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総合評価

431件)
3.9
78
198
98
12
1
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    古典部シリーズ第4弾、短編で繋がっていく形式、レギュラー女性陣のストレートな気持ちに、決意するまでの覚悟が出来きらない男たち、はぐらかす行為は、ひとを傷つけたり、かえって傷口を広げてしまっていく・・・青春していますね。関係が少しづつ深まっていく第4弾です。

    0
    投稿日: 2025.11.11
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    これまでのシリーズではうっすらとしか描かれていなかった古典部4人の感情の揺れが描かれて(特に奉太郎)、シリーズの中では一番"青春”を感じた。「手作りチョコレート事件」は多分両思いなのに遠回りする2人にもどかしさを感じ、「遠まわりする雛」は恋を自覚していく姿が初々しい。 季節の変化とともにそれぞれの感情や、相手との距離感がゆったりと変化していく過程が丁寧に描かれていて、そのテンポが心地よかった。

    8
    投稿日: 2025.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今回も、青春の匂いを充分に満喫させてくれる、小気味よいミステリー小説であった。満足。 特に今回はキャラクター達の想いが深く表現されており、印象深かった。キャラクター達の本当の想いは曖昧に、そこがメインではなく、トリックや青春の懐かしさを楽しむのがこの小説の醍醐味かと思っていたが、まさかここまで語らせてくれるとは。もちろん、読者としてはキャラクター達に愛着が沸いてきていたので、嬉しい限りではあるが、なんだか聞いてしまって良かったのかなとも思ってしまった。 短編ではあるが、季節は時系列となっており、それに合わせて、様々なことがゆったりと変化していく。感情の機微が、相手との距離感が、丁寧に描かれていて、私には心地よく、テンポも好みであった。タイトルにも帰結する。秀逸。これは、美しいというのかな。 深みを増した古典部シリーズ。 次巻の展開が楽しみ。

    1
    投稿日: 2025.09.16
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    奉太郎がえるに対して経営的な戦略を俺が担うのはどうか、といいだすシーンが好きなんだ(あれってアニオリですか、?もしかして)

    0
    投稿日: 2025.09.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    春夏秋冬と季節が進行していき、あとがきで著者が書いているように2人の距離の変化を感じられるのが、読んでいて面白かった。 存在しない青春を感じられる。

    0
    投稿日: 2025.09.01
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    うわ〜、終わりが良い。短編集で前作までに描かれなかった期間の話もあり、色恋模様多め。それぞれの距離感がもどかしい。気づけホータロー、踏み出せホータロー。手作りチョコレート事件の最後、『物事の見方は単一ではない』というのは、うんうんそうだよな〜となった。

    0
    投稿日: 2025.08.29
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    <目次> 略 <内容> 古典部シリーズの第4弾、短編集。彼らの高1の四季に起きた7つのお話。高校生らしい事件とその解決。そこには里志と伊原、ホータローと千反田のほのかな感情が見え隠れする。

    1
    投稿日: 2025.08.07
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    古典部シリーズ4冊目、7編の青春日常ミステリ。 奉太郎とえる、里志と摩耶花の距離も季節を経て少しずつ近づいていき… しかしそこは米澤穂信の青春ミステリ、ほろ苦い読後感もある。 ミステリとしては「心あたりのある者は」が最も面白かった。米澤穂信らしいほろ苦さは「手作りチョコレート事件」、思春期の心の機微を描いたのは「遠まわりする雛」。 京都アニメーションによるアニメはこの本までなので、内容を知らない次巻以降が楽しみ。

    6
    投稿日: 2025.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やっとこさ動き出した!! 待ってましたよずっと!! 2人の恋の動き!!!くー!!! で合ってますよね?笑

    0
    投稿日: 2025.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「古典部シリーズ」の第4巻。お馴染みの4人が高校入学間もない頃の出来事を振り返ったり、文化祭後の新たなイベントをこなす中で、お互いの知らなかった面に触れ、腐れ縁を形成していく過程の話。 お互いを知ることは、ただ絆が深くなり、仲良くなっていくだけじゃない。相手との違いを知り、自分の身の程を知り、時に傷つき時に苦悩する。そんな何でもない日々の結末は、砂糖に頼らずこだわりぬいた手作りチョコレートのようにほろ苦い。

    0
    投稿日: 2025.07.15
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    1年間という時間の流れを感じられる内容であり、動き出した時はもう後戻りする事は出来ない。学生時代の限られた時間の中で、確実に前へと歩みを進めていく登場人物達に成長を感じた。

    0
    投稿日: 2025.07.07
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    古典部4人の1年間。 謎としてはライトなのにミステリの作り方は非常に巧く読み応えあり。 ホータローと千反田さんの絆の変化にニヤニヤ。

    0
    投稿日: 2025.06.30
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    表題作を含めた7作の短編集。一年の間に起こったちょっとした出来事を時系列順に描く。 時系列順に話が進むが故に、少しずつみんなの関係性が変わっていくのが見て取れる。 納屋に閉じ込められた際、千反田家の跡取りとして世間体を気にするえるに対して、少しだけ寂しさを覚える奉太郎だったり、生きびなになったえるを前に明らかに動揺していたり、そして言えなかった最後の言葉……奉太郎からえるへの気持ちが垣間見える。 一方の里志と摩耶花は、バレンタインにチョコレートを巡って一悶着。里志が摩耶花に抱く感情が見えてくる。と同時に、この一件があることで、表題作での奉太郎が抱く感情に実感を与えてくれる。 この4人の関係を今後も見守るのが楽しみ。

    0
    投稿日: 2025.04.27
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    わたしはいずれ戻ってきます。 どんなルートを辿っても、私の終着点は、ここ。ここなんです ──     〈古典部〉シリーズ第4弾。本作はこれまでの作風とは打って変わって『一学期・夏休み・二学期・冬休み・三学期・春休み』の全6篇からなる短編集でした。 時が移ろいで行く様が、古典部メンバー『折木奉太郎・千反田える・福部里志・伊原摩耶花』の4人の距離感に現れてて、これまた学園モノの青さや甘酸っぱさをもの凄く感じる。 要約すると『学園ものミステリーフレバー短編集〜青春篇〜』みたいな雰囲気かしら。 個人的には表題作になっている『遠まわりする雛』がイチオシかな。『手作りチョコレート事件』も淡い恋物語を斜めに見てる『ホータローワールド感』が堪らない。 あー、第5弾もそのまま読んじゃおうか。少し考えてみよう。 ・ ・ ・ ・ ・ 奉太郎は千反田えるの頼みで、祭事「生き雛」へ参加するが、連絡の手違いで祭りの開催が危ぶまれる事態に。 その「手違い」が気になる千反田は奉太郎とともに真相を推理する。 〈古典部〉シリーズ第4弾!

    1
    投稿日: 2025.04.05
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    長かった〜〜 実際は長くないんだけど、私には長かった〜 読み始めたはいいが、面白くないので(ごめんなさい)、全然開く気になれず、読み終わるのにどれだけ時間がかかったことか… 小説も好みの問題ですから…要するに私には合わなかった…ということです。 とにかくこんな理屈っぽい中学生はムリだし、その御託に付き合わされるのも辛かった… 実は過去にも米澤作品は読んでいて(同じシリーズだった)、その時も同じ感想だったのに忘れてまた買ってしまってました…(アホすぎる…) この古典部シリーズとやらだけが苦手なのか、他の作品も合わないのかはわからないけど、多分もうこの作家さんは読まないかな…(ネガティブな感想ごめんなさい)

    0
    投稿日: 2025.03.18
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    古典部シリーズ第4弾 一年を通しての短編 ホータローは、省エネの生き方をモットーにする 男だが、千反田の「気になるんです」にはとこと ん付き合って、日常の謎を解き明かす。 もしかして、ホータローは、千反田に好意ある? というエピソードがちらほら 印象に残った話は、荒楠神社の納戸に閉じ込め られて、救出してもらうのに色々な策を講じる 話。千反田は、ホータローと二人で納戸にいた ことがバレたくないって思いなのに、ホータロ ーは少しガッカリする ラストは、伏線を見事に回収した方法で解決! 遠まわりする雛も良かった。 千反田のお嬢様であることを痛感するエピ。 バレンタインの話は、サブキャラの里志の話。 是非、また短編も読んでみたい^_^

    9
    投稿日: 2025.03.08
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    はい、古典の話は一切出てこない『古典部シリーズ』! なるほど〜 米澤穂信さんがあとがきに書いていた「距離感の変化」、存分に堪能しましたよ( ̄ー ̄)ニヤリ そして次作がかなーり楽しみになってきました それから米澤穂信さんのミステリ愛が、いや偏愛が強すぎて、ちょっとミステリのクセが強い まぁ、ミステリ作家になる人はもちろんミステリ好きなんだろうけどね ただ短編の中でちょっとクセのあるミステリと人間模様、しかもこの多感な時期の人間模様の描写を自然に両立させてるのは、なかなかやるなと思います 米澤穂信さんちょっとやっぱりすごいかも、鴨長明(無理やりの古典感)

    64
    投稿日: 2025.03.08
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    古典部シリーズ第四弾。 主人公が古典部のメンバーから、祭事を手伝ってくれるよう依頼されることから始まる物語です。 今までよりも青春ミステリーの要素が強く、今までにはない雰囲気で楽しかったです。 連作短編として入っている「手作りチョコレート事件」と表題の作品共に、恋愛要素が入っているような展開もあり、古典部シリーズの新しい顔を見たような気持になりました。 そんな中にも地域社会性を感じる設定も盛り込まれていて、自分の知らない世界がある、と思わせてくれる良い作品でした。

