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太陽の坐る場所
太陽の坐る場所
辻村深月/文藝春秋
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総合評価

489件)
3.4
45
154
205
39
5
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    高校卒業して10年間に度々開かれているクラス会。クラスの中に、女優として有名になった”キョウコ” がいる。キョウコに、ぜひクラス会に参加してほしい。そんな思惑を巡り、5人の視点で、高校時代の思い出と今の自分が語られる。 人は自分の物語りの中で生きている。 読んでいて苦しかった。 囚われの扉の鍵は開いているというのに。自分の太陽が坐っている場所に向かってほしい。 【時間は何よりの薬】これは母から教えてもらった。そして、最近【テイカー】を知った…自分の利益のために人から奪おうとする人。2つの言葉が頭に浮かんだ。

    10
    投稿日: 2023.02.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二人の「きょうこ」のトリックは映画の予告編を見た記憶が残ってたので驚きはそこまでなかった。ただ、りんちゃんと倫子とみっちゃんには惑わされた。かつ時系列というか過去と現在を行ったり来たりするので理解するのに苦労した。ページを行ったり来たりしたときもちらほら。まぁ辻村さんの作品は最後の方を読んですぐさま前の方のページを見返すなんてことはよくあることだ。いや~自分はここまで過去に縛られて深く考えて生きてないと思う。ただ根拠はないけど、こういう人はいるんだろうなぁと感じる。自分の物語を、今を生きようじゃないか。

    0
    投稿日: 2023.01.10
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    F県藤見高校の同級生達は同窓会をひらく そこでの話題は人気女優キョウコのこと 聡美、紗江子、由希、島津、響子 それぞれから語られる高校時代と今 学生時代、学校の世界が日常で 教室のなかの自分のポジションは 誰といてどう過ごすかでかわっていく 大人になればくだらない ありのままでいいとわかってくるが 当時はみえない 華やかさに憧れをもつ 太陽があればかげもある 登場人物達の呼び方にからくりがあって 読んでいくうちに、おっ!!と思う 描き方と思春期の子供達の世界を理解して まるで見たかのように表現する 辻村深月さんの作品はやっぱり凄い 大人になってからの世界も同時進行で描く器用さも素晴らしい

    5
    投稿日: 2023.01.08
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    なんとなく「わかる」と思ってしまったのは、自分も人を妬んだり馬鹿にしたりと、醜い心が少なからずあったから。他人を気にせず、過去に囚われず、自分が主人公の人生を思いっきり楽しめたら良いのに。

    0
    投稿日: 2022.12.30
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    登場人物のそれぞれの語りで物語が進んでいくが、まあ過去の話が多い。 よくそんなに高校生の頃の話ばかりするなァ…と思い読んでいたら登場人物の表記にトリックがあり、気付いたら中盤以降物語を読む立場というか視線が変わりました。 ただ、だからと言って最初から読み返したい!という感じは無いです。なぜなら“田舎”の“人の在り方”みたいな描写がリアルで読んでてキツかったので。本当にあるある描写が上手いです。

    0
    投稿日: 2022.12.16
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    ちょっと分かりにくかった。 辻村深月さんらしくないような気がした。 学生の頃の繊細な心は自分のことだけで精一杯。 心が傷つくくらいの衝撃的なことはずっと覚えていて忘れる事はない。 クラス会をするほど親しみがあるようで、心では繋がっていない悲しい仲間意識の話だと思った。

    2
    投稿日: 2022.12.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    思春期~20代くらいの、友人との微妙なやりとり、駆け引き。嫉妬や僻み、優越感。辻村深月さんのこういう世界は、個人的には苦手。なのであまり入っていけなかったけれど、名前のトリックが明らかになって、ちょっと面白かった。聡美と里見はヒントだったとは。名前に一切のふりがなが振られていないなと思ったんだけど、振れない理由があったのね。読み返したら、いろんなことがわかるのかも。

    1
    投稿日: 2022.12.14
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    映画化されていたことを知り、読んでる途中でその予告動画を見てしまいからくりを知ってしまった。アホなことしたー。何も知らずに読んだほうが絶対面白い。 高校時代の、特に女子の一番人気グループ、みたいなのはとてもよく分かる。こういうグループに属したい女子は多い。そして必ずここまでではないけど女王がいる。登場人物のうちの5人、それぞれの視点で描かれていくけど、この人はこうだと思ってたけど真実は違った、とかドロドロの伏線はちゃんと種明かしされてスッキリした。響子、過去は反省してこれからは正しく自分の道を自信を持って歩めますようにと思える読後感だった。

    4
    投稿日: 2022.11.27
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    読みごたえありました。 登場人物それぞれの心情が、読み進むうちになんだか痛々しくて、そしてみんな拗らせていて、自分の事でないのに、ハラハラしたり、苦しくなったりしながら読みました。 水上由希のところは、特に痛々しく感じました…。 感じていた違和感が、最後に全て明らかになりますが、見事に騙されてしまいました…。

    3
    投稿日: 2022.10.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    単なる青春小説でない。 他人と比較し先を越す越される、打算計算、ボロ。 そんな人間のドロドロとした想いがとても良く現れていて、懐かしいような、思い出したくないような、そんな感覚に引き込まれる。 「しかし、おや、と思う。あるはずの覚えが、ない。私自身の高校時代にこれほどドラマティックな出来事があったか。ない。覚えなんてない。ないのに、わかる。」 後書きを読んで、モヤモヤした想いがすとんと胸に落ちた。だからこそこの本は怖くて面白いと感じたのだと思う

    1
    投稿日: 2022.10.17
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    「女は怖い」の一言に尽きる話。冒頭から違和感たっぷりだが、語り手が替わる度に景色が裏返り、違和感の正体も少しずつ明らかになっていく展開にハマった。天岩戸神話に即したラストは爽やか。辻村さんのねちっこい女性心理の描写には、いつも唸らされる。再読必至。

    12
    投稿日: 2022.09.10
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    やっぱりこの作品も最高でした!想像もしてなくて、分かった瞬間びっくりしました!もし、「途中まであるから、結末だけ書いてね」と言われても、私はこんな驚く結末は書けません。むしろ、結末も思いつかないかもしれません。こんなすごい話を書けるなんて、辻村さん天才!

    1
    投稿日: 2022.09.04
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    集団と所属のカースト、羨望、嫉妬、憎悪、恋愛など、個々が心に秘めながら過ごす高校生活、その後も少なからず影響を受け、引き継がれている思いや関係。高校クラス会の面々が、個々主人公として各章が構成されている。

    0
    投稿日: 2022.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    キョウコとリンちゃん。そしてみっちゃん。二人の「サトミ」は伏線。ドロドロ系かと思いきや、最後は爽やかな気持ちになれた。

    0
    投稿日: 2022.08.05
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    苦い思い出や心の闇が明らかになっていくので、全般的に暗いが、ミステリーのようで単純に面白かった。 読み返すと、違った印象になりそう

    0
    投稿日: 2022.07.31
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    映画を観るとまた違った感想が得られそう。一回読んだだけじゃ一番「美味い」とこを味わえてない​気がして、実に気持ち悪い。辻村作品は、毎度それを思う。なんか見落と​してる伏線があるんじゃないかって気がして、もやっとす​る。

