上橋菜穂子さんと言わざるを得ないような傑作でした。 獣の奏者に負けず劣らずのスケールと臨場感、美しい描写、 そして何より登場人物のはかなくも暖かい「心の揺れ」。 小夜に対する野火の胸をしめつけられるような想い、まっすぐな瞳。 紡がれる言葉の一つ一つが、読むほうまでを物語へと引き摺り込んでいく。 そんな作品に出会えたことに、ひたすら感謝です。
0投稿日: 2016.07.04いっぱいの匂い、香り、臭い、肌に直に感じるくらいに沸き立っています。
『ふところに飛び込む』って、お互いが相手のことを信頼して守ってあげたいとか、好きだ、なんてことがない限りできるものではありません。 なのにそれが躊躇なく突然できてしまったのです。それが始まりでした。 『この子らは、蜘蛛の巣の、細い糸の先でふるえている透きとおった水の玉のようだ。』 小夜と野火そして小春丸は、怨み、憎しみ、哀しみがもつれてしまっている糸玉の真っ只中に置かれることに。 丁寧に描かれた情景、木の葉一枚一枚までもが、瑞々しいタッチで伝わってくる大自然の中で、 四季の移ろいに合わせた人々の生活もまた、生気に満ちていて、この物語の世界観を大きく膨らませることができました。 ふたたび小夜の懐にいだかれた野火は・・・。
8投稿日: 2016.06.15
powered by ブクログなぜか見落としていた上橋さんの初期の作品。珍しく日本が舞台でとてもノスタルジックな感じです。彼女が全開する要素が随所にちりばめられている佳作でしょうか。
0投稿日: 2016.05.16人間の業について考えさせられる
善悪がはっきり別れてはいません。 ある人にとっては悪人が、見方を変えれば被害者になる。ただ人間の業について深く考えさせられるお話しです。 最後は悲しい終わりとも幸せな終わりとも取れます。人それぞれ色々な感じ方があるでしょう。私は幸せな終わりだと思いました。 皆さんも是非、ご自分で読んで感じてみてください。
3投稿日: 2016.03.08
powered by ブクログ上橋菜穂子ワールドに入りたくて、図書館にあったこの本を借りてみた。 上橋さんの物語は風景がホント、目の前に広がる、映像化されたらきっとコレ既に頭の中で見た!って思わせる。 風景だけじゃなくて、匂い、風、空気の冷たさなんかも体感できてしまいそう。
1投稿日: 2016.02.02
powered by ブクログ野火がとにかく可愛い 小春丸の変貌ぶりがちょっと急な感じするけど、全般OK。でもまあ、鶯は緑色じゃないねぇ。
0投稿日: 2016.02.01
powered by ブクログ和テイストな世界のファンタジー。 日本昔話にありそうな日本に根ずく神は神々しい光だけでなく恐ろしさ、そんなおどろおどろしいところが見事に描写されています。呪術、強い力だけどもその分、術者に跳ね返ってくる負の要素があるというのも好みな設定かも。 呪者の使い魔でありながら、いや、そうだからこそ同じ霊狐に対して情の深い玉緒というキャラクターが味方というわけではないけども不思議な魅力を持っていました。 ―<とりあげ女>は、両手を血に染めて、あの世から赤子をとりあげる者だ。おそろしい仕事だよ。望まれぬ子を、あの世へそっと<お返し>することもある。(P66) 現代では産と死をセットで考えることはあまりないですが、昔は子を産むということがとても大変だったんだという点もはっとさせられました。 獣の奏者でも思いましたが、この作者の物語に出てくる少女の芯の強さ、迷いながらも自分の道を自分自身で決めていく姿は読んでいてとても心地よかったです。
1投稿日: 2015.12.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人の心の声を聞くこができる能力を持つ12歳の少女、小夜と、彼女が助けた子狐・野火と、森の奥の屋敷に幽閉されて暮らす小春丸の話。 切なく哀しい話なんだけど、不思議と、呪術や変化などを扱っているだけあって、ファンタジー要素が強く、そこまで暗さは感じない。上橋さんの作品では、シリーズではなく、読み切り長編物語だったので、やはり他の作品と比べると、物足りなさを感じてしまった。せっかく厚みがある世界観が描ける人なので、もう少し、この作品も登場人物一人一人の背景を丁寧に描写しても良かったのかなあと。 来年は、上橋さん作品のまだ読んでいない本を一気読みしよう。
0投稿日: 2015.12.19
powered by ブクログ帯文:”もうひとつの魂の物語” 目次:序章 出会い、1章 封印とかれる、2章 呪者と守護者、3章 野火と小夜、4章 呪いの結末、終章 若桜野を、あとがき、文庫版あとがき、「児童文学」という魔法 宮部みゆき、解説 金原瑞人
0投稿日: 2015.12.17
powered by ブクログ「あわい」に生まれ落ちた時から呪者に狐笛で操られる霊狐たち。領地を巡り、呪い合い、大切な者を奪われ憎しみを募らせる兄弟。 主に命を握られ逆らえない霊狐でありながら、子供の頃命を救ってくれた人間の娘 小夜を見守り続ける野火。 誰かの命を奪うために存在する使い魔にも心はある。 国と国が争い、罪もないたくさんの人々が巻き込まれ命を落とす。力で踏みにじられ、憎しみを募らせ、自らの命に替えてでも報復行為を行う軍人やテロリストたち。愛する者のために、信念のために戦う者たち。この争いは何を生み出すというのだろう。
1投稿日: 2015.11.20
powered by ブクログ長文のレビューが飛んでしまったので今回詳細は割愛。 綺麗なお話というのは既存のレビューの通りです。 小春丸という少年と、小夜が惹かれ合って… 野火がそこへ絡んでという三角関係の後に、 小春丸が小夜ときょうだいであることを知り、 武将の道を選んで別れる。 小夜と野火は、流れるように惹かれあった 今の形と違ってはっきりとした恋の意識を持って 小夜と野火が一緒になる という筋立てでも面白かったかもしれません。
0投稿日: 2015.11.08
powered by ブクログ主人公の佐夜と狐の野火のまっすぐな心が気持ちよかった! 何かが原因で争いあい、原因が見えなくなっても争いあう。今でも世界では起きているのだろう。 そしていつから日本では、狐を神の使いと崇めたり、天狗など不思議な生き物を信じたりしなくなったのだろう。心が貧しくなっているのだろうか。
