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忍びの国(新潮文庫)
忍びの国(新潮文庫)
和田竜/新潮社
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総合評価

363件)
3.9
82
136
96
13
2
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    忍びの国 #読了 自らの身に振りかからなければ、他人の不幸が理解できない者がいる。 おのれらは、人間ではないー。 かつて伊賀という秘蔵の地があり、殺戮、金、己の欲のみに生きた人間がいた。 その中でもとりわけ最強と言われた忍がいる。 名は無門。 最強だが、美人な妻に尻に敷かれており日銭を稼ぐ日々。 そんな中、織田家次男との戦に発展した。 しかし、その戦は伊賀上層部の知略を巡らせた罠だった。 最強の忍vs織田家。勝つのはどちらだ。

    0
    投稿日: 2025.11.12
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    幻術使いみたいな忍者が出てこなくてすごく良かった。映画もかなり原作に忠実だった気がする。山田風太郎の忍者もの期待してるとびっくりするかな。自分は好き。

    0
    投稿日: 2025.11.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    後半の無門による無双が面白かった。 本当に忍者ってこんなに強かったのか?とは思うもののうまく史実とフィクションも織り交ぜてる作品だと感じた。 忍びの市場価値を高めるためにあえて尾だけで戦争を起こすなどは、何となく現代っぽさも感じた。

    1
    投稿日: 2025.07.28
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    感想 戦国の伊賀の単独、金で動く、下人の死は屁とも思わないという世界観がよく書かれている。 バカ息子の信雄が、負けるも意外とまともな人で書かれていたのでちょっとイメージと違った。 あらすじ 戦国時代、織田信雄が北畠具教を暗殺するところから物語は始まる。伊賀の周辺を制した織田家。信長は伊賀に手出しするなというが、信雄は伊賀を攻めるように伊賀者に仕向けられる。 伊賀では百地や下山ら十二評定衆は信雄を伊賀に戦争するように率いれる。無門は、伊賀ピカ一の腕だが、イマイチやる気がない。 信雄方は伊賀へ攻め入る足掛かりとして伊賀の地に伊賀者を使って城を建てるが、完成し乗っ取ろうとした時に伊賀者に火事で焼かれる。伊賀者の計略にハマったのであった。 無門は、信雄の妻から北畠家の家宝である小茄子を手に入れ、妻のお国と伊賀を捨てて逃げようとしたが、翻意して小茄子で得られる金を基に、伊賀者を戦へ戻るように焚き付ける。 無門は、一時は信雄に迫るが、日置大膳などに阻まれる。伊賀は無門の活躍もあり、織田軍を退ける。一時的に織田を退けるも、第二次伊賀攻めで伊賀は大敗する。

    22
    投稿日: 2025.07.20
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    戦国時代、天正伊賀の乱の話。 伊賀忍者たちがどんな人たちだったのか垣間見ることができた。強い主人がおらず、家同士で争いが絶えない、そのために忍術が磨かれた。とても現実主義で武士の気概を持ち合わせていないため、他国からは蔑まれている。裏切りは当たり前の戦国の世においてさえも、伊賀勢には異様な不気味さを感じた。 戦闘シーンは派手に描かれているが、バトル漫画のような軽い感覚で読むのがいいと思う。 最初の平兵衛と最後の無門がリンクしているところにグッときた。

    0
    投稿日: 2025.07.03
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    前に映画を見て、直ぐに小説を購入した。その時はあまり良い印象を得なかった覚えがあるのだが、今回再読してみてだいぶ印象が変わった。うん、今回は面白かった。

    0
    投稿日: 2025.06.22
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    のぼうの城の作者が合わないのを忘れていた。前回同様、会話の最中に時代背景がどうのこうの、この文献にはどうのこうのというくだりが頻出したため途中中断。

    0
    投稿日: 2025.02.23
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    忍者物が好きなのでワクワクしながら読み始める。 少し思ってたのと違ったかも。 もう少し忍者ならではの奇想天外な技とかありえないような術とか出てくるかなと思ったけどそこまで出てこず。 とはいえやっぱり忍者らしい技はあったし、この作家さんは人物像を描くのがうまくて楽しめた。 物足りなさがあったけど面白かった。

    3
    投稿日: 2025.02.18
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    登場人物がみんな個性的で魅力的で、わくわくしながら読むことができました。 映画は昔に見たことがあったので、情景も想像しながら読めて良かったです。

    0
    投稿日: 2025.01.09
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    歴史小説が好きなんだけど、忍者を扱うって難しいよね。 なんでも忍法で都合よく片付けられちゃう、ミステリーで言う風習とかしきたりみたいに、便利に内容を編集できちゃうから。 でも、この小説はそんなこと全然なくて、アクション漫画を読んでいるのかというくらい、文字が暴れてアクションが目に浮かんだ。 本当に映像化されたものを見てる気分になった。 これはおすすめです。

    0
    投稿日: 2024.10.24
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    山田風太郎大先生以来、久しぶりに面白い忍者小説を読んだ気がします。 人間離れした体術が注目されがちながら真髄は戦わずして心理戦で相手を意のままに動かすことだという「無門の一関」や、武士道なんて歯牙にも掛けずに金銭的メリットのみが行動基準であるなど、これら伊賀忍者の価値観が要所要所できっちり物語の展開を支配していて面白い。

    1
    投稿日: 2024.10.18
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    「のぼうの城」「村上海賊の娘」で有名な和田竜さんの歴史小説。伊賀忍者最強と言われた無門が織田信長の息子である信雄の軍勢と伊賀の国との戦いに身を投じる姿。映画ではジャニーズの大野智君主演で怠け者ながら腕は確かな主人公の無門を演じます。 歴史上のフィクション天正伊賀の乱を題材にした忍びの生き方や、その頃の戦国時代の伊賀の様子も分かる内容になってます。 安芸国より貰った嫁の為に危険をおかす、和田竜的なファンタジー、冒険要素も少し入れており、少しワクワク、少し切ない内容になってます。 歴史的には信雄が敗れたその後、父親である信長の大軍勢により伊賀の独自統治は滅びたんですね。 その後、本能寺の変では家康が堺から三河に戻る時の伊賀越えに繋がりました。戦国時代は忍びの国として名高い伊賀でしたがこの頃の伊賀地方は無法地帯だったので家康も命からがら三河まで戻ったんですねー。

    0
    投稿日: 2024.10.14
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    『村上海賊の娘』『のぼうの城』ときて三作品目。それぞれ個性的で印象的なキャラクターが出てきて面白かった。武士とは全く違う考えを持つ忍び、忍びの技と強さに圧倒された。