    0
    投稿日: 2022.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    島津謙太 F県立藤見高校旧三年二組のクラス会幹事。大学卒業後。F県内の地方銀行に就職した。現在は東京支店に配属。 半田聡美 美人。演劇部。地元の私立大学に通い、就職を機に東京に出てきた。東京で小さな印刷会社に就職した。大学こ文学部の助教授が旗揚げした劇団『常盤会』に所属する。 キョウコ 鈴原今日子。演劇部。女優。映画『アマノ・イワト』でアマノウズメノミコト「演じた。 水上由希 大手アパレルメーカー「ホリー」のデザイナー。ミーハーな性格で、会社でキョウコと同級生だと自慢している。実はデザイナーではなくホリーの正社員試験に落ちた臨時職員の事務員。 本村佳代 高校卒業後、地元の大学に進学し、県内企業に就職した。一度も実家を出ず、独身。 真崎修 クラス会への出席率が高い一人。かつてのムードメーカー。大学時代から宴会部長。フリーのウェブデザイナー。大学も就職も東京だったが、結婚を機にUターン。奥さん(エリカ)はミス・J大の元イベントコンパニオンでかなりの美人。子供はいない。 松島貴恵 真崎の元彼女。大学二年までの三年程度真崎と付き合ったが、結局は会社の先輩と結婚し、一度もF県を離れたことがない。類という一人息子がいる。 里見紗江子 東京の大学に進学した後も印象を変えない。映画の配給会社勤務。 清瀬陽平 キョウコと付き合っていた三年一組の生徒。演劇部。学年の中心人物。何かイベントごとがあると先陣を切るまとめ役。 浅井倫子 途中で転校してしまった元クラスメイト。現在は新潟に住んで二人の子供もいる主婦。 進藤 聡美の職場の三期上の先輩。聡美の一つ上の先輩と結婚した。 常盤英人 常盤会の主催者。 桜木 ホリーのデザイナー。 高間響子 同級生。F県の地元テレビ局の女性アナウンサー。父親が局の役員。 吉田 由希が付き合っていた彼氏。強面。

    0
    投稿日: 2022.07.29
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    初めての辻村深月さんの作品。 前情報全くなしでのトライ。 まさかのどんでん返しパターン。 ってことで、読み終わった後、さっそく再読。 登場人物も多く、それぞれの個性もよく感じ取れたので、とても読みやすかった。 答え合わせ?のために再読もしてみたけど、個人的には共感度かなり低めかな。 繊細な若い心の揺れ動きだったり、理想と現実の違いを無理やり埋めてる感情だったりと、まぁまぁ苦手な感じのストーリーでした。 俺は高校が男子校だったし、陰キャだったからなぁ… キャピキャピした高校生活を経験したかったわ 有意義な読書タイムをありがとうございました この読後感を噛み締めつつ オーダーメイド殺人クラブも積読中 初めての作者さんはどれから読んだらいいのか悩む 出会いと相性って大事よね

    0
    投稿日: 2022.06.16
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    辻村深月さんお得意の女性を描いた作品。10年ぶりの同窓会で、元々クラスメイトだった少女についてみんなは…。 デビューからミステリーや青春を描いていた著者が、徐々に「女性」「母と娘」「都市と地方」といったようなテーマを描き始めた初期の作品で、嫉妬や妬み、そして驚きの展開が待ち受ける。本当に上手いんだよなぁ、辻村深月さんは。

    0
    投稿日: 2022.06.08
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    人間の心の闇、嫉妬・見栄・羨望などが詰め込まれていた。 登場人物の多さ(名前やあだ名など)多く読みにくさはありましたが、それこそミステリーというか、辻村さんの狙っていたことなのでしょう。 騙されたというか、惑わされたって感じです。 少し頭を整理して読み直したいです!

    0
    投稿日: 2022.05.25
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    圧倒されました… 前半はただただ、章ごとの登場人物が抱える自尊心や執着心などの表現の上手さを感じながら読み進めました。 辻村さんの作品は女性の内に潜むものが巧みに表現されていて、いつも本当に恐ろしい気持ちにさせられます…終盤で徐々に物語の全貌が明らかになってからは、全てが繋がり鳥肌が立ちました!キョウコには幸せになってもらいたいです。もう一度落ち着いて読み直したい作品です‪☺︎‬

    5
    投稿日: 2022.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    同窓会に来ない女優キョウコをなんとか参加させようとする各々の視点から、「キョウコ」をめぐる過去の事件があったことがわかるけれど、女優・今日子と女王・響子の2人いるとは思わなかったのが盲点だった。 ただ、権威者に近づきたい、もしくは劣等感を抱く、など各自の思惑が描かれていてよかった。 聡美の気持ちもわかるし、紗栄子ちゃんと貴恵の関係性も好きだった。 共学にありがちの感じなのかな、女子校育ちなので恋愛絡みのいざこざがなかった意味では共感しづらい部分もあったけど、そこも含めて面白かった。

    0
    投稿日: 2022.03.26
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    辻村さんぽい伏線。 名前をカギにする手法は他の作品でもみるので慣れてはいるものの、 いつも通り種明かしの場面では「やられたー!そういうことか!」という気持ちになってしまった。 内容は重たく、救いのない終わり方だなと思った。 人間の暗い側面にフォーカスをあてたような作品。 読み手の立場や世代によって、反応が分かれそう。 過去にとらわれすぎてやいないか。 現状に不満足すぎやしないか。 そんな風に、もうすぐ29才の私は思った。

    0
    投稿日: 2022.03.25
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    当たり前のことだけど、人間一人一人違った自分のストーリーがあって、その中の闇の部分にピックアップされたような作品。 この世界の高校の同窓会には参加するの怖すぎ

    1
    投稿日: 2022.03.20
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    思春期の繊細な人間関係と20代後半の自意識がテーマ 辻村さんの本の中で一番共感できる部分が少なかった ひたすらに人間の闇が描かれている 就職してから読むとまた受け取り方が変わるかも

    0
    投稿日: 2022.02.15
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    辻村深月さんの作品は、ドロドロとした人間関係がよく描かれているが、本作も漏れなくそうだった。 それにしても、全員が全員、過去に囚われすぎていて怖い。 私もちょうど高校卒業から10年経ったところだけれど、そんなに思い入れはないのであまり作品に入り込めなかった。 未だに当時の恋愛関係のせいで同窓会に参加できないに違いない…なんて発想になるものなのかなぁ。ちょっと浅はかというか視野が狭いというか、時が止まりすぎてはいないかと思ってしまう。 "あなたには新しい場所に新しい価値がきちんとあるように見えたってこと。一体どうして、こんな場所に必死になるの" 蛇足だけど、ここにも"日本で一番多忙な脚本家"が出てくるサービスがやっぱり好き。

    1
    投稿日: 2022.02.13
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    めちゃめちゃ辻村深月!! 名字と名前とあだ名と誤読と!いやー、なるほどやった。特に倫子でみちこ読みは知らんかったなー。 だまされたわ。 読み終えた瞬間読み直したくなったなー。これは辻村深月!

