
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めて読んだ警察小説。ミステリ要素もある。 主役がそれぞれ異なる短編集。 ちょっと込み入った部分もあり読むのに時間がかかるが、短編なので負荷はそれほどでもなく、どの作品も終盤一気に話が展開するのが気持ちいい。 ヒーロー的なキラキラしたカッコよさではなく、現実的な派閥争いとか出世競争とかがあって、それがリアリティを生んでいる気がする。
0投稿日: 2025.11.11
powered by ブクログ第三の時効の衝撃とペルソナの微笑みのやるせなさ、読後の余韻がすごい それぞれの刑事の生々しいモノローグに若干引くところもあったけど朽木の奥歯が縦に割れた、という表現に痺れた
0投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログ短編集ですが、それぞれの話に読み応えがあって良かったです。二転三転、すっかり騙されました。 起こる事件に派手さはないですが、各班長がキャラ立ちしていて好感が持てました。
0投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ2023/9/12 第三の時効読了。短編の連作だけど読み応えあった。F県警強行犯シリーズ、もっと読みたいな。
0投稿日: 2025.09.10
powered by ブクログ読書会メンバーとのグループラインで読みたいと呟いていたら、貸していただきました! めちゃくちゃ面白かった!! そうきたかーってなったり、解釈の仕方に余白があったり… キャラの濃い3人の班長、私が映像化するなら村瀬は阿部寛かなぁ…とか。 常人離れしたすごい切れ者達なのに、葛藤が垣間見えたり、実は情に熱かったり、でもそれをはっきり書かなくて匂わせてきたり… 控えめに言って横山さん天才だと思いました!
8投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログクライマーズハイの作者の初期の作品で評価の高い作品ということで読み始めました。 6つの短編で構成された警察小説、とても濃厚で緻密な作品ばかりでしたが、クライマーズハイには及ばないというのが正直な感想でした。 とは言っても、犯人逮捕に泥臭く、汗臭く、ドロドロとした執念を持って追及して行く刑事の迫力ある描き方はやはり作者の筆力を感じました。 6作品の中では、「ペルソナの微笑み」のストーリーが追求する刑事と犯人の精神面での葛藤や仮面を被ってしまう二人の子供時代の出来事、二人の取り調べのやり取りなど、一番読み応えがありました。 他の作品もまた手に取りたいと想います。
0投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何年も前に購入して読めていなかったもの。 1話の「沈黙のアリバイ」からかなり面白く引き込まれた。置かれた状況下での「完璧なアリバイ」には意表を突かれた。2話「第三の時効」は殺人事件の時効間際の逮捕劇、3話「囚人のジレンマ」は捜査一課長の田畑と記者の攻防戦。4話「密室の抜け穴」はマンションの張り込み。各話で存在感を放つ一班の朽木、二班の楠木見、三班の村瀬というひと癖ある班長たちも魅力的。 短編だからこそ余計な描写は削ぎ落とされ、濃厚。刑事たちのセリフ、行動、心理の生々しさも本作の箔となっている。
0投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログ短編集ですが内容はF県警教員強行班3班のお話。 どのお話も良かったですが個人的には【囚人のジレンマ】ですね。出来すぎる部下を持つ上司の苦闘が上手に描かれてました。 出来すぎる部下の3人の班長も強烈なキャラでそれだけでも十分満足できます。 ただ短編集で残念なのが最期が意外とあっさりするのが多かったのが評価を一つ落とす要因ですか。
43投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログ登場人物の紹介を兼ねた短編の物語集というのが、率直な感想。短編の割には読み応えがある。次は長編を読んでみようと思う。
0投稿日: 2025.07.09
powered by ブクログ警察小説の短編。ストーリーの組み立て方やテンポの良さが際立ってて引き込まれる。 登場人物の描写も生々しい。朽木班長の垣間見える人情がささる。楠見班長の冷静すぎ予想超えすぎる捜査が華麗すぎる。村瀬班長の動物的カンは、警察ドラマに出てきそう。 刑事それぞれの過去の人生経験が捜査の進め方にも影響すると感じさせられる。
0投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ長編かと思ったら短編が複数ある形、かと思ったら繋がっていて同じ刑事たちの物語だった。あまり読まないジャンルかなぁと思って他の方のレビュー読んだらハードボイルド系と書いてあり、なるほどこれがハードボイルドかと。 事件の難易度というか、解決までの道筋は程よい感じで結末も納得はできるんだけど、その解決の瞬間の沸点が高くて面食らってしまった。すごく急展開に結末を迎えて、だけどその後の描写がすごくあっさりしていて、肩透かしを喰らった感じというか、、うぉ急に来た、、あ、これで終わり?的な。 でも、ハードボイルドと言われると、うん、まあ納得。(多少偏見あるかもです。) 全体の感想としては、警察同士そんなバチバチで疲れない?です。よく刑事物のドラマとかでもそうだけど、現実でもこんなに仲間内でギスギスしてるもんなんですかね? 読むにはそんな部分に体力いる作品でした。
13投稿日: 2025.06.27
powered by ブクログF県警捜査1課を舞台にした短編6篇 今まで読んだ短編の中では1番面白いかもしれない。 1章沈黙のアリバイ 1班 朽田班 2章第三の時効 2班 楠見班 3章囚人のジレンマ 1課長 田畑 4章密室の抜け穴 3班 村瀬班 5章ペルソナの微笑 1班 矢代 6章モノクロームの反転 朽田と村瀬
4投稿日: 2025.04.27
powered by ブクログ刑事物少し苦手だから進み遅かったけど 面白かった 短編だけど人間関係とか登場人物は繋がってるから見やすかった
1投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログ実際の警察組織の内部がどんな感じなのか知らないが、小説は非常に楽しめた。 人間の心理描写が上手い。読ませる。 短編なのに濃厚だ。
1投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ面白かった! 警察を主人公にした短編集。 事件の内容が派手じゃないものでも警察内部の人間模様や捜査の進め方とかが面白くてどんどん読まされる。 やっぱり朽木というキャラが好きやったな。 過去になんの罪もない子供をはねて殺してしまった経験があって笑わない刑事。 でも事件の検挙率は100パーセント。 冷静で、、冷酷とはまた違う。 素晴らしくいいキャラクターやった。 どれも面白かったけど1番を挙げるならやっぱりタイトルにもなってる第三の時効かなあ。 全部ちゃんと最後は警察が勝つのもよかった。 きちんと真実にたどり着いて犯人を追い詰めて…っていう過程が面白かった。
2投稿日: 2025.03.07
powered by ブクログ星4.5です。横山秀夫の短編がこれほど面白かったのか!の一言。刑事ものの原点とも思える。横山作品をもう少し追求してみます!