    1
    投稿日: 2025.02.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前作でようやくハマってきたこのシリーズ。 第4弾、最高にいい!すごくハマった! 短編集だからかな。学外での出来事もあったからかな。 一年かけてみんなの仲が少しずつだけど確実に深くなっていくこの感じが、なんとも言えず良かった。 4人とも好きだな。 それにしても高校生って、こんな考えて過ごしていたっけ? 特に里志の摩耶花のチョコを受け取らない理由に感激したよ。高校生でこんなに真剣に考えて恋愛に向き合う男子いる? 最後の千反田の将来を考えるシーンもそうだし。 いい子たちなんだなー。 読んでいて気持ちがいいね。次作も楽しみ。

    1
    投稿日: 2025.01.16
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    短篇集だけど、シリーズで1番好きだったかも。 時は流れゆくし、距離感も変わる。『手作りチョコレート事件』と『遠回りする雛』はそれが特に感じられて、甘酸っぱくももどかしい。 ハリィ・ケルマン「9マイルは遠すぎる」は聞いたことあったが、ジャック・フットレル「十三号独房の問題」は知らなかったので、気に留めておこう。

    1
    投稿日: 2024.11.30
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    古典部シリーズ第4弾で短編集です。 高校1年生の1年間が7つのお話で時系列に描かれています。それゆえに、奉太郎達の距離感や心情の変化がわかって、先が気になりすぎます。

    5
    投稿日: 2024.11.26
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    古典部シリーズ第四段 生きびなって聞いたことありましたが、リアルで見たくなりましたね。 遠回りする雛はそのままの題名ではありますが、 話の中での行列を想像するととても素敵でイメージできて良かったです。

    1
    投稿日: 2024.11.16
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    古典部シリーズ第四段。本書はこれまでとは違い短篇集であった。何故短篇集なのだろう、読み始めた時には疑問に思ったが、移ろいゆく季節と奉太郎達登場人物の感情を切り取る為だと理解する事が出来た。ここまで奉太郎の感情が揺れ動くとは思わなかった。 省エネ人間が自分の信条を手離す時が来るのか、第五段も楽しみにさせてくれる一冊であった。

    1
    投稿日: 2024.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部4作目。 高1の一年間、前3作で語られなかった出来事を集めた短編集。 「やるべきことなら手短に」五月、入学して一ヶ月。 「大罪を犯す」六月、梅雨の晴れ間。 「正体見たり」八月、夏休み。 「心あたりのある者は」十一月のはじめの日。 「あきましておめでとう」一月一日の夜。 「手作りチョコレート事件」二〇〇一年二月。 「遠まわりする雛」四月、春休み。 「手作りチョコレート事件」は嫌な気持ちになった。 「チョコレートは里志の手に渡り、なんの軋轢も後腐れもなく、ことはすっかり片付いた」 そう聞いた千反田えるは喜んで、表向きは一件落着。 でも、中山さんはこの先もえるにとっては「チョコを盗んだ人」だ。 中山さん本人が知ることがなくても、そこが嫌。 『愚者のエンドロール』で奉太郎を利用した入須先輩くらい嫌。 一転、「遠まわりする雛」は大好きなのだ。 考えてばかりの奉太郎が、「省エネ主義」とか考える間もない程、どんどん心が動いていく様がいい。 こちらもどんどん嬉しくなる。 「しまった」のところは、にやけてしまった。 「ところで──」を言えてしまっていたら、シリーズが終わってしまったかもしれない。 結局のところ、奉太郎や里志、古典部のみんな、入須先輩だって、みんなみんな『遠まわりする雛』なのかも。 そう思えば入須先輩のことも許せそうな気がする。 ────── 1『氷菓』 2『愚者のエンドロール』 3『クドリャフカの順番』 4『遠回りする雛』

    1
    投稿日: 2024.11.12
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    シリーズのここまでの作品読んでみましたが、この本が短編集なので最も読みやすかったです。中高生の頃に読んでいたら好きになっていたかなという作品。だいぶ歳をとってしまった自分には少しキラキラしすぎて眩しすぎでした。親戚の子に勧めてみようと思いました。

    1
    投稿日: 2024.11.07
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    古典部の春夏秋冬を描く短編集。 軽い気持ちで読みはじめたんだけど、奉太郎と千反田さんの距離がじわじわと近づいたり近づかなかったりするのが読みどころ。一方の里志は摩耶花からさんざんアプローチをかけられ、自分でも好きであるくせに、特別な関係になることを拒みつづけている。 表題作の「遠回りする雛」は、美しさも豪農の娘としての千反田えるの自覚も相まって、青春のきらめきと切なさの入りまじる傑作でした。 もちろんそれぞれに本格ミステリっぽい謎解きもちゃんと仕組まれていておもしろい。

    1
    投稿日: 2024.09.10
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    古典部シリーズ第4弾。 「省エネ」を人生のモットーにする神山高校1年の折木奉太郎が、姉の薦めで古典部に入ってからの1年間を7篇の短編で綴った本作。 今回も古典部の4人が「The高校生活」なイベントを通して、時に切なく、時にシュールで楽しい一年を過ごしていく。 それぞれに成長していく4人の関係が、ちょっとだけ変化してきたような…?次作が楽しみになる結末でした!

    1
    投稿日: 2024.09.06
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     なんと丁寧なボーイ・ミーツ・ガールでしょう。四冊かかったわよ。もちろん、四月の地学講義室でもうすでに出会ってしまっていたよね……という見方もできるわけですけれど。  このシリーズの特徴のひとつに、芝居がかったような、インテリっぽい、凝った言い回しの口調がある。そのへんにいそうな高校生らしさがあるかどうかというリアリティの問題はおいといて、小説世界の味としてはこれは私好みの要素である。小難しい熟語を駆使してどんな複雑なことでも言い表せそうな、その気さえあればいつまでも語り続けられそうな、実際の口数の多寡とは関係なく少なくとも独白の世界では弁の立つ、そんな男子が語り手である世界で、表題作『遠まわりする雛』における“絶句”のシーンは印象的。文理選択の話題から、おーおーもうそこまで行き着いたかホータロー! と関係ないおばさんとしては微笑ましいような、感情移入して読んできた読者としてはそんな余裕なく胸を突くような、ああ楽しい。  ここまでのシリーズ四作の構成も、この短編集の中の構成も、なんとも心憎い。こんなうまい緩急の付け方でじっくりそしてするすると一年間を描いてしまうなんて。濃厚な、忘れ得ないひとときを三日月湖のように残しながらも、時は確実に流れていくのだなあ。米澤穂信さん恐るべし。  ミステリー勉強ネタとしては、『九マイルは遠すぎる』は知っていたが『十三号独房の問題』は知らなかったので調べてみよう。