    0
    投稿日: 2022.02.01
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    久しぶりな辻村さんの作品。 以前、手にした時に、ちょい(自分が読みたい感じとは)違うかな?と思ったが今なら読める気がした。 やはり、女子的な世界観どっぷりな展開。宮下奈都さんの書評を読むまで気づかなかったが、高校時代のシーンも含めて、大人がほとんど出てこない。でも、高校時代ってきっとそんな感じ。 この作品にものすごく共感できる!というオッさんがいたら少し会って話してみたい。

    0
    投稿日: 2021.11.04
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    久々の辻村さん♪ ツナグの辻村さんと思いきや、冷たい〜に近い辻村さん。 主人公たちの心理描写がえげつない。 解説が宮下奈都さんなところも、良かった。

    2
    投稿日: 2021.10.04
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    ミステリー、会話劇、3対7ぐらいの割合の作品。各登場人物の内面を探っていくだけでも充分面白いけど、ちゃんとミステリー要素もあって驚かされた。よく出来ている。 出席番号が随分頭が抜けているなとも思ったけど。とにかくこの本は名前がすごい大事な意味を持つ

    0
    投稿日: 2021.10.03
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    ほとんどの人が経験のある学生時代のめんどくさい人間関係や立ち振る舞い方を生々しく描かれていた。 あの頃は必死だったが今振り返ると、、、というような視点もそのまま落とし込まれていて凄いなと思った。 ただ、少し読みにくい。

    0
    投稿日: 2021.09.26
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    自分はまだ学生だけど、なんか痛いほどわかる気がした。 みんな自分の都合で動いてる感じ。でも、それでも中には綺麗な人もいて色々嫉妬とか混ざって、、、って感じ。総じて辻村深月ってストーリー以上のものがある

    3
    投稿日: 2021.09.25
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    心がキリキリした。スクールカーストに縛られていた当時を思い出す。 複数のクラスメートの視点から、学生時代〜今に至るまでの関係性や人間性が語られていく。 「現在」に何らかの意味を見出すほど、「学生時代」の舞台からは下りていく様は納得感があった。 同窓会に来ないキョウコや、学生時代の”ある事件”の記憶が、 岩戸に隠れた天照大神とオーバーラップする表現が美しかった。全ての謎がクリアになったラストは、太陽のまぶしささえ感じた。

    0
    投稿日: 2021.09.19
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    キョウコの正体が分かった今、もう1回結末を知った上で読み直してみたい本。 高校を卒業して数年経つけど、10年後同窓会をする、となったら私は行くだろうか?と考えながら読んだ。 多分行かないだろうな。辛い思い出がある、とか虐められてた、とか言う訳では無いけれど昔にしがみついているほど狭い世界では生きていきたくない。 「太陽はどこにあっても明るい」という言葉が好き。楽しくても嬉しくても哀しくても辛くても太陽は平等なんだなぁって。

    0
    投稿日: 2021.09.04
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    ネタバレ無しで読みたかった。ブクログの作品紹介はぜったいに許さない。次からはAmazonページに飛んであらすじ読むようにする。メモ。

    9
    投稿日: 2021.08.22
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    大人になってからの人生の方が長いはずなのに、高校生の頃の記憶っていつまでも無くならなくて、キラキラ輝いた記憶だけでなく、重く苦々しい思い出もたくさんあるから、不意に思い出しては感傷に浸ることが今でもある。 同じグループの中にあって、何となく序列のようなものが出来たり、イジりの度が過ぎてハブられたり、リーダー的な存在だった人が急に影を潜めたり。 自分も学生時代に体験したり、見てきたことようなことが、本作では描かれてて読んでいて胸が締め付けられるような部分が多々あった。(もちろん体育倉庫に閉じ込めたりはしてないけど) たまに大人になってもこんなに引きずるものかと思う事があるけど、実際にその時の経験で今の自分が構成されてしまった部分は多々あるんだろうな。 久々に一気読みしてラストはちょっと泣けた。

    0
    投稿日: 2021.08.12
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    欲望、羨望、劣等感、見栄に踊らされる女たち。 それは高校という小さな世界にすら存在し、社会に出た後も結局彼女たちの根本は変わらない。 共感できすぎてしまう、胃がキリキリするような場面もあった。女の心理と行動の繋がりが面白かった。 後半のカミングアウトに一瞬頭がついていかなかったけど、理解できた時の気持ち良さ...!! 面白かった。

    0
    投稿日: 2021.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    絡まった紐を解けば解こうとするほど絡まっていって、でもたった1つのキッカケでするんと解ける感じ。ミステリーって言えばミステリーだしそうじゃないって言ったらそうじゃない。読んでてまさに辻村深月の本を読んでるって言う感情になる。人の汚いところとか、が読んでてダイレクトに来るんだけど、本当に視点が変われば見えてくるものが変わってくる。全てわかったあとでもう一回読んで発言の意図とかを理解したい。

    0
    投稿日: 2021.07.05
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    辻村深月さんの作品には、いつも圧倒される。 この作品も、そう。 悪意と憎悪と嫉妬と羨望と。 それがごうごうと渦巻いている。とてもリアルに。とても生々しく。 高校時代の教室で。あるいは、10年後の同窓会の場で。 それだけでも充分心を持っていかれる。でも、さすがは辻村さん。これだけでは終わらない。彼女が仕掛けていたトリック。最初から、綿密に。何故それに今まで気づかなかった!慌てて戻るこれまでの同級生たちの言葉の数々。これまで読んでくる中で感じた違和感は、あって当然だったのだ!ぺらぺら、ぺらぺらと戻っていくと、いつの間にか深夜になっていた。夏至。空は、いくぶん明るい。もうすぐ、太陽が世界を照らす。太陽はいつだって、そこに坐っている。 それぞれの同級生から語られる教室での出来事、その時の立ち位置。そして、今の自分。 自分にとって象徴的な出来事だったとしても、相手からしたらなんてことない出来事って、ある。 そんな時、それぞれの視点で別々に描かれると、その出来事は、全く違った様相を呈してくる。 「うまくやれた」、そんな風に思っていた彼女。彼女にとっては大したことのない出来事だった。だから、彼女の章では表には出てこない。しかし、別の章で明かされる彼女の悪意、棘。彼女の「うまくやれた」悪意に満ちた行動が、この物語の鍵を握っている。物語が別の視点で描かれた時、それが如実に現れる。太陽は、人間の悪意が行動化することを、歓迎しない。それを、見逃さない。 毎年毎年、高校の同窓会を開催する島津。 なぜ彼がそんなに同窓会にこだわるのか。 同じく、高校の頃の同級生のことを思い出した。 彼女は同窓会ばかり開催し、その時に選抜されたメンバーが集まる。そう、「選抜」なのだ。 わたしに「来れない?」と連絡が来るのは、選抜されたメンバーが何人かキャンセルした時だ。 それがあまりにも露骨だから、気づいてしまう。 友人に聞くと、案の定その友人はすでに誘われ済みで行けなくなっていたり。 いつもそうして、友達を選抜する彼女から声をかけられた結婚式。 彼女を切るならここだ、と思った。 あまりにも日程が迫ったタイミングだった。だから、気付いてしまったのだ。誰かが「欠席」するのだと。 こいつは、結婚式ですらそんなことをしてるのか、結婚式ですらわたしは二番煎じなのか、込み上がる怒りと呆れ。 「同窓会みたいになって楽しいと思うから」 そう言ってしつこく誘ってきた。 断ったら出席者を羅列して、「この人たちが来るんだよ!だから来なよ!」という誘い方をしてきた。 気持ちは分かる。だけど、失礼にも程がある。彼女が声をかけるのはわたしじゃない。 そして、なぜ同窓会が楽しいと決めつけてくるのか。 たぶん。 彼女は高校時代がピークだったんだろう 大学へ行っても、留学を経験しても、ずっと高校時代のメンバーとつるむ彼女はやはり異常だ。 高校時代の友人と繋がり続ける彼女を、羨ましいと思った時期もあった。 だけど、大学へ行っても、社会人になっても、高校の時のように中心になることができなかったんだろう。 だから、高校の頃の友人を「選抜」して、毎回毎回同じ話題でバカみたいに盛り上がるのだろう。 高校の頃にバカみたいに盛り上がる話なんて、大概そこにはいないクラスメイトの愚痴や先生の悪口だ。 もう、そんなことを言って爆笑できるほど子どもじゃなくなった。 他のことで忙しくなったし、社会はもっとやばい奴であふれてる。 いつまでもそこに留まる友人を、ダサいなと、そんなふうに思うようになっていった。 こんな風にここでダサいって言ってるわたしも相当ダサいけど。 この作品の言葉を借りるなら。 P368「私が言いたいのは、あなたには新しい場所に新しい価値がきちんとあるように見えたってこと。一体どうして、こんな場所に必死になるの」 新天地でうまくやっていけているのなら、わざわざ高校時代の同級生なんかに固執しない。そこに固執するのは、やはり新しい場所でうまくやってゆけないからなんだろう。 ハライチ岩井の同窓会の記事を思い出す。 https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00087/112200002/ この手の作品を読む時。自分のメンタルがそんなに良くない時が多い。今の自分はここまで酷くないな、とか登場人物と比較してしまう。 こんな読書、いい加減やめたい。 やってることが、同窓会でマウントとる奴と一緒である。