1投稿日: 2015.10.30
powered by ブクログ上橋さんは、やっぱりすごくいいなと思った。 聞き耳の才を持つ主人公は、人の意思を感じ取ってしまう能力の持ち主。 それは主人公にとって、才能でもあり、苦しみの原因でもあるんだと思う。 私自身も、人混みが苦手だったり、他人の想いを感じ取って(私の場合は勝手な思い込みが多いと思うのですが
1投稿日: 2015.10.28
powered by ブクログ優しい物語だったなぁー。 野火と小夜の関係、そして小春丸。 大切だからこそ憎み、利用し、守る。けれど大切だからこそ、捨てることも必要で。 わかっててもなかなかできないよね。
2投稿日: 2015.09.25
powered by ブクログ三葛館一般 913.6||UE 小学5年生のときに出会って以来、この物語はいつでも私の一番のお気に入りです。 どうしようもない大きな流れに翻弄されながらも、ただただ自分たちの思いを貫いた主人公・小夜と野火。二人が迎えた結末を思い出すと、胸に熱い感情が湧き上がります。 また、上橋作品に特有の繊細で臨場感のある文章が魅力です。人、動物、草木、食べ物、、、『狐笛のかなた』の世界をじっくり味わっていただきたいと思います。 (保健看護学部4年 R.T) 和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=82181
0投稿日: 2015.08.19
powered by ブクログ読みやすかった。 最後の終わり方が人によって 視点によってそれぞれ違うのかなって~ 思ったね。 もう少しこの物語に浸っていたい 感じがしたね
0投稿日: 2015.08.11
powered by ブクログ会社の人に、面白いからと貸して頂いた本。 本屋大賞も受賞され、気になっていた作家さんだったが、読んだことは一度もなかった。 ストーリー的には、浦島太郎や鶴の恩返しではないが日本人には受け入れやすいような気がした。 期待する展開を裏切らないのも良いのかもしれない。 ただ、ファンタジー慣れしていない為、世界観を掴むのに難儀した。 何となくこの物語の世界観を掴みかけたかなぁ・・・ と思った頃には、既に物語は終わっていた(^-^; 一日で読み終わりました。 児童文学ということで、読みやすさはあるのかもしれない。
4投稿日: 2015.06.28
powered by ブクログ小5の息子にすすめたので、私も久しぶりに再読。初期の作品なので、他の上橋作品と比べるとこじんまりしているかも知れません。でも、丁寧な描写で、すっと引きこまれて物語の世界を堪能できます。
0投稿日: 2015.06.24
powered by ブクログ小夜と霊狐 野火の清らかな恋の物語。 それぞれがそれぞれの事情を抱え、苦しむ中、不思議な世界が広がる。 豪族同士の争いに巻き込まれ母を失った小夜と、使い魔として使役され主には逆らえないる野火。 同じ使い魔としてそこから抜け出したい他の霊狐。それぞれの想いが、渦巻く中、最後に2人には幸せが。
0投稿日: 2015.06.22
powered by ブクログ獣の奏者シリーズを読んで、著者の大ファンに。 こちらはスケールは落ちるが、小夜と野火の淡く儚い恋と造り込まれた世界観が大好き。 何時の時代か、どこに国か、明確にはされていないが、日本の原風景を思い起こさせる情景がふっと心をかすめて、懐かしい気分になった。あとがきにもあったが、実際に野山で育った訳じゃないのに、その風景を見て懐かしい気持ちになるが、まさに、この物語もそのような感じで、どこか感じた事があるような、見た事があるような、そんなお話だった。 全体的にきれいにまとまっており、ラストも物悲しさもありながら、幸せな気分になれたが、かなり駆け足のように感じた。良作で心が晴れやかなのにかなりあっさりに感じられてしまい、そこがやや残念。大朗や鈴、小春丸、木縄坊など、魅力的な人達をもっと掘り下げて上下巻ぐらいでもよいぐらいだと思った。
0投稿日: 2015.06.01
powered by ブクログ大好きな上橋菜穂子さんの初期の作品かな 壮大なスケールの物語にいつも圧倒されている これは小さいけれどやはりおもしろい 物語の中へすっと引き込まれる快感 やはり大好きです 《 あたたかい 胸のぬくもり 命かけ 》
0投稿日: 2015.05.31
powered by ブクログとても和テイストなファンタジーです。 上橋菜穂子さんということで安心して読み始めることが出来たし、期待を裏切らない物語。 少しスケールは小さくまとまった作品ですが、質の良い良作でした。
0投稿日: 2015.05.17
powered by ブクログ読み返す度、野火と小夜の、ゆらゆら揺れるかげろうのような、あわい恋に、ページをめくる手がはやる。 一度読んで内容も覚えているはずなのに、幼い野火の心に泣きたくなったり、小夜の強さに頷いてしまったり、不思議なくらい入り込んでしまう作品。
0投稿日: 2015.05.12
powered by ブクログストン、と飲み込まれて物語の中へ。 小夜を見つめる野火がとてもすきです。 知ってしまった優しい温もりは、消えることなく、心の中で輝き続けて 小夜が危険な時には守ってくれる。 野火にとても心奪われて。2回続けてよんで、 さらにときめいた。
1投稿日: 2015.05.11
powered by ブクログこれだけ評価されている人だし、本人のインタビュー読んだら、サトクリフやトールキン、アトリー、ランサムなんかが好きだったと言っていたので、もしかして読んだら凄いかも、でも、「獣の奏者」「守り人」なんかの長ーいシリーズを読む気しないし、一冊で終わる、それでいて評価の高い本を読んでみよう、とこれを選んだのだが・・・。 最後までつまらなかった。 なんかアニメのダイジェスト版みたいな話ね。 この人の書く世界は読み手が一から頭の中で構築していくことを要求するので、長いシリーズものならいいけど、一冊では世界を構築するので精いっぱい、深みまでは至らなかった印象。 本来は描写やエピソードで伝えなければいけないことがことごとく言葉で説明されていて読んでいて鼻白む感じ。 メインのドラマはわりあい予想のつく陳腐なもので、子どもならともかく、たくさん読んできた大人の鑑賞に堪えるものではない。 もしかして、シリーズものはいいのかもしれないが、これを読んだらじゃあ「守り人」という気持ちには正直言ってならない。 トールキンほどの豊饒、サトクリフほどの構成力を期待してしまった私が悪かったのだろう。 しかし、小中学生に読みやすいってわけでもないのよね。これなら、今本当に読まれなくなっているサトクリフやランサムの方がよほど読みやすいと思う。 さきにシリーズものを読んで上橋世界に慣れたお子様が読むにはいいのかもしれない。 私としては「ランサム、サトクリフを読め!」って怒りたくなるけどね。