5投稿日: 2025.03.06
powered by ブクログF県警強行犯捜査1課の1班の朽木、2班の楠見、3班の村瀬らは互いにプライドと執念をぶつけあい捜査に向かう。6編の連作短編集だが、どの作品も本格的な警察小説であり結末にはどんでん返しが用意されている。それぞれの班の刑事たちの内面や本音や弱さを描く。 まもなく退官する伴内刑事の「迷った時はホシを見ろ。ホシを目の前にすりゃ元気になるってもんじゃねえか。他人様を殺しておきながら殺していないと言い張って、自分ばかりのうのうと生きていこうってんだから。そりゃあ許せんだろう。許しちまったらデカじゃいらんねえだろう」の3つの班を管轄する田畑指揮官への言葉が熱いです。 2025年2月15日読了
0投稿日: 2025.02.15
powered by ブクログ会社の同僚に薦められ読んでみました。警察を題材に、様々な人間関係が描かれている。警察の上司や部下にもいろんな人がいて、いろんな過去がある。犯人側にも同じようにある。思いもつかないような結末もあり、非常に心にしみる作品でした。
5投稿日: 2025.01.10
powered by ブクログとても強烈な個性を持った刑事たちによる警察小説 刑訴法なんてくそ食らえな作品であるが(第三の時効に限らず、検察官は大変だろう)、警察小説なのでそんなことはどうでもよい 冷徹に見える刑事が人間的な部分を見せ、強烈な個性がぶつかり合う。短編集ながら、情報過多にならずに一冊の本としてまとまっていた。 素晴らしい短編集。
2投稿日: 2024.12.07
powered by ブクログ面白かった!何かのときに書店に寄って、とにかく飽きずに読めるものをと思って刑事ものを選んだんだった気がする。 短編で視点が変わったのも良かったです。時代は感じる。けどそれはそれで。
2投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログ警察小説の連作短編集。それぞれの物語は独立していながら、緩やかな関連もある。どれも読み終えたときにすごくすっきりするというわけではないが、余韻を残すような読み応えのあるストーリーだった。
1投稿日: 2024.09.25
powered by ブクログF県県警で起こる事件の短編集。 強力な個性の班長が難事件を解決する。緻密でリアル。警察小説の本物を見た。
0投稿日: 2024.09.20
powered by ブクログこれは最高。 警察小説を普段あんまり読まないけど、大人のカッコ良さに痺れたし、ミステリとしてのクオリティ、ストーリーの面白さに感服しました。マジで面白い。
1投稿日: 2024.09.19
powered by ブクログ3.8 短編集だけど、どの話もF県警捜査一課の話なので登場人物はほぼ共通している。 警察小説はあまり読む方ではないが、文章が読みやすくすんなり物語に入り込めた。 どの話も面白かったけど短編集なので終わり方がアッサリなのが残念。次は長編を読んでみたいと思った。 捜査課の違う班同士って現実でも競い合い&いがみ合っているのか気になった。
10投稿日: 2024.09.18
powered by ブクログ通称強行、捜査一課の要である3つの班とF県で起こる事件を描いた警察小説 短編集ではあるがどれも上手く伏線が回収されていて、かつ朽木の過去とリンクするような描写もあり読み応えがある 各班長の他者から見た性格は語られているが、それぞれの心情はあまり語られない。そこがより班長としての威厳を出しているように思う サスペンスの質は最高級、県警内での動きもリアルで面白い 横山秀夫の刑事物は他とは違う圧倒的な何かを持っている気がする
1投稿日: 2024.09.13
powered by ブクログ横山秀夫さんの短編集 ミステリー小説なのに、 何度読み返しても面白い 何回かドラマ化されていて、 親しみやすく、読みやすい小説です。
2投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログどこの県かわからんけど、 こんな優秀な刑事さん揃いなら 未解決な事件なんてないや。 大阪に配属願う。
3投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログ悪を許さない執念がそれぞの班長を通じて静かに語られる。短編ながら綺麗に完結し、興味を引くエッセンスと巧みなトリックが見事。班長達の強烈な主導権争いと上に立つ課長の心理も面白い。特に表題の第三の時効には驚きと恐ろしさを感じた。大好き度❤️❤️❤️
8投稿日: 2024.05.28
powered by ブクログめっちゃおもしろかった。 刑事たち全員かっこいいし、文章もなんだかかっこいい。 「密室の抜け穴」が特に好きです。村瀬ー!って思わず拍手した。
1投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログ⚫︎サクッと読める最良の警察小説 ⚫︎よくもまあこんな短い中で起承転結をまとめることができるなって感心するわ ⚫︎刑事もみんな個性があってドラマみたいだ ⚫︎犯人もまあ憎たらしいし、リアル感がある ⚫︎この手の小説を読んでしまうと、ハードルが高くなりすぎて、生半可な警察小説だと面白くなくなってしまうのが辛いね
11投稿日: 2024.04.30
powered by ブクログ一番好きな作家の一番好きな作品。もう展開もオチも何もかも綺麗に覚えてるのに、何度読んでもわくわくできる。
2投稿日: 2024.03.29
powered by ブクログF県警強行犯シリーズ第一弾。捜査一課の三班の班長3人のキャラが良い。青鬼と呼ばれる朽木、冷血な元公安の楠見、天才の村瀬が活躍して事件を解決する。短編だからか中弛みもなく、鋭い切れ味と張りつめた緊張感をもったまま読み進めることができた。イタリアや、フランス、ドイツなどの熟成されたワインのようだ。ワイン飲まないけど。警察小説のなかでもベストの一つ。
47投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログ全編面白い。文章が上手くて、するする読み進められる。 謎解き要素も勿論面白いけれども、刑事たちの人間ドラマ部分も読み応えがあって、読んでて飽きがこない。人間の善性を信じられるオチが多いのもいいな〜。 特に好きなのは、表題作とペルソナの微笑。 実家に横山秀夫作品沢山あるから他にも読んでみよう。
2投稿日: 2024.02.22
powered by ブクログ約10年ぶりに思い立って再読。「とにかく面白かった」という印象はあっても細かい部分は忘れていたので、十分楽しめました。何年経っても全く色褪せないミステリー。ドラマで活躍するのような派手なヒーローは一人も出てこないのがまたいい。
3投稿日: 2024.01.16
powered by ブクログF県警刑事課を舞台に数々の事件を解決するオムニバスストーリー。洗練された文章で、飽きることなくすいすいと読めた。警察署内の競争といった視点は初めてで面白かった。各班の班長達も個性的。 すぐにでもドラマなりそうだなと思ったら、すでにドラマ化していましたね。 改めて実写でみてみたいです。
14投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログ警察小説なので推理物として見ると物足りないかも ただそれ以上に三人の個性際立った班長の活躍ぶりに胸躍る またその三人に振り回される部下や管理しなければいけない上司の苦悩なども描かれており単純に小説として面白い
