Reader Store

総合評価

446件)
4.4
213
130
56
2
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ほんきのことばはほんきできかないといけない」 「ただしいことはときどきまちがっているけれど、たいせつなことはいつだってたいせつ」 展開はちょっと理想的すぎるけど、こんな先生いたらステキやん

    2
    投稿日: 2018.09.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いじめは人を嫌うからいじめになるんじゃない。 人を踏みにじって苦しめようと思ったり、苦しめていることに気づかずに苦しんでいる声を聞こうとしないのがいじめなんだ。

    4
    投稿日: 2018.08.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    重松清を読むには、ちょびっとだけ身構える必要がある。 読めば絶対面白い。感動させられたり、うんうんと頷かされたり、考え込まされたり……というのは分かっていても。 (あ…「疾走」だけは例外) なんか……重いんだよね。間違いなく面白いけど。 【ハンカチ】 卒業式。村松先生の誠意と少女の勇気が重なった時・・・ほんのり、じんわり♪ 【ひむりーる独唱】 少年の心がささやかな救いと希望を見出だせたことには、素直に「良かったね」と言えもするが・・。 ひとりぼっち系ではあるけど、 イジメられてたわけではない…… 担任のキャラが苦手ではあっても、嫌いだったわけでもない…… そんば少年がなぜ「事件」を起こしたのか? そこが明かされないまま(理由すらない凶行)なため、感情移入しきれなかった。 【おまもり】 いい話……ではない。決して。不幸を背負った人達の不幸が少しだけ軽くなった、というおハナシ。 テーマは、交通事故の“加害者”と“犯人”。とても難しい問題だな、と思う。 ……それでもやっぱり“犯人”としか言い表せない輩が現実にはたくさんいるというのが、切ない。 【青い鳥】表題作 いじめは、なくならない。 世に人間がいる限り、きっと永遠に。 「忘れちゃうなんて、ずるい」 「忘れないでいることが、君たちの負う責任だ」 村松先生の言葉に、強く強く共感。 “いじめ”はなくならない。 でも、作中の彼らは二度と同じ過ちは繰り返さないだろう。そういう指導ができる先生が、僕が想像するより一人でも多く実在しますように…。 【静かな楽隊】 今回の話で、村松先生の「間に合ってよかった」の相手は、、、主人公の少女ではなく“あやちゃん”だったのね。うん、よかったね。 頑張れ、あやちゃん。 頑張れ、中山さん。 【拝啓ねずみ大王さま】 今回も無事に「間に合っ」たね、先生♪ たくさんの重松作品で、繰り返し何度も語られる… 「みんな」って何?という問い。 この年代の彼ら・彼女ら ー には、一度でも二度でも、「みんなとは?」について、ゆっくりじっくり考える機会をもってほしい。 【進路は北へ】 またまたまたまた、「間に合っ」て良かったね。 さて、連作短編もここまで続くと、村内先生の“ただ者ではなさ”が気になり過ぎる。いったい何者? 【カッコウの卵】 「お代わりじゃないの、もう一品、つくってあるの。」 ・・・泣かされた(苦笑)。混んでないけど座れもしない、21時前後の電車で(苦笑)。 重松清を(特に終盤あたりは)電車で読んじゃいけないと改めて思った。

    1
    投稿日: 2018.07.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    しゃべろうとすると言葉がつっかえてしまうひと、 吃音の村内先生の登場するお話です。 一人ひとりの物語に、読んでいて 胸が苦しく感じることもあるかもしれませんが、 ゆっくり、ゆっくり読んでみてください。 「たいせつ」な本です。

    2
    投稿日: 2018.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    さまざまな悩みを持つ中学生達と村内先生の物語 8本の連作短編となっています。 村内先生は重症の吃音を持つ国語の先生で、うまく話すことが出来ません。しかし、そんな彼の伝えるメッセージは、本当に大切なこと。その大切な事を本当に伝えるために、一生懸命話します。 重い話ばかりで正直読後感は良くありません(笑) ■ハンカチ 伝えたいこと、伝えなければならない事が伝えられない中学生。そんな中学生に村内先生が間接的に教えてくれたことは 「ほんとうにしゃべりたいことは、しゃべらなくてはならない。答えがほんとうに欲しい時には、やっぱり、訊かなければいけない。」 「ほんとうに伝えたいことがあるなら、どんなにしくじっても、自分でつたえなくてはいけない」 ■ひむりーる独唱 先生を刺してしまった男子生徒。その生徒に寄り添う村内先生。 「斎藤君は、ひとりぼっちだな、いつも」 「寂しいけど、うれしい」 「間に合ってよかったなあ、斎藤君にあえてよかったなあ、って思うから」 ■おまもり 交通事故で被害者を死亡させてしまった父親を持つ女子生徒。 「たいせつ」は、すごく、たいせつ 「たいせつなことがあるというのは、とてもたいせつなことなんだから、どうか娘さんの願いをかなえてあげてください」 ■青い鳥 いじめで自殺した生徒の学級。 「ひとを、踏みにじって、苦しめようとおもったり、苦しめることに気づかずに、苦しくて叫んでる声を聞こうとしないのがいじめ」 「責任」 ■静かな楽隊 クラスを仕切っている意地悪な女子生徒。先生も含み、だれもが逆らえない状態の中で異動してきた村内先生。 先生の伝えたいことは 「たいせつなこと」 学校の先生は生徒の味方でもなく、敵でもないことを伝えます。そして、先生に出来ることは 「そばにいること」 そして先生がほんとうに伝えるべきメッセージは生徒は 「ひとりぼっちじゃないこと」 「ひとりぼっちじゃないんだから、みんなを集めなくてもいい、いらいらしなくてもいい、なんにもしなくてもいい、最初からみんな、ひとりぼっちじゃないんだから」 ■拝啓ねずみ大王さま 父親を亡くし、私立から公立に転校することになった男子生徒の物語 「つらかったんだなあ。富田くん。」 「間に合ったなあ。」 ■進路は北へ 中高一貫校から高校受験をすることにした女子生徒。 「正しくなくてもたいせつなことだってあるんだ。でも、たいせつじゃない、たいせつなことは、絶対にないんだ。たいせつなことは、どんなときでもたいせつなんだ。」 「先生は、たいせつなことを、教えたいんだ。」 ■カッコウの卵 中学を卒業して働いている男が村内先生を目撃する。村内先生に会うために先生が勤めていると思われる学校に訪問するもそこでトラブルが。 「嘘をつくのは、その子が一人ぼっちになりたくないからですよ。嘘を浮かないとひとりぼっちになっちゃう子が、嘘をつくんです。」 「嘘は、悪い事じゃなくて、寂しいことなんですよ。」 さまざまな悩みを持つ生徒たちに、「たいせつなこと」を伝えていきます。 My teacher cannot speak well.So when he speaks, he says something important.

    5
    投稿日: 2018.05.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    様々な問題を抱え、苦しんでいる中学生達と彼らに寄り添い見守る非常勤の国語教師村内先生の物語。 八本の短編からなる本書は、それぞれの短編ごとに様々な状況で苦しみ孤立する中学生たちが主人公となる。(最後の短編だけは元中学生だが) 抱える問題はかなり重く、中学生の年齢では背負うのが大変なものばかりである。 その苦しみから孤立し、道を踏み外しそうな彼らの前に現れるのが吃音持ちの一風変わった国語の非常勤講師村内先生である。 かれは会話するのにさえ非常に困難な吃音だが、その言葉は彼らの心に届く。 それは彼が本当に大切なことしか言わないからだという。 村内先生は、深い闇に堕ちそうになっているまだ年若い魂にそっと寄り添い彼らが自分で立ち上がれるように見守り、また次の学校へと移っていく。 作者が言っている通りある意味ヒーローである。(あまりぱっとしないが・・・) それぞれの短編は、大変な状況にあり葛藤している中学生たちの心情をよく表現できていると感じた。

    1
    投稿日: 2018.04.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村内先生、いいなあ。いろんな人を受け入れられる人になりたいと思った。子供が読めるようになったら読ませたい。 そばにいる、っていうの実践してみよ。

    2
    投稿日: 2018.04.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村内先生。ステキな先生。現実にはあんな先生はいないかもしれない、村内先生は神様の化身なのかもしれない。 短編はあまり好きではないし、始めの方は「そっか〜良かったな」ぐらいの感じだったけど、最後の「カッコーの卵」は本当に良かった。村内先生自身の人生が幸せなものであることを祈ります。 読んで良かった。

