
総合評価
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powered by ブクログデビュー作にしてこのクオリティ。 この原尞氏はまさにチャンドラーの正統なる後継者だ。 物語の導入部にある大富豪更科の邸への訪問は正にチャンドラーのマーロウシリーズ第1長編の『大いなる眠り』へのオマージュそのものだ。そして冒頭と終盤に現れるあの男は『長いお別れ』のテリー・レノックスだろう。 こういう舞台設定からして、チャンドラーを愛する者としては(自分のことをチャンドラリアンとまで評するほど、私はまだ判っていない)胸がくすぐられる思いがする。 さらに加えてプロットにはロスマク的家庭の悲劇も加味されている。権力に溺れゆく人々の狂った歯車がぎしぎしと音を立てて、沢崎によって一つ一つ解体されていく。 そして登場人物たち。 悪友ともいうべき新宿署の錦織、「カイフ」とだけ名乗って去っていった男、渦中の更科一家はもとより、中盤以降事件の焦点となる都知事の向坂、その弟で俳優の向坂晃司。特に向坂知事はその描写からして現都知事の石原慎太郎をモデルにしているとしか思えない。この作品当時、まだ新宿都庁は出来ておらず、当然の如く都知事も違う。 まるで原氏はこうなる事を予見していたかのようだ。 しかし正直に云えば、双子の兄弟でありながらある事情で苗字が違う仰木弁護士、失踪した佐伯を密かに慕う辰巳玲子、失踪した男の世話をしていた海部雅美などの登場頻度の少ない脇役の方が妙に印象に残った。 とどめはかつての沢崎のパートナーだった渡辺。手紙のみの登場をしなかった彼が今後シリーズにどのように関わってくるか、興味深い。 しかし何と云っても圧倒的存在感を放つのが主人公である探偵沢崎だ。 その他者の侵入を容易に許さぬ姿勢、上下関係や権力者特有の主従関係など全く意に介さず、どんな相手にも自分の態度を崩さず対面する男。背伸びせず、粋がりもせず、かといって卑屈にもならない。読者の眼の前にいつの間にかあるイメージが上がっていく。 しかし、気付いたであろうか? 文中、沢崎の人と成りを表した描写など一切ないことを。原は沢崎の台詞と仕草、動きだけで読者にそれぞれの沢崎像を作らせているのだ。この筆致の凄さは並々ならぬものがある。 さらに文章。チャンドラーの正統なる後継者と先に述べたが、その文章はチャンドラーの諸作に見られるような大仰な比喩が頻出するわけでもなく、きざったらしい台詞が出てくるわけでもなく、派手派手しいわけではない。 しかし、この本にはノートに書き写しておきたい美文に溢れている。 真似したい減らず口がある。 かつてチャンドラーを読んでいた時に駆られた、「私もこんな文章で物語が書きたい」と思わせる雰囲気がある。 日常特に感慨もなく見ている風景が語る人によってこれほど印象深く描写されるのか、そう気づかされる事しばしばだった。 そしてやはり古典は読むべきである。 名作ならば尚更だ。 この沢崎シリーズを十二分に楽しむためにもやはりチャンドラーの諸作、少なくとも全ての長編には当たるべきだろう。そしてそうした私は正解だったと今更ながらに気付かされた。 今夜の酒はきっと美味いに違いない。
9投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログいやぁハードボイルドだなぁ。 ブルーバードに両切りのタバコ、登場人物たちの会話から情景描写に至るまでとにかく皮肉の効いた描写が小気味良い作品でした。
1投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログまわりくどすぎるセリフと淡々とした文体が好きすぎる。自分はハードボイルドが好きなんだなって実感できた作品。 何重にもわたる謎の究明シーン、からの終章のなんともいえない虚無感と後味の悪さがたまらない。もっと読みたい気分にさせてくれる。
2投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログ初めてのハードボイルドの推理小説。主人公のセリフや行動がまさにそういうことかと感じることのできる作品でした。昭和の終わりという時代描写も懐かしく思えて、楽しく読めました。
1投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ読んだのは、これで3回目くらいだろうか? こちらもだいぶ年を取り、主人公の年齢をはるかに追い越してしまった。 そのため、こうやって久々に読むと、青臭く感じるセリフもあるし、比喩や暗喩が大袈裟すぎると感じる部分もある。 しかし、これだけ練りに練られたプロット、多彩な登場人物、錯綜した人間関係、最後まで探偵の一人称で語られる展開は、まさに一級のハードボイルト作品。 この映像化作品を見てみたいものだが、この世界観を壊さずに映像化できる監督(白石監督?大友監督?)や俳優がいるだろうか?
1投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログ何十年ぶりだろうか?急に再読したくなって、居ても立ってもいられなくなり購入しじっくり読んでみました。 昭和末の雰囲気、チャンドラーを彷彿とさせ、「渡辺探偵事務所」の「沢崎」などのこだわりが多彩、気取っているけど派手さが無いところ、全部が好きでした。 『遅筆』がキャッチフレーズのような原尞作品、全部読み直ししてみようと考えています。
32投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログハードボイルド系推理小説というジャンルの面白さに気付かせてくれた作品。事件の展開が二転三転する中で、あくまでクールに事件を解決に導く主人公・沢崎の推理に引き込まれてしまった。
6投稿日: 2024.07.30
powered by ブクログ★3.5だけどおまけで。 続編が多分直木賞だと思いますが、この処女作の方が何となく良い。 こなれているという意味では断然次作なんですが、何と申しましょうか、こういう世界を描きたいんだという熱を感じます。正直に言えば、推理の仕立てとしては緻密とは言えないと思います。でもそれを補って余りある作家の気合いがこの作品の魅力かと。
2投稿日: 2023.10.23
powered by ブクログ追悼。なので☆はプラス1つ。デビュー作にしてこの品質。さすがです。それにしても、執筆が予定されていた次回作、読みたかったな~。本作や、オールタイムベスト入りの”~少女”より、最新作が一番素晴らしく思えただけに、その続編たる新作が読めないのはいかにも残念。ご冥福をお祈りいたします。
2投稿日: 2023.08.14
powered by ブクログハードボイルドだ。レイモンド・チャンドラーの描く主人公フィリップ・マーロウのような探偵 沢崎が主人公。緻密な描写と粋なセリフで物語をぐんぐん引っ張っていく。文体に慣れるまでは読みづらいけれど慣れると快感に変わる。面白かった。
3投稿日: 2023.05.17
powered by ブクログ私立探偵沢崎シリーズ第一作。ハードボイルドの名作。 探偵沢崎は、両切のピースのタバコを吸い、車はブルーバードに乗っている。 新宿にある3階建モルタル塗りの雑居ビル、東京オリンピックの年に建てられだという、そのビルには、はげかかったペンキで渡辺探偵事務所と書かれてあり、そこに沢崎はいる。
1投稿日: 2023.05.17