0投稿日: 2015.05.05
powered by ブクログ読んだら好きだろうなぁと思って、大事にとっておいたのだけど、あまりにも気になってしまったので読んでしまいました。 じっくり読める時間がなかったので、わりとざっと読み。 文章を噛み締める時間があんまりなくて残念。 でもさっと心に入って来て、染み渡るようなお話で、とても良かった。 やっぱり好きだなぁと。 大筋の展開にひねりなんかなくても、いくらでも楽しめるものなんだよね。
0投稿日: 2015.03.25
powered by ブクログ本を読まない人をかわいそうだなと思うのは、文字を追い、ページをめくっていって、最高の物語の中に入り込めた時におこる、全身が総毛立つような感動を味わえないから。 総毛立つとか鳥肌って本来は恐怖とか嫌悪感による現象にしか使わないみたいですが、本当に視界の端で前髪がちょっと持ち上がるんです。感動して。 そうなってしまう本はそんなに多くはないんですが、上橋菜穂子さんの作品は打率が高い。 「獣の奏者」は私の中では鳥肌本の殿堂入りですが、この「弧笛のかなた」も、時を経ても枯れない本になっています。 理論社から出ている方の表紙が大好きで書い直しました。 児童文学という括りになっていますが、風景描写の美しさ、共感を通り越して我が事のように胸を締め付けられる心情表現、大人も存分に楽しめます。 子どもに薦めるうえで、「獣の奏者」はあの分厚さから、自分の読書力にある程度自信を持っている子どもじゃないと、開いて物語の中にダイブするまでがなかなか難しいですが、「弧笛のかなた」なら壁が低くて、上橋さんの世界を堪能できるかと思います。 私は理論社版を読んだので知らなかったのですが、他の方が、巻末の解説で、小野不由美さん、荻原規子さんがファンタジー作家の代表として挙げられていると書いてくださってて、すごく頷けました。 「十二国記シリーズ」「勾玉シリーズ」そして「獣の奏者」が、子どもにお薦めした結果、見事にハマりこんでもらえる鉄板作品なんですよね。
4投稿日: 2015.03.10
powered by ブクログ実家に帰ると、母が薦めてくれた。 感想を言うのが苦手な母だけど、他の本よりまず薦めてくれたこの本は彼女のお気に入りなのだと思う。 児童文学のノーベル賞と呼ばれる国際アンデルセン賞を受賞した作者。 ファンタジーが好きな私は児童文学、ライトノベルも読む。本来、通ってくるはずの子どもの頃にはそれらの本を読まず、大人になってから読んでいる訳だが…。 あさのあつこのバッテリーを読んだ時にも思ったが、いい児童文学は大人が読んでも十分に読み応えがある。 人を呪うことの愚かさや、自然のものや動物、人を慈しむ気持ち、子どものころにこういう大切なことを本を通して学んでおけるといいと思う。全てに通じることだと思うから。
0投稿日: 2015.02.25
powered by ブクログ登場人物たちが魅力的。上橋菜穂子入門には最適な一冊だと思います。思わずこの人のためならと思えるほどのまっすぐさ。主人公を取り巻く冷たい世界の中の暖かい人々にもほろりときます。ハラハラドキドキの政治駆け引きもあり大人でも充分楽しめます。おすすめです!
0投稿日: 2015.02.02
powered by ブクログ領地争いのために、命を武器として使う哀しさ。美しい物語だが、人物造詣に清濁併せ呑む部分が無く、若干の物足りなさを感じた。エリンやバルサがすごい作品過ぎるのか。
0投稿日: 2015.01.21
powered by ブクログレビュー評価が高かったから読んでみたけど、この作家は余り合わないみたい。面白く無くは無いが、琴線に触れるものが無い。
0投稿日: 2015.01.05
powered by ブクログ大切な人のことは、いつでも心配で見守っていたい。何かあったら誰よりも早く駆けつけたい。 小夜のように芯がある女性、野火のように好きな人を守り2人で助け合い目的を達する物語。 最後、3人(匹)がじゃれあいながらのところは感動しました。 幸せで好きな人と一緒なら人間の必要ないなー。 文章も素敵で「ふたりは、ほとんど言葉をかわさなかった。でも、いっしょに春の山を歩いているだけで、春の陽射しが胸の底に宿っているように暖かかった。」がお気に入りです。 小夜の「聞き耳」能力があったらいいな。と思ったがきっと嫌なことも沢山増えるだろうな。 2014年最後の本となりました。狐笛のかなたで良かった。
1投稿日: 2015.01.01
powered by ブクログ少女なら夢見ずにはいられないような物語。言葉も世界もとても美しい。野火は良い夫になるだろうと思った。
1投稿日: 2014.12.14
powered by ブクログ人間の小夜と、霊狐の野火の関係がせつなかった。 物語の世界は現実世界には存在しないファンタジーの世界のようだが、「守り人」シリーズよりは人物名や地名などが日本っぽい。この世と神の世の境目、〈あわい〉の描写は妙なリアリティがある。
0投稿日: 2014.12.08
powered by ブクログ上橋さん。良くも悪くもこれに尽きる。上橋さん好きなら必読。知らない人にもおすすめ、だが、より精霊の守り人のがおすすめ(笑)
1投稿日: 2014.10.05
powered by ブクログ母から数年前に渡された本書、やっと読めた! 『獣の奏者』以来の上橋さんの世界観を堪能。 上橋さんのような児童文学を紡ぐ方が日本にいることの幸せを噛み締めながら読んだ。これから産まれてくる自分の子どもにも読ませたい。
1投稿日: 2014.08.26
powered by ブクログ「そなた・・・また、遊びに来ぬか?」 序章が一番好きです。3人の子供たちの出会い。 狐がかわいい感じだし、自然あふれる情景もぴったり。ジブリさん採用しませんかー?