    2
    投稿日: 2018.03.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    評価が難しい。 読んで後悔したかというと、そうではないが、読後感は良くない。 人に勧めるかと問われるとNo。

    0
    投稿日: 2018.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とてもささやかで、しかし確かなやさしさと希望に溢れた8本の短篇連作。本作を通じて村内先生と出会い、劇中の少年少女のように「間に合った」人が少しでもいてくれたら嬉しいと思う。

    1
    投稿日: 2018.01.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    学校は正しいこと良きことが大手を振ってまかり通る、息苦しいところ。 先生たちは苦しくないのかと、いつも思う。 助けが必要な子のところにやってきてそばにいる。多くを喋らない。 『ひとりぼっちのかいぶつと石のうさぎ』を思い出した。かいぶつは、恐ろしくて誰も近寄らない。よく見るとちょっと愛嬌があるのに。ひとりぼっちの怪物は、寂しくて寂しくて石でいろいろな動物を彫った。友達がほしかったのだ。その動物たちに歌を聞かせたら、あまりのひどい歌声にその動物たちは砕け散ってしまった。残ったのはうさぎだけ。何も言わないうさぎがかいぶつは大好きだった。 何も言わないこと、はとても大事なことなのかもしれない。

    2
    投稿日: 2017.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    子供が生まれる前に読んでいたら、多分なんの印象も残らなかったと思う。子供たちが中学生になった時に、こんな先生がいてくれたらとても助かる。いじめるのもいじめられるのも、多分、紙一重のこと。どちらでもなく過ごしてもらえたらいいけど、きっと何回かはあれこれあるんだろうなと思うと、今から心配で心が痛い。

    0
    投稿日: 2017.09.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村内先生は言葉を上手く話せない。 だから本当のことしか言わない。 実写映画「青い鳥」の大ファンで阿部寛さんが演じた村内先生が大好きなので彼の事をもっと知りたくなって原作を購入しました。 村内先生と色々な生徒の交流が短編になっているので映画化されたエピソードの分量が少なかったのがやや残念でしたが、どんな生徒にも本気で話し辛抱強くそばにいる姿が見えて更に村内先生を好きになりました。 みんなにならなくてもいい。 無理に人に合わせなくてもいい。 色んな人がいる。 教師でなくても、親でも近所の人でもいいから、村内先生みたいな人が子供のそばにいてあげて欲しい。学校の図書室に絶対置いておくべき一冊です。自分の心がギリギリになったら、この本を開いて静かに村内先生の言葉に耳を傾けてみたらどうだろうか。

    1
    投稿日: 2017.09.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    阿部寛主演の映画を見た事あったので、古本屋で見つけて「懐かしいなぁ」と思い購入。 映画の原作になってる表題作「青い鳥」以外に何作か収録されている。 私が好きなのは、自動車事故の加害者になってしまった父親を持つ少女が主人公の「おまもり」。

    0
    投稿日: 2017.09.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やはり少し重たい重松さんの作品、これは吃音ある中学教師を縦糸にして たいせつなことに目覚める子どもの話を横糸にした8編の本。ムラウチ先生に接してたいせつなことに気付く子たちの賢いこと!ほんとはこれほど聡くないよな。

    0
    投稿日: 2017.08.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】 村内先生は、中学の非常勤講師。国語の先生なのに、言葉がつっかえてうまく話せない。でも先生には、授業よりももっと、大事な仕事があるんだ。いじめの加害者になってしまった生徒、父親の自殺に苦しむ生徒、気持ちを伝えられずに抱え込む生徒、家庭を知らずに育った生徒―後悔、責任、そして希望。ひとりぼっちの心にそっと寄り添い、本当にたいせつなことは何かを教えてくれる物語。 【感想】

    0
    投稿日: 2017.08.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    吃音の先生が、どもりながらも、いや、どもっているがゆえにか、大切なことを気づかせてくれる本。いじめ(する側もされる側も)における子供の心を簡単ではない形で伝えてくれる。素晴らしい本だと思う。

    0
    投稿日: 2017.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吃音がある非常勤講師がそれぞれ問題ある生徒を短編で繋ぎ、でも最後には統一感が生まれる。 教師を志す人、若しくは既になっていらっしゃる方には是非一読願いたいと思う心が暖まる小説。 40代のおっさんでも、読後は景色が変わる、優しくなれる。かなりお勧めです。

    1
    投稿日: 2017.07.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公は、吃音がある国語の非常勤講師。 先生は、大切なことしか言わない。どもりが激しく授業はあまりうまくないが、一人ボッチになりそうな生徒に大切な気づきを与えてくれる。 先生曰く、嘘をつく生徒は、一人ぼっちになりたくないからだとおしゃっていた。一人ボッチにならないように嘘をつく。そのような生徒が一人ぼっちにならないために先生はそばにいるそうだ。 心が温まる、愛情が溢れ出す先生だった。この本を読むことで、自分自身もなにか人の役に立てるよう頑張らないといけないと感じる。思いが大きくなった。

    1
    投稿日: 2017.07.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吃音を持つ中年男性の非常勤講師が、心に傷を持つ中学生の傍に寄り添い、少し明るい未来へ向かわせていく短編集。 重松氏の作品は、個人的には、良い意味でエンタメ作品というか、さくっと読めてさくっとそれなりに感動できる、テレビドラマのような感覚である。そういう意味では、この『青い鳥』もテレビドラマ的な展開や設定を備えているのだが、それでも、「自分で喉を割いて自殺した中学生」「意味もなく担任の先生をナイフで刺した中学生」「お父さんが交通事故を起こし相手の人を死なせてしまった中学生」など、一瞬こちらが躊躇しそうな背景を持つ登場人物が次々出てくるところが心をざわつかせるし、読みたくないような、読まないといけないような、どきどきした気持ちにさせられる。 多少なりとも「現場」を知る身としては、非現実的な設定(またはステレオタイプに過ぎる設定)やあまりにも理想に過ぎる感情の変化などが「うーん」と思うところもあるのだけれど、人は誰しも多かれ少なかれここに出てくる学生たちのような自分でもコントールしきれない自分自身を持っているものだし、それが当たり前だと分からずに苦しんでいる人もたくさんいるだろうし、そういう人たちにとってこの作品は「自分だけじゃないんだ」という小さな安堵をもたらしてくれるものだと思う。 あとは、全編を通してブレずに描かれている「本当に伝えたいことは、言葉にすること。相手が本気で話しているなら、その言葉を聞くこと。」という価値観が、力強い希望を与えてくれるし、勇気も与えてくれる。人によっては反省も与えてくれるかもしれない。 少なくとも、今まで読んだ重松氏の本の中では一番好き化もしれないなぁ。

    0
    投稿日: 2017.07.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    村内先生も言っていたが人と人は縁があれば会える。 今出会っている人が今の自分にとっては必要な人なのだと思う。 ▼ハンカチ いろんな生徒がいるんだから、いろんな先生がいてもいい。ひとりぼっちの生徒に対して一人ではないということを自分の存在で示して寄り添ってくれる先生。 自分が人と違う境遇にいると感じたとき 自分と同じく少しだけマイノリティである人から 得るものは大きい。 周りの視線などに流される自分を受け入れ生きる。 自分の思う「たいせつさ」を大切にする。ということを示してくれているように感じた。 ▼拝啓ネズミ大王さま 「みんな」になじめない気持ちはよく分かる。 私はどの「みんな」に所属するのだろうと考えさせられた。 父の自殺という人には言えないものを抱えて「ふつう」の「みんな」に対して自分だけがふつうじゃなくて自分だけが浮かんだような気持ちだったと思う。 やり切れなさや、みんなは自分より頭が悪いと馬鹿にしてしまう気持ちに共感。 少年が「頭のよさ、勉強のでき」よりもたいせつなものに中学生で気がつけてよかった。 ▼カッコウの卵 私と似たような境遇で自分のことのようで苦しかった。 カッコウが自分の卵を別の鳥の巣に置いてくるように 被虐待児は育って大人になっても自分の子供にも虐待を繰り返してしまうというけどそうならなければいいな。

    0
    投稿日: 2017.05.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ただしくても、たいせつじゃないことはある。 でも、たいせつなのにたいせつじゃないことはない。」 正しいか正しくないかだけで判断することが愚かに思えました。

