【感想】彼女が死んだ夜

西澤保彦 / 幻冬舎文庫
(49件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
8
23
11
6
1
  • 匠千暁、最初の事件

    匠千暁(タック&タカチ)シリーズの二作目。一作目の解体諸因は短編で時系列的にもバラバラなので、長編一作目であり最初の事件を扱った本書を最初に読むのがオススメです。飲んでも良い人はお酒でも飲みながら読んでください。
    地方の大学生が主体の青春本格ミステリシリーズですが出版元が複数あるので読む順番には気をつけてください。次作は麦酒の家の冒険です。残念ながら七作目の謎亭論処はReader Storeでは取り扱いが無いです。
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    投稿日:2015.04.03

  • シリーズ化してるのも納得の長編第一作

    お硬い両親によって育てられた女の子が、どうにか両親を説得して海外旅行の許可を得た。出発準備と帰宅してみたら家の中で女性の死体らしきものに出会って大騒ぎ!一緒に飲んでた大学の仲間を呼び寄せて処分してくれないと死んでやるとさらに大騒ぎ!。
    ってその子が主人公ではなくその現場に呼ばれた大学生の1人、匠千暁(タック)がこのミステリーを解決していくって話。
    本格ミステリーとは違って妄想的な推理やなかなかきわどい憶測が飛び交ってそこが妙にリアルで面白かった。
    ラストに向けての付箋回収も良く出来てて最後まで一気にたのしめました。
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    投稿日:2017.02.28

  • 新しいテイストの推理小説?

      箱入り娘のハコちゃんとあだ名がつけられるほど両親に厳しく育てられた浜口美緒が両親の留守中、家に帰ると自宅に女性の遺体が!助けを求めるべく、大学のサークル仲間に連絡をとり、なんとメンバーの一人に死体遺棄を依頼。事件に巻き込まれてしまった仲間たちは事件を解決すべく、推理を行う・・・。というお話です。
     基本的にサークル仲間の大学生たちが飲みながらしゃべっている緩い雰囲気なのですが、最後まで読んでみるとしっかり本格ミステリーでした。推理内容は意外すぎて飛躍しすぎに感じることもありますが、結末にも大変意外性がありとても面白かったです。
     本作だけでは誰が探偵役なのかピンとはこなかったのですが、メンバーの中の二人が探偵役でシリーズになっているそうです。同シリーズの他の作品にも挑戦してみたいです!
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    投稿日:2017.10.31

  • ドンデン返し過ぎるかな…

    特徴あるニックネームの登場人物、
    被害者や状況証拠にまで仮の呼び名
    を付けるなど、推理ものにありきな
    「わかりにくさ」の排除に務めて
    いる感はある。

    それをプラスしたにしても、
    ちょっとわかりにくかったかな。
    あの手この手のドンデン返しを
    入れるためではあるが、こんだけ
    話しが入り組んでると、感心する
    よりも最後はどうでも良くなった。

    本格ミステリーっぽくもあり、
    学生たちのやりとりがうっすら
    笑いを誘うという、取っつき
    やすい作風ではある。

    シリーズもので7作目まであるのね。
    個性的作品だが、シリーズ全部読む
    のは僕にはちょっとムリかなぁ。
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    投稿日:2018.02.03

ブクログレビュー

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  • りーり

    りーり

     アメリカ留学を前日に控えた箱入り娘のハコちゃん、送別会から自宅に帰ると見知らぬ女性の死体が!? このままでは念願の海外留学がおじゃんになってしまう!! 禁断の死体遺棄計画は思いもよらない結末に。 匠千暁、最初の事件。

    後に匠千暁シリーズとなる西澤保彦の看板作の第一長編ですね。タックやタカチの学生時代のお話、同じキャンパスグループ内の箱入り娘のハコちゃんのフロリダ留学前日家に帰ると見知らぬ死体が!そして禁断の死体遺棄、まさかの主人公たち普通に犯罪者である。しかし事件は想像を超える幻惑さを見せ、警察でも捜査は難航。ここに酔いどれ探偵・タックの降臨。
     シリーズ恒例というか、西澤保彦ではよく出てくる酒を回しながらの推理合戦ものです。今回は結構事件の当事者ですから酒飲んでる場合じゃないかもしれないんですけどね。
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    投稿日:2023.05.13

