【感想】マリアビートル

伊坂幸太郎 / 角川文庫
(1181件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
479
463
133
18
3
  • 新幹線の長いようで短い時間

    グラスホッパーの続編ということで、殺し屋大集合の当作品。
    たのしかった。どのキャラクターも濃く、魅力的です。
    各キャラクターのスピンオフがみてみたいなぁと思えた作品です。

    内容としては新幹線という閉鎖空間の中という設定を上手く生かした展開だったと思います。
    私の中でもイメージしやすい新幹線という舞台は、とても引き込まれました。
    前作を読んでからではないと楽しめないというわけでもないですが、読んでいた方が楽しめるのは間違いないです。
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    投稿日:2013.11.14

  • 殺し屋たちの狂想曲の正統進化

    前作の『グラスホッパー』と違い,登場人物全員が殺し屋業界もしくは悪意にどっぷりと浸かっています.とんでもない奴らが主役を務めているのにも関わらず,どの人物にも魅力があり単純なダークヒーロー的な作風になっていないのも評価が高いです.また,唯一読者に魅力を感じさせず悪に徹する中学生の存在も新幹線という閉鎖された空間と相まって,緊張感を醸し出しています.前作の登場人物がチョコチョコと出てくるので読んでおいた方が楽しめる部分は増えると思いますが,作品の面白さはこちらの方が上なので,読まずとも十分に楽しめると思います.続きを読む

    投稿日:2013.10.20

  • 非常に緻密な作品

    殺し屋のキャラが立っている。特に、サイコキラーの片鱗を見せる中学生「王子」、機関車トーマス好きの「檸檬」が気に入った。また、非常に緻密に作られている。前半の何気ない会話が後半で意味を持ってくる。次に、描写がリアル。殺し屋の対決シーンは本当にハラハラする。結論、伊坂さんの小説はやっぱおもしろい。続きを読む

    投稿日:2014.08.13

  • グラスホッパーを読んでから!

    久しぶりに伊坂さんの暴力と悪意の塊キャラが登場。王子は初期の作品でよく感じた暴力的で空恐ろしさをまとってる。ストーリー自体は殺し屋どものライトなアクションサスペンス(?)だけど、王子の存在がそれだけじゃない良いエッセンスになっている。『グラスホッパー』の続編で懐かしい名前がちらほら出てくるのもうれしい!続きを読む

    投稿日:2014.02.15

  • 生き残るのは誰か

    そして本当に強いのは意外な人?
    伊坂作品はたくさん読んできたものの,「グラスホッパー」はなんとなく食指が動かず見送っていたが,この続編が読んでみたかったので,続けて読むこととなった.たぶんこの読み方は結果的に正解で,前の話を覚えていないとちょっと雰囲気が掴みづらいと思います.
    最後はこの人まで参戦するか,という展開になりますが,前半でそれが分かったらたいした推理力です.
    続きを読む

    投稿日:2013.11.14

  • 新幹線と一緒に疾走しよう!

    極上のエンターテイメント♪殺し屋の話だけど、とにかく、最もたちの悪い『悪』は中学生。だから物語は深く面白くなっている。しかも、新幹線という密閉された空間と決められた時間で、殺伐とした話に緊迫感が増す。殺し屋のキャラはどれも魅力的で、会話のなかに、哲学的名言はたくさん。徐々に点と線が結び付いて、ドキドキしながら新幹線が終点に向かいつつ、最後に残るものはなに?続きを読む

    投稿日:2013.10.23

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ブクログレビュー

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  • ツキミ

    ツキミ

    グラスホッパーを読んでからのマリアビートル。
    続きがあると思っていなかったので素直に前作に出てきた人物の登場は嬉しかった!!
    前半はとにかく王子にイラついたけど、他の殺し屋たちが出てきてからは一気読み。全キャラ魅力的すぎるしさすがの伏線回収。
    スカッとしたし私はとても好きだった!
    続きを読む

    投稿日:2025.06.16

  • かめた

    かめた

    伊坂幸太郎さん、初めてでした!本の師匠に勧められて読みました。
    天道虫のunluckyさ、次も期待してます。殺し屋って仕事も大変やなぁ…
    前作、グラスホッパーも読もうかな!

