Reader Store
金田一耕助ファイル3 獄門島
金田一耕助ファイル3 獄門島
横溝正史/KADOKAWA
作品詳細ページへ戻る

総合評価

243件)
4.0
74
85
65
6
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    長谷川博己主演でドラマが放送されていました。映画並みの映像美、圧巻でした。 ラストの荒木飛呂彦作品の如き「無駄無駄無駄無駄無駄ァァァ――ッ!!」にはびっくりしました。 原作は、ドラマよりは、スマートな印象の金田一さんです。もちろん絶叫もしません。

    0
    投稿日: 2016.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    金田一耕助シリーズ。テレビでは何回か見たことはあって、面白かった。小説はさらに重厚なおどろおどろしさや、終戦直後という時代背景がわかりやすかった。何より、時代がかったというか、読み始めは大げさにも感じた文体が、少し読み進めるとストーリーとぴったりで、ぐいぐいひっぱり込まれた。ぜひとも他の作品も読む。 あらすじ 亡くなった戦友鬼頭千万太の願いで、彼の故郷獄門島へ向かう金田一。島は網元・和尚・村長・医者が権力を握っていた。実は千万太は、三人の妹たちのことを心配していたのだ…。

    0
    投稿日: 2016.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    非常に傑作品です。最初から最後まで本当に面白い作品です。 終戦直後の日本だからこそ起こりうる事件を時代背景と、島という限られた範囲の中で暮らしてきた人々の歴史が生み出した事件のお話でした。 また、金田一耕介の人物像が読み手の想像を裏切らない形で事件にかかわっていくところが、次のページをめくる手を早める1つになっていると思いました。 事件の結末部分にきて、この時代設定だからこそできる殺し方と関係する人々の気持ちの動きが作品として成り立つのだなぁとも思いました。現代では考えにくいかもしれないと思う部分もありました。 それでも、時代を超えて、時間を重ねても横溝正史さんの作品はずっと読み続けていける、興味深さが減らない作品が多いのではないかと改めて感じました。

    1
    投稿日: 2016.11.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    純ミステリというとトリックを披露するために一応物語があるという印象があるが本作は物語も楽しめた。つまり登場人物は魅力的だし、会話文もユーモアあるものが多く、孤島ということで重苦しい雰囲気もあった。ラストは感傷的にもなれた。 個人的にはトリックの巧拙よりも物語として楽しめるかを重要視しているので満足のいく一冊だった。

    0
    投稿日: 2016.11.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    古い作品なので尻込みしていたが、殺人が起きてからはサクサク読めた。第1、第2の殺人の種明かしとその大胆さが好み。

    0
    投稿日: 2016.07.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    獄門島......タイトルからして何やら不吉な匂い満点である。横溝さんの作品だし、きっとおどろおどろしい話なんだよね、と勝手に敬遠していた本書。 あるサイトで調べモノをしていた時に、"『週刊文春』が推理作家や推理小説の愛好者ら約500名のアンケートにより選出した「東西ミステリーベスト100」の国内編で、本作品は1985年版と2012年版のいずれにおいても1位に選出されている"との記事を発見。 2012年でも1位!?4年前のアンケートでも1位って、すごいじゃないか。1947年に書かれたものが、いまだに1位って、どんだけ凄い小説なんだ? ってことで、さっそく読んでみた。 文体はさすがに古臭いけど、なるほどね、たしかに面白い。 日本の推理小説界でも屈指の"有名"探偵、金田一耕助が戦友の遺言を託されて獄門島にやって来るところから物語が始まる。その遺言とは、戦友の3人の妹を守ること・・・。 ところがこの3人の妹が連続殺人の犠牲者になってしまう、というのが大まかなストーリーである。 このストーリーを進めていくえでの肉付けが上手いんだよなぁ。島の支配階級である本鬼頭家とそれに対立する分鬼頭家。どこか古い因習に囚われているような住人。情景描写も昭和21年の様子が伝わってくるほどの湿った筆致。第一の事件が起きる前に、すでに物語に引き込まれていた。 A・クリスティの「そして誰もいなくなった」なんかで有名な"見立て殺人"を本書でも使っている。本書では俳句を使った"見立て殺人"である。 本書は犯人を捜すだけの推理小説じゃなくて、小さな謎もいろいろと配置されている。動機は?犯人は誰か?という謎の他に、島に住む人たちの言動にも謎があるのだ。 マニアの間では有名な一節らしいけど、 「気ちがいじゃが仕方がない。」の言葉・・・。 ある人物の言葉なんだけど、この言葉に金田一耕助は悩まされることになる。 あ~、そういう事だったのか!と納得するのは、物語の最終盤になってからだけど、上手いよなぁ。 読んでいる間、怪しい人物だらけで犯人を推理するどころじゃなかった。金田一耕助の他は、みな怪しく思えてくる。 この小説を読んで一番のお気に入りは、最後の最後の場面だ。犯人もわかり、動機もわかった後の描写なんだが、「復員詐欺」についてサラリと書かれている。 ここの場面だけで、犯行の意義が根底から崩れてしまう。 ダメ押しを食らった気分だ。この短い場面が有るのと無いのとでは読後の印象もかなり変わるハズ。 期待して読み始めたけど、期待に応えるだけの作品だった。 ☆4個 背表紙~ 獄門島-江戸三百年を通じて流刑の地とされてきた子の島へ金田一耕助が渡ったのは復員船の中で死んだ戦友、鬼頭千万太に遺言を託されたためであった。「三人の妹たちが殺される...おれの代わりに獄門島へ行ってくれ...」瀬戸内海に浮かぶ小島で金田一は、美しい三姉妹に会った。だがその後、遺言通り悪夢のような連続殺人事件が!後世の推理作家に多大な影響を与え、今なお燦然と輝く、ミステリーの金字塔!! なんていうか、この"ひっくり返される"感覚があるから、ミステリー読みは止められないんだよなぁ。

    1
    投稿日: 2016.06.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ◆「きっとおまえのいうとおりにしてあげる」◆ 金田一耕助は、死んだ戦友から遺言を託されていた。「妹たちが殺される」―。不吉な言葉を胸に訪れたその島の名は獄門島。 やがて言葉の通り陰惨な事件が次々と起きる。異常な死体、怪しげな人々、動機の見えない犯人。閉鎖された世界の道理が徐々に判明し、犯人の心情が見えて来る。それを想像すると、この物語の恐さが解る。金田一を始め登場人物の描写が絶妙で、事件と人物を追って一気に読み切れる。古い作品だが、いつ読んでも面白い。

    0
    投稿日: 2016.03.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    もう「獄門島」って名前からして、おどろおどろしい。こちらの島で起こる連続殺人の真相やいかに・・・。 さすが横溝正史。読みやすく、話にぐんぐん引き込まれていきます。 月雪花の三姉妹の殺された理由が“そんな事で殺しちゃうんかい”という印象ですが。まあこれがミステリたる所以なのですかね。 金田一シリーズ、次は何を読もうかな。

    0
    投稿日: 2015.12.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    旧版(緑304)で読了。本格ミステリーの歴代トップに推される横溝正史の代表作。久しぶりの再読だけど何度読んでも名作だ。閉鎖的な島、島を牛耳る網元、お馬鹿な三姉妹、座敷牢のき○○い、妖艶な美女、と横溝ワールド全開。俳句の見立てによる殺人トリックも秀逸だが、その犯行動機がなんとも切ない。それと和尚がいい!金田一が優秀な探偵と知って、フェアに勝負しようと見立ての俳句が書かれている屏風を金田一の部屋に最初から置いておくなんて。。。読後は何とも切ない余韻が残る。横溝正史のストーリーテラーぶりが発揮された色褪せない名作。

    1
    投稿日: 2015.10.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    金田一耕助シリーズですが、さすがに読みごたえのあるミステリー作品でしたね!なんとなく終盤になるにつれて犯人の目星はつきましたが、犯行の動機もなるほどな内容でした。 さすがにストーリー的に矛盾点がなく、傑作ミステリー作品だと思いました。 これからどんどん金田一耕助シリーズを読み進めていきたいと思います!

