Reader Store
獣の奏者 I闘蛇編
獣の奏者 I闘蛇編
上橋菜穂子/講談社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

484件)
4.5
245
160
33
3
1
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    たぶん読むのは人生で3回目くらいだが、上橋菜穂子作品の中でやはりダントツに面白い。精霊の守り人シリーズも傑作だが、主人公と舞台が移り変わる複雑さがないぶん読みやすい。結末を知っているとどこが悲劇の分岐だったのだろうと、想いを馳せながら読めるのも良い。

    0
    投稿日: 2025.11.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    星5じゃたりない。 大好きな友達が勧めてくれた本、とっっっっても素敵で大好きな本になりました。記憶なくして何度でも読みたい。 上橋さんの造る文章の全てが綺麗で素敵!

    1
    投稿日: 2025.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ファンタジー小説は敬遠してきたけどおすすめされて一気に4冊購入し…とりあえず1冊目読んでみた。 進めるうちに物語の世界観、エリンの成長、今後が気になり出し、文字と共に想像しながら進めることが出来た。1冊目読んだラストの自分の言葉…あ〜続きが気になる…だった。

    0
    投稿日: 2025.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あ〜おもしろ〜試しに1冊目だけ買ってみたのが悔やまれる。まとめて買えばよかった。早く続き読みたい。 エリンの可愛さと聡明さが同居するあの感じが、春の暖かさと時折吹く冬の名残の風のようでここちいい。 これからエリンはどうなっていくの〜!その内に秘めたるパワーで全部いい感じになっちゃうのかな???

    0
    投稿日: 2025.10.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    獣の奏者Ⅰ。まだ物語が始まったばかりなので全体像が見えないが着実にエリンの成長を感じました。タイトル通り獣を操って冒険すると思われる中で様々な人との出会いや別れなど、青春を感じる一冊でした。

    3
    投稿日: 2025.10.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ずっと気になっていたけどやっと読み始めた。 何冊にも渡ってるやつ同時進行で読み始めてしまったけど、、 ファンタジーだけど、世界観に入り込みやすくて、読みやすくて続きが気になる! エリンがどう考えるのか、どう成長していくのか、早く次も読みたい

    0
    投稿日: 2025.10.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    王獣と闘蛇という神秘的な生き物が象徴的に登場し、彼らの力がそれぞれ政治的に利用されているリョザ新王国内で何やら暗躍する陰謀。唐突に始まる悲劇から、獣ノ医術師を目指す主人公エリンが、その陰謀の渦中に少しずつ足を踏み入れていく… 描写が瑞々しく、絵が思い浮かぶような文章と、話しのテンポの良さにあっという間に世界観に入ってしまった。

    0
    投稿日: 2025.10.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    アニメにもなった超有名ファンタジーを今更手に取る笑 魔法だのドラゴンだのが出るキラキラド派手なファンタジーもいいけどこういう落ち着いた自然豊かな世界観のファンタジーの方が好き。 エリンの母ソヨンが処刑されてしまうということ以外知らないからこれから始まる冒険が楽しみで読みながら心踊る✨ 1巻ではいよいよ学校に入ったけど、ジョウンとの別れが寂しいなぁ……もう少しジョウンと蜂飼いしながら自然について学んでいき、絆を深めていくシーンが欲しかったし何ならずっと一緒にいて欲しかったけどそれじゃお話にならないもんね…仕方ない(;_;) 続きが楽しみ!

    2
    投稿日: 2025.08.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    霧の民の血をひくエリンの数奇な運命。世界観に引込まれる。闘蛇の裁き,母が命をかけ禁忌術でエリンを救う場面が感動的。蜂飼いの移動先,王獣との出会いが転機となり,王獣の医術師を目指す。今後の展開が楽しみ。

    15
    投稿日: 2025.06.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ファンタジー普段読まないですが、想像力が掻き立てられて気が付けば、いつの間にかエリンの視点に!エリンの人生のお話しなのかな。いくつか残る謎はどうなるのか?IIも楽しみです。

    4
    投稿日: 2025.05.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ぐんぐん引き込まれる本だった。 気になってはいたけどずっと読めていなくてもっと早く読まなかったことを後悔した。 きっと小さい頃に出会っていたら一生手放せない本として何十回も読んでいたと思う。 全部が良すぎてここがよかった、と抜粋して伝えることができない。

    0
    投稿日: 2025.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    凄く綺麗で分かりやすい日本語。特にエリンがジョウンに蜜蜂に対する疑問をぶつけるくだりの文章は圧巻。子供にも分かる平易な言葉なのに話している内容は非常に高度で、そこは下手な遠慮はなく良い意味で子供にも容赦はしないです。

    0
    投稿日: 2025.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    さすがみんなが絶賛するだけある。 ファンタジー溢れる内容で、物語に吸い込まれる感覚が心地いい。続きが気になる。

    10
    投稿日: 2025.04.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    西大路→大阪、京都→新杉田の時間消費に使用。 面白いと薦められて読んだものの、面白い。 懸念していた登場人物の多さも気にならず。 気になったのは、 ユーヤンは何故関西弁なのか。 何故だか、パーマン4号のパーヤンが頭をよぎった。 王獣偏も楽しみだ。

