
総合評価
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powered by ブクログいじめの描写がつらすぎて読んでてとても心が痛みます。やりすぎなのではないかと思えるぐらいです。しかしこれは必要なことだと思います。『エビスくん』は泣きながら読みました。読んだ後不思議な感覚を味わいました。すがすがしいだけじゃない、哀しいだけじゃない、心に残る作品です。
1投稿日: 2014.01.24
powered by ブクログ思春期の頃の自分にそっと渡して、感想を日記に書いて欲しい。 のたうち回りながらその日記読んで、答え合わせするから。
0投稿日: 2014.01.24
powered by ブクログ今も昔も人間の本質は変わらない。ハブられる、なんて使わなくなったかもしれないが、今でもきっと目の前でそんな光景は至るところにある。 みんな弱くて、みんな強い。
2投稿日: 2014.01.18
powered by ブクログ小学校の頃の学級文庫においてあった一冊。当時はオナニーとかそういう青いワードに心を揺れ動かされていたなあ。
0投稿日: 2014.01.07
powered by ブクログなんだか考えるきっかけとなったのかな。 イジメに焦点を当てた作品。 いじめる側はやりたいことや目標、夢というものが無いんだろうな。
0投稿日: 2013.12.24
powered by ブクログヘタレの私には、とにかく読むのが辛かった・°・(ノД`)・°・ でも重松氏がこの「ナイフ」と「エイジ」を文庫版で並べたかったと言っていた(「エイジ」文庫版あとがきより)のは分かる気がした
0投稿日: 2013.12.15
powered by ブクログいじめ(もうちょっと広く教育問題かな)と、それと色々な形で向き合う家族の話。 短編集で、すべての話において前向きな姿が示されていますが、それを理解するのは難しい。 簡単に答えられる一元的な解答が示されているのでは決してありません。 それぞれの立場で考え抜いて出した一応のカタチってものなのかなって思います。 読者も一緒になって、自分ならどうだろうって、考える必要のある作品でしょう。 著者の重松清さんの文章力も相まって、短編集ではありながら、ひとつひとつが、読み応えがある小説でした。
0投稿日: 2013.12.02
powered by ブクログ初の重松作品。H師推薦。 いやー、きつかった。強さを描く作品は多いけど、真正面から弱さを書いてる作風は凄い。 人間って身勝手で残酷で、みんな酷いのに、嫌いになりきれないし、むしろ仲良くなりたがってる。分かり合えないのは、ほんとに紙一重の差だったり、時間のいたずらによるすれ違いだったり、勘違いだったり。 いちばん好きなのは、エビスくん。エビスくん自身にも、いろいろあったんだろうに。人間、一番辛いことって、案外話せないものなのかも。それでも、彼に救われたと思う。 「どこにおんねんや、きみはいま」
0投稿日: 2013.11.19
powered by ブクログ五編からなる小説。いじめ、人と人との考えの違い、すれちがい。リアルな状況を描きながら心の遷移を感じられる。
0投稿日: 2013.11.15
powered by ブクログ自分の体験には殆どないが、息子の経験談のように思える部分がそこらにある。なぜ作者は知ってるのか?私には妻からグチられる程しか情報がないのに。痛すぎる内容が、読んでいて辛かった。
0投稿日: 2013.10.04
powered by ブクログキツイ本でした。温かい涙を流せるような重松作品が好きですが、この本はいじめと孤独がテーマです。酷いいじめのシーンも、まるで映像が浮かんでくるような細かさだし、主人公のひりつくような心情も、苦しさも、やり切れなさも、心にギリギリと迫ってきます。いじめられた子の親が事実を知った時のあたふたする気持ち、無力さも、擬似体験してしまうほど説得性をもって書かれている。いじめはゲーム?みんなでやればそれが悪いって分かっていてもやっちゃうもの?いやいやだめよ、絶対。大人の綺麗事だとしても、子どもには言い続けるよ。
0投稿日: 2013.09.23
powered by ブクログ心に沁みた。登場人物の多くはいじめに悩まされ辛い毎日を送っている。それに耐え、怒り、恥じ、苦悩する家族。自らの子どもの心のうちを分からないながらも救おうとする親のわずかだが強い意志が胸を打つ。どんな家庭環境であろうとも訪れる小さな一歩は、読む者に勇気を与えてくれる。作品の中では「エビスくん」が出色。自我が芽生え始めるころの子どもに読み与えたい。
0投稿日: 2013.09.19
powered by ブクログいじめはゲームなのか? いじめられる人間のプライドとは何か? 本書は、いじめを題材にした短編集だが、本書中の幾つかの作品でいじめをゲームととらえている。これは当然著者の考えでなく、多くのいじめの現場でそのように表現されてきたのだろう。しかしプレイステーションやDSで敵を倒す感覚で、現実の人間に(見えない)刃を向けたり傷つけるとしたら、狂気の沙汰ではないか。 いじめられる側は自身のプライドのためにいじめ続けられる。肉体的にも精神的にも性的にもズタズタにいじめぬかれて、それでいて両親や先生に訴えることが出来ないプライドとはなんであろう? いじめられる側の心理には、プライドという言葉では片付けられない更に複雑な葛藤があり、その上でいじめ続けられる理由があるように思う。 いじめる側、いじめられる側の心理を十分に掘り下げないままに、プライドという言葉をゲームの対句に使ってしまっい、それぞれの作品が中途半端に軽くなってしまっているように感じた。 いじめは重松氏が重点を置くテーマだけに、更に深く掘り下げてほしいと思う。
1投稿日: 2013.09.09
powered by ブクログ13.8.25~8.30 エビスくん、ビタースィート・ホームは良かった。特にビタースィート・ホーム。この短編に出てくる教師は毎日子供に日記を書かせるのだが、「自分のかんがえを書くようにしましょう」と朱字を入れる。子供は子供の世界で生きていることを理解できない「熱心な」教師。かつてそういう教師だった母親とその夫と子供。それぞれの世界は交わらないようでいて、一瞬交わる。 子供が淡白な日記を書いていた理由が良かった。 誰かに見せることが可能な(こどものころの)「自分のかんがえ」なんて、そんなはっきりしたものは無いのだろう。 何かをしない、ことが意思表示になることもある。(うーん上手くいえないな) あとはあまり…。例えば「キャッチボール日和」で、いじめを題材とする必要はあったのだろうか。親子の間にある、どうしても交わらない性質の違いを、幼馴染の同級生が見つめる、ということを掘り下げるだけで、充分面白いというか、ちょっとかんがえるというか、そういう作品になるんじゃないだろうか。じゃあお前書け、と言われたら無理だが。いじめが道具になっている感じ? (中古購入)
0投稿日: 2013.08.31
powered by ブクログいじめをテーマにしたいくつかのお話し どれを読んでも辛い いじめられっ子、その幼馴染、いじめられっ子の親 いくつかの立場はあるけれど、今読むとやはり親の立場に共感して読んでしまう 「もし自分がいじめられる立場になったらこうする」とは思うけど、親としてはどうしたらいいのかわからない いじめが解決するわけでもないところはリアリティがあってよろしい
0投稿日: 2013.08.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「エビスくん」みたいな話が好き。幕切れも、現実っぽくて良い。 そしてそして、一番気になったのが「ビタースイート・ホーム」 妻の目線は、何年か先に、自分が置かれるかもしれない境遇。 妻の心は読みきれないけど、でもどんな「こたえ」を選んでも、他人から見れば「後悔するこたえ」だとしても、本人はその「こたえ」を決して後悔しないんじゃないかな。 だって、後悔してしまったら、今の生活は後悔した選択の先の生活ということになってしまうもの。 少なくとも、今の生活は良い選択をした結果の、良い生活だと思いたい。自分の精一杯の選択をした結果の生活だと。 そんな生活を、胸張って生きていきたいな、自分。