    1
    投稿日: 2015.10.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私の中で不定期で、無性に横溝作品が読みたくなる時がある。 今回もその不定期期間がやってきたらしく、まだ読んでいなかった獄門島を読んだ。 金田一さんのシリーズって本当に、地方の閉塞感満載の島や村、事件が起こる名家の因縁、伝説等がよく似合う。 今回もそのご多分に漏れずで物語が展開していくのだが、犬神家や八つ墓村のようにおどろおどろしい感じではなくて、 結末がなんとも寂しく、そして切ない。 時代のせいで皆の思考が少しずつズレた結果の、悲劇。 面白かったのでラスト1/3は一気に読破。 まだ読んでいない人は、是非!

    5
    投稿日: 2015.09.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    金田一が清水さんから磯川警部の健在を聞いて泣いてしまうのが一番印象的だった。あと、戦友に妹達を頼むと言われたのに救えなかったにも、かかわらずちゃっかり最後に早苗さんにプロポーズする、金田一が好き。

    0
    投稿日: 2015.07.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編「百日紅の下にて」を読んだので、そこで予告された「獄門島」は読んでおかねばなるまいということで。話自体は中学生の頃に読んだので、初見ではない。しかし、横溝作品の長編にありがちな、殺人方法しか記憶に残らないタイプのため、新鮮に読めた。 金田一耕助シリーズとしては3作目(長編2作目)で、戦後まもなくの話ともあって、まだキャラクターが固まりきっていない印象が有る。行動や言動もかなり雑だが、その分勢いはあるので楽しく読める。 登場人物が多く、露骨に怪しい和尚さん以外が最後にピックアップされていくところは、ちょっとついていけないところはあるが、やっぱり安定の横溝正史であるなあというのが最終的な印象。 しかし、ここまで宣伝されると「本陣殺人事件」も読まざるをえないなあ。

    0
    投稿日: 2015.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ブクログのお気に入りベスト3の3位に登録 横溝正史は実は読まずに毛嫌いしていました。 勝手に、スポーツ新聞紙的なエロも入った 昭和のおっちゃん向けの陳腐な探偵小説と 信じ込んでいました 「馬鹿っ!!!!!」と過去の自分を叱りたい。 八つ墓村や犬神家、悪魔が来たりて、など 他にも大作がいっぱいあるのですが、ミステリと して一番夢中になったのが本書です 有名なネタバレも知らずに読んだのがよかったです 横溝正史のことが好きになりすぎて岡山の真備町にも 行ってしまいました 金田一耕助ファンならたまらない場所がいっぱいなので 小説片手にウォーキングはいかがでしょうか (倉敷市観光サイト) http://www.kurashiki-tabi.jp/feature/1727/

    0
    投稿日: 2015.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    6章までは普通だと感じていたら、7章の解説部分は鳥肌物だった。見立てなんだろうなと思っていたが、そういう動機だったとは。でも、正直自分の中では1位ではない。

    0
    投稿日: 2015.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった。 今から40年以上前の作品だが、今読んでも普通に楽しめる。 昭和の終戦直後の混乱期を生きていなかったのに、想像できるくらい描写されている。 トリックも古臭くもなく、人間模様が古臭いわけでもなく、むしろ最近の作品よりも面白い。

    1
    投稿日: 2015.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    夏の文庫フェアで手に取った。古風な美しい日本語で、読んでいて心地よかった。ミステリーとして王道の手法を用いているなと思った。種明かしはちょっと強引で、こじつけ気味の所もあって、腑に落ちきらなかった。でも淡々としている犯人に代わって耕助の痛ましい表情やそぶりが彼の境遇の悲惨さをよく表していてすごいと思った。

    3
    投稿日: 2014.11.24
  • 「東西ミステリーベスト100」で堂々の国内1位!

    映画「八つ墓村」のインパクトがトラウマとして未だに鮮明に残ってる。 今回、初めて横溝正史さんの原作を読んでみた。戦争が終わり戦友である友の「俺が帰らないと3人の妹達が殺される。自分の代わりに獄門島へ行ってくれ」との遺言を託され、友の生まれた獄門島へやってきた。その願いも虚しく見立てた連続殺人事件が次々と起こってしまう。映画とはまた違った金田一耕助の魅力満載で、ドロドロした作風は今でも色あせない。

    1
    投稿日: 2014.09.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    犯人の人物造形にとても惹かれました。動機を語るシーンでのやりとりは見物。また全体を覆う陰鬱な空気。これが横溝作品の真骨頂と言えます。好きな人にはたまらない。

    0
    投稿日: 2014.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    横溝正史の『獄門島』を読了。『東西ミステリーベスト100』で日本編の1位に選ばれた作品である。 『獄門島』の名前は有名なので、ミステリにハマる前から耳にすることがあった。 今回読んでみて思ったことは、かなり昔の作品にも関わらず完成度が恐ろしく高い作品だということ。やはり横溝正史は一線を画している。 今回は俳句に見立てた殺人が行われる。マザーグースや童謡に倣って殺人を行う作品なら読んだことはあるが、俳句での見立て殺人は初めて。 動機が弱いという声もあるようですが、決してそうも言えないのではと思う。島民たちはどこか皆おかしいという駐在の話も出てくるし、それ以外にも自分なりの推測がある。それは重大なネタバレに繋がるので書けないが。 それにしても見事な作品。金田一耕助より前に解ける人はまずいないのではと思う。さすがは横溝正史と思わされた作品だった。

    0
    投稿日: 2014.07.26
  • やはり文句なし

    冒頭の島の描写からズームインするかのように金田一耕助の登場、と共に主要人物のさりげなくも重要な邂逅・・・引きずり込まれます。おそらく初読から30年以上は経っていますがまったく色褪せない内容は、世界観がしっかりと確立され、その中で生きる人物のキャラクターが完成しているからではないでしょうか? 本筋の事件とは全く関係ない会話(典座の了沢さんと島の若い者とのやりとりが楽しい!)が何気に印象に残っていますね。

    3
    投稿日: 2014.07.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    先ずこれが1900年代半ばに書かれたということに驚いた。 若干古くさい表現はあるものの、十分今の時代でも読める。 殺人に使われたトリックはどれも綺麗で、なるほど『東西ミステリベスト100』で1位に輝くだけのことはあるなと。 僕みたいに有名すぎて、あるいは古いからという理由で避けている人に読んでほしい。

    1
    投稿日: 2014.05.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    こういう、見たて殺人の動機とか必要性って、難しいよなーと思う。必ずしもそうしなくてもよかっただろうに。

    0
    投稿日: 2014.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白い( ´ ▽ ` )ノ。 まあ、トリックにはかなり無理があるけど( ´ ▽ ` )ノ。 あの時いっしょのはずだったけど、実はちょっと別々な時間もあった......とか、ずるい後出し証言もあるけど( ´ ▽ ` )ノ。 中学生だか高校生だかのとき、誰かから借りて読んで以来の再読( ´ ▽ ` )ノ。 やっぱり横溝先生の小説は「所持」するに限る( ´ ▽ ` )ノ。 何年もたってから再読したくなるし、何度読み返しても面白い( ´ ▽ ` )ノ。 しかし、時代が時代とはいえ、放送禁止用語連発......

