【感想】幻獣少年キマイラ

夢枕獏 / 角川文庫
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
2
4
6
1
0
  • 夢枕獏のライフワーク

    今は亡きソノラマ文庫で同時期デビューの菊池秀行とともにジュブナイルの概念を打ち砕いた記念すべき作品。わかりやい文章で展開も早くとにかく話が面白い。特に格闘シーンがすばらしくビジュアル的であるだけでなく汗や音まで聞こえてくるような喚起力のある文章で小説を読んでいるのにまるで漫画を読んでいるような感覚になる。キマイラという謎を追って超人的な人間があり得ない技を駆使して戦いを繰り広げるという非常にシンプルな筋は変わらないのではあるが、巻を重ねる毎に登場人物は増え話はさらに複雑になり展開も遅々として進まなくなっており、今やキマイラの謎よりも作者が存命中にシリーズが完結するのかが気になってしかたない。

    ただこの物語には終わって欲しいような終わって欲しくないようなそんな矛盾した思いがある。
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    投稿日:2013.11.17

  • ラノベ揺籃期に生まれた傑作シリーズ

    子ども向けと一般向け小説の間隙に生まれたジュブナイル・ジャンルが、SFブームの若年向け受け皿となり、やがてメディア・タイアップノベル、キャラクター・ノベル化して所謂「ラノベ」へと変貌していったように記憶しておりますが。その中でも人気ブランドだった、今は亡き朝日ソノラマ文庫の看板タイトルの一つが本作。
    元々のバージョンを知る身としては、天野喜孝氏でなく三輪士郎氏のイラストに(良い悪いではなく)軽い違和感を覚えるものの、いざ読み出せば中身は変わらぬキマイラ。張り詰めた筋肉と骨の軋む音の聞こえそうな夢枕獏氏ならではの肉弾戦描写を堪能できます。
    美貌の少年2人の宿す共通の秘密「キマイラ」、2人の間に絡み合う因縁、2人を見守る雲斎や九十九の懊悩、人智を越えた強者達の戦い、…全てはここから始まりました。
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    投稿日:2013.11.18

  • やっぱり面白い

    何十年ぶりかですが、電子版で再読。やっぱり最初は勢いがある感じですね。しかしこのシリーズはいつ終わるのだろうか?

    投稿日:2015.03.08

  • じわじわはまる感じ

    容姿端麗だけれど、それがかえってコンプレックスになり、力もない自分に自信が持てない主人公;大鳳(おおとり)が、高校生活で出会う変わったキャラクター達によって、徐々に自分の中にあったものを覚醒していきます。自分の中に眠る、抑えられない衝動の正体とは。そして、同じ雰囲気を持つ久鬼への興味と深まる溝。物語はまだ始まったばかりですが、登場人物の動作や心の動きの描写が巧みで、スピード感があるので、はまると読みやすいです。続きを読む

    投稿日:2017.04.22

ブクログレビュー

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  • さんごろう

    さんごろう

    物語の舞台の土地に住んでるので読みながらさらにワクワク…!
    少年漫画みたいなスピード感であっというまに読み終わってしまった

    投稿日:2022.09.03

  • むちこ

    むちこ

    このレビューはネタバレを含みます

    体の内側にキマイラという怪物を飼う人物が、「徐々に身体と精神を侵され自分でなくなる」という問題を抱えつつ過ごすお話。

    漫画のようなバトルシーン多めの展開の早さでパーッと読めましたが、下ネタ多めなのがビックリでしたww

    夢枕獏さんの作品を初めて見たのが映画『エヴェレスト 神々の山領』で、非常にシリアスな話というイメージが強かったせいもあるかも。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.04.18

  • ありんこゆういち

    ありんこゆういち

    自分の読書ルーツを遡るシリーズ第二弾。
    この間の「獅子の門」が30年近くを経ても楽しく読めて気を良くしたので、新装版のキマイラに手を出してみました。
    いわゆる中二心を最強に刺激してくれた3大作家「栗本薫」「田中芳樹」「夢枕獏」
    そのダークサイド中二病を刺激してくれた「夢枕獏」の最初期から書いているのにまだ終わっていないという罪深い作品。それが「幻獣少年キマイラ」です。
    ちなみに栗本薫は異世界への憧れ、田中芳樹は権力への反抗の憧れ、夢枕獏は自分の中に眠っているかもしれない異能への憧れです。

    さて、本作表紙が劣悪になっているので、昔の格調高い天野喜孝さまの表紙が懐かしい事がまず一番。そして読んでみてあっという間に昔の自分に戻れるスペックを持ったワクワク小説である事が分かってとってもホッとしました。
    相当な伝奇小説方面なので、大人になったぼくには馴染まないかもと危惧していましたが、書き込まれた情景と心象、そして漫画的なシチュエーションが非常に嵌っています。
    どうあれ、彼らが帰ってきてくれた事が何よりうれしいです。完結してくれー!!
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    投稿日:2019.03.13

  • v0v

    v0v

    2017.5.1(月)¥150(-2割引き)+税。
    2017.5.1(月)。

    2019.5.16(木)¥100(70)+税。
    2019.5.16(木)。重複購入。

    投稿日:2017.05.01

  • まさし

    まさし

    ハードボイルドな雰囲気が、いかにも伝奇小説っぽくて心地良かった。
    ReaderStore一巻無料利用。

    投稿日:2015.10.20

  • R

    R

    バケモノじみた暴力的な不思議な力を宿した美少年の物語。この1作目は序章というべきもので、まだ物語の盛り上がりはないけれど、少年の覚醒、性の目覚め等、ジュブナイル小説らしい設定が随所に散りばめられている。さらっと読めた。続きを読む

    投稿日:2015.01.18

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