  • 鈴木梟

    鈴木梟

    このレビューはネタバレを含みます

    宮下とハコちゃん、ルミが糞。
    それはさておき、酒を飲みながら仲間たちで推理し合うシーンは非常に楽しめるし、何回もどんでん返しされてずっとワクワクした。

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    投稿日:2022.08.04

  • Kurashina

    Kurashina

    ある女子大生が自宅で死体に出くわし、とある事情から友人たちに手伝ってもらって隠蔽することに。そして警察に代わって自分たちで解決を目論んでいくことにーー

    と、設定は正直言って単純だし少し地味。しかも、本書の大部分を占めるのがディスカッション。
    ああだこうだと言い合って、全ての謎に筋の通った説明をつける。その作業にかなりの頁数が割かれているのだ。そしてその中で、作者は“論理の飛躍”の醍醐味を見せてくる。地味な設定、本格の括りの中でここまで見える景色を変えてくる作品には滅多に出会えない。
    そうしたミステリ純度の高さにキャラクターの魅力も相まって、誰でも楽しめる本格--もはや語義矛盾のようにも感じられるが--に仕上がっている。

    ↓↓↓↓以下ネタバレ↓↓↓
    ハコちゃんが発見した"死体"は実はまだ生きていて、しかも髪を切ったのも自らしたことだ、というのがまず驚き。タックが机に頭ぶつけるのが伏線だったんだなぁ。
    次に死体の入れ替わりもポイント。
    (もしかしてあのスワッピング、コートの入れ替え、盗まれた財布、残ったタオル...とかと対応してるのかとも思ったが考えすぎか?)

    そしてなによりこの後味の悪さ。
    宮下という人物の卑劣さを曝け出し、そしてもうガンちゃんをズタズタに。
    和気あいあいとした前半からは予想もつかないこの急転直下が最高だった。

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    投稿日:2022.07.26

  • fattycatlover

    fattycatlover

    このレビューはネタバレを含みます

    匠千晶シリーズ第二作。

    某2時間ドラマで、
    病死だと思われていたご遺体を検分させるために、
    ドタバタする一級葬祭ディレクターを見ていたせいか。
    葉﨑市という海辺の田舎町で死体を担いだ話を読んだせいか。
    自宅で見つけた見知らぬ女性の死体を捨てに行く、
    正確には捨てに行かせる話は、
    コミカルな話だと勝手に思ってしまった。

    酔っ払った大学生たちの話だし、
    さらに人違いでヤクザもどきにぼこぼこにされるという展開だし。

    なので、犯人を追及していく過程はかなり心が痛かった。
    死体も生きている人間も見誤っていたとはちょっと納得いかないし。

    とはいえ、ボアン先輩、タック、タカチにウサコの四人組が成立し、
    シリーズらしくなってきたのは良かった。

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    投稿日:2022.06.07

  • おの

    おの

    このレビューはネタバレを含みます

    とにかく宮下がクソクソのくそー笑
    ハコちゃんもなかなかのくそー笑

    ハコちゃんの両親がスワッピングをしていた件は必要だったのかな?
    ハコちゃんを必要以上に縛り付けている理由づけにしてはハード笑


    ガンタが自殺したのが悲しい。

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    投稿日:2022.04.21

  • hayasick0103

    hayasick0103

    【匠千暁シリーズ長編①】大学の仲間のハコちゃんが帰宅すると、見知らぬ女の死体が…。その死体遺棄に加担してしまったタックとボアン先輩。警察の捜査は難航し、女性の身元も不明なままのため、捜査を始めたタック達。事件とは関係のないエピソードの提示で焦らされるが、それは少しずつ事件に絡んでいく。タック達のワイワイ楽しい推理合戦は徐々にドロドロの展開となり、最後の最後まで騙されまくるという、西澤保彦作品の醍醐味を堪能した。最初の出版が1996年ということで、ワープロやポケベルが登場。続きを読む

    投稿日:2022.02.23

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