【感想】ギャラリーフェイク(1)

細野不二彦 / ビッグスピリッツ
(47件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
25
15
6
0
0
  • 美術好きなら

    「盗まれたフェルメール」朽木ゆり子著 新潮社 (まだReaderStoreにはない)によると、贋作ビジネスは簡単にはいかないようなのですが、そこはコミック、フィクションなのでよいとしましょう。
    むしろ、美術に関する色々なエピソードやうんちく満載で楽しめます。
    たとえば21巻2話などは"盗まれたフェルメール"に関するお話など、ちょっとありそうな感じです。
    美術に関心のある人にはお勧めです。
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    投稿日:2014.11.09

  • 贋物だって、本物よりいいこともある、かもしれない。でも、本物がいい?

    芸術/アートは、誰のためのものであり、何のためにあるのか。

    描き手、創り手の思いがあり、そして鑑賞者、所有者の思いがある。それは美しく、理想的な関係性の時もあれば、製作者の意にそぐわない残念な場合もある。時にお金のためであり、時に生きることと同義であることもある。

    ブラックマーケットに通じる、贋作専門のギャラリー「ギャラリーフェイク」のオーナーで、NYメトロポリタン美術館の元学芸員兼修復家でもあった藤田玲司。藤田は、アート作品とその所有者をめぐって巻き起こる様々な事件を、博覧強記の知識や技術、コネクション、時に強引な政治力や力技まで駆使して解決していく。どんな事件や問題に当たっても、その根本にあるのは藤田が芸術/アートを愛し、信じているということ。それは読んでいる私たちの安心感とも、共感と興奮とも繋がっていく。

    そして著者の細野不二彦は『Gu-Guガンモ』の作者でもある。真面目で、硬くなってしまいがちなアートにまつわるストーリーに、笑いを織り込んで絶妙に力を抜く手腕は見事。

    全32巻。もしかして後半はちょっと飽きてくるかもしれないけれど、自分の好きなアート作品が登場する回は俄然楽しい。
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    投稿日:2013.10.15

  • 美の探求者の活躍を描く美術漫画

    主人公:藤田玲司は、贋作の美術品を扱う「ギャラリーフェイク」のオーナー。それは表向きの顔で実は盗品から訳ありの真作までも含め、表立って取引できない美術品を裏ルートで売買する美術ブローカー。語学が堪能でそのネットワークは世界中にあるため、しばしば海外にも商品を仕入れに出かけている。自身は、元ニューヨークメトロポリタン美術館のキュレーターで絵画の修復技術は超一流、また美術品に関しての鑑定眼も確かで修復家であり画家の藤田東湖を父に持つ。この藤田のキャラ設定が絶妙で彼の光と闇の部分が毎回いろいろな美術品をめぐって見え隠れする。誰よりも芸術品を愛しているが故に自分自身にとって厳しい決断を迫られる話もあり読んでいて切なくなる。またこれだけ長い連載になるとその道の専門家であるおなじみのキャラも結構いて一癖も二癖もある彼らを向こうにまわして、藤田が奮闘するという話はかなり面白い。結末も毎回ハッピーエンドでもなく、藤田が負ける場合もあり世の中うまくはいかないという警句めいた話も多い。

    当初、美術ネタで連載するのは結構ツライのではと思っていましたが、その考えは浅はかで絵画、彫刻、陶芸、古美術、骨董品、果ては、漫画やおもちゃまでカバーする知識の広さには脱帽。基本1話完結の話なのですが、後半になるにしたがって複数話の話も多くなり、漫画を読むというよりは一つの短編小説を読んでいるようでその情報量は半端じゃないです。とにかくよくこれだけのストーリーを考えられるなと思う。コンセプトを考えるスタッフはいるのだと思うが私は読んでいていろいろなウンチクをもらい酒の席での話のネタに使わせてもらいました。

    とにかくどなたが読んでも楽しめる漫画だと思う。
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    投稿日:2013.10.26

  • 本物は見るものじゃなく、感じるもの!?

    贋作を揃えたギャラリー、ギャラリーフェイク。レンブラントにピカソに、モディリアーニ、北斎、写楽と贋の絵画等が売られる“贋作博物館”のオーナー藤田に訪れたモネの「つみわら」の真作を譲って欲しいという依頼から、この物語は始まります。美術作品は、真に価値のわかる人に譲られるべきなのか。それとも美術品をコレクトができる金と権力をもった者に渡されるべきものなのか。絵画がただ高値で売れることには価値を見いだせない、世間的にはひねくれた美術商の性(さが)。毎回のモチーフは実在の画家や彫刻家の作品であるため、読んでいるといつの間にか美術品に関する知識が豊富になっていて、美術館で思わず薀蓄を言ってしまいそうになります。知的好奇心もくすぐるアートを巡る珍しいマンガです。(スタッフO)続きを読む

    投稿日:2013.09.20

  • ギャラリーフェイク

    美術鑑定番組を見て、興味を持った世界だったのですが美術書なんて高いし、読んでもよくわからない、でもこれを見たら、美術館に行ってみたくなりますよ!!
    じれったくなる、恋愛模様も見えたりして、女性でもいけますこれ!続きを読む

    投稿日:2013.09.24

  • 藤田かっこいい

    いやぁ、知識も能力も性格も申し分ない。かっこいい。
    自分もこのようにかっこいい人間になれるように勉強しよっと。

    投稿日:2013.10.27

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  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    美術についての教養が学べる漫画。

    元メトロポリタン美術館で「プロフェッサー」と呼ばれた凄腕キュレーターで、現在は贋作ばかりを扱う怪しいギャラリー「ギャラリーフェイク」を運営する藤田玲司。そんな藤田が世界を飛び回りながらさまざまな美術品にまつわる問題を解決していくというお話。一話完結なのでサクッと読めて、読むたびに少しずつアートに関する知識が増えていくのでおすすめ。

      (pha著『知の整理術』で紹介)
    続きを読む

    投稿日:2023.09.26

  • show

    show

    久しぶりに会った同級生から教えてもらった。

    おもしろいね~

    図書館には全巻そろっていないのが残念。

    投稿日:2015.10.04

  • inosuke200

    inosuke200

    一時期、芸術にかぶれて図書館から画集を借りてきて眺めるというようなことをしておりました。(ま、家まで持って帰るのが大変なんで暫くして止めたけど・・・重いのよ画集って)

    投稿日:2014.07.09

  • きりも

    きりも

    色んな美術作品が出てきて、ストーリーが展開されていく様は面白いです。
    1話完結だからこそ、スッキリする部分もあると思います。

    投稿日:2012.12.02

  • hideboh

    hideboh

    全巻
    色々ためになる。
    全体を通して面白い。
    ただ、一話完結物としては、最後の締めやオチがイマイチな話が多いのが残念。

    投稿日:2012.07.02

  • しまち

    しまち

    贋作でも評価の高いものは沢山あると思う。美術品についての勉強にもなるし、好きな画家や絵画について再確認できる。主人公がただの善人じゃないところもいい。キュレーターの仕事ってこういう事なんだとこの漫画で知った。鼻(ネ)とか日常生活は大変じゃないんだろうか。続きを読む

    投稿日:2012.03.28

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