    1
    投稿日: 2025.04.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『獣の奏者 1 闘蛇編』:上橋菜穂子の世界に引き込まれて 忙しい日々の中で、ようやく手に取った『獣の奏者 1 闘蛇編』。一度読み始めると、その世界にすっかり引き込まれてしまいました。上橋菜穂子さんの筆致は、どこまでも美しく、そして鋭く、読者を飽きさせません。物語が進むたびに心が動かされ、次第にその世界観が現実のものとして感じられるようになりました。 独特な世界観と舞台設定 『獣の奏者』の舞台は、自然と人間、そして“獣”が織りなす関係性を描いた幻想的な世界です。特に、「闘蛇」という巨大な蛇を飼いならすという文化が登場する点がユニークで、非常に強烈な印象を受けました。闘蛇の飼育方法やその運命に対する村人たちの意識が、物語を通して大きなテーマとなり、単なるファンタジー小説にとどまらず、生命の尊厳や人間の営みを問いかけてきます。 本作の主人公であるエリンは、幼いころから獣との絆を深めてきた少女で、彼女がどのようにして獣の世界と人間の世界の狭間で成長していくのかが物語の中心となっています。彼女の強さと優しさが、物語の中で何度も試され、読者を引き込んでいきます。特に、エリンと獣との間に生まれる深い絆が心に残ります。 また、世界観における「闘蛇」という存在が示すものが非常に象徴的です。闘蛇は単なる動物ではなく、権力や支配の象徴でもあります。これが物語全体における「力」の概念を深く掘り下げることになり、エリンの成長と合わせて物語が進行していきます。この視点を通じて、ファンタジーというジャンルが現実社会に対する深いメッセージを発信していることを強く感じます。 時代背景と現代の問題 『獣の奏者』の舞台設定は、一見すると異世界のように感じられますが、作中で描かれる問題は現代にも通じるものがあります。特に、自然と人間との関係性や、生命の扱い方に関するテーマが印象的です。闘蛇を飼いならすためには、力が必要であり、その力をどのように使うか、また、その力が人々に与える影響について深く考えさせられます。 現代社会でも、私たちは日々自然と共に生きていると感じながらも、その関係が希薄になってきているように思います。環境問題や動物福祉の問題など、自然との調和をどのように実現していくべきかという問いに対し、本作は強烈な示唆を投げかけています。特に、「力」というものがいかにして「支配」に変わり、そしてそれがどのように「命」に対する責任へとつながるのかというテーマは、現代における私たちの生き方を反映しているように思えてなりません。 登場人物の深み 本作では、エリンという主人公をはじめ、数多くの魅力的な登場人物が登場します。彼女を支える仲間たちや、時には敵となる者たちのそれぞれが持つ内面に深みがあり、一筋縄ではいかない人間ドラマが繰り広げられます。エリンが直面する困難は、単なる冒険譚にとどまらず、彼女の内面的な成長を描いたものでもあり、読者は彼女と一緒に成長を感じながら物語を追いかけることができます。 特に印象的なのは、エリンの母親であるイルサの存在です。彼女の生き様やエリンに対する愛情が、物語の根幹を支える重要な要素となっており、母子の絆が一層物語を深くしています。イルサのような強い女性キャラクターが登場することで、物語に一層のリアリティと感情的な厚みが加わっているのです。 最後に 『獣の奏者 1 闘蛇編』は、上橋菜穂子の才能が光る作品であり、その美しい世界観と深いテーマ性に心を奪われること間違いなしです。幻想的な要素と現実的な問題が巧みに絡み合い、読者に多くの気づきを与えてくれます。ファンタジーという枠にとどまらず、人間の本質や自然との調和についても考えさせられる作品です。第2巻への期待が高まるばかりです。 ファンタジーが好きな方にはぜひ読んでほしい一冊です。

    2
    投稿日: 2025.03.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白い!読みやすい! 上橋先生の本は小学生ぶりに読んだけど、改めて読むと読みやすいなあって感じた。 国の政治の話とかしてるし、ファンタジーで設定の話とかしてるから高学年くらいの子じゃないと難しいかもしれないけど子供が読んでもなんとなくわかるだろうし幼いエリン視点から描かれているのも良かった。 幼いエリンにはよく分からない感情もありのままに描かれていて、誰もが日常でそういった感情を抱く瞬間などがあるから共感できるんじゃないかなと思った。 サラサラと読めて続きが楽しみ。

    1
    投稿日: 2025.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私の読書人生はこの本から始まった お母さんとのお別れシーン、ジョウンとの出会い、リランとの邂逅など物語の根幹をなす出来事がたくさん起こる闘蛇編、残酷だが最高に面白い

    3
    投稿日: 2025.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    普段ファンタジーを読まないので、情景描写が多く読むのに疲れてしまったが、後半からワクワクする展開になっていき、次が読みたくなった。

    1
    投稿日: 2025.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    母親が闘蛇を死なせてしまい処刑された事から物語が始まる。村を出たエリンは命の恩人である蜂飼いのジョウンと出会い、蜂について沢山の事を学ぶ。そして夏のある日野生の王獣との出会いがきっかけで獣の医術者になる為、学院で学ぶ事となった。幼獣のリランとエリンの関係が今後どうなるか続きがとても気になる内容で最後終わってしまった。王獣編がとても楽しみ。

    2
    投稿日: 2025.02.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    上橋さん読み返しの一環。 他の上橋さんの作品を読み返した時と同様に、ほとんど内容を覚えていないことが分かった。好きな作品の内容は忘れない方だと思っていたのだけど。 自分にとって上橋さんの作品は、作品を読むことで自分自身に没入していくことのできる稀有な力があると感じる。ハルキニストにとっての春樹作品のように。 人それぞれ、相性があるのだろう。 王獣編は一晩で読み終えた。多少、翌日に影響が出たけれど笑

    2
    投稿日: 2025.01.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まさかのいい所で終わってしまった。 続きものだとは知らず… ファンタジーが苦手な人はポケモンかファンタスティックビーストを想像すると読みやすいと思う。家族や仲間と同じように、王獣と人間は心を交わす事ができるのか。主人公エリンがどう成長して行くかこれから楽しみ。 さて近々続きを買いに行こう。

    1
    投稿日: 2025.01.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    まだ評価をするに値する段階ではない、起承転結の『起』しか起こらない本だった。ただ、そう言って甘く見るのは筋違い。綿密に練られたであろう世界観は、見るものを容易く引き込んでいく。やはり、作者さんは国の陰謀に巻き込まれる系の話が上手い人だと思う。 ジョウンが…いい人でめっちゃほっこりした!

    2
    投稿日: 2025.01.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何回目かの読了。 闘蛇の医師だった母との悲しい別れから、真王領でジョウンおじさんに拾われて王獣と出会うまでに、好奇心と頭の回転の良さで大人をびっくりさせて成長するエリンが好きなんだよなー。

    1
    投稿日: 2024.12.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     大好きなシリーズ。  エリンとリランの成長に、絆に、物語に、のめり込んだ。  人と動物。言葉以外のなにかを介して繋がる絆だからこそ、奇跡みたいな温かさの中に危うさを感じて、大事に、大事に、読み進めたくなる。  エリンもリランも、大好きになった。二人の表情や行動が訴えてくる、言葉で表す以上の信頼に何度も震えた。格好良くて、やさしくて、温かい。  文章も、読みやすい上に表現が鮮やか。  行ったことも見たこともないのに、空を飛んで切る王獣の迫力も、日本ともどこの国ともつかない広大で過酷な世界の景色も、読み終えて時間が経った今でも鮮明に思い出せる。  ファンタジーだけど無理な窮屈さなんて無く「この世界は、この世界。ここでエリンたちが生きてるんだ」とリアリティと架空の生き物が共にある美しい世界観を、すんと受け入れさせてくれるのは、他でもなく上橋さんの丁寧な文章、表現の力。  物語も、キャラクターも、世界観も、文章も、文句無しに魅力的。  何度でも読みたい。会いたい、飛びたい    

    2
    投稿日: 2024.12.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アニメと違って、母ソヨンの処刑の前日から物語は始まる。アニメ観ていなかったらソヨンにはあまり感情移入できなかっただろうなぁ。それぐらい、あっさり。 ジョウンに育てられた4年間は何とも牧歌的でじーんときた。 独特の世界で引き込まれるけど、もっと長く描いて欲しかったかな。あっさりしすぎていてもったいない。 2011/5/20