0投稿日: 2013.07.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いじめをテーマとした短篇集。テーマがテーマだけに記されている出来事には重さがあるし、描かれるいじめはどれも生々しく辛いものがある。どの作品も最後には何らかの救いがもたらされるが、綺麗サッパリとした解決ではない。 この作品群は、いじめられている子供当人だけではなく、思春期の子供を持つ親の闘い、葛藤までも描いている。自分の子供なのにわからない・どんどん遠ざかっているような気がする、そんな中子供にしてやれることは何か。最後の「ビター・スイートホーム」は他の作品と異なり明確ないじめは登場しないが、そういったもう一つの主題に焦点が置かれた内容となっている。私は家族の中の立場としてはまだ子供であるが、自分の親が今までどのように私のことを考え、悩んでいたのか、なんていうことに思いを馳せてしまった。
0投稿日: 2013.07.28
powered by ブクログ「いじめ」についていろんな立場の人の視点に立って書かれた短編集。 母が泣きながら読んでいて、いちばん表題作の「ナイフ」が辛い、いい!と言っていましたが、私には最初の「ワニとハブとひょうたん池で」がキツかった。 読む人の立場によって変わるんですね。 親としての人生が半分を占める母には父親視点からの「ナイフ」が、まだ独り身で自分ひとり食べるので精一杯な私には「ワニとハブと~」が1番感情移入してしまって辛かった。 kakei7954さんも書かれていますが、この作品に予定調和はありません。 いじめっこが改心してごめんなさいと謝りには来ません。 「こうすればいじめはなくなる!」とも書いていません。 でも、読み終わった後にはちょっとホッとします。 読了後、あとがきも読まれる事をおすすめします! 2013/07/16
0投稿日: 2013.07.16
powered by ブクログ桜沢エリカの表紙にひかれ手にとり、何の気なしにレジへ持っていった。「重松清」という人がどんな作品を書くのかなんてまったく知らずに。家に帰って折り返しの著者略歴を読んだ。 ・・・あちゃー。。。 「現代の家族を描くことを大きなテーマとし」とあったのだ。「学校」「いじめ」「家族」がキーワードになっている作品はどうも敬遠してしまう。あまりにも予定調和的なイメージがまとわりついていて、読む前から一歩引いてしまうのだ。 あろうことか、この短編集はそれらのキーワードが三役揃組で登場。むむむ。と思いつつも読み進んでいくにしたがって、「予定調和的」だったのは私の思考回路のほうだったということに気づかされる。 子供の世界は残酷である。これまた使い古された言い回しだけれど、残酷なのは彼らのやっている行為そのものではなくて、それが「日常」だということ。しかし、その「日常」を生き抜いているのも彼ら自身なわけで。そういった彼らの強さやしたたかさがとてもリアルに描かれている。 おすすめの一篇は「エビスくん」かなぁ。一人称で語られる関西弁がいい。
2投稿日: 2013.07.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「ワニとハブとひょうたん池で」「ナイフ」「キャッチボール日和」「エビスくん」「ビタースィート・ホーム」、5つの話はどれも悪くはない。読んだ後は清々しい気持ちになることができる。しかし、どれも決定打に欠ける印象で、強烈に心動かされ、記憶に残るような話ではなかった。むしろ、最も印象的だったのが作者の重松さんの後書きだ。それから、如月小春さんの書評も考えさせられるものがある。作品自体は、もう少し、というところ。
0投稿日: 2013.06.26
powered by ブクログ学生ん時一回読んでて、今回本棚にあったからまた読んだ。 読み始めるまで読んだこと気づかなかったけど、ワニとか大輔くんってゆうキーワードで思い出す。 読みやすいんだけど、こうゆう話って同感とかよりニュースとかであるなあとか、何かで読んだことあるなあって思っちゃうからそんなに得意じゃない。。かも。
0投稿日: 2013.06.09
powered by ブクログいじめがリアルに描かれている。壮絶、しかし、どんな現実にも屈しない主人公たちの奮闘している姿に感動した。強く生きていきたい、読後にそう思わせる作品。
0投稿日: 2013.05.26
powered by ブクログキャッチボールをすると、相手のコトを考えて投げる。 いじめはいつの時代でもある。人が区別をする限り
0投稿日: 2013.04.09
powered by ブクログいじめ。 いじめる側、いじめられる側、傍観者。 それぞれに思いがあり考えがありプライドがあり。 理由なんてハッキリ言えるほど簡単じゃない。 なんと言えば良いのか、しっくりくる言葉が浮かばない…そんなモヤっとした複雑な心境がヒシヒシと伝わってくる。 いじめは悪い事。 そんな事は改めて言われなくても分かってる。 分かっているけれど、どうしようもないのが人間。 少なからず自分も経験したことがあるような、目を反らした事があるような境遇に読んでいて胃が痛んだ。
0投稿日: 2013.04.08
powered by ブクログワニとハブとひょうたん池で ナイフ キャッチボール日和 エビスくん ビタースィート・ホーム 重松清さんの描く子供は残酷で、大人は卑怯。 でも、本当の子供たちであり、本当の大人たちだと思う。 いじめを様々な視点から扱った作品だけあって とても重かった。 心に鉛が乗っかったような気持ちになりながら ページをめくっていった。 明確な答が見いだせなくても、微かな光が見えるような 重松清さんの作品の顛末が本当に好きです。
0投稿日: 2013.03.31
powered by ブクログ短編集です。 あまり短編集は買おうと思わないのだけれど 重松 清 ということで購入。 どの作品も明確な結末が(解決)がありません。 でもどれも気持ちの悪い終わりではありませんでした(w 短編らしくサラッとしてるけど 重くて痛い話だな~って。 全体的には ☆3.5 「エビスくん」は☆4つ~。じわっときました(w
0投稿日: 2013.03.24
powered by ブクログ短編集のようでしたが、どの作品も読みごたえがありました。 「いじめ」や「教育」について、さまざまな視点から考えていくことができる、いい物語が多かったです。 とくに、父親からの視点はおもしろかったです。 さすが重松さん、人間関係の描写が上手い。
0投稿日: 2013.03.21
powered by ブクログ『わたしはわたしをハブに出来ない。わたしがわたしをハブにしたら、わたしが終わる』 いじめがテーマの短編集。 ほんとにリアル。 悲しくて苦しくて、でもその最後のプライドも理解できる。 全体的に最後は前向きな感じで終わるので まだ救いがあるから読みやすかったけど、 現実にはハッピーエンドばかりじゃないもんね。 表題作ではナイフを隠し持っている サラリーマンの心理が描かれてたけど妙に納得してしまった。 本当にこんな気持ちで ナイフを隠し持っている人が 結構いるんじゃないかとまで思ってしまった。 いじめって本当にばかばかしいけど、ばかにできない。 心に闇が住み着きそうになったとき、 読んでみてほしい話です
1投稿日: 2013.03.02
powered by ブクログ「「悪いんだけど、死んでくれない?」ある日突然、クラスメイト全員が敵になる。僕たちの世界は、かくも脆いものなのか! ミキはワニがいるはずの池を、ぼんやりと眺めた。ダイスケは辛さのあまり、教室で吐いた。子供を守れない不甲斐なさに、父はナイフをぎゅっと握りしめた。失われた小さな幸福はきっと取り戻せる。その闘いは、決して甘くはないけれど。 」 いじめという暗い話。 だけど、ハッピーエンドとは言い切れないけど ハッピーエンドのような形にすっきり終わる。