    89
    投稿日: 2021.06.26
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    殺人も失踪も誘拐も立て篭もりも歌舞伎町封鎖事件も起こらない…でもこの濃密さで読む手止まらずあっという間の読了です。 人の数だけドラマがある…辻村さんの人間らしい生々しい心の描写に時間を忘れました。登場人物一人一人に「お疲れ様でした」

    1
    投稿日: 2021.06.09
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    高校の同窓会に有名女優になったキョウコを呼び出そうと、連絡をとった人が1人また1人とキョウコ呼び出し役から離脱していく。 それぞれの高校の時の過去が、現在とともに語られる構成 クラス会から離脱することで、前に進む クラス会に顔を出すことで、前に進む 本書はこの対比が読みどころではないかと思います 一度読んだけど再読。 初めて読んだ時、登場人物が追いきれず全容が見えないまま読み終わったような気がする。 2回目は多少全容が見えた気もするけど、まだ完全じゃない このまま続けて3回目読もうかな 3回目読了。 何回読んでも読みどころがある。

    1
    投稿日: 2021.04.04
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    1人1人フォーカスすることで見えてくるものが面白い。 他人のことは表面しか見えてなくてみんな自分のコンプレックスや過去と戦ってる。 自分が思うほど他人は自分を見てないし逆に自分が羨んだり憧れたりする人に対しても所詮一部しか見えてない。

    0
    投稿日: 2021.03.06
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    自分は皆と違う、と思っている登場人物たち。読んでてしんどい部分はあったけど、最後まで読んだら救いがあって良かった!

    0
    投稿日: 2021.02.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少なくない人が抱える後ろ暗い部分。 それを追体験しているようだった。 登場人物たちが共通して持っている想いは「選ばれたい」なのだとおもう。 そして「冷たい校舎の〜」を彷彿とするまたもやの名前トリック!

    0
    投稿日: 2021.02.18
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    10年後の高校生の同窓会で女優になった「キョウコ」を巡り、各章ごとにクラスメイトのストーリーが展開されます。 それぞれ「自分は他人とは違う」という考えが根底にあり、登場人物達の醜い感情が混ざり合っていて、そういう話が好きな私にとっては大好物でした。 終盤のキョウコの言葉には救われた。

    0
    投稿日: 2021.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いつも暗いどろどろの中に光があるような物語を書くなあ、と思う。 見事に裏切られたのでまた読みたい!読んでよかった!

    1
    投稿日: 2021.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全っ然キョウコと響子のこと気づかなかった! すごい! どうなってんだ?!って混乱して途中から読み返したけど、書き分けが見事だった。 確かに女優キョウコと女王との違和感はあったけど、分からんかったわー まぁそのすり替えテクの秀逸さはさることながら、やはり登場人物の人間性や悩みの表現力よね。 とにかく承認欲求、ということに尽きるのかもしれないけれど、スクールカーストの上位に居続けたい、なんとかして自分の地位(もしくは位置)を保ちたい、自分は他とは違う、優越感に浸りたい、などの内面を、とてもリアルに、理解しやすく、描けているのが、巧みだ。

    7
    投稿日: 2021.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    語り手5人(特に前半4人)の心理が劣等感とか嫉妬といったそういったドロドロしたものに覆われていて、普段だったら読むのに疲弊するジャンルなのですが、なぜかそれが爽やかに感じられる本でした。 読むと教室に指す西日とか、グラウンドの風とか青春の眩しさが蘇るような感じがしました。 最後の1人の話に関しては綺麗に終わり過ぎている気もしますが、彼女があえてその場所に晒され続けたい気持ちはよくわかりました。 言葉にしにくい感情を上手に表現する作家さんだなあと感じました。

    0
    投稿日: 2020.12.27
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    電子書籍ではなく紙の本で読んで正解だったと思った本。 違和感を感じたり、あれ?これ誰だっけ??と思うたびに戻ったり、読み終わった後にまたパラパラと最初から読んでピントやミスリードされた部分を探したり。スキミングやスキャニングには紙の本が最適。 あるシーンで2回目に読む時は1回目に読んだ時と頭の中で再生されていた映像が変化して「おお」と声が出た 映画化されているみたいだけど、本を先に読んで良かった

    3
    投稿日: 2020.11.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    辻村作品は自分の中にあるモヤモヤした醜い部分を引きずり出し、一筋の光を差し込んでくれるよう。 過去に囚われていた各々が太陽の光で前を向いて去っていくところが救いがあってよかった。 島津コワイね、、でも悪いやつじゃないから報われてほしい

    0
    投稿日: 2020.11.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物が誰も彼も性格が悪くて誰にも共感できない……と思っていたら、彼女たちが散々噂していた最終章の人物が一番まともだった。 この著者の作品には、この手のレトリックがあると分かってはいるのに、また騙された……。 よく読めば、一章からヒントは散りばめられているのに。 そして、ずっと天の岩戸に引き籠もっているとされていたキョウコはやっぱり天鈿女命で、引き籠もっていたのは女王の方だった……というパラドックスも見事。 ところで、1~3章の彼女たちは結局どうなったんだろう??? 聡美はキョウコと一緒に芝居に行ったりする仲になったから、この同窓会狂想曲がバカらしくなった? 紗江子はボロボロで貴恵だけは彼女に残った、真崎は不倫がバレて家庭崩壊? 由希は新しい彼氏に夢中、なだけ? そして島津は大分気持ち悪いよ。

    0
    投稿日: 2020.10.30
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    どっちがどっちなのか混乱したけど 視点とか価値観から同じものでも三者三様。 ドロドロした人間関係と青春