powered by ブクログ正統派ハードボイルド作品。都内で探偵業を営む「私」こと沢崎が資産家の娘の夫を探す事件から大きな陰謀に巻き込まれていく。プロットとしてはこの手の作品にありがちな展開。しかしながら沢崎の減らず口と数多な登場人物たちを使い切る手立てが上手い。なおかつ緩和した部分というか作品に遊びが無いため緊張した場面がずっと続く。普通なら読んでいるうちに疲れてくるが、沢崎が軽妙に語るためにしんどさが現れてこない。終盤が駆け足すぎるのがもったいないのと風呂敷を広げすぎているように思える点が気になるが、完成度はピカ一の傑作。もうめちゃくちゃ面白い。
6投稿日: 2023.05.09
powered by ブクログとりあえず沢崎さんがかっこよかった。探偵なのに襲われたらすごい闘うし、犯人を確信した後の本人への詰め方が興奮する。最後、諏訪が撃った弾が「幸いなことにそれて人差し指を失った」こと、彼らはいつも肝心なことを見落とす。と言っているのもかっこいい
2投稿日: 2022.12.30
powered by ブクログ行方不明になったルポライターの調査に乗り出した私立探偵沢崎。事件はかつての都知事狙撃事件へと繋がっていく。歯切れのいい文章、洒落た会話、手に汗握るプロット。アメリカの本格ハードボイルドの翻訳を読むような、日本のハードボイルドではかなり質が高い正統派のデビュー作だ。これで十分なのだが、今後本家を超える作家の登場を期待させる記念碑的名作。
3投稿日: 2021.04.29
powered by ブクログ探偵 沢崎シリーズ 第一弾。 沢崎の探偵事務所に一人の男がやって来て「佐伯を探してくれ、ここへやって来たはずだ」と言うのだが沢崎には何のことか分からないところから始まる。 その後別の佐伯の妻からも同じ依頼を受けることとなり佐伯を探し始める。 王道を行く探偵小説で物語の本筋から外れた枝葉も面白いのだが、ストーリーが複雑な上登場人物が多くページを戻ることが多く その点が楽しめなかった。
2投稿日: 2021.04.10
powered by ブクログかなり昔だけど、実は一度読んだことがあって忘れていただけ?・・と思わせるようなテイスト。実は初読。お約束のような道具立てと気の利いた状況要約。 ベアノ曲線のように、細かい細かいピースを、探偵の目線動線でくねくねと辿っていくうちに、一枚の絵が浮かんでくるような読書体験。
2投稿日: 2021.02.04
powered by ブクログ30年ぶりに読み返した。 やはり傑作。 チャンドラー好きだけあって硬質な文体が心地よい。寡作なのが残念だが未だに駄作は無いよね。
2投稿日: 2021.02.02
powered by ブクログさすがに原尞、処女作から読み応えあり。推敲を重ねただけあって文章は練れていて、いかにもハードボイルドという味わいが漂う。古い本なので、今となってはユーモアのセンスは古めかしいかなとは思う。でも、それでいい。主人公の探偵の沢崎、錦織警部、ヤクザの橋爪という常連になる登場人物の造形も実にいい。事件自体も二転三転として飽きさせない。うーん、佐伯名緒子の心理だけは、ちょっと分かりにくいかな。
13投稿日: 2019.11.17
powered by ブクログ探偵沢崎登場、伝説とも言えるシリーズの第1作である。しゃれた会話と意表を突くストーリーの大人のファンタジー。登場人物たちがやたらと煙草を喫うのが時代を感じる。しばし、ミステリーの世界に酔いしれる。
2投稿日: 2019.07.04
powered by ブクログルポライターの失踪に関わることになった探偵沢崎。殺人事件や過去の都知事狙撃事件も絡み事態は展開していきます。自分の信念に従って行動する沢崎が本当に渋い。忙しい時期の細切れ時間に読んだので、かなり複雑に絡んだ事件…と思っていたのですが読み終わってみたら綺麗なハードボイルドで時間があるときに一気にガーッと読みたかったとちょっと残念です。国鉄や留守番電話サービス、両切り煙草など今の人は知らないであろう時代を感じる部分も、あとがきに代わる一編もとても楽しかったです。デビュー作とのこと、シリーズの先も楽しみです。
2投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログネットで見かけて。 とくにハードボイルドが好きな訳ではないと思う。 暴力にも、カーチェイスにも、銃撃戦にも、ましてや美女にも 興味はない。 ただそれらを含んでいても含んでいなくても、 心魅かれるものがあるとすれば、 それは、多分、男の「強がり」なのだと思う。 「美学」とも「やせがまん」とか、 呼びたい人は呼べばいい。 誰にも、何にも囚われないおのれ一人の哲学だけで生き、 障害に対してそれを貫く強さ。 そういう意味では、 金も名も求めず自分の技だけを追求する「職人」に似ているのかもしれない。 謎解きも面白かったし、 どう見ても実在の政治家と俳優の兄弟をモデルとした登場人物は、 都知事となることを予言していて驚いた。 そして、 国鉄も、電話応答サービスも、喫煙者までもが懐かしい。
2投稿日: 2019.05.23
powered by ブクログ私立探偵沢崎の事務所を訪ねてきた男。 その男が探している人物をめぐって、ストーリーが展開します。 ストーリーはだんだんと広がりを見せ、ついには知事狙撃事件にまで及びます。 何物にも屈しない、孤高の探偵、ハードボイルド沢崎の言動が、とにかく恰好良いです。 はまります。 シリーズ全部読破したいと思います。
1投稿日: 2019.04.14
powered by ブクログ【密霧の先に】私立探偵として生計を立てる沢崎は、消えたルポライターの捜索依頼を受ける。佐伯と名乗るその男は、妻との離婚を目前に控えて忽然と姿を消してしまったのだが、沢崎は彼がある特ダネを追っていたことを知り......。著者は、本作で山本周五郎賞を受賞している原尞。 緻密なミステリーラインが魅力的なことはもちろんのこと、沢崎を中心に広がるこの世界観がたまらない作品。ジャンルに落とし込めばハードボイルドということになると思うのですが、この渋い小説世界にどっぷりと身を浸したくなる一冊でした。 〜彼らはいつも肝腎なことを見落とす。真実を伝えると言うが、所詮はその程度のことだった。〜 沢崎シリーズは全巻読むことになりそう☆5つ
1投稿日: 2019.03.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とにかく文体やセリフ回しがひたすらクールでウィットにも富んでいてカッコよいです。この文章力は、中二病の作家志望者が喉手でほしがるスキルなのではと。スキルがないと作品の雰囲気が逆にダサくなると思うのですが、この作品はそれを全く感じさせない点に感服。 ただ事件に関しては、登場人物が多すぎるせいか全容をつかみづらかったです。単に私の頭が悪いだけかもでしょうが…… それもあって、読み進めるモチベーションはあまり高まることなく、読了まで時間がかかってしまいました。本作はシリーズものの1作目のようですが、続編は気が向いたら手に取ってみようと思います。
3投稿日: 2019.03.19
powered by ブクログ久しぶりに読む手が止まらない小説に出会った。主人公の探偵沢崎は誉田哲也の小説の東刑事に似てるなと思っていた。正義のアウトローというようなイメージだがフィリップ・マーロウというモデルがいたんだと納得した。レイモンド・チャンドラーも今後読みたい
3投稿日: 2019.03.14
powered by ブクログ面白かった。 日本のものはあまり読まないので、このミスで初めてこの作者を知る。続けてこのシリーズ読みたい。 車や煙草、音楽と時代を感じる。所長の使い方が上手い。依頼者の行動・感情が不可解だが‥ 後書きが示唆に富む。すぐ「私が殺した少女」買おう。