    15
    投稿日: 2024.09.05
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     前作の「クドリャフカの順番」で一区切りと思われた中でも、毎回、手を変え品を変えと楽しませてくれた米澤穂信さんの〈古典部〉シリーズ、今回は一年間を描いた初の短編集であり、まあ、これだけたくさんの抽斗を持っているものだなと思いつつも、実はこの四作目が、今後に於いて重要なターニングポイントとなり得る可能性もあるのではないかと感じられた、これまでとは少し違う一種独特な雰囲気があった。  おそらくそれは短編ということもあるのかもしれず、長編のようにある程度ページ数の多いものは、その伝えたいことに着地する前に様々なエンタテインメントの要素を取り入れることで、やや印象が薄まってしまう場合もあるが(それくらいがちょうど良いという考え方もあり)、短編の場合、それが限られているためオブラートに包む余裕も無く、伝えたいことがよりダイレクトに、読み手の心に突き刺さっては深く染み込んでゆく、そんな印象を抱くものが幾つか本書に見受けられたことに、米澤さんは様々なミステリの素晴らしさも伝えつつも、いちばん大事にしているのは古典部メンバー四人の心なんだということをはっきりと実感する。  勿論、趣向を凝らした様々な謎解きの楽しみや、知られざる四人のパーソナルデータを知る喜びもあり、例えば細かい事を書くと、四人の中で誰が携帯を持っていて持っていないのかといった、そんなファンならではの楽しみ方もできる辺り、まさにエンタテインメントなんだけれど、読後に漂わせる雰囲気は決して明るいものだけでないことには、人生16年やそこらで中々達観できる人なんかいないよと言いたくはなるのだけれども、その時はそれに気付きようがないし、それが後々の人生の大きな糧になるのかもしれないし、そもそも感じ方や考え方は人それぞれで全く違うということを、ここまで熱心に何度も繰り返し書く人は初めて見たかもしれない、米澤さん自身の繊細さが本書のみならず、何よりもこのシリーズの核なのかもしれない。  全部で7つある短編は、一学期から春休みへと順番通りに読むことで、古典部メンバー四人の高一の一年間の変化も楽しむことができる。 「やるべきことなら手短に」  「千反田える」がまだ「伊原摩耶花」を知らない、4月もそろそろ終わりを迎えようとしたこの時期は、「折木奉太郎(ホータロー)」もまだ千反田のことをよく知らない時期ということから、おそらく条件反射に近いものもあったのかもしれないが、のっけから渋い謎解きを絡ませながらの結構ビターな終わり方には、居住まいを正す思いとなりながら、この出来事がホータロー自身をちょっと変える、そもそものきっかけだったのかもしれないと思わせるものもあった、それは後になってみれば、千反田にとっても良かったことなのではないかな。 「大罪を犯す」  本書では割と多く感じられた、千反田のいろんな一面の一つがほのかに描かれていた6月の出来事、というのはホータロー主観の文章ということもあって、読み手が千反田の本音を慮ろうとしても中々難しい点に、人間の奥深さは高校一年生も変わらないということを教えてくれる。 「正体みたり」  古典部部長の千反田による、『氷菓』事件解決に感謝の気持ちを込めた、夏休みの古典部温泉合宿は、夏ならではの幽霊要素も上手く盛り込んだ、謎解きの面白さが光る一方でやはり千反田が最後に抱いた思いには・・・でも、こうした場面を毎回ちゃんと見ているのがホータローだと思うと、周りの皆が思っている以上に良い奴なんだとも思えてくる中、千反田には感受性が豊かなことは決して悪いことではないよと言いたくなった。 「心あたりのある者は」  11月始めにホータロー自身の人生に関わる問題を賭けて、彼と千反田が行ったゲーム、『十月三十一日、駅前の巧文堂で買い物をした心あたりのある者は、至急、職員室柴崎のところまで来なさい』という放送から、何があったのか様々な推論を重ねていく、そのミステリ嗜好の展開には、ハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」への入り口となってくれればという米澤さんの願いが含まれていたことを、あとがきで知る。 「あきましておめでとう」  一年の計は元旦にありともいわれる、その日の初詣で思わぬ事態に巻き込まれたホータローと千反田ではあったが、残りの二人も絡めて、その後の二元中継で展開する物語と、これまでの短編の出来事まで含めた壮大な伏線が面白く、おそらく七つの短編の中で最も素直に楽しめる内容に加えて、私も読みながら薄々感じていた、ジャック・フットレルの「十三号独房の問題」と似ていることが、まさか米澤さんのあとがきでその通りだとは思わず、これは嬉しかった。 「手作りチョコレート事件」  タイトルに反して最も胸を締め付けられる話で、千反田も摩耶花もそれぞれに抱えた思いはあったけれども、ここではホータローの親友「福部里志」の自らも持て余しているような胸の内の葛藤がやるせなく、彼は四人の中で最も落ち着いていて内に強いものを秘めた印象でありながら、実は密かに悩み苦しんでいた、そこには自分だけではなく周りにいる人達の存在もあったからというのが、また言葉にできないものがあって、もっとシンプルにとか相手のことも考えればとか、横から言うのは簡単だけれども、そこにこそ人それぞれ違うんだという、その人にしか分からないガラスのような繊細さがあるのだと思い、里志は里志なのであって当然ホータローとは違うということを、時には割り切れないときだって人間ならばあるのではないかということを、何気ない対戦ゲームの中でもさりげなく伝えていたことに、読み終えてからようやく気付いた。 「遠まわりする雛」  春休みのある出来事を描きながら、前の短編でホータロー自身が実感として湧かなかった部分を補っている展開が見事で、それはまさに彼が千反田に抱いたある気持ちという、何よりも確かな説得力があるものだからこそ読み手もきっと共感を抱くことができる、そんな兆しが見えるのが嬉しいやら切ないやらには、如何にもな青春の一ページといった印象だが、米澤さんの場合、こうした時に簡単に「恋」とか「好き」とか使わないで表現するから、とても奥ゆかしさがあることに却って、もどかしさというか、どうしたもんだろうと思ってしまうことには共感しかない。 『俺はいま、千反田の表情を見たかった』  あとがきで、登場人物たちの距離感の変化を描けていることを願っていた米澤さんは、その思いが、それまでのいつまでも変わらないままで四人がいることを望む気持ちがあったことが発端であることからも痛いほどに伝わってきて、変わることは確かに怖くもあるけれども、決して悪い方向ばかりではないということを私は信じたい、それはタイトルにも表れた、たとえどんなに緩やかな速度で遠回りと思われようとも、着実に何かに近付いていることだけは確かなのである。

    55
    投稿日: 2024.08.29
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    短編連作だけど満足度がすごい。古典部の関係性が、ちょっとずつ変わっていってるかんじが読んでてそわそわしたな。表題を見た時どういう意味なんだろと思ったけど、めちゃくちゃ腑に落ちた。 これから先も読むのが楽しみ。

    0
    投稿日: 2024.08.20
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    「古典部シリーズ」を 初めてよんでみた 正直「小市民シリーズ」ほど好きではないがそれなりにの青春 「遠まわりする雛」が良かった

    12
    投稿日: 2024.08.15
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    短編集。 犯人を見つけて問い詰めたり、はっきり理由を聞けたりするわけではなく、推理だけで終わるお話もありました。 手作りチョコレート事件と遠まわりする雛は今の居心地のいいクラブの仲間から関係性が変わっていくのかなと思いました。

    0
    投稿日: 2024.08.13
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    古典部シリーズ第4弾。 青春ミステリとして楽しめた。省エネ主義の奉太郎の鋭い洞察力で真相を推理する姿が良い。今後が気になるところ。

    29
    投稿日: 2024.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ4作目。シリーズ初めての短編集でした。 奉太郎が千反田にだんだん染められていくのがたまらなく面白かったです。 個人的に「心当たりのあるものは」が大好きなので、元となっているハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」も読んでみたいと思います。

    1
    投稿日: 2024.07.28
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    ここまで3作が大きなイベントとすると、その間を補完する7篇の短編ストーリー。4人のやりとりにほんわか、甘酸っぱさありで、こちらもドキドキさせられる!また、短編各編それぞれにおいても、前3作に劣らぬ日常ミステリーが毎度心地よい。もっと色んな日常を覗いてみたい。 -概要- 古典部の部員4人の高校入学当初から翌年の春休みまでの1年間を、時系列に沿い、前3作のストーリー間を補完するような形で進行していく。

    0
    投稿日: 2024.07.13
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    ホータローが生き雛の千反田を見た時の気持ち、あまりに甘酸っぱい。 今回はずっと期待していた恋愛要素が絡んできて大満足。 手作りチョコレート事件が1番自分好みだったかな。 人の死なないミステリー。ハラハラする読書に疲れた時に読みたくなるような、そんなシリーズだと思った。

    23
    投稿日: 2024.06.08
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    古典部シリーズ第4弾。 今までは大きい謎で一冊分だったが、本著は7つの短編に分かれていた。 どれもおもしろかったが、特に「手作りチョコレート事件」と「遠まわりする雛」が興味深かった。 自分の力量をそろそろ自覚してきて、好きになった人が自分よりも高いところにいるとわかったとき、こんな気持ちになるのかなと思った。

    16
    投稿日: 2024.05.25
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    シリーズの過去作と比べ、古典部員それぞれの核となる価値観が、より色濃く描かれている。 また、恋愛要素も強調されており、一層青春ミステリ感が増して、甘酸っぱさが良かった!

    19
    投稿日: 2024.04.24
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    古典部シリーズの手が届かなくて痒かったところがギュッて書いてあってこれが読みたかったの!ってなるのと同時に、まだまだ距離の詰め方が古典部!って感じで歯痒い気持ちになった。 いつもみまいなものすごい謎がある訳じゃないけど、どれも小さな謎を軸に古典部ワールド全開になるから楽しく読めた。

    13
    投稿日: 2024.04.23
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    「遠まわりする雛」(米澤穂信)を読んだ。
短篇集。 
あとがきにあるとおり、高校一年生の心の機微を時間の移り変わりと共に綺麗に切り取っている。
 読んでいてついクラスメイトみたいに『お前ら付き合ってんの?』みたいな軽口を飛ばしたくなる。 
「心あたりのある者は」は確かにハリイ ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」だね。
なつかしい。
読んだのはもう40年以上前だよな。 
どれも大事件ではないが当事者にしてみればなかなか厄介な問題なんだから。 
あー面白かった!

    8
    投稿日: 2024.04.15
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    「あきましておめでとう」と、「遠まわりする雛」が面白かった。 ミステリ要素はかなり薄めだから、このシリーズの雰囲気を楽しみたいがための一冊。 こういうのに恋愛要素は持ちこんで欲しくない派なんだけれど、これは好き。 「クドリャフカの順番」ではそれぞれの視点から物語が進んで、それはそれで面白かったんだけど、やっぱり奉太郎視点の文章が一番面白い。 今回は短編。このシリーズ一冊ずつ構成が違って、そういう遊び心好き。 そしてタイトルの神センスが個人的にたまらん。

    0
    投稿日: 2024.02.08
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    古典部シリーズで、短編小説集のような作品です。 短なトリックがいくつも詰め込まれていて、軽く読むことができます。 ただ長編作品に比べるとトリックの重厚感などがなく、物足りなく感じてしまいました。

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    投稿日: 2024.01.26
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    折木のレトリックに笑い、千反田のしぐさにちょっとキュンときた。ちょっと青いけど、四人の葛藤が面映い。

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    投稿日: 2023.12.24
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    古典部シリーズ第4弾! こちらは古典部の日常を描いた短編でした。 入学直後から、約1年後の春まで。 大きな事件は起きないけど、日常の延長に えるたそが気になりすぎる謎がちらほら…。 それに翻弄される折木くんの心の移り変わり。 はい、春でした、大変春でした めちゃくちゃ第4弾面白かった。 なぜかと言うと、千反田えるさんの可愛さが爆発してた。 着物を着て初詣で行きたい理由がとても高校生。 そして1番の事件は「手作りチョコレート事件」ですよね…。 これ多分1日中語れてしまう。 全然甘くはないビターすぎるバレンタインに 泣きたくなったし抱きしめたくなった… 表題作の折木奉太郎は超絶実物です。 全人類読め案件です。 最高でした、米澤穂信さん、さいっこーだよ!!!!