    0
    投稿日: 2020.10.26
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    再読。バーコード読み込んだら未登録やったからあれ?と思ったけど、前回は図書館で借りた単行本を読んだんだんだわ。 で、文庫本買い直したんだな。 さて。再読ですよ。 辻村深月はなんでこんなにも「少女」を描くのが上手いのか。 正しくは「大人になる手前の少女」ね。もう、ほんまにリアル。苦しいぐらいリアル。さまざまなタイプの少女を描き上げるこの力は一体どれだけの経験を、感受性を持てばできるんだろう。 今でいうスクールカースト上位の子たちのプライド、生き方。 社会に出てからの「学生時代の友達」との距離感。 もう……すごく痛くて、読みながら眉間にシワが寄っちゃう(笑) とにかく一気読み。やっぱり辻村深月さん、好きだなぁ。 てか、青南ー!!!(笑)私立青南学院高校って深月たちの学校じゃねぇか!繋がってるんや!とテンション上がったわ(笑)

    0
    投稿日: 2020.08.13
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    辻村さんは相変わらず思春期の微妙な難しい心理状態を描くのが上手すぎる。 そして何故だか登場人物の気持ちとシンクロさせられてあの頃の自分に戻っちゃうんだよなぁ。 物語も淡々と進んでるのかと思ったら急にガツンと来たりして油断できない感じがまた良かったりする。 今回もそんな子供の頃の出来事や学生時代のめんどくさい色んな精神状態にいつまでも囚われて余計めんどくさくさせちゃってるような話。 でも、そうなんだよなぁとか相変わらず気持ちをシンクロさせながら読んじゃいました。

    1
    投稿日: 2020.07.15
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    辻村さんの書くものは、名前に絡んだトリックがよくある…と分かっていたのに、今回はすっかり騙されてしまった。 キョウコの正体(?)が明かされてから、「えええ」ともう一度読み直す。 宮下奈都さんの解説も良かった。辻村作品をいつ読むか。 大人になってから出会うと親目線でも読めるし、子どもがいつ読むのか、感想を語ってみたいと思うのも共感!

    5
    投稿日: 2020.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ストーリー 3.5 キャラクター 3.0 熱中度 3.5 衝撃度 3.5 読了感 3.0 叙述トリックもの?誰も死なないけど、きっちりミステリーしてたと思います。自分が通ってた高校でも、女子達の中では大なり小なりこういうのあったんだろうな。

    0
    投稿日: 2020.06.14
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    講談社以外から刊行された辻村作品は、初めて読みました。 辻村作品でよくみる「校内カースト」が、この作品でも登場します。 校内カーストは残酷で、読んでて気持ちよくないので、あまり好きではありません。 残酷であるがゆえに、みんなの心のカサブタになって、その後の人生も縛ってしまうのですね…

    0
    投稿日: 2020.05.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まず、題名が好きです。「太陽の『坐』る場所」とな。「坐る」と「座る」の違いって何?って思ったのですが、調べてみたら 坐。こっちは動詞。すわる、という動き、的な感じ。 座。こっちは名詞。すわる場所を意味する、的な感じ。 という事は、太陽の座る場所、ではなくて、太陽の坐る場所、というのは、字義的に正しいのか。座る場所、というと、重複用語に近い?感じになる、気がしますものね。辻村さん、流石だなあ。 自分は、なんとなくですが、物語冒頭のエピグラフに古事記が使われていたり、物語中で「キョウコ」の存在を天照大御神が天の岩戸に隠れたキャラのアレに例えていたりしたので、「座る」より「坐る」のほうが、古めかしいっつーか古典っぽいっつーか、ミヤビっぽいよね、かっちょいいよね、みたいなノリで「坐る」にしたんだろうなあ、とか思ってました。短絡的だった、、、スマン。 で、内容は、といいますと。 スマン。またもやスマン。あんまり、そこまで、グッときませんでした。残念、、、肌に合わんかった、ということですね。すみません、、、 物語の主題のテーマ、ありますやんか。すごくこう、テーマとしてはオモロイなあ好きだなあ、とは思ったのですが、推理小説、というかミステリー小説、というか、アッとビックリ!な仕掛けも、あるわけやないですか。個人的には、どっちかだけにしておいて欲しかった、、、という思いが強かったんですよね。「虻蜂取らず」「帯に短し襷に長し」という感じの作品でした。自分にとっては。 物語としては別に面白くなくてもいいけど(いやホンマはダメだと思うけど)、すっげえ仕掛けが隠されてて、タネが明かされたらウルトラびびる。っていう方向で行くのか、別に凄い仕掛けはないけど、物語としてバチバチおもしろくてグウの音もでない。超名作。脱帽。感動、という方向でいくのか。という二択の、どっちかが、良かったです。すげえ本音を言って、すまん。 物語の流れをスゲエ平たく言うと、高校時代に学級のヒロイン的女王的ポジションだった「響子」が、社会人になって、女優「キョウコ」として大?中?プチ?ブレイクしてすげえ人気者になって、当時の同級生が羨んだり嫉妬したり自分の人生色々頑張ったりして、でもキョウコにはなんとかクラス会に来てほしいよね~、って色々画策する話と思わせるミスリーディングで行く、という事だと思うんですが、平たくし過ぎてすまん、って感じなのですが、 うーん、、、その、そうではなかったんだよ!実は「キョウコ」は「響子」ではなかったんだよ!別の同級生だったんだよ!という事実が明かされるところ、あんまり、そんな、 ガッツーン!!! マジか!!! どビックリ!!! 騙された!!! すっげええええ!!! って、ならんかったんですよね。あ、そーゆーことね、みたいな。そんなこう、受け取り方でして、、、 何か、話の途中の所々で、ちょっと、変な感じやったやないですか。あ、なーんか、「響子」が「キョウコ」説、なんか、ちょっと、ヘンじゃね?みたいな、ヘンなこう、思わせぶりな齟齬的な、なんか。 それが、なんかこう、うん?なにこれ?なんだかウン?なに?みたいな感じで、話の本筋に集中できなかったんですよね。うん?なにこれ?みたいなんが、どうにもこうにも。 というわけで、辻村さんにはホンマにすまんです、が、物語かトリックか、どっちかにガンガンに集中して欲しかったなあ、っていう、そんな感じの、もったいなさを、感じた作品だった、という、そんな感想なのです。すまんです。 話の方は、半田聡美も里見紗江子も水上由希も、ドイツもコイツもこじらせてるなあ、ってか病んでるなあ、ってかメンドくせえキャラだなあ、という感じなのですが、まあ、原田宗典さん的にいうならば「平凡なんてありえない」ってなもんで、まあ、「この悩みこの思いどないしたろう、、、ぐああ。俺マジ辛い」って思い抱えてドロドログログロして生きてるのが普通なのでオッケーですよそのままで、という感じ?でしょうか?人にはそれぞれ事情がある。マーシー真島昌利ですね。キミはそれで良いんだよ!頑張れ!って感じでしょうか。 最初から登場する主要人物で言うならば、 真崎修 松島貴恵 この二人にも、それぞれ章を設けてあげて欲しかったなあ~、と思いました。この二人のキャラの掘り下げ、してほしかったなあ、って感じでしょうか。 貴恵が、紗江子に対して、普通に単なるマジで良い人キャラだった、で終わっちゃったのが、なんか、勿体ないなあ、と。貴恵も、絶対まあ、人生色々葛藤あった筈でしょうし。 あと、真崎修も、もっと内面見せてほしかったなあ、という感じですね。マジなところ、なんで紗江子と不倫してたの?って所を、本人の口から内面から語って欲しかったですね。ホンマにマジで、女として好きだったのか、仕事の上で利用していただけなのか。個人的には、マジでちょっと好きな面があった、と思うんですが、、、どうなんやろ? 目次の表記の仕方が、 出席番号~番 だけの表記で、 各章の見出しの所に、イラストと、出席番号~番の個人名が入る、 って構成は、上手いなあ、って思いました。好きです。 まあ、目次で個人名まで入れちゃったら、完全にネタバレになるんで、絶対あかんかったのでしょうが、でもなんだか、この見せ方、クールだなあ、ってね、思いましたね。