    3
    投稿日: 2024.07.04
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    忍びの国 文庫版 著:和田 竜 新潮文庫 わ 10 1 織田信雄配下の猛将、日置(へき)大膳と伊賀一の忍び、無門との知恵と力比べ 三瀬の変から、天正伊賀の乱(第1次)が終わる所までを描く 凡庸で、意気地のない、信雄が、戦乱を生き抜き、江戸時代まで生き残ったのは、一重に、織田家の当主としてであっただろうか。 <史実> 三瀬の変  織田信長の次男信雄が、伊勢の国司で、妻の父である北畠具房を謀殺した事件 天正伊賀の乱  第1次 天正7年(1579)信雄が信長の許可もなく、8,000の兵をもって、独断で伊賀を攻め、大敗を喫したことをいう  この戦いで、伊賀の忍びの名声は天下にとどろき、信雄の武名は地に落ちた  第2次 天正9年(1581)信長が、50,000の兵をもって、再び伊賀を攻めた  信長の怒りは、すさまじく、伊賀の90,000の人口のうち、30,000が虐殺された 目次 第1章 第2章 第3章 第4章 終章 解説 ISBN:9784101349770 出版社:新潮社 判型:文庫 ページ数:384ページ 定価:630円(本体) 発売日:2011年03月01日第1刷 発売日:2016年10月20日第21刷

    13
    投稿日: 2024.06.20
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    まず世界観がすき。日本史が好きだからとても刺さった。前半は人物名とか難しく感じたが後半にいくにつれ魅力がわかってきた。2回読むといいかもしれない

    0
    投稿日: 2024.05.30
  • 人の心を操る

    スピード感や躍動感あふれる忍者小説であるが、単に人間離れした武術.忍術の描写だけではなく、人の心を操り 知らず知らずの間に、相手が自らの判断で伊賀側にとって都合の良い行動を摂るようにさせる、という手法に感心した。史実にフィクションをうまく混ぜ、虚実皮膜の間に物語を作り上げているところが素晴らしい。

    0
    投稿日: 2024.05.14
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    両国の、策略と戦の応酬に読み応えがある。含みを残す意と思うが、後味のすっきりしない終焉が引っ掛かる。

    0
    投稿日: 2024.04.28
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    3回は読んだ。 無門の殺生に対する考えが物語を通じて変わっていくのが感じられる。 映画化もされているみたいだから一度は見てみたい。

    1
    投稿日: 2023.12.14
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    少し苦手なのか歴史小説を読まない私ですが、近くの中古販売でまとめ買いをしたので読んでみました。メインは戦国時代の伊勢の武将と伊賀の忍びの国をかけた戦い、戦闘シーンは上手く表現されていて引き込まれました。ただ、絶対無理な技が多く、少し格闘ゲームみたいと思ってしまって、それがマイナスかな。

    0
    投稿日: 2023.11.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    凄腕の忍びの無門、飄々と人を殺めるのだが女房のお国には頭が上がらない。あんだけ冷酷に見えるがお国には甘く弱いギャップが面白い。 他の下人達も感情よりも銭金、損得勘定で簡単に手のひらを返す伊賀者の当たり前が殺伐としているが、あまりにもハッキリしているので気持ち良くも感じる。 最期は無門もお国も互いの大切さに気づくも、時遅かった。その後の無門の復讐の大きさが歴史を動かすほどだったのだ。怒りと愛を感じた。 終わり方も無門と文吾の意地をみせる感じであり、その先も想像を掻き立てられ良かった。 石川五右衛門もこの先も活躍するから、、、どうなんだ?

    5
    投稿日: 2023.10.02
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    資格勉強があってなかなか読めてなかったけどやっと読了!!!おもしろかった、、、、歴史小説は2、3作品しか読んだことなかったけど、この「忍びの国」をきっかけにはまりそう。 「忍者」って聞くとナルトが思い浮かぶんだけど、イメージとこの作品に出てくる伊賀忍者たちは全然違う。体術だけじゃない、ずる賢さ非情さそういう内面の部分から忍者なんだなあ。 何よりも無門がかっこよかったし、戦闘シーンもテンポよく迫力があっておもしろい。ところどころ史実を引用してるのもよかった。

    0
    投稿日: 2023.09.15
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    面白かった!!インスタグラムのフォロワーさんからおすすめして頂いた本。今まで忍者ものの作品はほぼ見たことなかったので、伊賀忍者の生活風景や価値観を知ることが出来た。あと歴史の勉強も出来た!後半の戦闘シーンは戦国無双のようで臨場感あり。主人公の忍びが地獄楽の画眉丸にめっちゃ似てて、これ絶対モデルやん!と思った(^^)

    2
    投稿日: 2023.09.11
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    ひさしぶりの歴史物。エンタメ性ゴリゴリ忍法小説かと思いきや、切ないところもしっかりあっておもしろかった〜

    3
    投稿日: 2023.06.12
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    おもしろかったけど、先に読んでいた村上海賊が最高すぎたので、★3で。 タイトルからもわかるように、リアル忍者の国の者たちが、信長の次男にケンカをふっかけて戦をするという話。 信長サイドはいかにもケンカっ早くて武士らしいけど、伊賀の忍びの者たちはすばしっこくて、やんちゃな小学生みたい…。 でも、伊賀の者が繰り出す技、動きは人間離れしていて、映像で見たらおもしろいだろうな!今度映画みます! 忍者の小国VS勢いある織田家の闘いの結末やいかに。 無門とお国のやりとりは滑稽な場面が多く、現代の夫婦関係に通じるものがある気がする。

    13
    投稿日: 2023.05.01
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    息子たちが小さい頃は「〇〇レンジャー」に夢中だったように、その親は時代劇がゴールデンタイムを占めていた影響でチャンバラが遊びの中心で、中でもスーパーマンのような忍者は子供たちのヒーローで憧れの的だった。 そんな思いって、いつまで経ったも変わらないんだな〜。今回は、無門になりきって伊賀の国を飛び回らせていただいた。(o^^o)v

    0
    投稿日: 2023.04.29
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    映画を先にみました。 映画が面白かったので読んだのですが 映画にあった躍動感 文章で表現するのって難しいですね。 忍者と言えば忍法 土遁の術って文章になるとめっちゃ滑稽…

    1
    投稿日: 2023.04.16
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    伊賀の忍者、無門の話。忍特有の戦闘描写はとても臨場感があって面白かった。忍びとして育てられてきた無門がお国の死で人の感情を取り戻す。地侍の百地三太夫は敵の心情は読めるのに裏切る下人たちの心は読めないのが皮肉だった。結局無門が大将首に賞金をかけることで裏切った下人も参戦して信雄を追い返すがその切り替えの早さも面白かった。

    1
    投稿日: 2023.03.29
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    前半は登場人物を覚えるのでやっとだが、後半はやはりおもしろい。伊賀者(忍者)によるアクションシーンが多いが、これは純愛小説ともいえる。これからは人の気持ちがわからない人をみたときは伊賀者の血が入っていると考えることにしよう。

    15
    投稿日: 2023.03.19
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    僕は忍者がかっこいいなと思いました。百地三太夫や無門、文吾などの色々な忍者がでてきてとても面白かったです。特に好きなのは、無門です。好きなところは、天正伊賀の乱(1次)で大膳や信雄や他の兵達と戦うシーンが面白かったです。【小4】

    2
    投稿日: 2023.01.24
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    初めの登場人物の多さはいまいち。その後シンプルになり、伊賀者の特質、そのなかでのお国への無門の思い、なかなかであった。忍びの世界面白い!