0投稿日: 2023.12.19
powered by ブクログ初めての横山秀夫作品 F県警強行犯係を舞台とした連作小説で、全6作主人公が切り替わるので、異なる視点で様々な事件の解決に臨むんですけど、とにかくどの作品も展開が鮮烈で、短編集で全作品ここまでの満足度を得られたのは自分史上唯一の作品でした。どの作品も好きでしたが、「ペルソナの微笑」での黙ったら負けと言うゲームに持ち込んだ聴取のシーンの描写がすごい迫力でした。他の横山秀夫作品も読んでみよう。
0投稿日: 2023.11.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
警視庁捜査一課の1班から3班までの班長がどれもこれも秀逸過ぎて短編だけど全編を通してきれいにまとまっており読み終えて思わず唸ってしまった。横田さんは天才だなぁとつくづく思う。刑事ものでありながらサスペンスもミステリーも人間ドラマもきっちり押さえて作りこまれているので各章の終末どれもが説得力がありため息が漏れてしまう。 表紙題となった「第三の時効」の章などまさに大どんでん返し(もともとの「どんでん」の意味から考えるとこの表記の見出し帯のかかっている小説はどれも違うんじゃないかって思うんだけどねw)! 息子が警察官やっているのでこういう小説を読んでいるとつくづく警察という会社組織は大変だなぁと思いながら読んでしまう。警察が犯人を検挙する手柄っていったい誰のものなんだろうね。それでも評価制度が昇給であったり昇任であったりするのでそれぞれに点数をつけなければならない組織の一員っていやだなぁと思う。
2投稿日: 2023.10.29
powered by ブクログ三班の班長それぞれ強烈。捜査に妥協なく確実に犯人を仕留めていく。時に人間的な優しさがみえるところも良かった。
0投稿日: 2023.08.14
powered by ブクログ全体的に暗い。話が暗いってより語りが暗い。登場人物の個性もあるようでないまま淡々と進む。謎解き重視なのか、実際の刑事はこんなかんじなのか。あと女に恨みあるのかってくらい女絡みの話が多い。ペルソナのうんぬんっていう短編は面白かった。
2投稿日: 2023.07.29
powered by ブクログミステリであり、捜査一課の強行犯捜査係の面々を描いた人間ドラマも見どころの警察小説。メインのキャラも濃く、操作一課の一班から三班までの班長がそれぞれ理詰め型、謀略型、閃き型という異なるタイプの探偵役でそれぞれのキャラがとにかく魅力的。登場人物の名前覚えるの苦手な自分ですら、脇役も含め一瞬で覚えられたから、それぐらい印象に残るキャラだったのだと思う。 キャラだけじゃなく、ミステリとしても、しっかり本格ミステリの要素もあり、どんでん返しもあり、と全ての話がクオリティ高かった。 横山秀夫の作品はコレが初読だったのけれど、他の本も読んでみたいと思わせられるぐらい面白かった。 またこの本は警察小説の金字塔なんて言われてるらしいですが、それも納得。(警察小説殆ど読んだ事無いのは内緒)
24投稿日: 2023.07.27
powered by ブクログF県警連作短編。 最初の三作品がいい。後ろの三作品は連作ものとしては十分に楽しめるものの、 「警察内部の人間ドラマ」に重きが置かれている感じです。 各編のタイトルの付け方が秀逸。 解説によると、モジュラー型警察小説というらしく日本では珍しいのだそうな。 個性派の三班長がしのぎを削るF県警ものは続編が気になるシリーズものです。(2010.12.22)
2投稿日: 2023.07.19
powered by ブクログ派手さはないが、緻密な積み上げと意外な結末が連続する。 所謂「読んでしまう一冊」。 短編集ではありつつも、警察側の登場人物は共通しており、その人物が非常に魅力的。 特に強行係の1班/2班/3班それぞれの班長の魅力が大きく、優秀でありながらそれぞれの個性や能力が全く違うため、事件解決までの持って行き方も当然違い、読んでいる側は「どう結末するのだろう」と先が気になり読んでしまう。 ミステリーといえば東野圭吾の名が上がるが、 東野圭吾が「心情」に重きを置いた作品であるのに対し、 横山秀夫の本作は「事実」というポイントを緻密にあやつる作品となっている。 緻密に積み上げられた「事実」の中で読者が気付かないポイントで結末が左右されることが往々にしてあり、驚きとなる。 結末を知った上で読み返すと「確かに」と納得してしまう素晴らしいロジカルな作品。 短編集というと一つ一つの物語が薄くなりがちだが、 本作はそれぞれの物語を上手く積み上げ1つの大きな作品としているような形となっている。 そのため全くチープ感はなく1冊通しての物語を読了した際と同じ満足感を得ることができる上、いくつもの事件を華麗に解決する場面を何度も味わう事ができるため、短編集という形式が逆に良い効果を生んでいる。
5投稿日: 2023.07.11
powered by ブクログ短編集で本格警察小説…?と不思議に思いましたが、最高に面白かったです。テンポ感と事件の真相が絶妙で、ペルソナの微笑はかなり記憶に残りそう。続編がないのが本当に残念
2投稿日: 2023.05.31
powered by ブクログミステリ要素も楽しめたし、強烈な個性を持つ刑事たちの策略や因縁、流儀のぶつかり合い、覇権争い逮捕への執念の描写が渋くてカッコいい〜。新聞記者との攻防も興味深い。ほんとにこんな感じなんだろうか?キャラについては重い過去を抱えた冷徹な男的な設定に弱いので朽木さんは当然好きになった。矢代さんもいいキャラだったけど、今後出てくるのかな…? 短編集だから仕方ないけど、ここで終わるの!?綺麗に終わってほしい〜とムズムズする部分はあった。あとは出てくる女の人がみんな揃いも揃って美人かつ酷い目に遭ってて、描写が雑ってわけじゃないけど、個性あふれる刑事たちと比べてかなり画一的な描かれ方をしている点はちょっとモヤった。まあホモソがっつりな世界観だからしょうがないね…世界観はしっかりしていて入り込めた。 警察小説、リアルさと非日常性のバランスが好みだなと思ったので他の作品も読んでみたい。とても面白かったです。
2投稿日: 2023.05.28
powered by ブクログ横山先生三作目 キャラが強い三人の刑事を抱える捜査一課 毎回主人公とトリックが異なる短編集 刑事物のドラマシリーズ 刑事の個性に合わせた解決手法になっているので、毎回ワクワク感が薄まらないし、キャラが舞台を作っていく感じも秀逸 村瀬の性格は嫌いじゃないが、朽木の冷血感が好みの 楠見はキャラの設定通り嫌な感じがしっかり出てて上手い キャラ作りの大切さが現れている
5投稿日: 2023.04.23
powered by ブクログ表面では抗争しつつも、その下では通じている班長達が良かった。 特に第三の時効は急な展開に振り切られた。
1投稿日: 2023.03.20
powered by ブクログ2023.3.17 読了 F県警強行犯係の班長、朽木、楠見、村瀬の3人が強烈な個性と気迫を放ちつつ物語をグイグイと牽引していく 刑事たちの犯人検挙への執念やなりふり構わぬ他班との覇権争いの様がむせ返るような男臭さと共に立ち上ってくる緊迫感もたまらないし短編集なのに一つひとつが長編にも劣らない密度で満足感が凄い!