    0
    投稿日: 2020.05.12
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    島津謙太が幹事を務める高校のクラス会では、女優になった「キョウコ」の話題で持ち切りとなります。忙しいためか、これまで一度もクラス会に顔を見せたことのない彼女をさそうために、半田聡美がが連絡をとったところ、彼女は屈託のないようすで、都合が許せばクラス会に参加したいといいますが、そんな彼女を前にしたことで聡美の封じ込めていた思いが暴走します。さらに聡美につづいて、里見紗江子と松島貴恵も、おなじような経緯をたどっていくことになります。 すでに社会に出て働いたり、結婚したりしている元クラスメイトたちが、クラス会で出会うことをきっかけに、おたがいの存在を意識して自分と相手の位置づけを計りあっている心の動きが現われ出てしまうという、サスペンス的なおもしろさのある作品で、緻密に構成された作品であることはまちがいないと思います。 中核となっているトリックにかんしては、二人の「さとみ」が登場するところで読者にもある程度予想することができるようになっており、著者としてもミステリとしての仕掛けがメインではなく、一つのギミックとして用いているにすぎないのではないかという気がします。ただ、読んでいるあいだはやはりそちらに注意を向けてしまうせいで、人間関係にまつわるドラマを十分にたのしめなかった憾みがあります。

    1
    投稿日: 2020.05.10
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    2020/05/05読了 #辻村深月作品 高校時代に築かれた序列と 卒業後に各々の道で就いたポジション。 見栄や妬みが入り混じる 高校卒業後10年目の同窓会。 生々しい感情を緻密に表現した 辻村深月らしい作品。

    6
    投稿日: 2020.05.05
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    一文字一文字の言葉の重みを凄く感じられる。 さらっと読めるようでじっとりしていてゆっくり時間をかけて読み進めた。 『誰もが誰も、自分だけは違うんだ、特別なんだと互いを批判し合い、少しでもホンモノの匂いがするものは徹底的に目を曇らせて認めない』 殻ばかりかぶっている自分がとてつもなく窮屈に思えた。表面上の付き合い、才能がないのにあると思い込み、勘違いを認めず、批判し合う。そんなことをしている時間は必要ないのではないか。 もっと自分に素直になろう。

    0
    投稿日: 2020.04.05
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    『坐る』、日常使うことなど全くない字が書名に使われるこの作品。古事記の天照大神のエピソードを背景にするというなかなかに興味深い内容でした。 高等学校を卒業した後、毎年のようにクラス会を開催し続けて早10年という彼らのお話。登場人物の内5名に順番に焦点が当たって、それぞれの視点からの当時の振り返りと現在が描かれていきます。こういった形式で書かれた本というのは他にもあると思いますが、なんといっても辻村さんらしいトリックが仕掛けられているのがポイント。毎度のことなのですが、それが分かっていながら今回もしてやられました。気づかなかった隠された真実。学習能力のない自分。 一方で、面白いなと思ったのは、同じ出来事、同じ景色を見ていても随分とその第一人称の人の心持ちによって見える世界が違うんだということです。その人が何を大切にしているか、その価値観の在処によって、見えている世界がこうも反転してしまうんだなと。まあ、当たり前といえば当たり前かもしれませんが、こう考えると、自分自身もあの時代、あの瞬間に自身に全く認識がない中で知らずと人を傷つけ、痛めつけていたこともあったのかもしれません。人間社会で生きていくというのも本当に怖いものだと今更ながら思いました。 それにしてもこの本に登場する彼らはあまりにもクラス会に囚われすぎているように思います。私自身は、クラス会には一度も出席したことがありません。10代の自分に何かあったわけでもなく、人生でも最高の時間を過ごして輝いていた時代だと思っています。ただ、そう思っているからこそ、輝きを失わせたくない。美しい想い出として永遠に封じ込めたい。だから、自身で時間を止めた。あの時代に触れることをやめてしまっている。『私に言わせてもらえば、囚われているのはみんなの方よ。そして、あなたは特に囚われている』と語る今日子の言葉は、何だか自分自身に向けられている言葉のようにも感じてしまいました。私は未だ過去に生きているのかもしれません。最後にそんな風に感じた作品でした。

    12
    投稿日: 2020.01.31
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    ‪太陽の坐る場所 辻村深月‬ ‪毎年開かれる高校のクラス会について、当時のスクールカーストを織り交ぜつつ章ごとに主人公が変わって、違う目線からの話をする。‬ ‪見栄と嫉妬。‬ ‪読んでいる間、ずっと黒いモヤモヤが心にあって疲れる本だった。‬

    0
    投稿日: 2020.01.13
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    同じ教室にいても、それぞれの景色があるし、それぞれの物語がある。過去にとらわれないようになってはじめて卒業と言えるのかな。 なんか読みながら????と思いながらも、まんまとミスリードさせられてた私笑 辻村深月好きです。

    1
    投稿日: 2019.11.30
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    前に一度読んだはずなのに、まったく覚えていなかった。 読み直してみて、覚えていない理由がよく分かった。 どの登場人物にも興味が持てず、さっと流し読みしたいのに、ミスリードを誘うためか分かりにくい文章が多い。 合わない本だった。

    0
    投稿日: 2019.11.04
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    高校を卒業してから10年後の同窓会に集まるクラスメイト達。 章ごとに語り手が変わり、高校時代と現在が語られる。 名前が紛らわしいので、途中??となりつつ読み進めたところもあったが、読後感も良かったと思う。

    1
    投稿日: 2019.09.18
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    内容はシンプルでなく、ん?がいくつも頭に浮かび、読み終えてもスッキリとはしなかった。登場人物たちと同じように、学生時代の苦い経験は何年経とうとも葬りさることはできず、思い出の奥底にある自分とかなさった。

    1
    投稿日: 2019.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    辻村作品では珍しく(?)殺人も凶悪事件もない物語。 ですが人間関係が怖いです。 女優として成功しているキョウコ。 そのキョウコの同級生たちがすごい…。 マウンティング、見栄の張り合い、分かるような分からないような…。 今回もミスリードに導かれた私でした。

    1
    投稿日: 2019.08.17
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    スクールカーストや過去のトラウマを引きずる彼ら彼女らの内面を抉りながら、赤裸々になっていく現在の人間関係...。人の醜さ、浅ましさ、自分の存在価値、居場所...。エコロジカルニッチな人、ヒト、ひと。「出席番号二番」はかなりぞわっとした。

    2
    投稿日: 2019.07.05
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    同窓会に集うメンバーを通して個別の視点から少しずつ真実が見えてくるお話。 どの登場人物にもいいところ、悪いところ、葛藤があったり優越感があって劣等感がある。 それぞれの気持ちを読んでしんどくなった。 先の人生に幸あれと思う人もいれば生きて地獄を味わうといい人もいて人生いろいろと思う。 友だちは大事にしよう。利用するものではない。

    1
    投稿日: 2019.06.29
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    キョーコ、響子、今日子。作者の意図であるが、脳年齢が実年齢と比例して衰えてるので途中まで分からなかった。ラストは倫子のセリフが欲しかった。