    1
    投稿日: 2024.12.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本を読んでいるのに緑の風を感じるよう。 とにかく読みやすい。 実は昔、NHKでやっていた「獣の奏者エリン」のアニメを見ていたので、小説も読んでみたいと思っていた。 日頃、ホラーやサイコな怖い小説ばかり読んでいて、夢見が悪いのでたまにはファンタジーをと読み始めた。 アニメを見ていたことが逆に仇となり、文字で紡がれるエリンや、この世界に出てくる生き物の造形を、頭の中で自分で描きたかったなぁと、アニメを見たことを少し後悔した。 それくらいこの不思議な世界にどっぷりと浸かれる。いや、浸かりたい自分がいる。 情景を表す柔らかい文章がやや多めだが、サラサラするする読めるのでガンガン読み進められる。 すでに全巻揃えてあるのでどっぷりファンタジーに浸かろうと思う。

    1
    投稿日: 2024.10.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    夢中で読み漁ったのが懐かしい。情景がありありと目に浮かぶ繊細な文体。映画を見てるようで、数年前に読んだのにまだ鮮明に輪郭を保って覚えてる。

    1
    投稿日: 2024.09.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    友人から誕生日プレゼントでもらって取っておいた本。 闘蛇を操る母を見て育ったエリンだったが、母の壮絶な死を目にし、逃げた先で出会ったのは王獣という美しいケモノだった。 久しぶりのファンタジーで、夢中になって読んだ。聡いエリンの成長が楽しみだ。 早速続きを購入した。

    1
    投稿日: 2024.08.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

     子供の頃からずっと読んできた作品。本棚を片付けたら、獣の奏者が出てきて、久々に読んでみた。  やはり、上橋菜穂子先生の作品は描写が美しい。例えば、「湖畔にすくっと立つサロウの大樹が、満開の時を迎えていた。湖に張り出した枝にびっしりと咲いている白い綿毛のような花が、朝の光を浴びて、ちらちらと輝いている」。自分の目の前に大樹が聳え立つ湖があって、白い花が光り輝いているように感じられる。自分が獣の奏者の世界に入り込んだような感覚になる。  大人になってから読むと、子供の頃とは違う目線で物語を見ていた。子供の頃はエリンに感情移入をして、母と別れる辛さを思い涙していた。しかし、今はソヨンが骨に刻むように守ってきた戒律を娘のために破ることに涙した。  風景の描写が見事で、人が社会で懸命に生きる様子が伝わった。  

    1
    投稿日: 2024.08.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まずは1の闘蛇編読完しましたが早く2にいきたい気にさせられてます、いわゆる『ワクワク感』でいっぱいになりますネ! そんな作品です。

    5
    投稿日: 2024.07.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ファンタジー(小説・映画・アニメ等々)は大量に作られているが、基本的なところで似通っているものも多い。 中世ヨーロッパのイメージ、北欧神話、指輪物語などからプロットやキャラクターのイメージを借りているものも多い。 しかし、この物語は過去のものから離れてオリジナリティが高い佳作である。 これは著者が文化人類学者であることも大きく影響しているのだろう。フィールドワークにて、現地の人々から口承で伝わっている様々なことを聞き出す仕事。 それにしても、この物語の主人公エリンの魅力はどうだろう。最初は母親のもとで庇護される存在だったが次第に成長し、聡明で真の強いまっすぐな女性に変わっていく。 エリンの周りの人々も魅力的だ。 ソヨン ジョウン エサル

    1
    投稿日: 2024.07.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    林士平(SPY×FAMILY、チェンソーマンの編集者)が紹介。編集されている漫画に好きなものが多い。面白いと思うものが近いのか?と勝手な親近感。そんな親近感のある人が紹介する本。世界観と終わり方は著者の『鹿の王』に似ていた。 以下、ネタバレ。お気に入りの箇所。 「人は、獣は、この世に満ちるあらゆる生き物は、ほかの生き物を信じることができない。心のどこかに、常に、ほかの生き物に対する恐怖を抱えている。だから、己の生を消されぬよう、ほかの生き物を抑えるために様々な工夫を凝らし、様々な拘束の手段を生みだしてきたのだ。武力で、法で、戒律で、」

    1
    投稿日: 2024.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    戦争に利用されるため育てられる「闘蛇」の世話をする闘蛇集の村に生まれたエリンは、「獣ノ医術師」である母ソヨンのもと女手一つで育てられる。エリンは、幼い頃から獣に触れ、母から獣との関わり方を教わり、賢い少女であった。しかし、先陣を切る最強の闘蛇「牙」を死なせてしまったソヨンは処刑され、孤独の身となったエリンは、蜂飼いのジョウンに拾われる。 「わたしは、わたしのやり方で、観察したいのです。そうさせていただけませんか」 エリンは、自分を育ててくれたジョウンの下を離れ、母と同じ「獣ノ医術師」を目指すことになる。そうして、異国の地で「王獣」と呼ばれる鳥に似た獣を世話することになったときに、「わたしのやり方」で観察することを教導師長に申し出る。 物語を通して、エリンは、誰かに教わるよりも、自ら「見る」ことで多くのことを学ぶ。虫を、植物を、獣をただ見続けて、小さな変化を記憶し、なぜと問う。エリンの「やり方」は、予備知識も先入観も何も持たずに、純粋に見て、考えることで、他の誰も気がつかないことに気がつく。 エリンの目を通して見える世界には、ただ、いつもと違う、ということだけがある。その目は、動植物たちだけでなく、人に対しても向けられる。読み手は、そのエリンの目を通して出来事を見ることで、同じようにどうしてなのだろうかと考えさせられる。 エリンの「やり方」には、人が、何もないところから、何かの意味を見つける、最も原始的な方法があると思う。エリンの気付きを見ていると、自分も、こんな風に身の回りの風景を見てみたいなと思う。 物語はまだまだ長い。続きが気になる。とても良質なファンタジー。

    2
    投稿日: 2024.05.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    エリンが剣を加えてお母さんを助けようと飛び込むシーンは、逞しいというより勇敢だなと思った。 また読みなおしたい。

    1
    投稿日: 2024.05.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    早く先が知りたい、と急いで読んでしまいたくなる展開、想像を掻き立てられる世界観で、読書の楽しみを再確認した。ただ、学校が舞台になると途端、道徳的、教訓めいた感じになって少し気持ちが萎えた。つくづく学校モノが苦手である。

    1
    投稿日: 2024.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み始めたら止まらなくなった。いつかまた読み直したら新たな発見があると思う。田舎で馬でも育てたくなる

    0
    投稿日: 2024.05.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    幼い頃にNHKの教育アニメで見てた作品。 上橋菜穂子の世界に憧れた作品でした。 心が傷ついてしまったエリンと蜂飼いのジョウンとの出会い。すいすい読めました。

    0
    投稿日: 2024.03.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小学生の時に見たアニメの朧げな記憶と共に読了。エリンのまっすぐで健やかな動物への愛情、お母さんへの憧れと尊敬、ジョウンさんや先生達の素敵な気遣いと愛情…全てが尊かった。 (メモ)2巻目も216ページまで読んだ。