3投稿日: 2019.02.18
powered by ブクログストーリーの複雑さ、情報量の多さで思いの外疲れる。ハードボイルド作家のミステリー色濃厚なデビュー作。それにしても誰も彼もがヘビースモーカーで、それが普通…そんな時代もあったねと、懐かしく思った次第。
2投稿日: 2019.02.09
powered by ブクログ期待してた程のハードボイルドじゃなくて、少しモヤモヤ。シリーズを全部、借りてきたので次に期待します!ドンパチもんのハードボイルドを読みすぎてるので(笑)ただ、すっごいタバコ吸うな~~て思っちゃいました。クール感満載の台詞は、カッコ良かったです。
1投稿日: 2019.01.20
powered by ブクログ"昭和の探偵小説。物語の真相は読み返して確認したくなるほど込み入っている。 酒とタバコと自分で決めたルールは曲げないこだわりと粋なセリフで構築された物語は最後まで読者を飽きさせない。"
2投稿日: 2018.11.25
powered by ブクログうーん、チャンドラー。東京が舞台というところがリアルと言えばリアル、その分泥臭いと言えば泥臭い。前半にくらべて後半は謎解きに終止していてダンディズムが今ひとつという気がした。
2投稿日: 2018.10.15
powered by ブクログあまりに、チャンドラーのエピゴーネンで、その潔さが却って清々しい位。 一人称の視点・短い文章・気の利いた(風に見える)科白回し等々。 「私が殺した少女」をかなり前に読んだから詳細を忘れていたが、ああそうなんだったなと思い出した。
5投稿日: 2018.07.08
powered by ブクログ1988年刊行なのに不思議と古さは感じなかった。チャンドラーを通っていない自分には新鮮でもあったし、全編探偵視点なのは複数視点挿入の作品より物語そのものに集中できるので好みだ。携帯もITもない時代、ひとつひとつの可能性を根気よく潰していく調査は地味だが実直で、沢崎×錦織の凸凹コンビの合同捜査も王道の胸踊る展開。黒幕のモデルが丸分かりなのはご愛嬌か。登場人物が多いので、事件の真相が解き明かされる終盤の展開には頭がこんがらがりそうになった。しかし、高田馬場BIGBOX、1Fの古本市はそんな前からあるのか…。
2投稿日: 2018.06.20
powered by ブクログ沢崎探偵シリーズ1作目。序盤から中盤まではグイグイきたが、少しずつ明らかになるにつれ違和感が出て、全体的にはまあ普通。個々のキャラクタのイメージがなあ。佐伯夫妻が何故結婚したのかピンとこないし、辰巳玲子を活かしきれてない感じがするし、海部雅美の描写が中途半端な気がするし。当時の世相はいいのだが、実際の事件等を想起させるようなストーリはあまり向いてないと思った。勿論文章は素晴らしいので楽しめますが、自分の著者へのハードル設定が高いので、この作品は並の評価で。
3投稿日: 2018.06.09
powered by ブクログ最新作の単行本が朝日の書評欄に載っていたのを見て興味を惹かれた。出遅れた感は否めないが、幸い、寡作の作家との故、取り敢えず、1作目から読んでみることにする。 最初の献辞からして痺れる。そして繰り広げられる物語は、その方々が訳して紹介してきた世界そのもの。『私は酒は一人で飲むことにしている』なんて、どうよ。 しかしながら、如何せん話の筋が複雑で、登場人物も多く、通勤電車の中のみで細切れに読む私は些か付いて行けず。雰囲気は十分堪能させてもらった。
1投稿日: 2018.05.18
powered by ブクログ探偵沢崎の一作目を再読。 テレビで見たマーロウが格好良かった♡ので、チャンドラーを読んでて、『チャンドラーに捧げられた一作』という紹介があったので手にしたのか?ハードカバーの生頼義範絵でジャケ買いしたのだったのか??
1投稿日: 2018.04.30
powered by ブクログ文章のスタイルは好きだ。 展開も面白かった。 でも所々しっくりしない所があった。 それぞれ事象に動機や理由が弱いんだと思う。それ故どうしてその事に至ったのかがしっくりこない。 読み終わって少し物足らなさを感じた。 これがデビュー作なので次の直木賞受賞作を読んでみたい。
2投稿日: 2018.04.27
powered by ブクログけっこうと評価された国産ハードボイルドだけどなぜか縁がなくて。最近久しぶりに新作出されて話題になっていたのでまずデビュー作から読んでみようということで。チャンドラーにハマって自分もミステリを書いたということだけど確かにプロットがちゃんとしたチャンドラーといった趣(笑) なんとなく昔の清水俊二さんが訳していたころのマーロウものを彷彿とさせられた。今さらあらすじでもないだろうから書かないけど...政治やら大金持ち一族なんかがからんできて筋書きがこみいってしまいラストがバタバタした感じはあるもののかなり面白いシリーズと分かった。二作目以降も読んでみようと思います。
0投稿日: 2018.03.18「スペンサーを意識して書いているな」と感じる作品
原さん初読み。読むきっかけは半額セール。 読み始めて数ページで「スペンサーを意識して書いているな」と感じた。 沢崎という苗字だけの私立探偵、古いブルーバード、ちょっと皮肉な語り口、突然事務所に飛び込んでくる依頼者。いつのまにか騒動に巻き込まれ行方不明の男を捜すことになる。 初読みなのに時代背景のせいかストーリー展開のせいか懐かしさを感じる。残念なのは人間関係を捻りすぎて複雑になってしまったところか。途中でスペンサーの話題が出たり、あとがきで著者がチャンドラーに心酔していることが判明したりでスッキリ読了。 翻訳モノではないので読みやさは嬉しいが沢崎はもう少しアクが強くて良いのではないかと思った。というのもスペンサーの大ファンの私はこの作品に満点をつけるのがなんとなく悔しいだけなのだが。色々言いながらもセールで続きも購入済み。おそらくシリーズ全部読むものと思われる。
0投稿日: 2018.03.13
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。西新宿に探偵事務所を構える沢崎が立ち向かう難事件の背後には巨大な陰謀が隠され、鮮やかなラストシーンに向って物語はスピーディに展開してゆく。レイモンド・チャンドラーに心酔する、ジャズ・ピアニストの著者が2年の歳月をかけ完成させた渾身の処女長篇。いきのいい会話と緊密なプロットで贈る、期待の本格ハードボイルド登場。
1投稿日: 2018.03.09
powered by ブクログ沢崎シリーズ1作目。再読。 犯人が分かった上で、真相がはずれるほど意外なプロット。 本格ハードボイルドという最高のブレンド。 探偵沢崎だけでなく、登場人物に血が通っている。時には冷たく銃口を向け、時には熱く煮えたぎり殴りかかる。確かに彼らは生きている クールでタフガイ。社会に飽き飽き。煙草を愛する。最高の探偵の登場だ。 本ミスとしてもきちんと証拠から論理的に導く。ぜひとも本格ファンは手にとってほしい作品。 「それまでの明日」にたどり着く日が待ち遠しい。
1投稿日: 2018.03.06
powered by ブクログチャンドラーっぽいな、と思ったら、後書き的な短編にまさにマーロウの話が出てきた。 沢崎という主人公はどうにも友達になれそうにない男だけど、錦織警部とのコンビ(と呼ばれたらお互い嫌な顔をするだろうけど)もなかなか良いし、結局は真相にたどり着くところが凄い。 全体のストーリーも重厚で、味方かと思ったのが敵だったり予想外の人物が予想外の行動を取ったりして、楽しめた。 文章が海外の探偵ものっぽいので、新宿や池袋にいることに違和感があったりして。 にしても、兄が作家で弟が俳優の都知事とか、なんかこう……にやにやするね。
