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ラッシュライフ
ラッシュライフ
伊坂幸太郎/新潮社
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総合評価

2019件)
4.0
593
768
455
67
17
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    5つの視点からの物語が順繰りと回っていき、 やがて1枚の騙し絵として完成していく群像劇。 各話が少しずつ時系列もバラバラに交錯する。 最後には、きちんとした答え合わせがありますが、少しずつ読んでいたので、途中、相関関係や時系列をメモしながら読み進めたくなりました。 おそらく一気読み又は再読推奨と思われます。 前作「オーデュボンの祈り」含めて他作品とのリンクもあり、人生の価値観に関する名言も多く、著者の描く世界にどっぷり浸かれる本の1つでした。

    14
    投稿日: 2024.02.28
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    それぞれ別のストーリー(人生)の人たちが、それぞれどこかで交錯し、後にそれが繋がり意味を持ってくる。読み進めていくにつれて、バラバラの話が頭の中でカチカチと再構築されていくのは快感だった。 泥棒の黒澤さんのセリフを読んでいると、いつの間にか「高田純次」さんの喋り方で脳内再生されていた笑笑 『オーデュボンの祈り』の登場人物だった伊藤が出てきたね!

    3
    投稿日: 2024.02.26
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    読み終わって(というか終盤まで読んで)、思わず最初から読み直した!というのも、あぁそう言う事?!そことそこが繋がるんね?!あぁ、もうだれか時系列年表を作ってくれって感じ。笑 四つの場面が同時進行かと思って、前半は面白いんだけど訳わかんないんなぁ〜(それでも伊坂幸太郎の独特の言い回しとかフレーズが好きで読んじゃう)と思って読んでた話が繋がっていく感覚が楽しかった。 個人的には豊田さん好きだった。愛犬家だからか?金で買えないものを示してくれたのが彼で良かった。あと泥棒も。 やばいキャラクターや設定が盛り盛りなんだけど、不思議と惹かれるキャラしてて愛せるんだよなぁ。バラバラ死体とか相当ヤバいはずなのに、本当マネキンの様に扱われてて、そんなもん?!って感じするし。

    1
    投稿日: 2024.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    画廊と画家 毎度お馴染み泥棒黒澤 絵の上手な河原崎、神高橋、幹部塚本 京子、青山別々夫婦 リストラされた豊田と犬 どんなつながりがあるかさっぱりわからない話がどんどんつながってくる。 さらにどの登場人物も魅力的。 やっぱり伊坂はおもろいなって思った。星5だね。 豊田も犬を大事にするいいやつだし、最後に画廊の戸田の提案を断ったのもよかった。豊田は宝くじ交換しなかったんだろうなって思う感じもなんかいい。

    2
    投稿日: 2024.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    豊田が今の自分と重なる点が多かったから、爽やかにお話が終わってくれて嬉しかった。人生の豊かさを、他人に決められるのなんて真っ平ごめん。自分で切り開いていこうって思った。老犬も最後まで無事で良かった! あと、伊坂小説にわかなので記憶があやふやなんだけど、未来が見えるカカシってオーデュボンの祈りに登場してきてる…?

    2
    投稿日: 2024.02.11
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    複数の物語が絶妙に交差する伊坂幸太郎らしい小説だった。読みやすく不思議な世界に引き込まれる文才には毎度驚かされる。個人的には泥棒の黒澤の生き方や人間性には惹かれる部分があった。魅力的な人物を登場させてくれるのもいつも楽しみでありありがたい。 些細な悩みが少しの間だけ無になるような小説だった。

    2
    投稿日: 2024.01.26
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    面白かった!全然接点のなさそうな人たち、それぞれの視点で物語が進む。ちょっとずつ「あれ?既視感?」かと思えば、次々と繋がっていくそれぞれの物語。いくつか「あの人なんだったんだろう…」っていうのはあるけど、ご想像にお任せってことなのかな。結末知ったうえで再読しても面白そう。

    2
    投稿日: 2024.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    同じ街で起こる 色々な人物の物語が展開していくのかと思ったら どんどん5つの話が繋がっていって... 伏線回収というか、 "1枚の壮大な騙し絵"と言われる意味がよく分かる おもしろかった でも、みんなのその後が気になる 幸せになってほしいけど、みんな犯罪者やもんなぁ

    1
    投稿日: 2024.01.16
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    扉絵のエッシャー作「上昇と下降」がこの物語を象徴する。空巣狙い、精神科医とサッカー選手が乗る車、野良犬連れの失業者、神と崇められる男の物語が、時空間をずらしつつ、少しずつ錯綜する。読了した『オーデュボンの祈り』の案山子の噂話が出てニヤリ。空巣狙いの達観、失業者の諦念にはすごく納得。傲慢な精神科女医には嫌悪感。神を信奉する青年の不可思議な思考。既に2作目にして伊坂ワールドが確立されていると感じた。

    3
    投稿日: 2024.01.13
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    最初は色んな登場人物がいて、それぞれの人物の様々な場面での出来事が描かれている。そのそれぞれの場面は最終的に繋がっていて、『あぁ〜、そうゆーことかぁ。』と最後には納得でき、スッキリと読み終えられる本。 今までにない新しい本で、とても楽しかった。

    2
    投稿日: 2024.01.04
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    それぞれの視点となる主人公達がある一点ある場所を軸に微妙に交錯して結びついている感じでテンポ良く読めた。自分は黒澤さんファンです。

    1
    投稿日: 2023.12.28
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    先が気になってわくわくするって感じでは無いけど最後一気にそれぞれの話が繋がるのはスッキリして素直に面白かった

    0
    投稿日: 2023.12.28
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    友人に、2視点以上で全然違う話が進行して最後ガっと混じり合う感じの話が読みたいなーって相談したらオススメされたので読んだ! 登場人物が多くて、仙台を中心に其々の物語が進行して、其々微妙に噛み合うような噛み合ってないような感じで読み進めると後半あー!!ってなって楽しかったです。そこがそういうことだったのか!というアハ体験気持ちよかったです。大学生ぶりくらいに伊坂幸太郎読んだんですが、面白いですね!黒澤のキャラが良かったです。伊坂幸太郎のキャラっぽい笑

    5
    投稿日: 2023.12.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだ?なんだ?という個々の話が、途中から既視感というかもしかして…が強くなり最後急速につながって行く感じが爽快でした。 現実離れした現実の話でしたが、日常は誰かのバトンで繋がってるという寓話のようでとても面白く読めました。