    1
    投稿日: 2024.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    エリンの波瀾万丈な人生を追体験するような気分で読めます。何があっても最後は前を向くエリンの信念に心を打たれます。

    1
    投稿日: 2024.02.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一貫して、獣はそして人はどう在るべきか、一つの考え方を示してくれる。そのメッセージを、これ程魅力的なストーリーに乗せられる作者にただ脱帽です。

    0
    投稿日: 2024.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『守り人』シリーズよりも面白い訳がないと高を括っていた傑作長編ファンタジー第1巻。 数ページ読むと、自分もエリン達の世界にいるような錯覚を覚える完成された世界観は、まさしく大人向けのファンタジーだと確信します❗ エリンが苦難に立ち向かっていく姿は、何だかファンタジー版おしんと言ったところでしょうか?物語はまだまだ序章という感じですが、先の展開が非常に気になるオススメの一冊です♫

    12
    投稿日: 2024.01.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    すばらしい!ほんとにすばらしい!この方に出会えて、本当に良かったと思います!!細やかな描写や奥の深い接点いたるところに感動が詰まっています。この物語の世界観がとても好き。綺麗。この一言に尽きます。

    1
    投稿日: 2023.11.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    全四巻、読み終えた。 残酷で、けどとても美しい世界を、エリンやその周りの人々の視点で見ることができた。 感情移入をしすぎて読み終えるのが悲しかったけど、とても綺麗な終わり方だった。 上橋菜穂子さんの描き出す世界が大好き

    0
    投稿日: 2023.09.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     昨年の教員コラムで、U先生が推薦しておられた上橋菜穂子作品のひとつ。主役はエリンという女性。霧の民種族の母親は聡明で強く、リョザ神国王も女系。闘蛇や王獣という、恐ろしい獣も登場する。謎の多い王獣は、時にモフモフで愛らしい。  「I闘蛇編」「 II王獣編」で一旦話は完結するが、京都市図書館で予約して「III探求編」「IV完結編」と、2週間で一気に読んだ。ティーンズ向けとはいえ、政治や生物の生態、教育や医療、遺伝、音響工学など、話は自在にふくらむ。  エリンはずっと探求し続ける。「人は群れで生きる獣だ。群れをつくっているひとりひとりが、自分が何をしているのかを知り、考えない限り、大きな変化は生まれない」 記録を残すこと、真実を知ること、考え続ける事の重要性は、現代に生きる我々も同じ。まだ「V外伝 刹那」も残っている。読みたい本があるのは、幸せすぎる。

    1
    投稿日: 2023.08.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    昔アニメで見たのを思い出して購入。 話は朧気にしか覚えていなくて「ああこんな話だったのか」と初めての物語に触れたような気分になった 14年前の私が覚えていたのは母が殺されるシーンくらいでエリンの苦しみや痛みを全く分かっていなかった 決して痛みを忘れることはなく、しかし強く聡くあるエリンがとても良かった 当時私より一つ年上でずっと大人に見えたエリンは大人になってから読むとまた違った味わいがあった 子どもらしさがあまりない少し可愛げのない子に見えたが、終盤の自我、自分のやりたいことを貫こうとする姿はやっぱりまだ子どもの部分とエリンの真っ直ぐさが見えた。 続きもしっかり読んでエリンの成長を見届けたい

    0
    投稿日: 2023.07.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    守人シリーズがまだ途中だけど、図書館に守人続きがなく、別の作品を読んでみることのしました。 守人シリーズとはまた別の、本当によくできたファンタジー。 守人シリーズより面白いかも。

    0
    投稿日: 2023.07.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    場面の移り変わりの描写にどきどきさせられる。 エリンとリランの出逢い、物語りがどう続いていくのか、胸が高鳴る。

    1
    投稿日: 2023.06.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公の少女が、暮らす故郷の村から逃れ、その先で出会った人に育てられるなか、新たな目的に目覚めていきます。故郷から逃れるときに母と別れてしまい、しかもその生死も絶望的という状況、そしてそれを行ったのが故郷の親族ともいえる人々であったこと、そういった特殊な背景を持つことになった少女エリン。そんなエリンを救った蜂飼いのジョウン。山奥で蜂を飼うという暮らしによって、人ともあまり交わらず、動物と暮らす日々により、エリンは生き物に対する興味を伸ばしていきます。それを父親のようにジョウンは育て、見守っていきます。幼くして悲惨な過去を背負ってしまった少女が、それを癒し、苦難にも立ち向かえるものに目覚めていく物語にわくわくしながら読ませていただきました。

    2
    投稿日: 2023.05.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本のファンタジーといえば、上橋菜穂子氏は外せない。そんなことを聞きながらまだ作品を読んだことはなく。 気になっていたので、こちらを購入しました。 独特な表現。文字を追っているのに、ずっと映画を見ているようで、何が起きるのか、緊張とドキドキが続く。 主人公のエリンは壮絶な経験をし、死と向き合う。 でも持ち前の溢れ出る探究心が、エリンの生きる標となり、その後の彼女の支えにもなっていく。 素直で逞しいけれど、繊細。 王獣とどうなるのか、早く次巻が読みたい。

    2
    投稿日: 2023.05.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    幼くして母と引き離されてしまったエリン。 幸運にも死にかけているエリンを発見し、救ってくれたジョウン。 そして、王獣との出会い。 獣の奏者シリーズとは幼少期にアニメを通じて出会いました。アニメは最終話まで何度か視聴し、小説の方も確か青い鳥文庫の物を読んだ記憶がありますが再び読みたくなったのでこちらを手に取りました。 1巻はジョウンとエリンの生活が多く描かれていて、辛い思いをしたエリンがまた笑顔を取り戻し、エリンらしく生きる選択をする様子は読んでて応援したくなりました。 また、ジョウンとエリンのお互いを尊敬している関係性がすごく好きで、幼少時代の山での平穏な暮らしがずっと続けばいいのにと思わざるを得ませんでした。現実はそう甘くなく、ジョウンの老いにより別の暮らしへの決断をすることに。 カザルム学者での出会いはエリンにとってかけがえのないものになるでしょう。大まかな内容は知っていますが再び続きを読むのがとても楽しみです。

    0
    投稿日: 2023.05.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    守り人シリーズの時もそうだったけど、壮大な大河ドラマの第1話に出会ったような感じ・・・。 闘蛇や王獣という現実離れしていた獣の存在もあり、その不思議な世界を想像しながら、主人公エリンや彼女を取り巻く人々、そして何よりも上原さんが描く彼女の優しい心根の表現にグッと惹かれてる。次の「王獣編」の裏表紙には、エリンが王獣と心を通わせある術を見出し、王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく・・・とある。 読まないわけにはいかない・・・。(o^^o)v

    0
    投稿日: 2023.04.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    続きがとても楽しみ!! 【お気に入りのフレーズ】 ・蜜蜂は、針を抜かれると死ぬ。小さな虫だが、ジョウンにとっては、一匹一匹がかけがえのない大切な宝物だった。かわいそうだが、ゆるしてもらうしかない。 「宝物」という言葉がいいなと思った。私も身近なこと、もの、存在を「宝物」だと思える感性を持っていきたい。