0投稿日: 2014.08.13
powered by ブクログ上橋さんの作品は“精霊の守り人”ではまりました。 情景描写が巧みで、ファンタジーであるのにその世界をうそ臭く感じさせないところがすごい。 命を救われた妖狐が少女を影から、表から必死に守ろうとするという、児童文学的な内容なんだけれど、子供だけの作品にするなんてもったいない。 純粋な心に触れる作品。 たまにはこんな本も読みたくなるものです。
1投稿日: 2014.08.13
powered by ブクログ小夜は亡くなった母親から受け継いだ不思議な力をもち、村の外れに祖母と暮らしていた。一方、呪者の使い魔で狐の野火は主による命令で小夜と対峙することとなるが小夜が幼い頃の思い出が蘇り、主に逆らって小夜を助ける。そんな野火にしだいに惹かれる小夜。人と狐のつながりの物語。
0投稿日: 2014.07.29
powered by ブクログ2008/04/27 ファンタジーが読みたくて。 和風はいいですねー呪術とかきゅんきゅんしますねー 術を施すのが舞ってのもまたいい。 やっぱり舞うって宗教的要素を多分に含んでいて 小夜の舞が見てみたい。きっととっても綺麗なんだろう。美しいものに力は宿るから。 最後のほうは展開が早め。しかも壮大な戦いとかあんまない笑 設定はファンタジーだけど、お話の帰結はとても人間くさくて現実的 小夜の行く末に関しては、そっちか!っていう。 小春丸・・・・
1投稿日: 2014.07.21
powered by ブクログ「児童文学」カテゴリーだが、大人がハマる。昔の日本が舞台。能力者の少女と霊狐の友情、愛情、冒険のファンタジー小説。
0投稿日: 2014.07.14
powered by ブクログ上橋さんのノンシリーズ、昔の日本が舞台のファンタジー。 人や物の心の声が聞こえる小夜と、霊狐の野火の間に生まれるもの。上橋さんの作品は相変わらず静かに涙を流させる。 設定や内容からして、もっと書き込めると思ったし、もう少し盛り上がりがあっても良かったのでは、と思ったりするのだけど、その抑えたトーンがまた上橋さんらしくて良いような。 どの登場人物をとっても、それで一本のお話が書けるのでは、と思うぐらいの密な魅力がある。
0投稿日: 2014.06.25
powered by ブクログこういう世界観好き。野火かっこよすぎる!迷わず野火の手を取った小夜もすごい。『守り人』シリーズと違って、全て丸く収まった点も印象的だった。
0投稿日: 2014.06.21
powered by ブクログ「空色勾玉」シリーズ系の日本昔ファンタジー。 「聞き耳」の力を持つ小夜と小夜の助けた使い魔の狐 野火。それから十年間屋敷で暮らし続けた偉い人の息子小春丸の物語が錯綜する。 でもこの壮大なストーリーがこの長さじゃちょっと 物足りないかな。
0投稿日: 2014.06.14
powered by ブクログお世辞にも美しいとはいえない大人の世界の中で、 それに対峙しようとする子どもの強さ・純粋さは限りなく眩しいもの。 その眩しさを相手にしたとき、 大人の心の広さとか、柔軟さがきっと試されているのではないでしょうか。
0投稿日: 2014.03.30
powered by ブクログ小夜が獣の奏者のエリンに似ていると思った。迷いながらも自分自身の道を決めていく姿、、、私もそういうふうに生きたいと思った。
0投稿日: 2014.03.01
powered by ブクログ久しぶりにファンタジー作品を読んだ。 以前精霊の守り人を読んだ時は挫折してしまったが、年をとってから読むとこの作者の本は本当に読みやすいなぁと感じる。 『狐笛のかなた』はファンタジーから離れてしまった私を引き戻してくれた、大事な作品になったと思う。 主人公の小夜の少女独特な迷いを持ちながらも野火に対して真っ直ぐに想う気持ちに心惹かれた。
0投稿日: 2014.02.05
powered by ブクログ人間と霊狐の恋物語。儚くて綺麗な和風ファンタジーでした( ˘ω˘ ) 命を落とすことになっても小夜を守ることにした野火と、野火を助けるために狐笛を吹いた小夜の関係性が本当に惹かれあっているからこそで、最後の展開もこれはこれで二人にとってハッピーエンドだったのかなって思いました。少し切ないけど、だからこそ美しい。儚いものこそ美しい日本人の美徳感覚。
0投稿日: 2014.02.03
powered by ブクログ日本のファンタジー。 小夜は人の心が聞こえる力を持つ。ある夕暮れ、犬に追われる小狐を助けたが、その狐はこの世と神の世の「あわい」に棲む霊狐。二つの国の諍いに巻き込まれ、人の心から生み出された怨みの連鎖によって、傷ついていく人々の心。閉ざされていく世界——若狭野。 幼い小夜や野火の相手を思う行いが、澱んだ空気を払うかのように弱々しいけれど清々しくて、魅力的である。 読後感が切なくて、そして優しい気持ちになれる。
2投稿日: 2014.01.13
powered by ブクログあの世界と、この世界と、その間についてひとりで良く考えていたけど、言葉だとこういう風に表せるんだ!と感激した。 読後一時間程、放心するほどその世界に持っていかれた。
0投稿日: 2014.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上橋先生の物語の中では比較的短く読みやすいだろう。 アジアンテイストのファンタジーとよく言われるが これは中でもごく日本に近い、日本のいつかわからないが 昔、という原風景に近い舞台設定で読みやすく だからこそ切なく胸に染み入るように入ってくる物語だ。 野火の、叶わぬと知っての、恋という自覚もない恋、 初めて使い魔として人を殺めて、食うためではなくただ殺したことに震え 死ぬかもしれないと思ったときに助けてくれた小夜の温かい存在 自分の命よりも小夜を守りたいという気持ち 切なく読んでいて胸が痛くなる。 だからこそ、全てが解決した訳ではなくとも 温かい方へ向かって事態が動き出し 思わず微笑むような描写のある結末が心底ほっとする。 恨みの果てに、狐笛の向こうに、優しい未来があったことに安堵できる 素敵な物語だ。
1投稿日: 2014.01.02
powered by ブクログずーっと気になっていた本! すごくさらっとしているようで,深い。 なんと言い表したらいいかわからないけど,読後感はそんな感じ。 物語は心をなでるように過ぎていくけど,深いところに響いているというか。 この世界観をもっともっと味わいたい!と思っているところで終わっちゃうのが……!! 小春丸の十年間とか,鈴や大朗のサイドの物語,霊狐や木縄坊サイドの物語など。いろいろ書き込もうと思えば書けるところを小夜と小夜が見る野火に焦点が合っている。ファンとしては「もっと読みたい」と思っちゃうけど,そこで終わらせるのがまたいいんだろうなー。 あと文庫版で収録されている解説は金原瑞人さんだったので,珍しく読んじゃいました!!
