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総合評価

433件)
3.9
78
200
98
12
1
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    このレビューはネタバレを含みます。

    4作目にして初の短編集。スピンオフ的な短編集はあんまり好きじゃないのですが、これは本編より面白いのではないか?と思うくらいおもしろかったです。ちょっとずつ進んで行くえるとホータローの恋が軸となっているので、短編集というより、一本の長編になっているからかもしれませんね。でもまさかホータローがえるにプロポーズしそうになるまで変わるとは予想しませんでした。チョコレート事件で、里志は今年も摩耶花から逃げたようで、結局思いを告白してしまったような形となってしまいました。二人の草食系男子が恋愛に目覚めていく予想外の展開に驚きつつ、成長する姿を楽しめました。

    0
    投稿日: 2012.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ第4弾。 短編集。高校入学当初から翌年の春休みまでの1年間。 本編よりも恋愛色高い。皆の感情がシリーズ比全開すぎて驚いた。 ■やるべきことなら手短に まだ出会ったばかりの、千反田えるの真っ直ぐな好奇心と、折木奉太郎の信条のゆらぎ。保留のある先。 ■大罪を犯す 千反田の怒りの正体。先生の勘違い。 ■正体見たり 夏休みの温泉。古典部の面々で。きょうだい。 ■心あたりのある者は 11月1日。放課後の校内放送から推理。なんだかわからない。 ■あきましておめでとう 正月。振り袖。十文字かほ。 ■手作りチョコレート事件 チョコ。ちょっと酷いと思ってしまった。でも葛藤があって。 こだわらない、と決めたのにこだわりを持ってしまうことへの矛盾。 ■遠まわりする雛 雛と桜。奉太郎の心の変化。 奉太郎、無頓着かと思いきやいつもこんなことを考えていたんだ。 どうやら奉太郎の薔薇色はすぐそこに迫ってきているらしい。 そして、里志と摩耶花の進展も。 ★引用 保留。 その言葉は、不思議と、すとんと腑に落ちた。なるほどと思った。千反田が来て、あの無類の好奇心を発揮して、そして時間が彩られることに対して俺は保留した。その言葉はまったく適切だ、と思った。 保留の先に何があるのかぐらい、俺にもわかる。 「折木が怒るわけないじゃない」 「温厚だからですか?」  ううん、とかぶりを振って、 「怒ることも満足にできない、人間として寂しいやつだから」 だから千反田は、尾道の間違いにも三分の理があると考えたがった。そして、怒ったのは自分のミスだったと思いたいから、自分の怒りの理由を知りたかったのではないか。 千反田えるとは、そういうやつではないか? 小豆を入れて、上下を縛った袋。それを見て、信長が叫ぶ。「これは『袋のねずみ』ということか! 背後の浅井が裏切った!」。 俺には最初からわかっていた。千反田の言うきょうだいが、幽霊の類だと。近寄れば枯れ尾花になってしまうと、知っていたのに。 「わかりました。仮に、折木さんが事実を言い当てることが多いのは、折木さんが有能だからではなく、幸運だからだとしておきましょう。ですが推論……、膏薬をくっつける、ですか、それができるのはそれだけで一つの才能だと思いませんか? 蒔いた種が実るかどうかは運だとしても、種を蒔くことができなければ話にはなりませんから」 歩き出した背を見ながら、いくら俺でも、似合っているよの一言ぐらいは言えたのではと思った。 これは俺には判断がつかない世界だと、俺は判断した。千反田が、ここで大声をあげた場合に起こるかもしれない風評を気にするのが、正当な心配なのか杞憂なのか、俺にはわからない。 ふと、ほんの一瞬だけ、それをさみしいことのように感じた。 どうせ姉貴のろくでもない冗談だろうと蓋を開けると、中には板チョコと走り書きのメモがそれぞれ一枚ずつ。メモを見る……「板チョコ一枚おみやげです。折木供恵よりふるえる哀をこめて」。 「なにしろ、それだけ勝ちたがって、勝ってもつまらないんだから始末におえない。そのころはなんでかわからなかったからいろいろ考えたけど、馬鹿だね、面白い勝ち方をしなきゃ面白いもんか。で、ある日、僕はそれに飽きた。こだわることをやめた。いや、違うな。こだわらないことだけにこだわるようになったんだ」 省エネでは色恋沙汰を扱えない。里志が手作りチョコレートを破壊した動機と、一脈通じるところがある。しかし、似て非なるものだ。決定的に違う。里志がためらうのは伊原のためだ。 やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。この省エネ主義が、致命的に脅やかされている。そんな予感だけがあって、それがなぜなのか、言葉にできない。 ただ俺は、ひたすらに、これはしまった、これは良くないぞと思っていたのだ。 俺はいま、千反田の表情を見たかった。いまこの場所で、紅を差し目を伏せている千反田を正面から見られたら、それはどんなにか……。 「折木さんに、紹介したかったんです」 このとき、俺はかねて抱いていた疑問について、一つの答えを得た。 俺はこう言おうとしたのだ。「ところでお前が諦めた経営的戦略眼についてだが、俺が修めるというのはどうだろう?」。 しかし、どうしたことか。言おうと思っているのに、その実、ぜんぜん言える気がしないのだ。 こんなことは初めてだった。そして、初めての経験は、これまで解き得なかった疑問を解く大いなる鍵となる。

    0
    投稿日: 2012.05.26
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    氷菓の短篇集。 「あきましておめでとう」と「遠回りする雛」が良かった。 この2作品、京アニがどう料理してくるか楽しみだ。

    0
    投稿日: 2012.05.23
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    これだけ持っていなかったので、特大帯がついてる今買ってしまおうと買っちゃいました。(帯は一応帯らしく、表紙よりほんの少し小さいという事実を知った) 短編で、読みやすいです。 個人的には、は!となった『心あたりのあるものは』が好きです。 どうしても読みやすいので、ぱーっと読んでしまい、ほぼ話を忘れてしまう自分が悲しいです。 最後の気持ちのとこもすっかり忘れてました。