    2
    投稿日: 2023.11.30
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    2023.11.6 再読了(1回目2022.4.6)☆8.7/10.0 伊坂幸太郎さんの真骨頂の偶像劇 大きく分けて5つの場面で展開される物語。時系列がバラバラなことが後々分かってくるので、読んでいる最中は同時並行のように錯覚してしまう。 それぞれに出てくる主人公が、さまざまな場面で交わり、関わり、関係し合っていたことがだんだんと分かってきて、「あ!これはこの時のアレだったのか!」「ここでこの人とこうして繋がるのか」という驚きの連続。 全く個別の人生なのに、それぞれが意外なところで結びつき、予想もしないところで出会い、巻き込み、巻き込まれていく。 それはまるで、冒頭のエッシャーの騙し絵の挿絵のように、五つの物語がまるで"一枚の壮大な騙し絵"。 それまでバラバラだった人物たちの物語が、読んでいる側が頭の中で組み立てていた物語が、終盤になって綺麗に解体され、鮮やかに再構築される。それがとても心地よくて痛快。 そして、伊坂さんの真骨頂の一つでもある、散りばめられるこの世の真理やきらめく機知も今回も満載です。 自分のこの人生も、きっとどこかで誰かと交わることで影響を与え、知らないところで繋がっていて、作用し合っているのかもしれないと想像すると、実は誰もが誰かの救世主だったりもするんだろうなと、そう感じました。 〜〜〜〜〜〜〜〜心に残った言葉〜〜〜〜〜〜〜〜 "この地面にアスファルトを流してるのは、俺たちの勝手だ。ガソリンで突っ走るこの乗り物だって俺たちの勝手。そうだろう?それでもってその勝手とさ無関係のはずのタヌキだとか猫が轢かれちまう。とばっちりだよな。俺たちの横暴だよ。せめてこんな硬いアスファルトで晒し者になっているのだけは救ってやりたいんだ" "優しいって字はさ、人偏『憂い』って書くだろう。あれは『人の憂いが分かる』って意味なんだよ、きっと。それが優しいってことなんだ。ようするに、想像力なんだよ" "神について考えててね、俺は俺なりに分かったんだ。内臓の定義を知っているかい?一つに、『自分でコントロールできない』ってことが挙げられる。例えば、右腕を 上げるのはやろうと意識すればできる。頭が痒ければその場で掻ける。ただ、内臓は無理だ。胃や腸は蠕動運動を繰り返して、こうしている今も食べたパンを下へ下へと送り続けている。でも、それを意識してやっているかというと、そりゃ無理だ。心臓の筋肉を何秒かおきに動かして、その間に腸のことを気にしつつ、目の前のデスクワークもこなす。そんな状態になったらわ、脳では把握できなくなってパンクだろうな。 そして俺と胃の関係は、人間と神の関係に似ているんだ。俺は自分の意思で勝手に生きている。死ぬなんて考えたこともないし、誰かに生かされているとも思ったことがない。ただ、そんなことは胃がまともに動かなくなったら途端にアウトだ。そうだろ?俺が必死に口に入れた食事が何一つ消化されず、止まってしまったら、俺の生活も止まってしまうだろうな。ただ、胃をコントロールすることはできない。俺は暴飲暴食を避けて、よく噛み、胃の状態にたえず気を配っていなくてはならない。痛みはないか、ガスは溜まっていないか。要するに、胃は俺の人生を担っているわけだ。で、俺が胃に対してできることとは何かというと、声に耳を傾けて、最善を尽くし、祈ること。 俺は胃を直接見られない。あとは祈るだけだ。内臓ってのは俺が死ぬまで一緒のはずだ。いつも見えないところで、そばにいて、一緒に死んでいく。神様と近いだろ?俺が悪さをすれば神は怒り、俺に災害を与えてくる。 それに、人はそれぞれ胃を持っている。そこも神と似ている。誰もが自分の神こそが本物だと信じてる。ただ、誰の胃も結局は同じものであるように、みんなの信じている神様は煎じ詰めれば、同じものを指しているのかもしれない" "人生に抵抗するのはやめた。世の中には大きな流れがあって、それに逆らっても結局のところ押し流されてしまうものなんだ。巨大な力で生かされていることを理解すれば怖いものなどない。逃げることも必要ない。俺たちは自分の意志と選択で生きていると思っていても。実際は『生かされている』んだ" "人生については、誰もがアマチュアなんだよ。誰だって初参加なんだ。人生にはプロフェッショナルがいるわけではない。全員がアマチュアで、新人だ。 初めて試合に出た新人が、失敗して落ち込むなよ" "行き詰まっているとお前が思い込んでいただけだよ。人ってのはみんなそうだな。例えば、砂漠に白線を引いて、その上を一歩も踏み外さないように怯えて歩いているだけなんだ。周りは砂漠だぜ。縦横無尽に歩けるのに、ラインを踏み外したら死んでしまうと勝手に思い込んでる"

    100
    投稿日: 2023.11.12
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    すごい。まさにエッシャーのだまし絵の通りのストーリーだった。クルクルと視点が変わり、今何を見てるんだ?何処にいるんだ?と不思議な感覚になるが、最後はピタッと綺麗に全てが繋がり収まる感じ…表現が難しい。冷静に時系列を整理するとどうなるんだ…?そこまでやってないけど、きっとだまし絵のように綺麗に収まっているんだろうな。

    3
    投稿日: 2023.11.05
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    伊坂作品の中でもクスッとポイントが少ない。昔読んで全くストーリーを思い出せず、最近読み返したがもう内容を忘れてしまった。個人的にはあまりメッセージ性を感じず、お気に入りの一冊には入らないかな。

    1
    投稿日: 2023.10.23
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    伊坂さん初期の作品、伏線の回収が半端なくてワクワクする作品。伊坂さんの凄さが凝縮された1冊。 一見、何の関わりもない4つの物語が、いろいろな人の人生が交差していくうちに、最後にはピースがピタッと当てはまっているという爽快さがある。 この作品ですっかり伊坂さんのファンになりました。

    5
    投稿日: 2023.10.20
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    5つの視点が交錯したり、作品と作品が結びつくところがおもしろい。 宝探しみたいな要素ももちつつ、キャラクターが秀逸なので会話にいちいち感動するし、新たな発見があるのが楽しい。

    2
    投稿日: 2023.10.04
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    本作は4つの物語が並走するスタイルで、時間軸を巧妙にずらしながら、最終的に絡み合った物語の全体像が映し出されるという緻密で計算し尽くされた作品。 読後改めてみると、表紙見開きのエッシャーの挿画に本作の特徴が上手く表現されていると感じた。作品全体がまるで1つの大きな騙し絵のような構成になっているためだろう。 並行する物語のなかでも、それぞれの登場人物の人生に、意外な所で接点が見え隠れしたり、危険な目にあったり、逆に助け合ったり、騙したり騙されたり、と展開していく面白さに読み手が振り回される感じも心地よい。更に、一筋縄ではいかない登場人物それぞれの人生と、丁寧な人物描写で、時には感情移入してしまった。 中でも私は、プロの泥棒である黒澤の人間性が気に入ってしまった。伊坂幸太郎さんの作品は、殺し屋とか泥棒とか、犯罪に手を染める方々を極悪非道に仕立て上げずに、どこか魅力的な人物として描くのが本当に上手いと思う。それの方が現実的なのかもしれない。 散りばめられた伏線が回収されていく様子は勿論のこと、読み手の想像を超え、予想外の方向から繰り出される展開の巧みさが1番の見所だと思う。 こんなに悲惨で残酷な事件や事故は起きていないながらも、普段の何気ない日常で、人と人が繋がり関わっていることの究極の縮図が本作なんだろうなぁと感じた。 読後は、パズルが完成した後のような爽快さは味わえたが、負のオーラ漂う登場人物達に感情移入したせいか、はたまた人との繋がりの縮図を垣間見たからか、虚無感に近い感覚が残った。 その意味で、展開自体はとても面白いが、パワーダウンしている時にはあまりオススメしたくない作品だった笑

    22
    投稿日: 2023.10.03
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    全く別の軸で進んでいる物語が後から少しずつ重なってきて、伏線回収もされているので、面白い。 別の話のどこと重なるのか、度々前のページに戻って探すので、読み応えのある本です。

    4
    投稿日: 2023.09.30
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    伊坂幸太郎先生らしい書き方。 最初はいろんな登場人物の話から始まり、最後にはいろんなところがつながっている。 一つ一つは別の話のように感じられるけど、物語の終盤は驚かされてすごく納得する! いつかこんな伏線を楽しめるストーリーを自分も書いてみたい。

    10
    投稿日: 2023.09.08
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     読み進めると、それぞれの物語が微妙にリンクしていく。そのさじ加減が絶妙で圧巻だった。  駅近くに存在する展望台、「何か特別な日に」の垂れ幕、エッシャー展のポスター、スケッチブックを持った白人女性。登場人物達がそれらの存在から何かを汲み取り、思いを巡らせる。気持ちと向き合う対象の存在が素敵すぎた。  伊坂幸太郎。才能溢れる作家さんだと思った。  「高橋」という男を神だと尊敬し、信者となる河原。彼の物語は、涙なしでは読めないほど感動に包まれた。  彼の父親は事業に失敗。自殺していた。闇の世界を体験し、苦しみ抜き、紆余曲折する中、本当に求めていた存在は父親であることを自覚する。「おまえは画家になれよ」と嬉しそうに言っていた父の顔。「考えない方がいい。考えるほど裏目に出てしまう」よくそう語っていた彼の姿。頭の引き出しにずっと存在し続けていたのだろう。  人は自覚がなくても、身近な人の言葉は頭の中に必ず居座り続けている。きっと人生の苦しい場面で、思い出すのだろう。そんな気がする