0投稿日: 2013.02.07
powered by ブクログとても心にずしーんと響く本でした。 5話の短編集なのですが、どれも、いじめなどの話で、 とても暗い本でした。 ただ、ラストをバットエンドで終わらさず、 かといって、ハッピーエンドでもおわらせないところが、 気に入りました。
1投稿日: 2013.02.05
powered by ブクログ短編集です イジメの話はなんだか重くて生々しく感じました エビスくんの話も強烈やけど、なんか良かった 最後の妻の話は少し泣けました
0投稿日: 2013.02.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
5編の物語をおさめたこの一冊。 最初から読んでいって3作、どんどんと気持ちが重くなる。想像しただけで目を背けたくなるような学校での悲しくて切なくて、子どもだからこその残酷な凄惨ないじめ。これが一昔前の小説の単なる描写ではなく、きっと現代の現実にも、もしかしたらさらに”進化”してしまったいじめが存在するのではないだろうか。そう思いながら読むと、背筋が寒くなるような、そして気持ちが重くずっしりと沈んでいく。 ただ、「いじめ」を中心に描いているが、それだけではないのが重松。それぞれの物語において「両親」と「子ども」の心情が浮かび上がってくる。特に父親像。自分の子は強い。そう思いたいのが父親のこころだと思うが、現実にはそうばかりはいかない。自分が思うより子は弱いのである。それを受け入れられない父親と、受け入れられず苦しむ子ども。しかし、その両者が少しだけ歩み寄ることができる、その余韻を示すことで、物語の読後感は光射すものとなる。救いようがある。 前3作は同じパターンで描かれているが、4作目「エビスくん」は異なるベクトルから異なる目標にアプローチしている。それは「友達」。転校生にいじめられながらも、もともとの友達に見捨てられながらも、友情を探って葛藤する。しかしながら舞台設定が田舎なことも相まって、徹底的ないじめというよりはそこに達しきれないやさしさが垣間見えることも事実。その優しさは主人公の生き方からにじみ出るものかもしれないが、それが徐々に波及していくような感覚さえ感じられる。そしていじめっ子だった転校生が転校していくときも、最後はいいやつになって消える。すてきな物語ではないか。良い悪いがあっても、数十年後、笑って思い出して、心底懐かしむことができるような過去になっていれば、それはそれでいい。 5作目「ビタースウィート・ホーム」はまた異なる。今度は父親と母親と学校の先生。父親と母親の間には仕事と人生を天秤にかけた過去への葛藤、母親と先生の間には(元)同業だからこそ感じる指導への葛藤。物事・人生の選択について、「本当にこれでよかったのか」という思いが、物語を通して投げかけられている。人生にたらればはない。何が正しいか間違っているか、その選択を迫られたときに、間違ってはいない。ただ正しい2つを両方ともとることはできない、ということへの後悔を軸にして、物語が深みを持つ。 痛々しい中に光を見つける3作は、漆黒の暗闇だからこそ差し込む一筋の光がまばゆいばかりに輝き、たとえそれがか細いひかりでも見つけやすい。一方で4作目は暗かったり光ったりが明滅する中で、重松があとがきで言うように「相棒」の可能性を示唆する一作。5作目はどの家族にもある人生の中の選択、その選択の消化法と、現代で言うと誰もが”モンスターペアレント”になりえる、その出来事を通して子育てと選択してきた人生の肯定化を目指している。 エビスくんは、わたしにとっても”いっとう好きな”物語である。
1投稿日: 2013.01.31
powered by ブクログ教職の授業の時に紹介され読んだ本。 イジメの内容も生々しく非常に重い話で、読んでいて心苦しくなる。 だが、この内容は現代でも起きていることで、決して珍しいことではない。 ある意味ノンフィクションの内容なのだ。 また、社会という集団で生きている以上、イジメはなかなか無くならない問題なのだから、 この本の本質はこの先もずっと通じるものである。 何十年後でも読める作品なのだ。 現実を生々しく描き、現実の残酷さを記した作品。 是非、教師を目指す方、学生の方などに読んでもらいたい。
0投稿日: 2013.01.29
powered by ブクログ短編より長編が好きです。でも重松作品はどちらも好きです。 失礼ながらオッサンなのになんでいじめてる子やいじめられてる子の描き方が上手なんでしょうか。こういう子いたな、とか自分が子供だった頃を思い出します。 読書にかかる時間は短くてもその後の作品の名残は長く続きます。 どんなに悲しんだり苦しむ人がいても、最後には少しでも、微かでも光が見える。だから重松清の作品が好きです。 個人的には「キャッチボール日和」が印象的でした。好美と同じ立場になったことがあるからかな。 いじめって絶対になくなることってないんじゃないかなって思います。 やり方が違うだけで、いつだって強い子と弱い子は存在するし、人間は絶対に平等ではありえない。楽しい嬉しいをあらゆる角度から表現できるのが人間なら、憎い妬ましいという感情を表現できるのも人間だと思います。 感情を持つ生き物だから、いじめはなくならない。いじめはどうしたらなくなるかは、どうしたら戦争の起こらない平和な世界になるのか、ということと同じくらい永遠の課題じゃないかな。 難しいですね。
0投稿日: 2013.01.16
powered by ブクログ短編集。エビスくんが、一番好きなお話でした。 重松さんて、本当に気持ちの描写がうまいと思う。感情が手に取るように伝わる。 ただ、重松作品の中ではあまり好きではないかなあ。
0投稿日: 2013.01.08
powered by ブクログいじめの話だ。 語り手は、いじめられている本人だったり、友達だったり、親だったりする。 いじめの描写はリアルな感じだけど、実際にはここまでのことはないだろうという感じ。 そういった抗い難いものに語り手は立ち向かう。その方法は、ただ耐える、小さなナイフをポケットに入れるなど、到底立ち向かえるものではないけれど。でもそうすることで戦っている。 小さな小さな戦いを繰り返して、人は変わっていく。そんなお話。
0投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログ―――私はナイフを持っている。 これで息子を守ってやる…。 小さな幸福に包まれた家族の喉元に突きつけられる「いじめ」という名の鋭利なナイフ。 日常の中のゆがみと救いをビタースイートに描き出す出色の短編集。 重松清の短編集 小学生とか中学生の頃の 「親や教師に相談するのはかっこ悪くて恥ずかしい事」 っていう感覚が蘇って 大人はこれを忘れてるから、解決できひんねんって思うのと同時に もし、自分の子供が同じような目に遭ったとき 俺は子供が自分で解決するのを待ってられるか、ってのも浮かんで何とも言えんモヤモヤした感じに包まれた 表題作が一番好きかな
0投稿日: 2012.12.30
powered by ブクログいじめがテーマの短編集。 平成12年に初版発行されている本作。 それから10年たっているけど、根本的なものは今も昔も変わっていない。 重松さんは度々いじめをテーマにした作品を多く書かれているけど、どれも答えは見つからない。 それがリアル。 どれもこれもリアルでした。