    0
    投稿日: 2012.05.23
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    古典部シリーズ、一年目の総括ともいうべき、短編集。 春から夏、秋、冬、そして巡っての春まで、緩やかな変化と共に。 春休みの雛と桜の対比が、美しく。 - 折木さんに、紹介したかったんです この言の葉にこめられた想いは、無意識の発露でしょうか。 ん、二年目の物語が楽しみです。

    1
    投稿日: 2012.05.23
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    古典部シリーズ短編集。6話目の「手作りチョコレート事件」、7話目の「遠まわりする雛」など、古典部メンバーの 関係も微妙に変わってきたみたいです。春ですねー。

    0
    投稿日: 2012.05.20
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    短篇集。前巻と時系列が繋がっておらず、早いものは千反田えるとの出会いの直後から春休みまで満遍なくある。 全体的に謎解きよりも青春色が強い一冊。

    0
    投稿日: 2012.05.18
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    なんかわからないけど、嵌まる! 今回は短編集だったけど、早く続編が読みたい。 2冊目で切らなくてよかった。

    0
    投稿日: 2012.05.13
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    手作りチョコレート事件が特に好きです。今まで掘り下げられなかった里志と摩耶花の関係性が本当に遠回りだなと。

    1
    投稿日: 2012.05.10
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    『手作りチョコレート事件』が好きです。甘すぎず辛すぎず。 今巻はミステリーというより青春モノにカテゴライズしたくなります。ゆっくりゆっくり、ちょっとずつ変化していく人間関係が堪りません。詳しく書くとネタバレになってしまうので、米澤先生の描くキャラが好きだ!って人は是非読んでほしいです。

    1
    投稿日: 2012.05.09
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    古典部シリーズ第4部作。今回は短編集で、時系列が今までとは違い、1年全体を通した話。時間と共に変化する古典部メンバーの距離感や心境。あぁ、なんか青春って感じ。今作はミステリーよりも、古典部メンバーの心境の変化が楽しめた。タイトルの「遠回りする雛」にあるように、劇的ではなく、ゆっくりとした変化。お洒落だと思う。

    1
    投稿日: 2012.05.06
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    20120504 シリーズ4作目。短編集。時を経るごとに主人公達の心情の変化、人物の距離感があらわれている。主人公よりもその友人である福部のキャラクターが生きている。

    0
    投稿日: 2012.05.04
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    古典部シリーズの一年を補完する短編集。 登場人物のたちの人間関係や考え方、環境などの移り変わりをゆっくりと追って行った、そんな一冊。 色々とミステリに絡めてくるやり方は、ミステリ初心者にとっては嬉しいもので、慣れ親しんだ人にはニヤリとさせるものがあるんじゃないかな?物足りないと思う人がいるのも事実だろうけど。

    0
    投稿日: 2012.05.03
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    短編集。 アニメにもちらちらとこの中の話が出ていたような気がする。 次を早く読みたくなる。 ハードカバーは買いたくないが仕方ないか。

    0
    投稿日: 2012.04.29
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    古典部シリーズ第四作。 中編集。氷菓事件の決着の前から、クドリャフカの順番の後まで季節を巡りながら描かれる。 中編故にミステリ的な謎は浅いながら、青春の雰囲気と言う意味では一番好きな巻。 四巻まできて初めて、千反田えるが魅力的に思えた。 一番好きな作品はタイトルでもある『遠まわりする雛』

    0
    投稿日: 2012.04.23
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    古典部シリーズ4作目。短編集なのだけれど、これまでの人間関係に深みが出てくる作りになっています。彼らの恋模様はどうなっていくのか、シリーズの続きに期待です。

    0
    投稿日: 2012.04.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ第四段。少しずつ変わっていく人間関係。 恋愛要素と言ってしまうと少し乱暴に感じるくらい、ささやかな、でも全人的な変化。時間が経つということは、変わらずにはいられないということ。奉太郎の変化が、これからどのように古典部を変えていくのか、そして奉太郎自信を変えていくのか。 シリーズを通じて、学生生活という夢の美しさと、もうそこには帰れない切なさが、めいいっぱい表現されている。古典部のそういうところが好みです。 自分自身の生活信条というものに、自分から反しなくてはいけない事態が生じたら。そういう事態として持ち上がってきた恋愛(奉太郎の言葉でいうなら、「色恋沙汰」)。今まで積み上げてきた自分でなくなることを選ぶのか、傷つけたくない相手であっても裏切ることを選ぶのか。里志はもう自覚している、そして迷っている。奉太郎にも、迷いのときがもうすぐ訪れるだろう。

    0
    投稿日: 2012.04.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ■古典部シリーズ4作目。 ■時系列がさまざまな短編集。彼らの高校1年生の生活も本作で終了。 ■1年間の古典部生活を経て、彼らが少しずつ変化しているのが分る作品。 ■印象に残ったのは、「あきましておめでとう」「手作りチョコレート事件」「遠まわりする雛」 ■しかし、奉太郎が恋してしまうと、今までみたいなさばさばさくさくした感じにならないんじゃないかと若干の不安が募る。

    0
    投稿日: 2012.04.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ4冊目。 本編の事件たちの合間に起こる小イベントを題材にした短編集ながら、古典部メンバーが2年に進級するまでの橋渡しのエピソードも収録されていてこれを読まずに先に進むのは勿体無い。 一年を通じて変化していく4人の関係を追えて楽しかった。 ホータローの千反田えるへの興味が恋に昇華されるのか、ただの興味のまま終わるのか。 ますます4人から目が離せない。

    0
    投稿日: 2012.04.09
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    短篇集。 まぁ読み易くはあった。 時系列というか時節をそれぞれ変えていて面白かった。 が、総じて微妙。あるいは並以下。 なんかこれを作品として売るのは如何なものかとミステリ素人の感想でした。 なんていうか話のタネというかネタというかそういうのがどうでもよすぎて興味を引かれない。 そんな感じ。

    0
    投稿日: 2012.04.06
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    一言。 ホータローよ、まじでか。 としか、言いようが無い。 これは、私の女子の好みの問題でありますが…。