1投稿日: 2023.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読みやすく面白かった。 こういう人情系は台詞や振る舞いがわざとらしく、読んでいて少し照れくさい。見たことはないが、こういう作品がドラマにしやすいのだろうな、と思った。 表題作の第三の時効は、オチの予想はつきつつも、短編特有の切れ味があって面白かった。
0投稿日: 2023.02.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
テレビドラマを見たので。 小説と映像は別物だと考えている。 だから、ドラマを小説にしたものを読んだり、 逆に小説をドラマや映画にしたものを見たりはしない。 だが、風間俊介が主演を務めた「ペルソナの微笑」のドラマが面白かったので、 思わずこの短編集を読んでみた。 すごく面白かった。 ドラマを見た「ペルソナの微笑」はもちろんストーリーがわかっていたが、 脚本との違いを探したり、 キャスティングを品定めしたり、 紙の中から主人公の刑事を立ち上がらせた風間俊介の演技を評価したりと、 いつもと違う楽しさがあった。 他の短編も、濃かった。 癖が強すぎるF県警強行犯の刑事たち、班長たち、 上役の言うことなど聞かずに 自らの人生や命を削って犯人逮捕に臨む生き様が強烈だ。 そんな個性的な刑事たちをまとめる立場のはずの 捜査一課長の視点で書かれた「囚人のジレンマ」は、 班どうしの争いの中にも、退職する刑事にたいする皆の気持ちが織り込まれていて、 面白かった。 同じ著者の本はいくつか読んでいるが、この短編集が一番面白かったと思う。
0投稿日: 2023.02.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
たまたまテレビスペシャルをやっているのを目にして再読 やっぱりかっこいい! ハードボイルド系の小説もっと読みたい! ■班長 班長全員能力高過ぎ、キャラ濃い 特に楠見やばい 朽木、村瀬もめちゃくちゃかっこいいけど楠見の底の見えなさがたまらない でもベテラン刑事に花を持たせてやる朽木とか、真木の言葉だけで意図を汲み取る村瀬とか、っていうか新聞屋なのにそれに協力してる真木とか… とにかくキャラがよすぎてまた読んでしまった (数少ない手持ちの電子書籍だからどこでもよみやすいってのもあるけど…) ■刑事物 ミステリー多めで読んでるから癖のある探偵とかが多いけど、ハードボイルドな渋いデカの小説もっと読みて~ってなった やっぱキャラって大事だなぁ いいキャラいるだけでワクワクが止まらない やっぱ『第三の時効』が良かったなぁ どんでん返しもあったし
13投稿日: 2023.01.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どの登場人物も個性が強くて面白い 一班と三班が犬猿の仲すぎて、自分の班が犯人逮捕できるようにと捜査報告もしないところは小説だからの内容だとは思うけど、ちょっと……いがみ合ってないで協力して早く犯人逮捕に繋げてよ!って思ってしまった この班同士のライバル意識が強すぎるところはF県警シリーズの面白いところではあるのだけどね 一番気に入ったのは班長が主役の話ではなく、一班の矢代刑事が主役の「ペルソナの微笑」
2投稿日: 2023.01.26
powered by ブクログF県警強行犯捜査係の活躍を描く六篇の短編集。 一班から三班で構成される彼らの事件検挙率はほぼ十割で、内外からF県警史上最強の布陣と呼ばれる。 その有能さゆえ、上司である捜査一課長や刑事部長は彼らをグリップできず、嫉妬と羨望、自負、保身が複雑に入り混じった思いを抱えている。課長いわく、一般的な刑事の特性を「執念」「職人」「プロ根性」とするなら、彼らに共通するのは「情念」「呪詛」「怨嗟」といった禍々しい単語で表される。事件で食うのではなく、事件を食うのだと。 一班の朽木は理詰め型で、過去のトラウマから笑わない。二班の楠見は冷血で元公安、女性を人間扱いしない。三班の村瀬は閃き型で、事件の第一印象で大筋を的確に把握する天才肌……と各班長の個性も際立っている。個人的に冷血の楠見が好きだ。 筋読みが生き死にに関わってくる特殊な職業には、理屈だけでなくある種の勘や本質的な直感が必要だと思う。刑事などはその最たるもので、その内面は犯罪者と同じような思考をしていないと到底犯人を捕えることはできないのかもしれない。 ただ、内面がいかに犯罪的で黒かろうと、表出した社会的貢献がある限り、それらは本人達以外では問題にならない。自分のトラウマを犯人相手に存分に晴らすカタルシスの前では、パートナーや子供など息抜きにもならぬ。心に闇を抱えた刑事達は、死ぬまで大義名分を隠れ蓑に生きていくしかないのだろうか。犯罪者が、彼らが正常な人間の皮をかぶるためだけに存在する必要悪にも見えてくる。読んでいて切ない所だ。 作者は元新聞記者で、文体は削ぎ落とされて切れ味鋭い。短編にこそ、この作者の魅力が光るのではないだろうか。 また記者と警察の関係もリアル。 自らの不備を書き立てられることを忌み嫌いながらも、手柄は存分に知らしめてもらいたいという警察のダブルスタンダードをどうバランスするか、管理職である個人の内面の範囲であるが、よく描かれている。 ミステリーとしてもおもしろいし、ここまでのレベルの短編集はなかなかないので、濃密で男くさい気分になりたいときはご一読を。 そしてまだ物足りない方は、「名探偵の奇跡」「孤独な交響曲」という複数の作家の短編集に続編が収録されている。こちらもおもしろい。 本当はこのシリーズの長編が読みたいんだけどね。
3投稿日: 2023.01.04
powered by ブクログ短編集だけど、長編に劣らず内容も濃厚で、登場人物の描写が巧妙で、とても読み応えがあった。話に入り込みすぎて、通勤の電車の中で読んでたけど、一瞬時間や場所の感覚がわからなくなってしまったくらい。さすが横山秀夫!
