
総合評価
(380件)| 157 | ||
| 133 | ||
| 54 | ||
| 3 | ||
| 1 |
powered by ブクログ上橋さんの作りだす ものすごく奥行きのある世界観がなんとも言えず たまりません。一度読みだすと、家事を忘れて読み切ってしまいました。(守り人シリーズのときもそうでした) ラブストーリーとしても 読み応えアリ^^
0投稿日: 2010.01.06
powered by ブクログ・文庫になるまでギリギリしながら待った ・待った甲斐があった ・主人公とあの男の子が結ばれるんだと思ってた ・神様とか妖怪とかってすごく一途なイメージ ・狐可愛い ・ストーリーも設定も凄い ・最後ちょっと切ないかも ・でも個人的にはこれ以上ないハッピーエンド ・ぜひ色々な人に読ませたい
0投稿日: 2009.12.16
powered by ブクログ古き日本風な時代背景。和風ファンタジー。 不思議な力を持っている少女小夜と霊狐「野火」の物語。 人間と異種のふれあいがロマンチックです。
0投稿日: 2009.12.13
powered by ブクログファンタジーとか時代背景的な雰囲気が苦手なのにこれは大好き! 多分感情移入してしまうからなんだろうなあ。 切なくて、でも温かい。 そんな2人に泣いた。
0投稿日: 2009.12.13
powered by ブクログ小夜と野火の関係が、憎しみやら呪術やらでもつれ合った世界において、春風のように感じられました。 ラストが、すごく幸せな場面で、読後もうっとり。 人に勧めて回りたいくらいです。久々に良い物を読めたーって思います。 野火が可愛くて格好良くて、小夜とペア場面では可愛くて可愛くて、もう、孫を見守る婆心境にまで達する勢いです。玉緒いいなぁ・・・あんな可愛い霊狐が相手じゃ、情移るよね・・・小夜にもちょっかいかけたくなるよね・・・。 大朗の「恩」という見方と、鈴の「惹かれてる」という見方の違いが面白かった。大朗寄りの考え方をしていたから違和感があったけれど、鈴に修正してもらった感じ。 野火のヒーローっぷり(市からの帰り道での賊襲撃と、お城での納屋格闘)に、そりゃ惚れてしまうよなっと。小夜もよく戦う子です。
1投稿日: 2009.12.09
powered by ブクログ読み始めたら 先が気になって もう少し もう少しっと 夜更かしをして読んでしまった 久しぶりに 良い本との出会いでした 人の心が聞こえる「聞き耳」の小夜と、霊狐の野火 霊狐というのは 主の言う事は 何でもする 狐の化身 隣国との領土をめぐる争いの中 小夜と野火は出会ってしまう 森の中を翔る 野火 一緒に風を切って飛んでいる感じがした 小夜が結界を繕うところも 舞っている姿が 浮かぶような気がした 領土の問題 人を許すって事 何かを 守りたいって思う気持ち 心に 深々と染み込んできた作品です 上橋 菜穂子さんの作品を読むのは 初めてだったので これから ゆっくり 他の作品も読んでゆきたい
0投稿日: 2009.11.18
powered by ブクログ不思議な力を持つ小夜、使い魔で人間の姿だが狐である野火、5歳から屋敷に閉じ込められてきた小春丸らが二国間の争いに巻き込まれていく・・・
0投稿日: 2009.11.11
powered by ブクログ嗚呼、もったいないもったいないと思いながらも、 遂に、読み終えてしまった。 朝の通勤ラッシュの車内で、涙がボロボロこぼれて止まらなかった。 「けもの」を読んだときの「和製洋物」に対する違和感は全くなく、 これぞ「和製和物」の底力!と言えよう。 気持ちいい程に日本の情景が描かれ、 その時代の風の香りが、そこにあった。 「日本の懐かしい風景の記憶」 というものは、今の時代に生きるこんなわたしにも、 血に染み付いてるのだと思った。しみじみ。 霊孤と少女、純粋でしたたかな愛。 その関係性は、ファンタジー。 けれどその愛は、なま物のようにリアルだった。 ひとつひとつが、所作や目線や匂いから紡ぎ出されて、 それが文字を伝ってホロホロときた。きゅんとした。 ‘’みんな、ばかだと思った‘’ エリンもよかったけど、小夜も好きだ。 守りたいものを守れない、やるせなさ。自分の過去、今、未来。 どれも同じように、あたりまえのように、 不のサイクルに翻弄されていくのに、ただただ流される。 これでいいわけないだろ、みんなばかだ。 それらを断ち切るように、選ばれた結末。 泣きたくなるようなハッピーエンド。 ああ、せつない、やるせない、。ああ、みんな、せつないけど、よかった。
2投稿日: 2009.11.11
powered by ブクログ確か3年前に書店で見て気になっていた本。 読んでいて情景が心の中に広がる。 主題としては暗いものを描いているのに、登場人物が魅力的なせいかとても温かい気持ちになる。
0投稿日: 2009.11.04
powered by ブクログこういう終わり方の小説は読んだことが無く、何だか新鮮でした。 バッドエンドの中のハッピーエンド…という感じですかね。 確かにこの物語は他のファンタジー作品に比べると暗いです。 でも読み終わった後は凄く爽やかな気分でした。 野火はひたすらカッコイイ! 小夜のために自分の命すらをも捨てる覚悟とは…感無量。 これは小夜でなくても惚れちゃいますよ(笑) 野間児童文芸賞を受賞した作品ですが、幅広い年代の方に読んでいただきたいです!!
