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森見登美彦 / 角川文庫 (1529件のレビュー)
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総合評価:
三森雪
13
エッシャーの騙し絵の世界を歩くような、奇妙な心地よいふわふわ感。
冴えない苦学生が薔薇色のキャンパスライフを夢見つつ、うだうだ悩んで駄弁って選択して空転して過ごす、4つの平行世界を巡る「if」の物語。もし〜たら、れば、を巡って知る、必然と偶然と運命。 4話目、蛾と…もちぐまが出て来た辺りからの、頭の中で伏線が一本のベクトルに集約して物語を逆行していくすっきり感と、4話までの間に繰り返された表現が改めて多用されることによる既視感が凄い。あえて既読箇所を飛ばし読みしていくと、読む箇所が減ってくる物語の後半、展開が早まるような錯覚に陥るのでおススメです。エッシャーの騙し絵の世界をふらふら歩くような、奇妙な心地よいふわふわ感。 隣の芝生は青いけど、今いるそここそがあなたの選択、青い鳥はいつもそこにいるのね的な普遍的なテーマを、一見高尚な文体で包み込んでピリッとスパイスを利かせた、でもやっぱり面白い小説です。続きを読む
投稿日:2014.08.15
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豚山田
6
「あの時ああしてれば…」などとクヨクヨしている方にはこの一冊
何とも不思議な物語に出会ったものです。 四つの短篇からなる一冊ですが、四篇とも同じ主人公、同じ時系列、同じ場所を中心に広げられる異なる物語。 いわば読者は四篇の並行異世界を体験する事になります。 …予備知識ゼロで取り組むと、この辺の仕組みを正しく理解するのに半分、約二〇〇頁も要してしまいましたが、理解してからは楽しさ倍増。 最近氏の作品の世界観も理解し始めてきた所だったので、余計な気を回す事無く純粋に没頭する事ができました。 ただ、最後の一篇は解決編に見えて読者を混乱させるだけだった様な。 発想は凄く楽しかったけれど。続きを読む
投稿日:2014.04.06
つたもみじ
4
並行世界で七転八倒…嗚呼、バラ色のキャンパスライフはどこに!
相変わらず拗らせたキャラクターを描くのが上手い。 『四畳半恋ノ邪魔者』 『四畳半自虐的代理代理戦争』 『四畳半の甘い生活』 『八十日間四畳半一周』 バラ色のキャンパスライフを夢見て入学したのに、冴えな…い大学三回生になってしまった私。並行世界での4つの物語。 妖怪の如き悪友の小津、謎の人・樋口師匠、孤高の乙女・明石さん。登場キャラクターもクセモノ揃いで。小津の小指から繋がるのは運命の黒い糸、シュレディンガーの猫、占いの婆さん、猫ラーメン、コロッセオ、大量の蛾…雑多な情報と小道具が入り乱れ、世界は綾取りのように縺れ絡まる。 下鴨幽水荘の四畳半で繰り広げられる七転八倒。面白かったです。続きを読む
投稿日:2015.03.06
こいも
3
薔薇色のキャンパスライフを目指して
ノイタミナ枠でアニメ化されていました。アニメと原作では細かい設定が違いますが両方おもしろい作品です。時間があるかたは原作も読み、アニメも見てみるといい思います。 主人公は薔薇色のキャンパスライフに…あこがれる大学生の「私」。小津と出会い、私の大学生活はこんなはずじゃなかったと後悔する日々。あのとき、ああしておけば・・・ アニメを先に見ていたので内容を知っていましたが、それでも、なかなか楽しい作品でした。回収された伏線が気持ちいいです。続きを読む
投稿日:2014.05.10
ふわふわ
1
本当にリアルな学生生活を描く観念的青春小説
薔薇色の学生生活は、夢の国の話なのか?それとも、現実にあるのか? 学生の町京都を舞台に、縦横無尽に青春を謳歌する若者たちの物語。 それが、たとえ4畳半の下宿の中で悶々と日々を送っているにしても、それ…は青春なのだ。 薔薇色の学生生活は、手に届かないところにあるようで、実は青い鳥のように近くにあるのかもしれないし、 誰かの歌にあったように、青春自体の真ん中は、道に迷っているばかり 若者は黒髪の乙女を求めて、次元を超えて旅をする。続きを読む
投稿日:2016.07.15
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もしあのときやり直せたら
本当によかったのでしょうか? この本はきっとその答えを教えてくれるはず・・
投稿日:2013.09.28
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チャッピー
このレビューはネタバレを含みます
4つのパラレルワールド、最終章に至っては無限パラレルワールドなのに、主人公は小津とどこでも関わってると思われるのが運命の黒い糸腐れ縁で恐ろしい、明石さんと関わるのは赤い糸みたいでいいけど モチグマ、香織さん、師匠、羽貫さん、城ヶ崎がどんなふうに絡んでくるのか 明石さんとはどうやって関わってくるのか、手紙の文通相手だったのかとか面白かった
投稿日:2024.04.08
はるはる
夜は短し歩けよ乙女が好きでこちらも読んだ。 主人公が周りに振り回されながらも大学生活を送る姿が目に浮かび楽しく読めた。
投稿日:2024.03.13
kohzoh
森見さんの代表作。 これがきっかけで、似た空間を繰り返しながら別の話に繋がっていく構成が大好きになりました。 読んでたのは確か高校生…?中学生…? 淡々と進む描写もあれば、「あれ、?そんな描写だったか…な、」と戻りたくなる部分もあるなんとも不思議な話です。 また改めて読みたい本。続きを読む
こうだい
京都の大学生の主人公が個性豊かなキャラクター達と関わり合って様々な事件を繰り広げていく。4つの並行世界で構成されているので、1つの章が終わった後に次の章でも同じ文面が何度か出てくる。
投稿日:2024.03.11
菌類
森見登美彦作品六作目。人生において、「あの時あの道を選んでたらな…」と思うことは山ほどあるけれど、実はどんな道を選んでも同じところに帰結するんだろうか…なんてことを考えながら読んだ。「夜は短し歩けよ乙女」や他の四畳半シリーズに出てくる人物が登場するのにはいつもニヤリとさせられる。蛾の大群や古本市、猫ラーメン、図書館警察など同じものが視点を変えて何度も出てくるのを、見比べて読み返すのが楽しかった。
投稿日:2024.03.05
0kome
森見さんの作品はいつも不思議な世界。 各章の内容が似通っていたため個人的には読んでいて退屈になってしまった。 少しの変化を楽しめる人にオススメできるのでは!
投稿日:2024.03.04
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