檻の中の少女
大石圭
角川ホラー文庫
大石圭の最高作
この作者からこの本を越える物語はもう出ないのではないかと思う。大石圭ファンと人に公言したことはないし、いかなる本も人にすすめたことはなく、このレビューを書くのも少々躊躇われる。だけど、この物語の主人公である僕には、日陰で生きていた男のエッセンスを絞って蒸留して濾過して凝縮させたような、そんな淡いのに濃厚な世界観が描かれている。本屋で買うには躊躇われそうな表紙だけど、少女好きとかいう視点ではなく、つまらない人生を送っている男のための一作。
2投稿日: 2013.09.25エッジ 下
鈴木光司
角川ホラー文庫
想像力が張り巡らされる
フリーライター、恋人、霊能者、物理学者と説明に出てくる登場人物を目にした胡散臭さは気にする事なかれな秀作。これまで自分がどこかの博物館でみたような壁画とか骨とかミイラとか、そういったものが頭のなかを駆け巡る読ませるストーリー展開。時間を忘れて読み進めること間違いなし。
7投稿日: 2013.09.24エッジ 上
鈴木光司
角川ホラー文庫
非現実なリアル感
自分でも何言っているかよくわからないけど、鈴木光司ならではの一作。人々が突然消えていくなんて何それ、と思うことなかれな秀作。
3投稿日: 2013.09.24光射す海
鈴木光司
角川文庫
精神科医は主人公でもない
短い書籍説明からはあまり内容をイメージすることもなく作者名のみで購入。記憶を失った女性の謎を紐解いていく過程で周囲の人間達の心模様が描かれていく。読んで損はない完成度だとは思うけど、鈴木光司への期待が大きすぎると少し肩すかしな一作。
0投稿日: 2013.09.24アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子
深町秋生
幻冬舎文庫
アウトバーンとは
ドイツの高速道路であり、料金は無料、速度制限のない区間がほとんどなことで知られる、ではなく燃える尽きるほうのアウトバーン。タイトルの組織犯罪対策~が少々胡散臭くてあまり期待せずに購入したけど、実に完成度の高い警視庁もの小説。主人公の悪玉っぷりも見事に書かれていて買って損なし。
8投稿日: 2013.09.24アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子II
深町秋生
幻冬舎文庫
すわ中南米の犯罪組織
突如のグローバルな展開にも現実感を失うことなく、中だるみさせることのないシリーズ第2部作。
0投稿日: 2013.09.24アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子III
深町秋生
幻冬舎文庫
納得の最終巻
なぜか表題のローマ数字が全角にみえるシリーズ最終作。人情味ある登場人物に加えきっちりと回収された伏線。爽快な読後感。
3投稿日: 2013.09.24