    0
    投稿日: 2017.04.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    "ヒーロー"村内先生の、弱々しくも芯の太い活躍がジワリと伝わる。物語全体を包み込む淡い空気感の中で、ピリッと感じる子供達の無邪気な悪意。それを包み込んでなお不器用に正義を貫く村内先生。爽やかな読後感がある。

    0
    投稿日: 2017.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吃音の村内先生は大切なことしか言わない。 不恰好で笑い者の先生だけど、ひとりぼっちの生徒のそばにいてくれる。 なんだか温かい気持ちになれる。いい話だった。 キレイごとではない先生の言葉がジンワリと沁みる。

    0
    投稿日: 2017.03.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    良かった。重松さんの作品は初めて手に取ったが、とても読みやすく、心が何か温かいものに包まれるような優しさを感じる文体が心地よかった。重いテーマを扱いながらも、どこか清々しく救いのある物語の数々に心が温まる。 主人公は中学教師、村内先生。彼の設定がユニークで面白い。重度の吃音、臨時の国語教師、もっさりした中年のおじさん…それ以外の描写はほとんどない、主人公なのに。しかも、作中では行動描写しかなく登場回数も極めて少ない。ものすごく控えめな主人公。 しかし、登場するマイノリティで苦しむ中学生たちが、この冴えない控えめなおじさんと触れ合うことで、大切な何かに気づき救われて行く。やはりマイノリティの心を癒せるのは、同じマイノリティなのだなぁと改めて感じる。 生まれながらに重度の吃音という宿命を背負わされた村内先生がマイノリティとして過酷な人生を送ってきたことは、想像に難くない。本当に人の気持ちがわかる人は、村内先生のように、言葉を慎重に選び、大切なことしか言わない。決して世間一般的な陳腐な励ましはしないし、言葉が見つからなければ黙って側にいてくれるものだと思う。 そういう恩師や親友がそばにいてくれる人生は本当に豊かで幸せだと思う。

    1
    投稿日: 2017.03.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ムラウチ先生いいなあ。 この本を読むと会えているような心地よい気持ちになる。 私は大人だけど、会いたくなったらまた読もうと思う。 どの短編も好きだけど、「ハンカチ」「おまもり」 「カッコウの卵」よかった。

    1
    投稿日: 2017.01.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    学生時代に読んでおいてよかったと心から思う一冊。責任についての考え方は、この本から大きな影響を受けた。

    0
    投稿日: 2017.01.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    心温まる、感動に包まれた話で良かった。吃音である国語の村内先生が生徒との触れ合いから静かに伝わる文章が優しく、温もりがあって良い。多感な時期の子供たちが様々な悩みを抱え、傷つきながらも、先生との関わりから少しずつ前向きになっていく姿が良く、そこから見えてくる大切なものは何かを感じさせる。先生自身も吃音で他の人に馬鹿にされたり、それによる悩みを抱えながらも生徒に対し、見捨てたりせずに、静かにそっと寄り添ってあげるのが素敵である。実際、難しい所もあるが、先生のような人に出会えたら、心救われるかと感じてしまう。

    0
    投稿日: 2016.09.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    幼い頃、やったことをやってない。やってないことをやった、と小さな嘘をたくさんついていた。 怒られたくないからついた嘘も、誉められたいからついた嘘も、そうか。 あの日の私は寂しかったのだなぁ。 今にして思えば、ほとんど何一つ不自由なく過ごした幼年期だったけれども、その時の私はきっと、寂しくて寂しくてたまらなかったのかもしれない。 そして、そんな子供はこの世にはありふれているのだろう。 村内先生は私にとって、遅れてやってきたヒーローだ。

    0
    投稿日: 2016.08.22
  • 再読

    風変りで優秀教師とは程遠い村内先生を主人公にした短編集。重松作品だから予想通り涙と鼻水が出ます。私も、「みんなで・・・」も、「ふつうに・・・」も嫌いだったから、各編に登場する中学生たちの心情を想像すると身につまされる。ハムスター、カエル、カスタネット、ハンカチ、おまもり、ぬいぐるみと主人公を支える脇役たちが生きていて、中学生という最も残酷な生き物に寄り添う先生の信念と優しさをみごとに浮き彫りにしています。村内先生はきっとどこかにいると信じたいです。

    1
    投稿日: 2016.07.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2016.5.13 思春期に読みたかったし、真っ只中にいる人には是非読んでもらいたい。 重松さんは思春期の不安定さを描写させたら、右に出る者はいないのではないだろうか。 『おまもり』のラストに目頭が熱くなった。 『進路の北』 たいせつじゃないけど、正しいこともある。しょうがなくて正しいこともあるし、間違ってるのに正しいこともある。正しくなくてもたいせつなことだってある。でも、たいせつじゃない、たいせつなことは絶対にない。たいせつなことはどんなときだってたいせつなんだ。

    0
    投稿日: 2016.05.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    電車で読んだ。とても危険なくらいグッとくる。 子ども関連の色々な事件を目にする今だからこそ、思うことが多い本だと思う。

    1
    投稿日: 2016.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    一人のために村内先生のような人がいたら良いなというのは分かる。ただもし自分のクラスに村内先生がいたら、授業が滞って絶対イライラしてただろうなと思う。39人の国語の授業が疎かになるよりも、1人の人生が救われる方が価値がある事だ。頭では分かってる。ただ、この辺がどうにも感情移入出来ない。あとがきで筆者は村内先生に理想を重ねていたが、個人的にはもっとクラス全体を最適化させる教師こそ理想なんじゃないかと感じてしまう。あくまで理想で。 ☆4 静かな楽隊、拝啓ねずみ大王さま、進路は北へ ☆3 ハンカチ、ひむりーる独唱、おまもり、青い鳥、カッコウの卵

    0
    投稿日: 2016.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まだ途中までしか読んでいないけど、 いろんな感情が溢れる。 自分がわからなくなったり、 すっごくすっっごく悩んでるのに 誰にも相談できないことが 今の自分にも このお話の登場人物にもあって、 そのもどかしさとか葛藤が 村内先生の存在によって とても楽になる。 先ほど読んだ 静かな楽隊、 カスタネットの音を 心地よく響かせながら 読み進めた。 なんだか懐かしい気持ちになった。 村内先生が言うことは本当に大切なことだけ。 そばにいること、 本当の気持ちをわかること、 それだけでいい。 私も春から教師を目指して 大学に通うが 村内先生のような 教師になりたい、という 新しい目標ができた。 気持ちを汲み取って、 でもお節介はしない。 生徒をそばで支える存在になりたい。 いや〜、久しぶりに ぼろぼろ涙が出た。 さあ、続きを読もう。

    0
    投稿日: 2016.02.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大切な言葉の連続。 村内先生がみんなのところに間に合ってくれてよかった。 いろんな生徒がいるからいろんな先生がいてもいいんだ、とか、寂しいから嘘をつく、とか、名字ではなく名前でいっぱい読んであげないといけないんだ、とかとか。 ジンとくる言葉ばかり。 中学の教科書に載せるべき。

    0
    投稿日: 2016.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「本気で言ったことは、本気で、きっききき聞かないと、だっ、だめなんだ」 ー村内先生 非常勤で国語講師の村内先生は吃音でうまくしゃべれない。けど、うまくしゃべれないから、大切なことしか言わない。 そんな村内先生は、ひとりぼっちの子や問題を抱えた子に寄り添い、大切なことを教え、子供たちを救っていきます。 やさしいやさしいヒーローです。

    0
    投稿日: 2016.02.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まだ読み途中ですが、凄く良本だったので。村内先生に出会えていたら、どんなに良かっただろう。どもっても一生懸命に相手に伝えようと話す先生の姿は、みんな生徒に伝わってます。重松先生の本はまだ数冊しか読んでませんが、ベスト3には確実に入ります!〈追記〉読み終えましたが、やはり素晴らしい!どの子も何かしら問題を抱えていても、村内先生がそばにいてくれる、1人じゃない。私も1人ぼっちな方だったから、本当に先生に会いたかった。重松さんがこの本を書いてくれた事に本当に感謝したい。