0投稿日: 2013.12.09
powered by ブクログ上橋さんの守り人シリーズ以外の作品を初めて読みましたが、うん、間違いない。 今作はかなり日本の色が強かったので入りやすかった。 長編でもっと深く濃く描いてくれてもきっとハマっただろうなあ。
1投稿日: 2013.11.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上橋さんはなんてすごいんだろう、とつくづく思った1冊。 たった1冊でまとめられた物語なのに、それぞれのキャラクターに思い入れてしまう。特に子供の時のエピソードは、すごく短いのにそれぞれの優しさや思いが伝わってくる。その後の展開に「小春丸が助かりますように」「野火と小夜が幸せになりますように」と祈るような気持ちになるのも、このエピソードが生きているからだと思った。 ラストがまた秀逸。 こんがらがった恨みの連鎖を断ち切った春望の決断は素晴らしかった。 上橋さんはシビアな話を書くし、野火は最後死んでしまうかなと思っていたので、ラストシーンがより美しく素晴らしく感じた。
2投稿日: 2013.11.16
powered by ブクログこの作家の作品レビューをみると、みんな素晴らしい レビューで美しい言葉遣いで丁寧に感想を書かれている方が 多い。 読者をそんなふうにさせてしまう作家の本 2014/03/12【古】 105円
0投稿日: 2013.11.10
powered by ブクログ人の心の声が聞こえる女の子と、霊狐の切ない物語です。久々に読みました。切ないけど、読後感は温かい。いい物語です。
0投稿日: 2013.10.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
もう…上橋作品から離れられないなあ。 この物語には、獣の奏者へと続く多くの要素が見られる。いや、私は獣の奏者の原型だと感じた。 なぜなら、小夜が選ぶ道は、常にエリンが選んできた道…「生きたい」という思いに導かれて進む道だったからだ。それが結果として哀しい末路であったとしても、思いとは真逆のものが待っていたとしても、小夜もエリンも「生きたい」という強い思いに従って…存分に生きた。 人はなぜ生きるのかを、上橋作品から少しずつ学ばせていただいている。この普遍的な問いは、苦いものでも難解なものでもなかった。そのことに気づかせてもらいつつある。 どうやら守り人シリーズを読むことになる日は近いようだ。 まずは自分の世界で、もう少し生きてみよう。「生きたい」と念じながら。小夜のように。 読後感、切なくとも淡い喜びに包まれる。いい本でした。
2投稿日: 2013.10.19
powered by ブクログ以前から気になっていた作品。児童向けファンタジーの傑作。少し登場人物が多いけれど、人物紹介を辿っていけばなんとかなる。狐笛を吹いた瞬間起きたことが……ラストはせつなくなる。でもきっとそれで幸せなのだろうな。2013/286
1投稿日: 2013.09.25
powered by ブクログ--- ふだんあまり本を読まないのですが、一度読み始めると、ぐんぐん惹き込まれていきました。 主人公と、物語中に出てくる霊狐が、禁断の関係でありつつも惹かれあう姿に感情移入しました。 --- 感情移入できる異世界の物語は、現実を忘れさせてくれます。 この本は、切ない美しさも味わえそうです。 久しぶりに読書してみたい方にも、オススメできそうですね。 私も大好きな本です。
0投稿日: 2013.09.15
powered by ブクログ舞台は日本だけれどいつも通りとても豊かなイマジネーション。 固有名詞の付け方が日本的で夢があってすごく良いなーと思った。 「人も獣も虫も土くれも、実はたいして変わらないのではないかという気分」によって書かれたということ。なるほど。
0投稿日: 2013.08.12
powered by ブクログ憎しみが憎しみを呼ぶ。それが根源の原因を覆い隠してしまわぬうちに。 余所者として幾らかのよそよそしさを抱えながら、少女は村の外れで祖母と暮らしていた。 ある日、年の瀬の市にて彼女は自らの生まれを知る者たちと出会い、やがて国境にある豊かな土地を巡る隣国間の憎み合いに巻き込まれていく。 最初は逃げることしか身を守る術を持たなかった少女が、次第に他者を守るために相手へ対峙するようになる変化が目を惹く。 逃げることは悪いことではなく、生き延びるための有効な手段だ。 しかし、他者を守るために自分が出来ることは共に逃げるか、立ち向かうことだ。 だが、その中で彼女は気付く。立ち向かっても相手に新たな憎しみが生まれ、その輪廻は終わりが見えないことを。 それならば、まだ原因が見えるうちにそれを取り除いてしまおう。 恨んでも、時は戻せません。この先を変えることしか、私たちには出来ないのです。
1投稿日: 2013.08.04
powered by ブクログあー!ツボだった!!好きな話だった!! 人の心が聞こえる少女・小夜と 霊孤・野火の恋と戦いの話。 春名ノ国の有路一族と、湯来ノ国の湯来一族。 お互いに憎しみあって、領地の取り合いをしている。 湯来一族に使える呪者に使い魔にされた野火を解放しようと とにかく進み続ける小夜。 その他にも小夜の生い立ちとか、 ずっと屋敷に閉じ込められていた小春丸とか。 いろいろあって、とにかく面白かったです!