1投稿日: 2018.01.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ハードボイルドな探偵の物語。 少しひつこいぐらいの回りくどい表現が、読み進めるスピードを遅めるのだが、 全体的には良いストーリーだし、キャラもいい味付けができていると思う。 最後まで読んで、やたら疑問が残った事が多く、 不完全燃焼だった作品
1投稿日: 2017.08.25
powered by ブクログ「そして夜は甦る」。原りょうさん。1988年のデビュー作。ハヤカワ文庫。 原りょうさんの、「探偵沢崎シリーズ」の第1作です。 「探偵沢崎シリーズ」というのは、 ●主人公が「私立探偵・沢崎」(下の名前は誰も知らない。そういう意味では「新宿鮫」もそうですが)。 ●全て、沢崎の一人称。という意味も含めて、強烈に、レイモンド・チャンドラー作の「フィリップ・マーロウ・シリーズ」の日本版、という確信犯的な作り。 ●1988「そして夜は甦る」、1989「私が殺した少女」、1990「天使たちの探偵」、1995「さらば長き眠り」、2004「愚か者死すべし」。計5作しか今のところない。 ●どれも、文章、風格、無駄の無さ、全て一級品で、オモシロイ。と、僕は思います。 ●恐らく作者の意思でしょうが、まったく映像化されたことがありません。 というシリーズ。 # そして、フィリップ・マーロウ的なブンガク世界を真面目にやっていますから、事件のあらすじを描写することに意味はないんですが... 「そして夜は甦る」という小説は、 ●大財閥のファミリー、そこの娘から、「夫であるルポライターが行方不明、探して」という依頼を受ける。 ●ルポライターは、どうやら「記憶喪失の、指が一本無い男」の取材?をしていた。 ●指が一本無い男、は、どうやら、「都知事選候補者狙撃未遂事件」の関係者である。 ●都知事(と、その弟)は、石原慎太郎さん(と、その弟の裕次郎さん)を、露骨に彷彿とする人物。 ●結局、全ては、都知事(慎太郎サン的な人)と、その弟が、都知事選に当選するために描いた狂言だった。 ●そしてその犯人役を、身内で騙してなすりつけようとする財閥ファミリー内の犯罪があった。 というお話です。 「狙撃犯の男」は、設定としてはジャズピアニスト。 犯人のうちの数名は、映像プロダクション、映画会社の助監督だったりスタッフだったりします。 (作者の原りょうさんが、長らくジャズピアニストとして活動されていました。でもそれでは(恐らく)食べて行けずに。 長い間、映画や映像の制作現場で助監督をやったり脚本を書こうとしたり、されていたそうです) # あまり説明するのも野暮なんですが、このシリーズ、僕は大好きです。(再読です) フィリップ・マーロウの日本版である、というのはその通りなのですが、そんなことよりも、「それで、面白いのか面白くないのか」ということだけだと思うので。問われるべきは。 主人公の皮肉、比喩、独白の文章の切れの良さ。反骨精神。でも大人なしなやかさ。 それから、娯楽に徹してダレ場の無い展開。テンポの良さ。 つじつまとか、自然さとか、リアルとか。そういう近代日本ブンガク的な四畳半風味にまったく囚われない、エンターテイメントな自由さ。 僕は実にオモシロイし、好きです。 今回も、ちょっとばたばたしてて、「確実に面白い本を読んで癒されたいな」という状況で、再読してしまいました。 # チャンドラー風、マーロウ風の中年日本人男性をどう作るか、という工夫のあとがあちこち見られます。 原さん自身がそうなんでしょうけれど、「囲碁ファンである」というあたりなんか、良いなあ、と思います。 # 携帯電話も無い時代、1980年代後半。 近過去の風俗資料っていう懐かしさ?という意味でもチョット面白かった。 # シリーズ全体を貫く設定が、 主人公沢崎は、かつて、渡辺、という探偵に薫陶を受けた。事務所も「渡辺探偵事務所」だった。 ただ、その渡辺(元刑事でもある)は、妻と子を交通事故で亡くしてしまって以来、アル中に。 そして、暴力団の大量の麻薬と、億単位の現金を盗んで失踪してしまった。 という過去のアヤがあります。 今回再読して、「妻と子を事故で亡くして、アル中になった」という一文が、グッと来ました。 初読のときは、確かまだ、独身でした。
1投稿日: 2017.06.18
powered by ブクログ右手をポケットに隠した 海部と名乗る男が、 ルポライターの佐伯の行方と 依頼内容を教えろと迫る。 私立探偵・沢崎には、 その佐伯という男に覚えが無かった。 続け様に佐伯の家族から接触を受け、 数日間行方の知れない彼を 正式に捜索する依頼を受けた沢崎は、 怪文書と銃撃事件で話題となった 都知事選の裏に広がる謎に挑む。 二作目を先に読んでしまったので 改めて原尞のデビュー作を手にした。 今作はより私立探偵らしい話で、 事件の実に複雑な設定が見事だった。 沢崎や錦織警部のハードボイルドな 立ち居振る舞いは既に確立されていて その格好良さに痺れた。
1投稿日: 2017.02.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
このシリーズは結構読みやすいナリ。 テンポも良くて、謎があってソレを解決して、またひと波乱あって、ズバッと解決して、わかりやすい。 それでいてハードボイルド感もしっかり出ていて。 わかりやすい読みやすい作品は、下手すると子供だましだったり、雰囲気がダサくなったり、ライトな雰囲気が出るんですが、この作品はしっかりしている。 良作です。
2投稿日: 2016.11.30
powered by ブクログ評価が良かったので内容も確認せず読んでみたら、思いがけずミステリでびっくりした。もうちょっと手に汗握るというか意外な展開が欲しかった気がする。 あと時代柄かわかんないけど、出てくる女性キャラがみんな頭悪そうに書かれてるのが気になった。自分を殺して男を立てるのは当然で、その上で尻軽か不合理か過度に感情的かのどれかという感じ。やはりそのあたりの考え方に古さを感じる。 錦織警部はかっこいいと思います。
2投稿日: 2016.02.06疲れた。。。(ネタばれ注意)
原氏の作品を読むのは初めて。 実は【私が殺した少女】を読みたかったのですが、こちらの作品が1作目ということで、試し読み。 私にはハードボイルドは合わないことが判明。 くどい言い回しやストーリーに関係ない描写が多くて、正直疲れました。 さらに狙撃者とか首謀者とかX氏とか、ややこしすぎ。 それでも作中にストーリー上重要なことが書かれているかも、と読み飛ばしもしなかったので、 ものすごい時間がかかりました。。。 なのに探偵が犯人を名指しする段階で、読者のしらない情報を持っていて、 個人的にはルール違反で、ナシですね。 最終的には従犯多すぎて、失望感しかありません。 【私が殺した少女】も購入済みなんだけど。。。読まないかも。
4投稿日: 2016.01.08
powered by ブクログ『私が殺した少女』に続き、原作品二作目。ハードボイルドってあまり読む気がしないんですが、こちらの作品はスラスラ読めちゃいました^^ ミステリとはまた違う魅力があってイイなぁ。こちらは処女作なので、次作の直木賞受賞作と比べると出来はあまり良くないけどやっぱ面白いわ!