    0
    投稿日: 2016.02.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「おまもり」と「進路は北へ」が気に入りました。「おまもり」は、やはり被害者は勿論、加害者の気持ちもよくわかるからです。それに先日、普通自動車免許を取得したばかりなので、そういう意味では心に刺さりました。「進路は北へ」は、私の高校時代に感じていた窮屈さ、居心地の悪さ、教室の気味の悪さそのままでした。「進路は北へ」だけでも高校時代に読んでいたら、と後悔しても遅いですが、楽になれたかもしれません。「ひむりーる独唱」の真田先生も、私は気に入りました。

    0
    投稿日: 2016.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    随分前に読んだけどほとんど忘れてたので再読。 村内先生に私も会いたかったなあ。先生と仲良くできるタイプの子供じゃなかったけど、村内先生なら、と思ってしまう。 涙をみせられる、本音を吐き出せる、何も言えなくてもそばにいてくれる、そういう存在があるって大人になっても大事なことだけど、こどもの頃はなおさら。

    0
    投稿日: 2016.01.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ほろりとくるどころか、ボロボロ泣いちゃいます。ただ、受け止めてあげること。大切なことしか言わないこと。ひとりひとりと向き合うこと。それを教えてくれる本でした。

    0
    投稿日: 2016.01.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本当に大切なことしかしゃべらないけれど、本当に大切なことは何としても伝える先生。 「俺思うんですけど、先生に会った奴らって、みんな将来は学校の先生になってるんじゃないかなって。」

    0
    投稿日: 2015.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村内先生は吃音の国語教師。吃音だからうまくしゃべれない。でも、 だからこそ、ほんとうのこと、大切なことしか話さない。 そんな村内先生が向かうのは「ひとりぼっちの子」。色々な理由で 世界と折り合えなくなっている子を見つけだし、その子の側に立つ。 ただそばにいる。その子に、ひとりぼっちではないんだということ をわかってもらうために。そばにいようとする大人もいるんだとい うことをわかってもらうために。 どもりながら、一生懸命に、ほんとうのことを伝えようとする村内 先生と付き合っていくうち、孤独な中学生達は何かをつかんでいき ます。全ての問題が解決するわけではないけれど、生き惑って、歩 けなくなっていた子が、自分の足で歩けるようになる。歩こうとす るようになる。 現実に厳しい状況にある人には、そんな簡単にいくかよって話ばか りかもしれませんが、まぁ、そこは小説なので。でも、誰かのそば にいること、そばにいてもらえることって大事なんだなということ を優しく教えてくれるところは、小説ならではだと思います。 本書を読んでいて思ったのは、人は色んな葛藤を抱えて生きている んだなぁということでした。どんなに表面上は問題なく見える人も、 何かの葛藤を抱えている。「葛藤」なんて言葉、普段の生活の中で はあまり使わないですし(「葛藤」って、「効率」が優先される社 会では、邪魔なんだと思います)、自分が葛藤を抱えていること自 体、忘れてしまいがちですが、やっぱり皆、何かと葛藤しているん ですよね。 そんな葛藤の多くは、小学高学年の頃から中学にかけての年代に経 験したことが根っこにあったりします。 心と体がバラバラに成長するため、トラブルにも直面しがち。大人 になっても解決できないような葛藤の根っこ、一生その人が背負っ ていかないといけない何かを無理矢理負わされる時期なのでしょう。 だからこそ、その頃、どんな大人がそばにいてくれるかということ が大切になるのだと思います。この年代の子どもと向き合っていく 上で、忘れてはいけないことだと思います。 それは、きっと、解決できない葛藤の根っこを抱えてしまった頃の 自分に対してもそうなのでしょう。小さい頃の自分のそばに立てる のは、大人になった自分以外にいないのですから。 難しい時期のお子さんを抱えていらっしゃる方は勿論ですが、葛藤 との向き合い方に対してヒントをくれるので、多くの方に得ること の多い一冊になると思います。 是非、読んでみてください。 ===================================================== ▽ 心に残った文章達(本書からの引用文) ===================================================== しゃべりたくなくて口を閉ざしているのではない。しゃべれない。 声を出したいのに、口が動かない。口が動いても息が出ない。息を 出しても声にならない。 「俺みたいな先生が必要な生徒もいるから。先生には、いろいろな 先生がいたほうがいいんだ。生徒にも、いろんな生徒がいるんだか ら」 ほんとうにしゃべりたいことは、しゃべらなくてはいけない。 答えがほんとうに欲しいときには、やっぱり、訊かなくてはいけな い。 「中学生が『たいせつ』っていうときは、ほんとうにたいせつなこ とがあるとき」 「ひとを、踏みにじって、くくっ、くっ、苦しめようと思ったり、 くくっ、くっ、くっ、くく苦しめていることにきっ、気づかずに… くくっ、くっ、苦しくて叫んでいるこっ声を、ききっ、ききっ聞こ うとしないのが、いじめなんだ…」 「先生がほんとうに、こっ答えなければいけない生徒からの質問は、 わたしはひとりぼっちですか、という質問だけなんです。こっ、こ こここっ、答えは、一つしかないんです。そのために、先生は…お 父さんやお母さん以外のオトナのなかで、みんなのいちばんそばに いるんです」 教室は。みんな西を向いて座ってないといけないから、西を向くの が。つらくなる生徒も、いるんだよ。どこの。学校の。どこの。教 室にも。 うまくしゃべれないっていうのは。つらいんだ。自分の思いが。伝 えられないっていうのは、ひとりぼっちになるって。ことなんだ。 言葉が。つっかえなくても。自分の思いが。伝えられなくて、わか ってもらえなくて。誰とも。つながっていないと思う。子は、ひと りぼっちなんだよ、やっぱり。 「嘘をつくのは、その子がひとりぼっちになりたくないからですよ。 嘘をつかないとひとりぼっちになっちゃう子が、嘘をつくんです」 「嘘は、悪いことじゃなくて、寂しいことなんですよ」 「人間はなあ、おとなになる前に、下の名前で、たっ、たくさん呼 ばれなきゃいけないんだ。下の名前で呼んでくれるひとが、そばに いなきゃいけないんだ」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●[2]編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 先日、とある専門学校で講義をしていて、「先生が勉強するモチベ ーションは何ですか?」というような意味の質問をされました。 咄嗟の質問でうまく答えられなかったのですが、その後、今日おす すめした本を読んでいて、あぁ、そういうことだったのかと思いま した。 自分の中に葛藤があるからなんですよね、きっと。勿論、単純な好 奇心もあるんですが、根っこにあるのは、この世界とどううまく折 り合いをつけたらいいかわからず、ジタバタしたり、惑ったりして いる自分の、「折り合いのつけ方を知りたい」という思いなんだと 思います。そして、知れば知るほどわからないことが増えてくるか ら、もっと知りたくなる。その繰り返しなんだと思います。 自分が明確に葛藤を意識したのは、十二歳、小六のことですが、そ れから三十年以上たっても、根本は変わっていません。そう考える と小学高学年から中学にかけては、本当のその人の一生を左右する 大事な時期なんですね。 娘は来年には十歳になります。親がどんな大人であるかが、いよい よ本格的に問われる時期を迎えています。

    0
    投稿日: 2015.12.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吃音の村内先生が出会う、問題を抱えた生徒の短編集。どれもすごく心が温まり感動する話だった。問題を起こす子供は孤独を抱えてるんだなと思った。

    0
    投稿日: 2015.12.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読んでいて、時には複雑な気分になりながらも最後には温かく、優しい気持ちになれる・・・そんな小説でした。 僕もこんな先生に会ってみたかったなあ・・・としみじみ思いました。 重松先生、素敵な物語をありがとうございます。

    0
    投稿日: 2015.12.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    たったひとりでも、ひとりじゃないよとそばにいてくれるだけでぜんぜんちがう。 こんな先生に出会いたい。

    2
    投稿日: 2015.12.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吃音症の先生が様々な困難を抱える生徒の'そばにいてあげる'話。喋るのが困難な分、生徒に'たいせつなこと'しか言わない先生の言葉に、生徒やその周囲の人々も考えさせられ、変化していく。いじめや家庭環境などの困難に対する村内先生の考え方には非常に考えさせられた。

    0
    投稿日: 2015.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    圧倒的な小説。重松作品のなかでも、私がいままで読んだ小説のなかでも。これ、六、七年前に先輩からすすめられていただいた本やけど、いまさら読んだ。すすめてくれたことがうれしくなった。本のプレゼントって、こんな気持ちになるのか、と思った。主人公の村内先生が、とんでもなくやさしくて、不器用で、でもこれさえあればじゅうぶんなんだと思う。大切なことを、大切なときに言えてればそれで人間っていいんやと思う。