0投稿日: 2009.11.02
powered by ブクログ読み終わった作品は、たとえ面白かったものでもすぐリサイクルに回し、なるべく本を増やさないようにしているのですが、この本は 一生捨てられない蔵書のひとつになりました。
0投稿日: 2009.11.01
powered by ブクログこの世と神の世の境にある<あわい>には、霊狐がすむ。力ある呪者は、<あわい>から霊狐をとりあげ、<狐笛>という道具を使って、その命を縛る。 そうやって主に使われ、呪いを運んで生きていた霊狐の野火は、ある日、傷を負って逃げる途中、ひとりの幼い少女に命を救われる。少女の手は温かく、ただひたすら人を呪う役目を戴いて生きていた野火に、ずっと昔、主の手にとりあげられて使い魔にされる前の、遠い記憶を蘇らせた。 母親から人の心が聞こえる不思議な力を受け継いだ少女・小夜と、主に使役されて生きてきた霊狐・野火は、そうして出会った。いつか互いが敵対する立場にたつことも知らずに……。 憎しみが憎しみを呼び、延々と繰り返される復讐。ひとびとは憎みあい、呪いあい、自分自身もまた傷ついていく。絡みあいもつれかえった感情の糸。彼らは復讐の連環を、その手で断ち切ることができるのか…… 野火のけなげさが胸に切ないです。そして美しい描写が心地良い!
0投稿日: 2009.10.21
powered by ブクログ他者の心の声を聞くことが出来る少女・小夜。森の奥の屋敷に閉じ込められた少年・小春丸をめぐり、隣国との繰り返される諍いに、彼女自身の血とその運命が巻き込まれてゆく。 丁寧に作られたファンタジーで、非常におもしろかったです。 ただ情景の描き方や人物の心理描写は好きなんだけど、読み終わったあとに残ったのは、「これは、ホラーなのか……?」というあいまいな感想でした。もう少し長くても良かったような。小夜がすこし、大人すぎるような気がします。
0投稿日: 2009.10.09
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 小夜は12歳。人の心が聞こえる“聞き耳”の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の“あわい”に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる…愛のために身を捨てたとき、もう恐ろしいものは何もない。野間児童文芸賞受賞作。
0投稿日: 2009.10.06
powered by ブクログ文庫本になったので、やった!と年末から積んでた本をようやく読了。文庫本に直すにあたり、漢字が多くなって読みやすさがありがたい。そして、普通は主人公であり少女である小夜を贔屓にしてしまいそうなんですが、この作品では野火一直線。何、この素直な子!そして、一途な想い!人に対しての情の深さに涙が出ます。最後の最後は……決していいことばかりではないけれど、すごいよかったです。
0投稿日: 2009.09.06
powered by ブクログ『もののけ姫』はダメだったのに、これは感動した。 って言うか、私は今や、上橋先生の本は何でも感動するように 出来てしまったのかもしれないけど・・・ 根底に流れるテーマは、今の現代人にこそ必要なものであり、 憎しみから生まれるものなど、悲しみと憎しみ以外に 何もないと痛感させられるのでした。 野火がいじらしく、守ってあげたくなったよ〜。
0投稿日: 2009.08.23
powered by ブクログいのちをかけて人を想うという事、がテーマ。(多分) この人の作風は時間軸に空白が多いのでそこさえなんとかしてくれればなぁ・・・・ その空白の部分が大事なんだよなぁ・・・・
0投稿日: 2009.08.18
powered by ブクログ図書館。 和製ファンタジーの王道! 裏表紙の粗筋の最後が 「愛のために身を捨てたとき、もう恐ろしいものは何もない。」 うーん、良かったぁ。 ジブリでアニメ化してもいいんじゃないかなぁ、と思いました。 関係ないけれど、巻末の解説で金原瑞人氏が、 「(十二国記は)いつ終わるとも知れない雰囲気も素晴らしい(皮肉ではなく)。」と 書いていて噴いた。そして、荻原規子の「空色勾玉」も読もうと思った。 守り人シリーズも早く読みたい!!!
0投稿日: 2009.08.12
powered by ブクログ「児童文学」というくくりをぽ〜〜〜んと飛び越えて、すべての本好きに勧めたい。 私はこれを友人の小学生の娘から教えてもらった。こんな本に十代前半で出会っているなんて!でも私は40代で出会い、切なさはひとしおだ。久しぶりに読むことに没頭した。これから上橋作品にハマる予定!