2投稿日: 2023.01.03
powered by ブクログ捜査一課3班のそれぞれの班長が個性的でカッコいい。 同じ捜査一課なのに班が違うだけで全く協力しない所とか笑える、ちゃんと解決するから許されるんだけど。面白い。
0投稿日: 2022.12.28
powered by ブクログ緻密にリアリティ溢れる筆致で警察を描き出し、全ての話でどんでん返しとも言える、意外な結末が待っている。 今まで読んだ警察小説の中でも、トップを争う面白さ。
1投稿日: 2022.12.08
powered by ブクログ全六篇の連作短篇集。最初の一篇を読んで深く、深く「う~~む」と唸ってしまった。 警察内部のことを詳細に分かりやすく描いている。共感できる人間模様がある。そして最後のオチが予想できないほど凝っているのに納得できる。つまり完璧なストーリーなのだ。 だから「最初に最高傑作を持って来たんでしょ?」と読み進めた。ところが最後の六篇目まで同等のハイクオリティを維持。脱帽です。文句のつけようがなくおもしろい。 でも何か引っかかる。しかしいくら考えてもそれが何だか分からない。だが翌日に「ポンっ!」と閃いた。 「このレベルをぜひ長編で読みたい」 なので期待を込めて星4つ。
3投稿日: 2022.11.28
powered by ブクログ私の一押しの作品です。文句なく最高に面白い‼️ 犯人が誰なのか、心理描写などの面白さや謎の解明、ハラハラドキドキ、一気に読んでしまう。 同じ警務課の中で、ライバル視する捜査課間、短編集だが話が繋がっていて面白かった。
2投稿日: 2022.11.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読。米澤穂信さんのお勧めにもなっていたのでまた読むことに。やっぱこのシリーズというか、続編は2篇出てるだけで本になってないそうなので残念だけど、この個性的な3人の班長の話は本当に印象的。こんな優秀な人間がいるのか。でもそうでなければ刑事なんて務まらないのか。やっぱ横山秀夫は面白い。全部読み返したい。まだ読んでないのもたくさんあるし。ほんと時間がいくらあっても足りないくらいだ。
3投稿日: 2022.10.10
powered by ブクログ名作。強行犯係の各班長が個性的。 一班朽木:理詰型、笑わない→「ペルソナの微笑」が好み。子供を利用した青酸カリ事件。 二班楠見:冷血、元公安→「第三の時効」 三班村瀬:閃き型、一時入院→「密室の抜穴」
18投稿日: 2022.10.07
powered by ブクログ第三の時効(集英社文庫) 著作者:横山秀夫 発行者:集英社 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 facecollabo home Booklog https://facecollabo.jimdofree.com/ 警察小説の最高峰、超人気シリーズの第一作品。
2投稿日: 2022.09.11
powered by ブクログ5に近い4点。 刑事ものの短編集であるが、小気味よいテンポで話が進むため、飽きがこない。 話の切り方も、くどくならない頃合いを見計らっており、好感がもてる。
1投稿日: 2022.09.07
powered by ブクログ上司からオススメされて借り、久しぶりに一気読みをしてしまった。そして自分用に買ってしまった。 短編集ではあるが、どの話にも繋がりがあって面白かった。
1投稿日: 2022.07.24
powered by ブクログ短編集だが、舞台と登場人物が同じで、主人公がそれぞれ変わる。 F県警、捜査一課、強行犯捜査捜査一係通称1~3班のそれぞれ特徴のあるメンバーが、各ストーリーで入れ替わり焦点があてられる。 話に深みが出て、とても面白かった。
1投稿日: 2022.07.14
powered by ブクログドラマも見たい!なんで今まで横山秀夫知らなかったんだろう。臨場のドラマは知ってたけど、小説は未読だった。これから開拓していくぞ!