    1
    投稿日: 2022.12.03
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    全375頁 ①8.5 ②6.5 ③7.5 ④7.5 ⑤8.0 ⑥8.5 ∑46.5 映画から入りました。 作中に出てくる人物の中でも 銭のためなら人を欺き殺すことが“普通”だと思う伊賀者 伊賀者でありながらそれは狂ってると言う“変人”たちが とてもいい味を出してます 卑怯な忍びの術に対し苦戦する信雄率いる伊勢の軍勢が 知恵を使い戦うシーンはめくる手が止まらないです! マイベストシーン!やっぱ原作の方がいいね( ¨̮ ) そして、特に大膳が好き! 主人公の伊賀唯一の凄腕の無門も素敵なのですが 大膳が繰り広げる頭脳戦と武士たる心構えは最高です 武器が強弓というのもめちゃくちゃかっこいいです 映画ももう一度見ようと思います^^* 全人類におすすめしたい✩ 筆者が伝えたかったことは 人を想うということを忘れないでほしいということかな。

    2
    投稿日: 2022.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    父を見返すため、金のため、復讐のためそれぞれの思惑が交錯しながら進んでいくストーリーに引き込まれました。 無門が主人公的立ち位置にあたると思いますが、信雄も裏の主人公に当たるのではないかなという気持ちが読んでいてわいてきました。父、信長の威を借る高圧的な主から自分の弱さを受け止めることで家来からも信頼される主になっていく、そんな成長が見ていて心動かされるものがあります。 主人公にあたりそうな無門はというと他の忍同様、残忍で狡猾で掴みどころがない人物として書かれていますが、時折他の忍とは違った一面を見せます。 その正体が何なのか無門も読者も分からないまま物語は進んでいきますが、最期想い人のお国の死によってそれが無門の中にあった常識的な人の思いを慮ることのできる一面だと気づく事ができます。 無門の中に残っていた優しい一面が最愛の人の死によって明かされる、というのが少し悲しく寂しくもありました。

    0
    投稿日: 2022.10.31
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    伊賀國で起こった織田氏と伊賀惣領一揆との、天正伊賀乱を題材とした歴史小説です。 乱世の戦国。織田信長の次男、信雄が北畠家に婿入りした後、その当主具教を暗殺し、伊賀國の掌握を目指私、忍びの者達との戦乱となります。 伊賀の忍びの日常からその勇姿までを、伊賀國一の忍びと自他共に認める、無門を中心に臨場感を持って描かれます。 その底知れない恐ろしさに信長さえ手を出さなかったこの地を、息子信雄は、抑圧されてきた父への反発かあるいは敬愛か、踏み込んでいきます。 無門の采配と活躍で勝利を収めた伊賀であったけれど、最愛の妻(仮)の死をもって、そのありように疑問を持った無門が最後の反乱を起こす。 歴史小説+αの魅力ある作品でした。

    51
    投稿日: 2022.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    傑作の小説だった。話そのものも素晴らしい上に、主人公という主人公がいないのが斬新だった。誰を視点にしても物語を進める事ができ、良いも悪いもない世界で生き延びる人達の姿がよく描写されていた。前作の「のぼうの城」もとても面白かったが、それをも上回る面白さ。テンポの良く、笑える部分もある。リアリティもかなり追求されている。傑作と呼べる一冊に相応しい。時代小説である為、ある程度予備知識などはあった方が読みやすいが、それを抜いても面白かった。

    5
    投稿日: 2022.08.03
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    それぞれの人物描写が独特の雰囲気があり好きです。戦闘シーンもテンポが良く、映画を見ている様に画面が流れて行って面白かったです。戦国時代の人は死について恐怖と言う物は無かったのでしょうか⁉️常に死が近くに有った人間の生き方が衝撃的でした。

    5
    投稿日: 2022.07.30
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    テンポ良し。一気読みしたほうが良い。ただ人物名や人物像が曖昧で読み進めると後悔する。私は後悔した。史実の紹介が合間にあり、戦国時代の伊賀の乱を知るには丁度良い。

    2
    投稿日: 2022.07.17
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    本書は、「天正伊賀の乱」を題材に、忍びの世界を描いた小説。伊賀者と信長・信雄の対立を描く。ある種の英雄譚といえようか。怠け者の忍びが、伊賀の国の「経営陣」にあたる十二家評定衆の術にかかり、信雄との争いにかりたてられる結果、最愛の妻を失い、真の敵が誰か判明する。最後は、信長を利用して、伊賀に復讐し、消えていく。

    0
    投稿日: 2022.07.16
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    村上海賊の娘が面白かったので、こちらも読了。 児玉清が解説なのも、読もうと思ったポイント。 途中からは一気読み。 児玉さんおすすめの「のぼうの城」もさすがに読もう。