    1
    投稿日: 2015.10.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吃音のムラウチ先生が、言葉をつっかえながら周りの声を気にせず、教師として、ひとりぼっちの生徒と向き合う姿に、 中学時代にお世話になった先生を思い出した。その先生のおかげで今がある。村内先生のような教師は必要だと思う。 この小説は、心に残るものだった。

    0
    投稿日: 2015.10.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    終盤の畳み掛ける様な幸せの波に、もう涙が止まらない。P433は完全に涙でふやけている。 先生は上手く喋れません。だから皆んなにも迷惑かけてしまうかもしれません。でも一生懸命喋ります。〈たいせつなこと〉〈そばにいること〉〈ひとりぼっちじゃないこと〉 未だに止めどなく溢れる涙を見て先生なら「おとなは一日に何度も泣かないんだ」ときっと言うんだろうね。金八っつぁん級の先生がここにもいたね。僕もこの本に出会って良かった。間に合って良かった。

    2
    投稿日: 2015.09.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画化された「青い鳥」もよかったけれど、他の短編とやや趣が異なる「カッコウの卵」もよかった。村内先生の含蓄の多い言葉の中でも特に印象に残ったのが、「嘘をつくのは、その子がひとりぼっちになりたくないからですよ。嘘をつかないとひとりぼっちになっちゃう子が嘘をつくんです」

    0
    投稿日: 2015.08.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    日本中どこの教室でも、黒板は西側にあるのだという(「進路は北へ」より)。 「みんな」と同じ西側を向くことが辛くなってしまった、少年少女たちの心情が最初から最後まで丁寧に、丁寧に綴られている。 自らの中学校時代に重ねられるもの、そうでないもの様々だが、後者の場合であっても、彼らの心境についつい寄り添ってしまう。改めて気づかされる人間の闇の部分がある。 そして彼らがその辛さに耐えかねてしまう前に、「間に合う」ように物語に登場してくださる村内先生のキャラクターがとてもとても愛しい。 【「……机は西向きでも、わたし、下向いてる…….横向いたり、外を見たりしてる……」 目に涙が湧いて、あふれて、頬にこぼれそうになったとき、先生は大きく、ゆっくりとうなずいた。 それでいいんだよ。 声が、すうっと耳に流れ込んで胸に届いた。 たいせつなことだよ、それは、すごく。】 言葉がなかなか出てこない村内先生の発する言葉は、「たいせつなこと」だけで、だからこそ「胸に届く」。綺麗事でも「正しい」ことでもない、「たいせつなこと」。 綺麗事を言うのも「正しい」ことを振りかざすのも嫌で、それよりは黙っている方がいいんじゃないかと思うときがあるのだけど やはり「たいせつなこと」は伝えなければならないことで、そのためには言葉しかなくて、でもどうしたらそれらが本物の言葉になるのだろう、ということを考えさせられた。 答えはまだ、出ないままである。

    0
    投稿日: 2015.08.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    途中から、いつの間にか中学3年生の頃の担任を重ねながら読んでいた。「みんな」の枠にはまることができない、はみ出てしまった子供たちに、何か指示するでもなく、他者に呼びかけるでもなく、ただ「そばにいる」村内先生。 関係をつくるってこうだよな、と痛感した。 こんな先生になれたら、と思う反面、現実問題、時間が足りないと感じる自分がいた。 この先生と同じようにとはいかなくても、何かできることはあるはず。心が温かくなる小説。

    1
    投稿日: 2015.07.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    重松清さんの作品を初めて読み、ただただ感動した。 村内先生は特に何かをしたのではなく、ひとりぼっちの生徒の側にいつも寄り添う為に学校を転々としている非常勤講師。生徒に対して救ったとか、助けたとかではなく、間に合ったと言う先生を想像してみるだけで目頭があつくなる。 そうした、先生に今までの人生で会っていたら… 多分自分自身の価値観はとても変わっていたと思う。けど、そうした先生に会えなかったとしても、こうして小説を読むことが出来て良かったと思えるそんな小説。

    0
    投稿日: 2015.07.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんて良い本。 私もこんな先生に出会いたかったな。 「間に合ってよかった」って言ってもらいたかったなって本気で思う。

    0
    投稿日: 2015.06.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今のところ重松さんの話ではこれが一番好きです。本当に感動の連続でした。村内先生はそれほどいいことはしていないけど、読んだ後に、なんかいい先生だなあと思います。悩み、困っている生徒に「本当にたいせつなこと」を伝える姿勢が素晴らしいです。出てくる生徒も結構素晴らしい。表面上分からない何かを持っています。本当にこれはおすすめの作品です。

    0
    投稿日: 2015.03.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ひとりぼっちの生徒のそばにいる非常勤の先生の物語。中学生という多感な時期に壊れそうになる子たち。昔からいたが、今はもっと増えてるのかもしれない。2015.2.27

    0
    投稿日: 2015.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    優しいだけじゃなく、ただただ言葉をかけるだけじゃなく、大切な事を真剣に伝えてくれる。 こんな先生に出会いたかった、と思うお話。

    0
    投稿日: 2015.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私がなりたい人は村内先生のような人なんだと。 人のそばに寄り添える人。 ただただ言葉を並べるのではなくて 大切なことだけを真剣に、 真摯に紡ぐことができるそんな人。

    2
    投稿日: 2015.02.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村内先生が自分の隣にいるかのようだ。 そして、他の皆さんのレビューを読んで、村内先生の言葉を思い出して、また泣ける。 人が生きている世の中にゲームなんて無い。

    0
    投稿日: 2015.01.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    言葉では覆いきれないところが必ずあって、そこがら一番大切なことだと分かっているから、言葉にならないことを伝えてくれます。とても読みやすい一冊。

    0
    投稿日: 2015.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    素晴らしい!の一言。教育にかかわる人間には読んでほしい一冊。また、ひとりぼっちでたまらないとき、人生とは何かを考える帰路に立っている人にも読んでほしい。感動して何度も涙した。

    0
    投稿日: 2015.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2015年1月4日に読んだ。 「きみのともだち」みたいな連作短編型で、続きが気になって、一気読み。読みやすかった。 黒板の方角、そうだったんだ。 少し脱線するけれど、車の事故に気を付けようと思った。

    0
    投稿日: 2015.01.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ひとりぼっちの生徒のそばに寄り添うことが役割である吃音の非常勤講師の物語。 村松先生が発する言葉の力と、過度に干渉しない優しさに脱帽。 娘たちにも読ませたいけど、無理に押し付ける作品では絶対にない。いつか自分で見つけてくれることを願います。

    1
    投稿日: 2014.11.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    重松清さんの作品で、きよしこ、という作品があるのですが、私は先に青い鳥を読んでしまった。きよしこの主人公と、青い鳥に出てくるあの先生は、同一人物ではないけれど、同じ吃音という特徴を持った人物としては、きよしこの主人公が大きくなって先生になったのだと信じていたい。僕は読んでいて泣いてしまった。