    5
    投稿日: 2019.05.17
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    大好きな深月さん。読んだ時は確か一気読みだったと思うんだけど、なぜか内容が薄っすらとしか思い出せないから、もう一度読んで感想書きたい。

    0
    投稿日: 2019.05.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ネタが分かってから、?!?!?!?! 途中で進めるのを止めて、最初から読み直しました。そりゃー初見は、読み難い訳ですよ。

    0
    投稿日: 2019.04.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    誰もが持っている感情や思い出、私の中の感情は誰かに似てるのかなと考えたり。 ずっと、過去のキョウコと芸能人になったキョウコに違和感を持っていたけど、そういうことだったのかーとびっくり。でも、だからかと納得。 高校時代の自分をずっと抱えながら、その過去に堂々と対峙しようとする姿が印象的だった。 最後二人のきょうこが話す場面はなんとなく心に残る。

    0
    投稿日: 2019.03.20
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    読み終わったときは,あまり好きになれない作品だなと感じた. だけど,いつまでも気にかかる. 辻村先生の色というかにおいというか,そんなのを強烈に感じる作品.

    0
    投稿日: 2019.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2018.12.16 ツナグに次いで二作目の辻村作品。 変わらず感情の描写がエグいなぁ。 自分も地元を離れて暮らして長いので 今日子の言う 新しい場所に新しい価値がある人 という言葉がよく分かった。 地元にとどまっててもそういう人はたくさんいる。 内容とはズレてるかもだけど いつも何かしらに夢中になって生きていくのが 正解と思わせてくれて、 これまでとこれからの自分を肯定してもらえた気になりました。 Wきょうこはもちろん、どの章の人も本気で生きてる魅力的な人で、読んでて面白かった。

    0
    投稿日: 2018.12.16
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    高校時代のクラス会が舞台。そこに集まる男女の同級生たちの過去と現在をめぐる物語。キーパーソンは、芸能人になってしまったクラスメイト、キョウコ。彼女のクラス会の参加を巡って、ドラマが繰り広げられる。ちょっとした仕掛けもある。 辻村さんは、女性同士の友情のもつれを描くのが上手い。クラス替えをした初日。孤立を恐れてグループ作りに奮闘するとことか。何だろうな、あの群れるグループの感じ。独特だったな。私も、今でも学生時代の友達も少なくない方だけど、当時は無理やり付き合ってる感もあって、億劫な時もあったな。 だから、共感できる心象場面は沢山あったな。好きなキャラクターは、さっぱりキャラの聡美ちゃんかな。 でも、もうひと展開欲しかったな。

    0
    投稿日: 2018.11.30
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    高校を卒業して10年経つ男女。毎年行うクラス会に来ない女優キョウコを呼ぼう画策する…。それぞれの立場で遡る高校生時代。10年くらいだとまだ色々なことに囚われているのかなぁ。いや男子校の自分は知らない世界かも…。

    0
    投稿日: 2018.11.01
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    高校時代のわだかまりを残したまま大人になった同級生たち。程度の差はあるにしろ、大人であれば誰にでも心当たりがある物語だと感じました。 あの時人気者だった子はどうしているだろう?大人しかったあの子は?一時仲良しだった子は? あの時代はそれが全てで其処で出会った人たちが全てで、 未来もきっとそうだろうと思い大人になり、気付けば疎遠になったり名前すら忘れてしまった同級生。 読み進めながら私にもそんな同級生がいたなと懐かく思い出しました。 作中で女優になった「キョウコ」をクラス会に呼んで自慢したいという同級生たちは物凄く分かる気がしました。「芸能人」や「偉い人」と繋がっている自分が優れているということを誇示して承認欲求を満たしたい人間、 何も芸能人ではなくても学年一の有名人だったり人気者だったり、そういう生々しくて意地汚い人間関係の描写が本当に上手いと改めて感じました。 主に女同士の泥沼化した青春の末の物語ですが、 ただキョウコの「徹底的に恥晒しになりたい」という気持ちと一貫した行動だけは物凄く格好良かったなと感じました。

    0
    投稿日: 2018.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    辻村深月好きなのに、全部が好きなわけじゃないと思う。たとえば学園もの的なものとかは避けている。この本も好きじゃなかった。『ツナグ』を読んでいたときと同じような、イライラ感みたいで不全感みたいで、焦燥感みたいな感情にとらわれた。 この本のような表現法を叙述トリックというのだそうだが、そうと知らず読み始めた私でも「なんかあるよね」と思わせる。初期の作品だから?

    0
    投稿日: 2018.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実はキョウコは2人いるという叙述トリック。 女優の芸名が片仮名であることを巧みに使って作中で隠されています。 目次のサブタイトルを見ると気付いてしまうかも。 やられた〜の一言。

    0
    投稿日: 2018.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【内容】 同じ高校を卒業し、社会に出て数年経つ者たちによる群像劇。 ある人のことを核として、各章ごとにいろんな人の心のわだかまりが明かされていく。 そしてその思い出への、ある種の執着の行く末を描く。

    0
    投稿日: 2018.07.04
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    本好きあるあるだと思うが、同じ電車に乗り合わせた人が本を読んでいる時、一体何の本を読んでいるのか気になる。だが残念ながら大抵の人はブックカバーをかけているため書名を把握できることは殆どない。だからこそ、そういった状況で書名が分かったこの本との出会いは鮮明に覚えている。 ある日、立錐の余地もない通勤電車の中で、私に背を向けて目の前に立っていた人が読んでいた(と思われる)文庫本がこの作品だった。その人の肩越しに本の内容がこちらに向けられている位置だったが、流石に内容をじろじろ見るのは憚られて目を逸らした際、本文中の「キョウコ」という文字と、ページ左肩にある章題が目に入った。出席番号が章題になっているなんて珍しいな、と興味を惹かれ、帰宅してから「出席番号 キョウコ 文庫本」で検索した結果この本に辿り着いた。人によっては不快に感じる経緯かもしれないが、個人的には全く知らない作品に手を伸ばすきっかけとなったことを感謝している。  私にとっては初・辻村深月。現在芸能界で華やかに活躍する「キョウコ」。かつての同級生たちが、何とか彼女に同窓会に参加してもらおう、と画策をする。しかしその目的の背景には、それぞれの思惑があり――というのがあらすじ。  ミステリとは知らずに読んだが、作中の一番仕掛けには正直序盤で気付いてしまった。しかし私にとっては、そのことがこの作品の面白さが減じられなかった。どちらかというと、それぞれの人物の関係性や心理に対する描写が読みどころだろう。  当時の「同級生」達が一章ごとに主役となり、彼女らの視点を通した高校時代の出来事と、現在の「キョウコ」に対する各々の心情が描かれる。彼らの羨望や嫉妬、諦念などがとてもリアルで、読んでいてすっかりはまってしまった。高校時代の思い出は陰鬱で息苦しくなる部分もあるが、意外にも、総じてどの章も読後感は爽やかだ。登場人物たちは多かれ少なかれ、「キョウコが同窓会に来ないのは高校時代の出来事にこだわっているからだ」と思っているのだが、実際に「高校時代」に囚われているのは彼女たちの方なんだよな。一章ごとに一人ずつ過去から解放されていくのが面白かった。  どの章もよかったのだが、やはり最もぐっときたのは「里見紗江子」の章。あんな風に、今も昔も変わらず真っ直ぐに自分を見つめてくれる人間がいるのなら、世の中捨てたものじゃないと思える。