2投稿日: 2022.07.12
powered by ブクログ刑事もののミステリー連作短編集。 お気に入りは囚人のジレンマ。まさか横山秀夫の作品でほっこりとした気持ちになるとは思っていなかったので、びっくり。 伏線やトリックなどのミステリー面はもちろん、癖は強いが人情味がある登場人物がたくさんでてきて短編集でも読み応えのある1冊。 また読みたい。
0投稿日: 2022.05.25
powered by ブクログおよそ一年ぶりの横山秀夫先生。 相変わらず面白い。そして、いちいち格好良い。 今作は警察物ですが、新聞記者を描いたクライマーズハイに近い、男たちの矜持を描いた物語にぐっとくるものが有ります。 ミステリーとしての謎もしっかりと楽しめましたし、特に囚人のジレンマではジリジリするような心理面の描写が素晴らしい。 ドラマも観たいからサブスクで探さないとね。
13投稿日: 2022.05.22
powered by ブクログ警察内部の視点から事件を解決していく警察ミステリー短編小説。 班ごとのライバル意識や個性豊かな刑事たちの人間模様に臨場感があり面白い。 短編ではあるが、テンポよく結末まで展開され刑事達の仕事に対しての執念、プロ意識、忠誠心の熱量が伝わってくる。 著者の作品は犯人を追い詰めていく”どんでん返し”や”アリバイ崩し”に緊張感があり読み応えのある作品が多い。 納得感のある1冊。
10投稿日: 2022.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いぶし銀の渋みがにじみ出た刑事たちと犯罪者との手に汗握る攻防戦。六話の短編全てが面白い。 F県警捜査第一課。 一班朽木班長の理詰め型、ニ班楠見班長の搦手型、三班村瀬班長の閃き型。これらの三集団が常に争いたまに協力し合いながら、憎き犯罪者を追い詰める。一度狙った獲物は決して逃さない貪欲さにゾクゾクしっぱなし。 泣く子も黙る眼光の鋭さ、昔懐かしい昭和感たっぷりの昔気質の男臭さ。 そんな犯罪者に対する厳しさの反面、たまにちらりと覗かせる人情味がまたニクい。たまにしか出さないから余計に響く。ちょっとズルい。 前々からこの作品の評判は聞いていたけれど、長年積んで放っておいていた。もっと早く読めば良かった。恐れいたしました、と懺悔したい。 他の横山作品も読んでみたくなった。
27投稿日: 2022.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
村瀬、朽木など一級の警官たち、エースが集う第一課、強行チームの事件とドラマ。とにかく秀逸なのは警察の裏を描くエビデンスや証言、容疑者、そしていがみ合う各班。それが警察であり、それを飲み込んで事件を解決する。そこだけに飢えた警官たち、その中に信念を貫く人たちがいる。 第三の時効は本当に面白い、二転三転する容疑者とそれを裏返す推理と思考。それぞれ面白いストーリーに、人が重なっていく形で読み応えある作品。
0投稿日: 2022.05.22
powered by ブクログ初めての横山秀夫さん作品。 フォローしている方々の本棚で多く拝見したので、気になって手に取りました。 小説の種類としては、複数の事件が同時に進行する『モジュラー型警察小説』というらしい。1つまた勉強になった。 舞台はF県警捜査第一課強行犯捜査係。 発生した事件が中心というよりも、捜査第一課強行犯係に所属する刑事さんたちの人間関係含めた心理描写に重きが置かれているような印象だった。 6話それぞれ異なる人物の目線で事件や人間関係を見れたのは面白かった。 近年は婦警さんを見ることも増えたし外部からは見えない変化が少しずつでもあるのかもしれないが、出世のために他班や同僚、上司にまでライバル意識を持ったり敵意を見せつけたりの激しいやり取りがすごい。 弱肉強食の世界なんだな。 捜査第一課強行犯係の一班・二班・三班それぞれ全く異なる特徴を持つ班長が率いているのがまた魅力的。 実力もプライドもあって扱いずらく互いに威嚇合戦もあるが、ここぞという場面で課としてまとまるのはさすがだった。 個人的には3話の「囚人のジレンマ」が好き。 6話すべて読むと捜査第一課強行犯係の刑事さん一人ひとりの人柄が見えてくるのがまた良い。
34投稿日: 2022.05.13
powered by ブクログある県警の捜査一課が舞台の6つの短編からなる小説です。 自分がこの本を読もうと思ったキッカケは、テレビでこの小説が原作のドラマを見たからです。 自分が見たのは、「第三の時効」と「モノクロームの反転」でした。調べると、「沈黙のアリバイ」もドラマになっているようでした。 ドラマでは、第一班の班長の朽木さんを中村トオルさん、第二班の班長を松重豊さん、第三班の班長を岸谷五郎さんが演じていました。 個人的には、「囚人のジレンマ」が好きです。 横山秀夫さんの小説は好きでよく読みますが、やっぱり「半落ち」がいいですね、小説も映画も。
3投稿日: 2022.04.24
powered by ブクログF県警捜査第一課強行犯係・3人それぞれ個性の強い班長が三つ巴の覇権争いと難事件に挑む6編からなる連作短編集。 初横山秀夫作品。 読中、私は果て無く熱中した。 読後、私は激しく興奮した。 こんな警察小説は読んだことがない。更に、短編集とは思えない内容の深さ濃さ重厚さがある、文句なしの傑作であった。 私的には『囚人ジレンマ』が心理描写が秀逸で絶品。 まず圧倒的に登場人物の存在感が凄まじい。 捜査第一課3人の班長。一班の青鬼・朽木。二班の冷血・楠見。三班の天才・村瀬。三者三様の魅力がしっかりと描かれている。一筋縄ではいかない独断的な展開が読み手をグイグイと引き込む引き込む。 特筆すべきは各物語の構成力と、爽快な後味の結末。 刑事対犯人、刑事対刑事、同僚対同僚、上司対部下と、プライドをかけて戦う男達の心理が精巧に描かれている。また、班長以外の登場人物にもそれぞれドラマがあって、そのドラマと事件との結び付きがまた見どころである。 もう一度言いたい。 本作品は数ある警察小説の中でも異彩を放つ、文句なしの傑作だ。
156投稿日: 2022.04.20
powered by ブクログ面白かった!これも読んで損なし!短編集だけどちゃんとつながっており、たくさんの事件は起こるのに読者は混乱せず、ずっと読み進められる。端的で読みやすい文章の中にも、登場人物の個性が光り、早くも続編が気になる。警察ものってやっぱり面白いとワクワクさせられた一冊。
4投稿日: 2022.03.29
powered by ブクログ面白かったです! 横山さんの書く文章は、分かりやすくて無駄がないなぁ 固い文章、警察組織のギスギス感、 犯人を追い込んでいく男達、仕事に生きている男達の眼差しを感じます 第三の時効とペルソナの微笑みが好きでした✨✨
3投稿日: 2022.03.25
powered by ブクログR4.2.1-3.12 いやあ、時間がかかった。 読書の時間がyoutubeと音楽に取って代わられたことで、なかなか読み進められなかった。 第1編を読み終えて気付く。 「これって、短編集?」 F県警捜査一課の3つの強行班係がしのぎを削る。 これまで読んだ横山秀夫の警察小説は内部抗争ばかりで少し辟易していたが、これはそれほどでもなく、意地と知恵とプライドをもって事件に向かっていく物語だった。