0投稿日: 2012.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いじめを取り扱った5編の短編小説がはいってます~。 短編だけど、内容が重いだけに読後感がずっしりくる本。 背が低い少年と背の低いお父さんの葛藤と人生にむかっていく様を描いた『ナイフ』 近所の公園の池に住むワニに自分をささげたいいじめられっこの少女を描いた『ワニとハブとひょうたん池』 いじめられっ子の少年と少年に期待しすぎる父親の親子の絆を描いた『キャッチボール日和』 転校してきたエビス君に苛められる少年を描いた『エビス君』 学校の先生と児童の母親との確執を描いた『ビタースウィート・ホーム』 どれも苛めが題材なんだけど、その背景にある家族の絆もちゃんと書かれていて、酷だけど最後はちょっと心温まる感じになってます。 重松節って感じ。 私は、『エビス君』が一番好き。 著者のあとがきをみると、『エビス君』は著者の相棒のことを考えながら書いたらしい。 なーるほど。どおりで一番心温まった感じがする。 苛めの内容は、本当すごい描写になってるんだけど、でもそれに目を向けてはいけないんだな~。 子供も親もまっすぐにそれに立ち向かっていかなければいけない。 どんなに真っ直ぐに生きてもダメに人間になっても、今の世の中は誰でもが苛められてしまう立場にいる。でもそれはきっと時間が解決してくれるかもしれないし、ずーっと負け組でいるのかもしれない。苛められてもやり返す。ダメもとでもやり返すくらいの勇気を持つことが大切なんだと思う。
0投稿日: 2012.11.27
powered by ブクログいじめがテーマの短編集。 主人公がどの子も強い、親が情けないというイメージ。 本当のいじめはもっと心がつぶされるだろうと思うとこれは小説だと感じる
0投稿日: 2012.10.27
powered by ブクログ女子校ならではのイジメ。 男子ならではのイジメ。 小学生でもそんなイジメがあるのか?とか 昔はよかったよな・・・とか、 モンスターピアレント、ってこんなふうにできるのか、とか。 いじめに絶望して、自らの命を絶ってしまうこどもたちのニュースが立て続けに流れる昨今。 タイムリーに手にとった本でした。 私が小さかった(学生だった)ころは、ここまでひどいのはなかったのに、 いったいなにがかわってしまったのだろう。 イジメの場面の具体的な記述にハラハラしながらも、 いや現実はもっと壮絶に違いないと、思い、 もし自分のこどもがそんな場所におかれたらと 寒気がしました。
0投稿日: 2012.10.14
powered by ブクログ確か中学生の時に感想文を書く為購入したのがコレでした。 全5話の短編集で、『ワニとハブとひょうたん池で』から始まり、『ナイフ』『キャッチボール日和』『エビスくん』『ビタースィート・ホーム』の後に、著者による『文庫版のためのあとがき』、如月小春さんによる『解説』で終わるのですが、 私はこの全てで涙してしまいました。 この作品のテーマである“いじめ”のシーンはあまりにも痛々しく、思わず目を背け読み進める事をやめたくなる程なのですが、やはり直木賞作家! うまいんです。 いじめられている本人のやるせない心境も、その親も。 何でそんなに…ってくらい、うまいんです。 またいつか読んでも、泣いてしまうであろう作品。
0投稿日: 2012.09.30
powered by ブクログ重松さんの使う言葉はとてもわかりやすい。そして、丁寧であるがゆえに、すんなりと心にひびいてくるものがあると思いました。 この作品は様々な環境、場所での「イジメ」というものが描かれています。 またストレートに描かれているため、現実にありそうな出来事だと考えられます。 心が痛むイジメの作品や、イジメなんだけれど、どことなく不器用な関係の間に生まれたものだと感じられたり・・・それでも、やはり色んな意味で、どの作品も心をギュッと締め付けるものばかりでした。 イジメについて、これほどまでに、ストレートに描かれている作品は他には無いと思います。 イジメを通した、子供の苦悩と親の苦悩の関わり方の部分がとても鮮明だと思いました。 この本は、なさそうで、ありえる内容の5つの作品がつまったものです。 この中で、お勧めの作品は「エビスくん」です。
0投稿日: 2012.09.22
powered by ブクログ最近いじめ問題がまた取り上げられはじめました。意図せず買ったのですが、いじめに関連する短編集でした。ただ、やっぱり重松作品、暗く陰湿な物語ではなく、弱いなかにもある隠れた強さが引きだだれる物語など読んでて心が温かくなる物語がイッパイです。いいおっさんが電車で号泣しそうになった(汗)
1投稿日: 2012.09.09
powered by ブクログ昨今のいじめ問題を取り上げた作品。 とはいうものの、ずいぶん前に書かれた作品。 いつの時代も、「いじめ」というものは無くならない世の中。 そこに鋭くメスを入れたのがこの作品。 だからといって明確なこたえを与えているわけではない。 問題提起である。 いじめる側の弱さといじめられる側の弱さ。 その両方の気持ちを考えてこの作品を読むと新たに自身の中で「いじめ」について考えさせられる。
0投稿日: 2012.09.02
powered by ブクログ5篇からなる短編集。 最初はいじめの話かー。次もいじめネタ、その次m… そういう本だと知らずに読んだのでビックリした。 重松さんはいじめの構造がよくわかってる。 どうすればいじめは解決できるのか。 この本ではその答えは書かれていない。だからこそリアルなんだ。 引き込まれた理由はもう一つある。 この本に出てくる子供たちは、自分が子供だった時代を生きているのだ。 子供側にも親側にも感情移入できた。子どもが欲しくなるなぁ。 この本が書かれたのは10年以上前。 今のいじめは当時より陰湿でわかりにくくなっているんだろうな。 もっと勉強しないと。 それにしても親子の関係を書かせたら重松さんはほんとに上手い!
0投稿日: 2012.08.19
powered by ブクログ予備校生のときに初めて読んだ重松清。 表紙を見てなんとなく手に取ったが、その内容に衝撃を受けた。人生観が変わったといっても大袈裟ではないくらいに。 救いの無いような絶望的な状況の中にも、最後はほんの少し光を見せてくれる。 そんな重松さんの優しさに惹かれます。
1投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログいじめいじめいじめ!! くらかったーー 性的ないじめの描写のところで、若干吐き気が、、 でも最後の話はわりとよかったかな。。 ビタースイートホームだっけ。 エビスくんも話の終盤はよかったんではないかと思います。 私はやっぱハッピーエンドが好きだ。
0投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
このパターンの短編ばっかの重松節は眠くなるし、飽きますね。 いじめの対象者の周りの友達や、親は、 どのような対処をするのが正解か?みたいなテーマの短編集。 この前ひるおびの恵が、いじめられてる子がいれば、 「匿名でも先生に手紙を書こう!!」と言っていたが、 完全にこの物語では、そうゆう奴は死ね。 といじめの対象者が言っている。 僕の中では、 軽はずみな恵の対応が浮き彫りになった作品。
0投稿日: 2012.07.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
重松さんの「卒業」を読んで号泣して、それからこの作品を読んだので、自ずと期待値は、とても高かった。 だからかもしれないが、泣けはしなかった。 いじめについていろいろと書かれた短編があるなか、個人的にはビタースウィートホームが好きだ。 まだ家族を持っていない自分も、こんな風になるんだろうか。家族と仕事の中で、忘れていく一方で。 このお父さんのように、たまに思い出せるだけ良い方なんじゃないだろうか。 この短編集の中では終わり方が一番好きだった。 重松さんの小説は終わり方が良い。 この小説を読んでいて、ずるいなぁと思ったのは、文庫版のあとがきで泣かせにかかってきたことである。 あれは、ずるい。不意打ちだった。
0投稿日: 2012.07.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
奇しくも世の中はいじめの話題がHOTになっている。今回の事件のようなものはともかく、いじめと遊びの区別って本当に難しいと思う。 ただ読んでてちょっと苦しくなったかな。 この人の作品って青春を懐かしむシーンが多いけどこの人自信が感じていることなのかなぁ?