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    投稿日: 2023.11.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やるべきことなら手短に  今なら奉太郎の機微がわかるから楽しい。古典部シリーズは特にそうだ。中学校のときよんだときにはわからなかった気持ちが読み解ける。自分が5年近く掲げてきた信条を揺るがしかねない、というか確実に揺るがす相手との出会い。どうしたものかわからない。だから奇をてらった。心にじんわりと入ってくる話。 大罪を犯す  僕にとってはかなり刺さる話。怒る理由か。僕が怒る時ってのはある程度限定されている。一言で済ますなら「相手が傲慢であったとき」か。僕の大罪は傲慢だろうと思う。だからこそ自分より傲慢な奴に腹立たしくなる。というより、自分は傲慢であることを自覚し、傲慢にならないように気を付けている。だからこそ相手が傲慢であることは相手が傲慢さを自覚せず、憂慮すらしていないことに対して腹を立てているのか。自分と同じレベルの価値判断を要求する、か。やはり僕は傲慢なようだ。 正体見たり  仲の良い兄弟、なんて幻想。確かに同意する。何故ならひとつ屋根の下で生きているだけで住む世界は全く異なるから。兄弟、もっと広くとって家族でもいいが、そういった共同体は多かれ少なかれ仲の悪い共同体でもある。気の合う合わないに関わらず一緒にに暮らしているのだから。上手くやっていけるのだとすれば、各々が各々と適切な距離感でいることだ。例えば「消去法」とか間違っても言わないような。 心あたりのある者は  僕が最初に読んだ「9マイル」のオマージュ作品。何回読んでもこれは楽しいなぁ。これらに触発されて僕自身これのオマージュを一本(拙作!)、先輩との談笑で幾つか。実のない(おそらく)会話が楽しくなるお話だ。またやりたいなぁ。自分一人だとただただ独り言になるのが悲しいところだ。 あきましておめでとう  閑話休題的なお話。今思うとここでの千反田の家の代表という立場を示すことは今後の伏線だったんだなと思う。アニメでの千反田の可愛さは必見。予備知識込みで読むと奉太郎の作戦が「ああ、これか!」となって楽しい。 手作りチョコレート事件  大罪以上に僕にぶっ刺さる話。無関心、適度な距離、判断保留。そういったポリシーを掲げてしまった人間にとって例外を作ることがどれだけ難しいか。だってそういったポリシーを作るきっかけは拘ることで何かしら傷ついてきたから。好きなものを好きだということが楽しいだけじゃないことがわかっているから。だから例外が怖いのだ。例外と信じることが怖いのだ。里志はこの後きちんと答えを出した。伊原が例外であると。そうであってほしい。どうか例外を認めてはいけないと思ってしまうほど傷つきませんように。 遠回りする雛  奉太郎が千反田への恋心を自覚する話。でも最初に読んだ時にはそのことに気づかなかったなぁ。あれだけこの短編集の中で省エネと恋愛について話をしてきたにも関わらず中学生の頃の僕にはそれがわからなかった。興味を持つと無関心ではいられなくなる。もちろん省エネも。僕はつい最近、関心を持とうと思っていたものから一旦距離をとらざるを得なくなった。この興味の穴を埋めようと思えるもの、例え苦しんだとしても埋めたいと思えるものに僕はこれから出会えるだろうか。

    0
    投稿日: 2023.10.24
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    うっわ。 短篇だと思って気を抜いていた。 どの話も鈍い痛みを伴う展開で驚いた。 そのあまりにも繊細な一面に読んでいると何とも言えない想いが渦巻く。 まさかバレンタインデーを題材にして、こんな話を書くなんて。 心底ビターテイストなシリーズだよなあ。 無気力な奉太郎とお気楽な里志はどこへやら。 今後の4人の関係性が気になるところ。

    0
    投稿日: 2023.10.08
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    語彙力だったりミステリの難易度、背景知識が自分の知能と合ってて快適に読めた。堅苦しい文豪は読んでて苦痛だけど、簡単すぎるのも嫌みたいな、、、 4作目にして、やっとメインキャラの恋愛が進み始めた。恋愛関係はぼんやりとしたまま続けて欲しいと思ってたけど、やっぱりこうゆうのもいいね。 千反田家みたいな名家同士の付き合いみたいなのって今でもあるのかな?

    0
    投稿日: 2023.10.04
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    一学期・夏休み・二学期・冬休み・三学期・春休みと一年を共に過ごす古典部メンバーの穏やかな距離感の変化について紡がれた作品

    0
    投稿日: 2023.10.01
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    古典部のメンバーの過ごしてきた日々が感じられる短編集。 短編集とは言っても7つ話が収録されてるいるし、それぞれが「これって短編?」と思うくらいにしっかり充実した話なのでとても満足。 古典部は今までもほろ苦い終わり方をする話は割とあったのだけど、今作には個人的に後味悪いなぁと思う作品もいくつかあった。 特に「正体見たり」と「手作りチョコレート事件」は心が穏やかな時に読むのをおすすめします。 私はカカオ95%のチョコレートをずっと食べてる気持ちになりました。 あとがきにあったモチーフになってるって作品も読んでみたいなー有名すぎて読んだことのないミステリ作品の多いこと。

    2
    投稿日: 2023.08.14
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    〈古典部〉シリーズ第4弾読破しました! 期末試験期間ということもあり、読書時間が極端に減ってしまって、ペースダウンしてしまっていましたが、やっと夏休みです。たくさんの本に触れる夏休みにしたいです。 今作は、〈古典部〉の1年を描いた短編集でした。 特に好きだった話は、『心あたりのある者は』と表題の『遠まわりする雛』です。前者は推理のスピード感がすごく好みでした。後者では、最後に奉太郎が千反田さんに言いかけた言葉が個人的にはグッときて、次作への期待がさらに高まりました。 〈古典部〉シリーズも残すところあと1冊となりました。最後までこの青春ミステリーを楽しみたいです!

    10
    投稿日: 2023.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    半年ぶりくらいにこのシリーズの続きを読んで、古典部シリーズを読んだあとの感覚が、自然と戻ってきた。つまり、読み始めは、前作の方が面白いと思うのに、気づいたらどっぷりハマっている。 特に今回は、いつもと形式が違った。一冊通してミステリーを解決していくのに対して、短い章でテンポよく、時系列としては1年間を通したものだった。 奉太郎の性格といえど1年間を通して少しずつ距離感が近くなっていく感覚があった。 作者のあとがきを読むと少し驚いた。 以下引用 本書の主役には時間を据えています。登場人物たちが出会ったばかりのぎこちない頃を別枠に取り、一学期・夏休み・二学期・冬休み・三学期・春休みにそれぞれ話を振り分けています。心変わりの理由を詳細に書いてしまえば、これはあとがきではなく自作解説になってしまいます。端的に言えば時間と和解できたということなのでしょう。一年を共に過ごせば登場人物たちの距離感は同じではいられません。いまの私は、その変化を描けていることを願っています。 もっとも、彼らの距離感の変化は、激変というにはちょっと緩やかではあります。それゆえに本書の題名は『遠まわりする雛』となっています。 内容については、里志がマヤカのチョコを砕いたことははじめは酷いと感じた。しかし、最後の最後に奉太郎を通してその気持ちが掴めた。彼らもまだ高校生で、気持ちを言語化できないことの描写が印象的だった。ましてや大人ですらそれは難しいと思う。 「俺はこう言おうとしたのだ。「ところでお前が諦めた経営的戦略眼についてだが、俺が修めるというのはどうだろう?」。  しかし、どうしたことか。言おうと思っているのに、その実、ぜんぜん言える気がしないのだ。  こんなことは初めてだった。そして、初めての経験は、これまで解き得なかった疑問を解く大いなる鍵となる。  俺は知った。  福部里志が、どうして伊原のチョコレートを砕いたのか。  それは要するに、こういうことなのだ。」

    1
    投稿日: 2023.06.26
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    米澤穂信の「古典部」シリーズ、4冊目。初の短篇集。 収録されているのは、「やるべきことなら手短に」、「大罪を犯す」、「正体見たり」、「心あたりのある者は」、「あきましておめでとう」、「手作りチョコレート事件」、「遠まわりする雛」の7篇で、時系列順となるこの順番で収録されている。 時系列的に最初期『氷菓』の頃のエピソードとなる「やるべきことなら手短に」では、えるの好奇心を遠回しに躱そうとするぎこちない奉太郎の姿が描かれるが、最も新しい『クドリャフカの順番』後のエピソードとなる「心あたりある者は」以降は、古典部員同士の信頼関係も深まっており、特に「あきましておめでとう」~「遠まわりする雛」は、奉太郎とえるの関係が恋愛へと向かうことを感じさせるエピソードとなっており、様々な"事件"を通じて変化していく心情や関係性を感じられる一冊となっている。 短篇集ではあるが、一冊で一つの物語とも言える内容だ。