    11
    投稿日: 2023.09.08
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    空き巣を生業にする黒澤。 不倫のために計画殺人を企てる京子と青山。 [神]こと高橋を崇拝する宗教信者の一人である河原崎。 就活40連敗の中年の豊田。 全く無関係なはずの4つの物語が巧みに結びつき合い大きな物語を構成している群像劇。 黒澤の適当な言動が結構好きで、人生ドン底の様な気持ちになってる友人に「生きてるやつは皆、人生のアマチュアだから失敗もする。失敗してもお前は正しいことをしたんだ」っていいこと言ってるけど本心は適当に喋ってるだけなんだろうなって思えるのが良い。

    2
    投稿日: 2023.08.15
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    複数の登場人物のストーリーが絶妙に交錯する展開が爽快。 河原崎、塚本さん、京子、豊田、黒沢 『「何が関係するかなんて分からないぜ」』

    2
    投稿日: 2023.08.14
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    面白くて仕方ない!彼らがどのように交錯していくのか、楽しみで止まらない。今年は伊坂幸太郎氏を読み尽くしたい。

    1
    投稿日: 2023.08.12
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    泥棒・黒澤が、人生に息詰まっている友人に対して「人生については全員アマチュア、初心者だ。初心者が一度失敗したところで、全てを投げ出すな。深刻に考えるな」的な言葉が印象に残った。 伊坂さんの小説は、他の小説とも事件がリンクしていたりするらしいので、他の作品も読んでみたい。

    1
    投稿日: 2023.08.06
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    それぞれの物語が交差する様、それぞれつながっていると気づいたときはスッキリしました。名言も多く一気に読んでしまいます。

    1
    投稿日: 2023.08.04
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    これはちまちま読まずに一気読みしてほしい作品。 登場人物をメモしながら読んだためキャラを覚えるのは苦じゃなかった。 なんとなく読んでいた文章がつながっていくのが面白く、爽快感があった。

    1
    投稿日: 2023.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『『オリジナルな生き方なんてできるわけがない』〜〜〜「世の中にはルートばかりが溢れている、とね。そう言ったよ。人生という道には、標識と地図ばかりがあるのだ、と。道をはずれるための道まである。森に入っても標識は立っている。自分を見詰め直すために旅に出るのであれば、そのための本だってある。浮浪者になるためのルートだって用意されている」』 『綺麗なだけの音楽なんてのは胡散臭いから気をつけろ』 『すべての色ってのは赤と青と黄から作られているんだ、だから信号は守れよ』 『「あなた、神様なんて信じていた?」「困るとみんな神様が見えるんだよ」』 『「誰だって人生のアマチュアだからな。他人に無責任なアドバイスをしてだ、ちょっとは先輩面したい』 『いいか、嫌なことだとか、悩み事だとか、気になることがあるだろ。そういうのは考えなきゃいいんだよ。そういうのはよ、頭で考えるから深刻になるんだ。胸にある時はもっと漠然とした気分なんだよ。それが頭で考えるからまずいんだ』 『分かり合おうとするから、辛いのかもしれない。相容れないもの同士なのだ。それを前提にすれば、気は楽だ。』

    0
    投稿日: 2023.07.29
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    人の人生はどこかでつながっているのかもしれない。それが全くの他人同士だったとしても。そんなことを思わせてくれた。「人生は誰もが初心者だ、もっと気楽に生きろよ」黒澤からそんなメッセージをいただき、少しだけ心がほっとした。豊田さんは宝くじをどうしたかな。

    2
    投稿日: 2023.07.20
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    終盤になってそれぞれの登場人物がつながっていく感じは伊坂幸太郎ならではといった印象。登場人物が多いので時系列とともにメモして時系列を整理すればより読みやすかったかなと思った。

    1
    投稿日: 2023.07.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    別個に展開する物語が、結末に進むにつれて絡み合ってゆく群像劇。 その関係が明らかにされるたびに「あ、だからか」「そうなってるのねえ」と誰に言うともなく独りごちてしまいました。 ・・・ 本作の面白さや伊坂作品に練りこまれているエッセンスをどう表現すればよいのか。 私自身考えあぐねていましたが、巻末で池上冬樹が私の気持ちを美しく代弁してくれました。 「シュールな設定とオフビートな展開、軽妙でありながらシンボリックな方向性をもつ物語」 「ミステリ系にしてはちょっと純文系のにおいがする」 ・・・そう、そこですよね。エンタメ小説としては十二分に面白い。展開の妙も設定も。でも面白いだけではなく、そこはかとなく感じられる上品さ、そこも良いのです。ビバ純文学。 ・・・ また、巻末解説でも述べられていますが、伊坂作品が描くまっとうな倫理観や人生への再チャレンジみたいな部分。このエッセンスが作品全体に安心感・安定感を持たせているように感じます。 スポ根的単純さではなく、またシニシズム一辺倒でもない、なんとも言えない平衡感覚が私にはストンときました。 本作で主役級を張る黒澤(空き巣!)が、入った家にわざわざ置手紙を置くとか。色々それらしい理由を吐かせていますが、正直じゃな(けど)いイイ奴の出来上がりです。でも空き巣というアングラから抜け出る気もないし、その仕事にプライドもあるという。 ・・・ そのほか、伊坂氏お得意の時間軸ずらし作戦も健在、そしてクールでちょっとアンニュイ?なキャラも多数。そして仙台近辺が舞台ってのもこれまた伊坂定番!?でしょうか笑 ・・・ ということで今年4冊目の再読伊坂作品でした。 本作を読まれるかたは必ず「オーデュボンの祈り」を先に読まれることをお勧めします。これもまた伊坂氏の作品に特徴的なことですが、過去作品の登場人物や作中のプロットが暗示されている部分があります。前作を読んでいるだけで、本作の楽しさが5%くらいアップしそうです笑 ということで本作、未読の方も既読の方もおすすめできるエンタメ小説です。伊坂氏のファンはもとより、ミステリ好き、エンタメ好き、仙台にゆかりのある方、等々にもおすすめできる作品です。おすすめ。 そうそう、程よく入り組む物語なので、人間関係図など手書きすると面白いですよ。私もやってみましたが、楽しかったです。

    1
    投稿日: 2023.06.20
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    高校生の時にバス待ちの時間で読んでた 今読むとエッシャーの絵に対する登場人物それぞれの解釈がなんか滲みる〜 最後にシュルシュルって繋がる面白さ 救われないようで救われてるような気分になる

    0
    投稿日: 2023.06.17
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    登場人物が多いけど面白い! 色んなとこで繋がってるのがまたいい。 面白かった〜! 黒澤のセリフがいちいち心に染みる…笑

    28
    投稿日: 2023.06.05
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    4つの物語がリンクしながら並走し、バラバラだったエピソードが次第に合わさっていく…。全てが見えたときの爽快感。 めっちゃ面白かった~!凄く好みの作品でした。 自分なりに時系列に整理してみようと思います。まだ余韻に浸っていたい

    7
    投稿日: 2023.06.04
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    本初心者の私にはだいぶ難しかった。 登場人物が沢山出てきて、忘れてしまうので途中で読むのを辞めてしまいました。泣

    2
    投稿日: 2023.06.01
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    『う〜ん、難しかった』が率直な感想。 4つの物語が並走し、交錯し、途中でよくわからなくなってしまった。 私の読み込みが足りないんだろうなぁ〜 もう一度、読み返せば色々な発見がありそう。