0投稿日: 2012.07.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ちょうどイジメの問題がクローズアップされているときだけに、どうしても現実として受け止めがちになり、読むのが辛い部分もあった。 だけど、どうやっても、イジメは無くならないだろうなあと思い、そうしたら、どうやって回避していくか・・・どうしたら自分を好きでいられるのか、他人を大事と思えるのか・・・色々と考えさせられ1冊でした。 「エビスくん」は、一番好きなお話でした。 胸が苦しくなりました。
0投稿日: 2012.07.20
powered by ブクログ高校生。 当時、学校が世界のほとんどだった。 そんな中で起きる「いじめ」。 人間が集まれば、本能から必ず起こる「いじめ」に対して 止める勇気を持てない友人 自分がいじめられることを認められない本人 いじめられる息子を守ろうとする、強い父親 いじめられる息子を守ろうとする、弱い父親 いじめられる息子や娘への両親の想い。 自分をいじめていたクラスメイトが、いじめられる側になったとき、自分はどうするか。 とてもとてもリアルに描かれていて、衝撃を受けた。再読したい。
0投稿日: 2012.07.10
powered by ブクログ重松清との出会いの一冊。 共感はできないのに、なんか分かる。深いというか、不思議というか。そんな一冊。
0投稿日: 2012.06.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
重松清のせつない短編集。初重松作品で今作に出会えてよかった。 理不尽ないじめに遭う人、それを見ているだけの人、それに立ち向かう人。いろんな視点でいろんな角度で、ゲーム感覚の残酷ないじめをびしびし感じれる。家族の誰かがいじめられていることを知ったら、家族はどうするのか。友達に何ができるのか。 お父さんが主人公の、「ナイフ」と「ビタースィート・ホーム」が好き。
0投稿日: 2012.06.19
powered by ブクログ「いじめ」がテーマのお話が5話、1話ごとに読み終えると良い話なんだけどなんだか暗い気持ちになる。でも「エビスくん」というお話はすごく好きで、読んでる最中に不覚にも泣いてしまった。素敵な作品です。
0投稿日: 2012.06.16
powered by ブクログ文章が読みやすいからどんどん進むけど、内容が苦しくて読みながら気持ちが沈んでしまう。 幸せな世界になりますように。
0投稿日: 2012.06.06
powered by ブクログいじめがテーマの短編が4話。いじめの内容は残酷で読んでいて気分が悪いし、話自体もさほど興味をそそられなかった。「エビスくん」はよかった。
0投稿日: 2012.05.11
powered by ブクログうつ病がひどかったとき、何も読むことができなかったけどなぜか重松清だけは読めた。 でもこの「ナイフ」だけはいじめがテーマということで「うつ」がひどくなりそうなので読まずにいた。うつが改善して2年ほど経ったので読んでみた。 5つの短編。相変わらずリアルな描写は読み進むことを躊躇させるが、重松作品には希望があるはず、とページをめくる。 はっきりと問題が解決するわけじゃない。これでいいのだ、と大人が断ずるわけでもない。 でもやっぱり希望が少し、あるのだ。 どんな希望がどこにあるのかは書かれてないけど、とにかく希望を信じて乗り越えろ!と登場人物みんなを応援したくなる結末。 でも一方でため息をついてしまうのだ。
0投稿日: 2012.05.06
powered by ブクログ僕の本棚にかなり前から入っていたが、どうも重く沈んだ気持ちやネガティブなイメージで中々読み出せないでいた文庫。 案の定「いじめ」がテーマな作品でお話1つ2つと読み進めていた。いつものようにいい解決策も見当たらず、答えの見つからないいじめ問題。やっぱり彼らは自分の中で解決策や緒を見つけ出しこの場を乗り切る方法しかないのかなぁ。読み進めるうちにやっぱりどんどんとどん底へ突き落とされて行く辛さは耐えがたくなってきたのは、エビスくんに会うまではね。 エビスくんがえべっさんに見えた時、今までのどん底から一光が差しグッとこみ上げてくるから参ったなぁ。 重松清にやられた。 言いたいことは、一人ぼっちのお話を外から客観的に見るとその原因と打開策がなんとなく見つかるのかも知れない。 と、思う一冊。
0投稿日: 2012.05.03
powered by ブクログ重松清の短編集。表題作ナイフを初め、「イジメ」をテーマに据えたものが多い。 しかし、イジメをテーマに取り上げながらも、実際に重松清が一番描きたかったのは、親と子とのかかわりではないだろうか。 虐待が社会問題として取り上げられ始めてから久しいが、時代はいまだにその答えを見いだせていない。 この本、「ナイフ」は、子との関わり方が分からなくなった現代の親への道しるべとなるのではないかと思う。
0投稿日: 2012.04.27
powered by ブクログ「イジメ」を題材に色々な視点から描かれた短編集です。 ストーリーは面白く、惹きつけられますが「イジメ」が題材なので、暗く重い。自分の時代にもイジメはあった。幸いイジメられたことは無かったと思うが、現在のイジメはこれほど陰湿でゲーム的なものなのか? 巻末の短編「ビター・スウィートホーム」で少し気持ちが救われた。 この小説を中学生に読ませることは出来ないだろうか?読むことで、何かに気が付いてくれると思う。もちろん親世代にも勧めます。 奥さんに勧めたら、読書苦手なのにめずらしく、惹き込まれて読んでます。 「エイジ」のレビューにも書きましたが、重松さんはどうやってコレを書いたのだろうか?