    1
    投稿日: 2012.04.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ三作目。が、これまでとは違い中篇の連作になっていて、時間的には第一作「氷菓」の前から始まり第二作「愚者のエンドロール」第三作「クドリャフカの順番」をはさみ、本著表題作が主人公たちの高校一年生最後のエピソードになる。 このことが最初わからず「あれ、時間が戻ったのか、それとも以前のは中学生の話だっけ」と勘違いした。 これらすべての作品が矛盾せずに成り立っているのか少し疑問だったが、これまで図書館から借りて読んできているので確かめることはしなかった。 表題作中千反田えるが「今日は大変でした。ずっと我慢していました」と言い、何のことかと思えば「(一日)ずっと気になっていたんです」といったときは電車の中で吹き出した。

    0
    投稿日: 2012.03.30
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    高校生らしくない高校生達が最も高校生らしいと感じた第四部。 短編集なのであっさりとした謎になっているけど、その分古典部員達の個性が伺える作品。 私は遠まわりする雛が一番好きなかな。 奉太郎とちーちゃんの微妙な変化もよかったけど、ちーちゃんが最後に奉太郎に話したシーンも好き。 次作も早く文庫化して欲しい!

    0
    投稿日: 2012.03.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    チョコレートの短編が一番好き。男心は意外と複雑なんだね。しかし、やはりこの作品の登場人物みんな、高校生のもつ語彙力じゃない! 古典部から二組のカップルが出来て欲しいような。でもそれだとお決まりのような。なんにせよ次回作も楽しみ。

    0
    投稿日: 2012.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ジャンルとしては、青春ミステリー。米澤穂信氏の小説は、ボトルネックはじめ氷菓 愚者エンドロール クドリャフカの順番を読了。シリーズものの4作目でもあるこの作品が一番面白く思えた。主人公の推理力もさることながら、高校生とは思えない表現を用いる登場人物。そのなかで高校生であるがゆえの言葉にしにくい気持ちもうまく描かれてた。

    0
    投稿日: 2012.03.11
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    一話一話読むごとに古典部のメンバーと時間を共有できるような短編集。最後の「遠まわりする雛」で予想外の胸キュン。

    1
    投稿日: 2012.03.08
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    短編物のため、区切りがつけやすかった。最後の遠回りする雛は、意外性があって面白かった。これで終わってしまうのは寂しい。

    0
    投稿日: 2012.03.08
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    「古典部」の一年間を描いた短編集。ミステリーにおける様々な技法が披露されている。個人的には「大罪を犯す」が好き。

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    投稿日: 2012.03.05
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     〈古典部〉シリーズの今までの3作での出来事の間や、『クドリャフカの順番』での文化祭よりあとの時系列での話が書かれた短編集です。最初の話が4月頃で最後の話が春休みなので、ほぼ1年間の出来事が書かれています。  あとがきでも書かれているように、いろいろなミステリーのジャンルの話が入っています。  奉太郎と千反田が納屋に閉じ込められてしまって脱出を図る話なんかが、けっこう面白かったです。  あと、今回は古典部のみんなの心情とかに、いつもよりも焦点が当てられていたように思います。

    0
    投稿日: 2012.03.03
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    古典部シリーズ。相変わらず軽く読める推理モノとして秀逸。さらに本作は恋愛・青春エッセンスが多分に入ってきて興奮。次も楽しみ。

    0
    投稿日: 2012.02.26
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    おもしろかった! でも内容が薄いっ!! ライトノベルかと思った。 アニメ化するらしいけど、向いてる感じする。 続編でるのかなー?もう完結した感がある。

    0
    投稿日: 2012.02.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ4作目。今回は古典部に入部したてから、その一年の終わり(春休み)までを、夏休みの合宿や初詣にバレンタイン、春のお祭りなどのイベント事を織り込んでの短編集の形の一冊。 ミステリ部分は日常に溶け込んでしまいそうな地味なものだが、そこに主人公たちの心の動きが重なり、トリックそのものよりも、“何故、そういうことをしたのか”という理由の部分が主に語られるところが相変わらず良かった。奉太郎と千反田、里志と摩耶花の関係の深まり(というより、確かに存在した関係の線を主人公たちがなぞる、その分だけ凹んだ線、のような)、奉太郎と里志の関わり方も心地よいもどかしさがあっていい。

    1
    投稿日: 2012.02.23
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    『つまらない話でも面白がって聞くことが円滑な人間関係形成の第一歩だよ』 『省エネ主義とは正反対に位置するこの精緻な細工を見て、粘り強さや出来栄えへのこだわり心の襞で感じ取ったところで、何か一言ないのかな』 『異文化との接触はいつでも刺激的だと思います』 『素直な感想で、たいへんよろしい』 『「死体を隠すなら戦場」効果も期待できるよね』 『たとえば、傲慢なところがまったくない人というのは、自信がない人のことじゃありませんか。誰からも強欲と言われない人は、きっと家族を養うことも難しいでしょう。世界中の人が誰にも嫉妬しなければ、新しい技術が生まれるとは思えません』 『そうですね。どんなことにも怒れないとしたらたぶん、何も好きになれないんじゃないでしょうか』 『…それなら戻ることはあっても、進むなんてありえないじゃない。脳味噌使ってよ。脊髄反射で喋ってないで』 『折木にこないだみたいなこと期待してるなら、あんまり当てになんないよ。そいつ、前世がキリギリスだから』 『折木さん…。なんだか、きなの匂いがしませんか』 『…千反田。それは「きな臭い」でひとかたまりの常套句だ』 『でも、でもでもですよ、それはありえません現実的ではありません論理的ではありません破綻してますカタストロフです!』 『人の視点から見ると確かに参拝だが、神の視点から見ると、仕事依頼がベルトコンベア式に運ばれてくるようなものではなかろうか。「健康で過ごせますように」や「世界人類が平和でありすように」ぐらいのスタンダードな祈りならともかく、「爺さんの病気が良くなりますように。あ、でも、気が弱くなったところは元に戻らなくてもいいです。あと、子供の受験が成功じすように。正確には私学は落ちて公立が通りますように」などの入り組んだ願いでは、先方も把握するだけで一苦労だろう。』 『凶のみくじは珍しい。珍しいものはめでたいものだ。だから、凶のみくじはめでたいものだ。完璧な三段論法により、こいつは春から縁起がいいや、ということになった。』 『何を目的にしているのかもわからない謎の古典部に入部ふることになったのは、詩的にいえば運命の悪戯であり散文的にいえば事の成り行きの結果だ。』 『伊原は笑顔を浮かべた。いや、そんか爽やかなものではない。大仰な表現をするなら、「彼女の喉がくつくつと鳴るのに私は慄然とし、背に冷たい汗が浮かぶのを止めることはできなかった。かの少女の口許には、暗い情熱への歪んだ悦びが滲んでいた」とでもなろうか。』 『中央教育審議会略して中教審の答申によれば、近ごろの子供はゲームばっかりしてるそうだよ。なら、近ごろの子供としてはゲームの一つも嗜まないと教育上問題だ』 『裁きの日はやってくる。どれほど多くの人間がどれほど真摯にその到来を妨げたいと願っても。時は止まらず、暦もまたしかり。それが許せないならば光速で走るがいい、誰も止めはしない。』 『板チョコ一枚おみやげです! 折木供恵よりふるえる哀をこめて』 『…俗説に、生物は自らの遺伝子を残すため、つまりは子孫を残すため存在するという。恋とは昇華された繁殖欲求であるという。その観点から言えば、俺はまだ生物として不完全なのかもしれない。』 『で、ある日、僕はそれに飽きた。こだわることをやめた。いや、違うな。こだわらないことだけにこだわるようになったんだ。きっかけは、もう忘れたよ。』