    0
    投稿日: 2014.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    戦後直後の暗澹たる雰囲気、閉鎖的で曰くつきな島のムラ社会の構図、美しくも狂気を孕んだ登場人物、やがて起こるは屏風俳句に見立てた連続猟奇殺人…と、これでもかと展開される横溝ワールド。面白くない訳がない。

    0
    投稿日: 2014.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「東西ミステリーベスト100」国内編1位。キャラのたった名探偵、連続見立て殺人、意外な犯人、妖しげなムードと、これでもかとツボを押さえているので面白くないわけがないのですが、個人的には1位まではいかないかなと。

    0
    投稿日: 2014.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    文藝春秋の2012年11月発表 『東西ミステリーベスト100』で国内ミステリーで 1位となった作品。 海外ミステリー1位は アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』 ミステリーファンはやっぱり古典が好き? ちなみに1986年の東西ミステリーベスト100でも 『獄門島』が国内1位でした。 中学生の頃に犬神家の一族とか悪魔の手毬唄なんかと 一緒にいくつか読んだはずなのだが、 映画やドラマの映像の記憶しかなかったので再読。 いや~さすがに不動の1位だけのことあるわ。 犯人知ってても関係なく物語の骨格がしっかりしてて 見せ方が上手い。 物語の最後はやりきれない物哀しさがあるけど、 ヒロインの凛とした姿が事件の後味の悪さを きちんと払拭していて二度三度の再読に耐えられる 名作だと思いました。 それにしても自分の記憶が全くあてにならないことに はちょっと呆れた。 俳句は「兜の下のきりぎりす」しかおぼえてないし、 悪魔の手毬唄と勘違いしていた所があった。 しかも映像の記憶だったから映画かな? 金田一耕助のイメージはやっぱり石坂浩二さんが 一番印象強い。 あと古谷一行さんとか上川隆也さんもあったような気がする。 そういえば『本陣殺人事件』未読で映像作品も知らないので読むのが楽しみ。

    0
    投稿日: 2014.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    [艶なる故殺]「三人の妹たちが殺される」と復員船の中で死に際に男が放った言葉を胸に、名探偵の金田一耕助は瀬戸内海に浮かぶ獄門島へ降り立った。外の者しか気づかない気狂いの空気がその島には立ちこめていたのであるが、金田一が到着するやいなや、島を取り仕切る網元の三姉妹たちが次々と猟奇的な方法で殺害されていく......。数ある金田一シリーズの中でも、その完成度の高さから出色と言われるミステリーの金字塔。著者はもちろん、横溝正史。 謎解きと同時に、その謎の解決があわせて犯人の人間性や時代の空気感までをも浮かび上がらせていくところが妙。戦後間もない頃を舞台としているのですが、まさにその設定でなければ成り立たないストーリーに陶然としてしまいました(そしてそういうストーリーはなぜか一様にある種の特異性が絡まって面白い)。横溝正史の金田一シリーズは本書が初めてだったのですが、よく知られる『八つ墓村』などから次第に手を伸ばしていこうと思います。 また、会話文の巧みさも本書の素晴らしさを際立たせる一要因になっているのではないでしょうか。立て板に水のごとく読む者を次に誘うだけでなく、感情の波の満ち引きまでをも自由自在にコントロールしてしまうかのようなやり取りの数々に魅了されること間違いなしです。特に、ところどころでキーパーソンとして出てくる床屋の清公と金田一の会話なんてまさに「声に出して読みたい日本語」です。 〜気ちがいじゃが仕方がない。〜 比較的最近にDVD作品も発売されてるんですね☆5つ

    3
    投稿日: 2014.03.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     戦友の死の間際の願いを聞き入れ「獄門島」にやってきた金田一耕助が、島で起こった連続殺人に挑むミステリー小説。  なんとなくあらすじは知っていた作品ですが、今回ようやく読了。ミステリーの金字塔と言われるだけあって、見立て殺人、前近代的で排他的な集団、印象の強い三姉妹と怪しげかつ、不気味なケレン味たっぷりの作品です。  そうしたいろんな要素を推理で一つにまとめていくさまもお見事! 連続殺人なのに一つ一つの事件の謎解きの趣向が分かれているのも、ミステリ好きにはうれしいところです(そうした趣向は解決まで気付けませんでしたが……)。  前回読んだ『八つ墓村』では金田一の人物像がつかみきれなかったのですが、おどろおどろしい雰囲気を和ませてくれる、なんとも愛らしい名探偵だったのですね。横溝作品はタイトルからして恐ろしげなのですが、金田一はそうした中で一種の清涼剤になっているのかもしれない、とも思いました。  ある意味では時代が生んだ悲劇ともいえるこの事件。金田一の推理披露からエピローグまでの流れは、運命の恐ろしさを感じさせるとともに、もの悲しさが漂っていて、単なる推理小説を読み終えた以上の余韻が残りました。これもまたこの作品が「名作」として現在も残り続けている理由かもしれません。

    2
    投稿日: 2014.01.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    古典ミステリーの金字塔と名高い本書。 ミステリー好きとしては一読しなければと思い、購入しました。 トリックの秀逸さ、真犯人の意外性、 そしてあまりに日本的な見立て殺人。 くわえて、戦後まもなくという時代背景や本土とは隔離された瀬戸内海の小島が舞台であること、獄門島ならではの権力図や宗教観など、設定のほとんどが事件の真相に多かれ少なかれ結び付いている。 確かに日本の古典ミステリーとして非常に完成度の高い作品だと思います。 期待していたよりもインパクトは大きくありませんでしたが、密度の濃い読書ができました。

    2
    投稿日: 2014.01.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「き○○○じゃが仕方がない」のフレーズで有名な本作。 石坂浩二主演の映画版では、惨殺される三姉妹の長女が若かりし頃(17才くらい)の浅野ゆう子で、狂い咲きの振袖姿が印象的でした。 改めて読んでみると、『金田一少年の事件簿』の「地獄の傀儡師」こと高遠遙一が口にする「殺人自動人形(オートマタ)」を彷彿とさせるもので、横溝作品が如何に後世に影響を与えたか、ということを再認識しました。

    1
    投稿日: 2013.12.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    結構気味が悪くて怖かった… 島、屋敷、村人たち、美しい娘、安定の横溝ワールド。 犯人はまさかの3人!これには驚きました。金田一シリーズのどの作品にも新たな斬新さがあっていい。

    0
    投稿日: 2013.12.07
  • ちょっと違った読み方をしてみると…

    このお話の謎解きは、別のレビューワの方も書いておられますが、私にとっての横溝ベストの「八つ墓村」に匹敵するぐらい面白いです。ただ、もっとひきつけられるのが、この小説の中で表現されている戦後の昭和の様子です。金田一はじめ登場人物がすべて戦争の影響を受け、戦後の混乱の中を生活している日本の時代のワンシーンが重奏低音のように描かれていることです。おそらくこの後何十年後に日本の歴史をこうした推理小説の中にさえある風景をもとに読み解きなおすことがあるんだろうなと思います。そうした研究がなされても全然おかしくないです。まあ、いずれにしても横溝の小説は、推理小説を超えていて本当にひきつけられます。