0投稿日: 2009.08.10
powered by ブクログ怪我を負い標的の返り血を浴び、犬に追われていた子狐は “聞き耳”の力を受け継いだ小夜の懐に潜り込み 森陰の屋敷に幽閉されている少年・小春丸に救われる。 3本の縁の糸が紡がれ動き出す。 隣り合う「春名ノ国」と「湯来ノ国」は 水源である若桜野をめぐり、因縁と呪いに満ちていた。 湯来ノ国の呪者に命を握られ「使い魔」にされた霊狐・野火 「聞き耳」の才を受け継いだ春名ノ国の小夜 権力争い、呪者と守護者 小夜の封印された記憶、小春丸の秘密 小夜を慕い守ろうとする野火。 それぞれの想いが切なくて苦しくて そしてまっすぐで熱い。 命をかけた決断。 愛しいモノの為に命をかける姿が美しい。 読後感は、春の暖かな陽だまりの匂いがします。 難しい呪文とかは出てこないので ファンタジー好きにはお勧めです! 切なさに身悶えしてくだされ!
1投稿日: 2009.06.29
powered by ブクログ古い日本を思い起こさせる背景と、そこに広がるファンタジーの世界。 「あわい」というこの世ならぬ世界があり、国同士は呪術で攻防する。 主要登場人物たちはみんな、互いを信じあい思いやれる優しい人たち。 特に小夜と野火の互いへの自己犠牲もいとわない思いには胸が打たれます。 争いを鎮めるのは赦すこと、人と人を結びつけるのは愛情であり、信頼であり。。 お話も素敵ですし、読んだ後朗らかな気持ちになれるような。。好きな本の一冊です。
0投稿日: 2009.05.14
powered by ブクログ淡くて優しい、切ないけれどあたたかな物語。何度も読みかえしたくなる作品でした。 舞台となる世界は、虚構であるはずなのに、読んでいてなぜか懐かしい気持ちになります。
0投稿日: 2009.05.12
powered by ブクログ上橋さんといえば『守人』シリーズですが、 一番初めに読んだのはこっちでした。 母から『守人』も数巻同時に借りたのに、 どうしてこっちから手をつけたんだろう? ふとしたきっかけで子狐を救った女の子と、 事件に巻き込まれてゆく女の子を救うために 帆走する子狐の話、だった気がします。 女の子の名前は覚えてないけど、 狐の名前は「野火(のび)」でした。 軽くはあるけど、どことなく ほんわかさとすがすがしさがあって いい話でしたよ〜。 でも、「のび」って聞くと、どうしても 「ドラえもん」ののび太がでてきてしまって いかんな×××
0投稿日: 2009.04.29
powered by ブクログ<2007年6月22日 読了> 和風ファンタジーです。 小夜と野火の恋にせつなくなりました。 残念だったのは、小春丸の登場が少なかったことです。 序章での絡みは多かったのに、後からの登場が少なかったなぁ・・・と。。。o(゚^ ゚)ウーン <2009年3月28日 再読> 上橋作品強化月間・・・って思ってたわけではないですが、上橋作品ばかり読み漁ってましたw やっぱり小夜と野火の恋はせつないよ・・・・゚・(ノД`;)・゚・
0投稿日: 2009.04.26
powered by ブクログこの本は上橋菜穂子先生の作品の中で最も日本を感じさせる世界でした。 他の作品では母と子の繋がりが主立っていた気がしますが、このお話は人と人ではなく、 人と狐という繋がりも重視されていて、人と繋がるのは人だけではないと訴えているようにも思えました。 注目すべき所は「狐」で、日本は昔から狐は人を騙すものとしても知られている。 それでも信じる心を持つ主人公に心を打たれないはずがない。 主人公の聞き耳の力を持つ小夜と術師に命を握られる狐の野火、お互いに助けようと 自分の命を顧みず立ち向かって行く姿をこの本では鮮明に思い浮かべることができる。 何度も読みたくなる本です。
0投稿日: 2009.04.05
powered by ブクログ上橋菜穂子さんの作品で一番最初に読んだ本。 読み始めたら止まらなくなるほどはらはらドキドキの展開ですごくおもしろかった! 純愛もの大好きな方にはたまらない本だと思います(●^^●)
0投稿日: 2009.03.27
powered by ブクログ架空の世界が舞台である守り人シリーズとは違い、日本を舞台としているため入っていきやすく、また情景が目に浮かびやすい点がとても良かったです。呪いだ術だというものについては、ファンタジーですからいくらでも都合の良いように作れると思うので特に思うところはなかったのですが、何が良いって、まあ、野火ですよね。野火にキュンキュンするっきゃないですよね。そして小春丸の活躍しなさっぷりが気の毒でした。どうでも良いですが、上橋さんの小説は登場人物名を覚えるのに毎回一苦労するというか、覚えられません・・・・・・(汗)
0投稿日: 2009.03.20
powered by ブクログ読んでいるうちに作品の中の世界にぐいぐいと引き込まれる。宮部みゆきさんが解説で書いているとおり児童文学なんて枠に収まりきらないし、子供のためなんてもったいなさすぎる!完成度の高い傑作文学の一つ。
0投稿日: 2009.03.04