14投稿日: 2022.03.18
powered by ブクログ小説だから事実とは異なるのだろうが、警察物に描かれる警察というのは、班同志が互いに歪み合い、出し抜きあう、戦国時代の武士集団みたいなもので、知略、謀略をもって敵を討つ、武芸者(刑事)が登場する。三つの短編に登場する刑事にはそれぞれ強烈な個性があって、互いに力をあわせるよりも、大将首をあげることに命をかけるようで、要するに時代小説なのだと思い当たった。F警察署シーリズの1作目であるらしいが、単なる登場人物の紹介をはるかに超えたおもしろさがある。
3投稿日: 2022.03.07
powered by ブクログ面白いんだけど、短編独特の展開の急さとか、内容の薄さみたいなものが否めなかった。 第三の時効のドラマをみて、すごく面白くて本書を手にしたのだが、短編を2時間ドラマでじっくり描いたからこその話の厚みとか見応えがあったんだと思う。まあ、気楽に読める良さは短編にはあると思う。
0投稿日: 2022.03.06
powered by ブクログ刑事ものはあまり読まないけど、刑事の全てが分かるような作品。それでいて説明クサイところが無く、活躍する刑事が章ごとに変わるので、自然と強行犯係全体に惹かれていく。この一冊で終わるスケールの作品では無いと思う。
2投稿日: 2022.02.26
powered by ブクログ警察小説の王道で、キャラが濃く、読み応えあり。 警察小説ではベスト3に入るのは間違いない。 横山秀夫は魅力ある人物を描くのに本当に長けてる
2投稿日: 2022.02.23
powered by ブクログある県警本部捜査一課を舞台とした連作短編集。 個性的な班長達とその確執、刑事の矜持を巧みに描写しながら事件を解決してゆく。 読み応えのある作品でした。 少し古い作品なので、今ならどこかでカメラに写っちゃうなという事件もある。
2投稿日: 2022.02.19
powered by ブクログ迫力ある人間を描かせたら比肩するものはないんじゃないかと思いますね。人物像や、芯の強さの描写が凄まじく群像でありながらミステリーでもあって、単純に強い。ズシンとくる重みも好きです。
4投稿日: 2022.01.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
横山秀夫氏のよる作品。 2006年3月25日第1刷。 2003年2月集英社から刊行された「第三の時効」を 文庫化にあたり、加筆修正したもの。 初出は小説すばる 沈黙のアリバイ・・2001年9月号 第三の時効・・2002年2月号 囚人のジレンマ・・2002年4月号 密室の抜け穴・・2002年7月号 ペルソナの微笑・・2002年9月号 モノクロームの反転・・2002年11月号 どの話も奥が深く且つ繊密である。 短編としてではなく、構成をさらに整え 長編として十分に通用する密度だと感じた。 この高品質な所が横山秀夫なのだと思う。 これまでに64、クライマーズ・ハイを読んだ。 ひとつ一つの作品のレベルが高いのだ。 池上冬樹氏の解説でも納得がいったのだが、 各班長、1班の朽木、二班の楠見、三班の村瀬 課内の覇権争いが垣間見える部分が面白い。 特に冷徹な仕事ぶりの楠見が刑事ドラマなどには 登場しない冷徹な仕事ぶり。 部下からも嫌われる公安あがり。 女性には特になぜか厳しいあたりをする。 たぶん続編があればそのあたりも書かれることも あったのだろうが、F県捜査班シリーズはD県警シリーズに比べるとあまり書かれていないようだ。 本書のタイトルにもなった第三の時効はまさかの連続で 面白かった。 特に起訴したのは武内利晴じゃないと楠見が述べた場面。 戦慄したとしか言いようがない。 囚人のジレンマで定年間近の伴内に花をもたせよう、 手柄をたてさせようと一班の朽木、一班の連中、三班の村瀬の阿吽の呼吸とも表現できるやり取りは良い。 F県警捜査一課の砂漠に水も緑もあったと。 ただその中でも相変わらず冷血な楠見・・・ 四人で囲むようにつきまとわせ、公務執行妨害を誘発して逮捕する腹、暴走。 上司の田畑に言い放った ポリグラフは嘘をつきませんよ なんちゅー刑事や・・
3投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログ確か先週の日曜日だと思うが、横山秀夫原作の「沈黙のアリバイ」というドラマを見た。 翌日の「第三の時効」というドラマの宣伝を兼ねていたのだろうが、まんまとその作戦に乗せられて、翌日録画した。 原作を読んでから、見ようと思ったのだ。 僕は角川映画の時代から、基本的に「見てから読む」派である。 しかし、案外この本買うのに手間取った。 テレビ化だから、結構どこにもあるかと思えばそうではなく、近くの書店を回って、三軒目でやっと見つけた。 昔、一時期、横山秀夫を頻繁に読んだ頃があった。 「動機」「陰の季節」「臨場」「影踏み」「FACE」などである。 暫く離れていたが、収録作のどれも面白かった。 朽木、楠見、村瀬と三人の班長が出て来るのだが、個人的には朽木が好きである。 「ルパンの消息」「クライマーズ・ハイ」など未読の作品か幾つかあるので、読んでみたいと思っている。
0投稿日: 2021.12.05
powered by ブクログ友人からお借りしました。 警察小説って普段あまり読まないのですが、切り口が多彩でとても面白かったです! 6つの短編集なのですが、登場人物は同じ警察署内のそれぞれの班で起こる事件を題材にしており、一冊読み終わるころには警察内部の人間関係や刑事の人物像もわかってきて、ひとりひとりにとても親近感がわきます。 読後、シリーズ化されていないか検索してしまいました。 しかも6つの物語がすべて非常に凝っていて、それぞれ長編小説にしてもおかしくありません。 出し惜しみなくこんなにアイディア出しちゃってもったいない、と読者の私が思ってしまうほど。 普段長編小説好きな私ですが、こんな短編ならもっと読みたいです。 もう絶賛だな私。
5投稿日: 2021.10.21
powered by ブクログ警察のことはよく分かりませんが、様々な視点から事件や、生い立ちを追っていくのがとても面白かった。一度見た人の視点を他者視点から見た時この人はどんな風に考えているのかなど想像するのも楽しかった。
4投稿日: 2021.10.04
powered by ブクログF県警強行犯捜査係一班二班三班、それぞれとても強烈な持ち味の班長を筆頭に、ホシを挙げることを競り合っている。 本当に警察内でこんなに熾烈な争いしているのか分からないけど、緊迫感などがページをめくるごとに伝わってきて一気読みしてしまった。 事件がどう解決されていくかということより、強行犯の内部での駆け引きや人間同志の騙し合い、考えの先読み等、やりとりが思わず手に汗かいてしまうくらい重厚で読み応えありました。 どの班長も個性的ですが、上の立場としてこの三班を束ねるのはそりゃ大変だろうな。「囚人のジレンマ」にその辺りも描かれていて、課長の苦労を思うと何だか同情してしまいました。 でも、こんな人たちの揃った県警の元なら、県民としては心強い限りだと思う!