    3
    投稿日: 2023.04.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    中学生の頃良く文庫本の小説を読んでいたのですが、社会人になりなかなか自分に合う本が見つかりませんでした。 社会人以降初めて、本の世界にダイブ出来るような先が気になる本でした。 主人公エリンの丁寧な心理描写や読んでいて世界を想像できる情景描写は心地よさがありました。 次巻をすぐ読みたいのですが、物語の終わりが近づいてしまうので、別の本を挟んでからまた獣の奏者の世界に戻りたいと思います。

    2
    投稿日: 2023.03.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    7年ほど前にNHKで放送されていたアニメ「獣の奏者エリン」の原作本である。 私はこのアニメを知らなかったのだが、Ayanariyaのレパートリーとして、このテーマソングをやろうという事になった。 ならば読んでおかなきゃと。 全5冊からなる長編ファンタジー小説の、これは1冊目。 私はファンタジー系の小説はあまり読まないのだが、これは面白い。 2冊目以降も期待大だ。 で、テーマソングはNHKがスキマスイッチに依頼し作詞作曲している。 題名は「雫」。 なかなか感動的な曲です。

    2
    投稿日: 2023.03.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    子供の頃買ってもらった世界文庫集50巻を夢中になって読んだのが私の本好きの始まり。一冊一冊面白くて本の世界に浸った。何十年も経ってその頃の気持ちを思い出す様に最後まで一気に読んだ。闘蛇と王獣が住む世界観の深さ、主人公エリンが誰にも替えられない使命と一人の女性としての人生の間で苦悩し葛藤する姿は胸が熱くなる。是非外伝まで全冊読んでほしい。

    1
    投稿日: 2023.03.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    めっちゃ面白かった! 闘蛇を全滅させた責任を負わせられ、闘蛇に食い殺されるという母を追ってきた主人公の少女エリンを救うため、母は禁断の指笛で闘蛇の一頭を制御し、自らの命と引き換えに娘の命を守るところから物語は始まります。 そのエリンを助けて育てたのが、蜂飼いのジョウン。このおじいさんが素敵。 動物に対する観察の仕方などから獣ノ医師になることを勧め、無事入学。そこでの弱りきった王獣との出会いから、エリンが獣ノ医師を目指す学友たちと共に成長していきます。 今まで読んできた上橋作品の中でも一番好きかも! 続きが楽しみ。オススメです!

    25
    投稿日: 2023.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み進めれば読み進めるほどワクワクして、どんどん続きを読みたくなる本だった。 Kindleでシリーズ5冊合本版を登録したので、全作読みたいと思えた!

    1
    投稿日: 2023.01.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久しぶりの上橋菜穂子さん。本屋でも良く見るシリーズなので気になって手に取った。 読み始める前、登場人物一覧のファンタジー特有の難しいカタカナ名にちょっと怯みそうになったけど、読み始めたら全然そんなこと気にならずに没頭してしまった。 10歳で目の前で母親を亡くした少女の冒険譚。これから色んなことが始まるというワクワクが詰まった一冊。 不思議な生き物の登場や、どうやらエリンは特別な才を持った少女のようだと分かったり、リョザ神王国に怪しい影の存在を感じたり…続きが楽しみになった。

    7
    投稿日: 2023.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白く、続きがとても気になる1冊だった! アニメを先に見ていたが、それでも風景や登場人物の気持ちを想像しながら楽しく読み進めていくことができた。 読むのが辛くなる部分も多かった作品なので読み終わるのに時間がかかったが、雰囲気がとても好きなで、自分もいろんなことを感じていろんなことをやってみようと思わせてくれた物語。

    1
    投稿日: 2023.01.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    始まりは、ある村で母と二人で暮らす少女エリンが、とある事件をきっかけに母を処刑されてしまうが、既の所で母によってなんとか一命取り留める所からスタート。その後エリンは、母の職業であった獣ノ医術師になることを目指して苦難に立ち向かっていく物語。 お話のキーとなるのは、硬い鱗をもつ龍のような闘蛇と美しい体毛を持ちながら闘蛇の硬い鱗も噛み切ってしまうほどの王獣と呼ばれる架空の生き物。彼らに並々ならぬ興味を抱くエリンはとても聡明であることが伝わってきて、なんとも応援したくなる主人公。 作者が描くファンタジー世界に吸い込まれ、とてもワクワクした気持ちにさせてくれながらも、暖かさを感じるお話です。

    1
    投稿日: 2023.01.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高校生の時に読んで好きになって以来、ずっと家に置いてあって、今回また読んでみることにした。 エリンが母に闘蛇衆の村から逃してもらい、蜂飼いのジョウンおじさんに育てられ、カザルムの入舎の試しを経て、リランの世話を任されるまで。 ——この世に生きるものが、なぜ、このように在るのかを、知りたいのです。

    1
    投稿日: 2022.11.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ジョウンの優しさとあたたかさ、懐の深さに心があたたかくなり、涙が出そうになった。 昔にこの本を読んでいて、好きだったという記憶があり、また読んでみたのだが、エリンにを応援する気持ちと周りであたたかく接してくれる人々に心が安らいで、やはりこの物語が好きなことを確信した。 守り人シリーズのバルサの時もそうだったが、上橋菜穂子さんは何と過酷な運命を主人公に背負わせるのだろうと思った。だけど、芯の強い主人公たちの姿に力をもらえる自分がいて、本当に物語にひき込んで行く上橋菜穂子さんのすごさに嘆息する。

    1
    投稿日: 2022.10.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    Audibleで、通勤や家事中に。 聞きやすく、面白かった。 ファンタジー久しぶりに読む(聴き)ました。

    5
    投稿日: 2022.10.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ファンタジー小説はあまり読んだことがなく、外伝含めて5部構成という長さに少し敬遠をしていましたが、 上橋菜穂子さんの「物語ること、生きること」を読んだことで、このような経緯を辿って来られた方がどのような小説を書いているのだろう、と興味が湧き手にとってみることにしました。 (本来は順番が逆なのかもしれません。) 読み始めてみると、世界観やその時の情景がありありと伝わってくる細かい描写に引き込まれ、あっという間に5部を読み終えてしまいました。 各登場人物の心情もそれぞれリアルに表現されており、感情移入できる場面が多かったのも、先に先に読み進めたくなる要素の一つだったように感じます。 上橋菜穂子さんの作品をまた手に取ってみたくなりました。

    1
    投稿日: 2022.10.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久しぶりのファンタジー。一度読んでみたかったのですが、思った以上に面白い作品でした。老若男女が楽しめる作品だと思います。 「闘蛇編」は母とエリンの関係、生い立ち、命を助けてもらったジョウンとエリンの生活と成長が描かれています。色々な民族も出てくるので、それぞれの民族文化や生活スタイル、自然との共存について描かれていて興味深い部分もありました。 闘蛇についてはエリンの母を通して描かれていますが、なかなか面白い生き物のようです。エリンがこれからかかわっていく王獣がどんなものか気になります。

    8
    投稿日: 2022.09.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    少し悲しかったり怖い部分もあるけれど、ハラハラドキドキして面白い! 主人公が感じたり、見てみたり、考えたりしたことを元に成長していくところを描いた美しい物語!!! ぜひ、獣の奏者の世界へ飛び込んで欲しい!!!