powered by ブクログ川上弘美、奥田英朗と続き、 私の中で勝手に上橋菜穂子ブームが繰り広げられようとしている… 精霊の守人も面白いんだろうな…でも次は空色勾玉が読みたいな… 読み損ねていた和製ファンタジーをたんまり読みたい。 十二国記も読み直したい。 忘れてしまった大事なことを、思い出したいんです、お母さん。 心の中がガラクタと灰でいっぱいなんです。 あとがきでこの話は 「わたしの心の底にある<なつかしい場所>の物語」なのだとある。 小夜と野火は、とてもはかない。あわくて、あわくて、 読んでて全然、生き延びる感覚がしなかった。 人は心の底にあるなつかしい場所でずっとずっと生きていくことは できないんだなと思った。失われる。 忘れる、損なう、失われる、思い出す、満たす、つなぐ そんな言葉たちに凄く惹かれる
2投稿日: 2009.03.03
powered by ブクログ和製ファンタジー…というか昔話ちっくというか。生き屏風の設定ってこれと似てるな。最終的にはえっそっちなんですか?って感じでしたが、まあそうなのか。何でそうなるのかよくわかんない結末でしたが、王道といえば王道なのか。
0投稿日: 2009.02.07
powered by ブクログ読んだ後に切なさとともに心がほんのり温まります。 全くの虚構の世界を舞台にしながら何処か懐かしく、世界がしっかり描かれているのは上橋さんならではのもの。 文章が童話風で読みやすいのに、物語の軸が太くて楽しめます。 優しくて、強い絆が…女心に甘酸っぱいv
0投稿日: 2009.02.01
powered by ブクログ購入した本。 「守り人」シリーズでおなじみの上橋さん。 これも、良い物語でありました。 あたしゃてっきり、小春丸と小夜の物語かとおもってたんだけど、 ちがってましたね。 怨む思いの醜さよりも、哀しさが堪える物語。 子どもたちが一人でも多く、この作家と巡り会うことができますように。
0投稿日: 2009.02.01
powered by ブクログ情報科教員MTのBlog (『狐笛のかなた』を読了!!) https://willpwr.blog.jp/archives/51197862.html
0投稿日: 2009.01.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
よくまとまった話ではあるんだけど、もっと「一族」についてや、「呪術」について掘り下げて書いて欲しいな。 和風ファンタジーでは、「銀の海金の大地」を越すもの無しか。
0投稿日: 2009.01.14
powered by ブクログ二度目に本を開いたときには、もう最後まで読まずにはいられないほどに物語に惹きこまれてしまった。 ラストも良かった…。純粋な2人の思いが報われて、何よりです。 豊かな自然描写の見事さは、情景が目に浮かぶよう。 ただ、欲を言わせて頂くと、もう少し小夜の力に関することや、呪者に関する話、この世界の政治的な部分などを詳しく知りたかったな…と思ってしまいました。
0投稿日: 2009.01.10
powered by ブクログ狐を材にした小説。 妖に興味ある方は読んでみて損はないかと。 小夜と野火の結末に身体の内側からホっとするような温かなものが込み上げてきます。 児童文芸賞に受賞されたそうです。
0投稿日: 2009.01.05
powered by ブクログこの作品は、読み始めると止まらないくらいにのめりこんでしまう作品でした。 ファンタジーなのに、なぜかちょっと暗くて、でもほのかに温かいお話。 なぜ暗いかというと、「死」で始まり、そして、最後まで「死」がついてまわるからです。 また、「呪」ということも暗さを増します。 なぜなら、ここでの呪は人間を「死」に至らしめるものであるからです。 一方、温かく感じるのは、主人公の小夜と霊狐の野火の淡い恋物語。 小夜と野火は本来ならば、お互いが敵同士。 恋心を抱くとか、守ってあげたい、そばにいたいと思うような相手ではない。 でも、野火の小夜に対する想いが徐々に小夜に伝わっていくという部分が暖かく感じる。 また、この作品の中で一番印象的だった場面がある。 それは、小夜が家へ帰る途中に盗賊に襲われるところがある。 そこで、野火が人間に扮して小夜を助ける場面である。 小夜を襲った盗賊を戦った野火の手に、盗賊の血がついていた。 その血のついた手で、小夜に手を差し伸べて、大丈夫だと伝えようとしたとき、 小夜がおびえていたのを、野火は見てさっと手を拭く場面。 この場面にグッとこないわけが無い。 何も言わないのだけれど、野火の小夜への想いがたくさん、たくさんつまっていると感じられる。 血がついていた冷たい手が、一瞬で優しさを帯びた手へと徐々に変っていくのを感じる。 最後に・・・。 小夜と野火はお互いの命をかけて、お互いを守りぬいた。 そのため、生きてはいるが、人間とは違う形で二人で生きている。 とても、キレイな描写がされている。 読むだけで、目の前のその情景が思い浮かぶほどです。 でも、なんとなく、最後の終わりがちょっと物足りなさを感じる。 クライマックスから、最後の場面への展開が、速すぎるからなのか・・・。 映画のような場面の移り変わりだと思いました。
0投稿日: 2008.10.28