    1
    投稿日: 2014.11.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「毒。」人間の中に溜る、妬み、嫉み、憎しみ、そういった毒。けれど、澄み切った紫色の、美しい毒。そんなお話。  これはまさに教科書だわ。こどもが主人公だけれど、どんな年齢にも共通する「正しいこと」じゃあなく「大切なこと」を考えるための教材。   ______ p40 公開処刑  調子に乗っていた生徒をクラス全体で糾弾した。正義の鉄槌である。先生はその生徒に反省文を書かせて、クラスの前で読み上げさせた。  軽いノリでふざけていただけなのに、思いもよらずに大事になってしまって、トラウマになってしまう。  普段は調子に乗っても軽く流されていたのに、今度ばかりやたらと悪者扱いされて、裏切られたような、はめられたような、それで他人が怖くなってしまった。  正義とは恐ろしいものだ。正義でその子の一生を暗いものにしてしまう。正義とはそんなに正しいのか? p52 やさしい  みんなの優しさは、本当に、嫌い。  村内先生が卒業式の名前の読み上げをやったら台無しになるというクレームに対応して産休の細野先生がわざわざ卒業式にだけ出勤した。「それじゃあ、村内先生はかわいそう、でも失敗せずに済んだしよかったのかも、そう、よかったよかった。」  たしかに村内先生の失敗は迷惑である。ちょっとだけ。その迷惑を逃れる口実としてやさしさを利用する「正義」とは。 p117 お見舞いの気遣い  お見舞い品は、良いものを熟考したうえで買わなければ誠意は見えない。その土地の人気のスイーツを並んで買っていこう! p176 いじめなのか?  いじめた側は、得てして「一緒に楽しんでいただけ」と思っているから「いじめ」とは思っていない。  子供の認識は、「いじめ」=重犯罪>「いじる」=軽犯罪>「嫌う」=無問題、である。すべて他人を傷つけた時点で罪があり、罪の重さは「いじめた」とか「いじった」とか加害者側の認識は全く関係ない。「傷つけた」という事実だけで、その程度で罪の重さは決まる。傷つけたという事実から逃れることはできないのだよ。   p191 誰かを嫌うのも「いじめ」なのか  ちがう、嫌いでも、他人を傷つけなければいじめではない。いじめは、傷害行為の名前にすぎない。  先生には嫌いな人はいないのか。いない人もいるだろうが、普通は嫌いな人もいる。ただ、嫌いな人との上手い接し方を知っているから、相手を傷つけていないだけ。それが大人なのだよ。 p256 あやちゃんの正義  あやちゃんは、村岡先生の授業では理解できない。他のクラスは違う先生が授業していて、そのせいでテストの結果に差ができて、内申点に差ができて、生徒に不利益を被る。そんな先生はやめたほうが良い。という正義を振り翳す。「この学校の先生はみんな生徒の味方です。味方じゃないのは村岡先生だけです。」  キレッキレだな。 p257 先生は味方じゃない  「学校の先生はみなさんの味方なんかじゃありません。味方になってくれる時もあるけれど、最初からずっと味方でいるわけではありません。でも、敵じゃないです。絶対に。」  「先生にできることは、みんなのそばにいることだけです。」  あやちゃんの問い詰めに答えた後に、全然違う方向の話をしたけれど。「味方じゃない」と学校方針を否定しているが、「大切なこと」を言った。 p306 何もしなくていい  学校が嫌いで、学校行事を脅迫で潰してしまった富田君。そのことがばれていると知って、「自首したほうが良いんですか?」と村岡先生に聞いた。  「なにも。しなくていい。これから。あんな電話をかけなければ。それでいい。」  きちんと責任を追及すべきか。流してしまうか。難しいところ。  村岡先生は、富田君が反省していると思ったから、なかったことにしたんだろう。  「許す」という名の愛のカタチだなぁ。 p309 みんな  富田君が村岡先生に聞く。  「どうして『みんな』一緒にやらなきゃいけないんですか。」  「『みんな』がきらいなのか?」  「大嫌いなんです。」  「俺もだよ。」  「あそこにみえるの、『みんな』としか見えないか?『みんな』じゃない生徒もいるんじゃないのか?」  富田君は知っている生徒の名前を言っていく。  「ほら、もう3人も『みんな』じゃなくなってる。」  不特定多数の均質化した集団「みんな」これは恐ろしいものなのかもしれない。そうでないかもしれない。 p312 何も言わないでほしい時  富田君は自殺したお父さんへの感情が溢れだし、泣き出してしまった。村岡先生は何も言わずに肩に手を置いているだけだった。  何も言わずに。  何も言わずにいられるだろうか。大丈夫とか、悲しいねとか、安易な同情の言葉をかけてしまいそう。村岡先生は、富田君の願った通り、何も言わなかった。そばにいた。 p330 アナゴ詰め  アナゴは水族館で一つのパイプに何匹もすし詰めになって暮らしている。彼らにはそれが落ち着くらしい。    学校という場所も、子供たちが押し込められた、狭い空間なのかもしれない。その狭い空間で暮らすには、生徒はみんな同じ方向を向いて暮らさなくてはいけない。  それが社会というものだけれど、それが社会というものの不自然である。この不自然に敏感なに子どう対処してあげればいいのだろう。 p335 左利きへの差別までわかれば正解  全国の学校の黒板は西側についている。南の窓から日光を入れた時に、大多数の右利きの人がノートをとりづらくならないように。法律で定められている。  これは結構大事ななぞなぞになる。  けれど、答えは「太陽が南にあるから」で終わってはいけない。「左利きを犠牲にしている」というところまで行き着いて、初めて正解にするのだ。 p351 黒板を南向き、北向きにしたら  黒板を西側につけるのは正しいことなのだろうか。左利きの人の犠牲の上に、多数派の正義のために犠牲を出すのはしょうがないことなのだろうか。  西の黒板は「正義」、黒板を東、北、南につけることを考えるのは「大切なこと」 p355 「正しいこと」じゃなく「大切なこと」  大切じゃないけど、正しいこと。しょうがなく正しいことも、間違ってるけど正しいこともある。大切じゃなくても、正しいことだって。でも、大切じゃない、大切なことは、絶対にないんだ。 p406 嘘  生徒が二人とも嘘をついたらどうするか。「二人とも信じてあげればいいじゃないですか。」    どちらかが嘘をついているのは後からわかること。今、一番やってはいけないことは、嘘を決めつけること。  村岡先生は言う「私たちが騙されなきゃ、生徒は安心して嘘もつけないじゃないですか。」  「嘘をつくのはこの子がひとりぼっちになりたくないからですよ。嘘をつかないと、ひとりぼっちになっちゃう子が嘘をつくんです。」  「嘘は、悪いことじゃなくて、寂しいことなんですよ」  大人も…かな…。  大人の嘘は金が絡むけれど、それも金でつながっている人脈を失いたくないからなんだろうな。  嘘つきが嘘をつかなくなるようにするためには、切れない人の繋がりを保証するしかないんだな…。  超、ムズイ。 p418 下の名前  「あのなぁ、人間はなぁ。大人になる前に、下の名前で、たくさん呼ばれなきゃいけないんだ。下の名前で呼んでくれる人が、そばにいなきゃいけないんだ。家族でも。恋人でも。誰でもいいんだ。…でももしそういう人がそばにいないんなら、先生が呼んでやる。」 _______  村岡先生が職員室の先生と連携が取れている。そんな様がよく伝わってくる。でないと生徒のデリケートな事情を把握できない。他の先生から詳しい事情を聴くには信用が必要だ。だから、この本の中では出てこないけれど、村岡先生のいた職員室は、凄いことになっているんだろうな。先生同士が支え合い、ぶつかり合い、理解を深めている。そんな気がする。今時ありえないで。 だから、村岡先生はヒーローだけど、孤軍奮闘のヒーローじゃない。教員戦隊ティーチャーズの一員なだけなんだ。

    1
    投稿日: 2014.11.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    生徒目線でお話が進んでいく短編集っぽい作りで、全部に村内先生が出てくる。 話すときにどもってうまくしゃべれない、吃音。 吃音ってこの話を読んで初めて知った。 生徒になぜ先生になったのかと聞かれたときに、村内先生が言ったセリフ。 「俺みたいな先生が必要な生徒もいるから。いろんな先生がいたほうがいいんだ。生徒にも、いろんな生徒がいるんだから」 この人の今までの人生とか持ってる思いとかみたいなものが凝縮されたセリフな気がしてなんだか心に残った。 先生は正しいことを教える為に先生になったんじゃないんだ。 先生はたいせつなことを、教えたいんだ。 っていうくだりも好き。 表面だけ見て正しいとか間違いとかで判断せず、核心に触れてたいせつなことを教えてくれる。 「嘘をつくのは、その子がひとりぼっちになりたくないからですよ。嘘をつかないとひとりぼっちになっちゃう子が、嘘をつくんです」 「嘘は、悪いことじゃなくて、寂しいことなんですよ」 このセリフも好き。 村内先生、ステキすぎ。

    1
    投稿日: 2014.10.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『ふつう』の幸せを持っていない、『みんな』からはみしてしまった特別な子を救うために来た非常勤講師。 吃音(きつおん)が強く聞き取り辛い彼の声は、耳よりももっと深い、心の奥に染み込む。 「ひとりぼっちが二人いれば、それはもうひとりぼっちじゃないんだ。だから、ひとりぼっちのそばにいるもう一人のひとりぼっちになりたいんだ。」 そう話す彼は紛れもなく、「みんな同じように」を強いる現代社会についていけなくなった子供たちの、本当のヒーローだと思う。

