Reader Store
shigehachimanさんのレビュー
いいね!された数179
  • 離婚を考え始めたら読む本

    離婚を考え始めたら読む本

    岡野あつこ

    impress QuickBooks

    女性向けです

    女性が離婚を考えているなら、まずはじめに知っておきたい知識がコンパクトにまとめられています。 特に、専業主婦だった場合に、知っておかねばならない知識がコンパクトにまとめられています。 好意を持ったのは、離婚をあおらないこと。 基本的には、別れることよりも、修復することを考えさせる内容になっている点。 そして離婚には戦略が必要だという点。 感情に流されてはいけないのですね。 ただ、男性が離婚を考えている場合には、ほとんど役に立たない内容です。 女性は、いかに財産分与や養育費を取れるかは、重要な問題ですが、 逆に男の場合は、いかに取られないかが重要なわけで・・・・。 いかに自分に有利に物事を進めるかの視点がちょっと欠けている感じでした。 まぁ、「考え始めたら」読む本ですから・・・。

    0
    投稿日: 2016.08.16
  • 激安食品の落とし穴

    激安食品の落とし穴

    山本謙治

    角川学芸出版単行本

    正当なものには正当な対価を支払おう

    この手の本は難しいです。なぜなら、食の安全やおいしさは価格とのトレードオフとなるのが必然だからです。 手間暇かけて作られ、農協を通さずに農薬を少なくした野菜を流通させる・・・。 清掃が行き届き1羽や1頭ごとに広々とした面積を与えられた鶏舎、養豚場、牛舎で育てられた家畜を食べる・・・。 昔ながらの醸造法で作られた酢、醤油、味噌(味噌については触れられていませんが)を・調味料などとして使用する・・・。 そりゃ、手間暇かけたものを、それなりのお金を支払ったら、おいしくて体にも良いものが食べられるのは当然だ! 分かっちゃいるけど、高級品ばっかり手にできないよ!という議論になりやすいから難しいです。 この本も、後半3分の1程度あたりから、お勧めの酢の醸造元や総菜メーカーの話が出てくるので、読後の印象では、 「佳いものをお金を出して食べよう」と印象になりますが、作者の主題は、そこにありません。 おおよそ次の2点と思います。 1.正当な金額を支出して、正当なものを買おう。できれば、食文化を継承できるようなものをいただこう 2.誰かが一方的に得をし、誰かが一方的に損をすることで成り立つような商品(食品)の買い方は止めよう 1パック25円の豆腐が成り立つなんてあり得ないのに、安いというだけで購入するのは止めようということです。 日本はバブルがはじけてから、価格.comのようなサイトに見られるように、安さこそが正義という社会になりつつあります。 けれども、そこから立ち止まって、必要なものは必要な価格で購入することを始めれば、誰もが幸せになれる社会が来るのかもしれません。 そんな社会を目指そうというメッセージを感じました。

    2
    投稿日: 2016.08.03
  • 法然対明恵 鎌倉仏教の宗教対決

    法然対明恵 鎌倉仏教の宗教対決

    町田宗鳳

    講談社選書メチエ

    積極的に生きよう

    南無阿弥陀仏と唱えさえれば、誰をも阿弥陀仏が救ってくれると説いた法然。 菩提心のない者までが救われるという教義に異を唱えた明恵。 この二人の僧侶を通じ、仏教を再考する一冊。 庶民に救いを与えた法然と戒を守り修業することで釈尊に近付こうとした明恵。 二人の生き様を対比した上で、共通する生き様を見出だしていく。 著者のメッセージは、仏教再興と個人の宗教的解放だ。 現代の僧侶は、江戸時代からの檀家制度に安住し、妻帯し、子を持ち、そのことを当 然と思っている僧侶達ばかりではなかろうか。法事といえばお経を上げたらとっとと 帰り支度をし、何の説法もせずに帰る。迎えている方も、お経は適当にしてもらって、 さっさと食事したいなぁなんて思ってる。 お経も僧侶もただの飾りだ。そして、誰もがそれでいいと思っている。 宗教的枠組みの中で、自分を解放し、人生を探求する、あるいはその気づきを与える ような仏教、宗教者であって欲しいし、我々もまた人生を力の限り生きていくべきだ。 法然と明恵がそうであったように。

    1
    投稿日: 2016.07.31
  • 妻25000円

    坂辺周一

    妻25000円

    坂辺周一

    KCGコミックス

    中途半端

    アダルトに分類されているため、18才未満は買えません(笑)。とはいえ、エロもストーリーも中途半端で、どちらも楽しめません。 ただ、2016年7月14,21日号に騙されてAV女優にならされたと告発している人もいるので、意外にこのストーリーのようにあっさり騙されて、堕ちていくことはあるかもしれません。 そういう意味では、怖い話です。

    0
    投稿日: 2016.07.17
  • 離婚してもいいですか?