    7
    投稿日: 2013.11.08
  • 読み応えアリ

    シリーズを何冊か読んだけど、獄門島と八つ墓村が面白い。

    1
    投稿日: 2013.09.25
  • 金田一耕助の中でも、謎が深い

    小説家、横溝正史の「金田一耕助シリーズ」最高傑作と名高い作品。江戸時代に流刑の地だった「獄門島」を舞台に、人間の憎悪や欲望が渦巻きます。今もなお横溝の作品が色褪せないのは、苦悩の果てに人間がみせてしまう冷徹な側面をリアルに描きだしているからでしょう。島の逸話や、俳句に隠された謎、一家の因縁、美しい三人姉妹…、語りに登場するすべての要素が、事件の背景に潜み、張り巡らされた伏線となっています。次々につなぎ合わさるように謎が解かれる瞬間には、横溝の圧倒的な構成力を感じずにはいられません。(スタッフO)

    1
    投稿日: 2013.09.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実は読んでいなかったなあと自分でも少し驚いて読んでみる。 終戦直後の離島を舞台とした連続殺人事件は、ほとんど時代劇のように読める。道具立てはもちろんだけど、動機も現代人の感覚ではとてもついていけない感じで、その点では「古典」というより「古い」と言いたくなる。人間関係などもそうで、一部の書きぶりは今でいう「人権意識」のようなものがすっぽり欠落していて、読んでいて違和感があった。 ミステリとしては、そう悪くはない、と言うのが正直な気持ちである。黄金時代欧米ミステリの名作を読み込んで、このトリックの眼目を日本の風土に溶かし込んだ感じだ。その溶かし込み方が面白い。ただ少々首をかしげるところや、頑張りどころが違うんじゃないかと思ってしまうところもあった。 全体としては、残念だけど、先駆者としての役割は終わったと思う。知識として読んでおいて良かったとは思ったが、それほど楽しい読書体験ではなかった。

    0
    投稿日: 2013.09.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    横溝正史の作品の中で初めて読んだものだったが、夢中になって読んで一晩で片付けてしまった。この本を読んだことで他の作品にも興味が湧いた。

    0
    投稿日: 2013.09.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「島」を舞台に話は展開しているミステリー小説です。  天網恢恢疎にして漏らさずというか、注意して読んでいても一向に手掛かりが分からない奇々怪々な連続殺人事件!それは、起こるべくして起こった。  最後まで読み進めないと分からない。あっ!と驚く内容でした。  本書に登場する作品名『本陣殺人事件』を先に読めばよかったのかな? でも、これはこれで、完結したので良しとしましょう。  名作だと思いました。お薦めです!

    3
    投稿日: 2013.09.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今更ながら、初の横溝正史作品。 エンターテインメント小説読みたさに買ってみた。 排他的・閉鎖的な島、勢力を競う本家と分家、美しき三姉妹と“いかにも”な要素を舞台に、見立て殺人と来れば、これはもう「王道」でしょう。 陰翳の濃い情景描写、終戦間もない時代の雰囲気がまさにツボ。 陰惨な殺人の割に、じめりとした湿気を帯びていないのは作者の筆致のなせる業か。 張られた伏線(特にキーワードになるある人物の呟き)も登場人物の会話も、「うまいなぁ」と思わされる。 これまで何で読まなかったんだろう。 次は金田一耕助シリーズ第1作の、『本陣殺人事件』にしようか。 こちらは戦前が舞台のようだから、雰囲気がまた違うかもしれない。

    0
    投稿日: 2013.08.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    動機や見立て殺人の必然性にはやや甘さを感じますが、本格ミステリーとしての様々な仕掛けが素晴らしいです。閉ざされた空間での人間のいびつさやおどろおどろしい因習もよく描かれており雰囲気も最高です。間違いなく著者の最高傑作の一つに数えられると思います。

    1
    投稿日: 2013.08.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    絶賛されている理由がが分かりました。読むのが遅すぎました。昔の作品なのに色あせておらず、ここまで見立て殺人が引き立っている作品はなかなかないと思います。いや、日本のこの時代の文化だからこそ説得力がある動機になるし、もの悲しさがありました。登場人物の心情を細かく描かれている訳では無いのに、感じ取れてしまうのはやっぱり作品の上手さですよね。素晴らしかったです。

    0
    投稿日: 2013.08.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    またしてもインパクトのあるタイトル。 瀬戸内海に浮かぶ島「獄門島」を舞台に繰り広げられる陰惨な連続殺人事件。今回は先の戦争から復員した金田一耕助が、その復員船の中で戦友 鬼頭千万太から遺言を受け、獄門島にやってくるところから始まる。 またしても閉鎖された地域が舞台である。しかも今回は三つの俳句がキーとなる見立て殺人。芭蕉や其角の俳句を持ってくるだけでなく、それを見立てて殺人にもっていくというのがすごい。 読んでいて興味深かったのは、経済的な力を基盤とする網元の権力と、信仰上の基盤を有する和尚の影響力。限られた地域でこの二つの力が組んでいると、外部から来た人が新たに影響力を持とうとするのが非常に困難だということ。 また、本鬼頭、分鬼頭と本鬼頭内の本家と分家という区分も面白い。昔読んだときは、これがいまいちよく分からなかった…。 本件が映像化されにくい理由としては、まず間違いなく「気ちがい」という表現、これに尽きると思う。ただ、与三松や三姉妹の母親がなぜ狂ったのか、その理由が判然としないのがちょっと残念。また四国の「犬神」や九州の「蛇神」等、所謂「憑きもの」に関する言及がされているのも興味深く感じた。 犯人についてもアッと驚かされる。ただ、切なさのみが残る事件である。

    0
    投稿日: 2013.08.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「終戦」という出来事がなければ成立しない悲劇。 犯人のそれぞれの末路が哀れすぎる(特に和尚さん)。 作中のセリフから早苗さんと了沢さんが何かあるのかな、 と思ったら、その辺はスルーでした(;一_一)。 何と言っても、金田一と磯川警部の再会が見どころ。 清水さんカワイソス(TдT)。

    0
    投稿日: 2013.08.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    自然環境を利用した密室、アリバイトリック、意外な犯人、ミスリード、見立て殺人etc.etc.これでもかといわんばかりにミステリーのエッセンスを詰め込んだ大作だと思う。 そして、その全てが物語の構成に必要不可欠というのもすごい。 日本のミステリー第1位というのもうなづける。 なにより、難しくない。小難しい言葉は一切出てこないので、誰でも面白いとおもってしまう。 なかなか、これを超えるものは出てこないと思う。

    0
    投稿日: 2013.07.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東西ミステリーベスト1985-1/2012-1。正に王道。日本代表の純和風探偵小説だね(*^ー^)ノ本陣から入ると磯川警部にも感慨が(笑)芭蕉の俳諧と絡ませて見立て殺人が行われていく。封建的な孤島、本家分家の権力争いなどドロドロしているけど見事に戦後の探偵小説って感じだね('ε'*)金田一の雰囲気はやっぱりこうでなくちゃ(^^;読み終わった後の寂寥感も込みで名作となる一冊。

    0
    投稿日: 2013.07.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    自分が生まれる前の作品。 自分の好きな作家の多くが敬愛する作品。 全然古さを感じさせず、しかも決して長くない物語の中で次々と起こる怪事件。際立つキャラクター、行間から出てくるおどろおどろしさ・・・ 文章も読みやすく、ただただすごいなぁ。 という言葉しか出てきません。 この作品を「教科書」として、応用した(模倣した?)近年のミステリーを先に読んでいるので、トリックや設定に素直に驚けないことが残念でなりません。 この先、これ以上にミステリーは進化するのだろうか、ふと考えてしまう作品でした。

    0
    投稿日: 2013.05.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    だいぶ前に購入済みだったが、久々に読み返してみました 王道の面白さがあると思います 確かに名作ですが、最近のやたらと凝ったミステリに慣れてしまってる人なんかにはちょっと物足りないと感じるかもしれませんね 個人的に 「バカ、バカ、清水さんのバカ」 って言ったり、地団駄踏んじゃったりする金田一が案外かわいかった