    0
    投稿日: 2023.06.10
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    古典部シリーズ四作目。短編集。 古典部の1年間を描いた昨日であり、三作目までの隙間を埋めていく作品。それぞれ手短に解説。  やるべきことなら手短に ホータロー達が出会ってまだ間もない頃の話。 今回のホータローはまだ省エネ主義の真っ只中であり、音楽室の謎についても言われればそういう事か。と納得。里志が言う様に千反田の好奇心は激しくなっていくので、悪い予感は当たるもんだと(笑)。  大罪を犯す  数学教師と千反田えるのやりとり。それにまつわるちょっとした謎の解明。タイトルほど大げさではないが、間違いの部分については妙に納得してしまった。  正体見たり  温泉合宿と幽霊の話。  温泉の姉妹と小さな謎についてはありきたりなモノだったが、それぞれの心理描写はわかりやすく、兄弟姉妹とはそんなもんだなぁと実感してしまった。  心当たりのある者は  校内放送の呼び出しをめぐり、真相を推理していくホータローとえる。論理的に考え、ホータローの推理は破綻してはいないが、「それ」を入手する経路は少し無理があるようだ。あくまでもゲームである事が前提。  あきましておめでとう  初詣神社の納屋に閉じ込められてしまうホータローとエル。外から関貫を閉められた状態からいかに脱出するのか。  とても古典部シリーズの世界観に合っており、脱出するための工夫が面白い。この様なシチュエーションにおいても冷静に対応できる二人に脱帽  手作りチョコレート事件  古典部においてはバレンタインデーも事件になる。捻くれ者が多くチョコレートを渡すにも一苦労だ。里志のいい分はなかなか理解出来ない。まだまだお互いに知らない部分が多いが、ホータローの推理力には脱帽するばかりだ。  遠回りする雛  表題作。  村人達の会話から問題の真相を突き止める。少しセンチメンタルな雰囲気があり、手作りチョコレート事件でも感じたが、古典部メンバーの成長がうかがえる。  短編を通して三部までの隙間を埋め、古典部が1年生として過ごした物語が完結される。

    1
    投稿日: 2023.06.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズの短編集。 ホータローとえるが出会って間もないころや、文化祭のあとの話や。思っていたよりも里志は摩耶花のことを想っていて真剣に考えていたんだなあ。 このシリーズのニクいところは、わざわざ関係性に名前をつけないところ。自分の気持ちにも。何となく感じ取ったり、当事者の間で何となく変化したり。それでいいじゃん、と思いたけど明確な名前がほしい気もしたり。 「あきましておめでとう」でグッと近づいたのかな。表題作の「遠まわりする雛」で意識したのかな。ホータローは何も感じない奴ではないんだな。 「正体見たり」では苦さもあり、なかなかに好きな1冊です。

    0
    投稿日: 2023.06.05
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    この作品を読んで、 著作がこのシリーズを、 そしてこの4人のキャラ達を、 とても好きなんだろうなって、 すごく感じました。 私も同じくらい(恐らく少し下)に、 このシリーズとキャラが好きです。

    39
    投稿日: 2023.05.20
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    〈古典部〉シリーズ第4弾は短編集でした。 一話目は四月の終わり頃、まだ数回しか言葉を交わしたことがない奉太郎と千反田が、今ではとても懐かしく思えます。 一年を振り返るような形で7つの話が進んでいきます。 夏休みに四人揃って古典部の温泉合宿へ出かけたり、正月の伊原の巫女さん姿や千反田の晴れ着姿など、今回は学校以外の場所での四人の様子が見られて楽しかったです。 高校生の日常の何気ない疑問をミステリー風に仕立てた作風には、若者らしい想像力や思いやりが感じられて、読後がとても爽やかです。 中三から高校受験を経て高校生になって一年。 恋愛模様も描かれていて、相手の意外な一面を知ったり、将来のことをすでに考えていたりと、この先の四人の成長が楽しみです。

    38
    投稿日: 2023.05.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズを短期間に続けて読んでるので、前作のクドリャフカと比べるとやや一本調子に感じるかな、という気がした。単体の読み物としては十分面白い。 クドリャフカがあまりに印象的で芸術的で面白すぎた。 前作まででも感じていたが、ちゃんと道中にヒントが散りばめられたミステリーで、推理の時にハッ!と思い出せる程度に印象に残す演出なのがうまいなーーと思う。プロ。 あと、前作までの話と比べて今回の短編たちは真意が読み取りづらいというか、ん?何が言いたいんだ?とたまに立ち止まって読み返さないと分からない箇所があった。特にバレンタインの話。 里志の独白部が、味わい深くてよかった。 なにがなんでも勝つ!という方法から「面白い方法で勝たなきゃつまらない」と気づいて、じゃあ面白い方法で戦おう!と試したら自分にその素養がまるでないと気づいてしまったから、こんなにごちゃごちゃしたのかなと思う。多分里志が1番自分に失望してそうだし、自分のこと嫌いそう。 でもこういう、悩みがドラマティックに解決にしない、みたいな話の方が好みなのでやっぱりこのシリーズが物凄く好きだなと思った。

    2
    投稿日: 2023.04.27
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    今までの話の合間を縫った日常のミステリー7篇。登場人物への理解が深まる内容で、より青春要素が高めだった。奉太郎とえる、里志と摩耶花の関係性にもスポットライトが当たっていて好き。

    1
    投稿日: 2023.04.18
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    古典部シリーズ第4段。 基本的には今までのような日常系のミステリなのでが、これまで以上に青春のほろ苦さが描かれているような気がした。 主人公を始め、登場人物たちは皆、自分の立ち位置をすでに決めているように見える。 省エネ主義のホータローや気楽さを求める福部里志。 でも彼らを含めた高校生は、これから先、多くの出来事に遭遇し、良くも悪くも変化していく。 それが分かるのは大人になってからで、学生のうちはまだ気づかない。 ただ、それこそが高校時代の楽しさでもある。 自分もそうだった。 どこかほろ苦い青春時代を思い出させてくれるような、そんな小説だった。

    6
    投稿日: 2023.04.08
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    古典部シリーズ第4段。古典部の1年を短編で堪能できるなんて贅沢。 少しずつ4人の関係が深まっていくのが読めて良き!「手作りチョコレート事件」からのほろ苦さが切なかった。 ホータローも少し大人の階段登ったね。次作の4人が楽しみです。

    0
    投稿日: 2023.03.20
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    なんとなしで図書館で借りて読みました。 途中で「これシリーズ物じゃん」とやっと気づくほど前知識なしの状態でしたが、スルスルっと内容が入ってきて普通に楽しめました。 ホータローの心境変化する描写が好きです。

    2
    投稿日: 2023.03.17
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    アニメの方を見てから原作を読みたいと何度も何度も思っていて、ついにアニメで描かれていた最終話のところまで読み終えることができて嬉しい。他の古典部シリーズもそうだが、文字を追っていると頭の中に奉太郎達が現れて活き活きと動く感じがして楽しかった。 自分は読書の習慣がないから一度に纏めて読んでしまうことが多いが、これは短編集で自分の読み方にぴったりだった。どの話も短さとは反対にしっかり条件設定された濃いもので、時間を忘れて読んでしまった。キャラクターも、今まで色んなストーリーで描かれたのを読んで隅々まで知ったつもりになっていたから、意外な一面を見せられてひどく刺激になった。もう一度記憶を消して読み直したい。

    3
    投稿日: 2023.01.23
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    短編7作品だが、神山高校古典部のサブストーリーが描かれている。これまでの作品で各キャラクターを必要最低限理解しているものの、この短編集で更に深みが増す。しかし、無くても支障はないと感じる。 総務委員会未承認の秘密クラブは神山高校の七不思議で、もしかして7作品はここから来ているのか? 大罪を犯すでは、通常なら間違わないことを数学教師の尾道が間違ったことから始まる。最後に大罪の意味がわかる。それを大罪と言うなら、私も犯している。 夏休みに温泉旅行に行く古典部一堂、伊原の親戚が経営する温泉宿の本館7号室、おや、ここでも7が出て来た。ますます7絡みが疑わしい。ちょっとホラーか? 校内放送で生徒の呼び出しがある。なぜ教師は呼び出したのか?生徒は何をやらかしたのか?謎を千反田と折木が解いていく。 元旦、神社の社に千反田と折木が閉じ込められる。2人の距離は縮まるのだろうか? バレンタインチョコに纏わる伊原と福部の話し、こちらも2人の距離は縮まるのだろうか? 表題となった「遠回りする雛」、雛は誰のことだろうか?なぜ遠回りなのか?物理的な遠回りなのか、精神的な遠回りなのか、私の仮説は楽しめる結末を描かれているだろうか? 高校1年間を時系列で古典部の4人が絆を強くしていく様子が上手く描かれている。そして、私の稚拙な予想(勘違い?)の「7」に関係するものは如何に。

    10
    投稿日: 2023.01.17
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    シリーズ4作目。短編集。忠実に高校生活の時間軸に沿って展開していく。少しずつ青春恋愛要素も入っていく。ミステリーというよりも連作物語として楽しんでます。ただシリーズ全体を読んでないと面白さが半減する。単品ではおすすめできない。

    1
    投稿日: 2023.01.02
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    古典部シリーズ第4弾「遠回りする雛」今回は短編集。 入学から2年生になるまでの1年間で起きたサブストーリー的な話が詰め込まれている。 今回は推理云々というよりは、1年間での主要人物の心の動きを主に描いている感じの作品だった。 奉太郎と千反田、里志と摩耶花、この2人の関係性が良く描かれている。 特に奉太郎と千反田。最終的には色恋沙汰に発展するとは予想しているものの、これまでのストーリーではあまりそのあたりの心情的なものは描かれていなかったが、今回の作品で少しそのあたりの心情の変化が垣間見えた。 次からは古典部4人も2年生に。新たな登場人物も現れるようで引き続き楽しんで見てみようと思う。

    3
    投稿日: 2022.12.17
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    古典部シリーズ4作目。 短編集でした。 やらなくていいことなら、やらない。 やらなければいけないことなら手短に。 ホータロー達のやり取りはいつ読んでも興味深いですねぇ。 今回は里志の事がとても気になりました。

    2
    投稿日: 2022.12.15
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    古典部シリーズ4弾。 今回は短編集で、一年間を通した7つのエピソードが描かれている。 古典部4人の微妙な距離感や心情の変化などが描かれていて、物語もどんどん厚みを増しているように感じた。

    0
    投稿日: 2022.11.14
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    手作りチョコレート事件での里志のセリフ 「こだわらないことだけにこだわるようになったんだ」でクドリャフカの順番の級友谷君が勝負にこだわる姿に谷君に哀れな気持ちあるいは過去の勝負にこだわる自分を重ねていたのかな?と想うと里志の態度の捉え方も遠回りする雛を読んだ後で変わってくるのでそこがなんだか面白いと思う。。

    0
    投稿日: 2022.10.28
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    シリーズ第4作。 全7編からなる短編集。 古典部の1年を描いた作品。日常の中にある謎を解決していく。 古典部のそれぞれの関係性が徐々に変わっていくさまが描かれていて感情の揺れ動きなども描かれており楽しく読み進めることができた。 お気に入りはやはり遠まわりする雛

    0
    投稿日: 2022.10.15
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    少し男気の足りないメンズ達、心の内では高校生にしては大人びた考えがしっかりあって少しきゅんとした。けど頑張ってよね!!