0投稿日: 2012.04.10
powered by ブクログ大事だからと言って必ずしも 上手くその人と関係を築けるわけじゃない。 でも下手なりに伝えたり伝わったり。 もどかしいけれど うまくいかないからこそ 共感してしまったり。 人と付き合う事について思い返したり 考えてみる機会を与えてくれる一冊。
0投稿日: 2012.04.08
powered by ブクログ小説というものを作品としてではなく、人を攻撃する手段として使っているように感じる。作者はいじめられる側、いじめる側、どちらの立場から書いているのだろうか?被害者のふりをした加害者なんだろうと思う。
0投稿日: 2012.04.06
powered by ブクログいじめを題材にした5つの短編。 読み始めは読むのが辛いくらい厳しい内容だが、どの話も最後は考えさせられるし、少し救われるように感じた。
0投稿日: 2012.03.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
* いじめをテーマとした作品 1・2つの話なら気にかからないかもしれないけれど これだけたくさんのいじめや引きこもりを目にするとなんだか重い気分にならざるを得なかった
0投稿日: 2012.03.24
powered by ブクログ学校生活…特にイジメを題材にした5つの短編。学校で起こっているイジメや、それに翻弄される子供達や親の視点から描かれる物語。 子供視点のイジメの描写は読んでいて心が痛くなる描写も幾つもあったけれど、どの物語も、ほんのり明るい未来がみえる終わり方で、読後感は悪くなかった。 子供達ほど残酷ではないけれど、大人の世界でも、割り切れない人間関係や、言えずにいる気持ちや、いろいろな感情が渦巻いてる。色々な角度か物事を見なくちゃね…と思いながら読みました。
0投稿日: 2012.03.13
powered by ブクログよくいろんな立場の人の気持ちがわかるなあ、どうやって記憶に蓄えておくのかなと思った。 いじめられる側、いじめる側、見てる側、親の立場、子どもの立場きっとこんな気持ちなんだろう、実際この通りだったなと共感できる部分が多かった。 私ももうハタチすぎているので子どもではないのだけど、どの立場の気持ちも汲み取ってあげれるような大人になりたい。
0投稿日: 2012.02.26
powered by ブクログ表題作「ナイフ」を含む5編の短編集であり、大きなテーマは“いじめ”である。 いつの時代にも“いじめ”はあるのだと思います。私の幼い頃の“いじめ”は何らかの枠から外れた者が的になっていた。例えば「特別な玩具を持っている・持っていない」「威張っている・いない」とか。今思えば他愛もない事だった。私は内履きを新しくした時や洗って綺麗にしていった時ごとに標的にされた。側溝に入れられ、泥をつけられ...。でも、それで終わり。今の時代に云う“いじめ”を思えば“いじめ”の内にも入らない“幼き者らの戯事”で済むようなことなのだろう。 しかし、近頃の“いじめ”は恨みとか妬みとかではなく、ゲーム感覚なのだという。徹底的に“個”を突き落とし、それを楽しむというゲーム。 いじめる側といじめられる側、学校側や家庭側、そして親子にもスポットが当てられ、いろんな角度からその心情を思い、“いじめ”を考える事が出来る作品である。 表題作の「ナイフ」は親側の視点から“いじめ”と向き合う話。昔から小柄だったことで劣等感をもって生きてきた、一見して頼りない父親が出てくる。自分と同じ生き方をして欲しくないと願う父親の思いとは裏腹に、息子もその小柄さ故に“いじめ”にあう。父親はある時からナイフを自分の懐に忍ばせる...。 どうするんだ、そんなもん潜まして。と、ドキドキさせられる。ふと、世の中の親父の大半はこんな感じじゃないかなぁって思いつ、自分と重ねたら涙が出てきた。重松さん,上手すぎるよ。中年男を泣かすのが...。 他4編にも程度よく出てくる親父たち。お世辞にもかっこいいとは言えない等身大の親父たちが実にいとしい。 「キャッチボール日和」の編では、“反省と後悔の違い”の一文があり、なるほど頷いてしまった。 「エビスくん」の編は、著者の特別な思い(巻末参照)で書かれた,肯定的相棒物語だ。 “いじめられっ子はいじめっ子を恐れながらも一方で憧れ、憎しみながらも友だちになることを願っている”との一文に触れ、私の防涙堤は決壊してしまった。そうなんだよ。その通りなんだよぉって。ここでも昔の自分と重なってしまったのだ...。あぁ少々泣き疲れた。 「ワニとハブとひょうたん池で」と「ビタースィート・ホーム」(唯一“いじめ”が中心テーマではない)の編は他の方にお委ねして。
0投稿日: 2012.02.25
powered by ブクログもう1つの青春ですね。 こんなことあるよね、 あったなぁ、 なんて思いながら読み進めることができました。
0投稿日: 2012.02.21
powered by ブクログ正直内容覚えてないくらい前に読んだ(笑) でも、素直に読めた気がする。 素直に読んで、感想文書いたら、校内の冊子に載って恥ずかしかった。 いじめはいじめって認識されていないし 当事者も気づいていないと思う。 当事者は、時がたって、振り返っていじめだったんじゃないかと気づくと思う。 私にとっては人間の発達段階における、葛藤とかといじめって紙一重だったなあ・・・・
0投稿日: 2012.02.14
powered by ブクログ「いじめ」を題材にした作品。 単にイジメを受ける者の悲惨さを物語っているのではなく、どうして被害者はイジメを告発しないのか、親はどう対処していけば良いのかを巧みな心理描写で描かれている。 結局イジメは相手が憎いからするのではなく、ゲームのように楽しいからしてしまう。被害者が泣いたり怒ったりすればさらに盛り上がる。親や教師に言いつけたらよりスリルが増し、いじめる口実が増えてやっぱり楽しい。そこに加害者意識は全く無いのだろう。 子と、親や教師の「いじめ」への認識・対処に大きな差異があり、確かに現実世界でも微妙で難しい問題なのだろうなあと何処か人事で、だけどこれから私自身も、もしかしたら正面から受け止めなければならないことなのかもしれないと少し苦い思いをしながら読み進めていった。
0投稿日: 2012.01.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「いじめ」をテーマとした短編集。いじめの描写がリアルで気分が重くなる。反面ストーリーはファンタジー入ってるなーと感じた。あそこまでディープないじめに発展してると、解決はそんな簡単じゃないのでは…と思ってしまうほど、どの話もラストは希望があって読後感は悪くなかった。 唯一「エビスくん」の昭和のガキ大将や不良(?)と主人公の顛末は素直に受け入れられた。この話だけ毛色が変わってて「好きな子」をいじめる心理の話(のようです)。書かれているいじめ描写は相変わらず痛々しいけど、主人公のキャラもあって、終始さわやかに読める。小学生の夏休みの課題図書にピッタリではと思ってしまうほど。この短編集でこの話だけ物語の背景にいつも青い空が広がってる。
0投稿日: 2011.12.29
powered by ブクログ短編集4話で、いじめに関わる子どもと親の話。 「コンジョーやキアイのないコっているんだよ。 歌の下手なコや、手先の不器用なコや、 数学の苦手なコがいるのと同じように。」 確かになあって思った。 これは、「諦めている」んじゃなくて 「認めている」んだと思う。 「親ばか」じゃなくて、 「子どもを理解」することだと思う。 荒木大輔の大ファンのパパの下に生まれた、 がんばってもがんばっても ちっとも野球がうまくならない キョジャクジのダイスケくん。 自分が体育会で、根性論を断固唱えてきただけに この話はすごく考えさせられるものがあった。 部活に入ってくる子は“自分の意志”で キアイとコンジョーの世界に入ってきた。 だから、根性論はまかり通る。 まかり通らないといけない。 それが嫌ならばさっさと辞めればいいことだから。 でも、ダイスケくんが キアイとコンジョーの塊の親の下に生まれたこと、 これはダイスケくんの意志でもなんでもない。 親になったら、そのことだけは考えてあげないとなあと思った。 わたしは女だけど 将来子どもと絶対キャッチボールをしたいと思った。 親のエゴではなくて 子どもと正面から向き合うために。