    1
    投稿日: 2014.09.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    中学生の時に、読書感想文を書くために読んで、感動したことをよく覚えていて、たまたま本棚に置いてあったので、また手に取ってみました。 このお話は、吃音でうまく話すことのできない村内先生が、非常勤講師として、学校を転々とし、生徒と出会う話です。 村内先生は、話すことがうまくないから、「たいせつなこと」だけを話す。 作者があとがきで言っているように、ヒーローとしては無力で、不恰好かもしれないけど、でもかっこいいなと思います。別に、熱血なわけでもない。村内先生自身が最後まで生徒の問題を解決するわけじゃない。ただ、生徒のそばにいて、「たいせつなこと」だけを話して、生徒に道を示す…じゃないけど、生徒が自身の道を見つける…見つけさせるのは、すごいと思いました。 また、「間に合う」という言葉がいいです! 私も小学生時代、吃音で自分の伝えたいことを伝えられず、口開けばからかわれると思って、あまり発言できる子供じゃありませんでした。今ではもうほぼ治って、たくさん話すことができますが、以前は病院にも通っていましたが、そう簡単に治ることもなく、とても苦しかったことは忘れません。 村内先生は、自分が吃音でも、そういう自分だからこそ救える生徒がいる。待ってる。と思っていて、教師という発言の多い職業を選んで、すごい勇気だと思いました。 きっと現実では村内先生みたいな先生はいないかもしれない。でも、どこかにいたらいいなと思えました。 また、表紙の何気無く上に書いてある英文がいいです。 My teacher cannot speak well. So when he speaks, he says something important. 重松清さんの作品は、どの作品にも言えることですが、飾ってなく自然に入ってくるのが、とてもいいです!また読みたいと思います。

    2
    投稿日: 2014.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ◼︎2015・1・27 再読 やっぱり好きです。 村内先生、あったかいなぁ( ; ; ) こんな大人に私もなりたい。。。 ◼︎2010・11・10 読了 涙が、ゆっくり流れました。。。 言葉がうまく言えない先生のお話。 中学の非常勤講師。 言葉がうまく言えないから、大切な事しか言わない。 それぞれの孤独、後悔、運命。。。 それをかかえて一人ぼっちになった悲しい心にそっと寄り添い、大切な事に気付かせてくれる村内先生。。。 助けたのでも、救ったのでもなく、間に合った。。。 授業より大切な仕事のある先生。。。 ほっこりと心が温まります。。。

    0
    投稿日: 2014.08.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    中学の頃を思い出させられた。それくらいリアルな描写だった。生徒が主人公、村内先生がキーパーソンのようだけど読む人によって主人公は変わる気がする。 小、中学の頃にいじめの加害者にも被害者にもなった事を思い出した。加害者だった記憶を辿ると今でも後悔と情けなさと申し訳なさばかりが溢れ出す。大人がいじめはだめ!って怒ってもあまり意味はなくて、身を以てよくない事だと知らなきゃいけないんだと思う。学校と家の狭い世界で生きる子供の均衡は崩れやすいけど落ちついて周りを見ればきれいな事ばかりじゃないけど汚い事ばかりでもない。渦中の子供たちにそんなたいせつな事を教える村内先生の話。きっと村内先生も身を以て知ったんだろうなー

    0
    投稿日: 2014.08.03
  • 一人ぼっちだから嘘をつく

    村内先生は“大切なこと”しか話さない。決して優しくない現実の中、話の終わりに希望が見える短編集。私は「カッコウの卵」が一番好きですね。

    1
    投稿日: 2014.07.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編集デスね 成長した生徒の関わりに感動しました。子供の嘘は孤独から来ていること---グアム飛行機の中で読み終わる。

    0
    投稿日: 2014.06.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    国語の教師なのに、うまくしゃべれない先生。でも生徒のそばで、いつも大切なことを教えてくれるとても温かな作品です。こんな先生に出会えてたら・・・By 太陽の太郎

    0
    投稿日: 2014.06.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村松先生は、なぜ、助けを求めている生徒の心が、あれほどまでに解るのか。生徒の頑な心を開かせてしまうのか。本当に大切なことを伝えたいと、本気で大人が思っていれば、生徒も本気で考えてくれるのだろうか。本当に大切なこと事が何なのかを大人がしっかり持っていることが何より大事なのかもしれない。 本当に、重松清さんの本を読むたびに、どうしてこんなに思春期の子の心の中が、嘘っぽくなく、リアルに表現できるのか、謎です。

    0
    投稿日: 2014.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    重松清さんの書く小説は きどってなくて読みやすい。 それでいて、それくらいの年の子の 心情がうまいこと表されてて、 読んでるとそれくらいの頃を思い出してまう。 ほいで切なくなる。 これは私のようなおばさんでなくて 出てくる子と同じくらいの年齢の子に 読んでほしい。 私も中学の頃に こういう本に出会ってたかった。

    0
    投稿日: 2014.04.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    学校という社会の中で過ごしていた時には気付かなかったこと。 窮屈で、息苦しくなって、教室という空間が自分の全てなんじゃないかと思っていたけど、いつかは学校を卒業するし、学校の外には、自分の知らない世界が、まだまだたくさん広がっている・・・。 みんなと西を向いて座り続けるのが辛いと感じている人が、今、この瞬間にもいるのだろうと思う。 特別なことなんてしなくてもいい。 ただ、黙って、そばにいる。 それだけのことで、救われる人がいる。誰かを救うことができる。 ひとりぼっちじゃないことが、人を強く、支えてくれる力になるのだという事を教わった小説でした。

    0
    投稿日: 2014.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私が読んだ後、娘が今読んでいます。 渡した途端ひきこまれるように読み始めました。 初重松作品です。 涙がこみ上げて来るような作品も。 深く心に残る作品です。分かる子なら、小学生からもOKかも。お勧めです。

    0
    投稿日: 2014.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    スーパーマン的な先生が登場して学校での複雑な問題を次々に解決していく短編集。 予定調和の感が否めなく、物語としては退屈だった 教育本ならいいけど

    0
    投稿日: 2014.02.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    村内先生は、中学の非常勤講師。国語の先生なのに、言葉がつっかえてうまく話せない。でも先生には、授業よりももっと、大事な仕事があるんだ。いじめの加害者になってしまった生徒、父親の自殺に苦しむ生徒、気持ちを伝えられずに抱え込む生徒、家庭を知らずに育った生徒──後悔、責任、そして希望。ひとりぼっちの心にそっと寄り添い、本当にたいせつなことは何かを教えてくれる物語。(amazonより引用) 読み終わった後に考えさせられるところがある1冊です。 この人の作品はテーマを分かり易く提示してくれるところが魅力ですかね。そして短編・長編ともに読みやすい。読書入門としては非常におすすめできます。 ただ重松清の作品を読んでいて「子どもはそんな話し方しねーよ!」とは度々思う。「父親」や「おじさん」の描写はすごくリアルになのに。 リアルかどうかはさておき、教育問題って傍から見るとこんな感じなのかとも思いますね。(たけい)

    0
    投稿日: 2014.01.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    よくある『先生が問題のある生徒・クラスを救う』という話とは全く違う。大概そういう物語の先生は熱血であったり、生徒とじっくり話をしたり、お節介だったり、そういうタイプである。 しかし、本作に出てくる村内先生は、生徒と長時間、何度も、深く、話をしない。中には一切喋らない時もある。話したとしても数分程度。とにかく穏やかな先生なのだ。 普通ならば、「いやいや、そんな数分程度で変わるわけないじゃん。どんだけ超人だよ」と思うだろう。でも、読めば分かる。 どう表現して良いか、語彙が少ない私には難しいけれど、暖かい春風のような先生なのかな。と思う。 ふと暖かい風が吹いて「あぁもう春なんだな」と分かるように、村内先生の一言であったり、表情だったり、動作で「あぁ、こういう事なんだな」と生徒自身で気付く。 考えさせられるでも、教えられるでもなく、自主的に気付くところに導いてるのかなと感じた。 押し付けがましくない、説教臭くない、でも導いてくれる、そういう先生が日本にたくさんいると良いなと思った。

    1
    投稿日: 2014.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    無理に話さなくてもいい。大切なことをちゃんと話して、大切なことをちゃんと聞いてあげればいい。 ひとりぼっちの心に寄り添ってくれる小説。