2投稿日: 2016.01.04
powered by ブクログ「ハードボイルド万歳!」 寡作な為、決してメジャーな作家とは言えないと思うが、知る人ぞ知る本格ハードボイルド小説。探偵沢崎の所作、粋な言葉の一つ一つがしびれるほどにカッコいい(渡辺探偵事務所の沢崎なんてことを何度も説明する下りまで考え抜かれている!)。携帯なぞ無い時代に書かれた作品なので伝言サービスや国電なんて若い世代の人には分からないであろう単語も飛び出すが、それでも本質を貫く骨太さは約30年経った今でも変わらない。登場人物の相関関係も複雑でなかなかの読み応え。だからこそ、そんな中で己を曲げない沢崎の存在がキラリと光る。時代が変わっても色褪せない、というのはこういうことをいうのだろう。本作が初めて世に出てから、シリーズとしては短編を含め5作しか書かれていないが、未だに最新作に焦がれる自分がいる。
2投稿日: 2015.10.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初にチャンドラーを意識しているなと思った。 ハードボイルドはアメリカの風土の小説のように思っていて、日本を舞台にしているものは、どうしても偽物感や回りくどさを感じて流行らないと思っていた。 この小説を読んで、少し考えは変わった。ミステリ小説の中にうまくハードボイルドを取り込んでいるなと思った。
1投稿日: 2015.06.14
powered by ブクログネタ切れで何を読もうか迷って、「このミステリーがすごい!」の入賞作を選んだ。 これは88年に国内作品2位に入ったもの。 それだけなら読もうと思わなかったけど、この原さん、89年に1位、91年に5位と続けて選ばれてる。 これはかなり期待できるんじゃないの!?と読んで見たものの。 いやーまいった。べったべたのハードボイルドですよ。 主人公のセリフが回りくどい。 回りくど過ぎて、何が言いたいのか分からないとこがたまにある。 周りの人、よく会話できてんなーとヘンなところに感心。 でも、ほとんど何も分からない手探りの状況にありながら、情報の取捨の判断とかかけひきとか、ほぅと感心するところもあり。 なんとなく、海外のミステリィを読んでいる感じ。 チャンドラーを意識して書かれているようだし。 結局わたしには合わなかった。
0投稿日: 2015.05.09かっこいいおっさんのデビュー作
原 りょう のデビュー作。「私が殺した少女」を先に読んでたので2作目との繋がりを楽しみながら読めた。 前作が良すぎたので期待しすぎてしまって最後はダラダラと読んでしまった。
0投稿日: 2014.08.08ハードボイルドの傑作、沢崎シリーズの記念すべき第一作。
探偵・沢崎の事務所を、「海部」と名乗る右手を隠した男が訪れた時から事件は始まった…。 ニヒルな探偵沢崎をはじめ、警察とヤクザを欺き、金と薬を奪って姿を消したかつてのパートナー・渡辺、その元部下で彼を追う刑事・錦織、同じく渡辺を探して沢崎につきまとうヤクザ・橋爪など魅力的なキャラクターと、緻密に計算された謎、暗くアーバンな空気、そして洒落たセリフがたまらない、ハードボイルドの傑作。 20年近く前の作品だが、読んでおいて損はないかと。
3投稿日: 2013.10.11
powered by ブクログハードボイルド系だけどめんどくさいのでミステリ系にカテゴリ。 あながり間違ってないとは思う。 これぞ、ハードボイルドという感じの小説。 伝言ダイアルってところが時代を感じていい味だなあと。
2投稿日: 2013.10.07
powered by ブクログストイックでシニカル。 寂れたビルの小汚い事務所。 たゆたう煙草の紫煙。 スクラップ寸前のブルーバード。 ハードボイルド風味の由緒正しき探偵物です。 この雰囲気は嫌いじゃないのですが、終盤のミステリーのお約束『関係者を集めて探偵役が全てを解説、犯人は誰だ!?』に少し気持ちが萎えました。 探偵物には必要不可欠なのでしょうか...?
2投稿日: 2013.10.04フィリップ・マーロウの日本版
読み始めてすぐに「これは良い」と思った。 一つ一つの文章が良い。私立探偵・沢崎の視点で語られるので、沢崎の語り口が良いとも言える。 そして、それはフィリップ・マーロウを主人公とするレイモンド・チャンドラーの小説とよく似ている。 チャンドラーの小説と同じ感覚で読み進めていくことになった。 作者の原尞自身、レイモンド・チャンドラーの小説を愛読し、強く影響を受けているので、いかにもといった感じである。 フィリップ・マーロウはチェスが趣味で、一人で名人の棋譜を並べたりする場面があるが、沢崎は囲碁が趣味で新聞の囲碁欄を読む場面がある。このあたりにもチャンドラーへのオマージュが感じられる。
2投稿日: 2013.09.26自分の中でのハードボイルド
ハードボイルドという言葉がなんとなくカッコイイと感じてはいるが、大沢在昌なんか未だに読んだことはないのだ。そういう私が「このミス」にランクインしていた「私が殺した少女」を読みたいと思い、ひとまず手にとったのが私立探偵沢崎の第一作目である。ハードボイルドとは実際なんだか未だに理解していないけれど、なぜかカッコイイ沢崎の男に惹かれまくった作品。「天使たちの探偵」も非常に良かった。
2投稿日: 2013.09.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
沢崎は渡辺探偵事務所の探偵。ただ渡辺は5年前に事件を起こして失踪しているため、実質的にたった独りで仕事をしている。ある日「ルポライターの佐伯直樹が事務所を訪ねてきてはいないか」と身元不明の男がやってきたが、明確な答えをしないでいると、金を置いて帰ってしまう。その沢崎に今度は更科修蔵という美術評論家から、娘の夫を探してくれと依頼が入る。その尋ね人はまさに佐伯だった。佐伯は更科の娘・名緒子と離婚をする予定だったが、慰謝料5,000万を受け取りに来ず行方不明。更に佐伯は何らかのスクープを追っていた節があり……。更科の後妻、更科順子(大手企業の相談役)、その弟も巻き込む事件になる。 きっと個人的にハードボイルド好きなんだろうと思います(^^;) ★3か4か迷ったけれど……うーん4でいいかなやっぱり。ちょっと淡々と地味ですがやはりかっこいい! 沢崎かっこいい~(≧▽≦) せりふ回しがいいです、錦織警部との会話いいです。微妙な渡辺を挟んだ関係が、少しずつ変わっていく。 また据え膳食わないのもいい(^^;) 女子大生を助けた辺り、言い寄られたりして、このエピソード関係ある? 伏線? と思ったけれど、ストーリーそのものの伏線ではなかったよう。でも効いてます~。 佐伯夫妻の離婚などは誤解の産物なのだけれど、あえて沢崎は知らせたりしないし、ラストも何だか理不尽な気がして、しんどい気持ちにすらなります。でも助けた女子大生が最後に伝言メッセージでありがとう、と伝えてきたことによって、ものすごく救われた気持ちになりました。 いや、次作の「私が殺した少女」を以前から読みたかったのだけれど、デビュー作のこちらから先に読んで良かったかもしれない。。。 とにかくやはり、おもしろい!!