    0
    投稿日: 2022.10.10
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    〈古典部〉シリーズ第4弾。奉太郎、える、里志、摩耶花4人の部員の1年間の出来事を描いた7編。大きな事件ではないけど彼ら一人一人の心理と関係性に焦点を当てて掘り下げた印象がしました。「手作りチョコレート事件」では里志と摩耶花の、「遠まわりする雛」では奉太郎とえるの恋心それ以前の微妙な関係性が現れててなにか言葉に上手くできない切なくほろ苦い余韻が残りました。

    0
    投稿日: 2022.07.31
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    古典部シリーズ4作目は日々のことを短編集にしながらもしっかりと時間経過がわかり、それぞれのキャラクターもはっきり際立ってきてます。個のバランスがすごく良くて、だれも興味をそそる対象

    0
    投稿日: 2022.07.31
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    "あまり雛、雛と言わないでください" のところで、そうか雛の字が使われているのだったと気付いた。 直木賞受賞を知らせるニュースでとあるキャスターが、私気になります、と発言したことをきっかけに、この作者の本を読み出したが、古典部シリーズはやはり安定して面白い、と思いながらここまで来た。

    0
    投稿日: 2022.05.29
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    アニメ化されてない短編でもあるかと思ったけど無かった。短編の中では表題作の『遠回りする雛』が1番好き。

    0
    投稿日: 2022.05.28
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    古典部シリーズは安定に面白い。長編の方がいい節はあるが、短編も面白く、最後の話が1番好きだった。 えると奉太郎の距離が縮まった感じがした。そして、思春期特有のモヤモヤとかも出てきた気がする。 続編を読むのが楽しみだ。

    0
    投稿日: 2022.05.21
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    古典部の一年間をめぐる短編集 表題の話の奉太郎がすき。 作者の後書きもすき。自分も結末が見たいわけではない派なので…

    0
    投稿日: 2022.05.14
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    短編6つ。高校一年生の1年間のお話。事件が起こりながら、淡いロマンスも進んでいく。また、4人が少しずつ成長していく姿を見守れるのもうれしい。

    1
    投稿日: 2022.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    相変わらず面白い、、 短編集。 長編の事件の合間の。 事件が殺人じゃないのが本当に良いんだよなあ… なんでこんなに面白いミステリー書けるんだろう。 メインの登場人物(古典部)の4人が全員大人びてる考えなのも面白い。 手作りチョコレート事件のラストは切なかった。 福ちゃんと摩耶花ちゃんの関係性が本当に切ない。 福ちゃん考えすぎだろう。 普通の恋愛小説だったらとっくにくっついてるぞ。 こだわりのない自分が、摩耶花にこだわっていいのか、、 いや、いいだろうに!! そこが逆に子どもな部分なのかなぁ。 遠まわりする雛も切ない。 ホータローとえるちゃんの関係性もなんか微妙なんだよね。 ときめくし、じれったい!って思うけど、 この距離感がなんとも言えなくていい。 ホータローが戸惑ってるのを想像するのも面白い。 あきましておめでとうがわたし的にはドキドキと、 福ちゃん摩耶花ちゃん気づけ!っていう願いでとても楽しかった。 アニメから入って小説読んだからあのビジュアルで想像できて、 ちょっとは明るい印象なんだけど、 小説を先に読んでる人はやはりちょっと暗い印象なのかしら。 アニメが本当にいいんだよなあ。 続きも早く見よう!

    0
    投稿日: 2022.04.29
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    古典部シリーズは、こういった短いお話でまとめられたものの方が好き。 最後、折木、お前もかと思いつつ、なんだか切なくなった。