    離婚してもいいですか?

    野原広子

    コミックエッセイ

    評価が難しい

    いやぁ、この夫に似たとこありすぎて、こわいです。子供のことは妻に任せっぱなし、家事もほとんどせず、休みの日くらい好きにさせてよっていうところは同じですね。 でも、この妻も分かってないなというところが沢山あって、お互い様だよっていう突っ込みどころは満載です。 妻に共感する人には、高評価を得るだろうし、妻が自分のことしか考えていないと感じる人は、面白くないと思います。 さらに、ストーリーは実話ではないので、本気で離婚を考えている人は、あまり参考にならないかもしれません。 私は、この奥さんに共感できなかったけど、こう思うこともあるかもなって感じるところもあったので、星3つ。

    2
    投稿日: 2016.07.17
  • キケン

    キケン

    有川浩

    角川文庫

    誰にもあるであろう青春の一コマ

    誰にでもありそうな青春の一コマが、マンガを読むような展開の早さで一気にたたみかけてくる。 一時の気の迷いや友達がとにかく欲しくてとか、半拉致状態で勧誘から抜けられなくてとか、色々事情はあるけれども、 誰も入りそうにないサークルに入ってしまうも、その活動にのめり込んでしまい、大学生活のほとんどをその小さな世界 で過ごしてしまう青春――――――。 そんな時代に一気に連れて行ってくれる物語で、紙の本で読んでから電子書籍になるまでずっと待ってました。 大人になると懐かしくも少し近寄りがたいいい思い出を、いい具合に読ませてくれます。 ただ、場所に余裕のある方には、「単行本」がおすすめ。各章の扉がマンガになっていたり、最後の方にあるジーンとくる ページがドーン!と目に入ってくるのは、単行本ならではと思います。電子書籍なら大きめのタブレット推奨かな。 とにかく、Readerでのそのページの表示のガッカリ加減は半端ない残念さです。すぐに、iPadで該当ページを開く羽目 になりました。その点で★マイナス1。 ばかげたことに時間を使いまくった経験のある方なら、共感できると思います。物語は文句なしに、★五つです!

    4
    投稿日: 2016.07.14
  • 完全にヤバイ!韓国経済

    完全にヤバイ!韓国経済

    三橋貴明,渡邉哲也

    彩図社

    隣は何をする国ぞ

    一時期、「サムスンがスゴい!」とマスコミがこぞって取り上げたことがある。まぁ、某経済新聞をはじめ、マスコミなぞ時流に流されて報道とか特集とか組んでしまうものだが、 そういう「韓国経済恐るべし!」といった風潮の中、疑問符を投げかけていたのが著者らしい・・・・。そういう自慢話が、最初から始まりゲンナリ。 マスコミの報道のいい加減さは同意するが、それと違った見方を自慢するあたりは底が浅いというか五十歩百歩です・・・。 それを我慢して読み進めると、為替の話しが大半で面白くない。大事なことなんだろうけど、「読ませる」という点では、マスコミの方が一日の長があります。 で、結局何が言いたいのか分からない。 読み取れた内容は、日本は資本財輸出が多く経済の地盤が安定しているが、韓国は完成品輸出が多く、これは早晩人件費の安い国に取って代わられる ということくらい。 もう少し、韓国の事例から学べることやそこから得られる自国への提言など、前向きな話しを読みたかった。