2投稿日: 2013.06.28
powered by ブクログ探偵・沢崎の始まりの本。 「私が殺した少女」を先読してしまっていたので、 予行演習が出来ていたものの、またすっかり心を奪われて 一気読みしてしまった。 (寡作この上ないので、もっと温存しておきたかったが) 本編並にシニカルなあとがきも趣向があって、いい。 そして何より沢崎が素敵。 ああ言えばこう言う関係の錦織警部とのやりとりもたまらない。 頭の良い、腕の立つ男。ほんとかっこいい。
2投稿日: 2013.04.30
powered by ブクログキャラクター、セリフ、雰囲気が素晴らしく良かったです。 ただ、如何せんストーリーが面白くなかったです。
2投稿日: 2012.12.29
powered by ブクログ1988年『このミス』創刊年の第二位作品。 しかもこの著者は、ジャズピアニスト。で、これが小説家初めての作品。 すっごいね~。こんな本格的ハードボイルドな本書けちゃうんだ~。 やっぱり器用な人は何でも出来るんだね~。 主人公の勤める探偵所にある男が現れ「佐伯をしらないか?」と尋ねられてることから始まる人探し。しかし、その背景には思いもかけない政治的絡みがあって、その真犯人も思いもよらない人だった。 というハードボイルドな話。 なんか、すっごいカッケ~男の世界にどっぷり浸ってる話。 この探偵・沢崎ってのがちょっとクールで格好いい。 でもって、錦織(にしごり)警部もなんか男っぽくって素敵。二人が罵り合っても、実はお互いに尊敬しあってるような感じがなんとも言えない。 この誘拐に背景には政治的な絡みがあったんだけど、あの知事と元俳優の向坂兄弟。 なんかね~、石原慎太郎と石原裕次郎みたいな設定なんだけど~。 でも、この本の出版当時は石原慎太郎はまだ知事になってないからね~、なんだか未来を予言してるような設定にちょっと驚いてしまったわ。 後半、頭を使わないと読めない人間のシガラミみたいな表現があるけど、今までジャズピアニストだった著者がここまで書けてしまい、でそれ以降小説化として成功してしまうこの才能に惚れたわ。
2投稿日: 2012.11.27
powered by ブクログ西新宿の高層ビル街のはずれに事務所を構える私立探偵・沢崎。 ある日、海部と名乗る謎の男が事務所を訪れ、 ルポ・ライターの佐伯がここに現れたかどうか、 沢崎から聞き出そうとするが、沢崎は応じない。 その直後、沢崎はその佐伯の義父である更科修蔵の邸宅に呼ばれ、 同様の質問を、更級修蔵や、佐伯の妻の名緒子から受ける。 名緒子からの依頼を受け、沢崎は佐伯の行方の調査を始めるが 謎の海部氏と佐伯をつなぐ糸をたどっていくと 過去に起きた東京都知事狙撃事件との関連が浮かび上がり――。 ハードボイルドの巨匠レイモンド・チャンドラーに捧げられた 「沢崎シリーズ」第一作にして、著者のデビュー作。 原尞という作家も、例によって「このミス」で知った。 ハードボイルドというジャンルの作品を読むことも 今回がほとんど初めてと言っていい。 作品全体を通して、主人公の沢崎が考えていることや 思っていることはほとんど描写されない。 また、沢崎は口が悪く、人をほとんど信用しないし、 信用していても馴れ合わないし、 人にどう思われるかということもあまり気にしない。 こういった沢崎の“孤高さ”についての演出が最高なのだ。 他のハードボイルド作品がどうなのかは知らないが、 「こういった雰囲気がハードボイルドというものなのか」 などと思ったりもした。 そういった雰囲気だけでなく、本作はプロットも凄い。 行方不明の男を捜していく中で様々な事件が起こり、 それらが都知事狙撃事件へと収斂していくのだが、 多くの人間の思惑が二重三重に絡み合う複雑な構造になっており その構造を読者に理解させていく手際が実に見事。 ラストには、ミステリ的な意外性のある展開も待ち受けていて 「よくぞこれだけ作りこんだ!」と言いたくなる。 また、沢崎以外のキャラクターの配置の妙にも感心させられる。 特に、錦織警部の存在感は沢崎に匹敵するほど。 今までハードボイルドは読んでこなかったが、 このレベルの作品が読めるなら手にとらないのは損だ。 そう思わせるだけの求心力を持った作品。 最後に余計なことだが、作者の名前である「りょう」は、 本当は「療」からやまいだれをとった字であるのだが、 ネット環境では表示できないことも多い字であるらしく、 ひらがなで表記されていることが多いのは実に残念である。 人名はいつも正確な表記が望ましい、と思う。
2投稿日: 2012.05.07
powered by ブクログ失踪から始まったこの事件は複雑になっていく予感がしたので、時間をかけてゆっくりと読み進めました。 でも、ここが伏線だ・・といくつも感じたのに、この先がどうなっていくのかは想像もつかず、最後までわからなかった。そしてラストシーンでの諏訪が潔く思えたあの結末。 一つの時代が終わったことを感じさせました。。 著者はチャンドラーに心酔ということですが、チャンドラーの様な豪華絢爛な文章ではなく、さっぱりとしています。でも登場人物達の会話は、チャンドラー同様に小粋で、探偵・沢崎のハードボイルドぶりもかなり魅力的でした。
2投稿日: 2012.03.30
powered by ブクログ日本ハードボイルドの名作と呼ばれる本作を読んでみました。 作者さんは、"元ジャズピアニスト"で、"作家"という方。 これで"実は裏で探偵をしている"なんて要素が加われば、数えで役満が上がれそうです。 内容は、主人公の探偵・沢崎がとある失踪者を探すところから始まります。 やっぱり名作と呼ばれるだけありハラハラ読めますが、最近のハードボイルドに慣れてしまっているせいか、もうちょっと主人公が苦しんで、そこから立ち上がる的な要素があると嬉しいかなぁとも思ってしまいました。
1投稿日: 2012.03.13
powered by ブクログデビュー作をようやく読んだわけだが、これはとても辛かった。 何が辛かったって、読んでも読んでも全然終わらない、そしてやがて読めなくなっていく…… ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。(「BOOK」データベースより) とても盛りだくさんなうえ、登場人物が多く、だがその登場人物もなかなか頭の中で像になってくれず、(都知事だけは某都知事閣下(笑)がとても自由に私の中で演じてくれましたが(笑)、間を開けてしまうことが多かったので、そういう初歩的なところでも苦労しました。 内容はとっても優等生で、まるで教科書や参考書を読んでいるのかと疑いたくなるほど完璧な殺人マニュアルでした。(などと言うと、とても誤解がありますが プロットはとても複雑で込み入っていて、決して生易しいものではありません。 ですが、やはり一昔前の印象がそこここに漂い、犯人の目星、動機、詳細な犯行内容までがわりと早い段階で推理出来てしまうのが残念だった。 しかし翻訳調の素晴らしさや沢崎の台詞の格好良さがずば抜けていて、「面白かった?」と聞かれると間を開けずに「面白かった!」と言ってしまうくらい今回も心に残る作品となりました。 そして何よりおまけが本編よりもずっと格好よくてじたばたする件について。 私にとっては、もうこちらが本編でした。(おい 今回は「読む」という行為に対して、私のほうの準備もできていなかったけれど、話が佳境に入るまでが冗長で内容が頭に入らず、途中沢崎だけが次にすべきことを分かっているという状況がわくわくにつながらず、辛かった。 そして本当の久々に本物のハードボイルドに浸かったので、吸ってないのに頭がショートピースでヤニクラ起こしています沢崎たまらんハアハア! 次はどれを読もうかな。 原先生の次回作が出るのが先か、私が彼の著作物を全て読み終えるのが先か……(笑)