    1
    投稿日: 2012.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これは良かった。古典部シリーズで今のところ一番好きかもしれない(既読は文庫のみ)。7つの短編集の形を取っているが、全体を通して一つの大きなストーリーになっている。既刊三作品の間の時を縫うように、最初の出会いの春から、二回目の春までをつなぐ古典部の一年が綴られている。 表題作であり最後を飾る作品「遠回りする雛」が一番美しく、ホータローの「省エネ主義」の裏に隠れた臆病さに感じ入るが、これも、古典部メンバーの心の動きを積み上げてきたそこまでの短編6作があっての感動かなと思う。一編一編読み終わったあとに残るやるせなさが好きだ。 高校二年生になった古典部部員の生活が楽しみ。 (ミステリ部分それ自身には微妙なものもあるけれど、主眼は古典部メンバの心の移ろいなのかな、と思った)

    0
    投稿日: 2012.02.18
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    ホータローとえるの関係の進展のなさが、他の青春小説らしからぬ魅力だと思う。短編だけど、キャラクターの魅力が表れている点ではシリーズ一。

    0
    投稿日: 2012.02.15
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    今回は7つの短編集になっています。 現在まで出版されている三作品の時間的な合間を埋める七篇の短編を収録。 今までの作品中一番、青春小説の色が濃くなっているように感じました。 登場人物の描写がしっかりと描かれていてより古典部シリーズが好きになりました。 逆に今作はミステリー要素は少し落ちていると思います... しかし、古典部シリーズのファンだったら間違いなく楽しめます。 収録された短篇は、単体でも十分楽しめる感じの作品。 でも、まだ読んだ事のない方は是非シリーズ通してからこの作品を読んで頂きたいと思います。 どうしても...と言われるならシリーズ第一弾の『氷菓』を読んでからこの作品を読んでみて下さい。 味わえる奥深さが違ってくると思います。

    0
    投稿日: 2012.02.15
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    「古典部」シリーズ第四弾。 主人公達の入部からの1年間で、ここまで語られなかったエピソードが短編集的に納められています。 ちょっと、こういうのってズルいと思います。 だって・・・気に入った映画やドラマとかの“未公開シーン集”みたいで楽しいんだもん!(^_^;)

    1
    投稿日: 2012.02.11
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    ミステリとライトノベルの融合が心地よく、ひきこまれてしまう。 千反田さん、萌えますねぇ。ホータローじゃなくてもついていってしまいそう。 ただし小説内に限り。実際にこの子といたらイライラして、空回りすると思うので。

    0
    投稿日: 2012.02.10
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    たしか宮部みゆきの「我らが隣人の犯罪」の解説にもあった一説だと思うが「短編小説」というのは非常に難しい。それが推理ものなら尚更だと思う。余計なものを削ぎ落として、謎の提示、解決をしなければいけないからだ。 この「遠回りする雛」はそんな短編の推理ものを集めた良作。古典部シリーズの4作目でこれまでの長編とは違い、季節毎に起こるちょっとしたトラブルや事件を解決して行くストーリー。 古典部シリーズの一つの大きな特徴として「季節性」をきっちりと持たせている点があると思う。 このようなシリーズ物は時間軸をあまり意識せず事件などを詰め込んで行く傾向があるが、高校3年間という時間軸と季節感をしっかりと持たせストーリーを持たせている。だからこそ単純な推理の面白さだけでなく、どことなく切ない青春小説の一面も感じることができる。

    0
    投稿日: 2012.02.03
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    古典部シリーズ久々の短編集。とにかくすべて奉太郎のひらめきと省エネッぷりが際立った一冊だったかと。 特に表題作と「あきましておめでとう」が私的にはお薦め。

    0
    投稿日: 2012.01.24
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    体調を崩した主人公が偶然(?)辿り着いた、深泥丘病院という謎めいた病院を中心に、主人公の周辺で起こる不思議な出来事を描いた、連作短編集です。 「ああ、これこれ」という、ある種爽快感の漂う、私の大好きなタイプのホラーです。 『眼球綺譚』を読んだ事のある方なら、「あ!」と思う場面もあります。

    0
    投稿日: 2012.01.22
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    年末に本棚を整理してたら出てきた未読本。米澤穂信さんの「古典部」シリーズの四作目で短編集になってます。「古典部」シリーズを読むのは久しぶりでしたが、エンターテイメントって感じの軽い文体なのに、所々教養のある感じがおしゃれですね。 短編集なので、いろいろなミステリーの仕掛けがあって面白いです。個人的には「あきましておめでとう」が好きでした。どの話も余韻が残るようにラストの部分が描かれていて、これまたおしゃれです。 「手作りチョコレート事件」と、表題作でもある「遠まわりする雛」では、登場人物たちの関係に変化も訪れ、青春っぽさが増してきました。シリーズ五作目の『ふたりの距離の概算』も早く読みたいです。いつ文庫化されるか…