    1
    投稿日: 2022.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やっぱり、面白い。 期待通りです。 上橋先生のファンタジーってファンタジーすぎなくて読んでて違和感ない。なんというか、一人一人の登場人物が地に足ついて存在しているので感情移入できる。 エリンの壮絶な幼少期から王獣に心を寄せていく流れ、国同士の微妙な国交関係、読んでいてん?よくわからん、といったことがないのでどんどんのめり込める。 やっぱり買って良かった!次巻も楽しみ。

    6
    投稿日: 2022.08.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    守り人シリーズよりは低年齢向けかと。 一人の少女の成長の記録。ありがちな展開ながらテンポのよい文章で導入としてはまずまずの出来。

    0
    投稿日: 2022.08.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    王国の矛盾を背負い、兵器として育成される凶暴な蛇――闘蛇。 各界で話題騒然!傑作ファンタジー巨編、ついに文庫化。 リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。 母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが――。 苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける!

    1
    投稿日: 2022.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    不思議な生物たちとエリンの物語。良質なファンタジー。 続きが気になってどんどん読んでしまって、あっという間に闘蛇編は終了。エリンの生物に対する底なしの探究心はすごい。 言い伝えや掟には何かしら理由がある。傷ついた王獣リランと今後どうなっていくのか。エリンが"霧の民"の掟の秘密に気づくのはきっと母の大罪の理由を知ってしまう時。続きが気になる。

    6
    投稿日: 2022.07.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まだ世界観とキャラクターの説明まで、多分ストーリーは大きく動いていないと思うけど、とてもスケールの大きな物語のような期待を抱かせる 情景描写が分かりやすく、ストーリーもとても読みやすい 続きが楽しみ

    2
    投稿日: 2022.07.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     日本ファンタジー界の金字塔「獣の奏者」の第一巻である。  冒頭である事件が起こり、主人公エリンの運命は一変する。その後、出会いに恵まれたエリンが才能を開花させていく穏やかな展開を経て、いよいよ聖なる謎多き獣「王獣」が登場する。緩急織り交ぜたストーリーが楽しめる。  また、各場面が丁寧に描かれているのも素晴らしい。特に心打たれたのは、エリンとユーヤンの「霧の民」をめぐる会話。評者はもうおじさんだが、この少女たちの会話に感動して泣きそうになった。  ちなみに、本作はエリンが傷ついた王獣リランを救うヒントを掴んだ「いいところ」で終る。ここで読むのをやめるのは無理だと思った方が良い。

    5
    投稿日: 2022.07.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    時間を忘れて物語の世界に入り込んでいた。数奇な運命のもとに生まれたエリン。エリンの心の動きや、ファンタジックな獣たちの描写が、想像力を掻き立てる。

    3
    投稿日: 2022.07.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    過去にアニメ視聴済み。 知ってはいても、母が身を呈して子を守るシーンはやはり泣ける。その後、時折母を思い出して泣くエリンに共感して辛い。 しかし、単に糞の掃除をするよう命じられていた中で、糞の観察も自主的に行っていて、意欲が凄くて、私も実生活で見習わないといけないなと思った。

    0
    投稿日: 2022.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ーこの世に生きるものが、なぜ、このように在るのかを、知りたいのです。 …人は、彼ら(獣)について、ありとあらゆることを、学びつづけなければならない。 わたしもこんな感性と探究心を持ちたかった。エリンがとても羨ましい。

    1
    投稿日: 2022.05.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1と2が特に純粋に物語を楽しむことができた。 ⠀ ファンタジーといえ、どこの世界のどこかに実在するような登場人物に親近感をおぼえた。 魔法動物のようなものが好きな人は きっと主人公の置かれる環境に心惹かれるはず。

    0
    投稿日: 2022.05.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公エリンは、闘蛇衆(巨大トカゲを飼い操る集団)の村で育った少女。今は亡き闘蛇衆頭領の息子と、謎が多く世間から気味悪がられる霧の民の母ソヨンから生まれ、獣ノ医術師として活躍する母親の姿に憧れを抱いていた。 しかしある日、神聖な闘蛇を死なせた罪により、母ソヨンは処刑されることに。母を助けに行ったエリンであったが、一緒に闘蛇に囲まれ死地に立たされ、母の手によって結局エリンだけが逃げ延びる。 流れ着いた先で、蜂飼いのジョウンという老夫に救われ、生活を共にする中でしだいに心を開いていく。エリンは、物知りで優しいジョウンとの生活が気に入っていたが、離れなくてはならない状況になり、ジョウンの知人が働いている学舎に入舎して、獣ノ獣医師を目指すことになる。 小説で、こんなに物語に引き込まれたのは初めてかも知れない。早く続きが読みたい。

    5
    投稿日: 2022.04.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    若干ファンタジーが苦手なので、世界観を理解し面白味を感じられるまでに少々時間がかかりましたが、段々と引き込まれていきました。 生まれや生い立ちに起因する主人公の能力が今後どのように生かされ活躍していくのか、また国同士の争いにどう関わっていくのか続編を読むのがとても楽しみです。

    0
    投稿日: 2022.03.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    上橋菜穂子さんの世界観はジブリに似てるナウシカっぽい。 自然との共存と畏怖をテーマにしてる感じが近いと思われる所以なのかなと思う。 出てくる料理はどれも美味しそうな描写で食べてみたいと思わせるほど(作品に出てくる料理の本も出してる) アポリジニの民俗学を研究していたらしく自然や目に見えない何かの力(精神世界っぽい)作品が多いのも納得する。

    0
    投稿日: 2022.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    昔、NHKのアニメで見てた。 ストーリーも好きだし、闘蛇も怖いけど好き。 エリンの疑問に対して貪欲に答えを探す姿勢も好き。 エリン物語の始まり、幼少期。

    0
    投稿日: 2022.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久々に読んだファンタジー小説.ページを捲る手が止まらなかった.架空世界が鮮やかに連想できるような表現力が素晴らしい

    0
    投稿日: 2022.02.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    上橋菜穂子さんの作品は 精霊の守り人シリーズからほとんど読んでいます。 こちらの獣の奏者も学生の頃一回読み アニメも見ましたが最近また読みたくなり 再読しました。 印象に残っているのは エリンの母親が死んでしまうところと エリンが王獣保護場で糞の掃除をして何も言われずともそこから学習してたところです。 指示をされなくても自分で考えて学んでいくっていうのを この本を読んで自分にいかせてるところです。 あらすじ 闘蛇村に暮らしていたエリンが 闘蛇を殺した罪で母親を亡くし、 そこからジョウンという蜂飼いと暮らす。 野生の王獣との出会いで王獣に魅せられ 母と同じ獣医師を目指すエリンの物語。