    0
    投稿日: 2018.06.21
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    キョウコという人物を中心にそれぞれの心理を描いた作品。どろどろとした感情をうまく表現し、また作品としても十分に面白いものになっているかと。仕掛けも好ましい。

    0
    投稿日: 2018.06.14
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    これはレビューが難しい。 というのが一度読んだだけではすべてを理解できないかも。 でもすぐにもう一回読もうとまでは思わない。 改めて読みたいとは思うけど、油断すると途中で頭がこんがらがってきます。 でも決して面白くないわけではないです。 本当は☆4は確実だけど自分自身が消化不良の為☆3にしました。

    0
    投稿日: 2018.06.07
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    作者の思惑通りにミスリードされた。 思春期の女子の考えていることや人間関係がきっと上手に描かれているのだろうが、男子に比べると随分と大人びているなぁと実感。

    0
    投稿日: 2018.05.26
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    これはこれまでの作品とのリンクはありませんでした。 高校の同級生たちの物語。 女優になった「キョウコ」を中心に、 5人の男女の現在と高校時代の複雑な関係を描いたもの。 なんだかみんな残酷で黒くて・・・ 読むのがけっこう辛かった。。 世の中みんなそんなに黒くないやろ~。 都会と田舎ってそんなに気にするほどかなぁ?? と、田舎に住む自分と重ねてみてもあまり共感できず。 この前読んだ「ロードムービー」もそれに近い話はあったけど、 あれはもうちょっとあったかい感じがしたんだけどなぁ。 嫉妬とかプライドとか人の醜い部分を強調してる感じで、 全体的に暗かった。。 ただ、辻村サンらしい名前のトリックは健在で、 そこは「そういうことか!」とまたまた騙されてしまいました。 でも残念ながら★2つ。

    0
    投稿日: 2018.04.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「キョウコ」はふたりいるし「リンちゃん」が誰なのかについても、ミスリードを呼ぶような設定。1度読み終わった後、もう1度最初から読み直してしまったくらい、名前に関しては叙述トリック的に機能していました。 山梨の高校を卒業した後もクラス会という形で繋がり続ける元クラスメイト達。山梨と東京という距離でも、田舎―都会のヒエラルキーとか生まれるものなのかね。 「キョウコにかかわった者は連絡が付かなくなる」とかホラーみたいな言われ方をしているけれど、「高校のクラスメイト繋がり」の輪がもう必要なくなったメンバーから、イチ抜けして行っているだけですよね。 他作品とのリンク: 『アマノ・イワト』の脚本を書いたのは赤羽環。 主人公達が卒業した高校は『凍りのくじら』の理帆子やその下の世代が卒業したのと同じ高校?青南学院高校は『冷たい校舎の時は止まる』の登場人物達が在籍していた。

    0
    投稿日: 2018.04.11
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    昔のことに囚われ 本音を飲み込んでお互いに探り合う同窓生達 女は1人の男の子のことでこんなにも陰湿になってしまうのか 清瀬くんは出てこなかった 笑 本人のいないところでああだ、こうだ、噂を立てられるのは嫌なことだ

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    投稿日: 2018.03.09
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    やっぱり辻村深月さんの本は、すごいと思う。私の読むスピードが断然違う笑。 今回の作品は、いつもと違って、すごく静かな進み方だったけれど、やっぱり女子ならではのドロドロ感や感情の描き方がさすがだと思う。途中から、キョウコの良い面、悪い面?に一瞬頭が?になったけれど、読み返してみて、納得。名前のトリックのやり方がうまい。 そして、終わり方もスッキリしていて、良かった。もう一度読み直したい作品の1つ。

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    投稿日: 2017.12.20
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    あれれ? 辻村さんの他作品をたくさん読んだせいか、勢い(?)みたいなものが伝わってこない。 ドロドロしたブラックな感情はしっかり描写されているものの、いまいちぴんとこない箇所が多いというか…。 つまり読みづらかったわけなんですが。 あと、私は読んでる途中で映画版のあらすじを見てしまったため、損をしました(T-T) (見ちゃダメだと思います…ある意味ネタバレです) デビュー作「冷たい校舎~」の方が夢中になれた気がする。

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    投稿日: 2017.12.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】 直木賞作家の、痛いほど切ない青春の傷を描く小説。誰にでもある青春の陰にある心の傷に向き合いながらも、生きていくかつての少年所少女たち。 今年もあの子はクラス会に来なかった――。高校卒業から十年。元同級生たちの話題は、人気女優となったキョウコのこと。クラス会に欠席を続ける彼女を呼び出そうと、それぞれの思惑を胸に画策する男女たちだが、一人また一人と連絡を絶ってゆく。キョウコがかたくなに来ないのはあの頃の出来事が原因なのか…...? 思い当たるのは、幼くも残酷だった日々の出来事。謎に迫るうちに、えぐりだされる過去の傷。教室内の悪意や痛み、十年後の葛藤、挫折そして希望を鮮やかに描く。 【感想】

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    投稿日: 2017.08.15
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    毎年集まる同窓会メンバーという話から入りきれないものが・・・・。狭い、狭すぎる・・・・。 紗江子の章は秀逸で最後は圧巻。 でも肝心のラスト章が私には難しくてよくわからなかった・・・。

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    投稿日: 2017.07.15
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    辻村さんにしては・・・かな。 私が女子高育ちなのもあるのかな? 「名前探しの放課後」は越えない。全然越えない。

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    投稿日: 2017.05.30
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    2017.5.58 読了 2017-23 静かだけど激しさを秘めた文章で、まさに辻村さんらしい作品だった。

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    投稿日: 2017.05.25
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    人間の汚い心理×叙述トリック。 人間を抉る文章という旨味で満足していたら不意打ちのトリックで、衝撃の作品でした。

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    投稿日: 2017.05.08
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    久々の当り!! なんかもぅ~~知ってるぅ~こ~ゆ~世界。って言いたくなる。誰もが経験した、あのヒリヒリするような青春時代。 青春てね、字ほどキラキラしてないんだよ。 こんな風に、なんだかザラつくようなヒリヒリこそが正しい青春の姿だ。 この人は本当ミスリードの女王だな!!これだけの作為を織り交ぜつつ、話はちゃんとキレイに流れてて…もう天晴だ!

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    投稿日: 2017.05.02
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    ★2.5やね。 内容云々よりもまず設定に全く興味が持てないから、畢竟、人物描写にもほぼ共感できない。 同窓会ってそんなに身近で、差し迫った事象なんでしょうか?この時点で当方にとって本作はある意味終わっている訳なんですが、そこに蠢く人物もえらく狭い視野に留まっていて、何と言ったら良いのかな、兎も角小さ過ぎるでしょう、世界観が。 まぁ同窓会なるものに全く関心がない当方なので、この作品の真価を全く理解できていないんだろうと思っておきましょう。

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    投稿日: 2017.04.27
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    すごい勢いで読んでしまった おもしろかった どのエピソードにもなるほどねと頷ける部分があるはず 最後のエピローグ。小難しい。 哲学的。ちょっとイラつく

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    投稿日: 2017.04.22
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    すっごく面白かった! というタイプの小説ではないけれど。 もう一回読みたくはなる。 謝りたいけど謝れない過去を思い出した。

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    投稿日: 2017.03.09