    2
    投稿日: 2016.07.14
  • クリーピー

    クリーピー

    前川裕

    光文社文庫

    通勤のお供にオススメ

    私は、映像化された小説を読むのが好きで、この小説は、映画を観てから読みました。 映画は、人物描写と状況の説明がかなり希薄で、「気味悪さ(クリーピー)」ばかりが強調された映画で、疑問点ばかりが頭に残り、最後まで「そんな馬鹿な!」で終わってしまう感じでした。 小説はそんなことはなく、人物描写も丁寧にされており、映画よりは納得のいく展開・・・ですが・・・映画と同じく納得のいく終わり方ではありませんでした。 この本は、映画の原作本と言うより、原案本ですというくらい映画と小説は異なります。 さて、通勤で30分ほど電車に揺られたあと、別の路線に乗り換えねばならない私には、非常にいいテンポで進んでいく小説でした。 電車に乗り始めてから読み、乗り換える頃にちょうど次の展開がやってくる感じで、帰りの電車が待ち遠しくなります。 次どうなるんだろう、次どうなるんだろう、その連続が小気味よい感じで進んでいきます。最後は失速すると他のレビューには書いてありますが、 私は全くそのように感じず、最後までどうなるんだろうの連続でした。 ただ、ラストは確かに賛否が分かれるかな? 結局、私が根本的に知りたかった疑問は解けずじまいでした。そこの部分は、映画も小説も変わりません。 あっけないラストと言うよりも、「えっ!知りたいところはそこじゃないんだけど!」という終わり方でした。 私の中では、もっと真実が知りたい!というラストでしたので、星マイナス1。

    1
    投稿日: 2016.06.30
  • 池上彰と考える、仏教って何ですか? 文庫版

    池上彰と考える、仏教って何ですか? 文庫版

    池上彰

    飛鳥新社

    いきなりダライラマ?

    前半部は、日本の仏教の概要が書かれている。要点をまとめてあって読みやすいが、他に仏教に関する本を読んでいらっしゃる方なら読み飛ばしてもかまわない。 後半部は、前半部で日本の仏教が葬式仏教であるという知見を得た上で、ダライラマにインタビューを試みる。 そして最後半部に、ご自身の所感を語るのであるが、仏教は科学となじみやすい素晴らしい思想で、キリスト教とイスラム教は一神教で少し劣っているような書きぶりが感じられる。 しかし、仏教は科学ではない。あくまで心の持ちようの問題で、それは、キリスト教もイスラム教も変わらないことを我々は認識すべきだ。 そして、宗教は「表面」だけをなぞってもだめで、個人の「信仰」は重要な問題のはずなのだ。 この「信仰」について踏み込まず、全体がニュースの解説的になってしまっているのが残念だ。 そして、著者が日本の仏教に感じた違和感を解消するのに、日本の宗教者ではなく、ダライラマまでとんでいってしまうのがさらに残念だ。 もう少し、日本の仏教について掘り下げてから、ダライラマに行って欲しかった。 この本の書き方だと、日本の仏教は葬式仏教で役立たず→チベット仏教なら正しい→チベット仏教のように仏教を勉強しようという展開になってしまって、日本の仏教って偽物だよねっていうミスリードを招きかねない。 宗教や信仰は個人の内面に働きかけるものであって、万人に向けて書こうとすればするほど、表層にしか触れられないという限界を感じてしまった1冊。

    1
    投稿日: 2016.06.11
  • 大家さん引退します。 主婦がアパート3棟+家2戸、12年めの決断!

    大家さん引退します。 主婦がアパート3棟+家2戸、12年めの決断!

    東條さち子

    本当にあった笑える話

    左うちわな生活・・・にならないんですねぇ

    賃貸住宅経営の難しさが分かります。 ローンで不動産を買い、賃貸することで収益を上げていく・・・しかも素人が・・・。 シリーズものの最後で、この巻から読んだので、どういう理由で賃貸住宅経営に思い至ったのか分かりませんが、 現実は結構厳しい。 ・ローンの利息以外は経費と認められないにもかかわらず、収益は全て所得と見なされ、予定納税をしなければならない。 ・水道メーターの取り替えにも費用がかかる ・物件のメンテナンス、退去後のリフォーム とにかく収支ギリギリ(というより税金も延滞しているのでカツカツ)でやっていかねばならない現実を、 面白おかしく描いています。 利回りを考えれば、得になるはず!と始めたのでしょうけど現実は厳しいんですね。 でも、そんな苦しいところも全く意に介さず(?)、楽しくやっているように見えているのが、この本のいいところ。 だって、暗い話しを暗く語られた本なんて誰も読みたくないですもんね。 サクセスストーリーではないけれども、成功例をあおって、素人に投資させようとするより本よりはるかにいい本です。 ただ、連載されていた当時に、前回のおさらいを冒頭に描いていたようで、そのまま本にされているため、 何回も同じ話を読まされている気がするところがマイナス1。

    1
    投稿日: 2016.05.24
1
...
678
...
18