    0
    投稿日: 2022.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白いです。 YA分類されていますが、大人でも十分楽しめます。 最初は、ゆるやかにのるまで、少し時間がかかるかもしれません。でも、しっかり設定の説明がされているので、じっくり読んでください。 後半の主人公の成長まで、いくとあっという間に読めます。次も読みます。ただのファンタジー小説じゃないです。

    3
    投稿日: 2022.01.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小学生の時、テレビアニメで放送されていたのを見ていました。 当時はストーリーを理解していなかったけれど、女の子のお母さんが湖のような場所に崖から突き落とされて、女の子が助けようとするも、無数の大きな蛇に食べられてしまうシーンが強烈に印象に残っていました。 時は立ち、中学1年生になった私は『獣の奏者』を、いとこの本棚にあったのをきっかけとして手にしました。 その時はアニメで既に見ていたことをすっかり忘れていたのですが、読み進めていくうちに、デジャヴのような感覚を味わい、「獣の奏者エリン」を見たのを思い出しました。 上橋菜穂子さんの作る、ただのファンタジーではない、まるで本当にその世界が、人が、文化が息づいているような壮大な物語にどっぷり浸かってしまいました。

    2
    投稿日: 2021.10.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「なんでもっと早く読まなかったんだろう」と心の底から思った作品です。 舞台設定がしっかりしているため世界に入りやすく、ファンタジーですがすらすらと読むことができます。 私自身、ファンタジーを読むのに時間がかかるのですが、この本はあっという間に読めてしまいました。 続きが早く読みたいです。

    0
    投稿日: 2021.09.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公のエリンがとっても賢くて我慢強い良い子。 でもそのせいで今後大変な目に遭うんじゃないかと心配になってくる。 謎多き生き物である闘蛇や王獣、それに霧の民… まだ全然分からないので、どんな風に絡んでくるのかドキドキする。 『鹿の王』と同様に世界観が独特で面白く、国の政治も絡んできそうな雰囲気。 個人と国、個の視点と広い視点で織り成される物語は出来事一つとっても違った意味が見えるので面白いと思う。 気になるところで終わったので、次の巻を読むのが楽しみ!

    11
    投稿日: 2021.09.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    つらいつらい おじさんと一緒に住んていられればよかったけど、そうもいかないし、守ってくれる人もいなくて、やれることをやってくしかない つらい

    0
    投稿日: 2021.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み終わった瞬間の感想ですが、 つ、続きが気になる.......!!でした。笑 続き買っておいてよかった.......、と思いました。(とはいえ3巻以降はまだゲットしてないので一気に読み進めないように注意しなければ) 以下気になること ・アーリョとわざと違う読ませ方をしてるところ (霧の民ではなく、戒めを守る者(アォーロゥ)が正しいと母親が言ってた) ・母親と父親のなれそめ&ほんとにお父さんは不慮の事故で亡くなった? ・ヌガンはダミヤに心酔してるみたい。セィミヤもおじさま、と懐いてる様子だけど、本当にいい人か??(疑い過ぎかな) さ、続きを読むとします。

    0
    投稿日: 2021.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久々のファンタジー。この中に信頼と裏切り、出会いと別れ、エリンをとりまく様々な変化があり、途中で読むのをやめられない。エリンと共に疾走しながら次の巻へ!

    6
    投稿日: 2021.08.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    AmazonのKindleで4部作と外伝を一気読みしました。 同じ作者の「鹿の王」は素晴らしい作品でしたが「獣の奏者」はアニメ化されていたことから児童書と思い、手に取らず仕舞いでいました。 ひとりの女性の一生とその闘いを通して、幸せとは、親とは、子とはを考えさせてくれる作品であり、「核兵器」を連想させる王獣は戦争の虚しさ、人類の知恵と奢りについて気づきを与えてくれます。児童書ではまったくありませんでした。 外伝、あとがきに本作が生まれた順番について記載がありますが、「闘蛇編」と「王獣編」で一度は完結した作品にのちに「探究編」「解決編」を加えより豊かに主人公の生を描き切ったものです。「鹿の王」は物語として一級でしたが、「獣の奏者」はテーマの明確さ、帰結の明確さから作品としての完成度は上を行くものなのではないでしょうか。

    1
    投稿日: 2021.08.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    登場人物の多さについていけるかなーと不安だったけど、気付いたら読み終わってました。細かく細かく作り込まれた世界観を、飽きることなく最後まで読ませる作者の筆力に圧倒されました。次巻も楽しみすぎます。

    0
    投稿日: 2021.08.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    表紙は一応戦蛇…のイメージなんだろか…??? アニメ化の影響か、エリンの半生マジで過酷で…でもマジでしっかりしてる子なんだよな…上橋作品ヒロインっぽい…

    0
    投稿日: 2021.08.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    4.8 面白かった! 読みたいと思いつつ、長い間手に取って来なかったのをとても後悔しました。 子供でも読めるように分かりやすく書かれていますが、決して幼稚な感じではなく素直に物語に引き込まれていきます。 登場人物はとても魅力的な人が多く、心に沁みるような発言があったりします。 エリンが成長していく姿はとても楽しくどんどん続きが読みたくなります。

    16
    投稿日: 2021.08.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    (今読んだわけではないけど大好きだから記録) 小2の夏休み自由研究100冊読書でお母さんが借りてきてくれた本。今までで一番好きな本。おそらくこれからも変わらない。初めて読んだ時は「なんでエレンは自らツライ道に進んで最後死ぬことを選んだのだろう」って思ってたけど、今ならなんとなくわかる。涙出る。大人になりたいけどなりたくない。子どものままでいい。お父さんお母さんが死ぬなんて考えたくない。ひとりになりたくない。光と同時に裏に隠された影をも感じることができる本。  

    0
    投稿日: 2021.06.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一作目、途中で終わったのであまり評価はできない。けど、児童書にしては重いなと思いました……こんなクソみたいな感想だと作者さまに申し訳ないので、あらすじを書きました。 〇あらすじ 闘蛇と呼ばれる生物が戦争に利用されるようになって長きが過ぎた。その娘として生まれたエリンは、獣ノ医術士として闘母を誇りに思っていた。しかしあるとき、不慮の事故から管理していた闘蛇が死んでしまい、母はその責任を取らされてしまう。齢十のエリンは、母と引き離されることになったのだ。 児童書として相応しい生物に対する好奇心、慈しみ。勉強を促す啓発本としてもさることながら、道徳の教科書としても目を見張るものがある本書。「精霊の守り人」を書かれた上橋菜穂子氏のファンタジードラマが今ここに開幕。