    0
    投稿日: 2022.04.05
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    【引用】こだわらないことにだけこだわるようになったんだ。(p.338) 【評価】全体にそこはかとなく軽いテイストで楽しめます。でもラスト二編はかなり甘酸っぱい。 【感想】短編集。このシリーズはキャラ優先の青春ものの心が痛むようなせつなさにちょっとした謎解きが付加されている感じだと思いますが小さな話の積み重ねで登場人物それぞれがだんだん印象的になっていきます。特に里志と奉太郎。謎と謎解きはかなりあっさりしていて日常の謎系としてはこれくらいでちょうどいいと思われます。 【一行目】自ら好むところはよく弁えているが、望むところと言われるとはたと困る。 ▼古典部についての簡単なメモ 【アカペラ部】実力派。 【アニメ】アニメの「氷菓」は全部観ていてよくできてたなあと思ったがじつはほとんど覚えていない。覚えているのは最初の回で窓際の千反田えるが振り返るシーン、先輩(女性)と奉太郎が喫茶店らしき場所で話しているシーン、ヘリコプターが立山連峰っぽい山を背景に飛んでいるシーン。運動会かなにかのイベントのさなか料理をつくっているシーン。えるが祭りかなんかでお雛様みたいなかっこうをして牛車みたいなのに乗って高山っぽい町並みの中しずしず移動しているシーン。それだけ。ストーリーはまったく記憶にないなあ。録画はしてるのでもいちど観ようかなあ。ま、全部読んでからね。 【糸魚川養子/いといがわ・ようこ】司書教諭。 【伊原摩耶花/いばら・まやか】→摩耶花 【入須冬美/いりす・ふゆみ】冷厳さをかもしだす美貌の先輩。あだ名は「女帝」。「桁上がり」の四名家に並ぶ名家、恋合病院の経営者一族。「エンプレス」と言ったら「絶チル」の紫穂を思い出した。他者を操るタイプ。「必要な技術のない人間にはいい仕事はできない」愚者のエンドロールp.103。そらそうや。どうやら奉太郎の能力をそこそこ高く評価しているようだ。《誰でも自分を自覚するべきだ。でないと。》愚者p.183 【印地中学/いんじちゅうがく】千反田えるの母校。 【映画】二年F組の体育会系部員が自分たちも文化祭に参加したいとつくった映画。仮称「ミステリー」。登場人物は海藤武雄、杉村二郎、山西みどり、瀬之内真美子、勝田竹男、鴻巣友里の六人と、名前は出ていないが撮影している誰かの計七人。 【える】→千反田える 【江波倉子/えば・くらこ】入須冬美が寄越した案内役。 【大出/おおいで】古典部の顧問。 【尾道/おみち】厳格で鳴らす数学教師。竹の棒を指示棒のように振り回す。 【折木供恵/おれき・ともえ】奉太郎の姉。海外にいる。古典部のOGで奉太郎に古典部救済のため入部を命じた。特技は合気道と逮捕術。痛くするのは得意。なんでもわかってるように見える。リナ・インバースの姉みたいな絶対的な存在? 【折木奉太郎/おれき・ほうたろう】→奉太郎 【買いかぶり】《安く見られることは笑ってながせても、高く買われることは聞き捨てならない。》雛p.148 【勝てる気がしない】奉太郎にとってはまず姉の供恵。そして結果的に千反田えるかと。里志にとっては十文字かほ。田名部治朗。 【鏑矢中学】奉太郎たちが卒業した中学校。 【神山高校】奉太郎が入った高校で、主要な舞台となる。多彩な部活動を誇る。アニメでは立山連峰っぽい姿が描かれていたことがあるから富山県か岐阜県。祭事のときの町並みが高山っぽい感じやったんで場所的にはその辺かなと思う。生徒数は一千人。ウチは二千人弱やったんでこぢんまりしたイメージ。 【神山高校五十年の歩み】書籍。革張りで細密な装飾が施されており黒ぎりぎりの濃紺という色合いが重厚さを醸し出している校史。五人の二年生女子生徒が金曜日の昼休みに借り、その日の放課後に返却している。重しにでも使う必要があるのだろうか? 【カンヤ祭】神山高校の文化祭、通称「カンヤ祭」は有名でこの地域では若者文化の華といえるほど盛大。えるの発案で古典部はそれに向けて文集を出すことになった。教師は「カンヤ祭」とは呼ばない。 【期待】里志いわく《期待ってのは、諦めから出る言葉なんだよ》《時間的にとか資力的にとか、能力的にとか、及ばない諦めが期待になるんだよ。》p.347 【クイズ研究会】文化祭でかなりの集客をした部活。 【陸山宗芳/くがやま・むねよし】生徒会長。 【桁上がりの四名家】荒楠神社の十文字家、書肆百日紅家、豪農千反田家、山持ちの万人橋家。ちなみにえるは千反田家の一族。それに並ぶのは病院長入須家、教育界の重鎮遠垣内(とおがいと)家。ちなみに「桁上がり」というのは里志の造語。 【工作部】古典部のライバル。なんの? 【河内亜也子/こうち・あやこ】漫研の一年先輩。 【巧文堂】駅前にある小さな文房具屋。 【郡山養子/こおりやま・ようこ】「氷菓」第二号で関谷先輩のことを書いていた、おそらくこの時点での古典部部長。養子という名は司書の糸魚川先生と同じなので同一人物だろう。えるの疑問は彼女に聞けばほぼ解決すると思われるが、たどり着けるか? まあ、ストーリー上たどり着くのだろう。 【こだわり】《こだわることをやめた。いや、違うな。こだわらないことにだけこだわるようになったんだ。》雛p.338 【古典部】新入部員がなく廃部のピンチだったが姉の命で奉太郎が籍を置くことになった。部室は地学講義室で特別棟四階、神山高校最辺境の地にある。何をする部活かよくわからないがとりあえず文集はつくっていたもよう。 【古典部員】奉太郎、える、里志、摩耶花が一年生のときに入部。なんとか存続。里志は手芸部と総務部と、摩耶花は漫研とかけもち。 【里志/さとし】福部里志。最初の時点で一年D組。奉太郎の旧友にして仇敵。いつも微笑みを浮かべ背が低く遠目には女の子に見まがうルックスで、なんでも出てくる巾着袋をぶら下げ口が減らず不要な知識をいっぱい持っているデータベースと言える普通の男子高校生だ。奉太郎いわく似非粋人。楽しげなことを追求する。モットーは「ジョークは即興に限る、禍根を残せば嘘になる」氷菓p.24。興味を抱いたことは追求し、必要なことを二の次にできる肝のすわったヤツ。手芸部と掛け持ちで古典部に入った。スポーツはサイクリング一本。意外にも文章を書くのが苦手なようだ。シャーロキアンではなくホームジストに憧れているらしい。 【財前村】登山口と温泉で知られている。伊原摩耶花の親戚が民宿を営んでいる。どうやらモデルは平湯温泉だそうだ。小学生のとき乗鞍(ついでに上高地)へ登りに行くとき通ったような気がする。生まれて初めてそしてたった一度の車酔いをした記憶がある。奉太郎のように。 【沢木口美崎】二年F組の映画の広報。撮影にはタッチしていない? 「別にいいじゃない、鍵ぐらい」愚者p.168。ミステリ好きすべての敵という考え方。犯人はめちゃくちゃ脚が速かったとか、立ったまま十メートルジャンプできるとか、いたらすべてが無効になってしまう。というようなことをぼくもよく考える。このミステリすごく細かいけど特殊能力持ってるヤツがいたら意味ないなーとか。部活は天文部。 【柴崎】教頭のひとり。え!? いまは教頭って複数人いるの? 【清水紀子/しみず・のりこ】文化祭クイズ研究会のイベントで優勝した。 【十文字かほ】荒楠神社の娘。えると親しい。里志いわく「図書館の新しいヌシ」で一目置いている。クラスメートのようだ。碩学。占い部唯一の部員でもある。いずれ重要な役割になるかもね? 【手芸部】カンヤ祭では曼荼羅絨毯を縫う。なんか、凄いぞ。 【ショッキングピンク】里志の基本属性らしい。他の色に染まることはない。 【女帝】→入須冬美 【女郎蜘蛛の会】神山高校にあるかもしれない秘密の部活動。実体は不明。 【信条】奉太郎の信条は「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。」。 【新聞部】神山高校には新聞が三つある。隔月発行で各教室に配られる「清流」が新聞部。不定期刊行の「神高生徒会新聞」が生徒会。八月と十二月を除く毎月昇降口前に貼られる「神高月報」が壁新聞部。壁新聞部には四十年の歴史がある。 【シンボル】入須冬美のあだ名が「女帝」だったのにつられて里志が考えた古典部メンバーのシンボルは、摩耶花が「正義」、里志が「魔術師」、えるが「愚者」、奉太郎は、里志は「力」だと言い、えるは「星」だと言う。うーん、星のほうが近い気はするけど? 【青山荘】伊原摩耶花の親戚が営んでいる民宿。財前村にある。 【制服】神山高校の制服は、女子はセーラー服、男子は詰襟。 【関谷純/せきたに・じゅん】千反田えるの伯父。母の兄。十年前マレーシアに渡航し七年前から行方不明。三十三年前「コテンブ」にいた。 【善名嘉代/ぜんな・かよ】青山荘の娘。伊原摩耶花の従姉妹? の妹の方。小学六年生。おどおどしている。 【善名梨枝/ぜんな・りえ】青山荘の娘。伊原摩耶花の従姉妹? の姉の方。中学生。外向的な性格のようだ。 【田名辺治朗/たなべ・じろう】総務委員長。奉太郎たちが一年生のとき三年生。里志も一目置いている。 【谷惟之/たに・これゆき】クラスメート。囲碁部。なぜか里志をライバル視してる? 【頼みごと】女帝によると頼みごとには見返りがある頼みごとと見返りのない頼みごとがある。頼みごとがある場合は相手を信用せず余裕と予備が必要で、見返りのない頼みごとには精神的満足感を与える必要がある。 【多丸潤子/たまる・じゅんこ】ピアノ部唯一の部員。奉太郎一年のとき三年生。突き指でしばらくピアノを弾けなくなった。 【千反田える/ちたんだ・える】最初の時点で隣クラス(一年A組と思われる)の生徒。「楚々」とか「清楚」とかいう言葉を体現し観察力と記憶力にすぐれており家がとてつもない名家であり時折好奇心の申し子となり「わたし、気になります」が決め文句で大きな目のチカラが半端ではない普通の女子高生だ。背はけっこう高い。暑さに強く日焼けもしないらしい。《パーツではなくシステムを知りたいんです》氷菓p.87。彼女の好奇心をクリアするために奉太郎は省エネを捨てねばならないが逃げようとするともっと多大なエネルギー消費が必要になってしまう。パーソナルスペースが狭いのでいつの間にかかなり近くに顔があったりして奉太郎はギクッとしたりする。暑さに対する耐性が非人間的なほど高い。 【千反田庄之助】えるの祖父。農地改革で土地は手放したが近代化をすすめ収益で買い戻していった。 【チャットルーム】愚者では最初と最後にチャットがある。そこに登場するのは入須冬美、本郷真由、奉太郎の姉(たぶん)、千反田える、奉太郎。 【遠垣内/とおがいと】先輩。壁新聞部の部長。教育界の重鎮、遠垣内一族。部室は特別棟三階の生物講義室で数年前の古典部部室。 【得意】《俺は白いトレンチコートを羽織り、ストーブの前で生ける彫像と化す。俺が最も得意とする行動の一つだ。》雛p.362 【トラブル】里志いわく《乗り越えるべきトラブルがあるなんて、なんて素敵なことだろう!》クドリャフカp.17 【中城順哉】二年F組の映画の助監督。 【灰色】里志いわく奉太郎の基本属性らしい。他の色には染まらない。貶めて言っているのではない。 【パイナップルサンド】喫茶店。焦げ茶を基調とした色合いの静かな店内と酸味を利かせたキリマンジャロが奉太郎のお気に入り。ぼくは酸味のあるコーヒーはちょっと苦手、苦味の強いほうがいい。 【羽場智博/はば・ともひろ】二年F組の映画の小道具班のひとり。でしゃばりらしい。ミステリ好き。 【氷菓】古典部の文集の名前。作品名になっているくらいだから当然なんらかの意味が含まれているのだろう。カンヤ祭に向けて発行していたようだ。新たな氷菓の内容は、摩耶花がミューとかナンバーズとかが出てくる古典的マンガについて。おそらく「地球へ…」のことだろう。サトシはいるけどポケモンではないと思う。里志はゼノンのパラドックスについてのジョーク。まあ、それ自体ジョークみたいなもんで言った本人も茶化すつもりやったんやと思うし。。奉太郎は今回たどり着いたことについて書いたようだ。えるが何を書いたのかは不明。 【フロルベリチェリ・フロル】摩耶花が文化祭でコスプレしたキャラクタ。言われないとコスプレとわからんやろなあ。 【文化祭】→カンヤ祭 【ベナレス】葬式の街でひっきりなしに葬式が行われている。ここで死ぬと仙人と同格になれる。土地の言葉ではバナーラシーという感じなんだとか。 【福部里志/ふくべ・さとし】→里志 【奉太郎/ほうたろう】主人公で語り手。折木奉太郎。ちょっと賢くて省エネを信条とし動くよりはまず考えようとしやらなくていいことはやらずにすませたい普通の男子高校生だ。スタート時点で神山高校一年B組と思われる。 【奉太郎のわらしべ長者】文化祭で奉太郎が交換したもの。姉からの壊れた万年筆→被服研の演し物の招待券(ワッペン)についていた安全ピン→園芸部の焼き芋の火を消す用の水鉄砲→製菓研の訪販からビスケット二袋と薄力粉→摩耶花がコスプレで使ったハート型のブローチ→姉に戻って『夕べには骸を』。 【ボディトーク】摩耶花の推す二作品のひとつ。僅差で『夕べには骸を』が勝る。二頭身の猫が随所に登場する。タイプ的にはスラップスティック。 【本郷真由】二年F組の映画の脚本を書いたが途中で倒れてしまい結末がわからなくなった。 【摩耶花/まやか】伊原摩耶花。奉太郎とは小学校以来九年間同じクラスになったことがある。ルックスはよく七色の毒舌も爽やかな普通の女子高生だ。「あれ、折木じゃない。久し振りね、会いたくなかったわ」p.49。ちなみに里志に求愛しつづけている奇特な女性でもある。漫画研究会所属だが里志を追っかけて古典部にも掛け持ちで入部。図書委員もやってるようだ。 【摩耶花のコスプレ】一年生の文化祭の漫研のイベントで摩耶花のしたコスプレは初日が「11人いる」、二日目が「エスパー魔美」、普通の服でコスプレと言い張れるタイプ、三日目が…ちょっとわからない。これまでのからするとけっこうメジャーなんやろうと思うけど? 【漫画研究会】摩耶花が古典部とともに入っている。河内先輩の周囲に集まる派閥は人数は多くないが発言力はある。摩耶花の周囲には河内先輩に違和感を感じている者たちが集まる。そして少数派の人畜無害な男子部員たちがいる。少数派の男子部員たち。 【万年筆】奉太郎が姉からもらったおまもり? ペン先が割れて使えなくなっている。 【ミステリの原則】十戒とか九命題とか二十則とかあるらしい。 【水梨神社】生き雛が練り歩く祭はけっこう有名。奉太郎は知らなかったが。 【森下】声が大きく竹刀を藻ったら似合いそうな教師。 【夕べには骸に】摩耶花が絶賛する漫画短編集。主人公たち入学の前年に文化祭でひっそりと売られていた。 【幽霊】《むしろ幽霊を幽霊のままにしておく方が、俺たちにとっては難しいかもしれない。》雛p.103 【湯浅尚子/ゆあさ・しょうこ】漫研部長。猫と縁側が似合うような人。おっとりしてるように見えてなかなかやるー。でも実作はできない。 【吉野康邦/よしの・やすくに】放送部部長。