1投稿日: 2013.07.16
powered by ブクログ「獣の奏者」の続編が見つからんので上橋さんつながりでこちらを。 地味だけどいい物語だと思う。 日本人の原風景というのかな、そういったイメージの世界が舞台であえて年代や国は設定していないとのこと。 個人的にはそれが逆効果だったように感じました。細部があいまいで物語に奥行きが感じられなかった。のっぺりしている印象。ストーリーは好きだし、キャラも悪くはないけどのめりこめるというものではなかった。 とはいえ、優しくて温かい文章は気持ちが良い。ラストもハッピーエンドだとは思うけど、どこかさみしい雰囲気もあって。とても好みでした。 番外編の短編出ないかなー。花乃さんの話とか、小春丸や野火や大朗視点で。間違いなく手に取るのに。
0投稿日: 2013.06.24
powered by ブクログ守り人シリーズを読み終えて、上橋さんから離れられず『狐笛のかなた』に手をつけて、これまた一気に読破。 あぁこれも、なんていい話。。。。(;_;)
1投稿日: 2013.06.21
powered by ブクログ少し切なくて、でも優しい、恋の話。 上橋さんは『守り人シリーズ』や『獣の奏者』が大好きでしたが、これも期待を裏切らずとても面白くて、本の世界にどっぷりつかりました。派手さはあげた2つの話のほうが上だけれど、日本が舞台でさらに描写が溶け込みやすく想像しやすさが増し、日本古来の美しい情景や登場人物の描写が目に見えるようです。政治的どろどろがあるけれど、その分小夜や野火のまっすぐで清らかな相手を想う心が温かい気持ちにしてくれました。
1投稿日: 2013.04.21
powered by ブクログどうして上橋さんの描く男の子はこうも良いんだろう。まっすぐにこころに飛び込んでくる感じ。 やはり「児童文学」なので文が平易だったり展開が速かったりというように感じ、それが少々物足りないように思ったけれど、全体として上橋さんの優しさがつまったような心温まる作品でした。 ラストもとても素敵でした。
1投稿日: 2013.04.10
powered by ブクログ上橋さんの書く小説が大好きです。 ファンタジーはあまり得意ではないのですが、上橋さんの創り上げる世界は意識がぐいぐい引き込まれてしまいます。 野火がかっこよかったです〜! 醜い因縁とある二人の恋…最後は涙を流さずにはいられませんでした。
1投稿日: 2013.03.29
powered by ブクログずっとずっと読みたかった本。人の思いを感じとれる「聞き耳」の力を持つ小夜と、呪者によって使い魔にされた霊狐の野火の物語。 お互いを思いやる気持ちが健気で切ない。
0投稿日: 2013.03.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文章を読めば読むほど、自分の奥底にある風景が蘇る気がした。祖母の家の裏にあった山の中で、小さい頃に見た風景なのだと後から思い出した。 読んでいくうちに、このままちゃんと終われるのだろうかと不安になりながらも、きっちり終わらせてくれた。 どちらかと言えば多分ハッピーエンド…なのだろうけれど、切なさが残る最後。 小夜の選択にいろいろと度胆を抜かれながら最後まで一気に読み進めた。 「終章 若桜野を」には「良かった」と胸を撫で下ろさずにはいられない。 この章が一番好き。上橋さん独特の、優しさの籠ったもので、読者であった私自身も救われた気分だった。 野火の純粋なまっすぐさも、小夜の素直で曲がらないところも、玉緒のあの話し方もさばさばしたところも好き。 もう少し細かい解説が欲しかったように感じられたけれど、それぞれの人物が生き生きとしていて、楽しかった。 うまく言葉にできないけれど、素敵な本。古本屋には売らずに手元に置き続けると思う。 時間が過ぎたら、もう一度読み直したい。
2投稿日: 2013.03.14
powered by ブクログ確かにあたしの中にもある風景のおはなし。実際に見たことはないけど でも日本に住んでいるから見える風景。野火みたいな男のこいいなー 。まっすぐ。こういう優しい物語は全く違う場所や変わってしまった場所にも溢れてるものだっていう確信があるから不思議だ。
2投稿日: 2013.03.07
powered by ブクログ懐かしさすら感じる、日本の原風景の景色が最後まで目に浮かぶ作品。物語の中には悲しい部分もあるが、それを感じさせない小夜の存在。 ラストはあっぱれ!ずっと手元に置いておきたい作品。
1投稿日: 2013.02.11
powered by ブクログ2人の兄弟領主の憎しみ&闘い。 あわい(神と人間の間)、人間の世界で生きる狐と人間を描いている 狐火、呪者、守者、武士などがでてくる 1冊だったので、個々の細かい設定や話しが出てこず、あっという間に読み終える本だった。 呪者の過去、生い立ち、使える術などが別章で出てきたりしたら、も~~、私はその世界にどっぷりはまってしまうであろうとおもわれる。 最後は感動です。野火の直向さを信じた小夜。素敵な本でした♪
2投稿日: 2013.02.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めて呼んだ,上橋菜穂子さんの著書。 おもしろかった。 なんかファンタジーを読みたいと思って本屋に立ち寄り,本帯に「本書の魔法は超一級品です」と宮部みゆきさんのメッセージが書いてあったのが購入に当たったきっかけ。 物語はとてもよかった。 わけありで,人里離れた小屋に婆さんとふたり暮らしの小夜が主人公と,霊弧である野火の物語。 「孤独で健気なふたりの愛が燃え上がる」と新潮文庫の説明にはあったが,それほどとは思わなかった。 小春丸の登場が少ないとちょっと思った。 登場人物的には,高飛車な妖美な霊弧の玉緒が好き。あぁいうキャラクタはいいな。 世界観が日本であり,まだ武士という言葉があった時代。それ以上の舞台の細かい説明はない(押し付けない),というのは,読み手がその世界に自分の形で入り込むことができる。 「10の期待をもって5割満足できればいいかな」と思い読み始め,読み終えたら8割以上の満足が得られた。 終わり方もとてもよかったと思っている。
1投稿日: 2013.02.03
powered by ブクログ上橋さんの作品って優しくて大好きです。 悪いだけの者がいなくて、誰もが悪の部分を持ち合わせながら苦悩して生きている。 ラストはいい終わり方だったと思うのですが、何故か涙が出てきました。