    31
    投稿日: 2023.05.30
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    仙台駅前のタワーに交差するいくつもの人生。 バラバラの物語が最後に結びついた先にあるものは… 登場人物が多いので、混乱しがちですが、キャラが濃いので意外と大丈夫です。 画商の戸田と画家の志奈子 泥棒の黒澤 新興宗教の教祖に惹かれる河原崎 精神科医の京子と不倫相手の青山 失業者の豊田 それに彼らに関わる人達。 この物語の面白さは読み進めるに連れて、点と点が繋がるところなんだと思うのだけれど、それは全て、「あ、この人、あの人だったんだ!」という感動なので、細かいエピソードを覚えていないとその感動が味わえません。 例えば鋏を振り回す女や、逃げる郵便局員、隣の酔っ払いの人、老夫婦や宝くじの紙など、出てくるエピソードに無駄がない。 しかも、時系列が複雑に前後しているために、発見する面白さのある物語。 ネタバレしてから読むのも楽しいかも。 ところで、昔システムエンジニアをしていて、警察に厄介になったことがあるらしい額屋のバイトの若者が、喋るカカシの話をするシーンがある。 これは前作の「オーデュポンの祈り」に登場した喋るカカシかな? そうすると、若者は主人公の彼か? 島から戻ってきたという事? なんだか古い友人に再会したような嬉しい気分になります。 こういう遊び心が好き。

    2
    投稿日: 2023.05.26
  • 複数が絡む、少し不思議な伊坂さんワールド

    複数の登場人物が、絡み合いながら進んでいくストーリー。 個人的にはリストラされた中年男のストーリーが、一番考えさせられるというか、共感もしやすい印象でした。伊坂さんの小説によくある、不思議に関係し合いながら進む流れや、少しファンタジー感のある世界観は、久しぶりに読んだので、楽しめました。 このストーリーはそれぞれ、どこで着地するんだろう、と思いながら読み進めて、いつのまにか終わる、そんな小説でした。

    0
    投稿日: 2023.05.24
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    人から伊坂幸太郎作品をたくさん借りたので、ちまちま読んでいる。 伊坂作品は結構難しいし、登場人物もごちゃごちゃして分かりにくいので、出てくるたびに書き出してみた。一覧を見ながらだと読みやすい。 エッシャーの騙し絵を小説で解釈した、みたいな感じ。永遠に上り続け、歩き続ける人々。そこから外れて、階段で座り込む1人と、柵にもたれかかって見上げる1人。 伊坂作品は断定し切らず余韻を残すのがいい。

    2
    投稿日: 2023.05.13
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    ホワイトラビットがとても良かったので、黒澤登場の本をと思って読んでみたけど、うーん。 いろんな場面で登場人物たちの行動にモヤモヤ。でもそれぞれの人生はどのラッシュかなと思いながら読める。 河原崎のターンは読むのが辛くなった。この本の救いは犬!犬が登場する物語は泣いてしまうから基本読めないのだけど、今回は大丈夫だった。豊田とワンコは幸せになってほしいなぁ。

    3
    投稿日: 2023.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もう流石すぎた。主人公がめぐるましく変わるストーリーも最初不思議が多いけど、読めば読むほど繋がっていく。あれ?と思うと時間軸まで巧妙にずれている。終盤のストーリーのパノラマが見えてくるときなんて読む手がとまらなかった。天才なんだろうな伊坂さん。泥棒黒澤と、佐々岡が鉢合わせるところとか二転三転騙されちゃう。無職であることが全てを不安にさせていく豊田の心情だとか、河原崎のグラグラの精神状態だとか、どちらかというと追い詰められている側のこころを表現するのが上手すぎて、卒論に追われてる自分まで巻き込まれてしまうところだった(笑)2019.11

    3
    投稿日: 2023.05.02
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    泥棒を生業とする黒澤。 父に自殺され、新興宗教の信者になる、画家志望の河原崎。 不倫相手と協力して、お互いの配偶者を殺害しようとしている、精神カウンセラーの京子。 リストラされ、家族を失い、四十社連続不採用中の豊田。 何の関係もないと思われる4つの物語が並行して進んでいく。 仙台駅前には、新しくできたコーヒーのチェーン店や展望台があって、首輪のない柴犬やプラカードを持った白人女性がいて、それらが人々の繋がりを暗示しているようだ。 この先どうなるんだろうと思われるような、悲観的な状況が続いていくけれど、パズルのピースの欠けた部分がみごとに埋められて、面白さがどんどん加速して、ものすごく手の込んだ仕掛けに圧倒されてしまった。 所々にはさまれている音楽もシャレているし、「人生については誰もがアマチュアなんだよ」なんていう黒澤のセリフも、豊田の書いた『イッツオールライト』も、何もかもが愉快で、最高な結末。 他の作品と少しずつリンクしているところなど、まだまだ知らないことが多いので、伊坂作品もっと読んでみたいです。

    39
    投稿日: 2023.05.02
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    錯綜する5つのストーリーと人間。 どこかでどうにか交わるんだろうとは思ったけど、時間軸のズレが秀逸で。 読み進めるにつれてパズルのピースがハマっていくような感覚。 久々に楽しく小説読んだ。 反省点は毎日少しずつ読み進めたことで、前段のストーリーを少し忘れたり思い出したりしながらになっちゃったこと。 前段忘れないうちに一気読みした方がよけい面白かったかも。 伊坂作品はいいね。エンタメ感。

    3
    投稿日: 2023.04.29
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    パズルのピースが次々に組み合わさるような、終盤の展開に爽快感を覚えます。 五つの視点で描かれる物語を綺麗に纏める構成も見事。 小説ならではの技法が駆使されていて、その鮮やかさと筆力の高さに感服しました。 軽快なユーモアと機知と示唆に富んだ会話の数々は、前作と同様に印象深く、既に独自のセンスに満ちています。 前作のキャラクターが、さりげなく再登場するのも嬉しいですね。 この作品の幾つかのエピソードも、次作以降に繋がっていく、そう考えると他の作品を読む楽しみが更に増えるように思いました。

    4
    投稿日: 2023.04.15
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    久しぶりに本を読んだ。退屈な日々で、ふと思いついてブックオフに立ち寄り、110円だったこの本を手に取った。最初は安いからと理由だったが、この本は改めて小説の面白さに気づかせてくれた。この本を選んでよかったと思った。伊坂幸太郎の小説をもっと読んでみたいと思った。4人の人間の人生についての物語。最初はただの相容れない4人の別々の話だと読み進めた。だが、途中から4人が相互に関係しあって話が展開していく。うまくいきすぎているとも感じるが、これが小説。話がつながっていくのが快感。時系列も入り混じる。人生はリレーであるという佐々倉の言葉が沁みた。1日1日世界でバトンは回っていて、バトンをもてる主役になれる日は限られている。主役になるために、平凡な日々を辛抱強く生きるしかないのだろうな。

    5
    投稿日: 2023.04.04
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    再読 ほぼ15年ぶり?! 私の初めての伊坂作品 ふと思って、また読んでみたくなった 前ほどは夢中になれなかったけど、最後はやっぱり面白かった!黒澤の言葉がイチイチ面白くて大好き。 前読んだ時も、エッシャーの騙し絵を調べたと思うけど、今回も調べて、なるほどねーって思った。 成長してない笑 今日は私が主人公で、今日の私が気が付かずにやったことが、明日の誰かにつながっていて、その人が明日の主人公。人生がリレーのように繋がってるという考え方は本当に好きだなと思った。そう考えれば、今日の私は嫌なこと満載だったけど、きっと今日は主人公の日じゃなかったんだなーって思える。 エッシャーの絵で見ると、行列から外れてボンヤリしてる人もいて、人生って、案外そんなものなのかなっとも思った。

    2
    投稿日: 2023.03.28
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    これはよかった。 交錯する様々な人生、特殊な状況が待ち受ける偶然の連続、時間の概念には騙された。騙されたけれど、「なるほどね」と唸る騙され方。 面白かった。 伊坂幸太郎はなんとなく読んでいなかったけれど、いい作家だ。

    0
    投稿日: 2023.03.24
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    なるほど。 様々な人生が交錯する物語を群像劇というのですね。 本書は、5つの異なるストーリーが、色々なところで交わり展開していく。 それぞれの話しでの主人公に感情移入して物語に没入しようとすると、すぐに別の話しに切り替わるので、頭は混乱するのだが、時々それぞれの接点の場面になると、なるほど、そうなるのか!っといった感じで、その刺激が気持ちいい。 また、あらためて全体を俯瞰して見直してみると、これほど別々が融和、相互作用して一つのイメージを受け取ることができるのも不思議だ。 やはり、伊坂幸太郎は、単なるミステリー作家ではなく、限りなく、純文学的でもありますね。良い意味で。 あの、かっこいい語り口、引用、比喩を多用した文体?はくせになります!

