
ティール組織 ― マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現
フレデリック・ラルー,鈴木立哉,嘉村賢州
英治出版
ティールとは
内容について詳細なレビューが既にありますので書名についてひとこと。 「ティール」(Teal)という聞きなれない言葉は色の種類です。グレイがかった青緑でとても美しく感じる色です。 英語で Teal, Common Teal といえば、コガモのことです。コガモは都会でも見かけるカルガモよりも二回りも小さな可愛らしいカモです。その頭部は赤茶色をベースに、金属光沢のある美しい青緑色「ティール色」が側面にあります。 自然界の彼らをみると、何かに脅かされて動かされているわけではありませんし、強力なリーダーの指図で成果をあげるため邁進しているわけでもありません。自由に、のびのびと人生(鳥生?)を謳歌している感じです。 コガモの群れのような魅力的な組織であれ、本書からはそんなメッセージがきこえてくるようです。 ※ コガモとマガモを混同している書評を見かけましたが、別の鳥です。 署名の由来はマガモ(Mallard)ではなくコガモ(Teal)です。 マガモの頭部はティール色というよりグリーンに近いですから。
0投稿日: 2018.03.04うしろの山頭火
上村一夫
ゴマブックス
やられた!
¥216(税込)とえらく安いのでつられて購入。 ページが解像度が低く、またノイズがありやたらと汚い。 古書からスキャンしたのだろうか? まあ、安いからしかたないか、と読み進む。 と、驚くことに、 この書籍は30ページで終わりであった。 とほほ。 この分量と品質なら、50円から100円ぐらいが相場だろう… この出版社のものは今後気を付けよう。 ちなみに、漫画の内容自体は上村一夫らしく雅趣あるものでした。
0投稿日: 2017.05.28軍靴の響き 1
かわぐちかいじ,半村良
かわぐちかいじ傑作選
かわぐちかいじが若くぎらついていたころの隠れた佳作
原作者は伝奇小説の巨匠。最後までぐいぐい読ませる。
0投稿日: 2017.05.22天と地と(一)
海音寺潮五郎
角川文庫
最も魅力的な戦国武将の物語
まっすぐで男気に溢れ、とにかく戦が強い上杉謙信。 彼がどのようにして、戦国最強の武将になったのか? 時代小説の第一人者の海音寺潮五郎が史実を調べ上げた上で、おもしろい小説にしあげてくれている。 誰でも知っている「川中島の合戦」。 だけれども、大半の物語は武田信玄からの視点。 海音寺潮五郎は上杉謙信の魅力をどうしても伝えたくて、万端の準備をした上で書き上げたそうです。 戦国時代ものがおすきなあなたにおすすめ。
0投稿日: 2016.12.11新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙
ヨースタイン・ゴルデル,須田朗,池田香代子
NHK出版
ファンタジーを通して、深く物事を考える体験ができます
数年前にベストセラーとなった本が電子書籍となりました。 ものがたり(ファンタジー)なのですが、その背後に西洋の哲学の知恵がちりばめられています。 知らず知らず深く物事を考える力がつくことでしょう。
0投稿日: 2016.01.30スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則
カーマイン・ガロ,井口耕二,外村仁
日経BP
なぜ、ジョブズの本がアップルで読めないのか?
iPhone, iPod, iPadでは読めないことに要注意!
0投稿日: 2015.11.01万葉集 全訳注原文付(一)
中西進
講談社文庫
内容は名著、しかしフォーマットが残念
全訳注の万葉集、もちろん原文も付いてくる。 中西進の訳は、とても分かりやすい。 近年の研究成果をもりこんだ注釈も読みごたえがある。 特にこの第一巻は、万葉集の真髄といって良い和歌が並んでいる。 日本の文学の原点はここから始まったのだ。 あるいは、日本の精神の原点といってもいいかもしれない。 さて、苦情。 この電子ブックのフォーマットは、スキャンした画像である。 10インチタブレットを使っている方には、おすすめです。 しかし、文字の大きさは変えられないため、専用機sony readerではとても読みづらい。 名著なので、ぜひともリフローフォーマットに変えたものを再発刊して欲しい。
4投稿日: 2015.07.13ヤマケイ文庫 森の聖者 自然保護の父ジョン・ミューア
加藤則芳
山と溪谷社
自然保護運動の父、アメリカ人の誰もが敬愛するジョン・ミューアとは?
日本ではほとんど知られていないジョン・ミューアの伝記です。 祖国アメリカでは、絶大な知名度と人気があります。 ヨセミテの自然を守り、世界で初めての国立公園をつくりました。 この本は、ジョン・ミューアの魅力的な人となり、生い立ち、行動、思想を丁寧においかけています。 2015-5-23読了
1投稿日: 2015.05.23江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」
家近良樹
講談社学術文庫
幕末史を違う方向から光を当てると意外な光景がみえてくる
孝明天皇と「一会桑」、あまり注目されてこなかった、このキーワードこそ幕末史を本当に理解する手掛かり。 長州藩とちがい、薩摩藩は最後の最後まで倒幕ではなかったらしい。 では、薩摩藩は何を倒そうとしていたのか? そして、戊辰戦争では、なぜ会津藩のみがあのように袋叩きにされたのか? 幕府もほとんどの藩も、本当は攘夷など無理だとわかっていたのに、なぜ攘夷に走ったのか? 徳川慶喜はそもそも何者だったのか? このような疑問に光をあてます。
0投稿日: 2015.04.19覇―LORD―(1)
武論尊,池上遼一
ビッグスペリオール
驚きの三国志
三国志といえば、劉備が主人公。 しかし、この漫画はなんと劉備が開始早々に殺されて別人(倭人)に入れ替わります。 着想も驚きだけど、そこからのストーリー展開も、ぐいぐいと読ませます。 武論尊と池上遼一 の強力タッグ。 ストーリーも絵も文句なしにおすすめです。
1投稿日: 2015.03.07