    0
    投稿日: 2013.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    先に市川昆の映画作品を見てからの原作だったのだが、先にこっちを読んでおけばよかったー!と思った。 映画は犯人が違う、というのはすごい気合いだなと思うし映画もよかったのだが、この原作の「うまさ」にちゃんと驚きたかった、というのが正直な感想。 おもしろかった。

    0
    投稿日: 2013.04.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ミステリーの教科書です。ヒントが至るところに散りばめられ、ええええええ!!そうなんや!!!!!とラストを読んでる時に思わず叫んでしまいました。

    0
    投稿日: 2013.04.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    秀逸なミステリはもちろんだが「読後に残るそら恐ろしさ」をぜひ味わってほしい 穏やかな川の流れを眺めていたら、すぅーっと背中が寒くなるようなどす黒いものが川底に横たわっている。それに吸寄せられてしまうように… 金田一耕助の戦友がうわごとを遺して死んだ。 「三人の妹たちが殺される……おれの代わりに獄門島へ行ってくれ……」 金田一は獄門島へ赴くが、戦友の家系には暗い背景があるとわかってくる。 垣間見える島民の後ろ暗さは一体何なのか。金田一と読者が最後に見るものは。 金田一の姿や事件のあらましが読みやすい文章で描かれておりお見事。 しかし、秀逸なミステリがそこにあるのに、残っている印象はそれを覆い尽くしてしまうような恐さだった。 この「読後に残るそら恐ろしさ」がこの作品最大の魅力だ。 思い出すだけでまた背筋がすぅーっと……。

    0
    投稿日: 2013.04.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めて横溝正史を読んだ。 もっとおどろおどろしい小説かと思っていたが、意外なほどとっつきやすく、しかも読み応えがあった。後で思うに、伏線がちりばめられていて、犯人は意外な人物で…小説としても面白い。 古今のミステリーの金字塔などと構えてしまっていたが、一つの面白い小説として貴重な一冊だと思う。

    1
    投稿日: 2013.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ミステリファンを自称してるくせに、横溝正史はほとんど読んでないんだよね。 これではいかん、と「日本ミステリ史上最高傑作」の呼び声高い本書を手に取った次第。 読後。いや、これはすごいわ・・・・・・。 こんなものが60年前にものされていたとは・・・・・・。 ただただ驚愕。 作品の都合上詳しくは書けないけど、名作ミステリの構成要素であるアレもアレもアレもみーんな取り込んで、1つの作品として完成させている。 この作品以降生み出されている、いろんな名作の源流になっている気がするな。 「日本ミステリ史上最高傑作」うん、激しく納得。

    0
    投稿日: 2013.03.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    戦友の遺言を手に獄門島にやってきた金田一、そして次々に起こる殺人事件。 とっても時代を感じるが意外とすんなり物語の世界へ入っていけた。

    0
    投稿日: 2013.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    横溝っておどろおどろしい、血みどろ伝奇ホラー作家・・・だと思っていた(汗)。たしかにそういう要素もあるけど、非常に論理的な本格ミステリなのだと実感した本作。食わず嫌いを反省するきっかけになった。

    0
    投稿日: 2013.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    先日購入した「週刊文春臨時増刊 東西ミステリーベスト100」のベスト100を眺めていたら、この作品がいまも昔も一位ということで読んだことがあるのにまったく記憶に残っていないこともあり、良い機会と再読してみた。3分の1くらい読んだところで、ふと「なんて読みやすいのだろう!」と感動。横溝先生のつづるフラットなことば遣いに助けられて苦もなく読むことができた。日本の探偵の代名詞である金田一耕介も、ホームズ同様かわいげのあるひとで好感を持った。殺人の真相そしてその結果の愚かさに、ミステリの持つ切なさと悲哀を感じる。

    1
    投稿日: 2013.02.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小学生ぐらいのまっさらな状態の時に読みたかった。期待していたほどのドキドキ感がなく自分にガッカリ。金字塔って謳い文句の古典作品はフォロワーを何らかの形で見ていると新鮮味がないのかも。。

    0
    投稿日: 2013.02.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    広重の藍をとかした海、という表現が印象的。 言葉遣い、表現が重厚、豊富。男の人物も。 背景、時代は楽しめるが、ミステリとしてはあまり楽しめなかった。

    0
    投稿日: 2013.01.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    H25.1.22 見立て殺人という狂気やムラ社会の人間関係、暗い時代背景を、金田一耕助のトボけた感じが中和していて、やはり横溝正史はいいよ。

    0
    投稿日: 2013.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    おどろおどろしいイメージばかりが有名になった感のある横溝作品だが、会話や人物設定などにユーモアがちりばめられていたのが意外だった。 「きちがいじゃが・・・」は完全に放送禁止。テレビシーズではどう処理していたんだろう?

    0
    投稿日: 2013.01.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    見立て殺人はゾクゾクしていいですね。 いわゆる現代人っ子なので田舎や旧家のプライドっていうのがなかなか伝わりにくい感覚でして、そこに時代の隔たりを感じてしまいます。 推理小説は淡々とした文章が多いように感じるけれど、横溝さんの文はたまにドキッとするほど綺麗な表現が使われていて好きです。 ラストに犯人たちが可哀想なことになっていくのは月代ちゃんの祈祷とやらかな、と思うと怖いですね。

    0
    投稿日: 2013.01.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    市川崑と石坂浩二のタッグで 映像化された金田一耕助シリーズは 全5作、何度も何度も楽しんだ。 この作品の見どころは、 ミステリとしてのトリック云々よりも、 この時代の特殊な空気感と、 雰囲気ある文体で描かれる 物語そのもの。 明治〜終戦直後の設定のミステリは 大好物。 我々の知らない奇怪な風習の中で 生きている人々を最もリアルに 描けるのがこの時代設定だと思う。 そして、ラスト数十頁で耕助が 真相を詳しく説明していくところ では大興奮だった

    0
    投稿日: 2013.01.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    書店で昔ながらの名作としてピックアップされており、購入してみました。 金田一耕助シリーズを読むのは初めてのことなので若干どきどきしました。 余談ですが、新装カバーがAmazonになかったのでとりあえず登録しておきます。 シリーズとしては第3作目。 復員船の中で死んだ戦友に託された遺言を手に金田一耕助が向かったのは、昔から流刑の地とされてきた獄門島であった。 三人の姉妹が殺される―――。 あけっぴろげなようでいてどこか閉鎖的な空気に包まれた瀬戸内海の孤島で、戦友の遺言は不可解な連続殺人事件として現実のものとなっていく。 悪夢のような事件を前に、金田一青年はどう立ち向かうのか。 昭和46年初版発刊。しかしながら、長年の月日をもろともしないおもしろさで、期待以上に楽しむことができました。 時代背景は戦後間もなくと非常に古いものですが、そこで紡がれる人間の言動や心のうちの仔細な描写は、錆つかない息遣いに包まれています。 主人公がやたらと自分が知的であることを周囲にPRしてくるような人柄でないのも個人的にすきです。 最後の謎解きまで読んで、「いやー、これはわからんわー」と唸るストーリーで、最後まで一気読みしてしまいました。 今後ぜひ、他の作品も読んでみたいです。

    1
    投稿日: 2013.01.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いわくありげな俳句、妖しい三つ子姉妹、排他的な村落と垂涎もののシチュエーション。本陣殺人事件はなんとなく読み難かったが、一転本作は読みやすい。それぞれの行動を裏付ける動機も良かった。和尚の持つ提灯を先に見ながら探偵が歩くシーンが好き。