    0
    投稿日: 2022.07.04
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    2022年3月6日読了。 ・ 戦国の時代。 伊勢国を完全掌握した、かの織田信長ですら容易に手を出せない国があった。 それこそが隣国『伊賀』 忍びの軍団である伊賀者の尋常ではない強さを察知し、「虎狼の族が潜む秘蔵の国・伊賀には手を出してはならん。」と過剰なまでに慎重を期していた。 ・ しかし、その言葉を裏返しの意味、つまりは『お前の力で伊賀を討ち取ってみせよ』と受け取った男が1人。 信長の次男・織田信雄。 信雄は重臣どもの不満を感じ取りながらも、日置大膳・長野左京亮・柘植三郎左衛門らを引き連れ、伊賀攻めを決める。 ・ ・ 一方、その伊賀国。 他国ではその地域を支配する戦国大名が生まれている中、伊賀国では領主というものが存在せず、66人もの小領主(地侍)が乱立し、常に互いが互いを討ち滅ぼそうと小競り合いを起こしているような国であった。 討伐・殺戮を好み他人を思いやる気持ちなど微塵も持たず、親子親戚であろうがお構いなく騙し、出し抜く事を至上とする伊賀忍者の巣窟であるこんな国にも一つの掟が存在する。 『伊賀惣国一揆』なる同盟が結ばれ、「他国の者が伊賀に入った際は、惣国一味同心してこれを防ぐこと」 ・ 66人の地侍から選出された『十二家評定衆』と呼ばれる12人は、隣国『伊勢』を制圧した織田軍が伊賀へ攻め入ってくる事を懸念していた。 十二家評定衆の1人である・百地三太夫は「敢えて攻め込ませ、織田軍を打ち破る事により、伊賀の武名を天下に轟かす。さすれば、他国からの下人どもの注文が増え、我らは儲かるということよ」と策略を練る。 ・ その百地家の下人である、1人の忍び。 伊賀一の腕と評される、通称『無門』 腕が良いのをいいことに、非常ななまけもので、主の三太夫の命令すら断る有様。 更に、西国から攫ってきた美女・お国には稼ぎの少なさを咎められ頭が上がらない。 そんな不甲斐ない無門もまた、十二家評定衆の謀略に乗せられ、戦へと駆り出される事になっていく。 ・ ・ 初の和田竜氏の作品。 「竜」と書いて「りょう」と読む事を今回初めて知った。 普段まったく読まない時代物へのチャレンジ。 しかし、時代物という事をほとんど感じさせず、とても読み易かった。 そして何より一言、とても面白かった。 ・ 実際にあった『天正伊賀の乱』という史実に沿ったストーリー展開。 異様な伊賀忍者達の心理や、様々な忍術描写や解説。 人と人との心情の変化や葛藤。 スリリングな戦闘シーン。 無門とお国のコミカルな会話。 まったく期待していなかったが、ここまで楽しめるとは思わなかった。 ・ 織田信雄と日置大膳。 長野左京亮と柘植三郎左衛門。 仲違えしていた状態から、互いに分かり合う場面は胸熱展開。 天下一の織田信長という男を父に持った事への重圧・自責の念を信雄が吐露する場面は目頭が熱くなった。 無門が主役であり伊賀サイドが正義であるはずなのだが、信雄サイドに感情移入してしまい織田軍こそ正義として読み進めていた。 ・ 参考文献の量もとてつもなく、歴史的勉強にもなったし、『葉擦れの術』や『骨格を自在に操る術』等、忍術の知識も蓄える事が出来た。 忍びの術の基本中の基本は嘘であり、人の「心」を読み解き、その「心」につけ込むことで勝ちを得る事こそが忍びの術の真価なのだそうだ。 ・ 無門の強さが最早、スーパーヒーロー過ぎる点など気になる所もあるが、今まで毛嫌いして手を付けずにいた時代物というジャンルの裾野を広げてくれた一冊として高評価を付けたい。 『のぼうの城』『村上海賊の娘』など、著者の他作品も読みたいと思う。

    2
    投稿日: 2022.03.08
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    内容(「BOOK」データベースより) 時は戦国。忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、壮絶な戦の火蓋が切って落とされた―。破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 和田/竜 1969(昭和44)年12月、大阪府生れ。早稲田大学政治経済学部卒。2003(平成15)年、映画脚本『忍ぶの城』で城戸賞を受賞。’07年、同作を小説化した『のぼうの城』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    1
    投稿日: 2022.01.29
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    和田竜さんによる時代小説。「のぼうの城」も同様ですが、時代劇をあまり感じさせない言い回しがすんなり読みやすくて物語に引き込まれていきます。素直に面白かった!オススメ!

    1
    投稿日: 2021.12.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    友人に連れられて映画を見、面白かったので原作をすぐに買った。そのまま暫く放置していたのを漸く読み終えたけれど、どうしてもっと早く読み切らなかったのかと少しだけ後悔した。映画の直後なら原作との相違に今よりも多く気付けて、楽しさも増えていたと思う。映画にあった、忍びとして育てられている名前のない子供にお国が同情したり、戦の時にあの子供はどうなるのか、と無門に問いただすシーンがあったけれど、原作では無かった。無門が逃げ出した戦に戻ると決める展開も映画とは少し違ったように思う。どちらが良いと思うかは人それぞれだけど、私は原作の方が面白いと感じた。無門と大膳に面識があったことにも驚き。(映画にもあるなら私が忘れてるだけ) 結末を知っていたにもかかわらず、最後の場面では泣いてしまった。 信長が伊賀を攻めてきたとき、「無門は伊賀の少年を救い出すと去っていった」という文章で、これ鉄のことか? と頭の中にある点と点が結ばれた。無門が危険を顧みず戦場に戻ってきた理由になった人物が、数年前に戦に戻ってきてくれた無門を、目を輝かせて見ていた鉄だからこその感慨深さがあると思う。面白かったです!

    0
    投稿日: 2021.07.27
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    和田竜さんが「村上海賊の娘」で本屋大賞を受賞された時、すぐ書店へ買いに行きましたが(当然?)売切れ… 仕方なく和田さんの他のを読もうと手にしたのがこの作品でした。忍者とは?まず人としてどうなのか?長老たちの思惑に抗う主人公に好感がもてます。

    1
    投稿日: 2021.05.09
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    戦国時代に戦国大名を持たず、小領主たちが乱立していた伊賀国。戦力を延ばす織田信長ですら手出しを禁じていたその国の攻略が始まった。 忍びの技と知恵、武力との熾烈な争いに伊賀一の忍び・無門は巻き込まれていく。 無門の人間離れした技の数々、そのくせ惚れた女にめっぽう弱く人間くさい人柄にすっかり取り込まれてしまった。 歴史小説としての史実を元にしたスリリングな内容と、登場人物たちの人間ドラマのバランスが絶妙なのはさすがとしか言いようがない。

    2
    投稿日: 2021.04.28
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    伊賀者たちは、人ならば付け込まれまいするこの「心」のことを「無門の一関」、すなわち門が無い関所と名付け、これを破ることに無常の価値を置いた。そして、その真価を発揮するためには手段を選ばなかった。 特別な力を持つということは、それに代わるものを持たないということと隣り合っている。一方に大きく振れてしまったならば、どうしたって、もう一方には辿り着くことができない。当たり前のことだ。そこには特別な力が働いていない。自然の摂理と呼べるものががただ存在しているだけ。 どちらにも行けない。ただあいまいに、真ん中のほうで寄せ集まって生きているのが大半のぼくら。 振れてしまうことにどこかで憧れながら、でも真ん中の近くにいるぼくら。そこは間違いがあまりなさそうで、たくさんの答えみたいなものがが転がっていて、とりあえず安心できるから。だから引き寄せ合っているんだ。それもこれもたぶん自然の摂理。とても馬鹿にすることはできない。 それでも、憧れしまう。特別な力に。常識だけじゃない世界に。 約束に平気でそっぽを向いて、だからこそ手に入る力。それだけで生きていく、それだけが頼りになる世界に。 おのれらは人間ではない。 そんなことを自ら発してしまう。これまでに手のひらを返すように、そう気付いてしまうところが人間というの器の逃れられない境目で、でもそれは嘆かわしいことではないんだろう。それが無ければ、とてもじゃないがこの世界は生きていられない。 男子なら無条件で憧れてしまう「忍者」という存在。特別な能力を持った陰のヒーロー。 これは日本に生まれた忍者という異能の存在を再び描き直して、歴史の舞台に克明に描き切った痛快な歴史物語だ。 へらへらと揺れていて、でも間違いなく最強。それでいながら、お国という妻に手も足もでない、無門という主人公。 彼をはじめとして、出てくる登場人物がさまざまに魅力的に描かれている。そして、圧倒的な戦闘の描写。 歴史という事実を深く掘り下げ、その土台の上に描かれるこのひとの物語は、やっぱり最高に面白い。