    0
    投稿日: 2011.12.24
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    短編集。 シチュエーションが良い。 解決より誤魔化しが目立つような気がする。 学園物には必要なのかもしれないが、恋情を描写されると…もだもだ感。

    0
    投稿日: 2011.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ第4段です、高校入学から春休みまでの一年間を、過去3作品の合間を埋めるべく短篇集としてまとめています。 読み初めは、ホータローの省エネ主義のやる気のなさと高校生離れした誤謬散乱する会話にやや食傷気味でした。 ミステリ的見地からは、明解なロジックから導き出された推論が、最後のピースを埋めるごとく物語を成立させていて、満足できる内容です。 が、高校生を主人公に据えたシリーズで、最終章を迎えた時に(おそらくですが)どんな着地点を作者は考えているのか?と想像すると、なんとなく不安な気持ちを抱かずにはいられない…そんな序盤でした。 そんな風に思いながらページもなかなか進まなかったのですが、終盤に入りそのような不安を一掃するべくストーリーはダイナミックに加速していきました。 4人の男女の人間関係においての加速ゆえミステリ的には特筆すべきではないと思いますが、青春モノのシリーズ的には、おそらく迎えるであろう最終章が甘酸っぱい?ほろ苦い?はたまた…?と、読者の妄想掻き立て次作への期待新たにさせてくれる仕立てでした。 ホントに省エネというより怠け者のホータローが気付いた自分の気持ちと、そのとまどい、それが里志と麻耶華の関係にまでフィードバックされて、序盤のダラダラ感もここに至る伏線だったのでは?と思えるほどでした。 文庫版には作者のあとがきがありました。それによると今作は『時間』をメインに据えているとのこと、来たるべきシリーズのラストにおいて時間の経過によって起こる変化を読者は期待し、その変化を作中のキャラ達が気付いた作品だったと思います。 次作『二人の距離の概算』は既刊となってます、古典部の4人はどうなっていくのか…

    1
    投稿日: 2011.12.01
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    1学期、夏休み、2学期、冬休み、3学期、春休み…、 の構成が面白い。 少しずつ距離が縮まる感じが青春だなあ~。

    0
    投稿日: 2011.11.30
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    米澤穂信の古典部シリーズ第4作。 謎を解決することによって登場人物たちの心が揺れ動いていく、というような今までの感じもありつつ、今回は短篇集として長い時間の中での変化も描かれていて、また違った面白さがありました。 次作が待ち遠しいです!

    0
    投稿日: 2011.11.14
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    読後に頭に残っていたのはチョコレート事件と、遠まわりする雛。やはり恋愛がからむと面白い。これまであまりそちらの方面に話が向かなかったのでなおさら。

    1
    投稿日: 2011.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    千反田さんがいちいち可愛いなぁ。 そしてついにホータローにもフラグが立った感じ。 しかし、この作者が色恋沙汰を書くときは決まってバッドエンドしか見えない気がする・・・。 里志もホータローもそうなりそうで、この先が不安だ。

    0
    投稿日: 2011.10.19
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    「しかし、どうしたことか。言おうと思っているのに、その実、ぜんぜん言える気がしないのだ。こんなことは初めてだった。そして、初めての経験は、これまで解き得なかった疑問を解く大いなる鍵となる。」(「遠まわりする雛」より) 古典部たちの1年が7つの短編に分かれて登場。 物語の中で、関係性が少しずつ、少しずつ変化していくさまが愛おしい。 当然ながら春では、全くお互いどんな人間なのか手探り状態だったものが、夏、秋、と季節を経るごとに人となりが分かってきてだからこそ気づくこともある。ということが、短編を通してよくわかる。 その様子が、いじらしくてとてもいいのだ。 特に、最後の表題作は、にんまりしてしまった。 とても良かった。 「やるべきことなら手短に」 「大罪を犯す」 「正体見たり」 「心あたりのある者は」 「あきましておめでとう」 「手作りチョコレート事件」 「遠まわりする雛」 【9/17読了・初読・市立図書館】

    3
    投稿日: 2011.09.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ第4弾。今回は短編形式でしたが、全体を通してキャラクターの心が動いている様子が伝わってきてにやっとさせられました、かなり。 これを読んでいて、奉太郎って何だかんだでいい人じゃん!って思いました。そんな奉太郎にこれからも青春ミステリしてほしいです。 次が楽しみ!! そして、言わずもがな話の方も楽しめました。「遠回りする雛」も好きですが、「あきましておめでとう」も好きです。

    0
    投稿日: 2011.09.04
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    シリーズの短編。季節感のある作品に好印象。だが、もはや古典部という設定は関係無くなっているのが残念。

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    投稿日: 2011.08.28
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    省エネをモットーとする折木奉太郎は“古典部”部員・千反田えるの頼みで、地元の祭事「生き雛まつり」へ参加する。十二単をまとった「生き雛」が町を練り歩くという祭りだが、連絡の手違いで開催が危ぶまれる事態に。千反田の機転で祭事は無事に執り行われたが、その「手違い」が気になる彼女は奉太郎とともに真相を推理する――。あざやかな謎と春に揺れる心がまぶしい表題作ほか“古典部”を過ぎゆく1年を描いた全7編

    0
    投稿日: 2011.08.25
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    どれもこれもプロポーズじゃないの?……というのが全編通して読んだ印象。正直言って、古典部の面々の色恋沙汰が進展するところはあまり想像できてなかったので、今巻ではフクちゃんやホータローの心の内がのぞけて嬉しい。遠回りぎみではあるけれど、ゆるやかに動いているんだね。

    0
    投稿日: 2011.08.20
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    古典部員達の一年を描いた短編集。一つ一つが短いから、謎を解くというよりも疑問を解決するといった印象。里志と伊原の恋愛事情を描いた「手作りチョコレート事件」や奉太郎の恋の予感の仄めかす表題作「遠まわりする雛」など、今回は青春色が強めだった。そして物語の終わりが結構暗い。個人的には「あきましておめでとう」がコミカルで好きだった。