    0
    投稿日: 2013.01.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画を観て読んだつもりになりがちな横溝作品。これじゃいかん!というわけで、2013年最初の推理小説は、日本ミステリのTOPに四半世紀を経て尚君臨する獄門島です!新年を飾るに相応しいんじゃないでしょーかー! それにしても、江戸川乱歩といい横溝正史といい、所謂「日本の本格推理小説の王道」作品って、取り扱うテーマやキャラクタがエログロな雰囲気醸しまくってるよなあ(この辺は他の作品のレビューで既述かも…)。気の触れた美貌の姉妹に、薄幸の美青年に、極め付けは座敷牢に幽閉された狂人ですよ。それでもって、あの壮絶な殺し方ですよ。 当時の文壇に相手にされず「低俗」扱いされたのも無理ないかなと思わせますが、彼等がいなければ今の新本格はないんだろうなと思うと…滾る…← 今作では本土から孤立した孤島のクローズド・サークル内で発生した事件を扱っていますが、戦前戦後に題を取ったこの手の作品は、地理的な孤立感だけじゃなく精神的な独立性も際立って感じられるのが面白いですね。時代ですね← これは他の孤島ものとはちょっと一線を画した楽しみ方かなあ。 読者は事件の全容を島外からやってきた名探偵の視点で見ることによって、島の住民達の異質さや不気味さを一層強く感じることができます。まあ、この手の作品は内から見た視点ってないか…← クリスティのアリバイ物を読んだ直後だから、「アリバイの間隙を探す」という謎解きのテーマの共通性が面白かったです。 一方は洋館の中という密室空間。 もう一方は視界の開けた坂という開かれた空間。 と、全然違う舞台設定ですが、探偵がやってることはほぼ同じ。「それぞれにアリバイを支持しあっている容疑者達の行動の中に、犯行を差し挟む余地はどこにあるのか?」 謎解きの内容は対極だけど、それだけに色々な謎設定の仕様があるんだなーと感動しました、はい。 そして、それぞれに風景が…ミステリ的に完璧に美しいじゃないの…と考えちゃうのは、やっぱり獄門島は映画で見ちゃってるからなんでしょうね(´・ω・`) でも、肝心の犯人は…真相指摘は…ちょっぴりガッカリしちゃうのは否めません…。それ、禁じ手ちゃうの?と思わず唸ってしまうような結末です。正直、何故、他の横溝作品ではなく獄門島が一位なのかという疑問は拭えませんが、そこは好みの違いでしょうか。 「三人の妹達が殺される…金田一君、俺の代わりに獄門島へ行ってくれ…」 復員船で急死した戦友の遺志を受け、単身獄門島へ渡った名探偵・金田一耕助。 そこで出会ったのは、何とも曰くありげな島の住人達だったが、とりわけ件の三姉妹は気でも触れたかのような振る舞いを見せ、彼女達の父親もまた「気違い」として座敷牢に軟禁されるという異常さだった。 やがて起こる大胆不敵な犯行の真相究明に金田一は挑むが、奮戦虚しく、日を開けずに死体は増えていく。 果たして、美しき三姉妹に異常な装飾を施して殺害する犯人の目的とは?

    1
    投稿日: 2013.01.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文藝春秋の東西ミステリーベスト100で見事1位に輝いた作品。 もう61年前の作品のため文章がすごく読みにくいけどなかなかどうしてラストが衝撃的。 いろんなミステリのどんでん返し系読むけどこういうのが原点だなぁと思わせてくれます。 終戦直後でしか成立し得ない犯罪動機というのも納得。

    0
    投稿日: 2013.01.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     犬神家といっしょについでに買っておいたものだが。おもしろいなあ。やっぱり、有名な作品だけあるし、有名な著者だけあるなあ。  どうして今までこの人の作品を倦厭していたのか。高柳は馬鹿だ。絶対損してたって。読み終わってしみじみとそう感じてしまった。  終戦後の、瀬戸内にある島での話。住民すべてが家族みたいな島の中での事件。やっぱり高柳も日本人だからだろうか。十九世紀のイギリスが舞台であるよりは物語の中に入り込みやすい。  金田一って感情論で推理してるよなあ、と感じた昔の自分は何を読んでいたのか。この分じゃ「八つ墓村」も読み直す必要があるかも。  角川から「金田一耕助ファイル」ってシリーズで出てるから、集めてみてもいいかも。  久しぶりに抜粋。 「あっはっは、清水さん、ひどいよ、ひどいよ。だまし討ちは卑怯だよ」  村の駐在さんに怪しまれて、留置所にぶち込まれた翌朝の金田一の台詞。一頻り悪態をついたあとに開き直る、金田一の人間臭さが素敵。 04.04.07

    0
    投稿日: 2013.01.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    推理小説好きとして金田一シリーズを読んでないのはどうかと思い手をつけたけど、超王道ミステリーで好きな部類。 トリックとかもありありと目に浮かんでくるようですごい読みやすい。あと金田一が博学すぎて泣ける。(自分の無知さに) でもやっぱり思ったのは久しぶりに推理小説よんだけど「面白かった」で終わってしまうむなしさよ。小説は1週間に1回かつ推理物は当分封印かしら。 横溝さん批判とかではなくて。

    0
    投稿日: 2013.01.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めて読んだ金田一シリーズですが、いやはや面白いですね。王道のミステリーだし、ちょっと古いのでひょっとしたら犯人わかるんじゃないって気持ちで読んでたけど、まあ無理でした。いやー面白い

    0
    投稿日: 2012.12.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    お芝居があったので久々に読み直しました。 全くもって救いのない話。 何気にずるい部分もありますが、今読み返すと昔流した部分にも味を感じ、面白い本はどう感じようとも結局は面白いものだと思いました。

    0
    投稿日: 2012.12.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何度も読んだ作品。 横溝正史の著作の中でも作り込まれ方が素晴らしい。 背景となる、場所、時代、道具立てがいい。 金田一耕助は全てが揃ってから推理をするので、幕引き役探偵とでも呼ぶとして。 この作品は特にそれがでています。新しものは排除する世界の中で、探偵という異分子が藻掻いたところで、真相にたどり着くのは難しかろうと。 一番好きなシーンは最初の殺人の場面でしょうか。表紙にもなっているし。 綺麗だったろうな〜。

    0
    投稿日: 2012.12.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    金田一耕助探偵、ファイル3。 この手のトリックを見破ることが圧倒的にできない。その分楽しめるのでいいが。 このシリーズ、もっと読むこと。

    0
    投稿日: 2012.12.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東西ミステリーベスト100』において、国内一位をキープしている本格ミステリの金字塔。映像ではお馴染みだが、小説として読んだことがなかったので、今更ながらの横溝長編初体験。過去のシリーズ映画がごっちゃになったため、結末を思い出せないまま読めたのが幸い。 映画と脳内リンクさせながら読んでしまうのは仕方のないところだが、映画でのおどろおどろしい雰囲気とはうってかわって、作中の印象は淡々とした感じ。60年以上前に書かれた文章も結構読みやすくて好きだったりする。昔の作家さんって、映像化したものを文章に起こす現代作家と違って、純粋に筆力で表現して勝負してるから、読書に無駄なイメージがぶら下がってこないのよね。 多くのミステリ作家に影響を与えたという評価には納得。本格の王道ともいうべき展開で寄り道せずにさくさく進む。手掛かりや伏線も抜かりなく、複雑な人間関係や、過去が尾を引く事件背景などは、映画よりもわかりやすくて面白い。 覚悟はしていたが、真相はやはり荒っぽさを感じてしまった。横溝夫人のアイデアを採用したらしいが、この動機を前代未聞と見るか、それともこじつけと見るかは読者次第。私は残念ながら後者。欲を言うなら、横溝本人が予定していたラストも読んでみたかった。