    1
    投稿日: 2023.03.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どの登場人物も癖が強くて面白い。後半の怒涛の伏線回収は流石伊坂幸太郎作品だなと思った。 この小説は普通の群像劇とは違い、時系列のギミックがある。所々、それを示す象徴があってそれをもとに途中途中で順状を考えてみるのも楽しかった。 内容はちょっと物騒だったり、暗かったりするようなテーマだったけど、雰囲気はダークになり過ぎず、淡々と過ぎていき非常に読みやすい。 個人的に好きなパートは黒澤。彼は泥棒だけど、生き様や考え方はなんだかはっとさせられる。最近大きな失敗を現実でしてしまったが、彼の話を読んでいるとそれも砂漠の上に敷いた白線からちょっとはみ出しただけで、かなりちっぽけなもののように思えて勝手に救われた。 スピード感とギミック、それから登場人物達の粋な掛け合いが面白い作品。いい読書体験だった。

    1
    投稿日: 2023.03.05
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    学生の頃、友達に「面白い小説あったら貸して〜!」とお願いし、渡されたのが『ラッシュライフ』でした。 伏線回収が大好きな方、必読です! スピード感があって退屈させられないので、あまり読書習慣がない方でも読みやすいのではないでしょうか。 読み進めていくと、どんどん物語の輪郭がはっきりしてきて、こういうことだったのか!と夢中になったのを覚えています。 各キャラクターが面白くて、中でもおなじみのあの方の魅力が爆発している作品です。 この一冊をきっかけに、伊坂幸太郎さんの作品をもっと読んでみたくなり、ファンになりました。 学生時代の思い出も相まって、私にとっては☆5確定の作品です。 ドンピシャな作品を選んで貸してくれた友達に感謝しかない!

    3
    投稿日: 2023.02.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    星3.8 この先の伊坂幸太郎作品でよく使われる、数人の物語が並行して交差する、例の構成。 それぞれのつなぎ目は、外国人女性が聞く「好きな日本語」と、展望台。 読後、頭の中で物語を整理すると、その緻密な構成に驚かされる。 時系列もズレているから「ここでこう繋がるか」という驚きが終盤にかけて畳み掛けられていく。 それがお見事。 ただ、「読後の感動」というのは、驚きや緻密さへの驚きを超えるものだな、とも感じた。 その感動ポイントで言えば「オーデュボン」の方が上で、この点数となりました。 あと、少し頭をつかう話だとも感じた。 読んでる最中は純粋に楽しめるのだけど、思い出すのに苦労するな、と。 私に記憶力が無いだけなのかもしれないけど。 読みながら、ちょっと紙とペン貸して、みたいな。 備忘録にと、ネタバレ全容を書いておこうかとも思ったのだが、読後数週間後に軽く読み直してみただけでは完全に思い出せないほど、登場人物同士の繋がり、フリが多い。 その緻密な計算がすごいのだけど、すごすぎて強く印象に残るところを思い出しにくい。 河原崎 「ようするにうちの家は、中途半端に生きて、途中で逃げ出すためにビルから飛び降りていく血筋なんですよ」 黒澤 「人生については誰もがアマチュアなんだよ」 タクシー運転手 「そんな芝犬みたいな盲導犬もはじめて見たな」 豊田 職が無いのに、犬と拳銃はある。何なのだ、これは。 と、印象に残る台詞や表現はたくさんある。 ただ、総合点としては、というところ。 作品間リンクとして、おそらく「オーデュボン」の伊藤が佐々岡の画廊で、また誰かしらが京子のクリニックにて、優午の話をしているという描写がある。

    0
    投稿日: 2023.02.24
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    だんだん時系列がわかってくる所が面白かった。 他の本で出てきた人が不意に出てくると何故か感嘆のため息が出る。今読んでいる本も昔に読んだ本も全て同じ世界での話なんだな、と。

    1
    投稿日: 2023.02.20
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    久しぶりの伊坂さん。 いやーーー、やっぱり面白い! ⁡ ⁡泥棒、神様に憧れる青年 不倫している女性カウンセラー、職を失った男。 まったく関係のない4人の人生が 絶妙に絡み合い、どんどんつながっていくその過程にもう、大興奮! このワクワク感は最高の読書体験。 どうやったらこんな話、あんな展開が思いつくんだろ…。 ⁡ 合間に登場する歩くバラバラ死体の存在感も この物語には絶対に欠かせないものだったし その効果たるや、絶大なんてレベルではない。 ⁡   この作品で再会できた黒澤。 泥棒だから褒められた男ではないけれど 彼の立ち振る舞いや、肝が据わっていて芯の通った言葉たち。 それらに触れるたび、わたしは見透かされているような気持ちになる。 ⁡ 人や物事に対して実直だったり 例えば…みんなが見て見ぬふりをしている仕事を 知らんぷりできないことで、結果損しがちな人は きっと生真面目さゆえに、不器用すぎて 自分の気持ちや意思を抑え込んで生きていて。 ⁡ 世の中をうまく渡り歩いている人たちに憧れ 自分もそっち側でいたいと思う… でも、きっとほんとの気持ちは違う。 そんな奥の奥にある感情を乗り越えた先に まだ見ぬ新しい世界が広がっていくんだろうな。 ⁡ もし黒澤に会ったら、まっすぐに目を見られるわたしでいたい。 やっぱり、黒澤みたいな男好きだな。 泥棒は遠慮するけど。笑 ⁡ ⁡ 一冊まるごと驚きっぱなし。 衝撃の結末…!見事な伏線回収にタイトルの意味。 読み終えた後、何の気なしに最初に戻って 遅れて気づく『それ』。 読了後、興奮さめやらぬ状態が続いた幸せな読書時間だったな。 ⁡ 伊坂さん、もっと読んでいきたい。 黒澤にまた会いたい。 ⁡ ⁡

    1
    投稿日: 2023.02.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    別々に生きている人たちが少しずつ関係し合って、物語が繋がっていくのが面白い。豊田と老犬の話が心に響いた。老犬を裏切らなかった豊田、無職だけど、ナイス。 冒頭部分を読んでから少し時間が経って読み進めたから、これ誰だっけ?となるのは仕方ないかも。こういうメインの登場人物何人かいて、視点が切り替わる系は、やっぱり一気に読むと良さが出るのかなって気がした。

    2
    投稿日: 2023.02.07
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    人の数だけ人生がある。この作品を読んで、知らない隣の人、すれ違った人、の人生を覗いてみたような気分。

    3
    投稿日: 2023.02.05
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    豊潤な人生…伏線だらけの干渉する5つのストーリー。この話の1番の面白さはその伏線と干渉にあるとは思いますが、キャラクターの個性やら意外過ぎる展開やらそれぞれの絶望やら色んな魅力のある話かと。最後それぞれのまとめ方も好きです。面白かった♫

    3
    投稿日: 2023.02.05
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    この小説は素晴らしいと思いました。最初は五つの物語に分かれている。そして次第に初めは無関係に見えた登場人物がお互いに交錯していく。パズルのピースが合わさってくる。お見事である。

    14
    投稿日: 2023.02.04
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    正直、前半はつまらないのかもって思ってダラダラ読んでしまった。 でも、後半にかけて面白くなって一気に読んでしまった。 語彙力無さすぎるけど、「うわーすごっ」って感じ笑