    0
    投稿日: 2011.08.18
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    古典部シリーズ第四弾 もともとサクサク読めるシリーズが7本の短編で書かれています。読みやすさはありますが、謎なども浅くあまりにスムーズに読めてしまうので、古典部シリーズはやっぱり長編がいいと思います。

    0
    投稿日: 2011.08.18
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    あざやかな謎と春に揺れるせつない心を描いた表題作他、古典部を過ぎゆく一年を描いた全七編を収録した 短編集。 古典部シリーズは大ファンなのですが、やはり短編ではなく一つの物語を長く読みたい派の自分としては、少し物足りない印象でした。 でも面白いけどね

    0
    投稿日: 2011.08.17
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    私は短編集があまり得意ではないが、今作では世界に入り込めてすんなり読めた。今までのシリーズと比べ、全体としてより高校生らしさが出た作品になっていた。「手作りチョコレート事件」が腑に落ちなかったが、「遠回りする雛」は「ついに来たか…」と思わせるラストになっていた。第5弾がより待ち遠しくなる。

    0
    投稿日: 2011.08.14
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    あら、あらあら!! そうきましたかー!! 確かに自然な流れかとも思うけど、なんだかそういう空気じゃないと思ってたから、複雑な気分。でも、いいじゃん♪って少しテンションが上がるようなミーハーな感情も。 古典部シリーズ第四弾は初の短編集の形になっていて、シチュエーションが沢山あったり、疑問の裏にある心理が見えたり、みんなの関係性やつながりが深みを持って動き出したり、凄く魅力的。 そして、登場人物たちが高校生なんだって、なんか改めて実感した。 青春って、いいよね。

    0
    投稿日: 2011.08.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズパート4。今回は短編集。 短編集ですが……時系列順に並んでいるので、微妙に繋がっています。 個人的には今までで一番青春度が高い気がしました。 氷菓事件、女帝事件、十文字事件の間にあったちょっとした事件と、一年間を通しての古典部の人間関係の変化が描かれているわけですが……最後の二つの話が中々深いのなんの。 余談ですが、執筆順をから考えるに、作者は意図的に変化を見せようとしているみたいですね。

    0
    投稿日: 2011.08.06
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    古典部シリーズの短編集。ホータローが千反田の影響を受けて、信条である「省エネ」から徐々に脱皮していくところが良い。まさかの恋の予感なんかもあって、いい感じの青春になってきました。このシリーズの続きが楽しみです。

    0
    投稿日: 2011.07.21
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    高校生活の中で起こるさまざまななぞを高校生が解決していく話し。会話の内容が高校生の割りには突飛は気がしたが、短編集で読みやすく内容はそれなりに楽しめた。

    0
    投稿日: 2011.07.18
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    何気なしに読みだした短編集。ゆっくり読めば良かったのに一気に読んでしまいました。 遠回りする雛の最後、言いだせない台詞、と言うのが何か心に残りました。サトシが受け取らないチョコとかも。ほれたはれたの青春小説が多い中、本人はマジメに考えているのだろうけれどもハタからみると少し滑稽で何かさびしい人間関係が書かれていて新鮮だなあと思いました。難しいですね。と言うか高校時代だけではなく今もって人間関係は難しいです。

    1
    投稿日: 2011.07.13
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    2011/7/1 おもしろかった。 古典部シリーズ、短編集だね。 何?恋しちゃうのか?? YOU!しちゃいなよ! 青春だねぇいいなぁ。 ああ見えて、里志もめんどくさい子やなぁ。 「あきましておめでとう」が面白かった。

    0
    投稿日: 2011.07.03
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    古典部シリーズまた読みました。 今回は短編だけど、それぞれ面白かった。 やっぱり表題作が好きです。 4人の関係が微妙に変化しつつあります。 これからどうなっていくのか楽しみ。

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    投稿日: 2011.06.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズの短編集ということで内容もありしっかりと楽しい青春ミステリだったと思います。 ただ個人的にはあまり恋愛要素を持ち込んで欲しくなかったかもしれない。まぁ高校生男女が1年も一緒にいれば当然のことですが。。。 読後にはスッキリ感とふわっと感がありました。

    0
    投稿日: 2011.06.24
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    私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2011.6.19読了

    0
    投稿日: 2011.06.19
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    語り口は老成しているが、内容はしっかり高校一年生している青春ミステリシリーズ。一年間を通じた四人の心情と関係の変化が優しく描かれている。奉太郎とえるの交流がゆったりと進展していく様は実に微笑ましい。絶妙な短編同士の絡み合いも見事。

    0
    投稿日: 2011.06.15
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    短編集にちょうどいい話の重さで、テンポよく読める。 タイトルごとに好き嫌いは分かれると思うが、結末にほぼ必ず一抹の切なさややるせなさが残るところはとても好き。 キャラの性格や口調にいちいち昭和の香りがするのも悪くない。

    0
    投稿日: 2011.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前のと間が空きすぎて、キャラクターを思い出すのに苦労しました。ちょっとした推理のようなものが面白かったですが、次はもっとしっかりした推理物が読みたいです。

    0
    投稿日: 2011.06.01
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    主要な登場人物達は本当に高校一年なのか? 「いわく言いがたい不安を刻み込んだ」、 「総毛立つ恐怖に突き動かされ」、 「ご明察だね」、 「根本的な誤謬」、… などなど、高校一年生の会話とは思えない表現が満載で、読んでいてものすごく違和感あり。 青春小説というジャンルに入るのであれば、現代の高校一年生らしい会話で書き直すべきかと思う。 登場人物の年齢設定をもう少し高くしておけば、かなりおもしろい評価になったであろう。

    0
    投稿日: 2011.05.30
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    省エネをモットーとする折木奉太郎は“古典部”部員・千反田えるの頼みで、地元の祭事「生き雛まつり」へ参加する。十二単をまとった「生き雛」が町を練り歩くという祭りだが、連絡の手違いで開催が危ぶまれる事態に。千反田の機転で祭事は無事に執り行われたが、その「手違い」が気になる彼女は奉太郎とともに真相を推理する―。あざやかな謎と春に揺れる心がまぶしい表題作ほか“古典部”を過ぎゆく1年を描いた全7編。