    1
    投稿日: 2012.12.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やっぱり好きだな~、横溝正史の本。 なんていうか、日本推理小説の王道って気がするわ~。 さすが今でも読み継がれてる大作家さんの作品だわ。 ストーリーは、 瀬戸内海に浮ぶ獄門島-南北朝の時代、海賊が基地としていたこの島に、悪夢のような連続殺人事件が起こった。戦友の遺言にしたがってやってきた獄門島。そこで連続殺人が起こる。 ま、今までのとおり、資産家に絡む、そこの土地のしきたりに絡む殺人事件なんだけど、やっぱりすごいな~。って思うのよ。 真犯人最後までわからなかったもんね。 やっぱりその土地その土地の風習や文化などが絡んでくる推理小説なので、ちゃんと本を読まなければ犯人は分からない。

    0
    投稿日: 2012.11.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    何作か読んで、いつもいつも騙される! 今作もまんまと騙された・・・ 大きな戦争直後という時代状況と 本家と分家の対立、狭い島社会。 犯人の動機もそういった舞台にぴったり・・・ 古風な日本語は読んでいて心地いいな~ 2012/10/17-19

    0
    投稿日: 2012.10.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    横溝正史の著作は、あんなにも有名な金田一耕助シリーズも実は読んだことがなかった。 テレビで何度も八つ墓村などはやっていて、それを見たことが原因だと思う。 そう、怖かった。 この獄門島の表紙もそうだが、とにかく怖い。 ミステリーなのだから、人が死ぬことはわかっているのだけど絵図らが怖いともう手が出せない。 夢に見そうで嫌だ。 そんな先入観で今まで読んだことがなかった。 しかし、今回蓋を開けてみると嬉しい大どんでん返しであった。 面白かった。 何よりもこんなにも古い作品なのに文体が美しい(好み)で、するすると頭に入ってくる。 金田一耕助は決して美形ではないけれど、不思議と魅力のある人で苛々しない。(笑) 金田一耕助と言えば、殺人が全て終わってしまってからの謎解きで有名だけれど、本作に関して言えばそれも仕方のないことだったと私は思う。 何故なら、勘違いもそうだが全てのヒントが目の前に揃ったのが事件後だからだ。 途中まで読んで犯人当てを楽しむタイプの推理小説が好きな方にはいまいちかもしれないけれど、動機や登場人物の感情の流れを見るのが好きな私には満足のいく作品だった。 表紙を見ないようにして、他作品も読んでみたいと思う。

    0
    投稿日: 2012.10.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    5 初読。横溝作品は映像化されたものも多く、しかも観てしまうとそのインパクトの大きさから内容も覚えてしまい、なかなか原作に手を出し難いところがある。以前『本陣〜』を読んだ時は読みながらどんどんテレビで観たのを思い出してきて少し興醒めだった。本作も何度か映像版を観たはずだが、離島・漁村・寺という舞台、というか《絵》は覚えているものの、筋立てはすっかり忘れてしまったのは、本作を読むにあたっては幸いだった。 トリック、プロットは言うに及ばず、舞台設定、時代背景、登場人物等、きめ細やかな目配りが隅々まで行き届き、非常に丁寧に書かれた作品だということにまず感心。それでいて極端に説明がクドいわけでも、本がぶ厚いわけでもなく、妖しい雰囲気を発散させながらも簡潔明瞭でぐいぐい読み手を惹き付ける筆致にまた感心。 読了後、先日録画しておいた上川隆也主演のドラマ版(2003年)を観たが(というか観る前に原作を読んでおこうと思ったというのが本音)、3/4ほどまでは、まるでダイジェストのようなあっさり駆け足で、小説の映像化によくある“初見殺し”な展開。ところが終盤にオリジナル解釈が加わって、これがなかなか興味深かった。というか小説既読者に、あの終盤だけ見せたかったのかもしれないと思えば、それまでのダイジェスト風味も少し納得。

    0
    投稿日: 2012.09.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「異物」を絶やそうとする者の意志が独り歩き、やがて暴走のはてに自爆する よそ者の金田一は傍観者でしかありえなかった 犯人のフェアプレー精神に助けられなければ、真相の解明すらおぼつかなかっただろう 欧米で生まれた探偵小説の理論も、日本の村社会にはまるで太刀打ちできないのか? この事件で得た心の傷が、「犬神家」での大失態につながっていくという見方もできると思う 人間が書けてないとは思わんが、金田一と早苗の関係はもう少し説明しておいてほしかった ラストがあまりに唐突すぎる 思い入れを持って読めば、これも金田一らしさであろうが… あそこさえなんとかしてれば、純文学なんかおよびもつかない大傑作になってたかも

    0
    投稿日: 2012.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    目から鱗の面白さ。 二大推理マンガでいったら、私はコナンよりも金田一の方が好きだったけど、それはやっぱり人物や背景の描写が金田一の方が巧みであり、奥深いストーリーがあったからで、さすが、その元となったシリーズだけあるな、と思いました。

    0
    投稿日: 2012.07.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    言わずと知れた横溝の代表作です。今回の再読で何回目になるのか。優れたミステリーはトリックも犯人も分かっていてもなお面白いという見本のような作品です。実はきんでーち会という横溝正史の金田一耕助ものを中心とした作品を楽しむ会の7月の例会でこの作品を取り上げる野で読むようにといわれていたのです。本当にすばらしい作品です。きちんと一つ一つのピースがはまっていきます。また事件を未然に防げなかった金田一耕助の無念さもよく伝わってきました。

    0
    投稿日: 2012.06.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    金田一って、時々読み返したくなる。最近2chまとめサイトを読んだんだけど、あんまりの誤字当て字崩壊した日本語群に、とりもたてあわず古き良き日本語が読みたくなった。 今作は、島流しの島という古い因習や閉鎖的な村文化が気味悪くかつ心地好く効果的に使われており、日本独特の湿度の高い妖気に非常にわくわく。 全体を通して一度も弛むことなく、神経の通った美しい文章だと感じます。丹田にチカラ入れてるというか。 最近の小説で途中まで面白いのに、構想をまとめきれなくて最後がフワッフワとか、作者自身に迷いが見える作品が多いので 一本筋の通った本というのは、やはり何年経っても残るし、響くし、美しいと思います。 とは言え、トリックは後付け要素が多すぎて不満かな。金田一が最初から全力で妹守れば何も起きなかったじゃん、などと身もフタもないことを思います。 でも、意外と渦中の人間は何も見えないし、動けないし、仕方ないか。 「きちがいじゃが仕方ない」

    0
    投稿日: 2012.06.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    金田一耕助シリーズ・ファイル3の本作は、かつて罪人の流刑地だった孤島・獄門島が舞台である。 海賊と流人の子孫が住むという特殊な環境のなか、戦後の混乱という気風も相まって、ある異様な連続殺人が起きてしまった。 こんなにも悪趣味な見立て殺人を実行するのに見合う動機とは私には思えなかったし、事件の顛末があまりにも報われないのがただただ苦々しい。

    0
    投稿日: 2012.06.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    金田一シリーズ二作目。時代的な所為もあり、田舎の因習がまだ色濃く描かれている。 動機は納得の動機。 でも鵜飼って必要だったのか…。てっきりそのまま志保の飼い猫状態になるものとばかり思っていたので、肩すかしを食らった気分。 でもやっぱり金田一シリーズ好きだ!