0投稿日: 2011.12.18
powered by ブクログうわぁ・・・冬に読むんじゃなかった。超落ちる。しかも短編集かよー。 冬だからこそ心にポジティブに響く長編をゆっくりじっくり読みたかったのに。 そうじゃなくてもこの精神的不安定シーズンにイジメがテーマの本とか・・・上がれないじゃない(涙) 小学生と中学生がメインの4話と、イジメはないけど先生が奥様方から文句岩れる1話。 先生の話はいいんだよ、別に。センギョーシュフなんてイセージンみたいなもんだもん。分かり合うなんて、ねぇ。 しかも先生は大人なんだから、学校で上手くいかなければ学校外に出ればいいじゃない? だけど小学生と中学生は、学校が世界のすべてだからキツイよね。 私学にいかない限り、学校=ご近所=ほぼ家だし、まじ逃げ場ない。 親にも言いたくないしバレたくないから学校行くけど、行ったらいじめられるんだよね。どれくらい続くかも分かんないし、毎日が長いよね。 中学生になったら内容もすっげーえげつなくなるし、「キャッチボール日和」とか、もうまじ読んでて辛い。 イジメってどうして起こるんだろうね。やっぱ子供もストレスたまってんだよ。ストレス+暇でイジメが起こるんじゃね?暇が無いくらい張り詰めさせれば・・・でも軍もイジメあるしなぁ。うーん。 おばあちゃんが学徒のころもイジメってあったのかなぁ。大正も?江戸時代も?気になる。 あれだな、とりあえず、学校とその友達が全てじゃないって早めに気づけば救われる気がする。ちょっとだけでもね。
0投稿日: 2011.12.06
powered by ブクログイジメがテーマの短編集。 自分が小・中学生の頃はもっと行為が直接的で、いじめっ子は不良っぽい子達が中心というように、構図が分かりやすかった気がします。その意味では「エビスくん」に近い感じでした。 今は”普通の”子達が集団で、かつ遊び半分でやってしまうところが怖いです。 それぞれの短編で一応の結末があるものの、決して解決には至っておらず読後もモヤモヤが残りました。
0投稿日: 2011.12.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
家族や子供のイジメをテーマにした短編集。 最初の頃はあまり思わなかったが、『ビタミンF』と続けて読むと、とっても暗い気持ちになれる。(笑) 一話一話が重たい。
0投稿日: 2011.12.02
powered by ブクログ高校の頃に一度読んだが、もう一度読み直してみた。 家族愛やいじめのようなある意味日常的なテーマを扱っていて、 別にいじめは良くない、とか、家族を大事に、ということを 直接書いてあるわけではないけれども、 現代の家族や学生のありのままの姿が淡々と描かれているので、 読みながら考え込んでしまう。 そして、家族は大事にしよう、と思っている自分がいる。
0投稿日: 2011.12.01
powered by ブクログ重松作品に登場する子供はどれも大人びた冷静な視線を持っていて、私のような大人になりきれていない大人はどうしても感情移入し切れない。でも、ついつい作品に引き込まれていくのだから、とても不思議な気がします。本作は5編の作品からなっており、最初の4つは「いじめ」がテーマかモチーフになっています。ただ、いずれも絶望的なエンディングを迎えるわけでなく、どこか希望に満ちた安らぎも感じられるというのが重松作品の特徴かもしれません。痛々しい凄惨な描写が随所に出てくるので、「いじめ」を考えるために読んでおいた方がいいなんて軽々しく言えませんが、「いじめ」にどう向き合えばいいのか、少しはヒントになった気がします。
0投稿日: 2011.11.16
powered by ブクログ高校生の時の私に,すごく突き刺さるような内容だった。 いじめと家族について。 現在の子どもの気持ち感情の移り変わりが,すごく丁寧にかかれていたなぁ。
0投稿日: 2011.11.16
powered by ブクログ主に「いじめ」と「家族」をテーマにした短編集。 現代の家族を書くことを大きなテーマとしている著者だけあって、リアルな温度を感じる作品ばかりでした。 決して軽くはない話です。むしろ、読了感はずしんと重い。 壮絶ないじめの描写には、思わず背筋がぞわっと毛羽立ちました。 それでも救いがないわけじゃなく、温かさも感じる作品たち。 「ワニとハブとひょうたん池で」 プライドを持って生きる主人公の健気さと強さがとても眩しく感じました。 私も同じ立場だったらきっと、両親には何がなんでも隠すんだろうな。ゲーム感覚でしているのが、本当にタチが悪い。 「ナイフ」 弱いくせに、不器用なくせに、かっこいい父親の話。 “生きることに絶望するような悲しみや苦しみには、決して出会わないように” 子どもが生まれた時に、そう祈ったというエピソードに目頭が熱くなりました。 親の愛とはこんなにも大きいんだろうか。 「キャッチボール日和」 どうして息子の生まれた父親って、キャッチボールをするのが夢だと思う? “キャッチボールは、向き合えるからだよ” 理想通りじゃなくても、期待通りじゃなくても、愛すべき存在。 最初から誰もがそう思えるわけじゃないんだ。そんな当たり前のことと、反省ではなく必要なのは後悔、という話がグサッと刺さりました。 「エビスくん」 親友だろ、ってなんて嫌な言葉、と何度も思いました。 そのくせ純粋な主人公の切なる願いに泣きそうになりました。 “あいたいなあ、ほんま、ごっつ会いたいわ。 どこにおんねんや、きみはいま” 哀愁を伴う余韻が少し心地いい。 「ビタースイート・ホーム」 一生懸命生きてるからこそ間違うし、難しい迷路に迷い込む。 でもそれは悪いことじゃない。そう思える話でした。 これが家族であり日常なんだ。まさにタイトル通り。 そして何気にずしんときたのが、あとがき。 著者の重さの原点を垣間見た気もしました。死はきっと著者にとって遠い存在ではなく、身近に感じるものなんだろうな。
0投稿日: 2011.11.15
powered by ブクログ胸が苦しくて、読んでいて辛かった。辛かったけど、実際に世の中にはいじめは確かに存在していて、いじめられてる子もいじめてる子もいるんだなぁと思うと目をそらしてはいけないと思い、噛み締めるように何度も読みました。 あたしの学生時代には、無視とかそういうのはあったけど実際に殴ったり、みんなに晒されるようないじめとかそういうのは多分なくて、でも実際に目の前にそういういじめに遭ってる人がいたら、あたしは助けることが出来るだろうか。傍観するだけでなにもしないのか。そもそもいじめにあっていたら。自分はなくても、将来自分の子供が被害者だったら。加害者だったら。。。 そういうことを考えさせられました。 苦しかったし眠れなくなるくらい辛い読書になったけど、何度も積読すべき本だと思います。
0投稿日: 2011.11.13
powered by ブクログいじめをテーマにした短編集。 人はナイフのように人を傷つけたり、傷つけられたりして生きている。 でもすべてのことに意味があって、何かを得るための学びなのやと思う。 最近落ち込んだり、辛かったりすることが多く、逃げ出したくなってたけど、読んでたら、きっと報われる日がくると思えてきた。
0投稿日: 2011.11.10
powered by ブクログ~111028 解説の如月さんも仰っていましたが、いじめに対する大人の関わりについても結構しっかり書かれていたのがよかったと思います。
0投稿日: 2011.10.29