0投稿日: 2013.01.14
powered by ブクログ冒頭から展開が早くて グっと話に引き込まれましたね そのまま一気に読めました 霊狐の野火が可愛いです^^
0投稿日: 2012.12.30
powered by ブクログ言葉にできない面白さってあると思います。ヨーロッパ風ファンタジーになれている身で読むと、アジアにも素敵なファンタジーあるのかと感動できる。
0投稿日: 2012.12.29
powered by ブクログ再読。大好きな本です。 <聞き耳>の力を持つ少女と、主に使い魔として縛られる霊狐。 何度読んでも小夜の優しさ、野火の強さに胸を打たれます。 児童文学とはいえ、こんなにもドキドキする恋愛は珍しいのでは?(笑) 子狐の頃、自分を守ってくれた少女をずっと見守ってきた野火。 いつも、ピンチの時に現れる少年の正体が分かった時に、 自然にそれを受け入れる小夜の大らかさにも、じんわりきます。 切なく、温かく、ラストは思わず涙腺が緩みます。 「終章 若桜野を」が大好きです。
4投稿日: 2012.12.24
powered by ブクログ友達に絶対好きだよ!と言われて読んだ1冊。小夜のぶれない信念や強さ。野火の小夜を思う優しい気持ち。涙なくして読めません。読後はほっこり、満たされた気持ちになります。大好き!
3投稿日: 2012.12.17
powered by ブクログ野火の想いが健気で哀しい。最後に小春丸と小夜を合わせてあげたかったけど、お互いに相手の幸せを見られて良かったんだろう。ほのぼのと切ない物語り。2012.12
1投稿日: 2012.12.08
powered by ブクログ純愛ラブストーリー。愛のために人間でいることもすててしまう。絵本のなかのお話みたい。ほとんどカタカナ表記がなく、すごく新鮮。
0投稿日: 2012.11.29
powered by ブクログ懐かしい自然の匂いを感じる小説でした。 優しくてあったかい空気感の中に切なさもあり、大人の心に沁みる話だったと思います。 呪術というものに捕らわれ翻弄されながらも、侵されない大切な気持ちがあると証明してくれた野火と小夜に心打たれます。 2012.11.23
1投稿日: 2012.11.27
powered by ブクログ初めての上橋さん。中学生くらいに出会っていたらはまっただろうなあ。今でもファンタジーとして、十分面白い作品だったけど。ラストまで、あきずに読める。美しい物語。
1投稿日: 2012.11.21
powered by ブクログ独特の世界観があり、読後に寂しさと、悲しい終わり方でありながら、主人公達だけの、永遠に続いていくような、希望を持たせてくれる、 そういう感じを残す作品です。 二人の世界は、誰にももう邪魔される事がないのが、せめてもの救いでした。
2投稿日: 2012.11.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
うーん、爽やかというか素敵なお話だった。優しい気持ちになれる本。日本昔ばなしみたいな、和物ファンタジー。 上橋菜穂子さん初読みです。とにかく綺麗の一言。流れるようにさらさらと情景,言葉が目に入ってきます。読み始めてすぐに物語に入り込めました。この導入でサラッと入り込めるのは何なんでしょうね?逆に入り込めない本って何がちがうんだろう? 野火の純粋さ、ひたむきさには本当に心打たれた。同じく周りの動きに翻弄されながらも自分を見つめ行動する小夜の戸惑いと優しさと野火への思い。後半、「野火と小夜」の章からは、何度も涙ぐみ涙ぐみ。 前半は良くできた童話だ、子供に良いよね、と思いながら読んだけど、いやもう最後にはドップリ満喫。でも、やっぱり子供時代に読むのが良い気がするなあ、これは。ひたすら素直に相手のことを思う、そのことを感じられる本だと思う。 読みやすさのせいか、ちょっと物足りなさを感じたのも事実。まあ、これもケガレタ大人の心持ちのせいか・・・。 敢えて愚かな選択をしてしまう、、鈴の諭すような話がまた染みる。 ちょうど「秒速5センチメートル」を読み終えた後。若桜野の桜にそれぞれの想いというか、ホッとした幸せを感じる。ほんと日本人って桜に想いがこもるね。 最後は野火、小夜、小春丸の三人で胡桃餅を仲良く食べるシーンが見たかったかなあ・・・ 良い本が読めたなー、と素直に感謝。 終章のページがすごい少ないのにビックリ。え?え?え?と読み直してしまった。
3投稿日: 2012.11.15
powered by ブクログファンタジー系はものすごく苦手で途中で挫折。こういう内容はどうでもいい・・と思ってしまう現実主義派なので、昔から。
0投稿日: 2012.11.12
powered by ブクログ内容…★★★★ 人物…★★★★★ 文体…★★★★★ 上橋先生の自然の描写が凄く綺麗。 読んでいると描かれていない水や風の音まで聞こえてきそう。 最低限の幸せだけを手に入れた小夜と野火。 なんて純粋でなんて強い愛。 私も大朗と小春丸と一緒に2匹を見守りたいです。
1投稿日: 2012.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても上質・上品で美しいファンタジーでしたが、キツネの切なさがもう一つ伝わって来なかったのが残念です。主人公に感情移入しづらかった。
0投稿日: 2012.10.15
powered by ブクログまだ武者がいた頃の、日本と思われるとある地域が舞台。 ただの土地争いでなく、縁故の思いを引きずって続く領主たちの憎しみ。 それに巻き込まれる小夜や野火たちの姿が、豊かに伸びやかに描かれている。 読みやすく、よどみなく流れるように進むストーリー。 土の香り漂う霊力の世界と人間との距離感が心地いい。 特に、淡くきらめくようなラストシーンは印象的! キャラ的には、脇役の木縄坊が気に入りました。
0投稿日: 2012.10.14
powered by ブクログ面白かった!「獣の奏者」が面白かったので、上橋菜穂子さんの作品はぜんぶ読もうと思った。やっぱり裏切らない面白さ。ファンタジーが好きになった。1つの土地を巡って憎み合う隣国同士。今の日本に通じるところがあって深い。どうして人は憎しみあうのか。特に近ければ近いほど憎しみが生まれる。近いと自分と比較してしまうからだろうか?