2投稿日: 2012.02.17
powered by ブクログ途中までは会話や展開が冗長だなと思って読むのがだるくなっていたのだが真相が語られ始めると、どこにも無駄な箇所は無くうまい具合に伏線となっていた。 沢崎の言動の随所に渋さが感じられてかっこ良かった。本格的なハードボイルドは初めて読んだが、最初にこれを読んで良かったと思う。
2投稿日: 2012.02.09
powered by ブクログ98038 ジャーナリスト誘拐と都知事選挙が絡みあってやや煩雑。じっくり書いてあるがエピゴーネンの域を出ない。 ★再読―――――――――――――――――――――――――――― 回転木馬のデッドヒート/村上春樹 98039 初読の時ほどの感慨はなかった。
0投稿日: 2011.12.25
powered by ブクログ日本が舞台ながら超ハードボイルド&超クールな主人公沢崎カッコヨス。今ホットなあの都知事を彷彿とさせる都知事(俳優の弟も出るよ!)が出てくる上にスゴイ展開なのでオススメ。
2投稿日: 2011.12.10
powered by ブクログ年末年始に向けてお借りした、めったに読まないジャンル。目新しくて楽しかった。男性の書くハードボイルド探偵は実在感が全くない。このシリーズの主人公沢渡(ファーストネームはずっと不明のままである)は、お掃除はする。作品になっている事件の最中には着替えはほとんどしない。自宅に帰ることはめったになく、当然入浴の機会も少ない。臭くないのが不思議。食事はメタボになりましょう、お手本のような食生活で、どこへ行くにもたいてい酷使された中古のブルーバード(まだ生産しているのかな)なので、運動不足は必至。でも、どこで培ってきたのか喧嘩の要領は身に着けているようで、数少ない立ち回りのシーンでは割と要領がいい。生活費や経営の必要経費は下請けや雑多な依頼報酬である小金から作ることにしているらしく、規定額以上の大金のやり取りは全てお断りしている。係累はなし、友人と相手は思っていても本人が思っている人間はほとんどなし。自分から仕事以外の件で人を誘うことはほぼ無し。ペットなし。事件がなければいつも一人だ。趣味は記載されていないが、あえて言えば時間つぶしに棋譜を読むこと?楽しい思いをするのはきらいらしい。
2投稿日: 2011.09.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
チャンドラー意識しすぎだと思う。いいぞもっとやれ。やっぱ舞台が東京だと土地勘あるのでわかりやすいなあ。ともかくチャンドラー分が濃いので好きな人にはお勧め。それを差っ引いても面白い。いいからとにかく読んでほしい。
2投稿日: 2011.09.04
powered by ブクログ探偵・沢崎シリーズ1作目。 面白かった。これぞ正統派の探偵ハードボイルド。沢崎が渋くて、格好イイ。時代背景が一昔以上前であるせいか、最初、少し古臭い感じがしたけど、だんだん気にならなくなり、途中からはのめり込むように読んだ。シリーズを読むのが楽しみ。 ただ、都知事とその弟が、某現知事とその弟と何やら被ってるように見えるのはお遊びだろうか。出版当時にはまだなっていなかったはずで、ビックリ。
3投稿日: 2011.07.08
powered by ブクログ和製マーロウの口コミで手をつけたが、その評価に偽りはなかった。オリジナルを超えたのではなく、二人によって生み出された作品と言いたい。ラストシーンがしびれた。
3投稿日: 2011.05.06
powered by ブクログ4月-15。3.5点。 沢崎シリーズ第一作。行方不明になった記者の妻から、夫の捜索を依頼される。記憶喪失の男や、大企業の一族が絡みながら、スケールが大きくなって行く。 ガチガチのハードボイルド。
2投稿日: 2011.04.22
powered by ブクログお口の上にヒゲをたくわえたダンディな男性が読んでいるのだろうハードボイルド小説を初めて読みました。これを読めばその男性(ヒト)の気持ちがわかるかも、なんて思っていたのかな。わからない魅力があったのでまだ沢崎を追いかけます。 早く書ける方法を見つけたので年内に新作発表します。とおっしゃってから10年近い月日が流れている作者のエピソードは無性に好きです。
2投稿日: 2011.02.09
powered by ブクログ2000年頃読了。 原尞はいい………。日本のハードボイルド作家で本物は原尞だけだと思う。甚だ寡作なのが読者としては大変困る。 シリーズに「私が殺した少女」「天使たちの探偵」「さらば長き眠り」「愚か者死すべし」 とあり、さらば長き眠りが95年、愚か者死すべしが04年であり、9年も間があいている。 04年にはサイン会を行い、その際80過ぎの御老人に「死ぬ前に間に合いました」と言われたらしく、「次はそんなにお待たせしません」とどこかで書いていた割には続編がまだ。…待ってます。
2投稿日: 2010.08.29
powered by ブクログ再読した。 デビュー作だが、最初から素晴らしい文体に感動した。好きなセリフを引用したらキリがないだろう。
2投稿日: 2010.08.03
powered by ブクログ和製レイモンド・チャンドラーを挙げるなら彼である、と評された方がいたので。 読んでる途中で星4つつけるほど、主人公沢崎のキャラクターがいい。 国産ハードボイルド小説の主人公で、こんな魅力的な人物がいたのか…! ひたすら不器用なおっさんです。 そして女の趣味がいい。 これはシリーズ集めるかも。 読後 シリーズ集めます
2投稿日: 2010.05.23
powered by ブクログサスペンスとして最後までドキドキしながらよめた。 舞台は少し前で若干古い感じは否めないけれど(ケイタイとかないし)、ストーリーは全然古びていないところがすごい。
2投稿日: 2010.04.20
powered by ブクログルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。西新宿に探偵事務所を構える沢崎が立ち向かう難事件の背後には巨大な陰謀が隠され、鮮やかなラストシーンに向って物語はスピーディに展開してゆく。 レイモンド・チャンドラーに心酔する、ジャズ・ピアニストの著者が2年の歳月をかけ完成させた渾身の処女長篇。 いきのいい会話と緊密なプロットで贈る、期待の本格ハードボイルド登場 第2回山本周五郎賞候補作
1投稿日: 2009.04.06