powered by ブクログ和風ファンタジー。 ひたすらまっすぐで、純粋で、健気な恋物語。どことなく切ない。 隣国同士の争いなど人の醜い部分や死についてなど暗い内容も多いのに、透明感があり温かく、風景の描写は奇麗で見たことも行ったこともないけれど懐かしい場所を思い浮かばせる。そんな気分になるお話。
0投稿日: 2008.10.27
powered by ブクログこれもまた児童文庫にカテゴリしておくのが勿体ない作品でした。巻頭の目次と登場人物一覧を読んだだけで期待感が膨らみ、そして、期待通りの誤読感を残してくれた秀逸な一冊。
0投稿日: 2008.10.25
powered by ブクログ守人シリーズで有名な 上橋菜穂子さん 表現描写が多彩で、世界に容易に入り込むことができる 子どもから大人まで この作品は和製ファンタジーとでも言えようか せつない ラストシーンがよかった
0投稿日: 2008.10.24
powered by ブクログ読んでいくうちにどんどんこの世界に引き込まれます。 禁断の恋の物語です。 ラストは少し切ないですが、幸せな部分が見えたので良い形で読み終えられます。
0投稿日: 2008.10.19
powered by ブクログ悪くない…悪くないんだがなんとなく、釈然としない。最初は子狐と心を通わせつつ小春君とイイ感じ、みたいな始まり方をしたくせに、なんだよ生き別れたおにーさんかよ!そんで狐の方が彼氏かよ!というのに尽きる(笑)この作家さんはいつもそう――主役は好感が持てるし、設定は凝りに凝っていて、脇キャラも個性的で、文章も上手い。キャラの気持ちの描写もしっかりしてる。だけどいつも、思ってるのと全然ちゃう方に話が進んでいくのが、そりゃまあ予想を裏切られてドキドキというのも楽しみだとは思うが、なんかなあ――すっきりしないのよ。それだけです、他はいい。
0投稿日: 2008.09.26
powered by ブクログ野火の一途な恋心に泣けた…児童文学なのだけど、素敵な恋愛小説だったなあ…。言葉や単語や風景がとてもきれいで、「守り人シリーズ」とは違った魅力がありました。すごく好きです。
0投稿日: 2008.09.11
powered by ブクログ情景描写が細やかで目に浮かんでくるような美しい風景と、心が震える悲しくせつないストーリーが相俟って、なんともいえないくらい素敵。
0投稿日: 2008.09.10
powered by ブクログ面白かったが、もう少し人物同士を結びつけるエピソードが欲しかった。話の続きは気になるのだが、淡々と進み過ぎて盛り上がりにくく感じる。
0投稿日: 2008.08.26
powered by ブクログ独特の世界。 小夜は12歳。人の心が聞こえる<聞き耳>の力を亡き母から受け継いだ。 昔のことはよく覚えておらず、今はただおばあちゃんと一緒に村外れの森の中に住んでいた。 おばあちゃんは小夜と2人他所から来たのだと教えてくれた。産婆という職業柄、 村の中には住めないのだとも。 ある日の夕暮れ、人に追われる子狐を助ける。そこから全てが始まった。 この子狐は普通の狐ではなかったのだ。 「千と千尋」での千尋とハクの淡い恋を思い起こさせたけれども、 小夜は子狐「野火」のために命をかける。野火も自分の気持ちにまっすぐに動く。 ステキな物語だった。 おばあちゃんがなくなった後は、小夜は1人森の中に住むのだけれども、 その人恋しさ、寂しさがこちらにも伝わってくる。 野火の気持ち、小夜の気持ち、はたまた屋敷に閉じ込められて過ごす少年小春丸の気持ち。 描写がすばらしい。 守り人シリーズしか知らなかったけれど、その他もどんどん上橋菜穂子さんの読みたいと思わせられた。
0投稿日: 2008.08.19
powered by ブクログ大好きだ! と手放しで思える本に久しぶりに出会いました。 小国にそれぞれ国主がいて、それをたばねる上位の国主がいて、それぞれの国に争いの火種があるという室町時代くらいの日本風の世界。おばあさんと二人で暮らしている主人公の小夜はある日、追われている子狐を助けて、とある屋敷に迷い込む。小夜と子狐を助けてくれた男の子は、その屋敷の若様だったが、どういうわけか屋敷からは出してもらえないと言う。小夜はその男の子とまた会う約束をして。 そこから始まる小夜の物語。国の争いと、彼女の生い立ち、屋敷の若様の不遇、子狐の立場など、色々な事柄が絡み合って物語となるのですが、なんといってもときめいたのは小夜の恋でした。お相手もそうなんですけど、ただ、相手を大事にしたいという純粋な想いが育っていく過程がなんともいえずときめきました。 話の流れ事態は結構重くて、憎しみとか因縁がからみあって、どう解決すればいいのかやるせない雰囲気で進むのですが、それでも殺伐としたものが突出してこないのは、小夜の恋の清々しさが胸をうつからかなと。 ところで、作者の上橋さんは今話題の「精霊の守り人」の作者でした。日本のファンタジー界では有名な人なのですね。作者名を覚えないタチなので、全然知りませんでした。「精霊の守り人」は読んだことがないのですが、この話を書いた人と同じなら、是非読まなければという気になりました。
0投稿日: 2008.08.16