    投稿日:2025.06.15

  • ポンコツサンタ

    ポンコツサンタ

    前作『グラスホッパー』に連なる殺し屋シリーズ2作目。舞台は東京発盛岡行きの東北新幹線「はやて」。そこに偶然乗り合わせた複数の殺し屋たちの思惑が交錯し、やがて避けようもなく混線していく。
    本作の最大の特徴は、限定された空間と時間という制約を逆手に取った巧みな構成にある。ノンストップの密室状況下において、数多の伏線が緊張感を孕みつつ張り巡らされながら物語は進行する。
    伊坂の筆致は相変わらず軽妙で、文体には知的な遊び心が宿る。言うまでもなく殺し屋が躍動するシリーズであるため、多くの血が流れる。けれども、殺し屋特有の冷徹なそれではなく、むしろ不器用でだらしなく実に人間的である。本作は、伊坂が得意とする軽やかで複層的な語りの技法を遺憾なく発揮した名作である。
    続きを読む

    投稿日:2025.06.13

  • 1986107番目の読書家

    1986107番目の読書家

    このレビューはネタバレを含みます

    最高におもしろいです、伊坂幸太郎の作品のなかでも特にこの作品はおもしろい。
    狭い空間でいろんな登場人物たちの思惑が交錯していく様は見ていて気持ちがいい。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2025.06.02

  • Mickey

    Mickey

    このレビューはネタバレを含みます

    まず一言。とても面白かった。
    シーンが頭に浮かぶほどの臨場感のある描写。
    新幹線の疾走感に伴うストーリー展開。
    哲学的な問い。
    個性的な殺し屋達のラストの展開。
    全てが非常に面白かった。
    これだよこれ!と思わせてくれる長編小説だった。
    1人の殺し屋が「たまたま」あるいは「必然的に」起こした事柄が、別の殺し屋に思いもかけぬ形で降りかかってくる展開は非常に巧妙でした。

    作中に何度も出てくる、どうして人を殺してはいけないのか。
    きっとその答えを的確に言える人は多くない。
    自分なら何と答えるか。
    何と答えてもきっと王子を落胆させるだろう。
    そんなことを鼻から考えてしまう自分は情けないし、鈴木の「国家」という答えが果たして正しいのかもよくわからない無知な自分に嫌にもなる。
    けれどそれでも、ページを捲る手は止められない。
    読みながら自分なりの答えを探していたようにも思う。結局まだ王子を唸らせるほどの答えは見つかってないし、この先も見つからないかもしれないけれど。
    これはただの殺し屋小説ではない。
    きっとこの先何度も読み返したくなるのではないか。
    長すぎてなかなか読み返す気になるかは別として。

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    投稿日:2025.05.31

  • ぴよっぴりんりん

    ぴよっぴりんりん

    王子が憎たらしくて一気読みできなかったけど、展開が色々あって面白い物語。

    蜜柑と檸檬が好き。
    掛け合いのテンポの良さ、互いに信頼がある描写。
    トーマスのキャラ名覚えてるとこ、オススメの本読んでたとこ
    蜜柑が怒ると小説文章を引用するって紹介があったから、王子との対話シーンはブチギレてるって読み手が理解できるのも良い構成。
    もっとこの2人で話作ってほし〜!

    木村祖父母、まりあと七尾とか良いコンビたくさん出てきた。

    あさがおのターン、道に交通整理の旗が〜 とかの説明で通学路ぽいのを想像できて楽しい。懐かしい気持ちになった。
    続きを読む

    投稿日:2025.05.30

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