2投稿日: 2012.10.12
powered by ブクログ”あわい"。 大人になろうとして、でもまだ柔らかい部分を持っている年頃の少年少女を描く、上橋さんのあたたかな物語です。 そばに居る人のぬくもり。もう居ない誰かのぬくもり。ファンタジーなんだけど、ファンタジーというには世界を巻き込むほど壮大ではなく、しかし生命に対する切実な緊張と、家族のような素朴な雰囲気を味わえます。 上橋さんの作品は、母親に見守られているような気分になりますね。この作品もその一つだと思います。
0投稿日: 2012.09.26
powered by ブクログコロボックルシリーズの文庫版の解説をされていた上橋さんを初読み。日本語や日本文化を大事にしている感じが伝わってくる作風。隣り合っている領地を治めながら、憎み合い身内を殺し合う兄弟武士と、それぞれに使える呪術使い(呪者:人ならぬ術を遣うため命をすり減らし短命、子孫も出来にくい)と、呪者に縛られ使い魔にされた霊狐のお話。神と動物と人のそれぞれの世界が境界があれども神話のようにつながっていて、そこを行き来出来る術を持つ者と持たぬ者、殺す者と守る者、人と人ならぬ者がそれぞれの命を全うしようとします。ジャンルとしてはダークファンタジーでしょうか。とても読みやすく面白かったです。欲を言うと、全体的にもっと膨らませて、恨みのもとになったこととか、天狗のこととかも描きつつ、上下巻とかの長いお話にして欲しかった。これで終わりか、、、と、残念でした。
1投稿日: 2012.09.21
powered by ブクログ淡々としているが、それでいて深い作品だった。 語りすぎず、語らなさすぎず… まっすぐな心を持った少女と霊狐の物語。 この人の作品で一番好きなのは、とにかく心や情景の表現の仕方が美しいこと。読んでいてとてもすがすがしい気分になる。
0投稿日: 2012.09.19
powered by ブクログ上橋菜穂子はあまりはずれがないな。使い魔キツネの野火と能力者小夜が領主たちの後継ぎ争いに巻き込まれるお話。幼少期に出会った領主の隠し子、小春丸とのフラグかと思いきや狐カプ。うっかり萌えてしまって自分の中のケモナー属性に困惑したり
0投稿日: 2012.09.10
powered by ブクログ獣の奏者を読んだときにも感じたことだが、上橋さんの文章は本当に美しい。 読みながら、小夜や野火の心情や動き、風景などがまるで映像として頭の中に描かれるように言葉がスッと入ってくる。こういう素敵な文章に出会えたとき、日本語って美しいなと改めて思う。 肝心な物語はというと、これまたとても美しかった。 初めの1ページを読んだ瞬間から引き込まれ、ハラハラしながら先に進み…終章には涙があふれた。 小夜と野火が互いに惹かれる描写など、もう少し長くこのお話を読みたい。しかし、読者の想像をかき立てるような完成された文章の前ではそんなことを感じることすら藪蛇かなという思いもある(^^) お気に入りの一冊。
0投稿日: 2012.08.20
powered by ブクログ児童文学のカテゴリーですが、なんかいいよー。あとがきの宮部みゆきさんの言葉、物語なんてとうの昔に後に置き去りにしてきたきれいな夢だよ、と考えている大人たちのための物語です。その通りでした。
0投稿日: 2012.08.05
powered by ブクログレビューはこちらに記入させていただきました。とても面白い本でした。 http://zoo08.blog.so-net.ne.jp/2012-07-23
0投稿日: 2012.07.23
powered by ブクログあえて愚かな選択をしてしまうって、”ある”としみじみ実感した。 怒り、悲しみ、苦しみと言った負の感情と無縁でいることは難しいし、その逆の誰かを愛しく想う気持ちもコントロール出来るものではない。 そんな生々しい感情や人の世の業の只中で、小夜と野火の淡い恋は一服の清涼剤のように爽やかだった。 小夜と野火の純愛がひたすらに微笑ましい。本文で「好き」とか「恋」と言う単語がほとんど出てこないからこそ、たった一つの「好き」にとても重みを感じた。 読んでいる途中で、何度か泣きました。野火、なんて健気なの…!
3投稿日: 2012.07.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトル*孤笛のかなた 作者*上橋 菜穂子 出版社*新潮社 小夜は12歳。人の心が聞こえる〈聞き耳〉の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の〈あわい〉に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる……ひたすらに、真直ぐに、呪いの行方と駆けていく、二つの魂の物語。
0投稿日: 2012.06.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
狐と人間の交流というと,「手袋を買いに」を思い出す。 登場人物は 小夜 野火 玉緒 小春丸 鈴 大朗 誰の視点で読むかで,気分も違うかもしれない。 野火視点で読んだ。 幸せ終わりだって安心した。
0投稿日: 2012.06.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
憎しみ合う国と国の間で野火と小夜は出会い、翻弄され、惹かれ合う。敵も味方もそれぞれの理由があって争っている。だから物語が深く、のめり込めた。最終的には人間ではなくなってしまうが、野火と小夜、人々の争いから無縁な<あわい>で、幸せに暮らしていくだろう。 ----------------------------------------------- 【あらすじ:「BOOK」データベースより】 小夜は12歳。人の心が聞こえる“聞き耳”の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の“あわい”に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる…愛のために身を捨てたとき、もう恐ろしいものは何もない。 ・第42回(2004年) 野間児童文芸賞 受賞
0投稿日: 2012.05.26