powered by ブクログ作者は「精霊の守り人」を書かれた上橋菜穂子さん。 狐と女の子の恋というちょっと変わった作品ですが、ストーリーに入って行き易い綺麗なお話。童話を読んでいる感覚で読み易いと思います。
0投稿日: 2008.08.08
powered by ブクログものすごく泣いた記憶がある作品。 最近精霊の守り人で世間でも知られるようになった上橋菜穂子さんの代表的作品。 狐である野火と人間の小夜の 淡く儚い恋物語です。 中身は恋物語といっても、それほど甘いとかそんなのはないと思います。 純粋に美しくて、儚い。 最近泣いていないという方におすすめ。 図書館で泣きそうになって堪えてたなー。
0投稿日: 2008.07.05
powered by ブクログ世の中には、まだまだ、面白い話書く人が、いっぱいだ〜。と、思い知らされた1冊。 「守り人」シリーズが文庫になったので読み始めよう*1ということで、その助走のつもりで読んだ「狐笛のかなた」なのですが、思わずはまってしまいました。 今、日本の女性作家の児童文学を何冊か読んでいます。 「西の善き魔女」「勾玉シリーズ」の荻塚 規子、「パッテリー」のあさの あつこ、「西の魔女が死んだ」の梨木 香歩。 で、荻塚 規子とあさの あつこは、子どもが読んでもちゃんと面白い児童文学をしていると思います。 でも、実は、梨木 香歩や、この上橋 菜穂子は、児童文学といいながら、子どもが読む本だとは、とても思えないのです。 それは、決して、4人を比べて、どっちが優れているとかそういう問題ではなくて、 「この切り込み方は、ある程度人生経験がないとわからないだろう」 と思わせるものが、梨木 香歩や、上橋 菜穂子にあるのです。*2 「弧笛のかなた」は、ストーリーだけ追っていくと、メチャクチャ悲惨で暗い話のはずです。でも、不思議とそれは感じない。もちろん、脳天気なのではなくて、物語の1番奥のところに悲しみは流れているのですが、それでも、淡々としたそれぞれの生をかいています。 これは、上橋 菜穂子の圧倒的な文章のうまさがあって、なりたっているのだと思います。 楽しいシリーズが、これからも待っていると思うと、ちょっと幸せなりんでした。
1投稿日: 2008.06.29
powered by ブクログ主人公は、小夜という聞き耳(人の心が聞こえる)の力を持つ少女なのですが、この小夜が巻き込まれる隣国同士の争いを軸に、彼女に心惹かれる霊狐・野火との恋を通じて、小夜が成長していく物語です。 この霊狐・野火が、魅力溢れる少年として描かれているのですが、その描かれ方も呪者によって使われる使い魔としての苦悩やあきらめ、小夜に惹かれる心模様が、読んでいて切なくなるほどです。 小夜が一緒に暮らしていた祖母が亡くなった後で、独りぼっちで生きていくのが寂しい、自分の将来はどうなるのだろう、という彼女の不安感も共感できました。 すごいですね。上橋さん! 精霊の守り人で有名ですが、この「狐笛のかなた」は、私のツボにはまりました。 本書は野間児童文芸賞を受賞した作品なのですが、解説で宮部みゆきさんも書いていらっしゃるとおり、私も「物語なんて、とうの昔に後ろに置き去りにしてきたきれいな夢だよ・・」と考えている大人たちのための物語だと思います。
1投稿日: 2008.06.05
powered by ブクログ裏表紙の本文概要をチラ見して、即手に取った作品です。 呪術や使い魔といったファンタジックな世界が、構えなくてもすんなりと読み手に浸透してくるような描き方がとても印象的でした。 キャラクターの各々の立場がしっかりしていて、話の流れに全てが流されてしまうことがなく、爽快です。
0投稿日: 2008.06.05
powered by ブクログ先日、新幹線での読書が意外と平気であるとわかったので(遅)、今度は高速バスで実験。 とっつきやすいものがよかろうということで、これ。 うっかり往路で読破しかけました(笑) バスもOKだな。 内容は、まあ可もなく不可もなく。 大人というのは、まこと業が深いというか、しがらみが多くていけませんね、という話。 (絶対に違うからそれ) しかし「孤独でけなげな愛が燃え上がる」というあらすじの謳い文句が不釣合いのような・・・。 児童文学にそんな・・・という先入観を横に置いたとしても、個人的には「燃え上がる」ほど生々しくもなければ、激しくもなかったように思うのですがね・・・。
0投稿日: 2008.05.14
powered by ブクログ野火が好きだ。ほんとうに好きだ・・・。 上橋ワールド炸裂!! 舞台は中世。領地と領地の間の憎しみと陰謀の下での人間と獣の結びつき。 たとえば誰かを守りたいと思う気持ち。 たとえば誰かを心底いとしいと思う気持ち。 人間にも獣にも、きっとどこかで変わらずあるんだろうな、と。
0投稿日: 2008.05.14
powered by ブクログ設定はすごく好み。術とかいろいろでてくるところが。 お話もすごく好きで、主人公と使い魔との恋が、 すごく切なかった。
0投稿日: 2008.05.05
powered by ブクログやっぱり上橋ファンタジーはすごい! ちょっと最後、ストーリー展開の勢いが緩まった感はありますが、 この方はやはり「人を惹きつける、うまい作家」なので面白いです。 解説が金原瑞人さんというのも良いですね。 「守り人」シリーズに比べて知名度の低い作品ですが、ぜひお勧めしたいです。