    1
    投稿日: 2023.01.30
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    個性豊かな魅力的なキャラが沢山登場 人物相関図みたいなのを書きながら読んでみた 同じ仙台に居ながら、みんながそれぞれ色々な事があって人生を模索する 全く繋がっていない様に見えたキャラ達が最後の方は繋がる、繋がる、あっちでもこっちで繋がるー! 人生を影響したり、ちょっとだけ接点があったり そしてそれぞれズレていた時間もわかって納得 個人的には黒澤と豊田&老犬がお気に入り 黒澤はなんで泥棒? 老犬を守り、高慢チキな戸田の鼻の頭をへし折ってやった豊田、いいね! そういえば、オーデュポンの祈りの喋るカカシの話も出て来た(^O^)

    22
    投稿日: 2023.01.16
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    友人に勧められて、初めて伊坂幸太郎を読みました。巧みなストーリーの仕立てがすごいですね。最後の方は、戻って読み返しながらあぁ、あそこの時か!と組み立て直しながら読んで楽しみました。小説ならではの楽しみ方。 何か解決したり結末があるわけではないけど、生きている限り人は知らずの内に影響を受けたり与えたりしてると思うと、日常の視点に面白みが出てくるのかも。 伊坂幸太郎らしさみたいを知るために、もう1作品ほど読んでみようかなと思います。

    10
    投稿日: 2023.01.14
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    5つの視点から見た人生が並行し、交叉する物語。 気付かぬうちに、自分の人生も他者の人生から影響を受けているんだということを興味深く思いました。終盤にかけて、バラバラだったそれぞれの話が一つに繋がりましたが、こういった発想と文章化できる力は素晴らしいと思いました。個人的な好みの問題ですが、こういったトリックがメインなのか、それぞれの話にそれでどうした?なぜそうなった?と腑に落ちないというか、消化不良点が多かったので星3つにします。

    3
    投稿日: 2023.01.11
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    5つの視点からそれぞれの人生を描き、後半ではそれぞれがそれぞれの人生に関わっていることに気づき、結末を知った今、もう一度読み返したくなる作品。 まさにラッシャーの騙し絵のようにそれぞれの物語がグルグルと交わり、読了後は爽快な気分になる。 (各登場人物のその後を想像するとあまり爽快では無いかもしれないが…)

    2
    投稿日: 2023.01.10
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    苦手な不気味でダークな描写がたくさんあるが、そんなことは気にならないほど話が面白い。 話はどんどん移り変わるけど、無駄な表現がなくて気に留まるところは全て回収される。 全くテイストは異なるが星の王子様を読んでいるような感覚になった。学ぶことが多く、印象的なフレーズがたくさんある1冊。

    0
    投稿日: 2023.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    物語の場面の展開が多く読みづらさを感じたが、別々の軸で生きる人達が繋がった途端一気に読めた ・ 男が神の解体をしようと提案する 神だと偽り別の人間を解体する様をスケッチする 騙されたと男を絞殺する ・ 車で人を轢く 隠蔽するため轢いた人間をトランクに入れる トランクを見ると人間がバラバラになっていた 殺そうと思っていた相手に殺される予定だったと知る ・ 拳銃を拾う 犬を拾う 強盗をする 人を撃つ ・ 強盗をする 強盗の老夫婦に遭う バラバラの遺体を運ぶ人に会ったと言う話を聞く ・ 才能を評価され買われる 一緒に食事をしていた相手が狙われる 賭けに勝つ それぞれの1日を大まかに書き出してみた これが繋がるなんて物騒過ぎるが 時間軸を考えつつ、一つ一つ繋がっていくことが快感で非常におもしろい ラッシュライフ 豊潤な人生 この作品の中の豊潤の意を図るのが難しい

    2
    投稿日: 2022.12.11
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    5つの物語からなる群像劇。 仙台を舞台に、それぞれ事情を抱えた人々が織りなす人間模様を技巧的な構成で描いている。 一見関係の無さそうな事が、思わぬ形で繋がっている面白さに頁を繰る手が止まらなかった。

    10
    投稿日: 2022.12.01
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    点と点が繋がっていく感覚は、流石伊坂幸太郎だなと思わせる。 それぞれの登場人物のデリケートな心情に惹かれ、あっという間に読み切ってしまった。

    0
    投稿日: 2022.10.16
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    別々の場所で生きていた人たちの人生が、すれ違ったり、影響を与え合ったりする話、好きです。面白かった。

    0
    投稿日: 2022.10.12
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    「人生はリレーのようなもの」 この考えが何度も出てきてて、構成もまさにそれを表してる。そして「人生が何か大きいものに流されるような」そんな感覚も分かるような気がする。 地味に後味の悪さが残るミステリー! 「赤と青とエスキース」と同じような構成だったけれど、複雑さと最後の絡まっていた紐が一気に解けるような伏線回収の素晴らしさは遥かに上回っていた。 ただ人を解体するくだりがグロいのよ… ただ並行する5人の話が繋がるだけじゃなくて、この話で展開されている神様や人生や未来についての捉え方がとても好きだった。(オーデュボンでも似たようなこと言ってたけど)。 オーデュボンの祈りに出てきたカカシがまた登場して嬉しい。 オーデュボンのかかしとラッシュライフの高橋さんを重ねた、「二次元の世界で1人だけ三次元の世界が見えているのに似ている。上から見下ろしているんだから、丸見えだ。」という名探偵についての記述がすき。

    0
    投稿日: 2022.10.04
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    5つの物語がそれぞれ進んで行き、終盤で重なっていく。登場人物がたくさんいるけど、展開がおもしろくて、迷子になることもなく、最後はきちんと納得する形で終わる。スッキリ!

    0
    投稿日: 2022.09.19
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    5つの物語が繋がり、1つの話になるのは爽快で、読んでいて気持ちよかった。 エッシャーの騙し絵の様な、先頭にいるようで最後尾にいる。そんな気分になる本です。

    1
    投稿日: 2022.09.14
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    昔知人が絶賛していたので、思い出して読んでみました。仙台を舞台に、別々に進行する4人の物語が後半、一気に繋がっていくのがとても爽快です! 読み終わったとき気持ちよくなる一冊です!

    0
    投稿日: 2022.09.11
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    色んな軸で進む物語が少しずつ重なって、色んな軸に生きる登場人物たちが少しずつ関わっていくパズルみたいで痛快な、私の大好きな伊坂ワールドを存分に味わえる一冊でした。バラバラ死体とか、泥棒とか、本物の拳銃とか、フィクション要素が強いからこそのワクワク感もあるのだけど、現実世界もこうやって、色んなところで気づかないうちに色んなことが繋がって毎日が出来ているんだよなあ、と思うと、なんて「豊潤な人生」なんだろう。どうしようもなく辛いことも投げやりになってしまうことも沢山あるけど、きっとそればかりじゃないから、自分の正義は大切にしていたいです。

    0
    投稿日: 2022.08.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    達観された人生観が覗き込む、視点のスパルタラビリンス。 登場人物それぞれの視点から切り取られた生き様はまさに「ラッシュライフ」であり「イッツオールライト」。 絵に明るくないもんで思わず調べたエッシャーの「上昇と下降」。 それぞれの人生が1つの絵を基点として繋がった時、交わることのないと思っていた全てが絵の具の一色であったことに気付く。 さらにいえば登場人物のキャラクター性が抜群であるのはもちろんのこと、犬の使い方が巧妙で、キーパーソンになっているところもこの本の特徴だと個人的には感じる。 犬に心の機微を反映させて、犬がストーリーを牽引する。 いい味出してるってやつです。 ぶっ飛んでいると言ってしまえば一言で終わってしまう、どこか共感できてどこか共感できない微妙な混じり気の感情の連続は、読んでいる最中、満たされそうで惜しくも満たされず、それがストーリーへの吸引力を実現しているように思う。 視点の迷宮に迷い込み、引き込まれて彷徨っているうちに全てが繋がりあっていく感覚をたくさんの人に堪能してもらいたい。