powered by ブクログいじめを題材としたお話です。 非常に重い内容となっていますが、その分たくさん考えさせられるものがありました。「こんなイジメないでしょ〜」と普通の人は思うのかもしれませんが、あるのです。ゲーム感覚でのいじめも実際にはあるのです。 生々しくも、独語はなぜか清々しさを感じました。
0投稿日: 2011.10.21
powered by ブクログちょい重ほんわか!ちょい重ってほど重くないけど、ちょい重ほんわか! 深夜の唐揚げよりは重いけど、うちのパソコンでのiTunesよりは全然軽い。iTunesってどうしてあんなに重いの。ボタン押しても動作が遅れてついてくる。いっこく堂やないけど。
0投稿日: 2011.10.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
坪田譲治文学賞受賞作の「ナイフ」を読みました。 5編からなる短編集ですが、最初の4編が「いじめ」、最後の1編が「家族」についてでした。 いじめの表現がとてもリアルに書かれています。 現代の子供の社会の恐ろしさを感じます。 すごく力のこもった作品ばかりでした。
7投稿日: 2011.09.30
powered by ブクログ生々しく鮮烈な“いじめ”をテーマにした話が多かった。 それも、とくに理由を持たない理不尽なゲームとしてのいじめ。 将来、自分に子どもができたとして、我が子とどう向き合っていけばいいだろうかってことを考えさせられる本だった。
0投稿日: 2011.09.22
powered by ブクログ「エイジ」の次に読もうと思ったものの、なかなか読み進められなかった。胸がむかむかしてくるというか・・・気分が乗らなくなり、長く読めないのだ。娘から「じゃぁ、読まなきゃいいじゃん!」と言われたけれど、「もしかしたら次はこうじゃないかも」と淡い期待を抱きつつ、読む、そしてやはり落ち込む。 本当にこういうことって起こっているの?でも起こっているのかもしれない、と自問自答が続く。誰か知ってたら教えてください。こういうことなの、子どものイジメって。 作者のあとがきを読んだら、少しだけ救われた。長く生きているとそういうこと、ありますよねと、うなずきたくなったから。私も「エビスくん」が好きだ。ちょっと切なすぎて悲しいけれど、大人になってこういう話ができるって、いいんだもん。 心の中がジメジメして悲しすぎたけれど、また、重松作品を読んでいる。
1投稿日: 2011.09.22
powered by ブクログ初めての重松でした。 いじめをテーマにした作品。 う~ん。何だろう。読みやすく、そこそこ展開もあって、面白いとは感じるのだけど、ヒットではない。 ふ~ん。って感じ。
0投稿日: 2011.09.16
powered by ブクログ「こういう感じなんだ」 というのが本音です。 重松清さんというお名前はよくめにしていたけれど、作品を読むのはこれが初めて。 どういうジャンルの本かと思ったら、子供社会のいじめから派生する人間ドラマでした。 とても詠み易い文章で綴られていますが、大人にしか書けない、深いけどさっぱりした後味のお話でした。 こういうテーマのもので単行本一冊の分量があるとちょっと重たくなりますが、短編なのでちょうどよい分量でした。 テーマによって、適切な長さがあるなー、巧いなーと思いました。
0投稿日: 2011.08.22
powered by ブクログイジメの話が展開。 学生の頃に出会えば、熱心に読めたのかもしれない。子どもの気持ち、親の気持ち、いじめられる側の気持ち・・・、どれにも強く共感できなかった。
0投稿日: 2011.08.07
powered by ブクログイジメの話が多く、リアルに書かれているせいもあり、誤読感が今ひとつ。最後にホッとする話が救われたかな。イジメとひと言で言っても主人公にとっての気持ちの持ち様が微妙に違っていて、自分がその場に居たら、主人公の心の中を読み取るのは難しいなと思った。
0投稿日: 2011.08.02
powered by ブクログ多分、二回目。もうすっかり内容忘れてた。やっぱり、重松さんの書くひとりぼっちのお話が好きだ。心がぎゅっとなる。不器用で、生きるのがヘタクソな、そんな人達が出てくるお話が大好きです。重松さんの文章はほんと、安心するなあ。そして読んだ後、必ず、読んで良かったなあと思う。今回もそんなお話に出会えました。
0投稿日: 2011.07.27
powered by ブクログ面白かったと言うには、ちょっと内容が重すぎなイジメの話。 最後には救いの手が見えるものの、 読んでいて辛い。悲しい。 自分の子が巻き込まれたら、自分が巻き込まれたら。 被害者、加害者、傍観者。 色々考えた。とにかく辛い。
0投稿日: 2011.07.26
powered by ブクログひとりぼっちの主人公の短編ばかり5編。後半になるにつれその度合いやラストがハッキリと幸せな感じになってきたので良かったが、その分前半は読むのが辛かった。殆どの話にイジメが登場、いじめる子いじめられる子、それを見守る大人の様子が、何だか全部自分の事かと錯覚するほど身につまされる。イジメの理由状況はどれ一つとして同じものは無いが、親としてみた場合にはいつも子供に寄り添っていっしょに話したり考えたりする事だけができる事だし、それが一番大切なんだと思った。
0投稿日: 2011.07.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いじめを主にテーマとした小説。 読んでいて辛かった。 いじめっ子に対する憎しみを読みながら感じてしまい、読了後の爽やかさは感じなかった。重松作品では初めての体験だった。 これでもか、という程リアルな描写で、作者の本気が伝わってきた。 しかし、朝の通勤時間に読む本ではないかと思った。日常を描くのが上手すぎるため、朝から暗くなってしまう。 しかし、エビスくんと最後のあとがきはとても印象的だった。 「一生会わないのによ」というエビスくんに 「一生忘れんよ、ぼくは」と返す、ひろし こういう、映画「少年時代」のような、少年時代の友情といじめの間の話に弱い。
0投稿日: 2011.07.14
powered by ブクログ子どものいじめがテーマな本作。 かなりしんどめな感じでした。。 でも、それでも最後まで読んでしまって、 感想としていやな感じの納得を与えないところが 重松作品だなぁと。 やっぱり希望は持っていたい。 子どもは子どもなりにプライドがあって。 いじめられていることを親に知られたくない。 でも、親は子どもがいじめられていることを知ったとき、 何ができるのか。 何をしてあげられるのか。 いや、自分が何をしたいのか。 『子どもにもプライドがあるんだから、何もいうな』と夫。 『あの子、本当はあきらめてるんじゃないの? あなたに話してもどうにもならないって』と妻。 このやりとりとかリアルすぎる。 親としてどうしたらいいのか。 子どもにとって親はどうしてほしいのか。 すごく難しい問題。 だけど、向き合うことがやっぱり大切な気がする。 それが、家族だと思う。 苦いソースが入ったチョコレートを食べながら、 まわりのチョコの甘さに助けられ、しっかり飲み込む。 そして、家族の前で笑って「セーフ」といえる 家庭を作りたい。
0投稿日: 2011.07.14
powered by ブクログ眉間にシワを刻ませながら読みました。読んでいて辛い短編集。 各話は最終的に希望が見える形で終わるけど、過程が辛すぎる。 現実世界では希望にたどり着けずに、、、といったケースもあるんではないかと思うとゾッとする。 親の観点から考えると何が正解かは解らないけれど、ただただ子供の為に必死になる事くらいしか出来ないのかもしれない。
0投稿日: 2011.07.08
powered by ブクログいじめに関する小説といっていいのだろうか。重松さんは弱者の視点に立つのが本当に上手だと思う。それも、他人から排除されようとする弱者。何もできずにいらだつ人。身を切られるような気持ちにさせられますが、どの小説も、最後は前向きになれる。日常のどん底と希望が重松さんの小説の普遍的なテーマなのかなと。
0投稿日: 2011.07.07