0投稿日: 2008.04.25
powered by ブクログ守り人シリーズとはまた違った、しかし独特の世界観でみごとに描ききった。 この人に語らせるとファンタジーもファンタジーじゃなくなるから不思議。 こういう良質なものを子供たちに読んでもらいたいな。 もちろん大人の鑑賞に充分堪えうる作品、というか、上橋さんの本は大人のためのファンタジーという気すらするのだけれど。
0投稿日: 2008.04.15
powered by ブクログ純和風のファンタジーです。 両親がいなくて、祖母に育てられている異能の少女と、 ある事情から幽閉され、世間と隔絶されている少年と、 物心ついたときから呪者に使役され、身も心も傷ついた子狐が、 ある晩出会ってから運命の歯車が回りだす… けなげで、一生懸命な、一途なところに切なくさせられます。 野火最高! 最後は怒涛のような展開ですが、なぜか後味がスッキリ。読者の想像力によりますが、ほとんどの人は満足する終わり方じゃないでしょうか。 これも児童文学として出たとは、大人にとっては今まで知らなかったことが残念でしょうがない、文庫化万歳!ってな作品です。
0投稿日: 2008.03.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あとがきの金原瑞人さんも言っているように、この作品には全編を通して死のイメージがつきまとっている。みんな死と隣り合わせているような感じがするのだ。そんな重さが、チャラいファンタジーとは趣を異なものにしていると思う。それでいて、ドキドキワクワクのファンタジーとしてちゃんと成り立っているなんて、こんな世界、そうそう書き上げられるもんじゃない。 ちょっと小春丸の存在が中途半端だったような気がするけど、野火がいい男(オス?)だったので、しかたあるまいと思います。
0投稿日: 2008.03.01
powered by ブクログ日本ではないけれど、和風のファンタジー。 主人公の少女が恋するのが人間じゃないところがツボでした。うんうんこういう設定好きだ。 呪いを解くことがテーマになっているので、話は若干暗め。 でも、主人公のしゃきしゃきと働く姿。何よりキャラクターの動きが見ていて飽きず、活劇的で良かったです。
0投稿日: 2008.02.11
powered by ブクログ和ファンタズィー。さらーっと読めました。でもオビであおってるほどラストに感動しませんでした・・・てへ
0投稿日: 2008.01.26
powered by ブクログ小夜と野火に萌えた。淡々とした起伏の少ない物語の運び(ジャンプとかに比べて)。奇をてらわずに、堅実で読みやすい。
0投稿日: 2008.01.16
powered by ブクログ面白かった。暗いテーマだからこそ温かみの伝わってくる作品だった。 ただ、多少物足りない・・・・ 人物設定とかは好きだけれど、もう少し人間関係を突っ込んでほしかった;;
0投稿日: 2008.01.06
powered by ブクログ上橋菜穂子の新作。 思わず唸ってしまうほどの秀作。 読み進めていくうちに、作者の罠に気付きます。騙された!と思うこと請け合い。 非常にジブリ向きな作品でもあります。 ジブリで映画化しそうだな・・・。
0投稿日: 2007.12.20
powered by ブクログ児童文学です。あとがきは宮部みゆきさん。 この人の本、まだ三冊しか読んでいないんですが、主人公の女性、好きですねぇ。一生懸命生きている。今回の主人公は十代で、それでも、ファンタジーとしては、高い目の年齢かしら? 本の帯にね、「ラストの奇跡が…」みたいなことが書かれてあって、読む前にちょっとがっかりしていたんですが、読んでいるうちにそんなこと書いてあったことすら忘れてた(笑)。そんな本です。
0投稿日: 2007.11.16
powered by ブクログ和製ファンタジーです。 文章が醸し出す雰囲気は優しく、哀しく、温かい。 木々が生茂る森の静寂の中、あたたかな木漏れ日を浴びながら 草木や風の薫りを感じるような、安らかだけどどこか寂しい気持ち にもなる本です。 童話を読むように読んで欲しい本です。
0投稿日: 2007.11.02
powered by ブクログ好き。大好き。どうかすると守り人シリーズよりも好きでした。児童向けとするなら守り人シリーズよりも、もうちょっと上の年齢向け、というカンジです。野火がもう、かーわーいーいー(>▽<)b。かなりツボな一品でした。
0投稿日: 2007.10.22
powered by ブクログ小夜は12歳。人の心が聞こえる〈聞き耳〉の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の〈あわい〉に棲む霊孤・野火だった。隣り合う国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる……ひたすらに、真直ぐに、呪いの彼方へと駆けていく、二つの魂の物語。
0投稿日: 2007.10.03