    0
    投稿日: 2021.04.21
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    歴史物は最初は難しかったが読んでるうちにすごく面白くなっていた。歴史勉強したい。正直であること、誰かを思うこと。映画もみたい。

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    投稿日: 2021.03.05
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    伊賀の国vs織田信雄(信長の次男)。史実をもとにしながらそれぞれのキャラ付け、戦いの描写が良かった。伊賀忍者、漫画みたいな動きするんだけど実際そのくらいのことできたんだろうか...?? そして伊賀の国の人たちの行動規範、倫理的感覚がその時代の中でもかなりずれてて面白かったそういう教育をしていけばそんな価値観の国になるのかーと。特殊な国ですな。伊賀サイド、信雄サイドそれぞれの思惑、計略の張り巡らせ方も良かった。忍術の究極は本人が気づかないように人を操ることなんだとか...、怖いなーと思ったよ笑

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    投稿日: 2021.02.09
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    忍者たちの、義理も人情も血も涙もないところが衝撃的だった(笑) でも強くてかっこいい。 とにかくハラハラドキドキであっという間に読めてしまった。

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    投稿日: 2021.02.02
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    伊賀上野には以前行ったことがあります。行ってみて、あー、なるほどねー、となんとなく思ったことを覚えてます。地理的にここなら忍びの国ができそうな…感じ?。残念ながら観光してる暇はありませんでしたが。 現実的で合理的で功利的であることを突き詰めたような特殊技能集団が暮らす里。で、どこにも属さず人材派遣でお金を稼ぐ、といえば「血の輸出」の歴史を持つヨーロッパのある国を思い起こしますが、それにしても異質。 その最たる存在であるはずの無門が、一目惚れしてさらってきたお国に頭があがらない。その様子が凄惨な日常のなかでなんとも微笑ましく、最後に人としての在りようを手に入れる。時すでに遅いというのが悲しいけれど。

    0
    投稿日: 2021.01.31
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    映画化された時に買ってから積読。「麒麟がくる」で戦国時代気分になったので、年末年始で読了。 天正伊賀の乱を背景に伊賀と伊勢の男たちの生き様を描く。 伊賀出身だけに、出てくる地名は地図を見ながら、あそこらへんねとイメージしながら読み進めた。 映画を見た時も感じたけど、忍びの国である伊賀の伊賀者の身の上のことを思うと、ちょっと胸が痛い。人間ではないとまで言われると。 三重県出身ということに今でも違和感を感じるんだけど、江戸の世に同じ藤堂家に治められても、伊賀と伊勢は別物だと改めて思った。

    0
    投稿日: 2021.01.10
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    初めてこの作者の本読んだが、苦もなく読むことができた。 ただ、なんとなく終わりがしっくりこないというか後味がスッキリしない感じが残る。

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    投稿日: 2020.12.13
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    アイス屋のショーケースにへばり付いて店員さんがディッシャーで掻き取る様子を眺めながら、そのハコごと食べたいと抱いた子どもの頃からの願いを、握る匙に籠めて貪り食べた業務用バニラの様に、瞬きを忘れさせる一冊。 令和の御代まで名を残す服部半蔵に恐らくは引けをとらない忍者。されど、無門。 楽しませて頂きました。

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    投稿日: 2020.10.31
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    少年マンガを読んでるみたいでドキドキした。 特に、主人公が忍者における 「必殺」の仕草を見せた時はたまらなかった!笑 鵜呑みにしてはいけないかもしれないけど、 忍者の非情さやお金への執着、 常人の斜め上をいく知略戦も面白かった。 最後には忍者が忍者たる所以の 切なさも描かれていたり。 映画の予告を見たことはあったけど、 その時に想像していた話とはまったく違った。 織田信長との史実に基づいているのも面白い。 無敵な主人公が怠惰になっている理由が 妻のため、というのもかわいかった。 ドキドキしたり、ワクワクしたり、 かわいかったり、切なかったり。 テンポいい物語の中で、 色んな感情の所に連れていってもらえました。

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    投稿日: 2020.10.21
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     伊賀の国を占領しようとする織田軍に対抗する伊賀忍者軍団が主人公。「村上海賊の娘」でもそうだったように、登場人物たちの描写や口調がやけに現代のドラマっぽい、軽快で映像的な雰囲気でもあり、軽薄な雰囲気でもあり。好き嫌いは分かれるだろうが、私はあまり好きな雰囲気ではない。

    0
    投稿日: 2020.08.17
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    和田竜さんの小説はどれも読んでいますが、その中でも最高傑作では無いでしょうか。テーマはとても残忍なはずですが、登場する人物のお陰でとても爽やで、少し笑ってしまうところもあります。合戦場の描写や忍者小説ならではの闘いのシーンも引き込まれます。まだ読んだことがないなら是非一読をお勧めします。

    0
    投稿日: 2020.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「お国の尻に敷かれている無門」という図が、とにかく面白い。伊賀者は人ではないなと思ったが、無門は人の心を持っているなと感じた。

    0
    投稿日: 2020.07.07
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    2020年6月27日読了。伊勢に陣取る織田信雄の軍団、打算のみで生きる伊賀忍者の里の挑発に乗り激戦が始まるが…。山田風太郎の忍者小説が現代的になりエログロがなくなったような小説。いちいち「『伊乱記』には当時の状況がかくかく記されている」と「ウソみたいだけど史実なんだよ~ん」という作者注釈が現れるのは民明書房的なギャグなのかと思うが本当らしい、うっとうしくも感じるがこの記述がないと面白さも半減か、という気もする…。超常的な力を持ち、「人間でない」と言われるほど倫理観の欠如した忍者たちだが、その域に至るまでいかに非人間的な修行の人生を送ってきたのか、彼らの執着は何によるものなのか、という物語外への想像が終盤でふわっと広がる構成は巧みで楽しめた。