    1
    投稿日: 2014.01.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    2014/1/6 2014年の記念すべき1冊目はこれ。 1冊目にふさわしい温かな物語。 今年はこの本のように優しい1年になるといいな。 村内先生はもちろん素敵なんだけど、先生のような人を認めているほかの先生たちも結構すごい。 村内先生のような見えない能力を認めて受け入れるのって結構難しい。 現実にいる大人は自分の理解できないものは間違いだと決めつけて相手を非難したりバカにしたりするから。 そして集団によればそういう人のほうが強かったりするから。 中学校の延長みたいな集団もたまにある。 ただ精神的にも物理的にも逃げ場は学生時代よりたくさんある。 村内先生のようなヒーローがいなくても、せめて周りの先生方のような人たちがたくさんいれば、この世はもっと住みやすいだろうな。 たぶん現実の学校では村内先生は受け入れられない。 能力を認められる受け手がいない。 村内先生が忙しくて食べていけるこの本の世界は現実よりは優しい。

    1
    投稿日: 2014.01.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1人の先生を軸に進んでいくスタイルのショートショート。 どの話も心が温まります。 重松さんのショートショートはとても暖かい気持ちになれるので、本当に好きです。

    0
    投稿日: 2014.01.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「『たいせつ』は、すごく、たいせつなの」 「正しくなくてもたいせつなことだって、あるんだ。でもたいせつじゃない、たいせつなことは、絶対にないんだ。たいせつなことは、どんなときでもたいせつなんだ。中学生でも高校生でも。おとなでも子どもでも。」 「ひとりこぼっちが二人いれば、それはもう、ひとりぼっちじゃないんじゃないか、って先生は思うんだよなあ。先生は、ひとりぼっちの。子の。そばにいる、もう一人の、ひとりぼっちになりたいんだ。だから、先生は、先生をやってるんだ。」 「でも、その力の抜けた苦笑いが、俺の幸せだ。俺は智恵子と食べるめしが、世界でいちばん美味いと思っている。ぜんぶ出来合いのおかずでも、コンビにの総菜でも、かまわらない。目の前に智恵子がいて、まだ食べ始めたばかりなのに「お代わりあるよ」「お代わりしてね」と何度も言って、にこにこ笑う、それだけでいい。」 「嘘をつくのは、その子がひとりぼっちになりたくないからですよ。嘘をつかないとひとりぼっちになっちゃう子が、嘘をつくんです。嘘は、悪いことじゃなくて、寂しいことなんですよ。」 「もしも嘘をついたんだったら、それは、寂しいことだから、そばにいてやらなきゃ。教師は、なにがあっても、どんなときでも、どんな生徒でも、その子をひとりぼっちにしちゃいけないんですよ…。」 「おまえの。手のひらは、もう。嫌いななにかを握り。つぶす。ためのものじゃないんだ。たいせつななにかをしっかりと。つかんで、それから。たいせつななにかを優しく。包んでやる。ための。手のひらなんだよ。」 「俺、巣をつくるカッコウになったから。」 「それでね、大好きなひとが、一緒にいて、よろこんでくれたら、わたしたちもうれしいじゃない。」

    1
    投稿日: 2013.12.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    学校ものはあまり興味がなかったが、友人に勧められて手に取った。 短編をひとつ、ふたつ、と読むごとに、気持ちが柔らかくなっていくのに気付く。 「ひむりーる独唱」でじんときた。 孤独なのは、みな同じだ。 そばにいる、ということの重みを噛みしめる。

    0
    投稿日: 2013.12.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村内先生を軸の話が数話。 疾走ぽい暗い話を求めて買ったけど、これはこれでよかったかな。 村内先生の言葉ひとつひとつが丁寧で、とくに思春期の子どもには響くのだろう。 村内先生の飾らない素直な言葉が好きだ。

    0
    投稿日: 2013.12.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    問題を抱えた生徒たちと、その生徒たちに寄り添う非常勤講師の話。 中学生という多感な時期にさまざまな問題を抱えた生徒が、各話に登場する。生徒たちに寄り添うのは、吃音でうまく話すことができない村岡先生。そんな先生は、「たいせつなこと」しか話さない。 心のどこかに少しでも「孤独」を抱えている人ならば、この本を読んで何か心に残るものがあるだろう。 強がって、威張って、でも本当は寂しくて。それに気付いて欲しいような、気付かれたくないような。もし私の側にも、私の孤独に気付いて理解して、寄り添ってくれる人がいたならば。そんな想像をさせられて、中学生という時期に村岡先生に出会えた登場人物を、少し羨ましくも思ってしまう。 私にとって、涙なしには読めない作品であった。

    2
    投稿日: 2013.12.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いじめられてたり、自己表現できなかったりする子どもたちのお話。とても面白く読みやすかったのであっという間に読み終えてしまいました。

    0
    投稿日: 2013.12.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    寂しい子どもたちの心の隙間に気づける大人が どれだけいるだろう。 信じて そばにいることや、多くを語らず 大事なことを伝えること。 当たり前なのに なかなかできない。 不格好さを隠さずに 伝えようとする村内先生に 救われていく子どもたちの 純粋さに 泣けました。

    2
    投稿日: 2013.11.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ブクログて評価が高かったので読んでみた作品 いつも思うけど、何で重松さんはこんなにも上手く 思春期の子供の感情を表現してくれるんでしょうね(笑)? 大人になれば簡単に分かる事なのに あの時の私には理解出来なかったんだよね~と懐かしくなりました 私は村内先生に出会いたかったとは思わない位 素敵な大人達に囲まれた「普通」を生きていたんだと感謝しました カッコウの卵は泣けました

    0
    投稿日: 2013.11.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吃音の先生に出会う生徒目線でのお話。「先生は大事なことしか喋らない。」「間に合って良かった」 この二つの言葉がとてもとても美しいし、軸になります。

    0
    投稿日: 2013.11.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮台真治の14歳からの社会学にて推薦されていたため、チェックしてみた。 悩みやイジメの問題について、真摯に書かれた小説だと思う。 各ストーリーの最後に救いがある事がとても良い。現実ではどうだろう。

    0
    投稿日: 2013.10.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村内先生は良いけれど、そのほかの先生のレベルの低さにやりすぎ感をかんじた。それはさておき、嘘をつく子供は寂しくて、一人ぼっちになりたくないからうそをつく、嘘をつくことは悪いことではなくて、寂しいことなんだ。私もそうだと思う。

    0
    投稿日: 2013.10.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「助けたい」じゃなくて「間に合いたい」って言葉なのがいいなぁと思う。 重松さんの作品はいつも重いテーマを扱いながら読後の後味が苦くならないところがすごい。でも今回は最後の二作辺りで村内先生の存在が「どこかに居そうな(居てほしい)先生」から理想的な虚像へと変わってしまった気がして残念でした。こちらを読む前に映画化された青い鳥を観ていたんですが、うまいこと一本の作品としてまとめられているのでオススメです。

    1
    投稿日: 2013.09.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    教師もの。吃音の教師が主人公。上手く話せないからこそ、主人公の優しさが、心にじんときます。こんな先生に出会いたかった。こんな人に私はなりたい。

    0
    投稿日: 2013.09.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    学生時代にこんな先生がいたらなぁ。本当に大事なことしか言わない村内先生の言葉は心に染みる。村内先生みたいな先生がいれば多くの子どもたちが救われるのに。2011/051

    0
    投稿日: 2013.09.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    重松さんらしい温かい作品。 吃音の先生が、色々な理由で心がひとりぼっちになった生徒に「一人じゃないよ」と伝える話の短編集。 長編好きなので、一つ一つの話をもっと広げたり掘り下げたくなるけれど、 気持ちよく読書出来ました。

    0
    投稿日: 2013.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あったかいお話。 安心して読めました。 たくさん、心が動いて、たくさん、泣いた。 この本、好きです。 大切にしたいです。

    0
    投稿日: 2013.09.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これはちょーよかった! 吃音の先生に関わる中学生の目線で描かれてて中学生の気持ちよくわかってるって思った(*´∀`*)

    0
    投稿日: 2013.08.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やっぱり感動! 重松さん。。。 涙の量の順番は カッコウの巣・静かな楽隊・ハンカチ・進路は北へ...か! 「静かな楽隊」のトロちゃんと「進路は北へ」の古川さんが愛しい。。。

    0
    投稿日: 2013.07.21