    0
    投稿日: 2022.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この本はすごい!伊坂幸太郎はおそらく4作品目だが群を抜いて計算された物語だと思う。 はじめは様々な視点から物事が展開していくがあまりにも突拍子がなさすぎて「一体どこへ向かってるんだ」という感覚で読み進めるが、途中ふと「あれ?これに似た視点をどこかで見た気が…」となってからはもう止められない。一気読み。 あと、これは作者の個性なのかもしれないけれどちょっと理屈くさいというかカッコつける感じの言い回しと僕の相性がいいので読みやすい。 「誰だって初参加なんだ。人生にプロフェッショナルがいるわけない。(後略)」みたいなセリフも堪らない。

    5
    投稿日: 2022.08.20
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    2022.08.18読了。 間をあけながら読んでしまったのでところどころ繋がっていないけど、5つの視点に登場する多くの人物が巧妙に絡まっていくのがおもしろい。 犬と豊田さんがよい。 ちょっと、あれはどうなったのかな? と気になるところもあるけど、前向きにがんばって生きていれば「良い人生」を送れるかもなと感じられた。

    3
    投稿日: 2022.08.18
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    人生はみんな初めてでアマチュア 新人なんだからミスを恐れずプレーしてほしいですね 開き直った屁理屈と前向きで動じないキャラクター達が読者の背中を押してくれる。

    3
    投稿日: 2022.08.10
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    伊坂さんのサイコで残酷な描写は慣れてるつもりだったけど、今回の死体の解体は意味が解らないし、気分が悪くなった。読むのつらかった。

    1
    投稿日: 2022.08.01
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    狂気的なストーリーを読み進めていくのに 度々気持ちが折れそうになった… でも最後の最後に心をほんわかさせてくれてグッときた。

    0
    投稿日: 2022.07.26
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    5つの話が交錯しながら結末に向けて話が噛み合ってくる。 誰がどこで繋がるか分からない。 世間はやっぱり狭いのかも笑 人生はみんなアマチュア イッツオールライト 全てがわかった上で再読するのも面白そう。 より深く読めるような気がする。 1番良かったのは犬かな

    1
    投稿日: 2022.07.23
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    黒澤が好き 登場人物4.5人?の物語が絡まりあう (あれはあのときで…ここに繋がるのか~ふむふむ) 最後はスッキリ

    0
    投稿日: 2022.07.08
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    トリックが個人的にビビッとこなかった。 豊田さんと老犬は好き。解説見て、納得させよう。 ジョンコルトレーン「ラッシュライフ」ジャズきいた。よかった。

    0
    投稿日: 2022.06.29
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    主に四人の登場人物がそれぞれの人生を歩んでいく中、最初は個性豊かな性格の登場人物たちが、少しずれた一日を過ごしているなぁ…というか印象でしたが半分ぐらい読み進めていくとあれ??と頁を逆戻りしてしまいました。その後はもう頁をめくる手を止められなくなりました。 本当伊坂幸太郎作品好き!と思わせてくれる小説です!

    0
    投稿日: 2022.06.26
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    はい名作ね。 オーデュボンと陽気なギャングがリンクしてるのもくすぐられますね。 クロサワはもう言わずもがなでしょう 9 / 10点満点中

    0
    投稿日: 2022.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    伊坂さんの作品はハッピーエンドだと勝手に思っていたので、目に見えて救われた人が少なくてちょっとブルーな気持ち。 他の人が感想に書いてた「正直面白いとは思わなかったけど、うまい」ってのがすごくしっくり。 私も伊坂さんに信頼があるから最後まで読んだという感じ。 ゴールデンスランバー、砂漠、オーデュボンの祈りにあるような名言をもっとくれ!というわがままな気持ちが正直ずっとあった。 もう一回言うけど、これは不満じゃなくてわがまま。 高橋さんのところは、感情むき出しの場面がいっぱいあったからよかったな。他はあまり現実味がなく、遠目で見てしまった。

    0
    投稿日: 2022.05.27
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    泥棒 黒澤の初登場作品 かなり好きなキャラ 時系列がバラバラな状態で話が進み、最後にからくりが分かるとスッキリ 飛び飛びで読むと難しいので一気読みがオススメ

    1
    投稿日: 2022.05.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1ページ読み始めたら最後、読む手を止められない。あっという間に伊坂幸太郎ワールドに没入できた。 金持ち・無職、上司・部下、教祖・信者、男・女、そして泥棒。それぞれの物語が交差し合い、最後にひとつになる。伏線が多い分読み応えがあって面白かった。もっと早く読めばよかった! 伊坂シリーズに出てくる泥棒、不思議とみんな好きなんだよなぁ。老犬、かっこよかったな。

    0
    投稿日: 2022.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    騙されたい 気持ちよく、心地よく 騙されたい ようやくここで、いつもここから 失ってはいけないものは何なのか? 絶対に大切に お金では交換できないものって 一体なんなのか それを持っていられているのか 他の人から見ればどうしようもないものでも 今の 今日の自分を組み上げてくれたものは 大切に

    0
    投稿日: 2022.05.01
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    最後に話がまとまってすっきりとした後味の作品。 登場人物の人生が複雑に絡み合っているのが、面白い。 ただ、序盤から中盤までは見どころがあるわけではないから、最後に期待して我慢して読まなければ、途中で挫折してしまう気がする。 そういう作品だと分かっていれば、どんな展開だろうとワクワクしながら読める。 昨日は私が主格で、今日は私の妻が主役。 その次は別の人間が主役。そんなふうに繋がっていけば面白いと思わないか。 リレーのように続いていけばいいと思わないか? ↑ この一文が好きだった。

    3
    投稿日: 2022.04.27
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    友人の勧めで読んでみました。 登場人物が多くこんがらがってしまうため相関図を書きながら…笑 序盤中盤はあまり何が起こるのか分からず登場人物だけが増えていき一度分からなくなって読む手を止めてしまいました。 最終的にたくさん繋がって繋がってタコ足配線のようになりました

    0
    投稿日: 2022.04.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    冒頭に挿絵として使われているエッシャーの騙し絵。 読み終わった後に、なるほどそういうことかと、ものすごく納得してしまった。 『ラッシュライフ』 伊坂幸太郎 (新潮文庫) 世の中金で買えないものはないと思っている画商の「戸田」、空き巣専門の泥棒「黒澤」、ある人物を神として崇拝する「河原崎」、精神科のクリニックを経営する「京子」、リストラに遭い40社連続不採用記録を更新中の「豊田」。 それぞれの人生が入れ代わり立ち代わり語られるのだが、それぞれのパートの特徴を表した絵が付けられていて分かりやすい。 ところで、一見パラレルの形式で進んでいるように見えるそれぞれのパートは、実は同時進行ではない。 時系列が複雑に入り混じっているのだ。 一つの話の終わりが別の話の始まりになっていたり、一つの話の主人公が他の話にちょっとだけ登場したり。 まさにエッシャーの騙し絵。 しかも時間が大幅に戻ったり進んだりする。 紙に書こうかしらと何度も思ったもん。 線を五本引いて各々の事件を書き込んでいったら、前後関係が分かりやすいかもとか、登場人物相関図なんかあったらいいなとか。 あ、でも駅にいた白人女性のスケッチブックで、事件の順番はある程度分かるのかー。ふむふむ。 これって意外と、ネタばらししても物語自体の面白さには影響ないかもしれない。 ややこしすぎて、実際分かるように説明するのは不可能ですけど。 この物語は、解決という形では終わらない。 パズルのピースが嵌ってすっきり、というものではなく、どちらかと言えばクロスワードとかそっちに近い。 行きつ戻りつを繰り返しながら、だんだん形になっていくような。 ラストシーンはよかったなぁ。 “譲ってはいけないもの”が、豊田にとっては一日を共に過ごした老犬だったのだ。 「無職、結構じゃないか。そうだろう?」 このセリフにじんとした。 河原崎が、自分がしてしまったことに対して、「なんてことをしてしまったんだろう」と何度も何度も後悔するところも好感が持てて、救われた気分になったなぁ。 死体解体シーンの淡々とした冷たさとの対比のせいかもしれない。 黒澤はこれからもしたたかに生きていきそうだし。 戸田はどうだろう。 京子は、うーん…… 青山の妻が事件の真相を説明しすぎなのが、くどくてちょっと気になった。 駅前の展望台。 「何か特別な日に」と書かれた垂れ幕。 「あなたの好きな日本語を教えてください」のプラカード。 「エッシャー展」のポスター。 他人同士がすれ違うだけの駅前の風景が、そこだけぽっかりと切り取られ、物語の中心に置かれている。 違う一日を過ごしてきた人間たちが、たまたま出会い、すれ違い、また自分の人生に戻っていく。 面白いなぁ。 そうそう、佐々岡の話の中に、「オーデュボンの祈り」の伊藤が出てくるんですよ。 伊藤くんはどうやら、荻島から仙台に帰った後、額屋のバイトをしているらしい。 繋がっているって楽しい。 今回も二回読みましたけど、再読がね、また違う味わいがあって結構いいんですよ。 伊坂幸太郎は二度目が面白い。 そしてきっと、三度目も面白い。