powered by ブクログこれこれ、久しぶりに読んだけど、こんなの。あまりに素敵すぎて影響されないようにするのが大変だった。人前で読んだので泣かないようにするのが精一杯でした。この静かで暖かい感じは久しぶりに味わった。 下の二冊の本と併せて短期間で読んだけど、こうも当たりの本が続くとにやけがとまらない。
0投稿日: 2007.09.30
powered by ブクログ聞き耳の小夜と霊狐の野火の切なくてあたたかい物語。<あわい>を越えた2人の愛は・・・。ハッピーエンドなのに切ないのはなぜだろうか。 野を駆ける二人の姿が頭に焼きつきました。 お勧めの一冊。
0投稿日: 2007.09.22
powered by ブクログ上橋菜穂子の狐笛のかなたを読みました。呪者に操られている妖孤と人の心を読むことができる少女の物語でした。物語の設定や登場人物は良く描かれていて、物語の語り口もいいのですが、結末がいまいち納得できませんでした。感情移入して読み進んでいくと「あれ、こんな結末なの? それはないんじゃないの」と思ってしまいます。恩田陸のSFと同じで、女性の小説家にはありがちな欠点なんだろうか、と想像してしまいます。
0投稿日: 2007.08.23
powered by ブクログ数年前の小・中学生の為の課題図書に選ばれた作品。 当時から表紙がステキで心惹かれていたのだが、文庫本になってから購入。こちらの表紙もステキです。 和風ファンタジーでありながら、ラブストーリー。ラストは幸せな感じだけどちょっぴり切ない。 素敵な世界観なので、もっと長くなってもいいから、もう少し作り込んでくれてもいい。
0投稿日: 2007.06.21
powered by ブクログ純和風ファンタジーです。 冒頭はおとぎばなしかなにかかのようにふわふわとした子供の交流なんですが、後半はめちゃしっかりしたファンタジーでした。 憎しみゆえに呪いという、諸刃の剣をもった大人たち。 その犠牲となった子供たちが、呪いをはねかえせるのか。 面白かったです。
0投稿日: 2007.06.17
powered by ブクログ人の思いが聞こえる<聞き耳>の能力を持った少女、小夜と呪者に使い魔にされてしまった霊狐、野火。野火が主に命じられて初めて敵の人間を殺した夜、手傷を負って命からがら野犬から逃げていた野火は、通りかかった小夜に助けられる。 だが小夜も野火を連れて逃げるも野犬に追いつかれてしまう。そこをとある少年、小春丸に助けられる。 野火は自分の境遇から、小夜は自分の能力から、また小春丸は家柄の事情から孤独な身の上だった3人が奇妙な縁で結ばれた夜であった。 いつしか月日が流れ3人はばらばらになってしまうも、あの夜、懐に抱かれた小夜の優しいぬくもりに惹かれていた野火は、その後も影でずっと小夜のことを見守り、人に化けて小夜を助けたりしていた。 やがて、若桜野という山を巡る両領主の争いに巻き込まれる3人。悲しい運命が再び3人を引き合わせる。 狙われた小春丸を助けるため自らの運命に逆らい小夜のために生きようと決心する野火。 自分の過去を知り、小春丸を、そして主に命を握られている野火を助けるため運命を受け入れ立ち向かう小夜。 種族を超えた二人の陽だまりのような思いが重なるとき、この土地で憎しみあっていた両領主の長い戦に終止符が打たれる…
0投稿日: 2007.06.05
powered by ブクログちょっと昔の日本のファンタジー。全て架空の国の話なのに、しっかり世界観が出来ていて引き込まれるような話でした。(2007/5/27読了)
0投稿日: 2007.05.28
powered by ブクログ憎しみが憎しみを生む、しかもこちらから攻撃するわけではなく、守りに徹したとしても新しい悲しみが生まれている。結局争いの元を断つしかないと、葛藤を乗り越えた春望の英断が光ります。そして野火がけなげでたまりません!最後はちょっと切なさも残りますがハッピーエンド。この切なさの余韻がいいのです。
0投稿日: 2007.05.07
powered by ブクログ児童文学には暗いので寡聞にして知りませんでしたが、新潮文庫で出た『精霊の守り人』というのが面白そうだったので、とりあえず前に出た日本が舞台という本書を手にとってみました。いいですね、文章がきちんとしている。外連味のない書きぶりで読んでいて気持ちのいい文章です。霊狐の野火がけなげでかわいい。他の本も読んでみようと思います。
0投稿日: 2007.04.07
powered by ブクログ狐って和製ファンタジーにはぴったりのモチーフだと思うのです。すごくいい。でももうちょっとじっくりと書き込んでもらっても良かったかなあ、と。少々あっさりしすぎた終わり方が残念。
0投稿日: 2007.03.30
powered by ブクログ人の心を声を聞く力を持つ少女、小夜と霊狐の使い魔、野火。 和風ファンタジーで二人が可愛いです!お互いを思い合うのは素敵ですね。
0投稿日: 2007.01.28
powered by ブクログhttp://mit56.way-nifty.com/dawn/2006/12/post_bb8f.html
0投稿日: 2004.02.04