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    投稿日: 2011.05.28
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    シリーズものは一から手をつけたかったけど、手元にあるこの本から 短編集ということで気軽に読み進めることができた 前作を読んでなくても十分楽しめる 「わたし、気になります」の一言で動いちゃう奉太郎かわいい

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    投稿日: 2011.05.26
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    なかなかよい。 日常の謎、というにもさりげなさすぎて、ミステリになるかどうか正にギリギリ。主人公であるホータローくんの独特のぐちぐちした語り口が気に入るかどうかでずいぶん評価が分かれるのかもしれない。 短編集なのだけど、流れは長編も含めてある。やっぱりというべきなのだろうけど、最後の方の人間関係の変化は、ある意味残念。ギリギリのところで踏みとどまっていて欲しかった気がする。 ハリイ・ケメルマンの名作に乗っかった短編がある。発端からオチまでほぼピッタリと抑えているくせに、きちんとシリーズの作品になっているあたりお見事。こういう遊び心が、一番いいところのように思う。

    0
    投稿日: 2011.05.19
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    人気のある神山高校・古典部シリーズの番外編。知的な会話としゃれたくすぐりが気に入っっている読み手にはたまらない快感。今どきとは思えない、高校生男女の不思議な距離間もユニーク。気取りすぎと敬遠する向きもあるが、それはそれ、このスノッブさ加減がいい。 著者みずから記す「文庫版あとがき」によれば、本編の事件だけで説明不要なはずの4人の変化する距離間を、あえて書いてみようと思い立ったとのこと。何作か書くうちに起きた「時間との和解である」とも語っている。同じ登場人物たちが活躍する話を何作か書くうちに、著者の頭の中ではこの4人がどう付き合いを深め、お互いを理解し合っていったかという疑問が浮かんでいたのだろう。タイトルに込められた距離感がいかにもという感じだ。それを解決すべく、1年間の時系列に並べ直して描いたのがこの作品集ではないだろうか。1年間を共に過ごすことで変わっていく、折木奉太郎と千反田えるの関係が何かほのぼの。一方通行な愛情をぶつける伊原摩耶花の福部里志へのアプローチは相変わらず。クールなはずの奉太郎が、思わず最後の一編、タイトル作の「遠まわりする雛」の中で見せる心の動揺が高校生らしくてほほえましい。「あきましておめでとう」あたりからの、奉太郎とえるの二人の距離間の微妙な変化が読みどころだ。

    0
    投稿日: 2011.05.07
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    古典部シリーズ第4弾。短編集。ほんのり混ざる恋模様を堪能させて貰いました。 最後の「遠まわりする雛」が一番良かった。

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    投稿日: 2011.05.05
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    古典部シリーズの短編集。 個人的に「あきましておめでとう」が好き! 「正体見たり」も面白かった。

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    投稿日: 2011.05.05
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    文庫化したので再読。タイトルも表紙に小さく書かれた英題も意味深です。奉太郎自らが推理ゲームを申し込み、里志と摩耶花の行方といった心境やお互いの関係が変化していく様子を描かれています。ミステリとしても上質で校内放送を巡って繰り広げられる推理「心あたりのある者は」はそこまで飛躍するかと感心し、正月の脱出劇「あきましておめでとう」にはおおいに楽しませてもらいました。そして最後の会話の行方がいつ決まるか楽しみです。

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    投稿日: 2011.05.04
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    「遠回りする雛」、とてもゆっくりとした2人の歩み寄りを、まさにこの言葉が表している気がした。 数々の優しいミステリーと、1年を通して見た登場人物たちの進展に、穏やかな気分になれる。

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    投稿日: 2011.04.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

     古典部の1年が楽しめる短篇集。個人的には「心あたりのある者は」がよかった。  奉太郎のモットーはすごく共感できる、と思いながら毎回読むのだが、そこはやっぱり青春小説。徐々に変化(成長?)していく姿が感じられます。そうなると、主人公4人、2組の男女の行く末が気になってしまうので、ミステリそっちのけで思わず「青春恋愛小説?」と思ってしまいます。表題作の千反田さんがよかったなあ。  確かに、4人の恋愛模様も気になるわけで、それは単純なものではなく、若者特有の青臭さか、せつなさとかがあるわけです。それがまた、おじさんにはたまらないわけですが…  特に今回は「さよなら妖精」に通じるような、淡い「せつなさ」が感じられた1作でした。

    0
    投稿日: 2011.04.11
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    内容もそれぞれミステリしていてよかったが、なにより古典部四人の性格や考え方がほんの少し解ったような気がする。前作のどれか一冊でも読んでいたほうがきっと楽しめると思う。手作りチョコレート事件と表題作がいいかんじ。

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    投稿日: 2011.04.02
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    あとがきにあるようにいくつかの作品は古典的な名作ミステリーをモチーフにして書かれている。なるほど、言われてみればそうかとあとがきまで読んでからまた読み直してしまった。もちろん表題作もれっきとした本格日常の謎ミステリーで魅力的である。祭りの行列と言う一見前時代的な題材が、ヒロインの魅力も相まって、青春の匂いのする作品に仕上がっている点は評価すべきだろう。

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    投稿日: 2011.03.23
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    古典部シリーズの短編集。 ・ようやくホータローが自分の気持ちに気付いたという感じですね!ね! ・ミステリは普段あまり読まないのですが、これを読むとネタ元は読みたくなりますね

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    投稿日: 2011.03.22
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    古典部の始まりから1年間をつまみ食いみたいな。 1冊で時の流れを感じれました。だんだん親密になっていく関係とか。 http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-601.html

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    投稿日: 2011.03.05
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    2011 3/4読了。有隣堂で購入。 古典部シリーズの短篇集。長編以上に日常の謎系。 やっぱり独特なあと味が、『正体見たり』と『手作りチョコレート事件』に出ていて、それがいいなとも思うのだけど、里志は面倒くさいなあ。 ってこの分だとホータローもか。 最新作は単行本とのこと。 文庫落ちを待つか買うか検討する。