    0
    投稿日: 2022.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初は登場人物多いし時間軸も変わりまくるしで把握するのが大変だったけれど、だんだん繋がりが見えてきて物語が絡み合ってくるのが面白い。途中でめげずに頑張って良かった。 あれ?誰だっけ?って頻繁に前の方をパラパラ読むので紙の本で助かった 死体が飛び出たりバラバラになったりするのは理由が分かってほっとしたが、黒澤の先を見通す力がすごすぎるのと高橋がなんかのか謎は残る 黒澤と高橋は他の本に登場しているらしく、恐らく随分前に読んだ記憶があるのに内容は覚えていなくて残念。また読まねば。この本の内容を覚えているうちに

    3
    投稿日: 2022.04.22
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    複数の人間の人生と運命が交錯し、たどり着く痛快なラストシーン❗学生時代に住んだ仙台の街並みを感じながら懐かしく読みました。

    0
    投稿日: 2022.04.16
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    金持ち、画家、泥棒、不倫男女、宗教団体の幹部と信者、様々な登場人物のエピソードが、やがてつながっていきます。 話の結末を知った上で、もう一回読もうと思うけど、忘れた頃に読もうかとも思う一冊

    0
    投稿日: 2022.04.15
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    エッシャーの階段の絵、バラバラ殺人事件を軸に、5つの物語が交錯しながら、繋がっていく群像劇。同じ出来事、同じ物でも見る人によって全然捉え方が違っており、面白かった。2作目にして、1作目登場した人が出てきた時は、おぉ!と思った(笑)最後全てが繋がった時は、まるでアハ体験をしてるかのようだった。高橋さんが、あくまでテレビ越しでしか現れてこないのは意外だった。・人生においては誰もが新人・未来は神様のレシピで決まる・正義とか悪だとかは、見方によって反転してしまう(今のロシアとウクライナみたい…)

    0
    投稿日: 2022.04.11
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    『重力ピエロ』、『アヒルと鴨のコインロッカー』に続き「伊坂幸太郎」作品の『ラッシュライフ』を読みました。 これまでに読んだ2つの作品とも、とても愉しく読めたんですが、扱われているテーマは重苦しいんですよね。 リアルに想像すると、とても耐えられないような事件が描かれているのですが、、、 物語として愉しく読める… そんな、独特な雰囲気や不思議な魅力に溢れている「伊坂幸太郎」作品の中毒になっている感じです。 -----story------------- 泥棒を生業とする男「黒澤」は新たなカモを物色する。 父に自殺された青年「河原崎」は神に憧れる。 女性カウンセラー「京子」は不倫相手との再婚を企む。 職を失い家族に見捨てられた男「豊田」は野良犬を拾う。 幕間には歩くバラバラ死体登場――。 並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。 不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。 巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。 ----------------------- 相変わらず、個々の扱われているテームは重苦しい、、、 特にバラバラ死体を扱うシーンはグロテスクで、具体的な映像が頭に浮かび、不快な気分になってしまいましたね。 でも、物語としては愉しく読めるんですよねぇ。 ホント、「伊坂幸太郎」作品には不思議な魅力があります。 物語は、 ①拝金主義者の画商「戸田」と、彼に振り回される新進の女性画家「志奈子」 ②空き巣に入ったら必ず盗品のメモを残して被害者の心の軽減を図る泥棒の「黒澤」 ③新興宗教の教祖にひかれている画家志望の「河原崎」と指導役の「塚本」 ④それぞれの配偶者を殺す計画を練る女性精神科医「京子」とサッカー選手の「青山」 ⑤四十社連続不採用の目にあっている失業者の「豊田」 の五つの視点で進行し、登場人物は上記の八人に加え、 ■元画商の「佐々岡」 ■新興宗教の教祖「高橋」 ■「河原崎」の亡くなった父親 ■「豊田」の拾う柴犬 等 が登場し、それぞれの人物や物語が交錯しながら、最終的にはパズルを埋めるように繋がります。 えっ!この物語が、あの物語のココに繋がっているのかぁ・・・ と意外な繋がりがわかった時には、パズルの最後のピースが見事にはまった感じで、とてもスッキリした気分になりましたね。 それぞれの物語が同時進行しているように見せかけて、実は時間軸がズレて進行していたことが、最後の最後になって理解できる構成になっていて、 読んでいる間は、まんまと、このトリックに騙されてしまいました。 本当に、それぞれの物語が時系列に繋がっているのかなぁ… という、疑問も生じましたが、「河原崎」→「黒澤」→「京子」→「豊田」の順で上手く繋がっているようですね。 不快な感覚を感じながらも愉しめる「伊坂幸太郎」作品。 他の作品も読むかどうか迷います。 ちなみに、、、 本作で泥棒として登場する「黒澤」は、『重力ピエロ』で登場する探偵の「黒澤」と同一人物のようです。 本作の中でも「探偵を副業とするのも良いのではないか」と、将来、探偵業を営むことが示唆されていました。 作品間のリンクを見つけるのも「伊坂幸太郎」作品の魅力のひとつかもしれませんね。

    0
    投稿日: 2022.04.08
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    久しぶりの伊坂幸太郎さんの作品。 あー、こんな風だったなと独特の雰囲気を思い出しました。 エッシャーの『上降と下降』が話のモチーフでした。

    1
    投稿日: 2022.03.27
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    初めはバラバラだった物語が最終的に一つにまとまっていく感じがとてもすっきりしたし、伏線回収が多くあり、物語に引き込まれた。 伊坂幸太郎さんの作品は初めて読んだけれど、他の作品も読んでみたい!

    0
    投稿日: 2022.03.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりに伊坂さんの作品を読んだ。久しぶりと言っても1.2ヶ月ぶりなだけだが。 やはり、私は伊坂さんの作品が大好きだ。 初めは何が何だか分からなくて、複数の話が同時に進んでいく。時間軸も共通性も全く分からない。 だけど読み進めていくうちに「あれ?」と思う点が一つ一つ浮かび上がってきて、最後にはパズルのピースのようにピッタリくっつく。 記憶が合致し、理解出来た時の嬉しさは伊坂さんの作品以上に感じる本は無いだろう。 大金持ちの画廊に買われた若い画家、空き巣で生計を立てる男、父親を亡くし新興宗教にハマった男、浮気相手の妻を殺そうと企てる女、無職で老犬を連れた中年の男。 私が1番好きだったのは、新興宗教にハマった男の話だった。結局、河原崎が見た背中に傷を持つ男は誰だったのだろうか。そして高橋はなぜ予知能力があったのか。誰かを崇拝する人間は、狂気的に見えるがため、とても魅力的に見える。 塚本の「胃」の話も好きだった。 この本は、スッキリした!で終われる話ではないが、ニヤつきながらいい話だなと噛み締める本だった。伊坂さんにハズレはない。 読み終わったあとに思ったのが、伊坂さんの作品には「黒澤」という名前がよく出てくる。レビューを見てみると今まで出てきた黒澤とラッシュライフに出てきた黒澤は繋がっているらしいから、再読しようと思った。

    0
    投稿日: 2022.03.17