    0
    投稿日: 2020.06.27
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    時は織田信長が天下を取らんとしている時代。各大名が各々の国を治めている中、伊賀国は大名がおらず、何人かの地侍の合議制で土地を治めていた。と言うのは、基本的にみんな忍者だから。 そんな伊賀国を攻めようとしていたのが織田信長の次男、信雄。しかし彼の重臣たちは伊賀攻めを止め伊賀国の者たちに傘下に降るように申し入れる。 そんなものは突っぱねるかと思いきや、地侍たちはそれを受け入れる。しかしそれは彼らの謀術だった。 事実である天正伊賀の乱を基に、ひとりの忍者を軸に彼らの生き方を描いている。 初めて忍者の世界を知った。どこまで本当がわからないけど、忍術というのは山岳体術だとか、普段は農民だとか、他家の戦の時に雇われるとか。 戦いの描写はスピード感があっておもしろい。

    1
    投稿日: 2020.06.15
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    戦国時代、織田軍と伊賀忍者の戦いである天正伊賀の乱を描いた物語。主人公の『無門』は向かうところ敵なしの使い手ですが、家では妻のお国に頭があがりません。稼ぎの悪いことをいつも責められています。無門はお国のために色々な任務をこなしています。伊賀での忍者たちは非常にきびしい立場に置かれています。そのせいもあり、自己中心的、金銭主義、考え方がとてもズレています。そこに産まれたまともな平兵衛が忍に絶望し、逃亡。織田軍に伊賀侵攻を進言し戦が始まっていきます。無門はその中でも愛の為に生きようとしますが…。侍と忍者の対決なんてマンガみたいですが実際にあったお話。史実とフィクションが融合されて「無門は本当にいたのでは…」と思わせてくれるところがいいですね。特に戦乱シーンは手に汗握ってドキドキハラハラ。忍者本にハズレ無しです!

    1
    投稿日: 2020.05.24
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    内容(「BOOK」データベースより) 時は戦国。忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、壮絶な戦の火蓋が切って落とされた―。破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。

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    投稿日: 2020.05.15
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    忍びの妻になったつもりがなかったから、忍びのことをきちんと見てなかったのね…。 どこまで行っても武家の常識で行動してしまったか。 悲しいこと。 なんせ相手は人間ではないから。 そしてなんというか、ドラゴンボール。

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    投稿日: 2020.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二年ぶりの和田作品。前回は『のぼうの城』でしたな。 今回は『天正伊賀の乱』と呼ばれる織田軍勢が伊賀を攻める戦いが舞台です。そして無門と呼ばれる架空の忍者が主人公。文吾(石川五右衛門)や木猿(猿飛佐助)などが出てきて、ちょっと楽しい。伊賀忍者の人情ではなく、お金で動く的なところが物語を面白くさせている。関西にいるうちに読んでおけばよかったぜっ!って感じの本でした。それにしても無門。かっこいいなぁ~。

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    投稿日: 2020.05.02
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    忍者 vs 侍。 無駄のない痛快アクション。 それぞれの心と刀が交じり合う。 主人公、無門。 桁外れの強さだけど、掴み所のない男。 そして言動の節々に漂う妙な違和感。 でも最後のあのシーンで一気に心奪われた。 やっぱり歴史ものが好きだなあ。 映画も楽しみです。

    0
    投稿日: 2020.02.13
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    登場人物がそれぞれ際立って個性的。スピード感があって、歴史物(?)をあんまり読まない私でも楽しめた大好きな作品。 面白くて、爽快な忍者小説で終わるのかと思いきや、大切な人とのお別れが待ってる。ラストシーンは、猛毒の吹き矢を一身に浴びてお国を守ろうとした「人になれた」無門と、無門の悲しい過去を知ったお国に涙が出ました。 映画と小説でお国の「可哀想に。」の言い方や表情が違うところも、見てほしいポイントです。

    1
    投稿日: 2019.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時は戦国。忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。 女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。 このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、 壮絶な戦の火蓋が切って落とされた──。 破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。 「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。 映画を先に見て、原作が気になったので読んでみました。 忍者といえば伊賀と甲賀が一番有名だと思いますが、 伊賀が舞台だからこそ成立するような話。 無門の生き方が切ないのはもちろんだが、 織田信雄と日置大膳の関係もかなり切ない。 人間模様には心惹かれるが、 伊賀忍者の個性をもっともっと前面出して欲しかった。 いろんな意味で切ない作品。もう読まないだろうな。

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    投稿日: 2019.09.06
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    2019年5月6日読了。 最初は誰が主人公なのかがわからない。 感想は娯楽大作。 もう少し、心に残る小説かと思ったが、「ザッツ エンターテイメント」って感じ。

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    投稿日: 2019.05.06
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    忍者モノの小説は初めて読んだような…。虎狼の族(ひとでなし)の伊賀衆と織田信雄軍との壮絶な戦いが描かれる。忍びの無門より武者日置大膳を応援してしまった。合戦や斬り合いの描写に躍動感があり結構楽しめました。

    0
    投稿日: 2019.04.02
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    第一次天正伊賀の乱を背景とした時代小説...。お約束のように百地丹波を百地三太夫に置き換えている点は止むを得ないが、フィクションの忍者である“無門”の活躍はハラハラドキドキさせてくれる。人の尊厳すらなくヒトをモノとして扱う伊賀者は、現代の組織の歯車として捉えられていることと大差ない...。

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    投稿日: 2019.03.06
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    相変わらず健在の和田イズム。一本筋の通った登場人物たちが魅力的でずいずい読めた。決して完璧超人では無門の妙に人間くささが秀逸。

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    投稿日: 2019.02.16
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    「天正伊賀の乱」を基にした歴史小説 ピカイチの腕を持ちながら無類の怠け者。女房に頭の上がらない「無門」 男気溢れる「大膳」 若さのあまり暴走するけれど 可愛げのある「織田信雄」等 魅力的なキャラ達。 前半はちょっとモタモタした感があるが いざ戦いが始まってからの勢いはさすが 徹頭徹尾 お金にこだわる伊賀忍者たち。 リアルで笑えました(笑)

    0
    投稿日: 2019.01.28
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    キャラクター設定が現代的で、時代物的ストーリー、背景とは思えない躍動感が出ている。 最初を乗り越えるのが辛かったけど、途中からはスイスイ。違うのも読んでみようかな。

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    投稿日: 2019.01.04
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    のぼうの城に続いて、この作品読破。 忍って、重宝された存在だったんだと知れたのと、 当たり前だけど、それぞれにいろんな人生あったのだなと感じられた。 無門いいなー。