    0
    投稿日: 2021.06.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『獣の奏者 闘蛇編』読了。 購入してから5年かかってやっと読んだ!なんでもっと早く読まなかったんだろうと悔やんでしまうくらい面白かった…物語の最骨頂で終わってしまうからすぐにでも王獣編は読みたい…!ってなる。 読むべき時期(学童期とか)に読んだらもっと読後感は最高だったろうな 2017.3.12(1回目) ------------------------------------------------ 『獣の奏者 I 闘蛇編』再読。 3年ぶりに読み直した。すっっっごく面白かった…!夢中になって読んでしまった。 母親の記憶を辿りながら成長していく過程がよかったな…行動力があって知りたいと思ったことを追求する姿勢がカッコよかったしなんとなく自分もそんな風になりたいって思った。 ひとりで生きる術を身につけようとするエリンが昔の自分と重なったな… ひとりでもやっていけるようにと思って資格職を志したのがエリンぐらいの年の頃だったからな〜、、それ以外にもいくつか理由はあるけども。 読むべき時期に読んでおきたかった作品でもあるんだよな〜早い遅いはないと思うけど。 3年前に読んだ時はここまで面白いと感じることがなかったからその変化に戸惑っているけど… それくらい心に余裕が持てるようになったんだろうなきっと!とっても面白かった…!アニメみたいな〜 2020.6.18 (2回目)

    1
    投稿日: 2021.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ファンタジー小説って苦手な分野なんだけど、これは面白かったので、夢中になって読んでしまった。なんでだろう。 10歳になる主人公のエリンは、この村の闘蛇衆の頭領の息子である父と、元「霧の民」である母との間に生まれた。 父は既に無くなっていて、獣ノ医術師の母ソヨンと二人で暮らしていた。 ソヨンは医術の腕を買われ、この村で最も大切にされている闘蛇たちの世話を任されていたのだが、ある日何らかの原因でそれらが全部死んでしまう。その責任をとらされ、ソヨンは処刑されることになった。生きたまま闘蛇がいる湖に投げ込まれ、食い殺されるという残酷な方法で。 母を助けようと湖に飛び込んだエリン。腹部に深い傷を負ったソヨンは、自分は助からないとしても、どうしても娘だけは助けたいと心から願った。方法はあるのだ。でも、それは自分が霧の民だった頃の、遥か昔に犯した先祖の大きな過ちのために決めた掟を破ることになる。一瞬迷った末にソヨンはその方法を使ってしまう。 母は死に、娘は生き残った。 決して使ってはいけないその力とは一体どんなものなのか。母ソヨン、いや霧の民が長い間厳しく守り続けたその掟とは。 そしてひとりぼっちになってしまったエリンのこれからの運命は。。。 という感じで、怒涛の展開を見せる『闘蛇編』は、エリンが流れ着いた場所でジョウンという心優しい男性に助けられ、彼が生業としている蜂の飼育の手伝いを通して、彼女のある才能が開花していく様を描いている。 エリンとジョウンが一緒に暮らす描写は、なんとなく幼い頃に見たアルプスの少女ハイジを彷彿させる。でもエリンはハイジほど無邪気でも、従順な女の子でもないけど。 ここに出てくる闘蛇とはいったいどんな生き物なのか、彼らが暮らしている世界はどんな世界なのか。現実には存在しない異世界の地とそこに息づくすべての生き物の姿を想像しながら読むのは、とても楽しかった。 次の『王獣編』も大いに期待できる。 …しかし王獣ってなんだろう。ライオンみたいな獣かしら。

    2
    投稿日: 2021.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    エリンの観察力は並外れていて、エリンの頭の中は常に疑問と推測で溢れていました。エリンは新しい知識を得ることが楽しくて、ジョウンの書籍を勝手に読み漁り、新しいことを吸収しては、なにか疑問が思っていることを解決し、学びに対する姿勢がとても素晴らしかったです。エリンを見てると、それぞれの得た知識が点と点でつながっていくような感じでした。  本を読む人は、たくさんの知識を、知っていて、深い人だとよく言われます。それは、エリンのように得た知識をフル活用して、課題解決に取り組む姿勢に優れているからだと思いました。エリンは新しいことを学ぶのを恐れず、前に一歩ずつ前進していき、見事リランの心を開くことにも成功します。これからの物語の展開が楽しみです。

    0
    投稿日: 2021.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やっぱりというか、さすがというか。 岩屋の湿った空気とか、乳に浸して蜂蜜をたらした無発酵パンの色、山の風の音とかが感じられる気がする。 闘蛇とか王獣とか、この世にない生き物を巡る話なのだけれど、細部の描写が緻密で、本当にいるかのような気になる。 あっという間に夢中にさせられる。 闘蛇を育てる村で、異民族である「霧の民」の母との間に生まれた少女、エリンの物語。 闘蛇の中でも牙と呼ばれるものはは大公の武力であり、養育は闘蛇衆という人々が担い、厳しく管理されている。 その牙の大量死の罪を負わされ、エリンの母ソヨンが虐殺されるところから物語が始まる。 なぜ霧の民は忌み嫌われるのか。 ソヨンが守ってきた秘密とは何か。 ひどく凄惨な場面から始まるのだが、謎が謎を呼び、本を置くことができなくなった。 現在、実はⅢ探求編まで読み終わっている。 この後の展開を知った上で、それでもこの巻が一番いきいきとした美しさがあるように思う。 聡明なエリンの、熱心で、それでもあどけない姿が描かれているからだろうか。

    0
    投稿日: 2021.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「母の指笛」 娘を助ける為に禁忌を破る。 死ぬことが分かっていても一族の掟を護る為に、何も知らない振りをし普段通りの事をしなければならなかったのは苦しかったろうな。 自らの命を守るために生贄として差し出したうえ、一番重い刑に処すなんて最低だな。 「蜂飼い」 風前の灯火に再び炎を宿す。 勘違いとはいえ気の毒に思い近づいてみたから気付いた事であり、もしも関わりたくないと避けていたら助かる事は無かっただろうな。 亡き母の元で育てられたからこそ、年齢よりも大人びた言動をするのかもしれないな。 「天翔ける獣」 次々と知識を蓄えていく子。 これまで訳があり我慢を強いられていた分、自由に学んでいいとなると好奇心がとどまることを知らず知恵を吸収してゆくのだろうな。 自らの頭で考え新たな知識を得る事は、普通に一人勉強するよりも身になりそうだな。 「幼獣の献」 祝いの席から変わり果てた。 どこか帰還してからも未だに感じる違和感の正体は不明であれど、あの場で起きた刺客からの襲撃に関した重要な情報になりそうだな。 偶然巻き込まれたのかすら謎だが、怪我をした王獣の子の怪我はどうなっただろうか。 「カザルム王獣保護場」 野生と飼育されている違い。 過去の出来事は知識の糧の一つではあるだろうが、それよりも自然界で自身の目で見て体験してきた物が何よりも一番の糧なのだろうな。 経験だけでなく新たな知識も得ているからこそ、違いに気付く事が出来るのだろうな。

    0
    投稿日: 2021.04.15