powered by ブクログ初・原作品。 面白いとは聞いていたけど、それ以上に遅筆で有名な作家なので、読み出したら、すぐに全作品読み終わってしまいそうなので、今までなかなか手を出しにくかった。 しかし、読んでみると、本格的なハードボイルドで、時代背景に古さを感じるものの、十分楽しめる。 沢崎の人間味を感じさせないキャラクターが、さらに今後を期待させる。 あ〜、やっぱり一気に読んでしまいそう・・・
4投稿日: 2009.04.02
powered by ブクログ極めてチャンドラー的な国産ハードボイルド。東京を舞台にチャンドラー的な世界が上手く換骨奪胎されている。プロットが少々込み入っているし、読後の後味はあまり良くない。
2投稿日: 2009.02.23
powered by ブクログ20年以上前の、超ハードボイルド探偵小説。チャンドラー好きにはたまりません。勿論舞台は新宿で、タバコとウィスキーが必須です。原りょうはこの小説の次の『私が殺した少女』で直木賞を受賞するのですが、こんな小説今のみんな知らないだろ〜〜っと思って読んでたら、この前三鷹のTSUTAYAに平積みになっててびっくりしました。ということで『私が殺した少女』も買っといたので、近日中に読みますー。新宿のバーに行ってわざわざ読もうかしらん。
2投稿日: 2008.10.06
powered by ブクログこれがハードボイルドってものなのでしょうか。ストーリーはまあ、いいとして、男性が「かっこいい」もしくは「渋い」と思う男ってこれなの???私には、めんどくさい男としか思えないし。とは言いつつも、このシリーズは読んじゃいそう。
2投稿日: 2008.07.29
powered by ブクログ一人称の書き方で展開するはっきりしたハードボイルド小説って感じでとても楽しめました。主人公の私立探偵 沢崎が食えないが憎めないキャラクターで今後の登場作品が楽しみです。おまけでついていた超短編のサイドストーリーがまた渋い。
2投稿日: 2008.06.10
powered by ブクログ本当に最後の一文まで読んで初めて全部の意味が分かる本 題名と内容がちゃんとリンクしてる本は大好きです 読んでるとなぜかゲームの探偵神宮寺とかを思い出す
2投稿日: 2008.04.21
powered by ブクログ心理描写が極力抑えられ、登場人物の「言うこと」「やること」によって各々のキャラクターが形容される。そのような文章様式にあって、すべてのおのれの言動に意味を持たせつつ奔走する沢崎さんがいちいちかっこいいです。未知の状況に対する彼の行動を追っていってても、伏線がつながったときのカタルシスとともに気づく「あのとき」の行動の意味を振り返ってみても、無駄がない。凝らされたプロットにはもちろんのこと、沢崎さんのかっこよさでもどきどきさせられてしまうシリーズ第一作。
2投稿日: 2008.04.09
powered by ブクログ現実の世界では、ハードボイルドな男は苦手ですが、小説の中ではものすごく好き。なんで現実の世界では苦手かというと、なんだかとてもヤニ臭そうだからです。
2投稿日: 2008.03.08
powered by ブクログ私立探偵沢崎シリーズ、堂々の開幕!! チャンドラーに捧げられた長編デビュー作。 あまりにハードでカッコイイww
2投稿日: 2008.02.17
powered by ブクログ2007/6/23 最後にどんでん返しがあったものの起伏が少ないストイックなハードボイルド。 ストーリーにというより主人公に揺れがないからかな。 私は揺られたいんだけど。
2投稿日: 2007.06.23
powered by ブクログ原りょうの処女長編。 主人公沢崎は年齢から言うと中年のおじさんなのだが、とても渋い。 そして彼の台詞が特に格好良いのだ、これが。 ハードボイルド好きの方はぜひ。 そして実は原稿盗用を恐れた作者により、本書にはある仕掛けがある。ぜひ探してみては。
2投稿日: 2007.04.19
powered by ブクログ直木賞作家、の言葉に惹かれて購入。この作品の次に発刊されたものが直木賞受賞作品らしい。ハードボイルド、というジャンルの定義がイマイチ分からない私だが、これを読んでなんとなくハードボイルドを知った気になった。
2投稿日: 2007.04.13
powered by ブクログこういうものをハードボイルドというのだなと思った。 猫も杓子も携帯電話の今読むと違和感もあるし、携帯があればこの事件は解決するんじゃ…と思うところもあるけど、その辺目をつぶれば本当に面白い。
2投稿日: 2006.09.15
powered by ブクログ結構読みごたえがありました これってシリーズ化されてるんですね 探偵沢崎が渋いです 人探しから、過去の銃撃事件にまでおよんだ捜査を少しずつ解いて行く過程が面白かった と思いつつも最後に一気に解決って感じが本当の所.. 続編も読みます
2投稿日: 2006.05.21
powered by ブクログ友達が沢崎さんにはまってた…借りて読んだらはまったw ミステリー?ハードボイルド?何でもいいがカッコイイ♪
2投稿日: 2006.04.28
powered by ブクログやばいです。 こんなにおもしろい作家さんを、いままで見逃していたとは……。 ストーリーの構築がきっちりしてるから、疑問に思うところも(あまり)ないし、とにかく読みごたえがあります。 登場人物のモデルとなったであろう人たち、大金持ちの家庭事情、叩き上げの刑事の登場など、とにかくうまい! そして、主人公の沢崎が、かっこよすぎ!! こういう作家さんとお仕事してみたいなぁ……と思います。でも、この人は早川書房さんとしか、お仕事する気はないんだろうなぁ。。。 早く次のを読まなくちゃ! っていう気にさせられました。
2投稿日: 2006.03.17
powered by ブクログ探偵沢崎の記念すべき登場第一作。 名を名乗らぬ依頼者からあるジャーナリスト佐伯氏を探す依頼を受けるが…。 文庫版には短編も収録されている。 沢崎さんの一人称で進む。彼言葉ひとつでもしっくりくる。 3度目の読了済み。
2投稿日: 2006.02.10
powered by ブクログすごく久しぶりにハードボイルドと言われるジャンルの作品を読みました。確かに主人公が私立探偵で、しゃれた会話ができたり(ひねくれた会話と言うべきなのかな)と言うのがあっても、無理にハードボイルドのジャンル訳しなくてもいいかもしれない作品です。 かつて、名無しのオプシリーズを夢中で読んでいた時期があり、その時期を思い出していました。それくらい、この主人公の沢崎はなかなか魅力的です。 本筋とは違うけど、たぶん、この作品が発表された時には知事ではなかったはずだけど、本作に登場する東京都知事の向坂晨哉の印象が、どうしても、現東京都知事の石原慎太郎氏にかぶってしまうのです。先見の明があったのかな?2004.8.15
2投稿日: 2004.12.05
powered by ブクログ私立探偵沢崎、ここに誕生!渋い探偵です。セリフも渋過ぎ。行方不明のルポライターを探してただけなのに、でかい事件のど真ん中へ入っていってしまった沢崎。また私を魅惑する登場人物出現。原氏の経歴も面白いですよね。フリーのジャズピアノマンだったなんて。これからも期待しております!
2投稿日: 2004.11.22