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    投稿日: 2011.03.04
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    もうホントにマニア向け。 毒入りチョコレート事件、9マイルは遠すぎる、へのオマージュなのか。 何より「黒後家蜘蛛の会」ならず「女郎蜘蛛」なんて、嬉しすぎ。 時がゆったり流れているようで、ちょっと切ない青春ミステリ。

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    投稿日: 2011.02.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本作は映画化された「インシテミル」の原作者が書い ている作品です。舞台はある高校で起こる出来事で、 謎解きをメインにしている作品です。 キャラクターの個性に光るものがあり、推理物が好き な方は割と楽しめる作品だと思います。 おすすめの1冊です。

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    投稿日: 2011.02.13
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    古典部シリーズの第4弾です。今回は短編集でした。高校時代がずっと続くわけではなく、人間のつながりも変化していくというのが、全体のテーマのようです。未来が楽しみなような、でもこの青春の時間は物語の中だけでも永遠であってほしかったような。

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    投稿日: 2011.02.06
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    古典部シリーズの第4作目 今回は短編集で、今までの事件の間を埋めるような物語でした。 ちょっと物足りなかったかなぁ。。 個人的には最後の遠まわりする雛が好きです。 最後がなんか良い。

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    投稿日: 2011.01.23
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    古典部の転機となる一作。これが読了後の印象です。 高校時代は3年間しかない。いつかは終わりの来る中、4人はこれからどのような道を進むのか、今後が楽しみ。 チョコレート事件の犯人などすぐに分かることであるが、生き雛の犯人のお兄さんの犯行理由が不明瞭であるが、本作ではもはや問題ないように思う。ようはこのような事が起こるなかで各部員の中でどのように整理され何を思い動くのかの方が気になって仕方ないのだから。

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    投稿日: 2011.01.10
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    「手作りチョコレート事件」まで読んで、 奉太郎も里志もつまらん男だと思ったが、 表題作を読んだら奉太郎の様子が変わった。

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    投稿日: 2011.01.04
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    古典部シリーズ第4弾。過去の事件以外に起きていた7つの短編集。過去の3作よりも事件の規模は小さい(元々大きくないけど)。今作は千反田に対する奉太郎の思いの変化が。奉太郎、千反田、里志、伊原の関係はどうなっていくのかな。

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    投稿日: 2010.12.22
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    ゆったりして、疲れないミステリー 誰も死なないから、後味も悪くないしね。盛り上がりにかけるといえばそれまでだけれど、面白いし読みやすくて、個人的にはすきだ。

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    投稿日: 2010.12.19
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    ゆるい学園ものミステリーの短編集です。 誰も死にません。^^; でも、このシリーズ、好きです。 あまり、期待せずにゆるゆると読んでください。

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    投稿日: 2010.11.19
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    「古典部」シリーズ第4弾。 長編ミステリの形をとっていた先の3冊に対して、短編集。 「古典部」シリーズといえば、期間、移動距離、人数の規模は、 最小限、最低限、というのが典型。 ところが今回は、短編集という形式を活かして、 入学直後、合宿、お正月、バレンタイン、雛祭り、 と、学外の4人の物語が楽しめる一冊。 出会ってから一年間の、 4人の心境を時系列で垣間見ることが出来、 これまでの3冊の背景を想像しながら、楽しく読めた。 「古典部」のファンブック的な要素あり。 他の作品で交流がある登場人物や、解決した謎なども、 知っていることが前提で話が進むので、 シリーズを1作目から順に読むことをおススメする。 とくに表題である「遠まわりする雛」は、 情景、心情、ともに、とても美しい物語。

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    投稿日: 2010.11.17
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    熟れてると思ってた柿が実は渋柿だった的な思いがけない苦さ。でも匂いは仄かに甘くもあって・・・つまりビバ青春?(笑) 青春>ミステリな後半2編も素晴らしいけど、ありふれた日常を切り出してミステリしてる「心あたりのある者は」が、まさかの終着点でとても好き。

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    投稿日: 2010.10.30
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    古典部シリーズの番外編(?) 短編集という所も含めて、今までのシリーズで1番面白い作品だと思う。 どの話も、いつも通り千反田さんの『気になる』事を奉太郎が推理していく中で、奉太郎と千反田さんや里志と摩耶花の恋愛についても触れていて、これからがすごく気になる。

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    投稿日: 2010.10.27
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     読了。  古典部シリーズ第四弾、今度は短編集。高校入学まもなくのころのエピソードから、季節をめぐるたびに、少しずつ変化していく部員たちそれぞれの考え方と関係性を描いた一冊。  一冊を通して、これは! っていうほどの印象はないのですが、まあシリーズものだからそこはそれ。  自己嫌悪をもてあます福部が、個人的には見所でした。米澤さんの小説って、けっこう「自己嫌悪」の感情がテーマになっていることが多いような気がします。そしてそれが、わたしが米澤さんの小説が好きな理由のひとつなのかもしれないと、ふっと気づきました。個人的にすごく共感しやすい題材なんです。  あ、でも手作りチョコレート事件の摩耶花も可愛かったなー。折木とえるの、微妙に進展のあるようなないような感じも、ちょっとニヤニヤしてしまいました。  ということで、古典部シリーズがお好きな方なら必読。未読の方がためしに読まれるには、やや不向きかなあと思います。

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    投稿日: 2010.10.13
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    大好きな「古典部シリーズ」。一編ごとに折木と千反田さんの関係が縮まるのが可愛らしいです。タイトルにもなっている「遠まわりする雛」が特に好き。

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    投稿日: 2010.10.01
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    ホータローの気持ちが少しずつ変わって行く様がおもしろかった! 省エネ主義を貫くのか、それとも…みたいな感じです。 人の気持ちや思想ってゆーんは、ゆるやかな時間、過ごす人、自分の体験と一緒に訪れるんだなー。 他のようにミステリーというか、今回のはゆるやかな人物の気持ちの変化を描いたように感じました。

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    投稿日: 2010.09.24
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    古典部の四弾です。今回は、短編が集まってるので、違った楽しみがあります。次の本で今出版されている古典部シリーズが最後になるので、少しさみしいですが、一気に読んでしまうと思います。好きなシリーズになりました!

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    投稿日: 2010.09.23