2投稿日: 2021.06.25
powered by ブクログいやーすごい、連作とはいえ、一編一編が短編とは思えないほど、登場人物の個性がたっていてかつストーリーも読み応えがある。そんでもってとてもオトコクサい舞台なのにすんなり感情移入できる。 時間がないけど読書にどっぷり浸かりたいときにおすすめ!
5投稿日: 2021.06.20
powered by ブクログ渋い。かっこいい。面白い。 「囚人のジレンマ」が特に好き。 登場する男性刑事たちと同じく難しい顔しながら読み進めていったら予想もしない展開で、どんな顔したらいいのか少し戸惑った。ちょっと可愛いと思ってしまった。 横山秀夫の小説を読むのは『64』に続いて二作目だけれど、男性はこんなにさまざまなストレスを抱えながら働いているのだろうか...?といつもなんだか気の毒になってくる。 けれど読んでいる分には面白い。独特の、安定した渋さのようなものがある。
6投稿日: 2021.06.02
powered by ブクログ面白い!! 連続短編でリズム良く事件が解決されていく 短編は苦手ですが、 同じ警察署内の話なので読みやすい 出てくる刑事たちのキャラがよく 腕の良さもくせになる。 みんな何かを抱えていて その背景も読ませてくれる どの事件も えっそういうこと?と驚かせてくれ 次の作品はどんなかワクワクさせてくれる 短編ながら厚みのある 面白い作品でした
9投稿日: 2021.05.22
powered by ブクログ「F県警強行犯シリーズ」の第1作目! これぞ「警察小説」って感じ。 F県警強行班 1班:班長 朽木(青鬼) 「理詰め型」 2班:班長 楠本(冷血) 「搦手型」「謀略型」 3班:班長 村瀬(天才) 「閃き型」「天才型」 それぞれ、個性的で癖はあるが、粒揃い!お互い競い合いながら、事件を捌く。 一つの事件だけを取り上げるという感じではなく、あくまでも各班が色んな事件捌く。 なんで、短編集といっても、組織の業務ってのがメインなんで、続いてるといえば続いてる。 なかなか、個性的な班長達とその周りを描いてて面白かった! こんな凄い班が3つもあると、上は大変そう。
41投稿日: 2021.05.20
powered by ブクログ読んだのは少なくとも2回目です。 短編だけどじっくり話が進んでいく感覚がありました。 私は表題にもなっている、第三の時効と、ペルソナの微笑がお気に入りです
7投稿日: 2021.05.04
powered by ブクログ短編で読みやすくキャラクターも魅力的だった。短い文章で登場人物の特徴や事件解決までの過程を描けているのがすごいと感じた。
0投稿日: 2021.04.23
powered by ブクログ短編集でどの作品も短く、事件解決までかなり急展開な印象があるが、そこそこ面白かった(*^_^*) 6作品中1作品はいまいち面白くないなぁ~と思ってしまったが…
1投稿日: 2021.04.11
powered by ブクログ今までに読んでいたミステリとは少し違う警察ミステリ。少し違う面白さがあった。刑事の葛藤が鋭く描かれており、緊迫感を味わうことが出来た。クライマックスの大どんでん返しは鳥肌モノ。
1投稿日: 2021.04.02
powered by ブクログF県警捜査第一課に属し強烈な個性を持つ3人の班長の活躍を描く6編からなる短編警察小説。 3人はそれぞれ癖があり、競争意識も激しく、お互いにいがみ合っている。だが、捜査能力は高く、一筋縄ではいかない強行犯を追い詰める。 3人のキャラクターだけでなく、捜査や取り調べに関し警察内部の様子がリアルに描かれ、加えて各編とも、最後にまさかの真相が用意されている。複雑で奥の深い展開で大いに楽しませてもらえた。 ただ、いずれも終盤は急展開して、それまでの地道な捜査が何だったのかと感じたのも事実。結局、長年培われてきた刑事のカンと犯人を心理的に追い込む手法がものを言うのかと思ってしまった。
1投稿日: 2021.03.12
powered by ブクログF県警捜査一課を舞台とした短編集。 登場人物が、みんなギラギラしていて、キャラ設定がよくできている。 実際の現場もこうなのかはよく分からないが、ギスギスした班の対立がよく描かれている。 ストーリーもラストでひっくり返ったりする展開が多く、楽しめた。 この登場人物での続編や長編があれば、是非見てみたい。
1投稿日: 2021.03.04
powered by ブクログ6作品収録 F県警強行犯のお話 いずれの事件も終盤の追い込みがすごかったです 各班の班長たちが優秀すぎです 早く続編でないかな
3投稿日: 2021.02.09
powered by ブクログ再読。強行犯捜査係の3人が互いを潰しあうことなく、キャラが立っているのがすごい。 特に第三の時効の楠見の冷徹かつ緻密さは、とても印象に残った。 またモノクロームの反転の朽木のセリフ「一班が乗り込めば一班の事件になる。違うか。」は、よく考えるとめちゃくちゃ臭いけど、その時点ではもう虜になっていたので、ただただカッコ良かった。
2投稿日: 2021.01.31
powered by ブクログ表題作含む6作からなる短編集。 理詰め型の青鬼と称される一班班長、朽木。決して笑わず、心の中が読めない。もっと朽木の過去が描かれても良いのになと思ったが、シリーズものなので今後に期待します。犯人を追い詰めるスピード感がかっこいい。全て理屈で突き通すので、隙がなく、ザ・完璧。 謀略型で冷血、公安上がりの二班班長、楠見は表題にもある第三の時効の事件を担当している。 班長にも関わらず、部下に指示を出すだけで自分は単独行動をするなど、かなりタチの悪い身勝手な性格をしている...が、誰にも口を挟ませない冷たさと一歩引いた視線が事件を解決させる。犯人を検挙するためには手段を選ばないのは、本当は誰よりも熱い部分があるのではないだろうか。 閃き型で天才肌の三班班長、村瀬。私は3人の班長の中で村瀬が1番好き。人間らしいというか、普通の感性でいてくれているというか。現場での班長の第一声。誰もが聞き逃すまいと必死になる一言を発する凄さ。これまでの実績がそうさせてるのだと思うと、本当に凄い。そうなるまでの過去が知りたい。刑事になるべくしてなったような人物。班員たちの使い方が1番面白い、上手い。 個人的には「密室の抜け穴」が好き。 事件そのものだけではなく、捜査一課長からの目線であったり刑事部長の立場であったりも楽しめた。
5投稿日: 2021.01.23