    0
    投稿日: 2012.05.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    動機は予想していたとおりでも、犯人が意外!横溝作品は、映像として理解しやすく、とても読みやすいです。犯人とトリックが明かされる、終わり30ページは一気読み必須です。

    0
    投稿日: 2012.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    金田一シリーズの“いかにも”な作品。 謎解きは「う~ん・・・」ですが・・・ま、それも含めて“いかにも”です(^_^;)

    0
    投稿日: 2012.02.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    古い作品であるが、古さをまったく感じさせない。人物のキャラクターも魅力的だし、構成がとってもうまく、どんどん読めてしまう。戦後の独特の時代背景もさらりと絡めてあるので、変な軽さがない。ぐしゃぐしゃと頭をかき、華麗に推理する金田一耕介がもちろん主役だが、むしろその他の人々の個性豊かさが小説を豊かにしている気がする。横溝正史は古典と呼ぶにはあまりにも、現代的なエンターテイメントであった。

    0
    投稿日: 2012.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    戦友の遺言を受けて彼の故郷へ向かった金田一耕助が遭遇した事件。 陰惨な話ですが、語り口調は存外あっさりしていて、 勢いよく読めました。

    0
    投稿日: 2011.12.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    金田一シリーズ2作目。私の中では「犬神家の一族」の次に 好きな作品。舞台・着想・人物設定・トリック、どれをとっても まさに「文句なし!」の出来である。  これは、横溝正史だからこそなしえた作品だろう。

    0
    投稿日: 2011.11.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ★あらすじ 瀬戸内海の小島、獄門島に、戦友の訃報を知らせに訪れた金田一耕助。 彼の滞在中、戦友の妹たち、美貌の三姉妹が次々と殺される。 しかも、3人ともに奇妙な見立てがほどこされていたので、連続殺人事件であると思われた。 この見立ては一体なんなのだろうか……果たして動機は? そして犯人は誰なのだ? ★感想 『本陣殺人事件』から戦争を挟み、金田一が復員してすぐ起きた事件という設定です。 この時代じゃなきゃ設定しえないストーリーとトリックの数々! でもやっぱ面白いぞおー。

    0
    投稿日: 2011.10.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「探偵」小説のスタンダードか。「きちがいじゃがしかたない」には感心。結局殺人を1つとして防げなかった金田一は名探偵なのか、という疑問はのこる。

    0
    投稿日: 2011.09.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    仄暗い陰気臭いお話で凄く楽しめました。 が 犯人にはちょっとガッカリした反面、 悲しくもなりました。 他の横溝さんの作品に多く言えることですが、 あの時、あの人が秘密にしていなかったら あの時、もっと確認していたら あの時、もっと話あっていたら あの時、あの時…と思うことが、この作品にも思いました。 犯人は居るのに その犯人だけが悪いとは感じれないそんな作品でした。

    0
    投稿日: 2011.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    最初に獄門島のイメージを聞いたとき、集落の人が全員グルになって犯罪を隠蔽した外国のある町を思い出しました。 横溝さんの作品は2冊目ですが、読者の恐怖心を煽るような文章の書き方がとても魅力的です。 内容は、耕助の戦友が亡くなる前に残した 『妹たちが殺される。助けてくれ。』 の遺言どおりに次々と殺される妹たち。 その見立て殺人の意味と目的は何か?といった感じです。 『夜歩く』を読んだ時にも思ったのですが、伏線があまりないので読者自身で犯人は推測できるかもしれませんが、殺人のトリックを見破るのは難しいかと思います。 最後のほうでトリックのヒントが出てくるので、そこまではどう考えても答えにたどり着けないような気がします。 なので自分で推理しながら、読み進めたいって人には不向きかと思います。

    0
    投稿日: 2011.08.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    内容は瀬戸内海にある獄門島なる小さな島の網元の本家と分家の相続争いに 殺人事件が絡んでくるというもの。閉鎖的な孤島や意地悪な妖精みたいな三姉妹(ふわふわ、掴み所ない、何となく不吉)、座敷牢の狂人などおどろおどろしいテイストに複雑な人間関係が絡むのが私のツボ。トリックもかなり凝ってた。 横溝正史の作品は推理ものなんだけど、謎解きもさることながら作品に漂う雰囲気(遺産とか愛人とか相続争いなんかのほんのりノーブルで複雑な人間関係+不吉テイスト)も楽しめるなぁとホレボレしました。

    0
    投稿日: 2011.08.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本当なら罪を犯さなくて良かった人間への慈愛と、不条理が読了後に残ります。 トリックと、複雑ともいえる登場人物をそう感じさせない細やかな描写に『獄門島』という舞台。 初見で犯人を言い当てられる人が果たしていたのだろうか…と、感服してしまいました。 そして、獄門島に蠢く恐ろしい憎念と犯人を犯罪へと駆り立てた、哀しい宿命のような執念に圧倒されました。 個人的には、横溝作品の中でもトップクラスに好きな作品です。 本筋とは大きく関わりがないのですが、『夜はすべての猫が灰色に見える』という言葉が、読了後にとても印象的な一冊でした☆

    1
    投稿日: 2011.07.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    因習?耽美? 終戦直後の設定なのに意外と古びないのは、人の心情とかって、あまり変わらないってことかな。

    0
    投稿日: 2011.07.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ずっと外れのミステリィ小説が続いていたので、原点回帰で未読の定番ミステリィでもと思い購入。 中学生ぐらいに購入していれば鼻息を荒くして読めたかも。 分かりやすく明快で王道の面白さ。 かといって現代にも通じる面白さか、と問われればそれほどでもないような。

    0
    投稿日: 2011.06.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    超絶横溝ワールド 宗家、分家のお家問題。狂った人物。不可解な死体。暗示。実は生きていたのでは?トリック。 もうそろそろオーソドックスさに慣れてきた。 そして相変わらずのエンディング。 これは怖いぜ!

    0
    投稿日: 2011.05.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    途中まで犯人を勘違いしていた。これと似たことを古畑中学生でやっていた。ギャグではない釣鐘トリックに「なんじゃそら!」と突っ込んだが、人物の交差具合と、狭い空間でのテンポよい情景変化は丸。やはり日本人は孤島が好きである。坊主丸儲けとはよく言ったものだが(笑)、和尚さんていいねっ!

    0
    投稿日: 2011.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    僕が子供の頃、日本一難しい事件との触れ込みであった。どんなに難事件なのか相当期待したものだ(笑)どちらかというと小品ながら、横溝正史好みの趣向の代表作。旧弊因習・孤立した状況・怪奇な事件・見たてといった時代を感じさせる耽美的雰囲気がとても良い。 映像化が多い作品なので、あまりにも有名なプロットとなってしまった・・・。 余談だが、其角の句に対する和尚のつぶやきは、だいたいドラマでは違う表現になっているが、放送コードに引っかかるからであろうか?なんか推理が台無しですよね(肝の部分なのだが)。石坂獄門島ではイントネーションが違うのだが、むしろそちらの方が発音としては普通ではないかと思い(笑)、活字ならではだと映画を観て気がついた。(笑)

    3
    投稿日: 2011.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    再読。やはり何度読んでも面白い。トリック、伏線の貼り方だけでなくストーリーテリングも絶妙。あらためて言うまでもない大傑作。

    0
    投稿日: 2011.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    自分が持っているのは装丁の新しい方です。 京極夏彦「魍魎~」が、この「獄門島」をそっくり受け継いでいるのが読んでみてよく分かった。 とおりもの、に当たったんです…。 金田一シリーズ読むほど瀬戸内を訪れたくなるけど、金田一と同じ東北人の私は、きっと異邦人だね。

    0
    投稿日: 2011.03.25