tommugerさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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教団X
中村文則 / 集英社文芸単行本
かなり刺激的な小説。
3
かなり刺激の強い小説だった。読了直後は振り返るのも困難なほど圧倒された。
だけどしばらくするとそのどぎつい内容がフラッシュバックを起し、またそういった小説を渇望するようになった。
タイトルからして…分かる通り宗教的な内容もある。ただ狂信的に神を求めるといった話ではなく、一人の非凡な男を教祖としてかなり性的にオープンな教団を描き、それを「教団X」と呼んでいる。
宗教に興味がなくても読める本である。そしてかなりの読みごたえがあり、飽きさせない。ただし繰り返すけどどぎつい話だ。 続きを読む投稿日:2015.09.11
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武器としての書く技術
イケダハヤト / 中経出版
ブログに興味がある方へ
2
主にブログの書き方について書かれています。ブログを書くことによって得られる利点を多く挙げて、書かないと損なような気になる本です。私はブログで稼ごうとは思っていないのですが、細々と続けています。そんな人…でも読んで参考になることは間違いないです。ただもう少しボリュームが欲しかったので星は四つにしておきました。 続きを読む
投稿日:2015.01.28
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仕事・人間関係に役立つ 教養としての日本史
皆木和義 / KADOKAWA
日本史の要点、重要人物を知る。
2
タイトルからしてちょっと重いのかなと身構えて読んだが、気軽にさくっと読めた。
日本史の重要人物の功績を現代の会社組織に当てはめてみたり面白かった。
ただボリューム不足は否めない。もっともっと著者が…紹介する日本の偉人のやってきたことを知りたかったがそれは続編に期待しよう。 続きを読む投稿日:2017.01.31
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空飛ぶタイヤ(上)
池井戸潤 / 講談社文庫
逆襲の始まり。
2
上巻を読み終えた時点だがやはり面白い。寝る間も惜しんで一気に読んでしまった。
正直言って池井戸作品を読むのは初めてなのだがドラマでなくとも面白いものなのだなと痛感した。
主人公である事故を起こした…運送会社の社長赤松の苦境はかなりのものだが、徐々にその荒れ空も薄光がさすようになってきた。
まだまだ池井戸作品の特徴と言える逆転劇は始まったばかりだが、下巻で痛烈にやってくれることが期待できる。半沢直樹シリーズなども読んでみたくなった。 続きを読む投稿日:2016.03.23
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ロスト・ケア
葉真中 顕 / 光文社文庫
少子高齢化の闇の部分。
2
少子高齢化社会を迎える日本で要介護老人ばかりが殺される「ロストケア事件」の話。
それぞれ独立し、ばらばらだった個々の話が「ロストケア事件」を巡って収束されていく様が見事。
介護というとてもデリケー…トで重い内容を主題にし、それに疲れたものを救う殺人者の言い分には納得させられざるを得ない部分がある。そして読了後には胸の内にわずかにしこりのようなものが残る。
そういった問題提起が好きな人にはたまらない話だろう、私には重すぎた。 続きを読む投稿日:2016.09.12
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世界が日本経済をうらやむ日
浜田宏一, 安達誠司 / 幻冬舎単行本
ガテンのいったアベノミクス本。
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イェール大学教授であり、 現内閣官房参与でもある浜田宏一氏のアベノミクスのこれまでの評価とこれからの課題の提案である。
2014年4月の消費税増税を除き、アベノミクスには合格点を付けている。私も何冊…かのアベノミクス本を読んだが、一番合点のいく内容だった。
ただある程度経済学の知識がないと難しいかもしれない、と言っても理解不能というほどでもないから考えながら読めば十分楽しめる本だと思う。 続きを読む投稿日:2015.04.06