    1
    投稿日: 2018.12.31
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    「のぼうの城」「村上海賊の娘」の和田竜の歴史小説。 伊賀最強の忍者 無門が、織田信雄の大軍勢と伊賀の国の戦いに飲み込まれていく。 金だけで動く血も涙ない忍者、非人間的な忍者の世界に失望して伊賀から出て行った元忍者、伊賀長老の陰謀、気が強い元武家の無門妻、裏切りと愛情のストーリーが上手く絡み合って進んでいきます。 後半の戦闘描写は圧巻です。 必ず映画も見たくなります。

    0
    投稿日: 2018.11.28
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    前作と同様、ところどころ史実を持ち出すことで登場人物に真実味を帯びさせる。忍者ものですが、歴史好きも楽しめます。

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    投稿日: 2018.10.29
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    来夏に大野智主演で映画化されるようです(^^) 時は戦国、伊賀一の腕を誇る忍びの無門、百文欲しさに伊賀者を殺めてしまう。この事柄が切欠に伊賀攻略を狙う織田信雄が動き出すことに。迫力の戦闘は頭の中で映像化でき、スリリングな謀略は思考をフル回転させる、わくわくが止まらない作品でした(^^)/

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    投稿日: 2018.10.15
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    "のぼうの城"が面白かったので、期待も込めて手に取った第二作目。 やはり戦国エンターテイメントの名に相応しい作品である。 それぞれのキャラクターが際立っているだけでなく、信雄軍と伊賀の忍び軍の駆け引きについてもスリリングな展開で良い意味で読者を裏切ってくれるので、つい心を奪われてしまう。 特に、物語後半の無門の心の移り変わりは、切なくもあるが非常にリアリティに描写されている為、グッときた。 [private] お国が殺された事に逆上する場面は、男として守るべきものを無くした深い悲しみと怒り、そして自分自身もお国を殺した伊賀者と同じであった事の自責の念など複雑な感情が溢れて来る。無門唯一の人間らしさを感じるシーンであり、お国を常に一番に考える男の悲しい結末である。[/private] 前作でも、そうであったが参考文献の多さが際立っている。史実と想像の交差加減が絶妙であるが故、リアリティとエンターテイメントを兼ね備えた作品であると感じる。

    0
    投稿日: 2018.10.12
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    2018.9.17 誰が主人公なのかいまいち分からないまま終わった。もっとエキサイティングな展開に期待してました。

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    投稿日: 2018.09.17
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    読みやすい分 楽しいけど、薄味 でも忍者って本来地味であるべきだと 思ってたので、そこがすごく好み ド派手な忍者なんていないってばよ

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    投稿日: 2018.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ラストがそうなるかぁと言った感じ。なるほど。 時代小説は苦手な私が唯一読んで面白いと思える作家さんです。

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    投稿日: 2018.08.19
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    映画を見ているような躍動感ある表現とスピード展開。のめり込んでしまった。アクション、忍者好きにはたまらない本。

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    投稿日: 2018.07.04
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    オーソドックスな忍者モノ。織田信雄vs伊賀忍者。 平兵衛が国を出るきっかけになった「この国のものは人ではない」。その通り。銭のために動く、義理や恩義は二の次三の次。ツワモノ揃いの中でも最強忍者が無門。 大膳との闘いはしびれるね。楔帷子脱いだ時のシーンとかワクワクするよね。 単純に面白かった。

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    投稿日: 2018.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2018/5 12冊目(通算83冊目)。映画化もされた和田竜氏の時代小説。無門のイメージは映画の大野氏よりも挿絵の方がピンとくるかなあ。忍者の技量としてはピカイチなのに、お国には頭が全然上がらない。そんな無門のキャラクターがいい。伊賀忍者が「銭勘定」で動く集団であるということも読んでいて驚いた。やや無門がスーパーマンみたいな扱いだけど読んでいて面白かった。続けて「のぼうの城」も読んでいきたいと思う。

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    投稿日: 2018.05.19
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    大野くんが映画に出てたから、観てみたらとても面白くて、ついつい本にも手を伸ばしてしまいました。 読み進めながらな、映画の映像が流れてきて、とても読み進めやすかったです。 忍びの国なんて、あったら面白そう!なんて思っていましたが、人が人であれぬ場所では寂しいなと思いました。 きっと心が無いと言われる伊賀者たちも、育てられ方次第で全然違う人生を歩めたのかなと思うと、ただただ悲しいなと感じてしまいます。 無門とお国には幸せになってもらいたかった!! 鉄とは幸せに暮らしてほしいなと切に願っています。

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    投稿日: 2018.05.07
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    読み始めはやや退屈だが、後半の疾走感がすごい。お国と引き換えに気付いた人間らしさも切なく、そして良かった。

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    投稿日: 2018.03.19
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    面白かった!映画も見たい!映画の方が見たいかな? 歴史に全くの知識を持ち合わせてないために、何がなんだかわからんかったとこもあったので、映像でしっかり見届けたい!大野くんだし!笑笑 ちょっと本のイメージと大野くんはだいぶ離れてる気もするけど、見てみたい!!!!! 忍びが主役なので、映像の方が面白い気もする。 とはいえ、歴史が得意な人が見たらまた違った 楽しみがあるんだろうなぁ!!!!!! と、思える一冊です!

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    投稿日: 2018.02.08
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    『甲賀忍法帖』を読んで忍者物の歴史小説を他にも読んでみたくなったことがきっかけ。快作と呼ぶにふさわしい展開で、時間も忘れてイッキに読み切ってしまった。 伊賀一の忍びである無門を主人公として信雄と伊賀の戦い(天正伊賀の乱)を描いている。表現が絶妙で読み終わるころには敵味方関係なくどのキャラクターにも愛着を抱いていた。実際の歴史に沿って物語が進むためリアリティもあり、バジリスクのようにありえない術を使う訳でもないため、本当に伊賀ってこんな感じだったのだろうか、とワクワクさせられた。

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    投稿日: 2018.01.11
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    忍者の国、伊賀を舞台にした歴史小説。 伊賀についての小説は読んだことがなかったので、こんな感じだったのかーと思いながら読んでました。 和田先生の歴史ものは、結構史実に忠実に書かれてるので、勉強にもなりよかったです。 なにより、それぞれ主軸にされるキャラクターがよくたっていて、感情移入できました。 スピード感もあり、映像が見えるような描写で読むのをなかなかやめられません。おすすめです! また、個人的には今は亡き児玉清さんの解説もよかったので、余力があればぜひそちらにも目を通してみてください(^^)

    0
    投稿日: 2017.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても面白かったし、映像でも見たくなった。 各登場人物がどれも個性的。 ただ、お国さんの最期はとても悲しい。。。 幸せになって欲しかった。