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    投稿日: 2022.03.29
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    古典部シリーズの面白さをを堪能できる、充実した短編集。 今後の奉太郎と千反田さんの展開が気になる…! 同じ作者の『本と鍵の季節』でも感じた、気の置けない友だちだと思ってた間柄での微妙な心理状態や、なんとなく冷淡に思える男性キャラの内面には少し苦しくなる(手作りチョコレート事件など)。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 省エネをモットーとする折木奉太郎は“古典部”部員・千反田えるの頼みで、地元の祭事「生き雛まつり」へ参加する。十二単をまとった「生き雛」が町を練り歩くという祭りだが、連絡の手違いで開催が危ぶまれる事態に。千反田の機転で祭事は無事に執り行われたが、その「手違い」が気になる彼女は奉太郎とともに真相を推理する―。あざやかな謎と春に揺れる心がまぶしい表題作ほか“古典部”を過ぎゆく1年を描いた全7編。

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    投稿日: 2022.03.15
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     短編集!インスタントな謎解きがこれまた面白い、とにかく登場人物達のやりくりが可愛いのなんの。良い読書でした。

    1
    投稿日: 2022.03.09
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    短編ミステリーで全て謎の回収が爽快だった。 里志が摩耶花に対しての思いと自分の心中を明らかにしたバレンタインの回、奉太郎が千反田に「しまった。」と思ってしまった雛祭り?の回が今までになかった新鮮な回で好きだった。

    1
    投稿日: 2022.02.25
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    ほんのり甘酸っぱさは大人になってみると男子陣めんどくさいな〜〜と感じ いやでも無責任なよりはいいのかなとも思ったり……高校生 青春してほしいですね。

    0
    投稿日: 2022.02.07
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    古典部シリーズ第4弾。今までにはなかった登場人物たちの心情が語られる場面が増えて、感情移入しやすく、シリーズの次作を早く読みたくなりました。

    0
    投稿日: 2022.01.08
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    古典部シリーズ第4弾。古典部結成の頃からの時系列での短編集。 全体的にLOVEの話。にやにやしながら読んでいたけど、最後の表題作、「遠回りする雛」の最後で、何故だか泣けてしまった。

    0
    投稿日: 2022.01.01
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    折木奉太郎の推理が冴える氷菓シリーズの短編集。 ちょっと読んで放置していたので、読み終わるのに時間がかかってしまった。。。

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    投稿日: 2021.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズの短編集。個人的にはチョコレート消失事件が好きだ。里志の「広く浅く、そして一つのことに打ち込めない」ことに対する矜持とコンプレックスは共感するところがあるし、最後に明かされる(というか、可能性として提示される)摩耶花の狡さについては、この作者が得意とするオチだと思う。また、里志と摩耶花の関係性はこの一話に凝縮されているといっても過言ではないだろう。 最後に、千反田から犯人と思われることになった天文部の某を不憫に思う。

    0
    投稿日: 2021.10.08
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    読了。古典部シリーズ第四段。今回は短編になっていて、時系列が少し戻って1年を通しての関係性や、気持ちの変化がメインでした。アニメで見てる話しだけど、改めて活字でみるとまた印象が少し違うような気がする。 #読了 #読書好きな人と繋がりたい

    0
    投稿日: 2021.09.19
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    このシリーズ自体何度も読んでいて、遠回りする雛ももう何度目か分からないくらい読んでるけれど、何度読んでもこの物語は私の中にすっと入ってくる。 自分の心の中の柔らかい部分に何度も触れてきてくれる。 あとがきにも書いてらっしゃるけど、この作品はゆっくりと時間が進んでいく。 大きく何かが変わるわけじゃない。 でも確かに少しずつ他人ではなくなっていく。 自分のことを知ってほしいと思う相手ができる。 話したくなかったことを、話さなくてはならなくなる場面もたまには起きる。 迷惑もかける。 その一つ一つに青春がぎゅっと詰まっているように思う。 自分が何かに迷ったとき。 自分の中の大切なものを探すため、大切に思っていたものをまた見つけるために私はきっとまたこの物語に帰ってくる。

    4
    投稿日: 2021.08.30
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    米澤穂信著『遠まわりする雛』#読了 古典部シリーズ4 奉太郎、える達4人の古典部員を巡る7つの短編集 教師が授業進度を間違えた理由。呼出放送からの推論事実。納屋に閉じ込められた奉太郎とえるの脱出法。バレンタインチョコを盗んだ犯人。生き雛の遠回りの理由… えるがどんどん可愛くなってくる

    0
    投稿日: 2021.08.24
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    古典部の面々が小さな事件に挑む短編集。 省エネ人間を気取っている奉太郎がえるに好意を抱き、自覚する過程はいかにも高校生らしくて甘酸っぱい。

    0
    投稿日: 2021.08.10
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    里志とホータローの心情も少しだけ垣間見ることができて青春。ただ、里志の心の内は私には難しく、真意が掴めず・・このあたりは、また日をわ改めて読み返してみよう。第三弾までより仲間内での謎解きなので、日頃からそんなに謎解きしているなんて、そういう性分なんだな・・ どれも題名がねじれてなくて、読みながらスンッと入って来るので好きです。 ホータローは、大人との社交経験無いと言っていたけど、あんな立派に挨拶できれば充分よっ。

    2
    投稿日: 2021.07.25
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    古典部シリーズの第4弾として、短編集が詰まったストーリーになっていた。四季の経過を感じながら、主人公折木奉太郎の推察を書いた話は僕好みだった。アニメ版もここで終わっているので、次のシリーズはまた違った楽しみで読んでいけることを期待しています。

    0
    投稿日: 2021.07.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典部シリーズ第4弾。あの省エネをモットーとする主人公が、ヒロインの頼みで地元の祭事である生き雛まつりへ参加する。これは凄く面白くなってきた。 後、他にも古典部を過ぎゆく1年を描いた全6編もある。ここまでくると流石に古典部を見守りたくなる。それは… 感想は別の所に書いているので、気になった方はご自由にお読みください。 この下の概要のリンクをクリック     ↓↓↓ https://twitter.com/futonneko_/status/1406769337193713670?s=20

    0
    投稿日: 2021.05.26
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    古典部シリーズ第4弾。 今回はホータローくんと千反田えるちゃんの関係に焦点を当てた短編集。 謎解き要素は薄め。 里志の行動は正直どうよと思ったけど、まぁそれも青春なのか。

    1
    投稿日: 2021.05.25
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    古典部シリーズの短編、面白かった。特に、心あたりのある者は以降が。奉太郎のえるに対する心情の変化に、ニヤニヤした。

    0
    投稿日: 2021.05.14
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    死ぬことがないミステリー古典部シリーズ。神山高校を舞台に、日常に潜むちょっとした事件を折木奉太郎と千反田える達古典部メンバーが解決していきます。今作はシリーズ初の短編集。今までの作品の合間に起こったエピソードが描かれています。同じ部活のメンバーといったかかわり方から一人一人の距離がぐっと近づいていく様子が描かれる本作。高校生活という、限定された期間しかできない過ごしかた、それぞれの思いのすれちがい。ボーイミーツガールの醍醐味といえるのではないでしょうか?甘酸っぱい内容の後に、独特の苦みが絶妙な読後感となっております。『満願』などに代表されるように作者の短編集は秀作ばかり無駄がない素晴らしい出来栄えとなっています。読み進めてきた本シリーズ、既刊がのこり2冊となってしまいました。

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    投稿日: 2021.04.26
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    古典部シリーズ四作目『遠回りする雛』 今回の作品は古典部の1年間を 短編集として振り返る1冊 物語を通して登場人物の仲の深まりや 相手に対する思いが描かれている。 また少し未来を予感させる結末 遠回りした雛の行き着く先とは

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    投稿日: 2021.04.20
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    古典部シリーズ4作目。 7つからなる短編集。 1年間にあった今までの事件以外が描かれています。 なんだかんだ折木はいろいろなことをやっている感じ。 みんあなどうなっていくのでしょう。

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    投稿日: 2021.01.31