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    投稿日: 2017.11.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あれー、忍びって忠義者で、主君のためなら命厭わず、っていうイメージがガラガラと崩壊。銭で動き、人情ナニソレ、義理って意味不明、の集団だったのねー。無門の圧倒的な強さは読んでいて爽快。彼の生い立ちが最後に分かったとき、お国との出会いと別れは無駄ではなかったと思いました。取り戻したかと思いきや、ラストはまた戦い。そこが何ともぶれずに良いなぁ、と思えます。日置大膳が素敵。映画のそれぞれのキャストもなかなかイメージ通りで、時間が出来たら観てみたいと思いました。

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    投稿日: 2017.09.26
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    歴史物は不得意で、自分から読むことなどまず無い私。 当然これも会社の方からお借りした一冊。 忍び!?忍者?? 全く予備知識を持たず読み始めたが、これがぐっと心捕まれあっという間に物語の中に突き落とされる。 和田先生の作品はどれもそうなのだが、武将の人物像が全て魅力的に描かれている。 プロローグでは武将の人となりをそれとなく紹介しているのだが、いざ戦闘シーンになるとそれぞれ武将の描き方が巧みで、それぞれの武将が活躍するシーンでは読んでいて臨場感が半端ない。 無門とお国の物語は女性陣の心も掴むのではないだろうか。 相変わらず圧倒される小説。まるで映像を見ているかのようだった。

    6
    投稿日: 2017.09.10
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    村上海賊の娘、のぼうの城と同じ、和田竜の作。 期待通りのおもしろさでした。 映画を見た娘は、嵐が好きなので、「おーちゃん(大野くん)かっこいい」と言ってました。 アタックチャンスの児玉清さんの解説も、解説を読んだら本を読まずにはいられなくなるような、魅力的なものでした。

    0
    投稿日: 2017.08.31
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    伊勢の北畠具教暗殺から切って落とされる伊賀と織田信雄の戦の火蓋。伊賀勢に後の石川五右衛門、文吾が登場したことから彼を主役にすると思っていたが、良い意味で裏切られた。本作品は時代小説の王道である勧善懲悪、敵味方が読者に明示されることなく、織田方にも伊賀方にも感情移入ができる稀有な物語に仕上がっている、史実を基にしたエンタメフィクションだ。

    0
    投稿日: 2017.08.16
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    村上海賊の娘に続いて読んだ、和田竜の作品。 これまたシーンが目に浮かぶような描写と、テンポの良さで一気に読み進めました。 人物像の描写は、村上海賊の娘の方が丁寧だった気がするが、それは個人的な趣向かも。村上海賊、眞鍋海賊の真っ直ぐ、愚直で豪胆な生き方が痛快だったが、伊賀の忍びはその技こそ目を見張るものがあるが、人として惹かれるかというと、そうはいかなかった。無門の人と為、思い悩む様がもう少し早い段階で垣間見えてもよかったかなと思う。

    1
    投稿日: 2017.08.13
  • 惚れたおまえが悪いのさ

     裏切り上等の伊賀の里は忍者のメッカ。欲に駆られた上人達が、織田家の次男、信雄を誘い込みそれを叩いて儲けようと画策。策謀渦巻く状況で、狂いが生じるのは、主人公 無門の愛と、日置大膳の漢気。ただし愛っていっても純愛って事ではなくて、惚れた男の負けと云う感じで、女の気分次第でコロコロ動く。またその無門が強いから困ったものだ。  大膳の漢気も気持ちよかったし、信雄の土壇場の意地もなかなかカッコイイ。逆転逆転の展開は最後はどうなるのか・・・・乞うご期待。 *「【加賀・・・記】によると」とか出典資料が良く出てきますが、「魁!男塾」の「民明書房」を思い出してしまいました(笑)

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    投稿日: 2017.08.04
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    歴史的な人間関係は苦手なので、前半難しく感じましたが、戦いのシーンは、とてもリズムよく読めました。 ただ、もっと何か・・・ん~~、何だろう。 伊賀忍者の残念さとか、無門の心の葛藤とか、お国との普段の生活などが、もっとあると良かったかなと思います。 忍者の戦いの話、という感じでした。

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    投稿日: 2017.08.04
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    和田竜は『村上海賊の娘』につづき2作目。戦いのシーンなどは、2作品とも同様にすごく面白かった。けど史実に基づこうとするあまり、途中に入ってくる歴史解説みたいなのに結構興を削がれてしまった。 無門のキャラクターは魅力的だけど、彼の過去がもっと詳しくわかれば感情移入しやすくなる気もした。なぜお国にそこまで入れ込むのか、さらに深く知りたかった。

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    投稿日: 2017.07.27
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    とても面白い しかし、もう少し、本当にもう少しページを加えて 忍びも侍も姫もキャラクターを盛って彩ってくれたら と読者の勝手な思いとして☆は4。 エンターテインメントとして アクション(超人・殺戮)、騙し合い、どんでん返し ラブロマンス、宿怨、親子関係、クール・ホット 「そうだったかもしれない」「そうであってほしい」 史実と創作の絶妙なブレンドで、 剛と影(生粋のニヒル?)もう少し読みたかった。

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    投稿日: 2017.07.23
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    面白く、かつ読みやすいのは、この作者の作風通り。 ただ、他の作品と違って、主人公が忍びゆえに非情であるところが感情移入しにくい要因に。 決して登場人物の造形が悪いわけではないが、魅力に乏しく感じてしまった。

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    投稿日: 2017.07.22
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    忍者の時代小説?荒唐無稽なフィクションだろ?という偏見をいい意味で裏切ってくれる忍者の時代小説。 合理的で自己中心的な忍者独特の思考様式や人物設定は、解りづらい。 しかし、主人公達が所属し、組織力が欠けている伊賀国が、強敵の織田家軍団との合戦開始以降は、スリリングで、 読み終わるまで止まらない。 「恐妻の尻に引かれたダメな主人公が、実は最強の忍者」と「現代の倫理観では目を覆いたくなる戦場・戦闘」のバランスが絶妙。 そして、ハードボイルドなラストも実にいい。 現代でも、荒唐無稽な忍者に、魅了されでもしまうのは、作品にある「忍者の情報操作活動」が生きている証というと想像の飛躍だろうか。

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    投稿日: 2017.07.21
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    時代小説を読んでいる感じはあまりせずエンターテインメント的というか、もっと手軽に読める種類の本。忍者の非情さがいい。銭のためだけに動く忍者っていうのが新鮮だった。某有名マンガでは正義として描かれているので…。無門の無敵加減がまた痛快。映画を観てからの購入だったけど映画も原作同様面白かった。

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    投稿日: 2017.07.15